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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1893
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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1.  ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 《ネタバレ》 
久し振りにこんなに深い映画と出合ってしまいました。アン・リー監督の、自然の猛威と繊細さを抒情的でエキゾチックな映像美で描き出した、一人の少年と一匹のトラとのシンプルなエンタメ冒険物語だと思いきや、最後の最後でやられました。この映画、凄い作品です。一度目の鑑賞での「果たして動物にも人と同じ心がやどるのだろうか」というテーマが、二度目の鑑賞では「人は何処までケダモノになりえるのだろうか」という全く正反対のテーマへと見事なまでに昇華させた、アン・リー監督のこの手腕にはもう諸手を挙げて賞賛せざるをえません。《以下、激しくネタバレ》沈没する船から母親と共に命からがら逃げ出したパイ。ところが凶悪なコックによって目の前で母親を殺されてしまうと、激高して彼を殺害。ボートにたった独り残されたパイは、コックの死体を喰らい、ひたすら自然の猛威と孤独にさらされ、次第に狂気へと捉われケダモノ一歩寸前へと追い込まれてしまう。そんな彼の最後に残った人間としての理性の砦が作り出した別人格である〝パイ〟。自分の獣性に怯えながらもなんとかそれを飼いならそうともがくなか、ようやくトラを殺すチャンスが巡ってきたというのにそれでも殺せなかった〝パイ〟の姿に、人間心理の深淵を垣間見たような気がします。そして〝パイ〟が嵐の中に見つけた美しい神の幻影をトラに見せようとするが、トラは怯えて逃げ惑うばかり。「神よ!どうしてあなたはこんなにトラを怯えさせようとするんですか!」後で思い返してみると、この言葉は狂気の淵に瀕した、人間の極限の理性が発した魂の叫びだったと分かって、めちゃくちゃ鳥肌が立ってしまいました。どうして人の理性が神を必要とするのか(居るか居ないか、ではありません)、そんな全ての宗教の源泉と呼ぶべきものがここにはある。一人の少年の理性と本能がせめぎ合う観念的な世界を圧倒的な映像美で描き出した、アン・リー監督の今のところ最高傑作だと思います。肉食樹の島のメタファーは、まだ僕の力量では推し量ることが出来ません。これから何度も繰り返し観て、いつか解き明かしてみたいと思わせる、素晴らしい作品でありました。
[DVD(字幕)] 10点(2013-12-13 18:03:21)(良:6票)
2.  ラブ・アクチュアリー 《ネタバレ》 
普段ほとんど恋愛映画は観ないのだけど、なんか色んな所で高評価を聞くので今さらながら今回鑑賞してみました。いやー、ものの見事にやられちゃいました。べたな内容ながら完成度は無茶苦茶高いですわ、これ。魅力的なキャラクターたちが織りなす、物語性豊かなエピソードの数々に最後までハート鷲摑み!音楽も素晴らしいし、構成も見事だし、適度に散りばめられたユーモアもセンス抜群だし、文句なしに面白かったです。クリスマスまでもうすぐのこの時期に特にお薦めの作品ではないでしょうか。うん、確かに恋したくなりますね。年甲斐もなく(笑)。
[DVD(字幕)] 9点(2017-11-03 23:31:51)
3.  ラッシュ/プライドと友情 《ネタバレ》 
「無理だね、1~2回なら勢いで僕に勝てたとしても、君がシーズンを制するのは不可能だ。チャンピオンになるにはスピードだけじゃない、徹底的に考え抜かれた戦略こそがものを言うのさ。出勤して、レースに勝って、家に帰る。それが全て。君みたいに、酒場に繰り出して阿呆どもと与太話などしない。結婚したんだろ、君もちゃんと家に帰れ、ジェームズ・ハント」――。1970年代、常に死と隣り合わせの世界で相手より0.1秒でも速く走ることを競い合うF1レーサーたち。そんな刹那的な世界で、めきめきと頭角を現してきた全く正反対の性格を持つライバル同士、ジェームズ・ハントとニキ・ラウダは共に全く違うやり方でそれぞれにチャンピオンを目指すのだった。情熱的で派手な私生活のハントは死をも怖れぬ大胆な走りでトップを目指し、常に冷静沈着なラウダはマシンの性能やサーキットの攻略分析などを駆使し着実に勝利を収めていく。だが、76年、F1の世界で墓場とも呼ばれているもっとも危険なサーキットに出場した2人に悲劇が訪れるのだった……。実話を基に、F1レーサーという華やかな世界に生きる、全く正反対の2人の男の“プライドと友情”が複雑に交錯する刹那的な日々をエネルギッシュに描き出すヒューマン・ドラマ。もういかにもロン・ハワードといった、抜群の安定度を誇るエンタメ映画の逸品に仕上がっていましたね、これ。極めて分かりやすいストーリーテリング、全編にわたって再現された手に汗握る迫力のレースシーン、否が応にもテンション上がっちゃう瀕死の重傷を負った男の奇跡の復活劇…。まあ、ベタっちゃあベタですけど、やっぱり素直に面白かったっす!さすがエンタメ映画職人のロン・ハワード、相変わらず良い仕事しますね~。クライマックスでの、チャンピオンの座を賭けた2人の白熱のレースシーンにはもう久し振りに「こいつら、なんて格好良い男たちなんだよ、こんにゃろー!」と心からワクワクしちゃったし。F1レースどころか、車にすら全く興味のない僕でも当時の彼らのレース映像を見たくなりました。個人的には、もう少しアクの強さみたいなものがあればなお良かったけれど、それは欲張りと言うものかな。うん、面白かった!8点!
[DVD(字幕)] 8点(2015-05-09 22:01:37)(良:1票)
4.  ライアー ライアー 《ネタバレ》 
アメリカのコメディ映画ってやっぱり日本人とはセンスが合わないのか、これまで心の底から笑えた作品ってほとんどないのだけど、この映画はそのなかでも僕が〝心の底から笑えた〟数少ない稀有な作品。普段は嘘ばっかり吐いてテキトーに人生を生きている弁護士が子供の誕生日の願い事によって、ある日突然嘘が吐けなくなってしまう。そんなベタなお話のなかで、ジム・キャリーがやりたい放題しててそれが見事に笑えるのだけど、ちゃんと映画という枠内に収まっているから凄い。アメリカのコメディ俳優って得てしてやり過ぎちゃって映画のなかでその存在が浮いてしまっているもんだけど、ジム・キャリーってちゃんと映画のなかの因果律に含まれているんだよね。とか、そんな理屈とか抜きにして文句なしに面白いです!頭、空っぽにして最後まで大笑いしちゃいましたー。おばちゃん上司にセックスの後、「どうだった?」って訊かれて「うーん、いまいち」って答えるトコとかサイコー!
[DVD(字幕)] 8点(2013-04-24 20:06:05)
5.  ラスト、コーション 《ネタバレ》 
これはとても深い映画。女の魔性と男の愚かさをここまで大胆に描出した映画を僕は他に知らない。どうして女が男を狂わせるのか、そして男は暴力をふるってまで女を支配下におこうとするのか、そんな男と女の普遍的な駆け引きが大胆でありながら何処かに上品さをも感じさせる過激な性描写と共に描き出されていく。支配と被支配、復讐と赦し、サディズムとマゾヒズム、感情と肉体、そして憎悪と愛情。疑心暗鬼と肉欲と情愛が複雑に交差する、男と女のそんな深遠な世界へとアン・リー監督はスリリングに迫っていく。最後、極限状況下で女が男にかけた「逃げて…」という言葉は、人間の本能が搾り出した、まるで光り輝く宝石のように美しいものだった。やっぱり女って光り物に弱いんだよねぇ……。
[DVD(字幕)] 8点(2012-04-25 23:11:20)
6.  ライトハウス 《ネタバレ》 
19世紀末、ニューイングランド。絶海の孤島に建つ灯台を管理するために雇われた青年と彼を管理教育することになるベテラン灯台守。4週間という約束で、彼らは荒れ狂う海に囲まれたこの地へとやってくる。海鳥以外誰もいない不毛の地で、ただひたすら作業に従事する2人だったが、致命的なまでの性格の違いから彼らの間に徐々に不穏な空気が漂い始める。それもこれもあと数日の辛抱だと仕事に没頭する青年。ところが、迎えの船がやってくるはずの日に激しい嵐が島を襲い……。長引く孤独な生活から徐々に狂い、やがて破滅へと向かう2人の男をモノクロ映像という独創的なタッチで描いた不条理劇。分かりやすい娯楽性など皆無、終始重苦しい雰囲気で最後まで淡々と進むいわゆるアート系の作品なのですが、計算されつくした美しい映像と終始繰り返される印象的なアフォリズム、何よりロバート・パティンソンとウィレム・デフォーという新旧実力派俳優の熱演とで最後まで興味深く観ることが出来ました。冒頭から絶えず鳴らされる不穏なサイレン音が観客の不安感を煽り、終始不快な言動を繰り返す灯台守たちの存在も相俟って、観ているこっちまで気が狂いそうになってくるのは監督の狙いが成功している証。何度も主人公にちょっかいを掛けてくる海鳥だとか、幻想の中で現れるグロテスクかつエロティックな人魚など、一つ一つのアイテムの扱い方も巧い。灯台の光に偏執的な愛情を注ぐ先輩灯台守と過去の罪から逃れるためにやって来た主人公との濃厚な会話劇も深みがあり、見応えありました。何より単純にモノクロ映像が全て美しい!!そこまで自分の好みではなかったですが、充実した映画体験をさせていただきました。
[DVD(字幕)] 7点(2022-10-26 07:35:08)
7.  ライフ・イットセルフ 未来に続く物語 《ネタバレ》 
ニューヨークのとある交差点である日、わき見運転の路線バスによって一人の妊婦が死亡する事故が起こる。何処にでもあるような平凡な交通事故。幸いお腹の女の子だけは無事に生まれたものの、遺された夫は自暴自棄に陥り、酒に溺れた挙句自らその命を絶つのだった。祖父に引き取られた女の子は孤独を感じながらも無事に成長し、やがて歌手を夢見てニューヨークの小さなライブステージへと立つことに――。一方、スペインの片田舎では貧しいながらも妻とともに平穏に生きていたある農夫のもとに一人の男の子が誕生する。厳しい父の元、すくすくと成長した男の子はある日、家族旅行でニューヨークへとやってくるのだった――。全く接点のなかったそんな二組の夫婦とその子供たち、だが運命の悪戯か、小さな交通事故によって彼らの人生は大きく変わってしまう……。ボブ・ディランの名曲に乗せて、そんな平凡に生きていた人々に訪れた奇跡をドラマティックに描いたヒューマン・ドラマ。全く予備知識のないまま、アントニオ・バンデラスやオスカー・アイザック、アネット・ベニングという実力派の役者陣共演に惹かれ、今回鑑賞してみました。冒頭から、主人公カップルを襲う悲劇の連続――夫の目の前で妊娠中の妻が事故死し、しかもその妻は幼いころに両親を亡くし、その後引き取ってくれた叔父から性的虐待を受けていた――に気分が重たくなります。挙句、遺された夫がピストル自殺するんですから、どれだけ悲劇なんだとウンザリしそうになりますが、本作は語り口が非常にポップなのでそこまで暗くならずに観られるのですから、これぞ映画のマジックというものですね。物語はその後、遺された娘へとクローズアップしながらも、何故かスペインの片田舎へと舞台を移し、そこで全く無関係のある農夫の家族を延々追ってゆくことに。いったいどういうことだろうと思ったら、後半で納得。なるほど全てはあの交通事故へと繋がってゆくのですね。人間万事塞翁が馬ではありませんが、人と人が出会い時に悲劇を招きながらも、それでも恋に落ちカップルとなって一緒に生きてゆくことの奇跡が非常にナチュラルに描かれていて、観ているうちにじわじわと心が暖かくなっている自分が居ました。そう、人生は悲劇の連続かも知れないけれど、それでもいつかはきっと幸せが訪れる。そう思わせてくれる佳品と言っていいでしょう。
[DVD(字幕)] 7点(2021-01-31 01:04:50)
8.  ラブリーボーン 《ネタバレ》 
愛すべき失敗作。14歳で殺された少女が死後の世界で、遺された家族を思いやり、そして好きだった少年のことを気にかけ、そして自分を殺した犯人が早く捕まり自分のような犠牲者を二度と出さないように心から願う少女がとってもキュート。確かにストーリーとしてはちょっと破綻しているのだけど、それでもこの少女の妄想世界って個人的に大好きです。それに犯人の変態野郎の身の毛がよだつくらい不気味なところもよく描けている。それだけに、最後はもっと盛り上がってくれたら傑作になれたと思うのに残念。でも、やはり主人公の「自分の死体が発見されるより、好きな人との一瞬のキスを選んだ方が幸せ」というラストのためにはこれで良かったのかなー。それでもこの映画、個人的に好きです。
[DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 22:39:49)
9.  ラスベガスをやっつけろ 《ネタバレ》 
テリー・ギリアム監督が裸のランチを撮ったらこんなんなりましたって感じでしょうか。ぶっ壊れたジャンキー二人のどうしようもない旅の道程を幻覚・妄想まみれたサイケでエキセントリックな映像で描いていきます。若干、いつものギリアムらしいダークさが欠けているので物足りない印象もありますが、それでもジョニー・デップとベニチオ・デル・トロという個性派俳優のやりたい放題な演技とも相俟って見応え充分な作品に仕上がっております。もう、ジョニー・デップを横山ノック禿げ(古い?笑)にさせた時点で監督の勝ちです!
[DVD(字幕)] 7点(2013-04-21 20:09:01)
10.  ライフ・ウィズ・ミュージック 《ネタバレ》 
彼女の名は、ミュージック。音楽と日々の散歩が大好きなごく普通の女の子だ。でも、彼女には人と違う個性が一つだけ。それは自らの世界に閉じこもりがちで変化や刺激を極端に嫌がり、何か不安を感じると発作的に癇癪を起してしまう癖を持っていること。そう、ミュージックはいわゆる自閉症なのだ。それでも一緒に暮らす優しいお祖母ちゃんや周りの人たちのサポートで穏やかに暮らしていた。そんなある日、お祖母ちゃんが急な心臓発作で呆気なくこの世を去ってしまう――。連絡を受けたミュージックの唯一の肉親である姉、ズー。急な連絡に戸惑いながらもアパートへとやって来たズーは、久々に会う妹の扱いづらさに戸惑うばかり。とにかく施設に預けて厄介払いしようと目論むズーだったが、彼女もまた人生に深刻な問題を抱えていて……。障碍を持つ女性の日常をリアルに描きながら、そこに彼女の頭の中に流れる音楽をミュージカル調で描いたヒューマン・ドラマ。一言で表すと、ポップ版『ダンサーインザダーク』といった趣きの本作、その試みはなかなか興味深いものだった。世間からは常に好奇と同情の目で見られる社会的弱者にもちゃんとその人にとってかけがえのない生きる喜びや信念があるというテーマをあくまで軽くポップに描き出すことに成功している。彼女をはじめとした役者陣のナチュラルな演技も素晴らしく、特にアルコール依存症に苦しむ彼女の姉をリアルに演じたケイト・ハドソンの熱演は称賛に値する。そんな苦しい日常に突如として挿入される幻想的なミュージカルシーンも違和感なく共存させることに成功している。ただ、これは好みの問題と言ってしまえばそれまでなのだが、自分は肝心のそのミュージカルシーンがいまいち嵌まらなかった。何度も挿入されるカラフルでマジカルなそれら一連のシーンを、自分は正直「ダサい」と感じてしまったのだ。映像の色使いもダンスも演出もとにかく全てがダサい。恐らくダサいけどカッコ良いみたいな絶妙のラインを狙ったのだろうが、あまり成功していないように思う。また、後半のストーリー展開の唐突さも気になった。障碍を持つ妹を施設に預けようとした主人公が大したドラマもないまま急に心変わりするのも説得力に欠けるし、妻を兄に寝取られた隣人青年との顛末もとってつけたよう。あの太ったアジア系少年のエピソードもあそこまで投げっぱなしで終わるくらいなら最初から出さなかった方が良かったんじゃなかろうか。と、そういった欠点が幾つも目立つ作品ながら、社会の中で息苦しさを抱えて生きている人々に暖かなスポットライトを当てるような本作のテーマは好感が持てるものだった。総じて、自分は観て良かったと思う。
[DVD(字幕)] 6点(2023-08-14 09:03:34)
11.  ラビリンス/魔王の迷宮 《ネタバレ》 
ゴブリンの王にさらわれた弟を救い出すため、異世界を旅する少女を描いた冒険ファンタジー。パペットや合成を駆使した特撮映像は今見てもそんなに違和感ないですが、やはり時代を感じさせますなぁ~。それでも小人たちの表情豊かな演技はワクワクさせられちゃいますね。まるで生きているみたいなリアルさで、CGがない時代にここまで造り込めたのは凄い。この独創的な世界観はけっこう好みでした。ゴブリン王を演じたデビッド・ボウイもやっぱカッコいい!!とはいえ、さすがに中身がなさ過ぎますかね、これ。始まり方もフワフワしてたし、中盤の展開もフワフワしてたし、終わり方も結局夢オチ?みたいでフワフワしてたし……。全体的にすっごいフワフワした映画でした。
[DVD(字幕)] 6点(2022-12-27 04:11:15)
12.  ライオン・キング(2019) 《ネタバレ》 
ディズニーによる、過去の名作アニメを最新の映像技術で実写映画化?シリーズ。今回のテーマは、ジャングルの王者『ライオン・キング』でございます。もはや実写としか思えないフルCG映像はさすがのクオリティでそこは充分楽しめました。波打つ毛並みやはじけ飛ぶ水しぶきなんてあまりにもキレイで、こういうのを見ると、100年前の人に見せてその感想を聞いてみたいって思いますね。ただ、ストーリーの方は率直に言ってありがち。まあこういう作品なのでそれでもいいんでしょうけど、もう少し新しい部分も欲しかったかな。その格好の材料になりそうなのが、こういう動物擬人化映画にありがちな、「こいつらいったい何喰って生きとんねん!」問題。まあちょこっとライオンがインパラ喰うシーンが出てきましたが、主人公のライオンは基本カブトムシや毛虫といった虫ばかり食べてました。いやいや虫だけではあっこまで立派な体格に育ちませんて(笑)。そもそも虫は食べていいんかい!もうそれだったら草ばっかりの菜食主義にしてくれた方がいっそのこと潔かった気がしますわ。ここらへんに新しいアイデアがあればもっと心に残ったと思うんですけどね。あと、相変わらずハイエナは不当な扱いを受けてますね。その残念な見た目とライオンのおこぼれを頂くというその習性のせいで、いつだって悪役……。「これはハイエナ差別だ!」って、彼らもそろそろ声をあげてもいいんじゃないかな(笑)。ま、そんなとこです、はい。
[DVD(字幕)] 6点(2020-07-30 17:25:09)
13.  ラ・ヨローナ ~泣く女~ 《ネタバレ》 
その女は泣きながら、滴る水とともにやって来る――。1973年、ロサンゼルス。貧しい家庭の子育て支援に尽力するケースワーカー、アンナ。様々な問題に忙殺される彼女自身もまた、数年前に警官だった夫を亡くし女手一つで二人の幼い子供を育てていた。そんなある日、アンナは自らの子供を自宅の一室に監禁したシングルマザーの案件に関わることに。無事に子供たちを保護したものの、母親からアンナは謎のメッセージを受け取るのだった。「私は子供を守ろうとしただけ。あの泣く女、ラ・ヨローナから…」――。その直後、無事に施設へと保護されたと思われていた彼女の子供たちが謎の溺死を遂げたとの知らせが届く。突然のことに動揺を隠せないアンナ。すると、彼女の子供たちの周りでも不可解な現象が起き始めるのだった。何処からともなく聞こえてくる女の啜り泣き、子供たちの腕にいつの間にかついていた火傷の痕、そして子供を水の中に引き摺り込もうとする謎の女の影…。果たして〝ラ・ヨローナ〟とは何者なのか?数百年の時を越えて生き続ける悪霊の呪縛に囚われた、ある家族の恐怖を描いたモダン・ホラー。稀代のヒット・メーカー、ジェームズ・ワン監督のヒット作『死霊館』のスピンオフとして制作された本作、これが極めてオーソドックスな古典的ホラー映画でありました。悪霊に呪われた家族、無理解な周りの反応、窮状を知り除霊にやって来る霊媒師、一度は反撃に遭うものの最後は家族一致団結して悪霊撃退…。もうホラー映画の教科書どうりに作ったらこれが出来上がるんじゃないかってぐらい、新しい部分の一切ないそんなベタベタな内容です。もう少しこの作品ならではと言う突出した部分が欲しかったところ。その良い材料になりそうなのが肝心の「泣く女」ラ・ヨローナなんですけど、これがいまいち使いこなせていない感じです。嫉妬に狂った挙句自らの子供たちを溺死させてしまい、以来身代わりの子供を求めて彷徨う悪霊と言う割には怨念と言ったものが感じられない。こいつがただ単に観客を驚かせるための道具じゃなく、もっと子供へのおぞましいほどの暗い情念と言ったものを滲ませてくれていたら、とんでもなく怖い存在になりえただろうにね。ここらへん、やぱ日本のホラーの方が一枚上手かな。とはいえホラー映画としてのセオリーは充分押さえられていたので、暇潰しで観る分にはそこそこ楽しめると思われます、はい。
[DVD(字幕)] 6点(2020-03-30 03:00:27)(良:1票)
14.  ランペイジ 巨獣大乱闘 《ネタバレ》 
巨大化した三匹の動物たちが大都会で大暴れするというモンスター・パニック・アクション。まあこんなもんじゃろというこちらの期待を一切裏切らないベタな内容の作品でしたね、これ。んでもさすがに脚本が薄っぺらすぎるかな~。銃で撃たれたはずのドウェイン・ジョンソンが次の瞬間、平気で再登場して「大丈夫、急所は外れてた」とさっきと変わらず大活躍するとこは、さすがにテキトー過ぎだろ!!とずっこけそうになっちゃいました。まあでも映像はなかなか迫力あったんで、普通に暇潰しにはなるよ。
[DVD(字幕)] 6点(2019-02-28 04:11:25)
15.  ラブ & ドラッグ 《ネタバレ》 
バイアグラのセールスマンで超女好きのナンパ男と、とある事情から男性と深く関わりたくない女性とのセックスから始まる恋愛を描いたラブコメディ。監督は社会性の強いエンタメを得意とするエドワード・ズウィック。あくまでロマンティックな軽いノリのラブコメという体裁を取りながらも、後半では難病に犯されいずれは寝たきりになるかもしれない彼女との付き合い方という深刻な問題をさらりと差し挟んでくるところなど、この監督らしい手腕はお見事というしかありません。見事な脱ぎっぷりを披露してくれたアン・ハサウェイに、どんな役柄でもしっかりといい仕事をやってくれるジェイク・ギレンホールという主演二人も華があって大変グッド。ただ、こういう軽いノリを楽しむ映画だとは分かっているのですが、少々きれいごと過ぎるのが評価の分かれ目ですね。僕はぎりぎり許容できたかなって感じです。取り敢えず、アン・ハサウェイのあんなマシュマロ・おっぱいを仕事で胸に押し付けられるジェイク・ギレンホールはめっちゃ羨ましい(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2019-01-12 21:33:14)(良:1票)
16.  LION/ライオン 〜25年目のただいま〜 《ネタバレ》 
子供のころに迷子となり、その後オーストラリアの裕福な家庭で養子として育てられた青年が、微かな記憶とグーグルアースだけを頼りに家族を捜し出したという奇跡のような実話を描いたヒューマン・ドラマ。実話を基にしているため結末が分かってしまっているのに、肝心の物語が時系列通りに進行していくためドラマとして見れば少々退屈。もう少しドラマチックな見せ方にしてほしかった。スタッフや役者たちの実話に対する誠実で真摯な姿勢には好感が持てたんですけどね。
[DVD(字幕)] 6点(2018-08-24 21:32:19)
17.  ラプチャー 破裂 《ネタバレ》 
謎の組織にさらわれた普通の主婦が、ひたすら拷問されるも隙を見て何とか逃げ出し、出口を求めて彷徨ううちに驚愕の真相が明らかになるというシュチュエーション・スリラー。目新しさはないものの(けっこう『マーターズ』の影響が大と思われる)まあぼちぼち面白かったですかね、これ。後半、突っ込みどころが山ほど満載なのはご愛敬ですけど。
[DVD(字幕)] 6点(2018-06-29 00:22:32)
18.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 
映像や音楽のセンスが凄く良かったです!!ただお話的には普通かな。
[DVD(字幕)] 6点(2018-01-09 19:50:08)
19.  ラザロ・エフェクト 《ネタバレ》 
臨死体験をテーマにしたこてこてのホラー作品。ある研究施設で、特殊な血清を使い犬の死骸を蘇らせるための実験を行っていた科学者たち。ところがある日突然、ライバルの製薬会社の陰謀により研究がストップさせられそうになってしまう。当然納得できない主任研究員であるフランク博士は、密かにその血清を完成させることを決意する。だが、仲間たちとともに夜の研究室へと忍び込み、犬の死骸に血清を注入しようとスイッチを入れた瞬間、博士の恋人であるゾーイ博士が感電死してしまうのだった。悲嘆に沈むフランク博士は完成間近だったその「ラザロ血清」を使い、彼女を蘇らせようとするのだが…。まあありがちな設定ではあるのだけど、演出がなかなか考えられていてけっこう面白かったと思います。復活した彼女が最初は普通だったのが、徐々にその正体を現してゆく過程がいちいちいやーな感じで怖い。顔つきの微妙な変化を演じ分けたこの女優さん、なかなかいい仕事をしてますね。途中、彼女が何度も迷い込む夢の世界もいかにも悪夢的でグッド。まあ既視感は満載ですけど、エンタメ映画としては充分水準に達していたんじゃないでしょうか。ただ残念な点もちらほら。まず主人公の彼女が事故死する過程が唐突過ぎてさすがに強引さが否めないところ。スイッチを入れたらバチバチっと電流が走って停電し、再び電気が点いたらもう死んでたって…。ここ、もうちょっと説得力を持たせてほしかった。あと、演出がところどころ古臭いところも。何かくるくると思わせといて実は何もなかった…と思いきややっぱりくる!!っていう80年代、90年代のホラーで大流行りした怖がらせ方が多すぎてちょっとくどかったです。最後のオチは賛否両論分かれそうですけど、僕はまあ許容できたかな。それにしても欧米で臨死体験をテーマにすると、だいたいキリスト教の原罪がモチーフになるのってやっぱりそういう文化なんでしょうね。たまには違うアプローチのものを見てみたい気もしますけど。結論。何か肩のこらないホラー映画を気軽に観たいときにお薦めの作品でございました。
[DVD(字幕)] 6点(2017-06-14 14:20:05)
20.  ラスト・ナイツ 《ネタバレ》 
いつの時代のどこにあるのかすらも分からないとある国。辺境の地を治める君主に絶対の忠誠を誓った騎士ライデンは、仲間からの信頼も篤い誇り高き男だ。ある日、彼の主君が皇帝陛下の執政により賄賂を収めるよう強要される。それに反発した主君が最後まで抵抗した結果、執政の策略により死罪を言い渡されるのだった。しかもその執政により、ライデンは主君の刑の執行人に任命される。苦渋の思いで主君の首を刎ねたライデン。騎士としての地位も剝奪され、さらには愛する故郷の地が皇帝の兵士によって蹂躙されるのを目の当たりにするのだった――。一年後、失意の末に酒に溺れ自暴自棄へと陥ったライデン。だが、そんな彼をよそに以前の仲間たちは密かに復讐の計画を練っていたのだったが……。忠臣蔵を基に、日本人監督がハリウッド俳優を多数起用して制作したという本作は、そんなストイックなまでの騎士道物語だ。あまりいい評判を聞かないこの監督の作品を観るのは今回が初めてなのだが、確かにエンタメ映画のセオリーをことごとく外した演出はどうかと思う。例えば冒頭、主人公のライデンたち騎士がよくわからない敵と戦うシーンから始まるのだが、これが映画の本筋とほとんど関係がない。やはりここはモーガン・フリーマン演じる主君にどうしてそこまでの信頼を寄せるようになったのか、そのエピソードをまず描くべきだろう。それがないため、主人公の行動に説得力が感じられず、見せ場であるはずの処刑シーンもいまいち心に迫るものがない。悪役である執政との因縁の描き方も弱く、どうしてそこまでライデンに怯えて過ごすことになるのかもしっくり入ってこない。だいいち、これは忠臣蔵をある程度知っているという前提ありきの作品であって、原典を知らない人に全てを理解するのは難しいのではなかろうか。ただ、そんな弱点ばかりが目につく本作ではあるが、誉めるべき点が一つだけある。それは映像で名を成してきた監督だけあって、その細部にまで拘ったであろう美しい映像だ。特に後半、夜の城を舞台に繰り広げられるアクションシーンはスタイリッシュでなかなか見応えがあった。細かな雪が舞い散る中、名誉を懸けて無言で剣を振るう男たちの姿は熱い。監督が日本人で、日本的美意識に貫かれた古典を基にしていることもあり、そこに日本的もののあはれのようなものを感じたのは自分だけだろうか。我ながら少々言い過ぎのような気がしなくもないが、多少甘めに6点としておこう。
[DVD(字幕)] 6点(2016-11-17 14:14:39)
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