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タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1402
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。

※「ぽこた」からニックネームを変えました。サブネームの「(ぺいぺい)」は継続です。(2024.2.28)

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221.  シャーケンシュタイン 《ネタバレ》 
DVDのジャケットが全てを物語っています。この超Z級サメ映画は、どう考えてもストーリーのトンデモなさ、脚本のトンデモなさ、サメの造形のトンデモなさ、演出のトンデモなさ、どこをとっても敢えて製作者がそれを意図しているとしか思えないです。  そう考えればこれはコメディ。サメ映画フリークスが製作したコメディとして捉えれば多少は納得出来るかと。ナンセンス・サメコメディと言ったところでしょうか?  実際、途中で放棄したくなるどころか、結構笑えました。犠牲者1号の食われっぷりを見て笑えるかどうかが、この作品を全編鑑賞出来るかどうかの分かれ道ですね。  私は思わず吹き出しました。なので最後まで観ました。お約束通りの結末まで。  ちなみに邦題は、原題のままよりも以前の「フランケンジョーズ」の方が良いと思います。英語的ダジャレとしては「シャーケンシュタイン」はなかなかのものだと思いますが、日本人的にはフランケンシュタインは「シュタイン」より「フランケン」の方が馴染みがあるかと。昔見た怪物くんの登場キャラのイメージが強過ぎるからかも知れないけれど。
[インターネット(字幕)] 2点(2022-10-13 11:15:28)
222.  クロール -凶暴領域- 《ネタバレ》 
思いがけない佳作に思わず高評価です。  予備知識なしでの鑑賞だったので、縁の下でワニが出た時には正直ビックリ。でも、そりゃそうだね。増水している川岸の家、しかもフロリダ。そりゃワニ大量発生も止む無し。  ワニの使い方が上手い。ワニの横顔が通過していくあたりは「ジュラシックパーク」で見たティラノやラプトル的な恐ろしさ。声もたてず足音もたてずに移動しているところがやたら怖い。ヒロインに嚙みついてローリングするなんて相当現実味がある。  確かに都合が良すぎる展開や演出はあるけれど、その一方でヒロインの行動や言動、感情の動きはやたらと現実味に溢れている。  都合よすぎる展開と、都合が悪すぎる(現実的な)展開のバランスが素晴らしい!じっくり見入ってしまいました。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-10-09 20:19:34)(良:1票)
223.  ライフ・アフター・ベス 《ネタバレ》 
最初から最後までイライラさせられた作品。  最初のうちは主人公の行動・言動にイライラ、その兄の行動・言動にもイライラ。両親の行動・言動にもイライラ。そして、恋人が復活した後にはそのイライラは更にパワーアップ。登場人物の殆ど全てがイライラの対象。ただし、それだけイライラさせられてもストーリーは意外とシンプルで解り易い。  ただ、肝心なことだけれど彼女って一般的に理解されているゾンビじゃないような?普通に暮らせちゃってますから。それでも、死んでるんだから時とともに劣化していくわけで、ゾンビ映画としては初出ではないものの挑戦的なアプローチとも言えるかも。観終わった後であーでもないこーでもないと語り合える要素はあります。  決して心に残ると言うようなタイプの作品ではありませんが、面白くないと言い切れるものでもなく、やや標準を超えた5点を献上します。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-10-08 22:56:26)
224.  ダーケストアワー 消滅 《ネタバレ》 
設定自体は決して目新しいものではありませんが、短い尺の中でコンパクトに纏まった作品だと思います。  SFに限らず、パニック作品やディザスター作品にありがちな、実際のところとんでもない大問題なのに小さな地域やグループで決定的な解決に至ってしまうという、あるある的な展開ではあるものの、スピーディな展開と迫力の視覚効果で思いの外のめり込むことが出来ました。  もう少しは生き残って何か役割を果たすだろうと予想していた登場人物が、意外とアッサリ灰になってしまうあたりも飽きさせない展開に繋がっていると思います。  細かいことをいろいろと考察してしまうと「んな訳ないだろ!」みたいなポイントが相当数ありますが、気軽に鑑賞出来るエンタメ作品として佳作だと思いました。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-10-03 16:36:20)
225.  レフト・ビハインド 《ネタバレ》 
もうすぐ製作後10年を迎えようとしている本作。ニコラス・ケイジさんの作品は殆ど観ていた筈なのに何故か未見でした。そして、出来れば未見のままが良かったのかも知れません。  「神」による現象と言い切られてしまえば、何であろうとそこで終了です。科学的とか物理的とか哲学的とか、凡そ万人に通じる合理的説明は不要となってしまう。観客はお手上げです。  一瞬にして数多くの人々が消失。今目の前にいた人が、今話していた人が、今抱いていた我が子が。そんなことがあれば誰であろうとパニックを起こすでしょうが、それにしたって街の混乱は異常。神に置いて行かれた愚かな人間なんぞは、自己管理も何も出来ないから一瞬にして制御不能になってしまってハイお終い。と言うことなんでしょうか?  けれども、機長さんや愛娘さんはそれぞれに過去の過ちを悔い、神に赦しを求めたから助かった?他の乗客はついでに助かった?赤ん坊は全員合格だとか、牧師でも信心深くなければ落第だとか、消失するしないの基準もイマイチ曖昧。原作未読(読む予定なし)だから尚更に理解不能です。これは観たい人だけ、つまりは原作としている終末論を信じる人だけが観れば良い作品。一般公開には適さなかったのではないでしょうか?  荒唐無稽な不時着劇だけは、呆れつつもツッコミながら、と言うかツッコムことを楽しめたので2点献上です。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2022-10-02 09:08:18)
226.  チャッピー 《ネタバレ》 
ロボット警官を題材にした他の有名作のような暗く陰惨とも言えるような世界観ではなく、犯罪や犯罪者を描きつつも明るくカラッとした雰囲気を感じさせ、演出的にもコメディ要素を随所に散らばせることで、クライムサスペンス的内容でありながらヒューマンストーリーに仕立て上げられていますね。  よくよく考えれば元々ロボットであるチャッピーは別として、人間であるディオンとヨ―ランディは非業の死を遂げているのですから、その精神がこの世に形を変えて残ったとしても果たしてそれが幸せなのかどうかは難しいところだと思います。と言うか、それがこの作品の最大のテーマなのかなと。  肉体が死して後も脳だけが生き続けるとか、霊として現世に影響を残し続けるとか、様々な表現をもって描かれてきた死後の世界の在り方のひとつ。製作者の意図はそこではないかも知れませんが、個人的には痛快なSFアクションを楽しんだ後に、ふとそんなことを考えさせられた作品でした。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-10-01 10:29:35)
227.  バスドライバー 史上最強の運転手 《ネタバレ》 
正直なところ一言で言えばヒーローに「華がない」です。  元エリート軍人が訳あって軍籍を離れ、地味な仕事に就いて細々と生きている。ところが目前に危機が迫り、身に着けた能力を駆使して敵を駆逐する。ありがちですね。既視感満々。  でも、それはそれとしてヨロシクないとは言いません。ありがちな物語も脚本や演出、或いはキャスティングによって大化けすることはあると思うのです。ところがこの作品は大化けする要素に欠けているのですね。  一番の原因は冒頭に書いたヒーローに華がないこと。兎に角地味。そして、最初のワンシーンだけ無敵ですが、直後にはヘタレてしまう。何で?アンタもっと強いでしょ?急に弱くなり過ぎじゃありません?そんな感じを受けました。  引率教員のキャラも馴染めませんでした。滑りっぱなしのギャグ?で作品がコメディなのかサスペンスなのか分らなくなりそうです。 生徒たちも問題児って言われるほど問題を起こさないし。敵キャラも強いんだか頭悪いんだか良く分かりません。  登場人物が全てそんな感じですから、作品がどうにも締まりません。  ラストに出て来る将軍?も、某有名作のラストシーンを思い出させるだけで付け足し感があります。  短い尺なのでラストまで鑑賞出来ましたが、これが長尺だったら辛いでしょうね。もし、万が一、続編を製作するようなことがあるのなら、もう少しヒーローに華を持たせていただきたいものです。
[インターネット(字幕)] 2点(2022-09-29 11:49:13)
228.  マー/サイコパスの狂気の地下室 《ネタバレ》 
作品のテーマやプロットに反して終始明るい画面で描かれているため、単純に怖さや不気味さがありません。なので、ジャンル的にはホラーとも思えるのですがホラー感は感じられないような。そんなイメージで観始めてしまったので、内容的には陰惨な復讐劇なのにあまり衝撃を受けることなく観終わってしまいました。  邦題の副題もいただけないと思います。スー・アンはサイコパスとは言えないのでは?中盤あたりから内に秘めた狂暴性が顔を出し始めはしますが、一連のそういった行動だけでは彼女がサイコパスとは言い切れず、恐らく命名した担当さんは「サイコパス=サイコキラー」のように理解しているのかも。この副題は本作の内容に馴染まないように思いました。  そんなこともあって、事前に予想していた内容や展開と大きく異なり、何となく肩透かしを食った感じです。何故、今復讐劇が始まったのか?マギー母娘が帰郷して対象者が揃ったから?何故、当事者優先ではなく子息への復讐に念入りになったの?愛娘の病弱さは楽しい学校生活を送らせないために彼女が毒を盛っていることによる?それとも自分と同じようなイジメに遭わせないように軟禁している?謎は多いです。  出演陣の確かな演技に救われていますが、それだけに勿体ない感が拭い去れない残念な作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-09-29 11:43:57)
229.  モンスター・パーティ 《ネタバレ》 
サラっとB級ホラーかなと思いつつ観始めたら、衝撃の展開で引き込まれました。  死亡フラグが予想しにくい。ヒロイン?の彼氏はいきなり惨殺、ヒロイン?と思ってた3人組の中で一番常識派と思われた彼女も結局絶命。生き残るのはまさかの3人。いや、豪邸の奥様は生き残るかと思いましたけど娘までとは。  キャスパーの立ち位置が微妙でしたけど、彼は寧ろパーティに参加したメンバーと同じ側の人間だったのですね。日本刀を手にした彼は見事に殺人依存症的な存在感を見せつけます。彼がこの物語の本当の主人公。カジノに踏み込み父親を救出する姿は痛快です。  そもそもはTVシリーズ「メンタリスト」のロビン・タニーがお目当てで観た本作。グロイのはあまり好みませんが予想に反して楽しめました。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-09-27 22:44:20)
230.  アド・アストラ 《ネタバレ》 
テーマそのものは決して批判すべきものではないと思うのですが、何せ宇宙での様々な事柄が非現実的過ぎ。宇宙工学等々に関しては全くの門外漢ですが、いくらなんでもやり過ぎなのでは?寧ろアニメだったら良かったかも知れないです。もっと受け止めやすい表現が可能だったのではと思えてしまいます。実写だからこその「んな訳ないだろ!」感がハンパない。詳細は皆さんが既に書いてらっしゃる通りです。  そのことがあるので、本来のテーマがすんなり入って来ない感じがします。主人公の行動についつい否定的になってしまう。つまりは感情移入出来ないのです。説明不足ということも言えるかもしれません。  キャスティングが違って予算もうんと少なかったら、どうにもならないB級以下作品になっていたでしょう。でも、ある意味その方が割り切れて楽しめたかもしれません。  名優を揃え予算も潤沢だからこそ、よろしくない部分ばかりが浮き立ってしまったのかなと思えてしまう、何とも勿体ない作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-09-26 00:37:29)
231.  アオラレ 《ネタバレ》 
昨今話題の煽り運転。「煽る」とか「突き上げる」なんてのは昔から実態としてはあったけれど、最近は実際に命にかかわるような重大事件が起きたり、人様の体験を動画で目にする機会が増えたりと、正常な感覚でハンドルを握るドライバーにとっては、我が身に起こり得る危険として受け取らざるを得ない状況になってしまいました。そんな時代背景があるからこその邦題ですね。  ただ、この作品で犯人が繰り返すのは所謂煽り運転ではなく、クルマを凶器としたより直接的な暴力ですね。本来の気質に薬物依存も相まって、生身の相手を殴りつけるようにクルマでクルマごと傷めつける。だから当然、クルマから降りれば今度は生身の相手を直接傷めつける。作品全体を観る者にイメージさせるには、部分的に内容を言い表している「アオラレ」よりも、原題の「Unhinged」(狂気、錯乱)の方が適当かも知れません。ラッセル・クロウさんの鬼気迫る演技に繋がって行くような気がします。あんな目で睨まれたら二つ返事で謝ってしまいそうです。  それにしてもヒロインには感情移入出来ない。どう考えてもトムは異常で狂暴で、やることなすこと全く肯定出来ないけれど、フレッドに書かせたレイチェルへの手紙の文面だけは的を得ていて、彼女は自分勝手で我儘でだらしなくて、みっちり躾が必要な大人。だから彼女が「何なのよ、一体?」という言葉を口にする度に「アンタこそ何なのよ!」と言いたくなりました。  という訳で、スピーディな展開と適度の緊迫感、そして何よりラッセル・クロウさんの鬼気迫る演技に圧倒されて、飽きさせられることなく一気見出来るものの、少し深みには欠ける感じがする作品でした。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-09-25 23:35:52)
232.  オキュラス/怨霊鏡 《ネタバレ》 
呪われたアンティークの鏡。それは手にした者の心を歪ませやがて死へと追い込んで行く。というストーリー自体には特に目新しさを感じませんが、過去と現在を同じタッチで描きつつ交錯、或いは混同させるという演出は面白いと感じました。  子どもの頃に両親を死に追いやられ、しかも母は父に、父は弟に殺させるという惨い仕打ちを受けたケイリーが、必ずいつか「鏡」の秘密を暴きこの世から葬り去ることを決意して生きていくという設定は十分に理解できます。  医療施設で長期にわたるカウンセリングを受けたティムが忌まわしい事件を合理的に解釈しようとする姿と、全ては鏡のせいだと断定し、異様なまでに執着するケイリーの姿を対比すると、実はカウンセリングが必要だったのは姉の方で、鏡は彼女の心を捉えたまま敢えて自由に生かしておき、復讐のために帰ってきたところを改めて死に追いやり、ティムには改めて汚名を着せ苦しみを与え続けるという「鏡」の意志を感じてしまいます。  なんだか作品解説みたいになってしまいましたが、要するにストーリー自体は非常に解り易く、意外性やどんでん返しは無いと言って良い内容であり、時間軸が交錯して行く中で観客が混乱していくという演出上の試みが中心になっている作品のように思えました。  ちなみに題名はラテン語の「眼」あるいは「丸窓」ですね。鏡に憑りついている悪霊(鏡の犠牲者であり死して後も魂を捉えられている者たち?)の「眼」がまさにそのように表現されていますが、そのことの意味するところは全く語られていないのは何故なのでしょうか?解らず仕舞いでした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-09-21 11:38:27)
233.  新REC レックデッド・ビギニング 《ネタバレ》 
予告編やあらすじ紹介、キャッチコピー、DVDのジャケットを見て期待したら120%裏切られる作品です。原題も無理やり感に溢れていますが、邦題は「REC」に頼り過ぎて最早崩壊気味です。  あらすじ紹介にも書きましたが、オムニバスの軸を成している物語はある研究者と助手のお話。ここで語られる時空を超えた存在についての解説はなかなか興味深いです。もう少し物理学的な話を入れ込んでくれて、チープなクリーチャーが登場しなければそれだけでも十分だったかも知れません。オムニバス形式を採らずとも作品として成立したかも。  あとの短編たちについては、決して面白くないとは言いませんし、メインストーリーで語られる次元を超えた生命体が登場人物の狂気を操っているのだと言われれば、無関係な作品の羅列とも言い難いとは思います。かなり好意的な解釈ですが。  とは言え、各短編はそれぞれに微妙に難点を抱えており決して褒められたものでもないような気がします。特に、個人的には新居で夫婦が怪異に悩まされる話で、子役に犠牲者を滅多刺しにさせるところが超NG。米国ではそれってNGじゃないのでしょうか?  適当にグロくて尺の短い作品を観たい!という方であればもう少し評価が高いかも知れませんが、私は2点止まりです。
[インターネット(字幕)] 2点(2022-09-20 12:24:02)
234.  ザ・ゲスト 《ネタバレ》 
コンパクトに纏まったサスペンスの良作だと思います。  冒頭、題名よろしく訪れる謎の男。どう考えても怪しいけれど、愛息を失った母親にとっては息子代わりの存在感を放つ礼儀正しい彼を引き留めずにいられない。お約束どおり他の家族は彼への拒絶感を否めないながらも、彼の鋭い洞察力と的確な発言と行動に心を揺さぶられ、次第に心を開いていく。  いいですね。ここで予測されるのは、彼がサイコキラーで、こうやって家族に取り入った上で突如豹変し皆殺しにする、という展開ですが、この作品は違うんですね。まさかの軍が絡んだ秘密実験の被験者にして無敵の殺人兵器だったとは。意外でした。  前半部分の好青年にして無敵っぷり。後半に入ってからの無感情な殺人兵器っぷり。スピーディな展開なだけに若干説明不足に感じないこともありませんが、よく考えればキチンと辻褄が合っている。脚本の妙とでも言いましょうか。  唯一難を言うならば、そしてそこが一番の問題なんですが、それは彼が生き残ったこと。足の銃創は動脈を外れた貫通銃創、肩の銃創も急所を外している、背中の刺し傷もしかり、けれど流石に胸の傷はヤバいでしょ。何より、無敵の殺人兵器がド素人の女の子と男の子に背後を取られる訳ないし。そして息を引き取ったように見えたのは窮地を脱するために身に着けさせられた演技力?更に瀕死の状態で遺体を処理し消防士を襲い着替える?そしてこの後、どうやって脱出して傷を癒す?その後の生きる目的は?  ちょっと終盤にご都合主義が過ぎたかな?と。  とは言え、サスペンスフルでスピーディなエンタテイメントであることは間違いないです。そしてダン・スティーブンスさんカッコ良過ぎ。甘めの8点献上します。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-09-18 11:46:30)
235.  セミマゲドン 《ネタバレ》 
Z級作品もあまりにZ度が過ぎると一周回って良作になってしまう。てな法則があるならば、この作品こそ一周回ってA級作品かも知れません。  物語そのものは、環境汚染が生物の突然変異を生み人間が襲われるというモンスター系パニックホラーの王道を行く内容。汚染されたセミが産卵し、7年後に地上に現れた時には更なる変異を見せる、というあたりはアイディア的には優れているとも思えます。  突然変異はアジアの某国産の超強力合成化学肥料の散布によるもの。パッケージに記された強烈な効果を更に上回る劇毒度。この肥料と言い、主人公の愛車と言い、作品中でアジアは結構な言われようをされてます。いや、具体的には二国だけですが。  他国をコキおろして笑いを取るというやり方はあまり好きではありませんが、作品全体に散りばめられた恐ろしくチープなCG、子どものヤッツケ仕事のようなセミのフィギュア、オヤジギャグどころではないコテコテのギャグなどなど、あまりに強烈なチープ感(良く言えば手作り感)に溢れていて不適切表現など霞んでしまいます。  グロかったり、キモかったりの連続で観る者を相当選びますが、単に低予算だからこその出来栄えではないだろう、つまりはこの出来栄えこそが製作者の意図するところなのかも知れません。そのZ級感を楽しむための作品、と割り切れば意外に楽しめるかも知れません。  とは言え、個人的には甘くしても2点献上が限度かなという作品。でも、超ストレートな原題「セミ!」よりも、ハジケきった邦題「セミマゲドン」を始め、配給元の宣伝文句やら動画の遊び感覚はなかなかのもの、との思いから1点プラスの3点献上です。
[インターネット(字幕)] 3点(2022-09-16 13:37:23)
236.  LOCKDOWN ロックダウン(2016) 《ネタバレ》 
3点献上しますが、正直なところ本来ならばもう少し高評価でも良いのではとも思います。ストーリー自体が面白くないということではありません。  低評価の理由はヒロインの酷さ。兎に角、感情移入不能。やることなすこと共感できない。嫌悪感ばかりが高まってしまう。  敢えてそんな風にキャラ設定しているのかとも思います。全てのトラブルやミスを他人のせいにして、自分は被害者でしかない。一生懸命息子を助けようとしても上手くいかない可哀そうな母親。その実、全ては彼女に起因している。敢えて、そんなダメ母をヒロインに据えて、愚かさが導く悲劇を描こうとしているのかも知れません。  でも、それにしてはエンディングが違うような…。このエンディングから思うに、多分彼女は再度似たような過ちを繰り返すでしょう。かと言って、彼女の夢想する悲劇のエンディングも違うような…。髪型や服装を見る限り夢の中の彼女はまるで反省してないし。そんな未来の自分を夢想する時点で懲りてないし。  あぁやっぱり受け入れ難いヒロイン像。ヒロインをアレンジして、尚且つもう少し最強セキュリティカー「モノリス」を活用してくれたら、相当面白くなる要素はあると思えるだけに残念!  ちなみに、個人的には原題の「Monolith」というと「2001年宇宙の旅」で覚えた単語。なので、原題を見た時にこのストーリーは思いもしなかったし、この映画でこの単語に再会するとは思いませんでしたが、40年前に新型車の名前募集に「モノリス」で応募して見事落選したことを思い出しました。(蛇足投稿失礼)
[インターネット(字幕)] 3点(2022-09-06 13:36:53)
237.  バッドガイズ(2022)
アニメだからこそのキャスティング、アニメだからこその実写不可能なスーパーアクション。そしてアニメだからこその動物と人間が共存する世界。(と言ってもバッドガイズの5人以外の動物は動物のままというのはご愛敬?) いつもながらに思うのですが、洋画アニメ作品には邦画アニメとはひと味違った独特の味わいがあって実に楽しいです。  原作未読ですし殆ど予備知識なしに試写会に参加しましたが、冒頭から作品世界に没入して楽しめました。理屈は不要ですね。封切り前なので言いたいのは一言だけ。「楽しかった!」
[試写会(吹替)] 9点(2022-09-03 14:30:46)
238.  ジェーン・ドウの解剖 《ネタバレ》 
他にも書いてる方が何人もいらっしゃいますが、解剖を通じて死体の謎の真相を解明していくミステリーかと思いきや、思いっきり悪魔系オカルトホラーだったのですね。そういう意味では期待外れでした。  魔女狩りが行われていた時代に魔女として裁かれ、容赦なく繰り返される激しい暴力に耐えかねて悪魔に救いを求めた少女。その死体は一見して永遠の美を約束されているかのような状態にはありながら、その実、悪魔に捧げられ永遠に利用され続けてしまう悲劇。そして関わる者に与えられるのは非業の死という悲劇の連鎖。簡単に纏めるとそんな感じでしょうか。  悪魔系の物語は何でもありになってしまうので好みではありません。日本文化にどっぷり浸かって生きてきた自分としては、どうにも受け入れ難いものがあります。この作品でも、悪魔は嵐を演出するわラジオ放送を流すわとやりたい放題ですね。  ただし、解剖のプロセスで明らかになって行くのが、医学的だったり病理学的だったりの事実ではなく、超自然的なオカルト的状況。人間の手では出来る訳のない技。初めは目前の事実を否定すべく努力していた親子も、ついにはそれを受け入れて対応せざるを得なくなる展開。これは新鮮でした。第二弾や第三弾は難しいでしょうけれど、本作におけるそのアイディアは大成功だったと思います。  出来ることなら解剖シーンをもう少し現実的にして欲しかった(ゴーグルやマスクなしで執刀する訳ないでしょ)のと、検視官や葬儀店を生業とする人たちなんだから遺体に敬意を表するような振る舞いが欲しかった(扱いがぞんざい過ぎる)。司法解剖という極めてデリケートなテーマですから。  それにしても「ローラ・パーマー」と「世界で一番美しい死体」を競いそうな真の主役のジェーン・ドゥ。解剖シーンの特殊映像もハイレベルでした。  という訳で、納得出来ないなりにも高評価せざるを得ない作品でした。監督の次回作に期待します。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-08-23 11:03:34)
239.  パーフェクト・トラップ 《ネタバレ》 
ひとことで言えば「面白くないことはない」作品です。前作未見ですが、この作品単体でも十分にストーリーは成立していると思います。  ただし、観る者を選びますね。何でもいいから只管にグロいのを観たい、ということであれば満足出来そうです。冒頭のパリピ大虐殺シーンは強烈。クラブのフロアを耕し、生き残った者は潰す。何だか野菜や果物が恨みを晴らしているかのようです。これだけ沢山一気に惨殺するシーンは、ホラー作品では個人的には一つしか思い出せません。  それにしても荒唐無稽。昆虫学者がたった一人でクラブに大仕掛けな殺戮マシーンを設置したり、たった一人で廃ホテルを大改装してコレクションを並べたりワナを仕掛けたりなんてのは、とてもじゃないけど年単位での準備が必要。あまりに非現実的過ぎます。  先行してヒットしたソリッドシチュエーションホラー作品たちは、そんな野暮な心配を吹き飛ばすようなアイディアに満ち溢れていました。対して、この作品は例の大虐殺以外は意外性のあるワナや展開が見当たらないのです。  全体的にそんなこんなの理不尽で非現実的なシーンばっかり。でも、文句タラタラ言いつつも、結局はスピーディな展開を楽しめたので甘めの6点献上です。  ちなみに邦題。全然パーフェクトじゃないし。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-08-21 22:20:11)
240.  マリグナント 狂暴な悪夢 《ネタバレ》 
(書き出しから結末に繋がるネタバレです)  幼少期の恐怖体験等を元にした物語は、多くは多重人格を題材にしていると思いますが、本作は特異な双生児の在り方をプロットにしており、新鮮なホラーとして楽しめました。  後頭部、あるいは体の顔以外の部位に顔面や口があるという造形は、我が国の妖怪変化や海外の都市伝説、あるいは過去の作品に見受けられはしますが、本作のアイディアは類似点は感じるものの独自の視点で掘り下げてアレンジしていて、オリジナリティたっぷりに魅せてくれます。  次々に登場する関連性のはっきりしないエピソードたちは、中盤あたりから伏線回収のような形で収束して行き、途切れないスピーディな展開とともに流石ワン監督といった魅力に溢れています。  純粋にホラーと言うよりも、サスペンス、あるいはアクション作品として大いに見応えを感じ、楽しめました。  個人的には、刑事が単独行動で怪物のような犯人を先の見えない地下迷宮で追跡するところや、ヒロインの妹が単独行動で廃墟となった郊外の病院の地下室に入り込んで資料を捜すなどというような、いわば「ホラーあるある」的展開に少々不満を感じましたが、映像・音楽・アクション等々、どこをとっても見事な出来栄えと思います。  ガブリエルが幼少時から超人的なパワーを備えていたこと、それどころか警察署を全滅させられるほどの戦闘能力を身につけていること、電力や電波を思いのままに操れること、マディソンの身体をガブリエルが凶行に利用していたとすると瞬間移動しているとしか思えないような時間的な矛盾を感じてしまうこと等々、気になることは多々ありますが、それもこれも優れたエンターテインメントならではと思えば、野暮は言っちゃいけないですよね。  物語はヒロインが本当に大切な家族とは何かということに気付くところで終わりますが、脳をコントロールされていたとは言え大量殺人についての責任は免れないでしょう。それでも、人生で最高の幸せに辿り着けたということは、ヒロインにだけフォーカスすればある意味でハッピーエンドなのでしょうね。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-08-17 11:18:09)(良:1票)
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