361. スカーフェイス
《ネタバレ》 タイトルからてっきりアル・カポネをモデルにしたギャング映画だと思い込んでいたけど全然違った。 ボスにも平気でたてつくトニーの激しすぎる気性は必然的に破滅の結末を招く。抑えがきかない激情型で、ボスの器ではなくチンピラっぽくみえる。 結婚生活も破綻し、殺伐とした空気の中、ヤクに溺れてひたすら破滅への道を進んでいったよう。相棒と妹が結ばれたことに逆上し、相棒を射殺し、妹にも憎まれながら結局死なせてしまう。触れる者すべてを不幸に巻き込んでしまうような厄介な存在。自業自得だが哀れ。 ラストでの大勢の敵との銃撃戦は迫力があった。 [DVD(吹替)] 6点(2013-08-21 20:45:40) |
362. がんばれ!ベアーズ
子役はとてもいい味を出してるけど、ストーリーが少し浅い。 ガラクタチームが健闘する王道の楽しさはあるものの、おとぎ話っぽい。 たいした特訓をしたわけでもないのに、強力なメンバーが二人入っただけでそんなに簡単に勝てるチームになるはずがない。 真剣にチーム競技に関わったことのある人なら、ちょっと鼻白むかも。 少年スポーツの精神としては共感できるけど。 [DVD(吹替)] 6点(2013-07-13 22:36:14) |
363. ディアボロス/悪魔の扉
《ネタバレ》 陰惨な事件を起こした加害者を無罪にしようと画策する弁護士は、悪魔に加担していると思える。 それを弁護士の仕事としていくら正当化する理屈を並べられても、結果として悪を助長していることが引っかかり、モヤモヤしたものが鬱積する。 この映画はそんな普段感じている鬱憤をうまく突いていて、サスペンス性もあるので最後まで興味深く楽しめた。 ただ、夢オチのようなものが入るとどうしても仕上がりが軽くなる。 法廷サスペンスのようなストーリーが途中からオカルトチックになり、でもどこかユーモラスでもあるので怖さはなくてファンタジーのようなライトな感じに。 そこは確信犯的にやってるようだが、好みの分かれるところだろう。 悪魔の誘惑をケビンが最終的に拒絶して、その試みは失敗したかのように思えたけれど、実はまだ悪魔の大好きな虚栄のワナから逃れられていない。 悪魔の計画は続いていることが示唆されているけど、それにしてはスケールが小さいような…。 悪夢の幻想体験を経たケビンが、新聞記者の取材をきっかけに前回同様の道をたどる様がイメージしにくいので。 アル・パチーノは適役で、その存在感はさすが。 シャーリーズ・セロンも体を張った熱演で、心が壊れていく様子がリアルだった。 この二人は主役のキアヌよりインパクトが強かったかも。 [DVD(字幕)] 6点(2013-07-07 22:05:20) |
364. ミッドナイト・ラン
ギャングに命を狙われる会計士と、賞金目当てで会計士を捕まえる警官崩れのロードムービー。 利害の反する二人に次第に友情が芽生えるというオーソドックスなパターン。 追いかけっこに出し抜き合戦と、殺伐としたところはなくてどこかほのぼのとしている。 なので、誰もが安心して楽しめる映画。 勝って損はない安心安定の定番商品という感じ。 その分、刺激が足りないような気もするが。 [DVD(字幕)] 6点(2013-07-06 22:54:43) |
365. 俺たちに明日はない
《ネタバレ》 アメリカンニューシネマを代表する『明日に向かって撃て』と共通点がいくつか。 ただ、切り口がまったく違うので好き嫌いが分かれるだろうけど、あちらのほうがずっと好みに合う。 それはキャラの違いが大きいのかも。 もともとはコンビニ強盗のせこい小悪党なので、大物感がない。 マフィアでもなく、銃のスペシャリストとか才能に秀でたわけでもない。 その分リアルではあるけれど、カッコいいとは思えない。 クライドが廃業になった銀行に押し入り、そこにいた行員をわざわざ連れ出しボニーに説明させるくだりは笑える。 そういうところは憎めないけど、写真のポーズからも感じる英雄にでもなったような自己陶酔がカンに障る。 暴走族や不良にあこがれる頭の悪い中高生みたい。 無軌道で稚拙だから、強盗の成り行きで人も殺してしまう。 そういう犯罪は今の日本でもニュースでときどき報じられるので、現実の嫌な気分を思い出させる。 物語の中だけで楽しむには、犯罪者という人物像の輪郭がはっきりしすぎているのだ。 それはマイナスだけでなくプラス面もあって、蜂の巣にされるラストシーンが生々しく活きてくるし、二人の最後にふさわしい名場面となった。 もしブッチとサンダンスのように銃撃前で終わっていたら、フラストレーションが溜まっていたところだ。 二人に好感を持つかどうかでラストの受け止め方が全然変わってくるだろう。 まったく共感を覚えなかったので、喪失感よりもスッキリしたというカタルシスのほうが大きかった。 警官サイドも人数をかけて何度も捕まえそうになりながら、素人のような寄せ集めグループに手こずりすぎ。 ボニーは母に会いたいと抜けたがるし、クライドの兄嫁とはよくある小姑のような仲違い。 犯罪組織の内部抗争というより、二世帯同居のトラブルでしかない。 実話ではもう少しプロらしい犯罪グループだったのだろうか。 [DVD(字幕)] 6点(2013-07-05 23:35:35) |
366. ペイ・フォワード/可能の王国
《ネタバレ》 クソみたいな世界を変えるために、三人に善意を渡してその輪を広げていく。 善意のマルチ商法的拡散ともいえるが、ユートピア的アイデアでうまくいくはずもない。 それで世界がよくなるほど性善説はとれないけど、理想としてはそうあってほしいとは思う。 火傷のコンプレックスから勇気を出して踏み出したシモネット先生と、それを受け入れたアーリーン。 母との情事が少年に見つかって慌てふためくシモネット先生が微笑ましい。 シモネットには暴力父にガソリンで大火傷を負わされた酷い過去があり、少年に自分の姿を重ねて気にかける。 この三人を軸に話は展開していくが、これらの役を演じたオスメント、ヘレン・ハント、ケヴィン・スペイシーがとてもいい。 少年が苛められている同級生を助けて殺されてしまうのは、現実を思い知らされる。 現実社会のニュースでも同様の事件が報じられるたびに、正義感や誠実さがバカバカしくなってくる。 追悼に集まる群衆の姿は、少年が大きな影響を残したという救いとして描かれたのだろう。 でも、それは本当の救いとは感じられず、映画としては少年を死なせてほしくなかった。 後味はけっして良くない。 [DVD(字幕)] 6点(2013-07-02 22:15:22) |
367. フェイス/オフ
《ネタバレ》 潜入捜査に皮膚移植してギャングと入れ替わるなんて、マンガのようなストーリー。 『転校生』のようにファンタジーというわけではなく最新医療的な説明は入れている。 ただ、そこにはリアリティの欠片もない。 ツッコミどころは満載だが、そういうことを無視して見るなら娯楽作品としてはおもしろい。 二人の主役の善人と悪人の演じ分けが見事。 他人になることで、これまでの自分の姿が違った角度から見えてくる。 派手なアクションだけに頼るのではなく、微妙に変化していく心理描写も意外とちゃんとしていた。 [DVD(字幕)] 6点(2013-07-01 22:40:25) |
368. ディープ・インパクト(1998)
《ネタバレ》 ジェニーが死ぬとは思わなかったので、和解した父親と津波に飲まれるシーンが一番印象に残る。 一人のスーパーヒーローによってみんなが救われる某作品と違って、救われない人も多くて明暗くっきり分かれた分、リアリティを感じる。 群像劇としてそれぞれの人生が描かれているので、派手なアクションものではなく、ちゃんとした人間ドラマを見せてくれる。 ただ、彗星を爆破するのに、人類の命運がかかってるのだから、二の矢、三の矢の宇宙ロケットを用意しておけなかったのか。 [インターネット(字幕)] 6点(2013-06-28 21:21:16)(良:1票) |
369. モンスター(2003)
《ネタバレ》 シャーリーズ・セロンは『サイダーハウス・ルール』や『ディアボロス』の正統派美女イメージしかなかったため、まるで別人のようでビックリ。 すごい役作りで、ここまで醜く変身できることにプロの女優魂を感じる。 実話を基にした映画だが、その実在のシリアルキラーと面相がどことなく似ている気がした。 13の時から体を売っていた娼婦が、就活で相手にされず逆ギレするのが惨め。 子供の頃から愛に見放された人生で、同情すべき点がないわけでもない。 だからといって何人も殺していいわけがなく、被害者は下衆野郎だけでなく心やさしい妻子ある紳士も含まれていた。 その罪は本人も自覚があるのだろう、自分自身を許せず自分を愛することも大切にすることもできない。 だからこそセルビーが最後の希望だったわけだが、唯一愛してほしかった相手にも結局は裏切られてしまう。 救いのないラストは自業自得ともいえるが、最後までセルビーを責めなかった姿は哀れを誘う。 セルビーは罪を全部アイリーンに押し付けて、自分はまるで被害者であるような風なのが気に入らない。 アイリーンよりもこちらのほうが本当のモンスターに見える。 そう感じるように描かれているのは、シリアルキラーというモンスターを育てたのが周りの環境であり社会であるとのメッセージとも取れる。 ただ、環境が悪くともまっとうに生きている人はたくさんいるわけで、本人が選択を間違え続けたことは否定できなし、罪の正当化ができるわけでもない。 犯罪者は社会を憎み、社会のせいにして自らを正当化する傾向があるが、罪は罪だ。 責任転嫁を許さない前提があった上で、落ちこぼれや切り捨てをできるだけ生まない社会を考えることは、無駄ではないのだろう。 [DVD(吹替)] 6点(2013-06-26 21:49:04)(良:2票) |
370. ストレイト・ストーリー
《ネタバレ》 老人が遠くにいる兄のもとへトラクターで駆けつけるだけの地味な話だが、なんだか癒される。 出てくる人物が人間味があって温かい。 鹿を何度もはねる車の女が気の毒だけど笑ってしまう。 その鹿をちゃっかり有効利用して食べてしまうアリヴィンの逞しさ。 ふっかけれらた修理代を理詰めで値切っていくのにも老人の知恵がうかがえる。 道中の出会いで、老人のこれまでの人生が見えてくる。 飄々として見えた老人にも、何十年にも渡って残っていたトラウマがあった。 味方の偵察兵を誤って射殺してしまったことを誰にも言えずに抱えて生きてきた苦しさが伝わってくる。 ずっと仲違いしていたストレイト兄弟が言葉少なにわかりあうラストが感動的。 [DVD(吹替)] 6点(2013-06-26 00:01:41) |
371. ボーイズ・オン・ザ・サイド
《ネタバレ》 出だしはライトタッチのコメディかなと思ったが、本格的なヒューマンドラマに仕上がっていた。 レズビアンの売れない歌手、エイズに侵されている堅物のキャリアウーマン、暴力男の子供を身ごもっている恋多き女。 それぞれに問題を抱えた三人が、諍いを起こしながらも助け合っていく女の友情物語。 といっても同性愛もからんでいるので純粋な女の友情とは違うかも。 セリフやシーンの随所にウィットが感じられて魅せてくれる。 ロビンがジェーンに借りたヘッドホンをウェットティッシュで綺麗にしていたのは、決して嫌悪感や黒人への偏見ではなく、エイズの負い目と気遣いによる潔癖症を表わす伏線だった。 どこにも行くところがないと嘆くロビンに、それなら今いる場所に居ればいいと抱きしめるジェーン。 ロビンに対する母やジェーンの言葉は、優しさにあふれて癒しの力がある。 「もし私がウソを言ってたら不治の病で死んでもかまわない」 そう言って裁判でウソの証言をするロビンにも、自分の運命への諦観と二人への思いやりがあふれている。 赤ちゃんの誕生の一方で、エイズで死にゆく者がいる。 暗くなっても仕方のない重いテーマなのに、バカっぽくて行動の軽いホリーとバカみたいに真っ直ぐな警官エイブのカップルがいい感じで緊張緩和の役割。 生まれた子供が黒人とのハーフだったときのリアクションは笑える。 胸も露にホリーを演じているのが『E.T.』の子役ドリュー・バリモアだったとは、子供の成長の早いことに軽い衝撃。 パーティの様子をカメラが一周して誰もいなくなった部屋の空の車椅子を映すラストがいい。 三人が互いに影響しあって、価値観や生き方が微妙に変化しているのが巧みに描かれている。 タイトル通りに男は添え物でメインは女、明らかに男性より女性向きの内容だ。 [ビデオ(吹替)] 6点(2013-06-23 23:13:22)(良:1票) |
372. ミスト
《ネタバレ》 文字通り深い霧の中にいるような先の見えない展開で、サスペンス性たっぷり。 狂信的なクリスチャンのおばさんもキャラが立っていて、ウザくて仕方ない。 ラストはこれ以上ないほど皮肉なバッドエンドで、インパクトがある。 後味がきわめて悪いものの、それが狙いなので大成功といえる。 カタルシスとは対極にあるので好みとはかけ離れるが、一味違ったモンスターパニック映画に仕上がっていることは確か。 ストレスを感じたいときにはオススメ。 [DVD(字幕)] 6点(2013-06-21 23:39:26) |
373. キングコング(1976)
《ネタバレ》 ヒロインのアンはヨットが沈んで救命ボートで漂流していたところをたまたま石油探索船に発見されたという設定。 映画撮影のためにスカウトされたというほうが流れが自然だったのに。 コングはオリジナルよりずいぶん人間的に描かれている。 滝のシャワーで濡れたアンを乾かすためにコングが息を吹きかける。 恍惚とした表情のアンにちょっと笑ってしまうが、獣の息は臭くないのだろうかと余計なことも考えてしまう。 ジェシカ・ラングのお色気シーンがあるので、家族連れはちょっと気まずいかも。 船の空きタンクに閉じ込められたコングが、アンのスカーフに暴れ出すのが面白い。 ところが、コングをなだめようとしたアンがタンクに落ちたとき、コングが何もせずに逃がしたのは不可解。 コングが川を渡るのに誰にも気づかれなかったというのもありえない。 ご都合主義が引っかかるが、コングがアンの身を気遣って手で押しやり、銃撃で血まみれになっていく様には心を打たれた。 オリジナルや他のリメイクを含めて最初に観たのは本作で、昔みたときのほうがもっと面白く感じたけど。 [ビデオ(吹替)] 6点(2013-06-20 22:16:42) |
374. クイック&デッド
《ネタバレ》 女ガンマンのシャロン・ストーンがキレイでカッコいい。 劇画タッチの西部劇なのでリアリティの欠片もないが、キャラが個性的。 早撃ち大会はまるで天下一武道会、ゲームかマンガみたいなノリだ。 頭を銃弾が貫通してウソみたいな風穴が開いたり、派手に一回転して吹っ飛んだり、やられっぷりもチープそのもの。 そんなB級テイスト漂う作品なのに、思わぬ豪華キャストの競演を楽しめる。 ジーン・ハックマン、ラッセル・クロウ、ディカプリオ、脇役にゲイリー・シニーズも。 もっとも、クロウとディカプリオは有名になる前だから成立したのかも。 エレンは食事のテーブルの下で父親の仇であるへロッドに隠し持っていた銃を向けるが、結局果たせない。 エレンの思惑を見透かしたへロッドの威圧感とライターを銃に見せかけたフェイクに制された形。 ここはへロッドの凄みを感じさせるシーンだった。 へロッドの無慈悲な冷酷さはいたるところで感じられるが、極めつけは政府軍に撃たれた傷の手当てもし匿って助けてくれた神父を、相棒のコートに殺させたこと。 コートはその贖罪で牧師になったのに、へロッドに罪の意識は微塵もない。 少女だったエレンは、父の首吊りの縄を撃てば助かると持ちかけられ、誤って父を射殺している。 悲嘆に暮れる少女を尻目に、ヘロッドはゲームを楽しんだかのように笑って去っていく。 それだけやってりゃ復讐の対象にもなろうというもの。 ヘロッドは父親に認められたい一心で決闘に臨むキッドも射殺した。 ただ、この時だけは悪党へロッドにも親子の情がうかがえた。 ストーリーはなんてことないが、キャラの魅力でもっている作品。 特に、敵役のジーン・ハックマンの存在が大きかった。 シャロン・ストーンとラッセル・クロウのラブシーンがカットされていたのは残念。 [地上波(吹替)] 6点(2013-06-19 23:09:04) |
375. コラテラル
《ネタバレ》 トム・クルーズが珍しく悪役で、実質的な主役はジェイミー・フォックスのほうだろう。 マックスの母を見舞いにいったときの三人の会話は秀逸。 マックスと母の関係がリアルに浮き彫りにされている。 殺し屋の最後のターゲットとなった女検事をめぐる攻防はスリリング。 殺し屋は身元がバレないように依頼者には絶対に顔を見せないという細心の注意を払いながら、殺しのやり方がターミネーター並みに荒っぽい。 犯行を極秘に進めるという気配りがまったく感じられないのは、最初のキャラ設定からは矛盾している。 そうしたブレが幾つか気になるものの、殺し屋と平凡なタクシードライバーの生き様、人生哲学が対照的でおもしろかった。 地下鉄で誰にも気づかれずに死んでいた男や、マックスのリムジンの夢の話など、伏線もいい具合に効いていた。 [DVD(吹替)] 6点(2013-06-17 22:22:31)(良:1票) |
376. ダークナイト ライジング
《ネタバレ》 スリリングではあったけど、出来の良かった前作よりパワーダウン。 盛り上げることを優先して辻褄の合わなくなっているところや説得力を欠くところが散見される。 ベインに完膚なきまでに叩きのめされたのに、これといったプラス要素もなく次にはやっつけていたのも都合のいい展開。 セリーナがなぜ過去をそこまで消したがるのかピンと来ないし、人物のキャラ設定や状況設定がいまひとつ明確に伝わってこない。 なので、その行動に必然性があまり感じられないところがある。 奈落から這い上がった子供がベインではなく女だったというのは上手く騙されたが、ミランダの犯行動機が陳腐で薄い。 [DVD(吹替)] 6点(2013-06-16 23:41:35)(良:1票) |
377. トゥルーマン・ショー
《ネタバレ》 自分の人生がすべて番組の作り出した世界で演出されたものだったというアイデア勝負の作品。 SF的で突拍子もないが、身近なテーマを含んでいて考えさせられる。 安全な虚構の世界を捨て、何の保障もない外の世界に飛び出した主人公の選択は頷ける。 その選択を熱狂的に支持した視聴者がすぐにそのことを忘れたかのように別の番組にチャンネルを変えるラストが、ブラックテイストで皮肉が効いていた。 [DVD(吹替)] 6点(2013-06-15 23:52:14) |
378. ブリジット・ジョーンズの日記
《ネタバレ》 ストーリーはたいした内容もないが、小ネタが面白くてセリフもウィットに富んでいる。 ラブコメといえば主人公は若くてスレンダーなものだが、従来のものとかけ離れていてユニーク。 マークに彼女を寝取られたというダニエルの話はすぐバレそうな嘘で、場当たり的なダニエルの軽さを端的に表している。 キャラクター造形のうまさで、凡庸な話を一段上の物語に格上げできたようだ。 [ビデオ(吹替)] 6点(2013-06-10 00:28:01) |
379. バッファロー'66
《ネタバレ》 冒頭で刑務所から出てきて更には女を拉致する主人公は、どんな凶悪犯かと想像させる。 ところがこの男、賭けに負けた金を払えなくて犯罪者の身代わりをするハメになったオマヌケさん。 ダメ男にありがちな逆恨みで、賭けに負けたのはウッドのせいだと殺意を抱く。 ところが、ウッドを射殺して自殺のくだりがまさかの妄想シーン。 夢オチみたいな演出にはガッカリ。 結局、これといった盛り上がるストーリーではない。 ただ、会話はリアルで面白い。 実家での両親を含めた会話や、中学のときにフラれた女とバッタリ出会ったファミレスのシーンは秀逸。 主人公のカッコ悪さや中学生並みの頭の悪さが伝わってくる。 そんな男の良さをちゃんと見てくれる女もいて、ラストはハッピーエンドでめでたしめでたし。 ちょっとオシャレでちょっとハートウォーミングなラブロマンスに仕上がっている。 [ビデオ(邦画)] 6点(2013-06-10 00:22:24) |
380. マトリックス
《ネタバレ》 CGのアクションしか印象に残っていなかったが、久しぶりに見直してみるとストーリーもおもしろい。 人間とAIとの戦いに救世主が現われるのはよくあるSFだが、そこに仮想空間の概念が加わる。 ストーリーに哲学性、映像に最新CGを用いて、独特の世界観を作り出している。 ただ、設定が難解でなかなか把握できず、わかったようなわからないような感覚のまま押し切られるので煙にまかれた感はある。 その一方で、ネオが女のキスで蘇生して救世主の活躍を見せるといった童話レベルのところもあって戸惑う。 [DVD(字幕)] 6点(2013-06-05 01:38:44) |