41. 素晴らしき日
ジョージ・クルーニーは濃い顔なんでこういう作品にマッチするのか不安だったけど、何だかなじんでましたね。ミシェル・ファイファーもキャリアウーマンとか、ちょっとキレっぽくてあくせくしてる女性の役はホント合ってます。個人的には携帯電話でのやりとり(けなし合い?)が面白いですね。本来ならダラッとしがちなテーマを扱っているんでしょうが、コメディの要素もあり、忙しい1日を追っているお話ということでテンポよく、リズム感があって非常に楽しめました。 7点(2004-02-14 23:37:46)(良:1票) |
42. トラフィック(2000)
何本かのサイドストーリーが同時進行していくんだけど、結局の目的は一緒なので、かなりの数のキャストも整理しやすかったです。重いテーマなんだけど、かなりテンポよく進み、きっついバイオレンスシーンもない。派手さはないんだけど、何か都会的なつくりというかね、ドキュメンタリータッチで作られた雰囲気があって、作風は私好みです。いろんなサイドストーリーがある中で、個人的にはハビエールがサラサール将軍を挙げる一連の殺伐とした雰囲気が好きです。デル・トロはクールでかっこいいですね。ちょっと詰め込みすぎて詳細を簡略化した部分もなきにしもあらずですが。マイケル・ダグラスの役どころはベタだったけど、仕事上での立場と父親としての葛藤というのは何かとても複雑でうなってしまった。 7点(2004-02-10 14:44:15)(良:1票) |
43. ラスト サムライ
《ネタバレ》 個人的に武士道精神というものは好きではないんだけど、激動の維新時代に西欧からの風に負けず、自分たちの道を貫き通した彼らの生き様というのは十分に見てとれたかな。まあアメリカ人が描いた世界観だから、映画にするにあたって人間ドラマに仕立て上げようというくささが見てとれて、観賞直後は大したことなかったかもと思ったけど、あとからジワジワきた。やっぱり冷徹に人を殺してきたことを悔いているトムの気持ちになったら武士道精神には共感できるよね~。癒しの世界に導かれたというか、日常では静をたしなみ、戦場では激しく動の部分を出す、そういうけじめというかわびさびの部分に深く惹かれていったのは何か分かる気がするなぁ。「サケ~、サケ~!」は切かなったよ。彼の視点から描いた作品であったから、武士道というものが新鮮で、美しいものに見られたね。一番印象に残ったのは、最後機関銃を連射した後に、政府軍の兵士たちが屍に向かい土下座をするシーン。日本人たるもの、表向きの姿が変わってもその精神はみんな一緒なんだなぁと思い、争いというものは常に無駄なものでしかないことを思い知らされたね。 7点(2004-02-05 21:35:10) |
44. アンフォゲタブル
《ネタバレ》 何人もの人の記憶を呼び起こしたため、様々な記憶が乱れ入ってクレイン自身を破壊していく様は見ていて切なくなった。記憶を呼んだ人と同様に身体的なダメージを受けるところもリアリティがあってよかった。真犯人が突然わけの分からないところから出現しないところもスリルがあってよかったし、真犯人が現れたと思ったところから展開が二転三転していった脚本の妙にもうならされた。最後はあのお医者さんとくっつくかと思ったけど、なんだかきれいに終わりすぎたかな。でも総合的にはかなり良質な作品だと思う。 7点(2004-02-01 01:39:02)(良:1票) |
45. ワーキング・ガール
素人なんで、はじめはメラニー・グリフィスとシガニー・ウィーバーを混同してしまってて、「シガニー、こぎれいだったんだなぁ」と感心してしまってた。普通に見れば前半は退屈な展開に思えたんだろうが、ごっちゃになってたおかげで、けっこうせわしなく見られた(汗)。 突然のハプニングにも動揺せず、自分の企画を実現させるために、前向きに世渡りしていく彼女の自信に満ちた姿は、当時の女性たちを勇気付けたんだろうかね?女性の重役とか珍しい時代だったんだろうか。通勤スタイルとともにパソコンとかにも時代を感じたね~~。 まあサクセスストーリーということで面白かったね。ラストもスカッとしたし。けど、少しカッコ悪いハリソン・フォードと間髪入れずに恋愛シーンに持ち込む設定はどうかね~。そこでつなぎが入ったらもっとダレダレの展開になっちゃうか…通常なら5点だけど、+2点はメインテーマの「Let The River Run」のおかげ。 7点(2004-01-19 22:16:40) |
46. ヤングガン
《ネタバレ》 ほとんど見たことのない西部劇ということだったけど、時間が過ぎゆくごとにかなりハマっていった。けっこう新鮮で爽快! 別に犯罪を犯すために銃を用意してるのではなくて、日常にあふれすぎてて全く違和感がないというその世界観にまず驚いた。 登場人物が結構多いので整理しながら見てたけど、敵味方はっきり分かれてるので分かりやすい。ビリーのおっかない感じ、冷静なチャベス、ドクの正義感、チャーリーの家族愛など個性も際立ってるし、それぞれが持つサイドストーリーもスパイスになってる。みんなが主役って感じ。 四方から別々の敵に囲まれてるシーンは緊迫感があって面白かった。やっぱ銃撃戦が見所だと思うけど、その間が何とも言えず、さらに緊迫感を増長させていた。 一つ気になったのは、時々口にほおばっててた汁の出る食べ物、あれ何でしょうかね?タバコかなぁ。 7点(2004-01-08 20:39:14) |
47. ガタカ
《ネタバレ》 まずは舞台設定が面白い。しかし遺伝子を操作されて生まれた優秀な者が適格なんて、さらに貧富差が広がって、遺伝子が法律を凌駕しちゃうんだから、秩序とかめちゃくちゃじゃない?不適格者が入り交じる世界で犯罪なんて起こったらどうなるんだろう。不適格者=社会的弱者ということになり、社会から排除されてしまうんだろうね。ビンセントは真に宇宙に行きたかったのもあるけど、自分の決められた運命による限界をどうにかして打ち破りたい、そういう野心のある挑戦者だった。本物のジェロームは自分の代わりというより、ビンセントの挑戦に心から自分をそっくり預け、見守るすごく頼もしい男。階段を這って歩くあの熱演、かっこよかった。この2人の演技が光ったので、あんまアイリーンとの恋話はいらなかったかなとは思うけど。ユマには少し癖がなさすぎな役どころだったかなぁ。 7点(2004-01-07 23:39:50) |
48. 猿の惑星
《ネタバレ》 初めて見たけど、斬新すぎて全く古さを感じない。むしろ新しいものとして見ることができた。 文明社会を支配する猿と、動物のように扱われる人間、いきなりこのシーンが出てきた時は結構衝撃的だったね。 自分さがしの過程で猿たちとのいろんなトラブルがあるわけだけど、 人間が滅びた理由が、なんか戦争とかで人類同士が争うことなどの現代社会の汚点を暗に警告しているメッセージ性の強いものである気がする。 猿の特殊メイクや、その歩き方など、視覚的にも時代のパイオニアとなった作品ではないでしょうか。 7点(2004-01-04 23:32:30) |
49. ジーア/悲劇のスーパーモデル<TVM>
《ネタバレ》 テーマはひっじょーに重いっすね。アンジェリーナ・ジョリーの熱のこもった、かつ自然体の演技が、ジアの苦しみ、悲しみ、心の葛藤を本当に息が詰まるくらい深く伝えている。 彼女はモデルで見せる表現力とともに、男性的な魅力もあるね。リンダとのシーンでは夫役の想定だったし、包容力も感じさせた。幅広い魅力のある女優さんと改めて知った。 ジアは淋しがりやというより、彼女は一人じゃ何もできない痛烈な孤独感・疎外感を感じていた。それでも彼女は家族とか人に恵まれてたんじゃないかな。最後ビデオカメラで若者にメッセージを伝えようとしてて、止められたわけだけど、なぜ彼女の望むままにさせてあげなかったんだろう。あれほど痛烈なメッセージはないと思うのだが。家族が彼女のマイナスの思い出だけを背負ってこれから生きたくなかったからかなぁ。 7点(2004-01-02 01:23:57) |
50. ダイ・ハード2
《ネタバレ》 個人的には閉塞空間での戦いであった1の方が舞台設定的には好きだったが、今回の広空間での戦いも十分楽しめた。 なんとも毎回ついてないジョン・マクレーンではあるが、正義感とスリルを求めて一人戦いを求める姿は、「仕方ねぇか~」という感じではじめは嫌々のように見えて、結局ドデカくやっちゃうんだよな。やっぱブルース・ウィリスといえばこれだ。でも今回は、偶然が重なり合った幸運が味方した印象はなく、自分の嗅覚と、いろんな人との関わり合いで情報を得てテロリストを倒すという感じで、彼の一人舞台ではなかった。そこが前作と比べて若干淋しかったところだけどね。テロ対策特殊部隊がまったく機能してないなぁと思ってたらそういうことだったのね(一番ネタバレしちゃいけない)。管制塔の指揮官と、マクレーンに板ばさみになっていた警備本部長の姿が面白くて話の中でいい味を出してた。 7点(2003-12-26 01:25:50) |
51. ウェディング・シンガー
自分で作詞作曲していると、その時の気分が素直に歌に表現されるんだろうな。この映画でも歌に表情があるかのような感じで、その時のロビーの気持ちを代弁していた。歌でしか最後表現する手はなかったのか?と思う人もいるかもしれないけど、全ての気持ちがそこに集約されている最高の方法だったと思う。しかしウェディング・シンガーとして働いている時といい、最後といい、ほとんど即興でしょう?すごいよねぇ。ストーリーも、裏切られることなく、「ここでこうなったらいいな~」と思う大体その通りに進んでくれた。ドリュー・バリモアは絶対こういう役が合うよな。「チャーリーズ・エンジェル」の彼女よりよっぽどいいわ。イメージから脱皮せんといけんのはあるだろうけど、個人的にはこういうピュアな感じの役の方がいい。ぽっちゃり好きにはあのビーバー顔がたまりません。 7点(2003-12-22 23:29:25)(良:1票) |
52. ダイ・ハード
ブルース・ウィリス、ムサいおっさんが孤軍奮闘するわけであるが、知力より警官として現場で培ってきたカンや行動力でテロリストの目をくらませ、片付けてしまう姿には視覚的にはムサいんだけど、感覚的には清涼感を感じた。ホント、スタントなしで全部生身の体で体当たりしてたのはすごい!警視やFBIの捜査官が登場しても、「現場にいないやつに何が分かる」といった感じであしらう姿は印象的(踊る~を思い出した?)。ビルの爆破なんか15年前の作品とは思えないほどのデキだった。テロリストがもっと毒々しくて殺伐としてればなおよかった?(少し機転が利かずあっさりしてたので) 7点(2003-12-18 21:53:36) |
53. ギルバート・グレイプ
《ネタバレ》 実はジョニー・デップという人を初めて見た(鑑賞歴3ヶ月)。男でも惚れるね。ちょっとかっこよすぎでないか…? とまあさておき、この映画。個性や特徴の強い登場人物(弟や母親)がいて、ギルバートが陰に隠れてしまってた気も。(ディカプリオすごい) 家族内の問題と共に、ベッキーとの恋話も進んでいくわけだけど、若干焦点がぼやけた感は否めないかな。 でも、この家族だけは何があっても守る!という大黒柱としてのギルバートの決意はかっこよかった。 父親が死んで、いつもそばにいなくてはならないアーニーがいて、動かない母親がいて… おばちゃんといかがわしいことしたいのも分かるよ(汗)。恋もろくにできず、小さい町でこじんまりと夢も持てず暮らしてきた彼ではあるけど、だからこそトレイラーで奔放に放浪の旅を続けるベッキーたちが毎年うらやましく思えたんだろうな。 お金があればトレイラー1台買って、兄弟で暮らせるんだろうけどね。家燃やしちゃったわけだからね…それからの1年彼らはどうやって暮らしたんだろう。 母親が死期を悟って実際すぐに亡くなってしまったのは彼らにとって都合のいいことだったのだろうかと思えてならないけど… 7点(2003-12-18 03:35:29)(良:1票) |
54. レインマン
心あたたまる作品。以前自閉症の子供のドキュメンタリーを見たことがあったので彼の行動などは違和感なく入っていけた。 障害ではなく病気であるので、治るものだとは思うが、兄弟という肉親が触れ合うことで、徐々に心を通わせていく姿は印象深かった。 実は兄(レイモンド)が弟(チャーリー)のことを想って自ら病院に入った、だから弟は兄が実在することを知らなかった…そんな劇中のエピソードを聞いてそこでジーンときてしまった。 しかしレイモンドは日常生活こそ自分の気に入らないところがあるとテコでも聞かないけど、記憶力とか計算力といった特別な能力が備わっていることで、自分をさらに閉ざさずに生きてこれたんだなぁ。誰とも目を合わさない(合わせられない)ダスティン・ホフマンの演技は特筆すべきものです。 7点(2003-12-16 22:41:24) |
55. バニラ・スカイ
「オープン・ユア・アイズ」を以前見てたので、ある程度の話の流れは分かっていたが、恐怖感は断然オリジナル。デイビッドの顔の崩れ方やジュリー(原作ではヌリア)のおどろおどろしい存在感には今回の豪華キャストでもさすがにかなわなかった。妙に洗練されたこぎれいな都会派サスペンスという雰囲気ではあったけど、また別の楽しみ方はできた。オリジナルではよく分からないまま終わったので、夢と現実の境界線をじっくりチェックしながら見られた今回は自分の中で結構つじつまは合った。創造された夢の中での出来事は相変わらず恐いね。幻影から逃れられず人を殺してしまうのだが、それが自分が作り出した夢の世界なんて分かりますかいな。現実と混同してしまうくらい夢でもうなされてたんだろう。こういう展開だから最後は死人の冷凍保存だとかファンタジーで結論づけるしかないんだろうなぁ。人生はあきらめず、何が起きても現実を受け止め、地に足をつけて生きてかなければならない、という教訓は得られた、かな。 7点(2003-12-15 20:52:16) |
56. 天使にラブ・ソングを・・・
本当に気持ちのいい映画。ゴスペルはこの映画をきっかけに好きになりました。偏見や固定観念を破りながら、みんなを一つにしていくデロリス(クラレンス)のエネルギーには頭が下がります。それにはやっぱり一つのことに情熱を傾けること、それが聖歌隊であったわけですが、実は周りのシスターもこれを望んでいた!と言わんばかりの変貌ぶり。見事に息の合った合唱でした。実際の修道院でもこんな感じのところがあるんでしょうかね? 7点(2003-12-12 12:54:04) |
57. マトリックス
普通に面白かった。友人は話が分かりにくいと言っていたが、反転ものは好んで見てたのですぐに把握できた。ハリウッドの英知を結集した特撮技術やセットだけでなく、キャストが長い時間をかけてものにした生身の格闘シーンにもしっかりストーリーになじんでいたし、違和感はなかった。なんでカンフーか?というのはなしで、ね。しかし原作者のアイデアをすべて具現化してしまうというのはすごいね。液体保存からよみがえるシーンとかね。 7点(2003-12-09 22:18:38) |
58. クリムゾン・タイド
こういう密室&タイムリミットもののサスペンスは一番好きなジャンルなので、期待を裏切られなくてよかった。 軍隊ってこういう意思疎通のマニュアルというか、体系がしっかりしていないとダメなので、 逐一連絡されてくる制限時間や潜水艦の速度や深度、相手の魚雷との距離などがすぐに分かるので、見ている方も緊迫感がより増した。 また乗組員もみんな海軍法規をしっかり理解してるなぁと思った。これから核戦争が起こるというのに冷静な連中だな、と。さすが訓練の賜物。 実戦経験を積んでるからといって、人間的な感覚が麻痺している人より、こうやって正当な理論をぶつけられる人は必要だね。どの世界でも。 まぁ、それが衝突の火種になるんだろうけど…。 デンゼル・ワシントンはこういうクールな役がはまってると思う。ハンス・ジマーの音楽も効果的だった。 7点(2003-12-04 12:12:23)(良:1票) |
59. 真実の行方
「真実の行方」だけに、何か最後一波乱あるなと思ったら、案の定でしたね。ラストには無常感を覚えずにはいられませんでした。裁判のシーンも、カットがあまりなさそうなシーンが多く、怒涛の舌戦に圧倒されました。実際の法廷でもああいう感じなのかな。 またエドワード・ノートンは守備範囲の広い役者さんだと思いました。優しい瞳とドモり口調、そしてあの豹変ぶり…瞬時にキャラが入れ替わる時、目にとてもインパクトがありましたね。目で殺せる役者さんかも… 7点(2003-12-01 22:42:49) |
60. キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
《ネタバレ》 サスペンスではないだけに連続した緊迫感はなかったけど、テンポよく場面が変わっていったので飽きずに見れた。 詐欺の手口や女性を手玉にとってあしらう姿はとても17歳の少年がやることとは思えないけど、ハンクス扮するカールとの電話のやりとりは、フランクが唯一子供らしさを出したところと言うか、心の拠り所としていたんだな、と思った。まぁ彼は天才だと思うので、本当にそう思っていたのかは疑問だけど。 でも、そういうギャップを演じられるディカプリオ、タイタニックのイメージしかなかったので、えらく驚いた。ラストで偽造小切手のどこに細工がしてあるのかを暴いているシーンで、ズバズバ当てるフランクを見て、カールがあきれて含み笑いをしていた場面が、とてもほほえましくて印象に残っている。 7点(2003-11-27 11:56:30) |