41. タクシードライバー(1976)
ジェットコースターに乗っていて、頂上についた後延々と平坦なレールを進み、長い時間緊張させられた後一気に叩き落されたかのようです。あの緊張感は他の映画にない独特のものです。デニーロの演技はハンパではないですね。 10点(2004-01-09 19:51:55) |
42. マトリックス リローデッド
スミス100人切りのシーンに流れる音楽は、「八つ墓村」の32人殺しのシーンに流れる曲にどことなく似ている気がするのですが、単なる偶然でしょうか? 7点(2004-01-08 10:37:43) |
43. アメリカン・ヒストリーX
エドワード・ノートンはうまい!正直言って、刑務所の中での回想エピソードはありきたりのものでうすっぺらい気はするが、ノートンの代わりぶりで「いろいろあったんだね」と思わせられる説得力があったと思う。表情の作り方や仕草にデ・ニーロの影響が多分に見て取れます。題材は黒人差別に対するものですが、テーマとしては、肉親への愛情や、後生担わねばならない業のようなものを強く感じました。 8点(2004-01-07 17:29:46) |
44. ターミネーター2
パート1のスリルをそのまま引き継いで、ドラマ的要素を追加しているところは、パート2としては大成功ではないでしょうか?期待通りだったと思います。 8点(2004-01-03 22:30:01) |
45. マルコヴィッチの穴
意識と実体というものの存在を掘り下げるために、このストーリーを思いついたのだとしたら、このアイデアはスゴイ。コメディとしても楽しめますが、なんだか騙し絵を見ているようで、それでいて考えさせられるところが多い。一回観ただけでは本質まではわかりませんでした。気がついたのですが、「真剣に演じている」のではなく、「真剣さを演じ得ている喜劇」が面白さの秘訣なのかなと思いました。 8点(2004-01-03 16:59:29) |
46. スコア
いわゆる「小品」的映画といってもよいのではないか。この手の筋書きなら日本では2時間サスペンスで見ることができる。デニーロ・ファンとしてはもはや、「未来世紀ブラジル」でのタトルの「ハイテク版」として、そのマスク姿を拝めるということぐらいしか、劇場で見る価値を感じることができない。なぜこういう風に思ったのか考えてみたのだが、全編若気の至りを漂わせているエドワード・ノートンがあまりにも見た目どおりだったという描き方が、どんでん返しのはずがどんでん返しになっていなかったということがひとつ。せっかく愛らしい演技を見せているのに、このオチはもったいなかった。それから、デニーロの奥さん(恋人?)の存在。ストーリー上ではなかなかその位置づけや抱える問題など読み取れず、これにまつわるシーンは完全に間延びしていたということ。また、マーロン・ブランドはというと、つかみ所のない役柄を好演しているのはわかるが、「ベテランの大打者が代打で出てきてヒットを打ち、出塁後は代走と交代でお役御免」といった位置づけ。クライマックス前に映画から離脱した。これらはすべて、脚本に問題がある。とてもじゃないが、丁寧に作ったとは思いがたい。世界を代表する名優を取り揃えても、脚本が悪ければこんなバラバラな映画ができるのか、と感じた。キャストの熱演をプラス評価として6点。 6点(2004-01-01 04:00:07) |
47. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 妻の不倫、そして変死。自由の世界に絶望し死を決意した主人公が、皮肉にも自由を奪われることによって、生きる希望を新たに求めるようになる。しかしその胸中は複雑であっただろう。迎えてくれるはずの愛しい妻は、天国にさえいない。ただ求めるものは”記憶のない海”での再出発だけだ。しかしラストの青い海は確かに皆に向かって”YES”と語りかけているようだった。この映画は、話の展開自体はよくある一人のスーパーマンによる奇跡の物語だが、本当のメッセージは、「必死に生きる」ことの尊さである。しかしその提示を受け止めた時には、一方で我々自身の自由世界で生きることの厳しさをも同時に思い出さされ、一種重苦しくすら感じた。現実世界のざらざらした感触をを麻痺させるような、いわゆる現実逃避型の映画とは一線を画す作品であると思う。だからこそ鑑賞の価値は大であると思う。一番印象強いのは、ラストシーンでうっすらと涙を浮かべて笑っている自分の顔だった。 9点(2003-12-31 05:57:18)(良:2票) |
48. メメント
《ネタバレ》 「記憶喪失の疑似体験」という趣旨は雰囲気でよくわかりますが、正確には、「喪失した記憶を取り戻す疑似体験」になっていて、結局自分自身は誰に入り込んでいるのかわからなくなってしまうようなオチでした。観客に「メモ書きは真実」と思わせておいて、それ自身がねじ曲げられている、ということをバラす。という手法は、結局それを誰が思い出しているのか、あの時点で、主人公と一体となっていた自分がいきなり離脱してしまうような気分でした。しかし、ジョー・パントリアーノの胡散臭さが今回もすばらしかったです。 7点(2003-12-27 17:11:37) |
49. 12モンキーズ
一般うけするだけあって、テリー・ギリアムにしてはめずらしくスケルトンな映画だと思った。物語の骨組みがわかりやすい。タイムトリップやパラレルワールドをちらつかせ観客の目をそらせておいて、「実は12モンキーズってのはな、」っていうどんでん返し。そこでいったん緊張を弛緩させたうえで、「え?じゃあだれが?!」というもって行き方。娯楽作品の王道を行っていると思います。ブルースウイリスや、ブラピのような、鋭利な刃物ではない「鈍器」を使って料理したところが、味にコクを加えていると思います。 8点(2003-12-26 05:46:58) |
50. スリーパーズ
名前の大きさだけでなく、演技派として名を成す人ばかりなので、超豪華キャストを嫌味なく堪能できる作品だと思います。話の展開がスリリングで、先の展開を読むのが楽しみ。大人になってそれぞれ違う人生を歩むわけですが、あまりにも違いすぎて、現実感が薄くなっているのは残念です。出所後の過程についても説得力のある描写が欲しかったと思います。 8点(2003-12-25 18:08:43) |
51. ダイ・ハード
この監督の才能を再認識した映画です。藤沢周平や松本隆も言っていますが、本当に魅力的なハードボイルドの主人公は、強さの反面弱さ、情けなさを抱えている男だそうですが、そういう意味でブルースウイリスのキャスティングはすばらしいと思います。前作がシュワルツェネガーだけになおさらそう思いました。あの体臭からさえも醸し出される「情けねー」という雰囲気、これがあるからこそラストも痛快です。 9点(2003-12-25 18:02:22) |
52. 未来世紀ブラジル
この映画の少し後、「ペーパレス」という言葉が登場しましたが、みんなメール文書をプリントアウトしているのを見て、「未来世紀ブラジルかよ」とつぶやいていました。しかしこの世界観はスゴイ。デニーロも数ある出演作の中で、他とは違ったカッコ良さを見せています。ジョナサン・プライスの、監督にまで振り回され困っているようにも見える淡々とした演技がよい。マイケル・ペイリンにももう少し暴れて欲しかったけど。 7点(2003-12-23 17:16:22) |
53. 恋におちて
奥さんにビンタされた後の、なんともいえないデニーロの表情が印象的。全編にわたって、晴れ渡る青空と澄んだ空気が感じられ、すがすがしささえ覚えるのは不思議。最後もそれにふさわしい終わり方になっているのは救いがある。 7点(2003-12-23 17:10:08) |
54. アンタッチャブル
パラマウント映画創立75周年記念映画ということで、あらゆる映画の手法・定石を交えているのだが、それがこれ見よがしではなく、キチンと展開にハマっているのには、職人だなあと感心しました。モリコーネの音楽も、アメリカのTV映画のテイストを基調に絢爛に飾りつけされていてとてもゴージャス。 9点(2003-12-23 16:58:54) |
55. マイノリティ・リポート
あの、指揮者がタクトを振るようにPCを操作する場面、現代よりも不便になってるような・・・。「その画像はお・い・と・い・て」と、ジェスチャー番組を創造してしまいました。 6点(2003-12-23 16:51:57)(笑:2票) |
56. ディープ・ブルー(1999)
「もしもサメに身の危険を冒されたら」という題材を取り上げているとこ自体が二番煎じといわれても仕方の無い点でしょう。サミュエルLジャクソンにはビックリしましたが。それから、賢くなって果たして人間にたち向かってくるかな?という疑問も感じました。ジョーズは、知能指数が低かったからこそ怖かったわけで・・・。 6点(2003-12-23 16:46:58) |
57. プレデター
当時流行っていたエイリアンものに、シュワルツェネガーのとりあわせということで、バッタ物臭い映画だろうと思ってみると、なかなかどうしてこれが面白かった。プレデターの姿の見せ方も不気味でうまいと思った。こりゃすごい監督が出てきたなとおもっていたら、のちのダイ・ハードでブレイクし、この監督の才能を再認識した。 8点(2003-12-23 16:12:39) |
58. レインマン
ダスティン・ホフマンの演技にイヤ味が無いのがよかった。 8点(2003-12-21 21:23:58) |
59. バックドラフト
子供の頃、自宅で火事を出したことがあり、消防署で調書をとられたのですが、帰り際、「こういうところに勤めるなよ」と冗談交じりに声をかけられました。確かにこういう男達だったような気がしました。バックドラフトという謎めいた現象をを題材にしているところが映画全体を締めた感じがします。スコット・グレンがかっこよかったですね。デニーロの演技はいうまでもありませんが、第一線は退いても現場で一目置かれているという人間の役を見事に演じていたと思います。ハンス・ジマーもいい仕事してます。 8点(2003-12-21 21:15:00) |
60. マトリックス
バレットタイム撮影でアニメーションを実写で表現したことは、アニメに走る日本の風潮を逆手に取るようで面白かった。「マトリックス世界」をメッセージとして伝えることに成功したこの映画の生命線は、「仮想現実」というものを、デジタル技術の発展形という科学の延長線上として見せたところになるのではないかと思う。目の前で見ている舞台が古びた洋館や極限の場所ではなく、見慣れた「この現実」であることが、観客に「現実に自分にもこのようなことが起こりうるかもしれない。」と感じさせることを可能にさせたのではないだろうか。というわけでこの映画は、映像とサスペンス、二度おいしい映画です。 9点(2003-12-21 16:58:06) |