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果月さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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41.  ゲーム(1997) 《ネタバレ》 
(映画の根っこネタバレなのでご注意下さい)この映画の中で悪い人はいなかった。「敵」はニコラスの不信が生んだものだった訳です。思うに彼は父が自殺したのは「誰かにいじめられたから」なんてぐらいに思っていたのではないか(子供だったし)それで心に防波堤を築き、誰にも心を許さなかった。私は社会人になってから「裸の王様」の多さと大人の頭の堅さに驚いた。彼らは失敗しても他人のせいにしたり言い訳して誤摩化す。大病を患うとか子供が誕生する、とか余程の事がないと自分の考えを変えない。大富豪で優秀な人間なニコラスを変えるにはあれぐらいする必要があったのだろう。また、自殺した父の心理を理解する必要があったのかも(物理的に可能かどうか、はあまり重要ではないと思う)ラストは私は「ニコラスがゲームのように楽しい人生を送る始まり」と解釈している。人生は楽しく生きた方が良いに決まっている。楽しい人生は心の豊かさに比例すると思う。心を豊かに変われないのはきっとつまらん人生だべさ。
[地上波(字幕)] 7点(2011-02-25 18:08:57)(良:1票)
42.  最高の人生の見つけ方(2007) 《ネタバレ》 
ストレートで良い映画でした。名優二人の自然な演技はさすが。豪遊するシーンはお金の大切さを訴えているのではなく、競争社会や差別に対する批判のように感じました。お金によって得られるものは一瞬の楽しさで心の満足感はない。こんな生活続けたいと思う事もなくカーターは家に帰ります。自分の居場所があるのは幸せ。人によって「家族」とか「家」「海」だったりするのでしょう。それは自分にしか分からない。心でしか得られないもの。カーターは再確認して、エドワードはようやく手に入れられたような気がします。お金は人生を豊かにする手段の一つなのに、お金が目的になったエドワードは何かを失ってしまった。カーターは生活の為に教授になる夢を諦めた。彼が教師になっていたら、多くの教え子の可能性を広げてあげられたのでは?「心の豊かさ」がお金によって刈り取られてしまうことへの批判があるように思いました。最後に彼が山を登っているのが良かった。遺書に「財産の一部を残すが、遺灰を指定場所にもっていくのが条件」なんて書いていそう(笑)片や言われなくても行くつもりで、片や簡単に礼を言いたくない。二人とも相手を知っている。そういうのがあの二人らしくていいな~と思いました。
[地上波(吹替)] 7点(2010-11-16 10:13:34)
43.  そんな彼なら捨てちゃえば? 《ネタバレ》 
それぞれの思いが交錯する恋愛事情が結構リアルだな~と思いました。テキトーな事言って慰める女性の友情とか(笑)感情の流れに無理を感じなかったです。ジャニーンの離婚劇は本当に離婚する人の事情って感じ。結婚は愛だけじゃなく、対等な人間としての信頼も重要。誰でも、これだけは許せない「駄目ツボ」がある。他人から見れば理解不能でも当人にとっては重大。そこを考慮出来なければ対等とはいえない。ニールの場合は「結婚」でした。もしかしたらニールは「婚カツ」に心血注ぐお姉さんなど見てトラウマになってたかも(笑)「結婚相手」としてではなく「自分」を見て欲しい、みたいな。ベスが彼の「駄目ツボ」を理解してくれたから結婚を決意したと思うのです。お父さんが倒れて不安だけど弱音を言えないベスの元に現れたニールは最高vああいう時はジーンとくるよ~結婚嫌いな男性が一番理想の結婚相手というのが良いvメアリーとコニーは予想外でしたが上手くいって欲しいな~ゲイ仲間のアドバイスがおもしろかった(笑)テンポもよくて楽しく観れた映画でした。(結婚した友人の中で「初めて会った時にこの人と結婚する予感がした」と言う子が何人かいるけど、それは例外だからか!)
[DVD(吹替)] 7点(2010-10-26 11:06:35)
44.  風と共に去りぬ 《ネタバレ》 
ハリウッド映画を語るうえではずせない1本のひとつ。映画作りにかけるスタッフの情熱、俳優のオーラ、スケール感、戦争の傷、今では問題となる差別的部分、この時代の空気がビリビリ伝わる。社会に与えた影響も大きい。黒人女性初のオスカーを生んだが、黒人女優のイメージを固定させてしまい、その打破に相当な時間を費やす悲劇も生む。南北戦争は「奴隷解放の戦争」と言われがちだが、本質は利害戦争である。だから戦後に差別法(ジム・クロウ)が施行された。戦争は常に利益によって起きる(戦争で大儲けした米国は特に)国民62万人もの戦死者(第二次世界大戦の倍)をだし、戦場になった国内は荒廃。以後、アメリカは戦場が他国になるようにする(世界各地の米軍基地はその為) 映画の内容はスカーレットという女性の生き様である。奔放で我侭で自己中な彼女。一見悪女だがお嬢様で何一つ不自由なく育てられたから当然だろう。自分に正直にアイルランド系の逞しさで生き抜いていく。不道徳的かもしれないが卑怯でないところが私は好きだ。が、正直な生き方など許されないのは今も昔も同じで、振り返らずに突き進んだ結果すべてを失う。残ったのは故郷(思い出)と明日への希望だけ。これは今のアメリカが失った誇りである。皮肉な事にベトナム戦争で破壊と殺戮に蹂躙されながらも、希望を失わずに土地を守りぬいたのはベトナム側であった。誇りを失ったアメリカは急速に病んでいく。この映画はアメリカが夢を見れた頃に作られた作品なのだ。共感出来るかどうかは別として、そういう意味でも観る価値はあると思う。
[地上波(吹替)] 7点(2010-10-14 12:01:20)
45.  パフューム/ある人殺しの物語 《ネタバレ》 
グルヌイユにとって香りは神だったのかもしれない。香りの為には人殺しも辞さない、罪悪感も迷いもない彼はどこか狂信者っぽいです。求めて孤独に独りで突き進む。彼の身体に「匂いがない」のは「心がない」からかも。彼の誕生は母の死を招き、彼の通った後に次々と人が死んでいく様はまるで悪魔の子のようです(さながらダミアン?;)彼が求めたのは「愛」だったのかも。しかし、心のない者が作った香りによってもたらされるのは愛ではなく、欲望でした。悪魔は人間を誘惑し、堕落させるもの。そういう意味があの「乱交シーン」にあったのかもしれません。香りによって愛も救いも得られず孤独も癒されなかった彼は、最後、最もふさわしい場所に戻っていったのではないでしょうか?悪魔がふさわしい場所は「人間の中」だった…なんて、ちょっと宗教チックに考えてみました;香り(悪臭を含む)が感じられる映像は見ごたえがありましたが、内容は非常に残酷で怖い物語でした(そこらへんのホラーより怖かった;)誰も救われないし…;
[DVD(吹替)] 7点(2010-09-17 14:31:45)
46.  ニュームーン/トワイライト・サーガ 《ネタバレ》 
前作で世界観は掴めているので「パラノーマルで味付したラブストーリー」と割り切って観入る。ベラは成長した分さらに美人になっていた。歳で悩んだり一方的に別れを告げられた少女の苦しみがよく出ていたと思う。個人的に好きだったジェイコブが●人間と分かってショック;これであて馬キャラ確定ざんす;シャーマンみたいに「特別な力のある人間」だったら、エドワードが身を引く可能性があったけど同じ異形の者じゃ…;ジェイコブもベラが人間の男を選んでいたら諦めつくだろうけど、宿敵の吸血鬼じゃ納得出来ないのも分かる。ベラの吸血鬼化を拒んでいたエドワードはどうするんだろ?と思ってたけど無理っぽい感じはなかった。次作で完結なんでしょうか?異形キャラが増えたのがちょっと不安要素です。ここまで純愛ロマンスでやってきたんだから単純なバトル色に染まらないで欲しい。最後迄この色で突き進んで下さい。もう一つ不安に思っていることは「実はベラも●●だった」とか笑撃(^^;)の事実が明かされる、なんて展開になる事;それだけはご勘弁を…;ダコタちゃんが大人になっていてびっくり。もう、子役じゃないのね。(追記:ウィキによると5作完結?)
[DVD(字幕)] 7点(2010-09-10 12:02:59)
47.  ズーランダー 《ネタバレ》 
私が一番笑ったのは変装後の二人が出てきたシーン。「別人だろ!」当たり前なツッコミを叫んで大笑いしてしまいました。コメディだからと、吹替で観たのは正解でした。昔はよく分からなかったアメリカンコメディ映画を大笑い出来るようになったのは歳をとったから?…一抹の淋しさがよぎる…;いや、目が肥えたのよ!うん、うん(そうしとこう)ベンって中途半端に男前ですね~(失礼;)
[DVD(吹替)] 7点(2010-09-08 11:47:28)
48.  パッセンジャーズ 《ネタバレ》 
あんまり期待せずに観賞しました。全体的な雰囲気が良くて、かなり上手い脚本ではないでしょうか。画面から感じられる不安や虚無は「事故で自分だけ生き残ってしまった事への罪悪感」からきているのかと思いました。が「後悔」「もう愛する人に会えない悲しみ」「浮遊感」であると分かりました。途中、エリックだけ●なのかと思いました。一人個別だったし、そういう錯覚をもたせる方向はあったと思います。全員とは意外性がありました。この映画は「驚き」というより「いきなり未来を奪い取られた者の悲しみ」を感じるものではないでしょうか。命あるものの死亡率は100%だけど、誰もいつ死ぬか分からない。よくある「後悔しない生き方をしよう」ではなく「いつか死ぬとしても、それが訪れる瞬間まで生きてきた事が素晴らしい。決して無駄なことなどない」と訴えているような気がしました。そういう意味で「優しい視点」の映画であると思います。DVD特典になっていた予告を観たのですが、あれでは「サスペンス陰謀あばき映画」みたいですね~;期待した人はがっかりしたんじゃないでしょうか?まだ「事故により心に傷を負った人達の悲しみ」を扱った映画として宣伝した方が良かったのでは?違和感のある宣伝はしないで欲しいですね~;
[DVD(字幕)] 7点(2010-07-28 10:48:20)(良:2票)
49.  トワイライト~初恋~ 《ネタバレ》 
観賞はDVDレンタルでしかも半額でした。半額クーポンっていいですね~(水野晴夫氏口調でお願いします)「続きもの」だと知っていたので、序章としてはこんなものではないでしょうか?続きが気になります。小説は読んでいないのですが、上手く雰囲気だしてる感じ。日常の中に潜む非現実感の世界観がハマリました。おおげさ感がなくて良かったです。ベースボールは、日頃押さえてる力を発散させる為なんだろうな~(体育の授業って学生の喧嘩を減らす為に考案されたらしいし;)サブタイトル通り見事な純粋っぷりです。大人になるとある程度「損得勘定」が入っちゃうから、素直な純愛が清々しいです。命を狙われたり、足折られても初めて「愛すること」を知ったベラの心は揺らがない。「ずっといっしょにいたい」想いだけから吸血鬼になりたいと思う。それで失うものがあるなんて考えない。命を失っても後悔しないのは本心なのでしょうが、後に残された人の気持ちは考えない。そこが若者の純粋さの怖いところです(強さでもある)ヨーロピアンな雰囲気のベラと、ラテン系のエドワードはアメリカ的に見たら美男美女になるのかな。個人的にはジェイコブの方がタイプvでも、当て馬キャラになりそうで不安ざます;
[DVD(字幕)] 7点(2010-05-17 14:22:05)(良:1票)
50.  セント・オブ・ウーマン/夢の香り 《ネタバレ》 
いやいや大人はこうあるべき!最後に歓喜の声をあげる生徒達が清々しい。彼等は誰が一番勇気ある行動を取っているか分っている。それが認められる世だと示してやらねば。でなければ「勇気より要領」と考えるようになってしまう。この話は「庇い合い」ではなく「魂の高潔」の話だと思う。問題の根本は校長の態度。学校は「教育」の場であって「裁判所」じゃないのよ。校長は判事じゃないのよ。教育者なら実行犯に「罪に問わないから名乗れ」など促すべき。生徒を脅すなんて卑劣な行為はやるべからず。三人組は本当にバカタレ。高潔さと勇気があれば、級友を救う為に「俺がやった」と名乗っただろう。イキってるだけの幼稚なガキ。チャーリーは「見てない」ではなく「言えない」と言った。どんな時も彼は嘘をついていない。フランクの言葉は「こんな子を学ばせてやってくれ。それが教育の筈だ」という懇願である。文句言うだけの大人と少し違う。正しいから皆が納得した。エロ話をよくしてたのは「死の覚悟」をしつつも生(性)にしがみついてた現れでしょうか。根っから「嫌な奴」じゃないのは姪の態度から分ります。パチーノの演技はさすが。過去が詳しく語られなくとも(全部長男主観)一番苦しんでいるのがガンガン伝わってきた。でも、彼に対等なクリスの演技が良かった。チャーリーは頭良いけど少し気が弱い。金持ち級友は好きじゃないけど羨ましかったり。迷っても純粋で聡明な17歳を自然に演じてた。出ている女性はみんな美人。香りも含めて誰がタイプか考えるのも面白いかな(笑)(シーモアが若くてびっくり!ランディはDr.コトーに見えちゃった;)
[DVD(吹替)] 7点(2009-12-16 15:07:42)(良:1票)
51.  マルホランド・ドライブ 《ネタバレ》 
リンチ作品なので鑑賞前に「前半は夢」「ブルーは死の意味」という予備知識を仕入れておきました(でないと無理;)初めは夢を話す男性の夢(小説?)かな?と思ってました(彼は作家志望でいっしょにいた男性は出版社の人間とか?)が、劇場から帰ってベティが消えた時「あ、リタの夢か」と思いました。彼女は事故で死んでいて、それからブルーキー(死)を持った。ブルーボックスを開けるのは「死を受け入れる」意味。ベティは守護天使か優しかった母親というリタのイメージではないか? 案の定、ボックスを開けるとリタは消えます。が、その後の展開はどう見てもダイアン(ベティ)が主観;車の中の「ここじゃないでしょ」でやっとダイアンの夢だったと気づき、ジルバ大会の話で確信しました(それで冒頭にしつこく出てた) 分って見るとダイアンが哀れでなりませんでした。リタに優しいベティ。カミーラに優しくしたかったダイアン。彼女に必要とされたかった。「泣き女」の歌は彼女の心そのもの。だから、あんなに泣いていた。オーディションシーンは、リタとベティが部屋で練習していたのが実際ダイアンがやった演技で、本番でやったのが合格した女優の演技かも?(ダイアンは二流女優だった)最初と最後に出て来た老夫婦は「大衆」という意味ではないでしょうか?女優を夢見ていた頃は優しく応援してくれるように感じたけど、犯罪者となったダイアンにとってはあざ笑う存在。「大衆」に追い詰められて自殺する。カウボーイは「殺意」ではないかと解釈してます。パーティーで横切った時、ダイアンはカミーラを殺す決意をしたのではないか。アダムに「二回会う」の意味は、ダイアンはカミーラ殺しが上手くいけば、アダムも殺す気だったのでは? でも、その前に罪悪感から自殺する。夢見て破れて、愛する人に捨てられて殺して、自分も死んでしまう…可哀想な女性の悲しみ、憎しみ、夢、孤独を言葉ではなく、映像でここまで伝えるリンチ監督。さすがですね。
[DVD(吹替)] 7点(2009-12-12 20:00:41)
52.  ローズマリーの赤ちゃん 《ネタバレ》 
若い時に初鑑賞した時は、ラストにローズマリーが赤ん坊を殺すんじゃないか、と思ってビクビクしてた; 果物ナイフで刺したり、抱いたまま窓から飛び降りるとか…でも、そんな事はなくてほっとしたような拍子抜けしたような気分になった; ある程度大人になって、監督の生立ち等知って、他の怖さに気がついた。これは普通の善良な女性が「悪魔崇拝者」になる話じゃないだろうか? ユダヤ系の監督にとって某独裁者は悪魔に等しく、彼の支持者は「悪魔崇拝者」に見えただろう。 この映画の隣人達(悪魔崇拝者)は人間的にとても醜い。彼らに日常を破壊され心の平和も乱されるローズマリー。 しかし「悪魔崇拝者」達に最後まで罰は下されない。自分の妻を「どうぞ陵辱して下さい」と差し出した最低の夫にも。 唾をかけられるだけで俳優としての成功は揺るがない。100人中99人が「雪は黒い」と言う中で「雪は白い」と真実を言い通す事はとても大変だ。 周りから異端児とみなされ、叩かれる。 「●●●万歳!ユダヤ人を収容所に!」と周りが叫ぶ中、「迫害など許されない」と正しい事が言える勇気がある人はどれ程いるだろう? 前の彼女は、悪魔に穢されない為には命を絶たねばならなかった。最後にローズマリーは悪魔(子供)を受け入れる。 これは彼女が「悪魔崇拝者」になった瞬間であり、受け入れるという事は、彼女の心に悪魔が宿った事を意味しているのではないか? もう、不安に怯える事も苦しむ事もない。「苦しめる側」になったのだから…な、なんて怖い映画なんだ… 監督は私達に問いかけているのではないだろうか?あなたも心に悪魔を受け入れる日がくるかもしれない、と…
[DVD(字幕)] 7点(2009-12-12 00:34:17)(良:1票)
53.  Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼 《ネタバレ》 
映画のレベルは高いと思います。脇も存在感のある役者で固め、カメラも演出も洗練されてて重厚な仕上がり。いろんな事が同時進行で進み、人物がからみあってきますが、破綻せずに進むのは脚本が良いのでしょう。観客の受けを狙った派手なシーンや無理矢理な進行で「そんなばかな…」と絶句させられる事もないので、現実的な恐さがありました。スミス君は小物感たっぷりでらしい最後でした。百戦錬磨の殺人鬼に適う訳ないのよ;見せる部分と見せない部分のサジ加減も良かった。娘が自分を殺すんではないか?と不安がるので、ブルックスは自分の父親を殺してるかもな…と思いました。12歳からマーシャルがいるし。「羊」は全然気づかなかったです;確かにラストは彷佛とさせますね。このシーン、私は違和感を覚えました。挑発するなんてブルックスらしくない気がして。でも、マーシャルが止めるにも関わらず娘の為に殺人を犯したり、スミス君を自ら殺したり。あの目を開ける瞬間はマーシャルではない「殺人鬼ブルックス」が生まれた時だとしたら、電話をかける行為も納得出来ます(ケヴン・コスナーは好きな役者ではないけど、やっぱり上手いわ~と思いました)思えばこの映画の最初の殺人から予兆はあったのかも。カーテンの確認してないし、デミも死体の配置がらしくないって言ってるし。「完璧」なマーシャルではないブルックスの殺人はいつか捕まりそうです。新しさはないけど「一流シェフが作った卵だけのプレーンオムレツ」って感じで美味しく味わえた映画でした。が、やっぱり量が少ないのがもの足りない;「他の料理も注文してね(続編見てね)」って事でしょうか?;一発入魂して欲しかったかな~;
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-07 11:41:46)(良:1票)
54.  サイコ2 《ネタバレ》 
「サイコ」の続編、と聞いてあまり期待せずに観賞しましたが、どうして、どうして。見事な正統派続編で良作だったと思います。ノーマンは本当に治っているのか?女性は助かるのか?殺しているのは誰か?謎が不気味さに覆われた形で物語は進み、その緊迫感が怖いのなんの;幼い頃の話をするノーマンが哀れで可哀想でした。精神に異常をきたしたものは、それだけの理由がある。前作で真相を暴いた妹が、ノーマンばりの異常者に見えてゾッとしました。彼女も過去の傷からこうなったのでしょうか?「闇を見つめる時、闇もこちらを見つめている」の言葉を思いだしました。心理学的に言えば、精神不安定な犯罪者は、犯罪を犯した場所から離れなければならないそうです。ノーマンが最後にああなったのも、彼が「犯罪者」になった場所に戻ってきたからでしょう。あの呪われた「母のいる家」に。正気だった時のノーマンは孤独で自分の過去を自覚して辛そうでしたが、最後は解放されたかのようでした。「人間って他人を犠牲にしても、自分が楽になる方を選ぶんだな…」と痛切に思いました。それが一番恐ろしかったです。 正気を失った殺人鬼でいる間は自分の犯した罪と向き合わずにすむのだから。
[地上波(吹替)] 7点(2009-08-20 11:34:13)(良:1票)
55.  オペラ座の怪人(2004) 《ネタバレ》 
「オペラ座の怪人」はやはりオペラで観てこそだな、と確信させてくれた映画でした。昔、完全な映画としての「オペラ座の怪人」を観賞した事があったのですが、魅力が今ひとつ伝わりにくかったように思います。劇中劇も混同する事なく生かされていて、あの音楽と豪華な雰囲気と、光と影の無気味な美しさに酔いしれる事が出来ました(惜しむは「舞台で観たい~!」と思ってしまう事でしょうか^^;)感動したのはなんといってもラスト。ファントムがクリスティーヌを解放するところ。相手の拒絶する権利、選択する自由を奪って得られるものは愛ではなく、服従です。ファントムはクリスティーヌを愛していると言いながら、彼女を支配しようとしていました。愛を知らない彼はそれが分からない。しかし、クリスティーヌが愛を与えた事によって彼は初めて愛を知る。だからこそクリスティーヌの「拒絶する権利」と「選択する自由」を認める事が出来たのだと思うのです。「愛とは与えるものである」という事を哀しく、美しく、感じさせてくれる感動のシーンでした。ファントムが死んでいるのか生きているの曖昧にした脚本も素晴らしく、舞台演出も見事でした。この映画は本当に「オペラ座の怪人」が好きな人達によって作られているのだ、と思う映画でした(しかしやっぱり舞台で観たいな~;)
[DVD(字幕)] 7点(2009-04-27 14:31:43)(良:2票)
56.  アンダーワールド:ビギンズ 《ネタバレ》 
私はルシアンひいきなので好印象で満足しました。(彼に感情移入出来るかどうかで評価は分かれるところだと思います)恋人と結ばれない運命である事はもう知ってましたし。この映画の世界観は気に入っていましたし、一見「獣」と蔑まれそうな「狼一族」が「ヴァンパイア一族」より崇高な感じがするのが特に好きです(裏切りもないし)「1」で、ルシアンは「狼一族」の長なのに獣に変貌せずに、心まで獣になって堕ちるないように、と仲間に言い聞かせていた(だから最期があっけなかったのはショックでした;)その不満を今回の「ビギンズ」がはらしてくれたので、余計に満足感があったのかもしれません。 ビクターが最低の君主であったのが、嫌という程確認出来ます;本当に最低;しかし、そんな最低な君主を威厳と品格を常に感じさせた役者さんの力量に感服しました。予告とかチラシを観ていると「ルシアンとソーニャの悲恋」が軸となっている気がしますが、どちらかと言うと「狼一族の魂の解放」がテーマになっていた気がします。終盤の、ルシアンの元に一丸となった「狼一族」が城を制圧する様は、まさしく「奴隷」から「戦士」になった解放の場面だと思います。 「1、2」を観てないとちょっと分かりにくいでしょうか。R15指定だけあって残虐なシーンは多かったです;(「他人の尊厳を踏みにじる」残酷さも多かった…)万人受けする映画ではないかもしれませんが、このシリーズの世界観が好きで、なおかつルシアンが好きなら満足すると思います(マイケルとセリーンが好きな方はちょっとがっかりするかもしれません;見事なまでに出てきませんから;)
[映画館(吹替)] 7点(2009-03-17 11:04:02)(良:2票)
57.  アンダーワールド/エボリューション 《ネタバレ》 
何の期待もせずに観賞しましたので、この点数です。映像美とアクションに酔いしれる映画なのだ、と割り切きって観ると好印象になると思います。CGなんかも「こんなものだろ」と思って見ると結構頑張っているのではないでしょうか。俳優さんが「ヨーロッパの雰囲気があるな~」と思っていたら、イギリスの俳優さんなんですね。ケイトも前作よりアクション慣れしているようで、動きが良かった。特に「止め」が前作より決まっていた感じがする。監督はMTV畑の人なのですね。どうりで映像は洗練されてて美しい。美術も青白いカラー画像も綺麗だった。ストーリーは今回も前作と同じで「詰め込み過ぎ」の感は否めず…設定はすごくいいのに、活かしきれてないような…視点を絞ったらいいのにな~と思いました。「ウィリアムの復活」か「不死者の父親」のどちらかに焦点を合わせれば良かったのでは?と思いました。設定も俳優も美術もいいのに…非常にもったいない。 近年における「吸血鬼」映画は、ダークな雰囲気とアクションに比重がかけられているので、ストーリー性はあんまり期待しちゃいけないのかもしれません。悲しいですが;敵が吸血鬼かゾンビか、の違いだけで「バイオ~」などとあまり変わらないのでは?「吸血鬼」である意味が薄れてきているように思います。十字架やら太陽の光を浴びると灰になる、という設定も今ではほとんど見られず…味付け程度;昔は「日が沈む」とか「もうすぐ朝」とかストーリーにおいて重要で「吸血鬼」であるという意味があったものですが;何より、日本の数々の「吸血鬼話」と違って「人外」である事の苦悩とかま~ったくナッシング。そう考えると「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」がハリウッドの「吸血鬼」映画において、かなり異色作だったのだな~と実感。もう一度、「吸血鬼」である事の意味を感じられる「吸血鬼話」が見たいな~と思いました。
[DVD(吹替)] 7点(2009-01-20 17:13:45)
58.  ラスト、コーション 《ネタバレ》 
監督がアン・リーとは知らなかった。どうりであの空気感は見事です。言葉の裏側、交差する視線がもたらす緊迫感は並の映画ではだせないのではないでしょうか。 「ワイルドスワン」という本を読んだことがあるので、その予備知識があったうえでこの映画を観れたのはラッキーでした。 女性の賭けマージャンは孤独な上流階級の奥方の象徴だとか、国民党の性質と信念、日本人街で見せた日本軍の堕落振り、アメリカ参戦によって、敗北が決定的となった日本の犬になっていたイーの涙ぐんだ姿。そういった歴史と文化の裏側を知って観るのと観ないのとでは印象の深さがまったく違うと思います。ある程度の歴史を知ってから鑑賞されることをお勧めします。 ふと、思いましたが、宝石店でイーがワンに「ずっといる」と言ったのは、彼女といっしょに逃亡する事を考えていたのではないでしょうか。破滅する前にすべてを捨てて、唯一信じられる女性と共に。イーはこれで完全に逃亡する気力を失ったでしょうから、彼に待っているのは破滅だけかもしれません。 「本当の愛」を示す事が、二人にとっての「破滅」になるとは…悲しすぎる、しかし深い悲恋映画でした。
[DVD(吹替)] 7点(2008-12-31 13:29:34)
59.  記憶の棘 《ネタバレ》 
これは行間を読む物語というか、裏側を察する映画ではないだろうか、と思いました。終盤になっていろんな事が明らかにされていく。それは推理小説のような「謎」ではなく、人の心理。何故、この人はこんな行動をとっていたのか、という感情が明らかにされるので、そこを分かったうえでもう一度観賞すると奥深い。例えば、アナの母親が少年をうさんくさそうな目で始終見ているが、それは少年を疑っているのではなく、かつての婿が嫌いだったから、という理由が分かったりする。 ラストのアナのせつない感情の爆発が痛々しい。刺は決して抜ける事はないのだろう、と察せられる。彼は刺の刺さった彼女を愛さなければならないのだろう。自分では刺を抜く事は出来ないのだから。
[DVD(吹替)] 7点(2008-12-18 15:49:48)
60.  エベレスト 3D
実話が元になっているという事でリアルで非情な内容でした。映像は美しくかつ山の無常さがひしひしと感じられた。 この映画で思い出したのは2017年に起こった高校生山岳部の雪崩事故(8人が亡くなっている)その日は雪崩警報が出ていたはずなのに「通例通り」の登山講習会が行われて事故が起こってしまいました。 誰も警報を確認しなかったのか?「止めよう」とは言わなかったのか?「通例だから」と無思考で無責任の果てに生徒達が死亡する(親はたまったものじゃない) 極限の場所では一瞬の判断が生死を分ける。それを誰もが忘れていけない。 「これまで大丈夫だったから明日も大丈夫」と思ったらおしまいなんだよな~と痛感しました。
[地上波(字幕)] 6点(2022-03-05 22:01:00)
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