21. ア・ホーマンス
《ネタバレ》 いいですね~ 制作当時の1986年といえば、アメリカのウォルターヒルが絶好調の頃。 喧嘩映画が全盛の頃、松田優作も俺も!って感じで監督したんじゃないでしょうか? (最初の方で、もろウォルターヒルじゃんって音楽の使い方してるし・・) ターミネーターも1984年だったので、かなり意識したのかもしれません。 ヤクザ映画、数多しといえど、ロボットが出てくるのは、これくらいじゃないでしょうか? 面白いB級映画だと思います。 [DVD(邦画)] 7点(2023-03-04 14:04:57) |
22. 雨あがる
《ネタバレ》 小泉さんらしい、骨太の佳作。 あのお侍さんと、奥さんは、小さい頃から一緒にいた感じだね。 能力はあるのだが、冴えがなく、いつまでも貧乏な夫婦。 現代の平社員にもいそう(笑) [DVD(邦画)] 7点(2023-02-10 13:55:45) |
23. アキラとあきら
《ネタバレ》 主人公は2人の男とバチバチ火花を散らす。 1人は同期のアキラ。 ライバルがやがて、一緒に戦う者となる。 スポーツではありがちだが、ビジネスもので、この展開は新鮮。 もう1人は、上司の不動。 名前の通り、銀行のセオリーの権化である。 クライマックスは、一気にこの二人の男とバチバチやる。 だから、ヒートアップして、観ている者も、おおっと画面にくぎ付けになる。 巧いね♪ 女性があまり出てこないのに、埃っぽくないのは、今どきの若者の清潔感ゆえか・・ [DVD(邦画)] 7点(2023-02-01 23:45:52) |
24. 天草四郎時貞
《ネタバレ》 時代劇をかなり観てきたが、この映画は容赦ない。 前から思っていたのだが、時代劇の映画と漫画では、残酷さが違う。 白土三平や小池一夫の漫画は、かなり残酷だ。 一方、映画は、侍をどう描くかに力点を置くのが多い。 藩の横暴をここまで描いた映画は、今のところ、知らない。 それだからこそ、反乱というのが起きるところに説得力が出る。 江戸時代の多くの反乱。 それを真っ向から描いた、この映画は、ひょっとしたら多くの作家に 衝撃を与えて、文化を変えてしまったのかもしれない。 白土三平の漫画が多くの若者に影響を与えたように・・ その出発点が日本のヌーベルバーグ大島渚のこの一本もかなり関わったのではないか? [DVD(邦画)] 7点(2023-01-13 17:31:13) |
25. 愛なのに
《ネタバレ》 ん? 間違えて、アダルトビデオを借りたかな? 大林宣彦調の映画に、突然、激しい濡れ場。 目が点になりました(笑) [DVD(邦画)] 7点(2022-08-31 23:48:29) |
26. 茜色に焼かれる
《ネタバレ》 尾野真千子の叩きつけるような演技が心に刺さる。 息子役の少年も共鳴するかのように、叫びながら静かにそこにいた。 旦那のオダギリジョーがそもそも悩みつつも、あがいてる人だった。 他所に子供まで作るのだが、尾野真千子は、そんな彼を好きになる。 そして、生まれた息子を愛して、この世界を生き抜いていく。 最後、バタバタと落とし前がついていくのだが、 最後の「神さま」という題の劇。 走る走る、尾野真千子が走る。 そんな彼女を見て、少年は、これが自分の母親だと、世界と結びつく。 茜色の夕陽にいつまでも夜にならない、いつまでも死にきれない、 生かされる二人の母子に、我々も生きねばと勇気づけられる。 筋よりも、尾野真千子のキャラを描いた、コロナ禍の中で生まれた石井監督の力作。 [DVD(邦画)] 7点(2022-08-23 00:54:23) |
27. ある映画監督の生涯 溝口健二の記録
《ネタバレ》 興味深い! あらゆる名監督のこういうドキュメンタリーが残っていたら、 後世、その監督の映画を観直すとき、かなり分かりやすく勉強になる。 今、活躍中の監督たちのドキュメンタリーも、後世の映画ファンのために残すべきではないだろうか? それにしても何と喜々と映画について話すのだろう。 溝口の痴情のもつれから、背中をカミソリで切られるとこから、 晩年の田中絹代との噂の真相まで、実に興味深い。 田中はこう言ってる。 「(溝口は)田中絹代に自分の惚れてる女性像を演じさせて、その「女性」に惚れてる」 何より女性映画の名手が、溝口の上司の村田実が男性映画の名手だったため、 会社側から女性映画を撮るように言われてから始めたという出発点は驚きである。 「楊貴妃」では、自分の分からぬ異国の上流階級の女性を描くにあたり、 イライラが募り、美術や女優にあたっていたというのは、とても今では問題になる話である。 しかし「雨月物語」を筆頭(私はそう思っているが)に、名作を数々生み出した 巨匠の実情は、凡人の自分にはホッと一息つけてしまうのであった(笑) 追伸)伊藤大輔ファンの自分には、おお!これが伊藤監督か!という映像があるのに感激♪ [DVD(邦画)] 7点(2021-07-18 22:43:22) |
28. あしたのジョー(2010)
《ネタバレ》 物語りは、ウォルターヒルの世界観に近いBGMでドヤ街から始まる。 刑務所でのボクシング試合といい、まるでヒル監督の「デッドロック」。 おなじみの話が続くのだが、キャスティングがいいですね。 とくに香川照之の丹下は、見応えあります! [DVD(邦画)] 7点(2021-07-10 20:06:04) |
29. 浅田家!
《ネタバレ》 笑いの絶えない、愛すべき底抜け親バカファミリーの ボンボンは、あの東日本でも愛を届ける、という話。 前半は、つらかった。恵まれてる家の子が簡単に 認められて、二宮君の顔が恨めしくも思えた。 ところが後半、あの東日本大震災。 二宮君のニヒルさは、いつしか飾り気のないアンちゃんのそれになっていた。 あの震災で傷ついた少女に愛を届けられるかが焦点になる。 そして、恐るべし浅田家ファミリー。 そこでの愛が愛を呼ぶからスゴイ。 実話と聞いて、素直に楽しめた。 [DVD(邦画)] 7点(2021-06-27 20:46:44) |
30. アルプススタンドのはしの方
《ネタバレ》 大まかなストーリーは、野球観戦で熱くなった観客が 自分らの本音もさらけだし、友情を獲得するという話である。 最初は明るかった「仕方ない」女子は、展開がひっ迫していくにつれ、 無理だよ、とかマイナス的なことをつぶやくのが印象的である。 この子が最後、試合の熱戦の中で、仕方ないことはない、もう一度、 演劇部の大会に挑戦する、という成長話がベースである。 傑作! [DVD(邦画)] 7点(2021-04-03 22:47:56) |
31. アイネクライネナハトムジーク
《ネタバレ》 面白かった! 伊坂さんの原作らしい作品。 でも今泉監督作品っぽくないね~ 今泉監督の良さが出てない。 三浦春馬には、ホント幸せになってほしい役が多い。 現実でこんな幕切れ、ないよ~ 悲しいです・・ [DVD(邦画)] 7点(2020-11-07 21:18:22) |
32. アルキメデスの大戦
《ネタバレ》 面白かった。 ラストの二転三転する心理描写は、見応えあった。 山崎監督の中では、この作品が一番好きです。 さて、この調子でオリンピックの総合演出をお願いしますよ~ [DVD(邦画)] 7点(2020-01-13 19:20:32) |
33. アントキノイノチ
《ネタバレ》 「元気ですか~」はてっきり漫画「p.s.元気です。俊平」から来てると思ってた。 主人公の名前が似てるから・・ だけど、レビュー見て納得。 そうだよね、あの方だよね。そうすると、この映画は命を扱ってるのに、なんか軽いね。 ちょうどこの年に東日本があったから、制作時点ではまだあんなことがあるなんて思ってなかったんだろうね。 「ヘヴンズストーリー」の瀬々監督なら、今なら別のストーリーにするんじゃないかなぁ。 ラストはなにかストーリー上付け加わった感じ・・ 榮倉ちゃん、そりゃないよ~。 また主人公の「うあぁあああ」と叫ぶ日々が続くのか!?それか老成しちゃうよ、彼。こんな展開。 [DVD(邦画)] 7点(2018-07-24 20:23:03) |
34. アキレスと亀
《ネタバレ》 アートは、一体、人生かけてやるほどのものか? この映画ののなか、一番の悪は、画商である。 人生かけて作品つくっている作家に、商売上のアドバイスを 軽い気持ちで送ったりする。 あの少年が、いい師匠に出会わなかったのも、不運である。 これはコメディなんだから、と言えない、色々考えさせられる武の映画である。 たけしさんが、テレビのバラエティで体張って、笑いをとっていたのも、 どこかでアートとつながるものを、笑いに見出そうとしていたからだろう。 でも、最後の字幕の文字の、文字とは言えない文字には、笑った。 [DVD(邦画)] 7点(2018-07-11 15:38:59) |
35. あの夏、いちばん静かな海。
《ネタバレ》 たけしさんの暴力映画とは違う、もう一つの側面。 「菊次郎の夏」や「キッズリターン」と同じ感じの映画。 サーフィンを扱っているが、ホイチョイプロが手がける映画などとは違った、 都会の地元民の静かなテンポの映画だ。 地方からやってくる賑やかな連中とは違う、地元映画の味わいがある。 そして、主人公が華やかな仕事についてないとこなど、明らかにたけしさんの 東京が発信する文化に対抗している、骨のある映画になっている。 さらに洗練された久石譲の音楽が、羨ましい仕上がりにしている。 素敵な映画。 (後記) この映画の前年、桑田佳祐の映画「稲村ジェーン」に対して、たけしが「稲村~」に対して評論している。 そしてたけしは、その桑田への具体的な指摘を、本作を創ることで反論してみせたのだ。 桑田もこれに対して、もう一本映画を創ると宣戦布告している。だが、これは実現しなかった。 惜しむらくは、このバトルを後世の人間が確かめたく、「稲村ジェーン」を観ようとしても、 高額なVHSを購入するしかないのである。是非、「稲村ジェーン」のDVD化を! [ビデオ(邦画)] 7点(2018-07-08 01:32:24) |
36. 赤い橋の下のぬるい水
《ネタバレ》 コンピューター全盛の昨今、今村昌平的なキャラが懐かしい。昔から男は性について真剣に考えてきた。女性は性の次に出産があるので、分からないかもしれない。この男の性に対するひたむきさが・・。今村昌平のこの作品もまさしく、そのエネルギーで編み出された一作である。女性と交わると水があふれる。そして最後はその飛沫で虹が生まれる。こんな常識外の発想は、まさしく昭和ならではである。少子化の今、こんな作品はもう創られないだろうな。こんな今村昌平みたいなおじさんも、もう見かけないな。寂しい。 [ビデオ(邦画)] 7点(2016-10-01 17:22:21) |
37. Avalon アヴァロン
《ネタバレ》 登場人物が悩まないと、感情移入がしづらいことが分かった。しかし今ではゲーム文化盛りだくさんの時代ですが、この頃に既にこんな映画を創ってのける押井監督はスゴイです。攻殻機動隊もそうだけど、後の歴史でこの人は、再評価されるかもしれない。時代の節目に創るべき作品を創った人として。「トロン」という映画もあったけど、ゲームの面白さの真骨頂を描いたのは、こちらかもしれない。あ、でも流行ってたゲームの質が違いますね。ゲームはしない自分なので、これくらいで・・。 [ビデオ(邦画)] 7点(2016-02-08 00:10:43) |
38. 非・バランス
《ネタバレ》 菊さんはあれから何処に行って、何して生きていくんだろう?金貸しは探し出すだろうし・・。女の子は友だちできて、楽しい時間が始まるんだろうけど・・。これってハッピーエンド? [ビデオ(邦画)] 7点(2014-08-05 22:02:44) |
39. 赤毛
《ネタバレ》 「七人の侍」の武士にあこがれた百姓役の三船敏郎が、今度は赤報隊にあこがれる。隊長に頼み込んで、故郷に凱旋するが、かつての故郷は「人物」のいない荒れ果てた町になっていた。赤報隊がこの街にやってくるというので、送り込まれた赤毛だったが、赤報隊は内部のイザコザで、話が込み入ってくる。最後、三船は元奥さんと一緒に鉄砲の餌食になる。涙があふれる・・。町の用心棒との友情も粋なもので、時代の流れの中で大義名分で動く連中の勝手さに、行き場のない感情を最後、町民たちは「え~じゃないか」と踊り狂う。岡本喜八さんは「座頭市と用心棒」でもそうだったが、込み入った話を割とすんなり処理するのが上手い。この話も面白かったです。 [DVD(邦画)] 7点(2014-06-05 21:04:09) |
40. あした来る人
《ネタバレ》 川島監督って、面白いカットのつなぎするんですね。有名な監督ですから観てみました。うん、面白い。今観ても、最後まで退屈しなかった。昭和の懐かしい映画が一気にDVD化されていくのは、非常に嬉しいこと。早くこの監督の「しとやかな獣」「女は二度生まれる」も観てみたい。 [DVD(邦画)] 7点(2014-02-22 10:42:45)(良:1票) |