1. 続・丹下左膳
《ネタバレ》 文句なく面白い! いや、映画ファンなら、この映画の脚本の伊藤大輔作品は 観ておかないと何も言えないくらい勉強になります! 前回で活躍した面々がこの続編でも動く、動く。 なんと、丹下左膳の主君は彼を捨ててしまい、しかも妖刀奪取のため、 剣客をよこすのである。 一方、捨てられた丹下は、妖刀の呪いに負けまいと懸命に自分と戦う。 そして、片割れの剣をもった若きイケメン剣士が今度は、妖刀の呪いのため、 辻斬りを、しかも丹下の刺客を斬っていくという、もう前代未聞の展開。 そして最後はシェイクスピアを観ているかのような、ラストを迎える。 黒澤明は確かに凄い! しかし、それだけでは日本映画を語れぬくらい、芳醇な作品がまだまだ 埋もれていることを知るべきである。 [ビデオ(邦画)] 10点(2019-08-23 01:05:03) |
2. ソロモンの偽証 後篇・裁判
《ネタバレ》 見応えあった!小中の頃のひっかかりを知らぬ顔をしていては、確かに人生を前に歩いていく力が出てこない。主人公の女の子たちは目を背けずにこの「事件」に挑んで、最後にかけがえのない友情を得た。そして人生が開けた。つまり普通の人になった。この真実を宮部みゆきは見事にエンターティメントとしてドラマという形にした。観ている最中、自分の小中時代を思い返していた。観終わったとき、自分も洗い流されたかのような感じがした。実に見応えのある作品だった。それにしても今、この時期に作られた意図は、法律の大本である憲法をないがしろにする昨今の状況に、言葉を取り戻した裁判を具体的に描きたかったのかな?と感じた。大人になり本当の言葉を失う前の、子どもたちに裁判をやらせることで、本当の社会のあり方とは?というのを浮き彫りにした骨太の作品のように感じられたのだ。 [DVD(邦画)] 8点(2016-04-30 22:35:22) |
3. そして父になる
《ネタバレ》 確かに映画は進化してる。役者の演技らしからぬ演技を引き出す是枝さんの演出。内容もとてもいい。最後までどうなるか、分からないストーリー。仮に子どもの交換だって、今の時代、なんか平気でやりそうな大人ばかりだ。だから、どんな最後でも、あ~そんなもんか、そんなもんだよね、って言ってしまいそうになる。映画が生まれてから、創られた映画の中で一生懸命、人間ってそうじゃないよね、って映画人がずっと叫んできたのに、時代はますます非人間的になってきてる。それでも言い続ける映画が、映画人が僕は好きだなぁ。 [DVD(邦画)] 8点(2014-04-26 09:56:29)(良:1票) |
4. 曽根崎心中(1978)
《ネタバレ》 江戸時代。 お侍は男の意地で腹を切る、そんな時代。 忠臣蔵の元になった、赤穂藩の事件があったのもこの頃。 そんな中、女は、女の意地で恋のために心中して、何が悪い・・ そんなお初の心の叫びは、 今、徳兵衛とお初は時代を超えて結ばれた。 どうか、あの世で幸せになってほしい・・ [インターネット(邦画)] 7点(2024-05-08 01:18:37) |
5. 空に住む
《ネタバレ》 よく話がまとまってて、面白かった。 完全役者のこの男は、ホンモノか、ニセモノか・・ それを確かめるべく、多部ちゃんがインタビューに挑む! 最後の質問、あなたの夢は? 「地に足をつけること・・」 それを聞いて、多部ちゃん自らKISS💛 い~ですねぇ。 「僕は君にどうも甘い・・」の編集長も素敵です。 [DVD(邦画)] 7点(2021-11-21 22:25:24) |
6. その日のまえに
《ネタバレ》 大林さんらしい、ファンタジックな映像世界。 死と乙女は、大林さんの世界では、よく扱われるテーマ。 大林演出がスピード感を増して、伸びやかになってくる頃である。 続く「戦争3部作」への予感が十分に感じられる。 乙女のようなお母さん、永作博美。 子どものような青年のお父さん、ナンちゃん。 初恋のまま、夫婦になったような二人である。 そこに宮沢賢治の世界が被さる。 最後は、汽車が空を飛ぶかなぁと思いましたが・・(笑) [DVD(邦画)] 7点(2021-02-08 00:46:38) |
7. 早春(1956)
《ネタバレ》 東京物語の後に創られた名場面が多い本編。 甘えた声の金魚が岸恵子だというのに驚き。 不倫をテーマにさらりと描いてみせる小津監督。 コメディ風ホームドラマを撮るイメージがあるが、 結構、当時の社会問題にきりこんでいくんだね。 でも小津監督だから、ドロドロしない。 [ビデオ(邦画)] 7点(2020-04-06 09:50:47) |
8. 続・忍びの者
《ネタバレ》 光秀の信長への謀反は、信長が憎い伊賀の忍者が 後ろで画策していた、という流れは面白い。 ゴエモンとマキのラブストーリーが縦軸で、歴史の大事件が横軸な形であるが、 雑賀衆が石田三成に敗れて、マキが死んでから後は、ドラマとしては落ち着かない。 がしかし、非常に歴史好きにはてんこ盛りの内容のようで、雑賀衆の鉄砲隊など勉強になる。 家康側についた忍者、霧隠才蔵が要所要所で顔を出し、 もう既にシリーズ化への準備が始まっている。 さぁ、ゴエモンの釜茹でに向かう場面で終わるのだが、これからどう 第3作へと続くのか、興味深い。 [ビデオ(邦画)] 7点(2020-03-29 20:32:11) |
9. 空飛ぶタイヤ
《ネタバレ》 何年か前のテレビ版でも、かなり泣いたなぁ。 DVDまで買っちゃったもんね。 でも買ってから、一度も観てないなぁ・・ 今作は、コンパクトにまとまってて、組織劇に焦点置いてるね。 だから女性はほとんど出てこない。 だから最後のサザンの「戦う者たちへ愛をこめて」が効いてくる。 それでも、やはりラストの方ではウルッときた。 う~ん、もう一度、テレビ版観てみようかなって気になった。 [DVD(邦画)] 7点(2019-04-14 00:04:44) |
10. ソナチネ(1993)
《ネタバレ》 なんとも不思議な映画。 ストーリーもあるようでないようで、でも面白い。 間にきれいな景色のCMがある、たけし軍団の悪ふざけをテレビで見たような そんな感じ。 印象に残ったのは、機関銃乱射シーンのホテルの外からの構図。 沖縄で抗争があるとして、この映画のイメージも壊さない、 実に見事なカットだと思う。 淡々とした音楽もいい。 ホント、不思議な映画。 [DVD(邦画)] 7点(2018-08-19 16:43:36) |
11. ソロモンの偽証 前篇・事件
《ネタバレ》 面白い!急いで後編へ!!! [DVD(邦画)] 7点(2016-04-30 22:22:30) |
12. そこのみにて光輝く
《ネタバレ》 まるで韓国映画のような世界観。繊細な日本人にこんな現実はあるのだろうか?千夏が発狂しないのが不思議だ。自分がボロボロになっても、自分の身内を慰めようとする千夏はまるでマグダラのマリアのよう。最後の朝日が、まるで宗教画のように綺麗だ。 [DVD(邦画)] 7点(2015-02-26 06:58:27) |
13. ソラニン
《ネタバレ》 完成度の高い原作の世界を壊さず、見事なキャスティングで映画化していると思う。特に加藤とビリーがピッタシだった。ラスト、原作のように橋を渡りながら「久々に俺の超絶ベースが火を吹くよ?」「だったら俺の鬼ドラムが嵐を呼ぶぜ!?」という愛すべき脇役二人のセリフを楽しみにしてたから、ちょっと残念。この映画はこの映画で「映画ソラニン」のラストになっていた。原作未読の方は是非、原作も読んでください。自分は何度、読んだか分からない!!(くらい良い!) [DVD(邦画)] 7点(2010-12-10 00:01:06) |
14. 続・座頭市物語
《ネタバレ》 第1作があまりにも良かったので、期待が大きかったからか、ちょっと残念。 エピソードが散漫すぎて、ラストへの収束感が足りない。 なので、ドラマチックではない。 が、第1作への愛が強い人なら、平手造酒への市の思いや、 飯岡の相変わらずのワルぶりにキュンと来ると思います。 今回の決闘の相手は、実の兄貴。 こんな中途半端なストーリーでこんな逸材を使ってしまうのは 惜しいなと思いました。 [ビデオ(邦画)] 6点(2019-12-06 00:22:16) |