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東京50km圏道路地図さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2604
性別 男性
自己紹介 単なる鑑賞備忘録・感想文です。


※2014年11月10日高倉健逝去。人生の大きな節目。

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41.  男はつらいよ 幸福の青い鳥
今回は寅さんがコーチにもなってないし、マドンナもマドンナになってないような・・・。長渕はタダのチンピラにしか見えないし。満男がモテモテなのがなぜか気になる。上海軒は実在の店で確か今でも営業してるんじゃないかな?肩パットのジャケットとケミカルウォッシュのスリムジーンズが昭和の末期を象徴しているなあ。 <追記>14年ぶりに再見。寅さんが大空小百合に惚れるわけにもいかないし、若い2人が惚れ合うのも違和感あるし、そもそも寅さんは2人には絡んでいかないし、色々とチグハグが目立つ。実際にコレがキッカケで結婚してしまうというオチもあるわけだが、その後長渕はクスリで捕まったりと作品を汚すような事もしているし、作中で流れる「キャスティングミス」をしてしまったように思える。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2006-11-06 04:17:18)
42.  男はつらいよ 柴又より愛をこめて 《ネタバレ》 
今回は設定も中々よくて、マドンナも結構よかったと思うんだけど、川谷タクゾウが邪魔なんだよなあ。マドンナもホントにアレでいいのかよ?って感じもするけど。妻曰く、「結局堅実な方を選ぶんだよね」。俺曰く「寅さんがホンキ出さないからだろ?」 <追記>14年ぶりに再見。これは「女の人生」を描いた作品と言えるだろう。仕事一筋で恋愛もせずにアラフォーになってしまったマドンナと結婚はしたものの愛のない夫婦生活に嫌気が差しているあけみとの対比。各々に悲哀があって、両者の「相談相手」となる寅さん。結局あけみは問題の解決もないまま惰性で結婚生活する事になり、マドンナもある種の妥協的な結婚をする事になる。結局、女は寅さんのように自由人ではいられないという事だろうか。飛行場でのマドンナの台詞は結構印象的ではあるが、本シリーズにしては珍しくリアリズムが色濃く出ており救いのない結末とも言える。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-10-29 22:46:29)(良:1票)
43.  男はつらいよ 寅次郎恋愛塾
島を出るまでの展開はけっこうよかったんだけどね。樋口可南子は結構好きな女優で期待したんだけど、本作品では存在感が今ひとつ。あと、平田満が目立ちすぎだな。沢田研二の場合は興行的に仕方なかったとしても、恋愛指南のパターンは盛り上がらないな。 <追記>14年ぶりに再見。マドンナが若すぎて応援にまわるパターン。中心テーマは所謂「インテリ批判(揶揄)」なのだろうが、内容的は過去作品の焼き直し的だし、不釣合いな2人が上手くいくという展開にも違和感がのこる。また、耶蘇教系の文化ギャップも過去にあったがマドンナにあまり信仰心が感じられず、不発に終わっており総じて凡作である。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2006-10-22 23:11:15)
44.  男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎 《ネタバレ》 
冒頭の登との出会いから別れまではカッコよくてよかったんだけどねえ。東映と松竹の渡世人対決も悪くないと思うけどね。それにしても、寅さんに対するあの態度は何だ!私は中原理恵をマドンナとは認めない。とらやの食卓のマドンナ席にも座らせてもらってないし、とらやの面々も認めていないと思われる。終わり方も酷すぎる。 <追記>14年ぶりに再見。好意的?に見れば、シリーズに底流するテーマである「ヤクザな暮らし」か「地道な暮らし」を様々な登場人物を通して多面的な角度からクリアに対比表現しているのである意味わかりやすいと言えばわかりやすい。が、中原理恵はシリーズ最低のどうしようもない女である事に変わりはない(もちろん演者に非はない)。他方、寅さんは総じて「渡世人」らしく、粋でカッコよかったのが救い。タコ社長への「労働者を搾取したそのお金でハワイへ新婚旅行へいく娘さんもあれば、ネグラのない小鳥のように夜露に打たれてないている娘もある。世の中さまざまだなあ」という台詞はシリーズ屈指の辛辣かつ痛烈な一撃であり皮肉でもある。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2006-10-08 02:29:35)(良:1票)
45.  男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎 《ネタバレ》 
啖呵を法話にしてしまう寅さんは凄いな。博の兄弟は第8作で寅さんにあってるのに、なんで寅さんに気がつかないの?あの顔を忘れるとも思えないのだが。ラストで私が「寅さんまた逃げちゃったよ」って言ったら、一緒に見ていた妻が「誰かさんと一緒だね」だって。オイオイ俺は(逃げたいのガマンして)結婚したぞ!寅さん坊主修行が耐えられずに身を引いたようだが、別に坊主にならなくても一緒になれたんじゃないの?朋子は元々インテリと結婚してたわけだしさ。今回の寅さんの逃げはちょっと解せないなあ。それにしても社員の遺産金で設備投資する朝日印刷は大丈夫なのか? <追記>14年ぶりに再見。寅さん坊主修行が耐えられずに身を引いたのではなく、そもそも結婚する気がなかったんだな。結局、寅さんは全作を通じて「結婚生活の妄想まではOKだけど最終的には結婚はしたくない」というフーテンとして譲れない大前提があるから、これは相手がホンキで結婚を意識する所までいっちゃうと見方によっては相手の気持ちを弄んでいるだけだし卑怯にもなる。高梁での寄宿生活がそうさせてしまったわけだが、朋子がインテリにコリゴリしていたというのも寅さんを好きになる要素としては大きかっただろう。全体的にはよい作品だとは思うが、名場面とされるラストシーンでの逃げ方はいくらなんでもちょっとヒドイんじゃないの?と思ってしまい素直に高評価はできない。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-09-24 04:01:24)
46.  男はつらいよ 旅と女と寅次郎 《ネタバレ》 
ローマの休日のパクリとの事ですが、王女のプライベートを新聞ネタにしようとしたG・ペックと、初めからそんな気はサラサラ無い寅さんを一緒にしちゃいけませんよ。 <追記>14年ぶりに再見。著名な歌手と旅した事をマスコミに言うわけでもなく身内にも明かさない。あらためて寅さんの心意気を感じる。終盤で、有名人に大騒ぎの隣人達とは対照的に、寅さんを中心としてとらやの面々が家の中から京はるみの後姿をひっそりと眺めているのは、とらやの面々の性格がよく出ている象徴的なシーンで、特にその時の寅さんの所作や表情は何とも言えない味わいがある(ここで、さくらは惚れてたと気がついたのか?)。冒頭で寅さん相手に満男が活躍する「運動会騒動」も必見。まだこの頃の満男は「叔父さん」を煙たがっており、懐いているわけでもないし、親しみもないのが分かる。最後、寅さんは別れを告げにさくらの家までやってくるが、この展開は少々不可解。『寅次郎わが道をゆく』のように、京はるみが歌っている間にひっそり旅に出た方がカッコよかったような気もするが。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-09-17 22:06:49)
47.  男はつらいよ 花も嵐も寅次郎 《ネタバレ》 
今は無き谷津遊園が舞台ですね。「無くなるモノ」好きな山田監督がTDLによる閉園に合わせて撮影したものと思われます。子供の頃に何度か行ったので懐かしいです。30回記念作品という事で沢田研二が目立ってしまって、寅さんの出番がやや少ないのが物足りないです。 <追記>14年ぶりに再見。あらためて見ると、寅さんは冒頭の三郎の告白により応援する側にまわったものの、結局はマドンナに惚れてたという事だろう。男は顔ではなく心(しゃべり?)であるという微かな自信もあったのだろう。すなわち、三郎青年が振られる事をどこかで期待していたと思われる。でなければ、2人が結ばれて素直に喜ぶハズであり、あんなに残念そうにするのは変である。そういう寅さんの心の闇みたいなものが最後のさくらとの別れシーンで判明したように思えた。ただし、蛍子と三郎の交際過程は殆ど描かれないし、寅さんも単なる応援者のように描かれてしまっているので、全体的には盛り上がりに欠ける。田中裕子の妖艶さと清楚さを併せ持つ魅力でカバーしているといった印象。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-09-10 21:34:40)
48.  男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋 《ネタバレ》 
私は人生ってのは「出会い」と「タイミング」で決まると思っている。それだけ映画における出会いのシーンというのは重要に感じているのだが、冒頭の寅さんと片岡仁左衛門の出会いのシーンを見て、「こりゃ奇跡だな」と思わず呟いてしまった。 <追記>14年ぶりに再見。やはり冒頭の出会いのシーンはホレボレする。シリーズ屈指の名場面だと思う。寅さんはこれだけ粋でカッコイイ立ち振る舞いが出来るのに、マドンナ相手には逃げてしまう。そして、本作ではさくらに代わって満男が寅さんのサポート役になるわけだが、マドンナとは『北の国から』の親子じゃないか!で、「おまえもいずれ恋をするんだな、あーあ、可哀想に」という、その後を予見させる名台詞が飛び出す。しかし、寅さんは満男の前で自分の不甲斐なさに涙をこぼすという叔父さんらしからぬ行動をする。結局、寅さんは旅先では自立した優しく気ままな自由人ではあるが、柴又に帰ると家族に甘えてしまうある種束縛された依存的人間であるというコントラストをマドンナによって暴かれて指摘されてしまう事になる。ここまで寅さんの本性を曝け出させて鋭く見抜いたマドンナは稀有である。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-09-04 02:10:38)(良:1票)
49.  男はつらいよ 寅次郎紙風船 《ネタバレ》 
テキヤ仲間の死が中心にあり、結構しんみりした作品になっている。今回は寅さん就職しようとするし、結構ホンキだったのかな?歴代マドンナの中でも屈指の苦労人でヤクザ者の素性を理解しているという点では、寅さんの相手としてはもっとも相応しい設定ではないだろうか?ラストの柴又駅前でのすれ違いはシリーズの中でもかなり見ていてヤキモキするシーンだ。ココまで来て何で逃げるのかなあ。自分もヤクザ者だから同じ苦労をかけたくないという優しさなのだろうか?まあ逃げなかったらシリーズが終わっちゃうんだけどさ。最後で就職決まったら、考え直して所帯を持とうとしたのかな???という余韻も残る。 <追記>14年ぶりに再見。ラストの柴又駅前でのすれ違いはかなりの名シーンであると再認識。寅さんがホンキなのは間違いないが、マドンナの気持ちがハッキリしないのが何とも言えない。もうヤクザ者の妻はコリゴリなのか、他の同業者とは異なるタイプの寅さんだったらやりなおしてみたいと思っていたのか。そういう迷える気持ちが演技によく表れていた。尚、マドンナの喫煙シーンだがこれはキャラ設定としてアリだと思うし、最後の呼び込みシーンも手馴れた感じでよかった。その呼び込み姿を満男がいつまでも見つめているのが印象的。こういう女性は中々いないというのが少年にもわかったのだろう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-27 04:33:17)(良:1票)
50.  男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎 《ネタバレ》 
東京下町の渡世人と大阪の芸者の距離感がたまらない。冒頭の出会いと別れの短いシーンでの、この対局する両者の粋と粋のぶつかり合いは見ごたえがあります。いい女が居たから声を掛けたものの、決してベタベタする事なく、名前も聞かずに「じゃあな」と去ろうとする寅さんにはシビレます。で、かろうじて名前だけ聞き出してしっとりと見送る松阪慶子には只者ならぬ風情を感じます。そして、心許せる寅さんにすべてを委ねようとする松阪慶子と弟の死で弱っている女には手を出さない寅さんの心意気。(このすれ違いが不幸な結果?をもたらすわけですが・・・)そして自分を振った男へのとらやでの決別の報告と、自分を振った(最初に振ったのは寅さんなんですが・・・)女を心配して訪ねる対馬での再会のシーン。冒頭からラストまでが一直線につながる無駄を一切排除した名作だと思います。 <追記>といっても上記で言い尽くしており、付け加える事は殆どないのだが、強いて言えば吉岡秀隆の鮮烈デビューかな。ボケとツッコミを一人でこなしており印象的。あとはマドンナ弟の死に直面した寅さんの配慮と落ち着きぶりには感動する。自分でもこういう態度は中々できない。人生の機微がわかる寅さんの真骨頂であると言える。松阪慶子は同じ水商売系の浅丘ルリ子や大地喜和子に負けず劣らぬシリーズでもTOPクラスのマドンナであると再認識。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-08-20 03:50:38)(良:1票)
51.  男はつらいよ 寅次郎かもめ歌 《ネタバレ》 
この映画のポイントは何と言ってもセブンイレブンじゃないでしょうか?ちょうど80年頃、家の近所にもセブンイレブンが出来て、小学生ながら便利な世の中になったもんだなあと思ったものです。コンビニの登場・隆盛により日本人の生活は一変します。奥尻のイカ工場から都会のコンビニで働くというギャップ。これからバブル経済がスタートしようとする時代の変化と、日本の古き良きモノを愛する寅さん(コンビニでは買い物しなさそう・・・)が段々住みにくくなる時代がやってくる事を暗示しているようにも感じます。 <追記>14年ぶりに再見。詩の朗読で学生たちが感動しているのに居眠りしている寅さん。ある意味労働の美化をあざ笑っているとも言えるこの対比的シーンは非常に印象的。今回は父親代わりとして恋愛要素はなかったようにも思えるが、「朝帰り」に怒って出て行ってしまうのはやはり「フラれた」と解釈可能であり、惚れていたと言えるのではないだろうか。願書を出したのも学びなおしというよりは、マドンナと一緒に居たいという気持ちの表れと考えるのが自然であるような気がする。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-14 18:39:41)(良:1票)
52.  男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 《ネタバレ》 
見舞いに行くまでの展開はいいのだが、リリーが退院してからはやや冗長で、とらやの面々との交流が少ないのが難点。とらさんと沖縄というのは違和感があるのは否めない。 リリーにスポットを当てすぎて、他のレギュラーの影が薄いのも気になる。 ※私も突っ込みを。さくらが「飛行機なんか乗ったことないから」って言う台詞があるけど、何作か前「私の寅さん」で九州旅行に飛行機で行ってるよね??? <追記>14年ぶりに再見。沖縄での寅さんは客観的にはリリーとの結婚から逃げたようにも見えるが、茶の間での会話からは本人にはその意識はなかったように描かれている。で、博やさくらの後押しで柴又でプロポーズするわけだが結局うまくいかない。すれ違いと言ってしまえばそれまでだが、どうもスッキリしない展開ではある。この流れを受けての、最後の出会いはクドイし蛇足であるようにも思える。柴又駅である種の綺麗な別れ方をしているので、これで終わりにした方がよかったと思うが。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-08-06 16:10:32)
53.  男はつらいよ 《ネタバレ》 
「男はつらいよ」は30本以上はみていると思いますが、これを見たのは初めて。シリーズを沢山見てからコレを見たほうが感動は大きいのかも。とてもスピード感とテンポがあります。寅さんがネクタイして革靴を履いている。さくらがOLをやっている。さくらがとらやの2階に住んでいる。さくらが出て行く博を柴又駅まで追いかける。というシリーズ後ではありえないシーンが満載。そしてさくらと博と結婚して満男が生まれる。おいちゃん、おばちゃんの他に、寅さんはさくらの「お兄ちゃん」であり、博の「兄さん」であり、満男の「おじさん」なわけです。このファミリーなくして「男はつらいよ」はありえない。結婚や出産によって家族・親戚が増える。寅さん自身は絶対的な存在であるが、一方各々の家族によって多面的に相対化されていく。まさに伝説のスタートにふさわしい作品です。 <追記>15年ぶりに再見。この後何回か出てくる寅さんの博モノマネが最高に面白い。川甚もコロナで廃業になってしまい、時代の移り変わりをあらためて感じる。マドンナはよく言えばサッパリしているが、悪く言えばちょっと素っ気無いかな。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2006-04-16 02:15:27)(良:1票)
54.  男はつらいよ 寅次郎春の夢 《ネタバレ》 
これは日米合作の脚本ですが、なかなかよくできていると思います。思った事を何でも口に出してしまうアメリカ人と、雰囲気を察知して黙って行動する日本人との違い。博は無口な日本人の典型として描かれ、寅さんは思った事は口にするおしゃべりな男だが、恋愛に関しては相手の気持ちを察し、ぐっと自分の感情を抑え、好きになった相手を困らせたりしない潔い男として描かれる。米国人との対比によって、寅さんのそういうストイックさが際立つ作品です。最初は敵対心のあった寅さんですが、同業の行商のつらさや、振られた男の辛さという他人の辛さを理解し、最後は優しく接する寅さん。まさに「男はつらいよ」で日米親善を行います。 <追記>14年ぶりに再見。所謂「日本的」なるものは肯定的にも否定的にも評価される。欧米的なものも同じであろう。したがってか各国の文化に優劣はなく、あるのは「違い」だけである。そういう文化相対主義をテーマとしているのであれば、これはこれで先進的であるとも言える。寅さんの存在はグローバルスタンダードの対極に位置しており、昨今では分が悪いようにも思えるが、だからこそ価値があるとも言えるし、寅さんのような異質な存在こそが相対主義を克服するひとつのヒントになりえるのではないかと思った次第。
[ビデオ(邦画)] 7点(2006-04-16 01:53:25)
55.  男はつらいよ 翔んでる寅次郎
女が強姦にされそうな所に通りかかる寅さん。そういう危機的状況に立ち会っても「兄さん、女口説くならもっと上手くやりなよ」と平然として、相手を刺激せずに対処する。こういう所に寅さんのカッコよさがある。 <追記>14年ぶりに再見。寅さんは若者2人を応援していたわけではないが、結果的には一緒になるという展開で、ある種の媒介者とはなっているわけで、2人の自立を促したとは言える。ただし、大会社の跡取り御曹司ではダメだが自動車修理工になった途端に惹かれるというのは山田監督らしいが唐突で強引な気もする。また、テーマは「結婚と幸福」の関係についてなのだろうが、結婚しようがしまいが幸せの形は人それぞれであり、今回は脇役になってしまった寅さんにとっての幸せとは何なのか?その辺が見えにくかった。あと気になったのは寅さんが宿泊費を脅迫で浮かそうとするシーン。これは寅さんらしくないのではないだろうか。桃井かおりの起用は「幸福の黄色いハンカチ」の流れだろうが、人物設定が類似しており少々安易で手抜きな感じもする。
[ビデオ(邦画)] 5点(2006-04-16 01:35:19)
56.  男はつらいよ 私の寅さん
前半、後半の2部構成。旅先での家族の心配ではなく、留守番による家族の心配は寅さんの心情をよく表していると思います。前半はとてもいいのですが、後半がイマイチです。但し、「友達でいましょう」と言うマドンナに対して、「別れの曲」をバックにした寅さんの見事な切り返し(振られっぷり?)は、さすが寅さんです。 <追記>14年ぶりに再見。本作のメインテーマは食卓シーンの「人間食うために生きてる」のか「人間生きるために食う」のか論争でしょう。芸術家を筆頭に好きな事して暮らしている人は後者が多いのかもしれない。但し、わずかな労働で大儲けしている人もいるわけで、山田監督としてはそういう人への懐疑はあるのだろう。他方、タコ社長のように前者のような生き方をしている人もいる。前者は否定されがちだが、殆どの人間が前者的な生き方をしており、どちらがいいとは一概には言えない。各々が納得の行く形でバランスをとって人生を全うしていくしかないんだろう。たぶん山田監督としては、とら屋の面々がモデルケースというか理想形なんだろうが。
[ビデオ(邦画)] 6点(2006-04-10 17:03:10)
57.  男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け 《ネタバレ》 
岡田嘉子の台詞「人生に後悔はつきものなんじゃないかしらって。ああすればよかったなあ…という後悔と、もうひとつは、どうしてあんなことしてしまったのだろう…、という後悔…」は彼女の人生を重ね合わせると、含蓄がありますね。本シリーズには珍しくこの作品には悪人が登場します。そのせいか勧善懲悪が明確化し、テンポ・スピード感ともによくなっています。ラストの方で寅さんがアイスキャンディーを買うシーン粋な感じがして、好きなシーンです。 買い物はああいう風にしたいですねえ。 <追記>14年ぶりに再見。本シリーズには芸術家がよく登場するが、概ねよくは描かれない。ただし、本作では芸術家本人は悪くは描かれず、名前(権威?)に翻弄される周囲を滑稽に描いているとも言える。また、金銭問題に関して法と倫理の問題が取り上げられるが、200万という微妙な金額で騒動になるのが妙にリアルでシビアでもある。そして、金銭詐欺にあったマドンナの苦悩を中心として描かれてしまったため、色恋沙汰が弱い事に物足りなさは感じる。結果、寅さんの活躍機会が少なかったようにも思える(悪人と対決するのはタコ社長だし)。だからと言って、寅さんが画家に絵を描かせてカネの工面を要求するシーンは少々やり過ぎかなという気がしないでもないが、山田監督としてはそこまでしても芸術家の価値や存在意義というものを問いたかったのかもしれない。という点においては異色作だと言えるのかもしれない。
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-04-10 16:46:10)(良:1票)
58.  男はつらいよ 噂の寅次郎 《ネタバレ》 
まだ全作見たわけではないが、私は大原麗子がマドンナNo1だと思っている。寅さんの明るさ、優しさ、潔さと、大原麗子のどことなく薄幸なところと上手く噛み合って、しっくりくるのである。こういう人こそ寅さんに何とかして欲しいという気になる。 <追記>14年ぶりに再見。その後に全作見たが、大原麗子がマドンナNo1であるとの評価は変わらない。ただし、本作は作品としては色々と評価が難しい所がある。寅さんが離婚を喜んでいるのはあまりにもヒドイし、離婚の傷心につけ込んだわけではないだろうが、結果的にはそうなっているわけで少々アンフェアではある。とはいえ、最後は譲る形で寅さんは逃げた格好になっており、ここもちょっと唐突で釈然としないというか、ライバルは従兄弟であるという点も問題を厄介にしているとは思う。そもそも、博パパとの交流に時間を割きすぎてマドンナの登場が遅すぎるので、全体的に恋愛パートの描き方が急ぎ足になってしまい物足りなさが残る。もうちょっとじっくり描いてほしかった。 印象的なのは好きになれない相手と離婚できたのにスッキリせずに嗚咽するシーン。自身の情けなさや過ち等々への後悔からだろうか。ここは考えさせられるシーンであった。
[ビデオ(邦画)] 7点(2006-04-10 16:34:42)
59.  男はつらいよ 柴又慕情 《ネタバレ》 
「一日中バラの世話をしていればいい」という相手に対して嫌悪感を抱くマドンナ。「私は振られたんだ」と言うマドンナに対して、「その気持ちわかるわ」とさくら。この辺の2人のやりとりに山田監督の結婚観が表れているように感じます。全体的には悪くないのですが、寅さんの気持ちにまったく気がつかない、あまりにも無神経なマドンナにちょっと腹が立ち、こじゃあ寅さんがまったくのピエロでしかなく不満感が残ります。もうちょっと振られる「見せ場」というものが欲しいところ。 <追記>15年ぶりに再見。本作だけ満男が代役になっている事に初めて気がついた。これは結構驚き。で、内容の方だが、さくらが結構クールというか兄を心配するというよりも呆れている印象で全体的にドライな作品になっているように思える。正直言って吉永小百合より倍賞千恵子の方が全然美人だし、相変わらずマドンナには不満が残るものの「とらや」でのファミリーコントは総じてデキがよい。同じ「とらや」を訪問しても茶の間に上げてもらえす縁側で団子を食べる友達2人とマドンナとの扱いの違いはあまりにも露骨には思えたが。ラストの「あんな雲になりてえんだよ」は寅次郎の生き様を表すシリーズ屈指の名シーンと言えるだろう。
[ビデオ(邦画)] 7点(2006-04-03 00:53:12)
60.  男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく 《ネタバレ》 
「道」がテーマとなっています。芸の道を続けたいマドンナ。それを結婚で無理やり引退させようとする竜雷太はどうなんでしょう???売れっ子を自分だけのモノに囲い込みたいという男の我侭でしょうか?一方対照的に「やめたら後悔するよ」という寅さんに優しさと思いやりを感じます。前半は前方でかぶりつくように舞台を見ていた寅さんですが、ラストでは後方で舞台を見つめ、途中で静かに退席する姿に清清しさを感じます。 <追記>14年ぶりに再見。戦前に出来た国際劇場の老朽化が目立つ。この数年後に取り壊されるので貴重な映像でもある。SKDも凋落傾向だったのでテコ入れ要素もあったのかもしれないが。今見直すと、結婚により仕事を諦めさせられる女の理不尽を描いているとも言える。その事に理解を示す寅さんはある意味フェミニストであり、リベラルな考えの持ち主であるという事がわかる。とはいえ、自分の家に連れ込んで酒飲んどいてのこのフラレ方はシーリーズ屈指のヒドサであり、もちょっと違う描き方ができたのではないかと思うが。
[ビデオ(邦画)] 6点(2006-03-26 02:56:29)(良:1票)
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