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1.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 
ここでの評価が極端に分かれていたので、 興味を持ちました。実際に観て確かに評価の分かれる内容 ではありますが、自分的にはほのぼのとした青春の情景が 嫌いではありません。  もっとスクールカーストを露骨にどぎつく描いた作品か思った のですが、意外とまったりとした青春映画という感じでした。 そもそも世に言われているスクールカーストというのもはたから 想像するよりも実態はこんな感じのものなのでしょうか。  鈴木先生とか他の学園ものと比べて、子供たちの演技にメリハリ がなくだらだら感があったのですが、それは監督が過剰演技を 排除した結果なのでしょうか。まあこういうのもありなのかなと は思いました。  この映画のキモはやっぱり、桐島君本人が全く登場せず(終盤に 映画部の連中が屋上に上がる階段のところですれ違うのが彼だと いうことらしいですが)、彼がバレー部を辞める理由も明らかに ならないまま話が進行するところで、やはり映画史に残るプロット ではあると思います。  終盤のゾンビシーンは「カメラを止めるな」を彷彿とさせて、もし かしたら、この映画からヒントを得たのでしょうか。  ところで一つひっかかったのは、バレー部は桐島君のワンマンチーム のようで、それゆえ彼が抜けた影響が大きいという設定なのですが、 一方で彼のポジションはリベロだというところです。 バレー部の花形ポジションといえば長身のエースアタッカーであり、 小柄なリベロは日陰の存在。桐島君が校内の人気者という設定には 似合わないような気がします。スラリとした梨紗ちゃんにはやはり 長身男子ではないのでしょうか。(この頃の山本美月さんって むちゃくちゃ可愛かったんですね) 桐島君がエースでその代役をさせられるのが久保君の方が良かった のではないかと思うのですが、作者の意図を聞いてみたいです。  最後に、高校生たちがやたら使っていた「提出」という言葉。 これって今どきの高校生たちの言葉なんでしょうか。自分が 高校生の時には皆無でした。逆によく使った「サテン」とか は全く使われないのですね。
[DVD(邦画)] 6点(2024-05-22 11:54:45)
2.  白い巨塔 《ネタバレ》 
テレビドラマの方は鑑賞したのですが、 この映画のことは随分前から知っていたものの今回初めてじっくり と鑑賞しました。 150分という長尺にも拘わらず、錚々たるベテラン俳優陣による教授選 から裁判に至る熱のこもった演技の展開には長さを全く感じることなく 最後まで見終えることができました。  但し、ラストはあれれっ、財前教授勝っちゃったの、っていう感じで どんでん返しでびっくりしました。 確かテレビでは田宮バージョンも唐沢バージョンも、裁判で負けて い、「控訴してください」といって昏倒してしまうので、てっきり 映画もそうなるのかと思っておりました。 確かに悪が栄えるというのもインパクトがありますが、やっぱり後味 は良くないですね。  テレビドラマではその辺の配慮して結末を変更したということでしょうか。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2024-05-21 19:23:53)
3.  デンジャラス・ラン 《ネタバレ》 
確かに基本的プロットに新鮮味はないし どこかで観たようなシーンや筋書き満載ではありますが、 セーフハウスを舞台にした組織の裏切り者が金の為に組織 の裏切り者リストを手に入れるという最初の掴みや二人の 間の心理戦のくだりもはなかなか面白かったです。  後はもうお決まりのリストを巡るドンパチと見え見えの ラスボス登場と内容が暴露されることで政治問題化する という想定内のオチでしたが、まあそれなりに飽きるこ とはありませんでした。  ちなみになんでこんな陳腐な題名をつけたのでしょうか。 英語の原題セーフハウスの方が意味深でよかったと思う のですが。
[地上波(吹替)] 6点(2024-03-01 09:55:47)
4.  ゴジラ-1.0 《ネタバレ》 
映画館の大スクリーンで見る価値のある ド迫力な映画でした。 完全にゴジラは脇役に追いやられてしまって、子供がゴジラ 目当てに観たら怒り出すのではないかと思うような、中心は 戦争映画、反戦映画、人間ドラマでしたね。永遠のゼロが 直球勝負なのに対して変化球で勝負でした。 まあもともとゴジラ映画は反戦・反原発映画でしたから本来 の趣旨に沿っていると言えます。  浜辺美波が前半であっけなく死んでしまってありゃりゃと いう感じでしたが、さすが他人の子供を育てる強い女です、 ゴジラの熱線にも負けていませんでした。  最後のワダツミ作戦はちょっとまどろっこしかったですね。 神木君が口めがけて特攻するだけだとあっけなさすぎるとい うことなんでしょうけど、最新のVFXをしても安っぽさを隠す ことができなかったようで、突然本来のゴジラ映画の片りんが 現れたという感じでした。
[映画館(邦画)] 6点(2024-02-02 15:09:35)
5.  生きる 《ネタバレ》 
以前松本幸四郎主演のドラマの方は観たこと があったけど、映画の方は観る機会がなく初めて鑑賞しました。 豊かになった現在と比べて戦後まだ10年も経っていない貧しかった 頃の日本の社会風景が何とも切ないですね。 やはり志村喬の目力の演技が光ります。 当時はまだ40代後半だったと思うのですが、昔の人々は現在と 比べると随分と老けていたんですね。  女事務員とのデートの最中に突然覚醒してから、公園の完成まで の苦労の過程がもっと細かく描かれるのかと思ったらあっという 間にお亡くなりになり、通夜の席での思い出話に終始したのは、 考え抜いた脚本とは思いますが、観ている側としてはちょっと 拍子抜けな感はありました。  それにしてもお役所仕事とはよくいったもので、現在でも基本的 には変わっていないように思います。 自治体や霞が関のお役所でバイトをしたことがありますが、今の 時代でも前例踏襲が基本で超アナログ&書類に埋もれたごみ屋敷 のような職場には驚かされます。
[地上波(邦画)] 6点(2024-01-09 15:17:30)
6.  福田村事件 《ネタバレ》 
事件に至るまでの描写がかなり長いので すが、丁寧に描かれていてダラダラ感もなく飽きることなく どんどん引き込まれて行きました。  しかし行商団が襲われるシーンは史実でありリアリティを出す為 とはいえ随分と露骨で残酷なシーンが続き、何か夢に出てきそう で怖かったです。避けては通れないシーンとはいえもう少し暗喩 などを使ってトーンダウンしてほしかったようにも感じます。 米国ならば少なくともPG13以上には指定されるでしょうね。  それにしても訛りや方言、今は使わない言葉などが盛りだくさん で半分ぐらいしか正確に聞き取れませんでした。 日本映画にも字幕をつけてもらいたいですね。  人間関係も不明なところがあり、柄本明に胸をはだけて覆いかぶ さる女性は誰なんでしょうか? 瑛太の頭を斧でかち割り虐殺の引き金を引いた女性は誰だったの でしょうか?なぜやったのでしょうか?などなど  個性的な俳優さんがそれぞれの役柄を熱演されていました。中で も水道橋博士は憎々しい役柄の好演が光っていました。撮影は うつ病を患う前だったのでしょうか。  ※【大鉄人28号】さん 解説ありがとうございます。そういう背景があったのですか。 せりふがなまりが強くて聞き取るのに苦労して役柄もよく分からず (日本映画にも字幕がほしいです😅)、キャストの情報をスマホで調 べようとしていたら、隣に座ったオッサンにスマホやるなら外に出て いけと怒られて😭、やむなくそのまま観ていたのですけど、とにかく 一回みただけでは各登場人物を完全に理解するのは困難でした😭😭
[映画館(邦画)] 7点(2023-12-20 21:59:02)
7.  八日目の蝉 《ネタバレ》 
当時小説も映画も話題になっていましたが、テーマ的に 気が進まずスルーしていました。今回テレビで放送されて初めて観ました。 観る側の立場や年齢によって評価が分かれる作品ではあるとは思いますが 現在の自分にとっては、非常に良かったです!映画館で観ていたら野々宮 さん確保からラストのことろで号泣してしまったかもです。  4年間とはいえ、仮の母親からの最大限の愛情を注がれて育った薫ゆえにその 後のわけのわからない展開に混乱し苦悩してしまうというのは皮肉ではあります。  子役も含めて役者さんたちの演技がすばらしかったですね。井上さんは これまで可愛いだけのパッとしない女優さんだと思っていたのですが、こんな 演技力があったんですね、お見それしました。  他の人の評価の中でも触れられていたのですが、この悲劇的なお話の原因は母娘 にまとわりついた自分勝手で無責任なダメ男たちの所業であるのに、その点につ いてほとんど描かれていないのはやや片手落ちとは思いますが(特に丈博さんは 実際なら世間から叩かれてボロボロになっていてもおかしくないのにその雰囲気が なかった)、赤ちゃんを置いて外出したいきさつや秋山家の社会的立場などはくど くど描くことなく、あくまでも野々宮さんと薫の描写に集中したということかも しれませんし、それで良かったと思います。  無名の俳優で充分だった薫ちゃん確保の婦警さん役で吉田羊さんが出ていましたが、 あれって友情出演か何かだったのでしょうか。どこで出てくるのかと思っていたの であれれっていう感じではありました。  【番外編】ダメ男たちについて: 本筋とは分けて考えるべきかと思いますが、最も非難されるべきは丈博氏である ことは明らかですね。 避妊をせずにセックスすれば子供が出来る可能性があることを知りながら、子供が 出来ると将来は一緒になりたいが今は子供は作れないと堕胎を強要、その一方で奥 さんとはセックスして子供を作るという、支離滅裂な場当たり的な行動をとっています。  奥さんは当然そういうことを分かってはいるが、丈博氏への怒りも含め全てを野々宮 さんにぶつけてしまうような弱い人間と言えますが、非難する気にはなれません。 そんな男と不倫をした野々宮さんも、きつい言い方ではありますが、自業自得の一面 はあるし、責任は逃れられないとは思います。  もし実際に野々宮さんの裁判が行われた場合、弁護側が優秀であれば徹底して丈博氏の 責任を追及し、野々宮さんの行為は追い詰められ心神喪失となった結果の犯罪として情状 酌量を求めるでしょう。野々宮さんは薫ちゃんには危害を一切加えておらず、薫ちゃんは 両親から逃げ出して交番に駆け込んだことからも野々宮さんを愛していることは明らかで この点も情状されるのではないかと思います。一方、生まれたばかりの赤ちゃんを家に放置 したことから、秋山夫婦の子供への愛情の希薄さも指摘できるでしょう。 また裁判で奥さんが「死んでしまえ」と罵倒したのは、野々宮さんの「空っぽの女」と罵倒 されたという供述を裏付けてしまいました。 奥さんは裁判ではあくまで子供を誘拐された可哀そうな被害者を演じなければなりません。 これらの点を訴えれば執行猶予はつかないにしても刑期はかなり短縮される可能性は高い ように思います。  そして再び同じタイプの岸田氏と恵理菜さんは関係を持ってしまうわけで、物語の結末に 持っていくために必要だったとのでしょうが、これはいささかやりすぎではあります。 世の中はこんなダメ男だらけではないことを祈るばかりです。
[地上波(邦画)] 7点(2023-11-12 20:22:40)
8.  こんにちは、母さん 《ネタバレ》 
とにかくめちゃくちゃ重い「福田村事件」を 観た後だったので、口直しというかチェイサーというか、とにかく ほのぼの、ほっとさせられ癒されました。 下町の風情が感じられる場面が多かったのですが、実際にまだこれ ほどの雰囲気が残っているのでしょうか。  役者さんそれぞれに味のある演技だったのですが、この映画の最大の 問題は昭夫さんが家庭でも会社でも問題抱えて悩んで憔悴している男 の暗さが感じられなかったことです。大泉洋さんの演技が下手という わけでは決してなく、彼には元々が明るいオーラが染みついていてし まっているからなのでしょう。 別の俳優さんなら暗い男をもっと的確に演じられたのかもしれませんが、 監督が彼を起用したというからには、そもそも監督にはこの映画をシリ アスな物にする意図はなかったのかもしれません。
[映画館(邦画)] 6点(2023-09-08 10:18:25)
9.  コクリコ坂から 《ネタバレ》 
ジブリ作品はファンタジーの世界を失って しまった自分にはもう理解できないだろうと敬遠していたのですが 地上波で放映されるとのことで観てみました。 みなさんがここに書き込まれていることの意味が分かる気がしました。 舞台となった戦後10年から20年にかけての時代を理解できる人はそれ ほど多くはなく、主人公たちに感情移入するのが難しいと思いました。 他の人が言っていましたが、この物語の主人公はメルと俊ではなく、 船乗り3人の友情物語なのだろうというのに同感です。  ただそれにしては全てが中途半端で従って感動も今一湧いてきません。 また、広小路のおばあさんの素性や母親がなぜ娘たちを置いて米国に 行っていたのか、留学する歳ではないはずなのに何か留学したような 口ぶりでしたが、その辺の説明がなく仔細にこだわる人にとっては もやもやが残ります。  メルという呼び名は、恐らく海=フランス語のMerから来ているのかと 想像はしますが、なぜフランス語なのかは不明です。
[地上波(邦画)] 5点(2023-07-16 22:33:10)
10.  ツレがうつになりまして。 《ネタバレ》 
几帳面な夫がうつ病になってしまってから の夫婦の普段の生活が淡々と描かれているだけの映画であり 特に劇的なことが起きるわけでもないけど、ほのぼのとした コミカルな雰囲気が結構気に入りました。但し前半までは。  生活苦に直面してハルさんがようやくもらった仕事の為に 必死に漫画を描いている傍らで、ツレはいつもながらマイ ペースなツッコミをいれて、相手にされないと自殺未遂を 起こしてしまう辺りから、生きることはそんなに甘いもの ではない現実を見せられてしまうとファンタジーに浸る気分 にはなれませんでした。  ちなみにこの掲示板で夫をツレと呼ぶのに違和感を持った人 が多かったようですが、現代において日本語で夫や妻を呼ぶ のにふさわしい言葉は意外とありません。 中高年以下の人は連れ合いを内の夫とか家内とかは何となく 呼びにくく、かといってラブラブな時期を過ぎても名前で呼ぶ のも気恥ずかしいようです。 本人に向かってツレというのは確かに違和感はありますが、 第三者に対して内のツレというのは案外使いやすい言葉で はないかと思いました。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2023-06-26 21:19:37)
11.  日本沈没(1973) 《ネタバレ》 
長年食わず嫌いで観てはいなかったのを BSでの放送があったので初めて視聴。50年前の作品として評価すれば 頑張って作った感は十分ありました、その後の関西や東北の大地震を 経験し、首都直下型や東南海地震の可能性の高まりなどを受けて単な るSF作品以上のものではあると思います。 但し、はやり50年前の作品で全て模型と実写だと迫力の点では見劣り せざるを得ないし、壮大な物語を映画の尺で表現すること自体がそも そも難しかったのだと思います。 ヒッチコックのように小松左京さんが顔を見せていましたが、本人は この映画をどう思ったのでしょうか。  全編を通じて科学者の視線で日本の滅亡が描かれており、経済的な視点 が欠落していると思います。もし日本が近々水没するとなれば、国債は 暴落、円も暴落、株価も暴落し、人々の脱出パニックの前に経済パニック が起こるのではないかと思いますが、その部分が全く描かれなのはやや リアリティに欠けていたように思います。  原作では玲子ではなく母性の象徴のような麻耶子という別の女性を登場 させ彼女と共にシベリア鉄道で西に向かうところで終わったと記憶して いますが、映画では玲子に両方の役を演じさせて終わっています。 果たして作者の意図が見る側に伝わったのかどうか。  とにかく役者さんが皆若いですね。バブル前夜の高度経済成長期末期の 夢のある時代でした。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2023-02-16 20:18:12)
12.  20世紀少年 《ネタバレ》 
ここでの評価の低さを知っていたし、確か今回が2回目のテレビ放映だったので、 意外と冷静に、この作品の問題点を分析しながら見ることができました。少なく ともこの映画は、同窓会から始まって30年前の少年時代をフラッシュバックさせ ながら“ともだち”の謎を追って行くあたりは、結構おもしろかったし引き込ま れて行くものを感じました。 それぞれの人物の無邪気で楽しかった少年時代と現在の境遇の描写なんかも、最近 はやりの昭和に対するノスタルジー物を彷彿とさせるほのぼの感があって良かった と思います。  ただそれが話がだんだんと大きく荒唐無稽になって行くに従って、現実感を失って、 仮面ライダーやゴレンジャーの世界(決してこれらをけなしているわけではありません) に突入してしまう展開には、やはり失望せざるを得ませんでした(勿論こういう展開が 好きな人もいるでしょうから、あくまでも一般的な立場として)。原作は連載漫画だと いうことですので、人気が出るに従って、作者の思惑や出版社の意向などが入り混じって、 こういうお話になってしまったのでしょうか。  連載小説や漫画などは、一度世に出たら、もはや一人の作者の私有物ではなくなって (勿論、出版社の単なる金儲けの手段でもない)、次の展開を期待する多くの読者がいる “公共物”であることを製作者側はもっと考慮して、その期待を裏切らない最大限の配慮 をしてもらいたいものです。そういう意味で非常に残念な5点。
[地上波(邦画)] 5点(2022-11-17 20:43:03)(良:1票)
13.  そして、バトンは渡された 《ネタバレ》 
なんだか時間軸がはっきりしない中で(意図的でしょうが)、梨花さん は夫をとっかえひっかえする(その都度離婚届は出したのだろうか)ので、途中まで話 について行けませんでした。 噂では何度も泣くというのだけど、終盤までは泣けるシーンもなくドタバタと話が展開 していった感じでした。鍵となる秘密というのが、梨花さんがみいたんと水戸さんの手紙 を隠していたことだとすれば、大した驚きもなく、本当のお母さんのお墓の前で宮森さん が早瀬君との結婚を認めて、めでたしめでたしで終わるなら、そりゃあないだろ、と思っ たら・・・なるほどそういうことだったんですね。確かにこれは泣けるお話ですね。 ちょっと結婚式でのお涙ちょうだい的演出が過剰ではありましたが。 それにしても幼児虐待の話の多い昨今、二人の母と三人の父から溢れるよう な愛情を注がれて育った優子さん、幸せ独り占めしすぎな気もします。悲しい時辛い時も 笑顔を振りまいていたご利益なのでしょうか。  確かに言われてみれば、色々と細かな伏線を描くと同時に、観ている側に気づかせない工夫を 念入りに行っていたのを感じます。 特に気になったのが、優子さんが卒業式でピアノを弾き終わった後に場面が切り替わって、満開 の桜の林の中を誰かが歩いているシーンの意味でした(細かいことが気になってしまう性格です) 最後になって、なるほどそういう風な意味だったのかと納得しました。 二度見して、そんな伏線と迷彩を探すのも楽しいのかも。  このお話のキモは梨花さんが病気をかかえていたことと、実はみいたん=優子さんの同一人物で 違う時代に生きている二人をあたかも同時代にいて別人だと思わせた、というところなのですが、 それを観ている側に気づかせないように、みいたんと優子さんは明らかに年代が異なるのに、そ れ以外の森宮さん、水戸さん、泉ヶ原さんの年齢の違いを敢えて描かなかったようで、まんなま と騙されてしまったわけです。
[地上波(邦画)] 6点(2022-11-14 14:53:48)
14.  地下鉄(メトロ)に乗って 《ネタバレ》 
追記 2022/10/11 最初観たのが民放でかなりカットされていたのですが、今回NHKBSでフルバージョンで観て 全体の流れがようやく分かって少しはこの映画の捉え方が変わりました。 この作品をSFやタイムスリップ物として期待するとはちゃめちゃな作りで批判的になるのは しょうがないところですね。 ある人物の過去の人生を語る場合には、主人公が知人を訪ね歩いて話を聞く、本人の残した 日記を読む、などが現実的ではありますが、もっと安易な方法として主人公が過去にタイム スリップしてしまうという方法があると思います。 この物語ではタイムスリップは、登場人物たちの過去の人生や関わりを説明する為の道具に すぎないということで(かなり乱暴でご都合主義的)、そこに突っ込みをいれてしまうとも うこの映画を楽しめなくなってしまうのではないでしょうか。 この映画はあくまでも父と息子の和解と再生を主体とした物語として捉えるべきなのでしょう。  ただそれにしても、みち子さんの自分殺しは必要だったのだろうか?真次と佐吉の話だけでは月 並みで花がないと思ってみち子の物語も付け加えたのでしょうか。父と息子の物語に社内不倫や 近親相姦はそぐわなかったのではないでしょうか。 野平先生は満州の戦闘シーンで登場した民間人と同じ人のようなのですが、彼はどのような役 割を果たしていたのでしょうか?昭一の実の父という話もあるようですが、よく見ると違うよ うです(もしそれなら昭一が死んだ時に野平先生と民江の間のやり取りがもっと描かれるべき でしょう)。民江がお焼香をあげる戦死した遺影の人物(東京帝大生?)が実の父親のようです。 などなど、物語自体にも不明な点は多くて、これらについては未だに理解不能です。 ただ不可解なものがあるゆえに奥深い(そう見える)作品になっているとも言えるでしょうが。  ちなみに自分は一時期新中野の近くに住んでいたことがあり、みち子さんのアパートから見える 丸の内線の車両基地が中野富士見町のものだと思って、あちこち探し回ったけど見つからなかった のですが、今回調べたらあれは茗荷谷の基地だったようですね。   (以下は初見の際のオリジナルコメント) ここでの批評がかなり厳しかったので、期待せずに見ましたが、まあ合格点はつけられると思いました。厳しい批評の方たちは、この作品をSFタイムスリップ物として期待したのかもしれませんが、実際にはノスタルジックなメルヘン物語ではないかと思います。ですから、あっちこっちに勝手にタイムスリップするのも、過去から現代に電話してしまうのも、目をつぶってあげましょう。親が若かった頃に戻って、人生を精一杯生きている姿を見てみたいというのは、多くの人が抱く心情ではないでしょうか。特に現在の親が風采があがらなかったり、不仲だったりすればなおさらのこと。ここの批評を読んで初めて、あの老先生が長男の実の父だったことが分りました(あの映画の中でどうすればそれを読み取れるのだろうか)。意外と筋書きは凝っているのですね。登場人物の年齢がおかしいという批判がありますが、43歳の主人公が30年前の東京オリンピックの年(64年)に最初にタイムスリップした、ということは、現代の設定が1994年ということになり(田園都市線が新玉川線と呼ばれていたのは1990年代)、みち子さんも65年に生まれたとして現在29歳でぎりぎりセーフではないかと思います。お時さんはちょっと若すぎるかもしれませんけど(あの時代では超高齢出産になります)。舞台となった丸ノ内線や新中野が結構現在の自分に関係のあるものばかりだったので、いつか自分も地下鉄で同じような経験をするのではないか、などとなんか人ごととは思えませんでした。
[地上波(邦画)] 6点(2022-10-13 09:17:49)
15.  あやしい彼女(2016) 《ネタバレ》 
なんか随分と都合よく若返ったり年とった りするんですねえ。血を抜かれた節子さんがいきなりベッド の上で婆さんになっていたら、お医者さんや看護師さんは腰 を抜かしてしまうじゃないでしょうか。  そういうご都合主義的な部分は目をつぶって、テーマとし て扱っていた、苦労して育てた娘と母の心の機微や葛藤 の部分には大いに共感しました。 それに一度でいいからこんな風に人生の休日を楽しんでみ たいですね。  多部さんの硬軟に渡る演技も光っていました。 彼女があんなに歌がうまかったとは知りませんでした。 彼女の歌う昭和歌謡の数々、良かったですね!
[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-09-23 16:55:01)
16.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》 
予想外に面白かったしハラハラとさせてくれて楽しめました。別人が自分に成り替わり、妻にもしかとされて、これを納得の行くように説明するのは不可能だろうと思ったのですが、そうきましたか。それぞれの場面や要素はどこかでみたようなものばかりでしたが(ハードトゥーキルだったり、トータルリコールだったり)、なぜ主人公が大学教授のくせに強いのか、なぜ替え玉は主人公の素性を全て知っていたのか、など一応納得させられました。全てのは偶然の事故による主人公の一部の記憶喪失が原因ということになるのですね。 しかしいくら莫大な富を得られるからといって、一人の教授を殺してその研究を盗むのにここまで手の込んだ作戦を練るものでしょうか。病院の職員やタクシー運転手、暗殺チームも全滅、一体何人の人が死んだのでしょうか。それなら教授の娘でも誘拐した方が話は簡単だったのではないでしょうか。あんな暗殺チームがいたらJFK暗殺ももっとスマートに行えたかもしれない、などと良からぬことを考えてしまいます。  【追記】2022/03/23 4年前に観ていたけど部分的には覚えていても物語のキモ(自ら作り上げた偽りの記憶を自動車事故の後遺症により 本物だと思ってしまった)は全く忘れていて結構楽しめました。 医学的処理により虚偽記憶を脳に植え付けるのではなく、あくまで事故による混乱が原因としていたのがより リアル感が出ていたようです。殺し屋が心を入れ替えて真人間になるというラストも事故のせいということ なのでしょうか、いつかまた殺し屋に戻ってしまうのがちょっと心配ではあります。
[地上波(吹替)] 6点(2022-03-24 11:49:43)
17.  RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 《ネタバレ》 
美しい風景映像と悪い人は一人も出てこない べたな物語で、ローカル鉄道のプロモーション映画のような内容でした。  主人公が50歳を前にして大企業の重役の椅子を辞退して経営の苦しい地方 の鉄道の運転手になる決心をするというこの映画のキモの部分について、 その心境に至った理由付けを、小さい頃から電車の運転手になるのが夢 だった、工場のリストラと同僚の工場長の死、家族内の問題、母親の不治 の病など色々描いてはいるのですが、何だかどれも今一つ心に響くものが なく、それ故に全体を通して盛り上がりにかけて淡々と進行して終わって しまった印象ではあります。  次から次へと災禍が起きる昨今、こういう映画もありかなとは思うので すが・・・
[CS・衛星(邦画)] 6点(2022-03-21 13:24:10)
18.  映画 ビリギャル 《ネタバレ》 
ここのあらすじにも結末が書かれてしまっているし (これってネタバレじゃね?)、実話に基づいているのでハッピーエンド になるのが最初から分かっているので家族団らんでみるにはピッタシでは ありますが、プロ野球選手になることを父親から期待されている坊やの方 もおそらく挫折するだろうな、と思っていたらその通りになってしまった り、一応商業映画なのだから何かもう一工夫をして欲しかったような。  有村架純ファンの人ならたまらない映画ではあるのでしょうけど。 スマホが全く出てこなかったのは実話が2000年代初めだったからという ことなのでしょうが、随分と実話に忠実だなあ、などと思いました。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2022-03-03 16:22:20)
19.  シュシュシュの娘 《ネタバレ》 
映画館で鑑賞してからここに作品が登録 されるまで時間がかかったので、映画の内容や感想を大分忘れてしま いました。  確か公文書改ざんとか自警団とか最近の政治ネタを絡ませて果たして 結末はどうなるのだろうか、と興味をそそらせておいて、終盤にきて いきなり現代劇から忍者&仕置き人の本格時代劇になってヒーローは 悪人たちを成敗して夕日を浴びながら去って行ったとさ、めでたしめ でたし、っておいおいそれはないだろうと興ざめしてしまったのだけ は覚えています。
[映画館(邦画)] 5点(2021-09-19 13:16:30)
20.  マスカレード・ホテル 《ネタバレ》 
ここでの評価が低かったので、大して期待も せずに観ましたが、謎解き自体は結構面白かったし娯楽作品と してはそこそこ楽しむことができました。 原作未読ですが、おそらく原作を読んだら面白いのではないか と思います。  この映画の決定的な問題は、なんか年末オールスター感謝祭的 なコテコテの内容。あれだけ有名俳優が総出だとそれだけでも う食傷気味になってしまいます。松たか子がおばあさんの扮装 で登場してあのまま終わりになるはずないと誰でも思ってしま いますよね。あとファンの人には申し訳ないですがキムタクの 演技も相変わらずで、他の人はいなかったのでしょうか。 もしもっと無名の俳優さん達で制作したらよい作品になってい たのではと思います。  ストーリーとしては、劇団員にたどり着くのがちょっと強引で あまりにご都合主義的だったのでは。 何度も思わせぶりにホテルのロゴのペーパーウェイト(?)の 向きを見せておいて、結局キムタクがそれに気が付いて犯人を 逮捕しました、というのは明かさずじまいだったようですが、 普通は最後に解説すると思うのですが。その辺は監督の好みだ ったのでしょうか。
[地上波(邦画)] 6点(2021-09-19 13:07:20)
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