41. 白い巨塔
《ネタバレ》 伝説的二枚目ドクター・田宮財前のモノクロ医療法廷ドラマ。互いの派閥の命運を懸けた方々手回しによる次期教授選出票争奪戦、医療誤診裁判の法廷で語られる一言一句に一喜一憂する原告被告両軍の表情。その切羽詰まった緊迫感がよく表現され引き込まれました。裁判には勝ったが改めるべきはその高慢な気性。「フンモンガン」、「ソーカイシン」など医療専門的用語続出。山崎豊子原作の本格社会ドラマの金字塔、不朽の名作。 [DVD(邦画)] 8点(2013-03-31 00:45:26) |
42. 東京家族
《ネタバレ》 約3年ぶり2度目観賞。関連作品公開に備えて復習。名作「東京物語」を現代風にリメイク。今の家族のカタチをありのままに描いた人情物語。オリジナルではカツ丼だったが鰻重に格上げ。主軸は堅物オヤジとやや頼りないムスコのやり取り。お母ちゃんが亡くなってから、ムスコの婚約者に本音を語るオヤジ。評価は前回観賞時と変わらず、傑作に相違なし。 [映画館(邦画)] 8点(2013-01-30 01:05:11) |
43. アウトレイジ ビヨンド
《ネタバレ》 約4年半ぶり3度目観賞。新作公開に向けて復習。北野武監督によるヤクザ抗争「~バカヤロー、…コノヤロー」の続編。凶暴なバイオレンスシーンに加えてサスペンス要素が深まった今作。輝く神戸のロケ地においてキンキ2大勢力の山王会と花菱会の間で、生きていた大友と義理堅くなった木村が大暴れ。濁声で吠える山王会の若頭・石原、その本性は情けないションベンコゾー。「あのヤロー、特別に取り立ててやったのにっ、裏切りやがって…」(笑)。一番ワルくてあはれなのはフミヨ刑事。インパクトの強かった前作には劣りますが傑作に疑いありません。 [映画館(邦画)] 8点(2012-10-16 22:49:17)(良:1票) |
44. おおかみこどもの雨と雪
《ネタバレ》 観れば人の子であろうと狼の子であろうと胸打たれるでしょう。母親の温かさ、懐の深さはまさしく聖母そのもの。雪山の場面は秀逸。種族を超越した愛、ハーフの母子愛、凛とした自立心など命の美しさを綴っています。奇抜な設定で心揺さぶる作品を次々生み出す細田守監督、今年の映画館観賞有数の傑作。 [映画館(邦画)] 8点(2012-07-30 02:30:53) |
45. 11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち
《ネタバレ》 鬼才、魂の賛歌。井浦新、怪演。命を賭けた行動、狂人と表せばそれまでですが只ならぬ愛国心を感じました。「その瞬間」は痛々しく直視に耐えがたいものでした。 [映画館(邦画)] 8点(2012-06-22 00:33:28) |
46. 時をかける少女(2010)
《ネタバレ》 前作から27年越しのSF青春恋愛物語。芳山和子の娘・あかりの時を越えた恋愛を描いたアナザーストーリー。タイムトラベル・サスペンスに純な恋愛をうまく織り交ぜた意外な傑作。変えられない過去が呼んだ悲劇は切ないですね。いきものがかりの主題歌清々しいです。 [DVD(邦画)] 8点(2011-01-16 01:03:21) |
47. 七人の侍
《ネタバレ》 「世界のクロサワ」による日本を代表する名作、この作品を観ずして邦画は語れません。魅力的なエピソードを経て集められた屈強な侍たちはそれぞれ個性が光っています。重厚な人柄で戦況を冷静に見つめるリーダー格を志村が好演、坊主頭を触るクセや笑顔が意外とチャーミング。豪胆で破天荒な侍を三船敏郎が怪演。他にもリーダーに弟子入りした多感な若侍、忠義心厚い武骨な侍など個性的な面々。七人の侍で生き残ったのはわずか三名。用心棒探しから農村での戦闘準備・百姓たちとの交流、白熱の合戦シーンまで207分間余すことなく楽しめました。モノクロ映像と早口なセリフで分かりにくい場面もあったがそれを充分補うストーリー完成度、傑作。 [地上波(邦画)] 8点(2010-12-11 01:34:24) |
48. 明日の記憶
《ネタバレ》 若年性アルツハイマー病に犯されたバリバリの企画部長と寄り添う妻の深遠なる夫婦愛。アルツハイマー病の怖ろしさと介護する妻の痛々しさに耐えかね始終鳥肌が立ちまくって観ちゃおれませんでした。リアルに重たい余韻が残ってまた観ようとは思えませんね。 [DVD(邦画)] 8点(2010-10-13 01:08:41) |
49. アウトレイジ(2010)
《ネタバレ》 2度目観賞。兄弟・親子分の間で血で血を拭うヤクザの抗争劇。組織間の上下関係が明解で、下克上を目指して野心に溺れていく裏社会のドロドロ感がよく再現されていたと思います。「~、コノヤロー」「~、バカヤロー」のセリフがB級漫才みたいでオモシロすぎ。今年度を代表する傑作です。 [映画館(邦画)] 8点(2010-07-02 23:53:13)(良:2票) |
50. 母べえ
《ネタバレ》 日本人なら誰もがその心に刻んでいるはずの忌まわしき戦時中の家族ドラマ。母べえの身を削るような苦労が身に染みました。戦争の辛さは豊かな現代の悩みの何物よりも大きいのではないかと痛感しました。重苦しい後味が長く残る結末でしたね。 [DVD(邦画)] 8点(2010-02-23 00:45:05) |
51. ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
《ネタバレ》 ようやくレビュー開設して頂けましたねっ、では一番乗り!笑いアリ涙アリのワーキングエンターテインメント、2009年度屈指の名作です。仕事ってナニ?自分の経験と重なる部分もあって主人公に共感し素直に感情移入できました。バカウケですね。 [映画館(邦画)] 8点(2010-01-20 22:44:19) |
52. 風が強く吹いている
《ネタバレ》 まさにルーキーズ駅伝版といえるベタベタ熱血スポコンですね。ホントにベタなストーリーだと分かっててもすごく感情移入してしまいます。鑑賞後の余韻で走りたくなりました。 [映画館(邦画)] 8点(2009-12-04 01:34:48) |
53. サマーウォーズ
《ネタバレ》 最高級のアニメ映画です!素朴で温かい大家族の心を育む雄大な自然と地球の命運を賭けた鋭いデジタルバトルを繰り広げる進化した仮想都市。互いに対照的な良さを持つ両面を同時に楽しめる贅沢な作品です。仮想空間で起きていることで多少分かりづらい所もあったけど気にせず素直に物語を堪能できました。 [映画館(邦画)] 8点(2009-09-10 01:30:41) |
54. ROOKIES-卒業-
《ネタバレ》 週刊少年ジャンプで5年間愛読した漫画が昨年ドラマ化され満を持して今年実写映画化。結果の見えた熱血不良スポコンで話がベタベタ、むさ苦しい場面もあったがそういうもの全部ひっくるめて受け入れ素直に笑って感動できました。劇場用のGReeeNのテーマ曲もいいですね。高校生活最後の夏に馬鹿馬鹿しいほど熱く青春を謳歌する不良球児たちの姿が涙を誘いました。 [映画館(邦画)] 8点(2009-09-01 02:48:01) |
55. キサラギ
《ネタバレ》 終始全て一室内で語られる異質の密室コメディミステリー。我らがミキちゃんの死の真相を巡って笑いの中にも火花を散らす推理劇アリ、二転三転する展開に息つく間もなく思わず劇中に引き込まれてしまいました。省エネ的な良作ですねー。 [DVD(邦画)] 8点(2009-09-01 02:04:08) |
56. ホームレス中学生
《ネタバレ》 終始コメディタッチで笑わされたがポイントでもの悲しい雰囲気を演出し何度も胸を打たれました。職も家も食事もある自分がマシだとほんの少しだけ思ってしまいました。素朴な邦画だがものすごく感動、今年の映画館観賞作の中で最高傑作か…。 [映画館(邦画)] 8点(2009-01-13 00:31:47) |
57. ザ・マジックアワー
《ネタバレ》 三谷幸喜監督おなじみの豪華キャスト揃い踏みによるドタバタマフィアコメディ。これは芝居か現実か―笑いと涙を織り交ぜながらいい意味で観衆を裏切っていく脚本、予測のつかない展開と意外な結末。2年前に映画館で観て以来ですが今回は中だるみを感じることなく引き込まれました。傑作。 [映画館(邦画)] 8点(2009-01-03 03:15:50) |
58. それでもボクはやってない
《ネタバレ》 刑事のずさんな取調べ体質、決して正しい判決が下されるとは限らない日本司法制度の盲点が浮き彫りにされた問題作。無実の罪を問われて厳しい取調べの末に留置場に勾留される痛々しい青年の姿。彼の苦悶の一年を擬似体験することによって冤罪の恐ろしさを肌で感じると共に、司法制度の専門的な知識を知る上で大変勉強になりました。 [DVD(邦画)] 8点(2008-06-01 21:48:25) |
59. ありがとう (2006)
《ネタバレ》 被災者の心に訴えかけてくる感動作。12年半前のあの恐怖が鮮明に脳裏によみがえり身に沁みてきました。阪神大震災被災者だからこそ感じるところがある作品!後半はありきたりなスポコンチックでしたが清々しさを感じました。 [DVD(邦画)] 8点(2007-10-29 23:22:54) |
60. 幸福の黄色いハンカチ
《ネタバレ》 古さを感じるが日本を代表する名作。前半が喜劇だからこそ健さんが黄色いアーチをくぐった時の感動が大きいんですね。終始落ち着いた雰囲気を押し出した高倉健渋すぎ! [ビデオ(邦画)] 8点(2007-08-27 20:37:28) |