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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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121.  TRICK トリック 劇場版
TVシリーズの時よりもシナリオが杜撰。このシリーズに本格ミステリー小説のような緻密な謎解きは望まないが、その分、もっとキャラを生かしたシナリオを作って欲しかった。ノリ自体は相変わらず面白いし、仲間由紀恵もオモシロ可愛いので惜しい。
5点(2003-09-16 09:06:05)
122.  オーディション(2000)
確かに例のシーンは残酷で、痛さの表現もかなりのもの。しかし「痛さ」と「恐怖」をイコールで結びたくない私としては、イマイチな内容。見終わった後に、特に残るようなものが無い。
5点(2003-08-30 07:41:09)
123.  ザ・リング
もともと日本版がホラーとしてそれなりに完成されているので、それに忠実に沿ってアレンジしてあれば、それなりに面白くなるのも当然かなという感じ。ただ、基本的な部分ではほとんど同じなので、どうせならもっと冒険して欲しかった気もする。ま、可も無く不可も無し。
5点(2003-08-26 07:24:55)
124.  玩具修理者
原作の雰囲気はよく出ていたように思う。ただこの作品は「ホラー+ファンタジー」みたいなノリで、原作自体それほど怖い内容ではないので、映画版も「それなりに」というレベル。もともとが短編の作品だから、一本の映画として見ると、どうしても物足りないのが残念。
[ビデオ(邦画)] 5点(2003-07-05 19:11:12)
125.  うずまき 《ネタバレ》 
<原作未読、映画版のみの評価>  この独特な雰囲気は嫌いじゃないし、不可知論的な世界観を持ってくるのも良いが、ただ「それだけ」なのが残念なところ。単に不条理に徹しているだけなので、ホラーとして怖い作品とは言い難い。  他の作品同様、発想は非常に奇抜だが、「だからどうした」の域を出ていないのが惜しい。登場人物の演技も微妙。  ただ、普段はこういうバカっぽい作品をあまり評価する事はしないんだけど、良くも悪くも、「リング」以降のホラーブームに出てきた、「恐怖とは何か」を見定める上での数ある「実験作」のひとつとして、語るだけの価値はある作品だと思う。そういう意味で5点献上。
[ビデオ(邦画)] 5点(2003-07-02 21:47:56)
126.  千と千尋の神隠し 《ネタバレ》 
「もののけ姫」まではまだ作品のテーマとしての方向性が明瞭だったが、「ナウシカ」や「ラピュタ」にあった心躍る娯楽性は影を潜めた。そしてこの作品からはテーマすら抽象化してしまい、何を伝えたいのか不明瞭になってしまった。  あのデジタル処理された映像や、神隠しをモチーフにした独特のストーリーは素晴らしいと思うが、脚本構成や人物描写が雑なので、せっかくの世界観が生かせていない。  監督は「10歳の女の子に見てほしい」と言うが、果たして、あの世界に本当の意味での10歳の女の子がいるだろうか。ごく普通の小学生でしかない千尋が、あの世界に行った途端、勇気と行動力、そして慈愛に満ちた少女に「進化」する様が、リアルな少女の成長と言えるだろうか。千尋の人物像が描かれないうちに神隠しに遭ってしまうので、余計に無理や不自然さが目立つ。  展開はご都合主義的で、各エピソードもぶつ切りで統一感が無い。そのくせ相変わらず自然破壊に対する説教だけは忘れない(腐れ神のエピソード)。  湯婆もイイやつなのか悪いやつなのか中途半端なキャラだし、本当に双子だったのかすらはっきりしない。ハクとの過去や力関係なども説明不足。ラストも何で豚のなかに両親がいないのを見分けたのかも不明。そして全体的にまとまりに欠けたまま、ご都合主義的に終了、という感じ。  民俗学的なアプローチは面白いものの、一般客に対して大事なテーマを伝えるには、あまりにも脚本構成が雑すぎる。
[映画館(邦画)] 5点(2003-07-02 01:33:06)
127.  サイレン FORBIDDEN SIREN 《ネタバレ》 
私もゲーム版は、あまりの不条理な難易度と自由度の無いゲーム性、ころころ操作キャラが変わる細切れなストーリー展開などに嫌気が差して序盤で投げ出したクチ(笑)。  しかしストーリーは気になっていたので、この映画版で理解しようかと思っていたら、どうやらストーリー展開はゲーム版とは違うらしい。  大胆に解釈を変えるのは良いとしても、基本的にホラーとしては思わせぶりなだけで、たいした事のない恐怖演出とストーリー展開に拍子抜け。特にあの「幻覚オチ」は手抜き過ぎでしょ。いくら息子を亡くしたトラウマがあるとは言え、彼女の見る幻覚と過去の事件とが何故かリンクしていたり(隠し部屋の写真とか)、父親や村人の襲撃シーンを全部幻覚で済ますのは無理がある。「人魚の肉」と「不老不死伝説」という設定や、あの赤い服の女など、作中での扱いが中途半端な伏線が多いのが原因。  それこそゲームのように、過去の事件の謎を探っていく情報収集や謎解きの過程をしっかり描いて欲しかった。そうすれば自分が見る幻覚との相関関係にも必然性が出てくるはず。  また、監督の演技指導のせいもあるが、市川由衣の演技もキャーキャー叫んでいるだけで、だんだん甲高い声が耳障りになってくる。ココリコ田中直樹や阿部寛もミスキャスト。特に田中が鉄塔で変貌するシーンには爆笑。完全に「絶対に笑ってはいけない 夜美島1泊2日の旅」。 
[DVD(邦画)] 4点(2007-06-06 13:33:29)
128.  壬生義士伝 《ネタバレ》 
<原作未読・映画版のみの評価>  「梟の城」以来、偏見を持っていた中井貴一演ずる吉村貫一郎が思いのほか良かった。田舎侍の朴訥とした雰囲気が彼の茫洋とした顔と合っている。ただ残念ながら、この作品で評価できたのは彼くらい。  はっきり言えば、激動の幕末や滅び行く新撰組をネタにすれば、それなりに面白くなるのは当然。ならないとしたらよほどキャスティングや演出が悪いとしか言いようが無い。  今作も数ある新撰組もののひとつではあるが、長くてクドい割には、時代の趨勢よりも武士として義を貫くのか、それとも個として生き延びることを選ぶのかという吉村貫一郎の生き様の描き方が中途半端で、彼の葛藤が伝わりにくい。  また、他の方の指摘にもあるように、ラスト30分は完全に蛇足。監督の感性を疑いたくなるくらい恐ろしく下手クソな演出。とにかく無駄に冗長すぎる。死ぬ間際の人間にいつまでもクドクドとしゃべらせるなよ!ああ言うシーンは長引けば長引くほど感動が押し付けがましくなるだけで逆効果。
[地上波(邦画)] 4点(2007-02-04 01:31:58)(良:1票)
129.  レイクサイド マーダーケース 《ネタバレ》 
<原作未読・映画版のみの評価>  犯人探しやトリック重視のミステリーだと思って見ると駄作。  事件を通して何をテーマとするかで、その作品の価値やテイストは変わってくると思うけど、あくまで今作は犯人探しがメインではなく、殺人事件を通して、行き過ぎた個人主義や学歴社会を批判している社会派サスペンスであり、そこから敷衍して「人間性の本質」を考えさせるという、かなりストレートなテーマの作品。  ただ、殺人を犯してしまい、さあどうしようと悩んだり、仲間と拗れたりする事で、そこに「人間性の清濁」を投影したりするのは、別にこの作品だけじゃなく、たいていのサスペンスやミステリーにも見られる常道のようなもので、今作が特別に優れている部分は見出せなかった。東野圭吾氏の原作にしては全体的に凡庸な感は否めない。   また謎解きがメインではないとは言え、それっぽい幾つもの伏線(未来予知とか、日の光に弱いとか、ライターとか、煙草の吸殻など)のほとんどを無視して終わるというのはアンフェア以前に、作品と観客に対して失礼だと思う。
[DVD(邦画)] 4点(2006-11-03 16:38:08)(良:1票)
130.  フラッド 《ネタバレ》 
「面白いか」「つまらないか」で言えば、間違い無くつまらない作品。  単にボートに乗ってドンパチやってるだけで、せっかくの「洪水」という設定をほとんど活かせていないのが致命的。中盤、保安官が悪役に転職すること以外、ストーリー展開にも意外性や起伏が無い。撮影するのは大変だったろうけど、二時間近くもやるには、これではさすがに内容が薄すぎる。  また、アクション演出にしても、よくあるご都合主義の連続で途中で飽き飽きしてくる(ギリギリで助かるに決まっている牢や手摺での時間稼ぎシーンや、殺せる時に殺さないせいで何度も窮地に立たされる主人公たちにウンザリし、そして当たり前のように主人公たちには弾丸が当たらない緊張感ゼロの銃撃戦にウンザリetc.etc)。  案の定、悪役に徹しきれないモーガンフリーマンのキャラも中途半端だし、そもそもミスキャスト。肝心の主人公とヒロインに至っては、見終わった後に彼らがどんな顔だったすら思い出せないくらい印象が無い。おまけに敵キャラもチンケな小物揃いで、悪役としての魅力が無いから、作品として引っ張っているものが「洪水」以外に何も無いという有様。  洪水という舞台設定の手間の割りに、作品の面白さとして還元されていないのが痛い。その手間に免じて+1点しときましょか。
[地上波(吹替)] 4点(2006-11-02 23:06:09)
131.  妖怪大戦争(1968) 《ネタバレ》 
さすがに古臭さはあるけど、2005年度版の「妖怪大戦争」に比べれば、娯楽映画としてはこちらの方がまだ見られる。40年近くも前の制作年代からすれば、「西洋の妖怪が日本の妖怪と対決する」という発想は素晴らしく斬新。  また、妖怪を敵対するものでなく、我々の日常のすぐ傍に棲む隣人として受け入れる、日本特有の民俗学的なユーモラスな妖怪観も出ている。  ただ仕方ないとは言え、さすがに特撮や演出全般のショボさはいかんともし難い。手作りの良さは出てるけど、今見るにはキツい。特に戦闘シーンの迫力の無さ、演出面のチープさは痛い。  最後の決戦のシーンも、本来は凄まじい死闘のはずなのに、妙に静かで迫力不足。それにぜんぜん妖怪たちの特殊能力を戦闘で活かせてないのがもったいない。ダイモンも単に分身するか巨大化するかしかしていないのも物足りない。  また、巨大化したダイモンの目の前に唐傘お化けに掴まってゆっくり浮かんで行くシーンなんかも、どうしてダイモンは何も反撃しないのか意味不明。じーっと見てるだけで、そのまま弱点の目を突かれてあっけなく終了ってのは、戦闘中という事を考えれば、いくら何でも不自然すぎるでしょ(笑)。肝心のクライマックスが一番盛り上がりに欠けている。さすがにこの辺のアクションシーンにおける演出センスの未熟さは時代を感じる。  今、娯楽映画としてリメイクするなら、敵キャラもダイモンだけじゃなく、バビロニアの古代妖魔とか、ダイモンの上位に位置する魔人なんかを出して、日本の妖怪たちと「特殊能力」で戦わせるくらいの事はやらないとね。  申し訳ないけど、製作年代を考慮しても今見ると点数的にはこの辺が限界です。
[インターネット(字幕)] 4点(2006-08-21 22:39:21)
132.  カクレンボ 《ネタバレ》 
この手の実験的短編ムービーは、「ストーリーを見るか」、「ビジュアルを見るか」で、評価は大きく変わると思うが、個人的には「アニメ学校の卒業作品のレベルが高いもの」、という印象しか受けなかった。  日本とアジアの文化を融合させたようなオリエンタルな美術的世界観は「ブレードランナー」を始め、大友克洋の「AKIRA」や押井守の「イノセンス」、宮崎駿の「千と千尋」、ゲームで言えば「クーロンズゲート」や「シェンムー」など、枚挙に暇が無いほど良く使われるものであり、まったく目新しさは無い。むしろ「非日常の象徴」や「近未来都市の雑多な雰囲気」を醸し出すための背景イメージとしては既に陳腐な部類で、「またこれか」と思わされる。  少年たちが被っている狐の面は、狂言の演目の中で扱われるもので、その影響は、つげ義春の「ねじ式」や「うる星やつら」などでもよく使われているほどで、非常に印象深いが、これも「異界の象徴」として扱いやすい安易なアイテムと言える。  カラクリ人形のような「鬼」のデザインも歌舞伎や人形浄瑠璃からの影響が強く、これまた斬新さは無い(人形浄瑠璃の人形のデザインをベースにした傀儡忍法が既に「ナルト」などにも出ている)。  残念ながら、この作品を作ったクリエイターが今まで影響を受けた映画や漫画、アニメからの部分的模倣とパッチワークの域を出ておらず、はっきり言ってオリジナリティは皆無。  また肝心のストーリー性は皆無に等しく、肝心の人物描写や物語の整合性は完全に放置されている。  ラストにおいて捕らえた子供たちを街の「電球」代わり(?)に使っているというオチも意味不明。無理やり何らかの民話的テーマを読み解く事も出来るが、イメージ優先という作品性からも、そこまで深く考えて作られているとは思えない。最初から人物描写が放棄されているので、命の大切さや死ぬ事の恐怖感にも説得力が無く、伝えたいテーマがあってもそこに訴求力が足りないのだ。  不遜を覚悟で言わせて貰うと、皮肉な事に「技術はあるが独創性が無い」という、現在の漫画やアニメ業界を担う若手クリエイターに足りないものをこの作品がすべて体現してしまっている。   最近のこういうアニメ作品を見ると、既にオリジナリティという点で、原型となるべきアイデアが出尽くしてしまった現代の日本の漫画やアニメの限界を見るようで、何とも暗澹たる気持ちになる。  
[インターネット(字幕)] 4点(2006-08-19 23:53:03)(良:1票)
133.  姑獲鳥の夏 《ネタバレ》 
色々な意味で映像化が難しいであろう京極シリーズの世界観を、何とか二時間枠の中で構築しようとする工夫の後は伺える。  とは言うものの、製作者に対して「よくがんばったね」と言ってあげるには、ほど遠い出来。京極ワールドの構築にとことん気を使っていないのは、宮迫博之や阿部寛という、知名度や話題性優先による明らかなミスキャストから窺える。  原田知世も女優としての成長が見られず、演技のレベルは低い。台本に書かれた時代がかった「お嬢様言葉」を噛まずにしゃべることに精一杯といった印象で、「演技のための演技」から抜け出せていない。  また小説ならあまり不自然に感じられない長々とした「中禅寺の薀蓄」も、こと現実の役者がベラベラと喋くっていると、さすがに違和感がある。何より説明的なセリフが聞いていて恥ずかしい(「我々は目から入ってきた電気信号を脳が変換した視覚映像を見ているにすぎないのだよ」みたいな)。  もともと原作は本格系ではありながらアンチミステリ的な傾向が強いので、基本的にこのシリーズを見る場合は、「妖怪=人間の業」が齎した事件の構造と、中禅寺による「憑き物落とし」の概念に共感できないと、禁じ手に近い謎解きが単なる「肩透かし」のように思えてしまうはず。  そんな原作を二時間枠に押し込んでしまったので、ミステリ慣れしていない人が見ると、色々な意味で分かりにくい映画になってしまったように思う。  妙な視覚効果の使い方もセンスが悪く、重厚な作品世界が安っぽくなっている。  しかしシリーズの中では比較的分かりやすく、舞台の設営も難しくなさそうな「姑獲鳥」がこれでは、「魍魎」や「絡新婦」や「狂骨」の映画化は難しそうだ。邦画ではこの辺が限界かな~。 
[DVD(邦画)] 4点(2006-04-17 01:13:21)
134.  理由(2004) 《ネタバレ》 
事件の当事者たちにインタビューするという形式でストーリーの全貌が明かされていく。その原作を巧く映像化している独特な表現スタイルは面白い。ただ、内容的にはミステリーではなく、あくまで「社会派サスペンス」。  「空洞化した家族像」とか、「浮遊する不安定な個人」といった現代社会の問題に焦点を絞っているようだが、そういうテーマ自体、今やありがちで、インタビューと言う表現スタイル以外、特に新しい切り口も無く、作品を通しての訴求性や具体的代案にも乏しい。  物語の進行はバラバラで整理されていない関係各位の背景事情を、関係者の口から視聴者に対して説明(開示)していくだけなので非常に作業的だし、映画としての面白みに欠ける。  単に事件の関係者が多いために全体像が複雑になっているだけで、意外な繋がりから新たな謎が浮上したり、「謎が謎を呼ぶ」といった展開が少ないため、序盤の謎に対する因果関係や動機といった、文字通りの「理由」が明らかになるにつれ、ストーリー的にはどんどん盛り下がっていく。正直、中盤以降は退屈で見ているのが辛かった。ちょっと時間的に長すぎるのもネック。この程度の内容なら二時間以内に収めて、テンポで見せて欲しい。  各出演者の演技も「素人にインタビューしている」という設定だからなのか、妙に棒読みで下手クソ。ワザとなのか素なのか微妙なところですっきりしない。  結局、ワイドショーに出てくるような程度の事件をちょっと分割して謎めかしてあるだけで、本格ミステリーのような面白い謎解きが出て来るわけでもないので、その辺での娯楽性や意外性を期待すると肩透かしを喰らう。
[DVD(字幕)] 4点(2005-08-03 19:52:46)(良:1票)
135.  海猿 ウミザル
<原作未読・映画版のみの評価>  すべてが予定調和ありきの典型的ドラマ。  原作をニ時間前後に手堅くまとめた事を評価するべきかも知れないけど、あまりにもキャラ設定やストーリー展開の脚本構成が、この手のドラマのパターンにはまり過ぎている。  前半、ちょっとした友情や恋愛ドラマ、コメディ要素などを入れつつ、一通り舞台とメインキャラを描いた後は、中盤、仲間の死や恋愛、仕事の破綻と言ったお定まりの「トラブル要素」を与えて物語を引き締め、後半、その悲劇を乗り越えさせることで人間としての「成長」と「感動」を描き、ハッピーエンド、という、あまりにもドラマとして定型化された作りに苦笑してしまうほど。  そのまるでマニュアル化されたような脚本構成は、定番と言うより、もはやワンパターンと言った方が適切(だいたい「海難救助の潜水士を目指す若者たちの物語」と聞いた地点で、全体のストーリー展開や終わり方の見当がつくし、今作もまさにその通りの展開だった)。「潜水士」という単語を変えればいくらでも同じような「感動ドラマ」が作れる。  作家養成学校の教材用としては分かりやすい「教科書」ではあるかも知れないが、こんな形式化された演出パターンが見え見えのドラマで感動することは出来ない。
[地上波(字幕)] 4点(2005-07-14 16:32:52)
136.  茶の味
何か新しい表現や演出を試みようとする意欲は認めるけど、まだ自己満足の域は脱していない。まるで「オレって変わり者だからさ~」と、自分で変人である事を強調したがる人間を見ているような気恥ずかしさがある。単なる変人の突飛な言動や映像のインパクトで驚かせている段階で止まっていて、そこにもっとヒネリや含みを持たせ、作品の中で不条理以上のものに昇華させる所まで行っていない。それに不条理と言うほど不条理な演出でもないし、非日常と言うにはそこで語られるドラマが日常に寄り過ぎている。  それにこの手の不条理な世界を描く事で、逆に「条理の意味」を見出そうとする方法論は、すでにダウンタウンの松本人志が色々とやってきた事で、それほど目新しいアプローチでもない。設定の理不尽さや笑いのレベルで言えば、やはり松本人志の方がはるかに上。  事実、狙った笑いもそれ程センスを感じるものではない。特に序盤の少年の額から電車が出てくるシーンが、いかにも「斬新な表現でしょ~?少年の心象を映像化したんですよ~」と言わんばかりで鼻につく。  また、そこを狙ったものとは言え、全体的にテンポがゆったりし過ぎていて、無駄に尺が長くなっている。ゆったり感とダラダラ感を混同している気がする。各エピソードにほとんど繋がりが無いのも、余計にまとまりに欠けた印象を与える。「なごみ系」なんてジャンルは、その言葉の響きとは裏腹に、生半可なやり方では表面的な笑いを取るだけで終わってしまいかねない難しいものだと思う。  結局、最終的にホロリとさせる、お涙ドラマに終着するというのも、その狙いが見えてちょっと冷める。
[DVD(字幕)] 4点(2005-06-25 17:24:57)(良:1票)
137.  砂の器
個人的にミステリーに関しては、島田荘司由来の新本格嗜好なので、松本清張に代表されるような所謂「社会派」はあまり好きになれない。  「差別問題」や「偏見」に対する異議申し立てとしての意味合いは大きいものの、あまりにもテーマが重々し過ぎて、ミステリーやサスペンスとしてのカタルシスや娯楽要素はまったくない。そう言う意味で、あえてこのテーマを「推理もの」というジャンルで扱わなくてはならない必然性が分からない。ここまで主張性を含めたいならドキュメンタリーでやった方が早い。むしろ、こういう形でハンセン氏病を扱う事に疑問が残る。  入手した情報による点と線の結び方も強引で、論理的な推理部分はほとんど無い。それ以外は旅先の風景の叙情性でもっているようなもの。時間が長いのも辛い。
4点(2005-03-23 23:30:52)(良:2票)
138.  ジャッカル
何ともオーソドックスと言うか、古臭いシナリオ。全体的にまとまってはいるけれど、これではあまりにも普通過ぎる。もう少し、独自の工夫やアイデアを入れる心意気が欲しい。  リチャード・ギアも好きな人には申し訳ないけど、今作に関して言えば、何とも存在感が希薄で、まったく魅力が無い。キャラとしても中途半端。  ブルース・ウィルスも、演技自体は悪くないものの、あえて彼を「非情の殺し屋」にキャスティングする意図が不明。他に適役はいくらでもいるだろうに。  いかにも豪華キャストで客を呼ぼうと言う志の低さが見て取れる。  
4点(2005-03-02 16:06:57)
139.  漂流街 THE HAZARD CITY 《ネタバレ》 
外国の異文化により侵食された近未来の日本の姿を見ているような気分。舞台となる「漂流街」とは、まさに歴史の縦軸を喪失した「個人」が漂流する世界の象徴なのだろう。  その中で、ひとりの女との繋がりを保とうとする男を描いた物語。意外と深いテーマが根底にあるが、全体的にテンポが悪く娯楽性が薄い事と、主役を始め、出演者たちの濃いキャラクターに好き嫌いが分かれる点が難点。個人的には苦手。
4点(2005-01-17 19:10:52)
140.  11人いる! 《ネタバレ》 
やはり原作が古いだけに、「何故11人いるのか」、という点でのストーリー展開やオチはありがち。「閉鎖空間でのテスト」となれば、突発的なトラブルに対する柔軟性や、他人との協調性を見るための「仕込み」であることなんて、あれだけ優秀な人間の集団なら誰かしら気付くと思うけどなあ(笑)。そこら辺での意外性に欠けていたのが残念。  原作自体は未読なので、キャラに対する違和感は特に無かったが、問題は肝心の人間描写がかなり大雑把なところ。特に王様やその腰巾着などが典型で、「人間関係や状況を悪化させるためだけ」の存在にしかなっておらず、あまりにもキャラ設定として安易過ぎる。  また、他のキャラもちょっとした事ですぐタダを疑ったり、王様のアジテーションに簡単に惑わされてパニックになったりと、これまた「煽動されるだけのバカ」にしかなっていない。あまりにバカ過ぎて見ていてイライラさせられる。いくら何でもフロルも日和見過ぎるだろ。温度調節バー(?)の件も、状況を見ていたんだから、ワザとか偶然かなんて分かるだろ。と言うか、信じてやれよ!  ラストにしても、あれだけタダの事を疑って、罵詈雑言、誹謗中傷してた連中が、合格したとたんに長年の親友のように振舞うところもシラける。   ただ、最近のアニメには無い個性的なキャラデザ自体は魅力的だし、あまり他に見ないアニメによる「SFサスペンス」をやってくれた事自体は評価したい。もう少しひとり一人のキャラ描写や心理描写、謎の提示などがしっかりしていたら傑作になった可能性があっただけに残念。 
[ビデオ(邦画)] 4点(2004-10-01 16:00:52)
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