1. グランツーリスモ
タイトルは―――グランツーリスモ。 想い出したのは、PSハードの1作目からだった。 一生懸命、ゲーム機で遊んで時期から。 あの頃は「FF7」と「モンスターハンター」にハマってしまった。 有給休暇(20日くらい?)も速攻で片付けてしまったり…ほぼ(4~5日くらい?)寝ないままだったりと、なかなかに状況だったのを想い出す。 まぁ、例えアレだ。 所謂「普通の生活」にズゥ―――――ッと続けれるモノでもないのと…何よりも「ゲームに戻りたい!他の事はし難い!」と… そこから先は「ゲーム以外」での、色んなエンターティンメント(映画&玩具がメイン?)に没頭しちゃったり…仕事をしながらも、その想い出を想い出してしまった。 さて…想えばレースゲームでの時代に「デイトナUSA(セガ)」、「Ridge Racer™(ナムコ)」が産まれた。 当時から「完全3D」で発達しながら、圧倒的なゲームデザインを得た。 それが、あの「グランツーリスモ(SONY)」の出現で、あの「デザイン面」以外にも「シミュレーター(風から次第に本格的な)」世界を垣間見せても合えた。 まず、何よりも「DEMO」シーンを観てるだけで、あの時代の入口に到着した気がする。 * * * さて、好きなレース映画を羅列して観る。 【最高のレース映画たち。】 ●2013:ラッシュ/プライドと友情 ●2019:フォードvsフェラーリ ●2023:グランツーリスモ どの作品が「上」で、とか「下」って羅列ではない。 単純に「レースシーンに参加してる」感で、そう感じさせるのだろうな、と実感する。 物語性を感じるのなく過去の映画も大好きだが、レースに関して(航空機も含む)では最近のシーンに燃える気持ちになる。 人物的なテーマで言えば――かの「栄光のル・マン」や「バニシング・ポイント」など…後はバイオレンスな「マッドマックス」は省くって意味で羅列した。 まず、結論から言うと…前作は最高だが、人間的な「見せ場など」は別扱い。 文字通り…「ラッシュ/プライドと友情」は外すのが難しいくらいに最高の人間劇だし、そして「フォードvsフェラーリ」はレースのドラマとして最高作品だった。 今回の「グランツーリスモ」に関して…結論から言うと”最高に面白い作品”だったと思う。 全く観る気が無かった映画だったのに……うん。 いまや「ニール・ブロムカンプ監督」の流れとは全く違う作品で、「チャッピー」「エリジウム」「第9地区」と、2021年の最近前だった「デモニック」以外は感じさせて貰えたが…何よりも、映画的なゲームデザインについても強い共感の度合を感じた。 何よりも、素晴らしい映像で(若干、その物足りなさが有るかも知れないが!俺的には)最高のシーンによる組み合わせを強く感じさせて貰えたのだ。 んぅぅ~…言いたい事は山ほど有るんだが、ネタバレできないし…まず「共感」はして置きたい。 最早「ゲームデザインの新規制」に伴って、新しい(はずの)変化度合が有ると信じて。 いやいや、5年後… 違うな!10年後が楽しみだ! . [映画館(吹替)] 9点(2023-09-21 06:05:25) |
2. こんにちは、母さん
さーて、と。 想えば、凄い監督なんだよな…あの作品も。 日常的な作品ではあるんだけども山田洋次さんの凄さ。 今回ばかり観たのは、「こんにちは、母さん」って、2023年のシリーズ。 Blu-rayで2019年頃に「男はつらいよ/お帰り 寅さん」で購入した。 いや、最後の曲とかで…泣けるね、アレは。 ――色んな映画がある。 そして色んなジャンルを、貪るだけじゃなく眺めてみる。 ただ、映画を待ってる状態じゃなく、まず観てみる。 今は好き放題に観る状態で、作品を構えつつ見入っている。 何気ない、その辺にある物語。 だけど、誰もが本当に過ごしていたい世界だなあ。 そう言えば… もう、沢山、「映画を順当に楽しめる」ように、観るようになった。 過去、東京に来ていた直前くらいかな? 色んな映画を貪りたく、特筆するジャンルの映画でもなく、フランス映画や日本映画もよく観察していた。 中でも、1988年に…市川準監督からレーザーディスクで「会社物語/MEMORIES OF YOU」を観ていたんだ。 うん、実際は楽しかったし印象にも残った。 けど、まだ年齢的に考えて「一番観たい、SFやアクション映画」が否めないのを、いま実感。 けど――アレだ。 50歳を超えた年齢になると、観たい映画が時期を関係抜きに観たくなるのも事実だよね。 好きな映画は今も、そして、これからも…ずっと好きだけど、好きな映画の「溶け込み度合い」が変化した気がする…かな? あー、上手く言えないけど。 たくさん話して、人間と関わって… そして(ときには)優しく微笑みながらも生きてる世界。 ――吉永小百合さんが居る。 ――大泉洋さんが居る。 ――そして、寅さんの世界にも居る。 そう、それで好いんだ。 きっとまた、あの世界を観れるなら。 母さん、いい天気だね。 . [映画館(邦画)] 8点(2023-09-13 19:06:32) |
3. SAND LAND
なぁぁぁぁぁるほどぉぉぉぉぉ!…と感心作品。 うん、まず…その前に、ね? 今や、面白い映画の溢れた時代。 沢山の素晴らしいエンターテインメントの時代に棲んでいる。 そこから考えれば最高の時代なんだけど…沢山の人たちにとっては「映画を簡単に用意され」る時代なんだよね。 んー…寂しいけど「観ないままの時代だった映画」がたくさんある。 本当に言うなら…全部、映画を観たくて仕方ないんだけどね……いや、マジで! しかし――鳥山明さん、だ。 ――SAND LAND (2023年) あの凄い実力をずーっと引き摺ってる作家だった超人。 言うまでも無いほどに……マジで凄い方なんだよね。 だからこそ、歴史的なキャラコーティングしないまま…あの「SAND LAND」の世界や、楽しさを垣間見ている気がするんだ。 面白いけど、大きくキャラを持ち上げてない……みたいな。 気軽に観たけど…うん、アレだ! 何となぁぁぁぁぁぁく盛り上がって「サンドランド」のキャラや世界が構築されて、今となっては楽しい作品に無数に垣間見ている。 けど、コーティングだけじゃなく「最高に楽しい作品」で在り続けて欲しいんだ……今も。 あの”作品による”世界的なコーティングは…俺個人として感心しているんだ。 やっぱり、最初にキャラを見せつけた上で、ゲームの徹底を仕事をしながら奨めるのが基本だろう。 なのに「あの鳥山先生」ってば、今回の「サンドランド」では…設定を持ち上げすぎないままで、あのキャラで見せつけているって事だね。 ああ、本気で映画を徹底しつつ、あの物語を突っ走ている。 なーんて、考えたり。 いや、素晴らしいなぁ、本当に。 ドラゴンボールとは全く違う「楽しい世界観」だ。 もし、一度見て欲しい作品。 . [映画館(邦画)] 8点(2023-09-12 12:56:17)(良:1票) |
4. 劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)
《ネタバレ》 本当に好きな声優さんで、壮絶に大好きな世界観になった。 だが、正直に観てると悲しくなってきた。 今回、実は初めてしっかりとしたドラマを観た。 勿論、コミック版はたまーに観る程度…だが。 いやー、年齢の劣化も含め、次第に変化してゆくメンバー達。 当然、そのピークは確りとあるだろうし、非常に難しい所と思うけど「年齢を重ね、歳を喰っていく世界」ってのも欲しくなる。 なにより「ちゃんとドラマで訴えて、もし”今”無理ならば」なんて捉え、誰かの恩義で(別人にしたりとか?)変えなきゃないかも知れない。 いや、悲し過ぎるけど…方法論のひとつとしてね。 う~ん…ルパンの時とそう。 助けに来た彼ら…もう「ずっと若いままじゃなく年齢を重ねた大人キャラ」なら際立っているんだろう。 けど…冴羽獠さんやそれぞれのメンバー…そしてキャッツ・アイらメンバーの”全員が若いまま”なので、凄く違和感と悲しさが付きまとってしまった。 いや、頑張ってるんだけどなぁ……マジで。 そして、ドラマも毎回毎回、ドラマを見慣れるのもある。 俺は思わず「ああ、もう最後までこんな世界観なんかな…」と切なくなった。 けど、最後の方だったけど…言わば「戦いに赴くところ」は非常にカッコよく見えたし、胸にグッとくる局面が強かった。 これぞ冴羽獠と思えたし、自分の中で(勝手に)年齢を重ねた男に思えた。 いや、それは無いかもけど……やっぱり、追い込まれてからの葛藤が凄くカッコいいな、と思える…それがシティーハンターだと思う。 数々の葛藤や苦悩、そして重ねてしまう彼…冴羽獠の葛藤と年齢があるだろう。 けど、厳しくも残念な人生であったとしても…誰もが、抱えてるだろう「辛さも素晴らしさ」そんな思いが、ずーっとあると信じたい。 冴羽獠だけじゃなく、過去も神谷明さんが演じたキャラクターは、本当に最高だったんだよな…だから、初めてだけどシティーハンターを観た喜びと悲しさだった。 どこまでも、何処までも、しっかりと…シティーハンターだけじゃなく、素晴らしいドラマをずっとずっと楽しみにしたいっす。 いや、キン肉マンの”スグル”でも良いので。笑 . [映画館(吹替)] 6点(2023-09-08 22:53:18) |
5. ミンナのウタ
日曜日の話になるんだが…アレ。 ちょっと体調が悪くて今日になったけど(せっかく書きかけた文章を)出すタイミングが消え去るのも嫌なので…此処に記して置く。 ンで、Twitter…あ、今は「X」だっけか? そこで妙に評判だったし、何よりも監督が嫌いじゃないので観に行ってきた。 ――ミンナノウタ(2023年) ネタバレ無しで書くけど、ストーリーとか脚本で観たら(多分)評価が高い訳じゃない気がする。 ただ、演出が良くて、ぶっちゃけ「怖かった(ビビった?)ね~!」…かなりビビったシーンがあるし、マジで。 本作の「清水崇」監督って、今まで「呪怨」でビビらせてくれた好きなJホラーを作る監督。 故に、ホラー映画としての安定感はちゃんとあったと思う。 んぅ~~~でっ!…・だ! これ半分「タレント映画」なんだなーと、観ながら把握してゆくんだが――うう~ん…俺があまり好きじゃないパターンの映画だ。 確か「GENERATIONS」って男性グループ。 全然知らんかったけど演技派下手じゃないし…俺は「このグループってEXILEみたいな感じと考えれば良いかな…」と思って観ていたんだけど、帰って来てから調べたら彼らも「EXILEグループ」なのね。 んでも、彼らを知らない人間には「要らない情報」が話の流れっつーか「ホラー度合を食い潰しちゃう」感は否めないので難しいね。 総評として、面白かったけどディスクは買わない。 若干、辛口だけど…まぁ、そぉーんな感じ。 過去、1998年くらいかな?初めて「リング」を劇場で観た時に思ったなぁ……懐かしい。 その時…日本映画の未来を喜んだ。 「ガメラ(3部作)とJホラーって日本独自のものだなぁ~…」って。 まぁ、緩やかではあるけど、確実に進化はしている日本映画。 けど、足りないのは爆発する力だ! そう…爆発力が日本の映画に欲しい。 きっと、現れると信じて。 . [映画館(邦画)] 6点(2023-08-17 21:06:16) |
6. 東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-
まず、アレだ! 1作目も観ていないし、前編の【運命】も観ていない。 漫画もたまーに観る程度だったんだけど…Blu-rayになる前に本作を観て置こうと。 最悪のタイミングだな、マジで。 ――東京リベンジャーズ2/血のハロウィン編【決戦】(2023年) まず、俺は「不良系の漫画」はかなり好き。 そして、やくざ映画も好きだけど不良系の映画も好きだったりする。 今までなら、一番好きだった不良系の映画は2007~2009年に上映した「クローズZERO&クローズZEROII」だ。 ドラマにピッタリ合ってた音楽と合わせて最高だったなぁ、と思う作品。 今回は(前作は観てないけど)戦闘シーンが、かなり壮大に長かったね。 けど、ちゃんとロングバトルの意味はあったし(若干の理不尽さがあるにせよ)キャラが燦然と光っており、故にラストシーンで泣きそうになる。 リアリティーを残しつつも「あのようなキャラ劇」があると……男って堪らん気持になるんだよね。 ともあれ、続編シリーズはまだまだ続くと思うし、この映画も「キングダム」と同じく、追いかけて行きたい日本映画と思う。 あ、晩年の始皇帝となった「漂」って同じ役者の吉沢亮さんなんで、若干面白かったけど。 いや、マジで「仮面ライダー メテオ」から大出世だな。 そういや、不良系の漫画…敢えて「ヤクザ漫画」との境界線を作る意味で「ヤンキー漫画」って言い方にするけど…想えば、本宮ひろ志の「男一匹ガキ大将」や「さわやか万太郎」などから始まり(俺が忘れてるのもあると思うけど)年齢を重ねつつ、数々のヤンキー漫画に目覚めてゆく俺。 年齢を重ねた今となっては、時代ぞれぞれのコンプラとかもダイレクトに作中へと吸収してきたジャンルだなーなんて思うね。 ヤクザ漫画との境界線が異常に難しいが、俺はかなり好きなジャンル。 作品はリアリティーがあるのが好きだが、それだけじゃなくキャラが立ってるのが最高かも知れない。 * * 色々と考えるなぁ…今更だが”今までの人生”について。 何故「俺はヤンキー漫画が好きなんだろう?」なんて、過去の想い出と共に想起する。 俺は住んでいた場所、そして家族構成(つか、姉とそのツレ)がアレだったので、嫌でもダークサイドの世界をガキの頃から知る事が出来た。 母親はヤクザの知り合い、姉はヤンキーの知り合いが多かったし、その怖さも知ってたけど…ヤンキーの服なんかも御下がりを貰えてたし、更には「どうやったら可愛がって貰えるか」もガキの頃から学習していたと思う。 うん、此処では書けない事も多いし、強烈すぎる想い出の嵐の数々。 映画「スターシップ・トゥルーパーズ」でも告げていたが「暴力だけがどんな問題も解決できる」はまさにそうだな、と思う…理想はさて置きだけど。 実行はしないけど、俺自身は凄く説得力のある言葉と思うし(心理的納得は別として)その解決を、目の当たりにしてきた小学生、中学生、尼崎市での青春時代。 鮮烈な暴力に…泣きそうになりながらも、保身もあって納得してきた事が多い。 今の仕事は好きだ…大好きだ。 行政の仕事をした俺も、大学で授業を教えてる俺も間違いなく俺。 振り返らんし、後悔はしたくない。 けど、覚悟が無いまま、口だけでイキってる奴を偶に見る。 途端に、殺意が湧いてくることがあって、その時にかなり焦る自分が居る。 ――男の価値は覚悟だ。 それは、喧嘩の「強い・弱い」の問題じゃない。 例えるなら…恐くても逃げない回数が道だと思ってるし、自分を強くすると信じる。 敵に囲まれて、逃げた人間を俺は信用しない。 どんなに生意気な事をホザこうが絶対に絶対に信用しない。 あー、こんな事を書いてたら「いい歳コイて何を言っている?」なんて思われるだろう、きっと。 でも、まぁ…俺はこの文章を書き出した時に程度の覚悟をしている。 だから、構わない。 俺は「そんな世界」と「男の筋道」を信じている。 どんな職業でも「逃げない魂」を持つ奴を、ただただ尊敬してる。 だから、言っておく。 ――調子に乗ってたら、マジでブッ殺すぞ? なんて、ヤンキー映画を観た後のトーク。 きっと、アレだ…アレ! あの「仁義なき戦い」を観た後の観客ってこんな心境。 あ~…恐いね。 でも、アレだ。 仲良く過ごすのが一番いいよ…マジで。 道と筋を信じながら、さ。 . [映画館(邦画)] 7点(2023-08-17 21:04:33) |
7. しん次元! クレヨンしんちゃん THE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜
朝飯を食いながらスマホでTwitterを眺めつつ…アレだ。 ”ある人のレビュー”を見た瞬間に「ウッシャー!これを観よう!」と決めた! ――しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦〜とべとべ手巻き寿司〜(2023年) いや「候補に入ってないがな!」と思われるだろうが……ごぉ勘ん弁! だって…「欲しいモノ」や「食いたいモノ」って直前で変化する事が有るのが…僕ちゃんのヒューマンライフ!THE人生! 人生には、それくらいの振れ幅は欲しいな、と思う今日この頃だし! ンで、中に入ったんだが…子供ばっかでビックリしたんだけど「照明を真っ暗にしないままの上映」だったが……なんか落ち着かん。 俺はクレヨンしんちゃんって、TVでもあまり観ないし映画館は初めてになる。 んで、映画が始まり観ながらも考えてる事は…「アニメのしんちゃんと、今回の3Dの差」だ。 その空気感と言うか、そんな差が気になってくるんだけど…2014年に観た3D映画の「STAND BY ME/ドラえもん (2014年)」と同じような感じと考えればいいかな。 ンで、俺の席の右に子供(小学2~3年くらい)が居るんだが……アレだ。 脚ぃ延ばすわ、手ェ延ばすわ…俺にガツンがツン肘を当てても向こうは(子供ゆえに)気にしてないので…俺は横に撤退。 いやいやいや!凄ぇな、ガキぃ!……ま、子供好きだし可愛いけどさ。笑 しかし、しんちゃん……これは泣く! まさか、しんちゃんで泣くと思わんかったわ……ワシャぁ。 ずーっと「お、俺…しんちゃんで泣くんかぁぁぁぁ?!」って考えてたのは此処だけのヒミツだ。 あと、松坂桃李君の声優っぷりが上手いな~!と思った。 彼が演じた「非理谷 充」は、最初ただのヤな奴でしかなかったけど、作品を観ながら「そこに到達するまでに何かがあったのかも知れない」なんて考える。 シナリオの中、子供の頃から寂しくて、親の離婚があって…ただ、周囲の虐めなどもあり。彼が歪んでいく様が胸を強く締め付ける。 うん――人間ってのは、産まれた時に笑顔と希望で包まれたはず。 最初からの悪人なんか、絶対に居ないと信じてる……そんな気持ちになっちゃったね。 その成長の切れ目に絡む…しんちゃん…いや、本当に泣ける。 しんちゃんシリーズ、掘り起こして観ようかな…うん。 なぁ~んて気持ちになった。 . [映画館(邦画)] 7点(2023-08-10 14:55:59) |
8. キングダム 運命の炎
クレヨンしんちゃんを観終わった後、時間が微妙。 そのまま帰ろうかな、と思ったけど…まだ11時前だ。 ならば、もう一本!と…コレにした。 ――キングダム/運命の炎(2023年) いや、もう鉄板的に好い映画シリーズだと思う! 間違いなく面白かったし、何よりも日本でこんな大作が作れるんだなぁ~…なんて気持ちと羨望を絡めて観ていた。 何よりも凄い!と思うのは「日本での独自性」が確りと残っている処だろう。 いや、お手軽って意味じゃなく、子供や年齢を重ねた人が観ても、確実に伝わる言葉や挙動のやり取りが確りあって、話が(若干のチープさを感じつつも)胸に入ってきやすい。 漫画のキングダムは(余り)読んでないけど、それと同等に分かりやすいだろうし、映画独特のアクションの見せ場も確立してると思う。 さて、この作品の監督…「佐藤信介」さんに注目した事は無いけど、作った映画は(何故か)結構な数を観ている。 そしてコミックで映画化した作品が凄く多いんだね…ちょっとビックリ。 【佐藤信介の映画化されたコミック】 2019:キングダムシリーズ 2018:いぬやしき 2018:BLEACH/ブリーチ 2016:IAM A HERO/アイアムアヒーロー 2016:デスノート/Light up the NEW world 2011:GANTZシリーズ 凄いラインナップのコミックだな…マジで。 ただ、ネタバレはしないけど…もう、ここまで分かりやすく「次に繋げられる」と、思わず笑いが出てしまうほど。 作品的にも、前2作の回想シーンなんかもあって余計に、この作品全体に引き込まれてゆく。 いや、映画が面白かったからまだ許すけど、こんな区切り方をするなら「2ゖ月以内に上映」して欲しいですわぃ…いや、ホンマに! * * * しかし、最近は(何作かの)区切りになってる映画が絶大に増えてきたなぁ、本当に。 ただ、そんな中でも「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」は、考えれば考える程に”切れ目”が凄かった。 そして後から知ったのだが、その切れ目についてはプロデューサー、監督…そしてトム・クルーズで散々話し合ったらしい。 要は1本の映画を観た後の「爽快感を大事にした!」との事。 ならば、結果的に前編と後編に別ける意味は「事件の壮大さ」と「敵の屈強さ」が増している事だろう。 いや~…次に繋がってはいるが、それ以上に「1本の映画を観終わった満足感があった」のが凄い。 そこって映画を創った人間が「自分らに戒めた境界線」のお陰なんだろうなんだなーと…今も思うんだ。 やっぱ、映画製作って製作資金も異常に大事だが、やっぱり「意識」が要だ。 作り手の意識が本当に大事だな、とつくづく思う。 そう…人を惹きつけずに居れない意識だ。 たとえ、狂っていても……大事。 . [映画館(邦画)] 7点(2023-08-10 07:11:41)(良:1票) |
9. 名探偵コナン 黒鉄の魚影
独りで映画に行くのは好きだし、そのまま劇場に向かう。 ああ、この時間からだと何を観ようかな、と考えつつラインナップを吟味。 レイトショーになるから時間とかを諸々考えて…決めたのは…コレ。 ――名探偵コナン/黒鉄の魚影(2023年) いや――――ぁ、前回に観た2022年の「名探偵コナン/ハロウィンの花嫁」以来だな。 うん、アレも面白かったしっ!ま、いいか?と…そんな認識で劇場内に。 結論から言うと…かなぁぁぁぁぁぁり面白かった! 前回よりスケールも大きかったし、アニメじゃなく「この作品を画コンテ」と思って観てると…実写にした時にどれくらいのパワーを秘めてるかってのも良く分かり、驚愕した。 そして、俺はコナン君は前回の「(白石麻衣の声が目当てだった)ハロウィンの花嫁」がほぼスタートみたいなものだったけど、やっぱりスタッフが壮絶に凄くて難なく話が頭に入ってくる。 ホント、ストーリー内に導くための脚本レイアウトが素晴らしい。 気が付いたらグイグイと身体も精神も全部持っていかれた感じで手に汗を握りながら「ああ、007並かも知れんな…」と感じつつ楽しめた。! これからもコナン君にハマって…と言うより… コナン君の映画は、出る度に毎回観に行こうと誓う僕チンでした。 うん、面白い映画ってのは、やっぱ人生のタカラモノだな。 . [映画館(邦画)] 7点(2023-06-25 09:25:52) |
10. 怪物(2023)
面白かった!つか、圧倒された作品。 正直、一回めの閲覧では分からない事が多い。 言わばパズルのピースを全部取り出して広げただけ…のような。 けど数回観る事でパズルのピースの意味合いと、その組み合わせで全体像がつかめて来るだろう。 正直、そんな不思議な感覚の映画だなーと思う。 ただ、ぶっちゃけ…非常に良く創ってるけども雰囲気も含めて、一回観ただけじゃ伝わり切らんかったかな…俺には。 あ、でも悪い意味じゃなく…終ったあとは「あー、美しい映画だったな…」とか「子供の頃にこういう事があったな…」とか、そんな事を考えた美学があった。 恐ろしいのは、最初の母親のターンを見ている時に「ああ、この人は間違ってないだろうな…」と刷り込まれるが、話が進むとそれも錯覚だと気付かされる。 そして、観終わってから電車内や家で色々と考えてしまうだろう。 あの回収されてない伏線らを回想すると、若干…心がゾワゾワし出す…もう一回行って脳裏で組み合わせるしかない。 映画の視点は「親」「教師」「子供」の3視点で描かれる。 ただ、怖いのと共感したのは…三者間それぞれの着眼点と価値観が映像にされているところで、そこはあくまで自分視点であり、正義感や価値観が強引に引っ張られてしまう…いや、その恐ろしさよ。 言わば、戦争の価値観なんて…己の言いたい事、己の聞きたい事、己が正義と信じてるが故に言わない事。 もう、戦争をしてる国家間なんて、このような視点かも知れない。 これが恐ろしくて、更に最後のシーンの映像が素晴らしくて…ただ懐かしい回想と共に映画が締め括られてゆく。 ともあれ、己を貫くってのが一般的な価値観かもだけど、誰かの上に立ったり、団体の長になる人間には、自身の考え方の変化になるかも知れないので、是非とも観て欲しいなと思う次第。 あー、観てない人間にネタバレしないように書くと…この程度かな。 . [映画館(邦画)] 7点(2023-06-06 04:24:59) |
11. 凶悪
《ネタバレ》 恐ろしい映画だったと思う。 自分はこの映画に登場する“彼ら”ではなく、“彼ら”に関わった人間でもないという無意識の立ち位置による屈折した「愉悦」を知らぬ間に敷き詰め、この映画に「娯楽」を感じている自分の意識に気付いたとき、この映画の「凶悪」というタイトルの真意を垣間見た気がし、ゾッとした。 描かれる事件と犯罪が「真実」であることを念頭において観ているわけだから、映し出される凄惨な描写に対して「痛み」や「悲しみ」を感じなければならないという“建前”を意識しているにも関わらず、ピエール瀧(=須藤)の爆発的な残虐性に何故か高揚し、リリー・フランキー(=先生)のおぞましいまでの狂気に引き込まれてしまう。 実在の被害者に対して後ろめたい気持ちを多分に感じつつも、描きつけられる「凶悪」が次に何を見せるのか、どこか期待をしてしまい、その都度「不謹慎」という言葉をぬぐい去ることに苦労した。 「あなた こんな狂った事件追っかけて 楽しかったんでしょう?」 終盤、主人公の妻のこの台詞により自分の中で見え隠れしていた感情が突如丸裸にされる。 見て見ぬ振りをしていた自分自身の深層心理がふいに明るみに放り出されたような気がして、主人公と同様に「やめろ!」と叫びたくなった。 「映画」である以上、いくらノンフィクションが原作だとはいえ、脚色されている部分は大いにあるだろう。 ピエール瀧が度々発する「ぶっこんじゃお」というあまりに印象的な台詞や、リリー・フランキーの脱帽するしかない「怪演」など、映画的な面白さが加味されている要素は多く、それはまさにこの作品が映画として優れている点でもあると思う。 俳優たちの表現はことごとく素晴らしい。一つ一つのシーンも綿密な計算と明確な意思をもって構築されており、見事だったと思う。 ただ敢えて苦言を呈するならば、もう少し「編集」の巧さがあれば、同様の深いテーマを孕んだまま、もっと“面白い”映画に仕上がっていたようにも思う。 もし同じ題材で、というかこの監督と俳優が撮った同じ映像素材を、世界的な映画巧者が編集したならば、例えばアカデミー賞をも席巻するような名実ともに質の高い映画になりそうな気さえする。 ま、そんなのは一映画ファンの身勝手な妄想であり、実際どうでもいいことだ。 こういう本当の意味で骨太な映画が、もっと沢山国内で製作されることを願いたい。 世の中に「善」はない。 「善になろうとする者」がいるだけだ。 . [ブルーレイ(邦画)] 7点(2023-05-30 16:35:27) |
12. 劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ
その日は2本目の映画を観た。 まず1本は――推しが武道館にいってくれたら死ぬ(2023) AKB48や、いま…乃木坂46が活躍している坂道グループ。 最近は(コロナのせいもあり)大人しくなっちゃったんだけども、昔はヲタ活を良くしてたし、何よりも握手会には頻繁に通ってた。 この映画では、その当時の「熱気」や「行動」、そして「人種たち」を確りと再確認させて貰い、観ながらニヤニヤしたり、声を出して笑ってしまってた…うん、楽しかった。 主人公の松村沙友里は、乃木坂46の1期生。 やっぱり、好きなメンバーへの査定って「人それぞれ」だけど…俺はやっぱり「彼女が」好きだ…つか、「彼女も」の方が正解かもだけど…DD(←誰でも大好きの略)だから。 ただ、乃木坂での活躍期間では……不倫疑惑とか、路上でのイチャイチャとか散々言われてたね。 その事実があった・無かった…とは、問わない…まぁ、不倫を知ってた・知らなかったってのはあるかもだけど。 けど、俺が彼女を「凄いなー…」と思ったのは「そこからの復活」と、彼女の周りが「それでも彼女と付き合おうとしていた」ところだ。 本人の頑張りと、周囲の友達の支え…これって、人間を計る時に参考にしてる事だし 俺の場合は姉が水商売をしてたり、(勿論、女性全員ではないが)女は騙してくるものだよな…ってのが、考えの根幹にあるので、そこを越えた人間性とか、不意に観せてくれる優しさ…など、そこに女性の魅力を感じている。 こっちが(色んな理由で)追い詰められてしまう事ってのは、人生で何度かあるんだけど…そんな時に、逃げずに横に居てくれる女ってもの、この世には居るんだよ…マジで。 それ故に、いやー…彼女は偉いと思うよ? それからは、自分がスターになる事よりも「人の気持ち」や「集団の中で何をしなきゃならないか?」を常に考え…その事件後に考えや立場をシフトしたと思う。 勿論、素晴らしいメンバーが揃っていた1期生の中で叱咤激励されて、変わったってのもあるだろうけど…ただ、そういう「メンバー間の輪」が素敵過ぎて、俺の気持ちが彼女らから離れない根幹となっている。 さて、ネタバレもクソも無いねこの映画では…マジで。 ただ観て「理解と共感があるか?」か「俺には全く関係ない」と思うか?…単に、基準がそういう映画。 いやー「えっ?たったそれだけ?」と思うか?…うん。 ただ、そういうモノなんだよアイドルってのは…。 つまり「何とも思わない人間」には…それだけのモノでしかない。 けど、好きな人間には「心の奥に刻まれる永遠の光」となり得るモノ。 それが…尊くて、儚くて、そして愛しい。 まぁ「ガチ恋」って感じで、本気で好きになる男達も知ってる。 俺は、その気持ちになった事は、残念ながら…まだない。 彼女らのヒストリーを、常に「ライブ」と「メイキング」を同時に観ながらも…高見に上り詰めてゆくのを…ずっと見て居たい。 って感じで、体感としては10点。 他と並ぶって意味での映画としては8点。 ダークな気持ちに一切ならず「頑張れ!」って思えた映画。 てか、この映画……また続くな、きっと。 でも、何年、何十年経った後…この映画の評価はどうなってるのだろう? それは分からないし、興味もない。 けど、俺の中では…永遠の光を放つページのひとつ。 他人の評価は知らないし、余り拘らない。 ただ、言える事。 自分にとって素晴らしい光…それがアイドルだ。 好きなモノを好きと言える…そんな人生。 それが生きてる証だ。 . [映画館(邦画)] 8点(2023-05-19 03:19:58) |
13. ヴィレッジ(2023)
《ネタバレ》 昨日は周辺事情が多かったー……シンドぃ感じ。 んで、色々と整理しながらも一日を過ごすんだが…思いの外に早く片付いたんで、昼過ぎは暇に。 なので、川﨑に映画を懲りずに観に行く事に。 けど、気ぃ抜いて昼寝とかウダウダしてたら…あぁぁぁぁぁ~っという間に夕方になった。 いや、この観れる映画って何があるだろ? まず、全っ然っ!前情報も無くチネチッタの映画紹介を観ていたんだが、そこで発見した本タイトル。 ――ヴィレッジ(2023) 2004年に、かのM・ナイト・シャマラン監督が放った「ヴィレッジ」って同名の映画もあったけど、アレはアレで俺は結構好き。 んで、過去の好い予感を(脈絡もないのに)感じつつも、全くの別作品なんだが、全く情報を入れないままに観に行く事に。 すると、勝手な解釈を始める「俺自身への(妄想的な)頭脳」だ。 まず、土俗民族的を描く映画って、昔から大好きだったりする。 更には、日本特有の佇まいも堪らないな、なんて思ったり。 パッと頭に過るのは…横溝正史のシリーズだったり、過去の日本映画…中でも好きな「八つ墓村」だ。。 あと、最近まで連載していた漫画で、Disney+でもドラマを作られた「ガンニバル」って漫画だ。 Disney+のドラマは観てないけど、コミックは相当に怖かった覚えがあるので、またいつか挑戦したい。 あと…海外ではHPラブクラフトの「インスマウスの影」などが素晴らしいのも付け加えて置く。 …って感じで、アレだ。 まず、結論から言えば…観る前に(俺が勝手に)想像していた「山場」や「結論」とは違っていて、ストーリーは「TVドラマ的な話の展開」で、恐怖も、土俗民族的な戦慄は全く感じなかったのが残念だった……が! ――ロケーションの雰囲気は最高だった。 ――役者も(考えうる限り)最高だった。 そんな中――横浜流星と、いう役者が光ってた。 過去、戦隊モノの「烈車戦隊トッキュウジャー」で「ヒカリ/トッキュウ4号」を演じた後は「あなたの番です」で好演していた美形さん。 甘いマスクだし、何よりも空手の演技で身体がメチャクチャに動くのが印象だったし、そんな彼が本作ではアイドル的な要素を売りにせず「実にいい演技をしていた」と、いう印象だ。 うん、これからが楽しみだね。 総論として…「ヴィレッジは悪い作品か?」と聞かれたなら俺的には、初心の捉え方のせいでアレだっただけで…実は意外と「面白かった」という感想。 何よりも、カメラ割りとカットワーク…ロケーションは素晴らしいな、と感じた。 まず、映画としてのスケール感は確りしてたし、予備知識を持ってから観に行くと、今回の俺とは違った結果になると思う。 * * * 【ここに有るものは何ですか?】 ゴミ処理の村がある…。 此処で棄てているのは一体なんなのか? ゴミのように蠢く人間の中… まるで自らがゴミになっている…そんな世界。 人の想いよ…悲しき想いよ。 外に出る事はなく…内に籠って消えゆく魂よ。 人を妬み、蔑みむ中で笑顔になる日々よ。 俺は知る。 この村に居るから知れた。 ゴミは、俺だ。 ゴミは、お前たちだ。 全て燃え尽きるがいい。 何もかも…地獄の業火で。 全て消え去れ。 そんな訳で… 世界がゴミ捨て場に感じられる映画でした。 ただ、きっと希望はあると信じたい。 . [映画館(邦画)] 7点(2023-05-07 09:44:52) |
14. ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
今日はマリオの映画に。 ――ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023) いや、想い出すのは1993年の「スーパーマリオ/魔界帝国の女神」だ。 あの映画のクッパ大王を演じた「デニス・ホッパー」が、痛烈で切なくも悲しさを誘ったけど、今回のマリオを観てる最中も「もう、これからは…どんな造形でも出来る時代になってるだろうし、魔界帝国の女神みたいな映画は難しくなるんだろうな…」なんて考えてしまった…きっと、この予感は当たるだろうと思う。 勿論、俺は懐古主義じゃない(だろう)し、新しいモノでも、とんでもなく素晴らしい作品は沢山あるし、きっと発生してゆく。 けど、若干だが「ファンブル(失敗?)から生まれる美しい物」ってのも存在する訳で…そういうのも全く無くなってしまうのかな、と若干寂しくなってしまった。 さて、そこで本作の感想を… 納得できた”冒険浪漫”だった。 いい意味で”マリオによる、あの兄弟らしいドラマ”と思う……うん。 きっとマリオが好きならば、シーンの各所に想い出が刻まれていると思うので、観た人間ならば文句はないんじゃないかなーと。 ただ、実は……俺はマリオはあまりプレイしていない人間。 勿論、小学生の時からドンキーコングとかマリオ・ブラザーズでは遊んできた…一種「マシーンのツール的に触ってた」感じで。 そして「マサオとコージ」のパクリゲームでも駄菓子屋で遊んだ。 けど(パクリは別として)スーパーマリオで遊ぶ事はあっても「心を割くほどにハマった事は今まで一度もない」人間なんだよね、俺は。 なので、もう映画のシーンを観ながらも「懐かしいなぁ~…」と思うに留まったくらい。 けど、本当に良作とは思うよ? そして、そこまで映画に嵌り切っていない理由は……俺はファミコンで遊んでが居たが、メインで遊戯したのはPCのゲームばかりだったからだろう。 なので、ファミコンで「ドラゴンクエスト」も、「ファイナルファンタジー」もシリーズ通して、何本かは遊んだけど…ほぼほぼハマった覚えがないってのが俺の状況。 でもでもでも、何本かはクリアはしてるし、どっちも最高レベルで面白いのは(自分なりに)知っているし把握もしてる。 例えるなら「リアル」が凄く好きだったから、「ファミコンよりもPCゲーム」に傾倒し「プラモよりもガレージキット」に嵌ってた…そんな自分だったな、なんて思い出してしまった。 そこまでファミコンで遊んでなかった俺でも「マリオ・ブラザーズ」というコンテンツは「ゲーム」は勿論、「映画」でも頑張って、成長し続けて欲しいタイトルだなぁ…マジで。 出てくるキャラの活かし方…キノピオもドンキーコング、そしてピーチ姫も魅力的だった。 何よりもマリオとルイージの描き方が素晴らしい。 ちょっとアホ兄弟っぷりを発揮しながらも「仲の好い兄弟」が最高だな、と思った。 ともあれ、マリオの未来は、きっと明るい。 そう信じたくなる”冒険浪漫”でした。 . [映画館(字幕)] 7点(2023-05-03 02:30:25) |
15. 聖闘士星矢 The Beginning
観る1時間前は、行くとは思わんかったんだが…つい行ってしまった。 いや、飯食ってたら「以前の仕事の資料」を、(急に)先方から求められたのが、多分切っ掛けだった。 んーで、資料を探してりゃ…あるわあるわ、過去に書いた指示書が。 想い出と当時に、創ってた時の気持ちが炸裂しちゃって、もう行くしかないな!って気持ちになった。 いや、単純だなぁー…チョロいぜ、俺は。 ――聖闘士星矢/The Beginning(2013) しかし懸念点が全く無い訳じゃない…つか、ぶっちゃけ懸念点だらけ。 いや、1994と2009年に作られた「ストリートファイター(&春麗)」や、2009年の「DRAGONBALL/EVOLUTION」とか…もう芳醇に香し過ぎて、時代に永遠にソッポを向かれていると言っても過言ではない…そんな逸品達との出会いが最高に恐ろしいんでヤンスよ!アニキぃ! んで、ついに上映になる。 ヤッベぇ!あまり…いや、全然ワクワクしねぇ!なんだこの予感! まぁ、東映のロゴが出た時に頭に過ったのは、2013年にCGで作らてた「キャプテンハーロック/SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK」だけど……実は、あの作品は嫌いではない。 ただ、ハーロックの場合に足りなかったのは「松本零士先生」の作家性の欠如かな? 結論から言うと、星矢もモロにそこだった。 作家性が全然足りないし、キャラの掘り下げだダメ過ぎた。 俺的には観てる時…過去から星矢に仕事で関わって脳裏に焼き付いた「星矢への想い」などを映画を観ながら掘り出してる感じだった…。 マジで車田正美っぽくも、荒木伸吾(&姫野美智)っぽくもない…まさに、鳥山明に似せてないドラゴンボール状態だな、こりゃ! ただ、アレ。 結論から言うと「ダメな映画映画」ではなかったけど、人にはお勧めしないし…人によっては駄目だコリャ~!(Byいかりや長介)と、なるかも知れん。 ある意味、上記のCG「キャプテンハーロック/SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK」と同程度のクオリティーだと思う。 漫画も勿論、車田正美先生の作品を、ずーっと網羅してきた俺にとっては大好き以外ナニモノでもないが、(当時は観てなかったけど)アニメ版はある意味で「革命的な作品だった」と思ってる。 俺の好きだった星矢は…まさに少年の「友情、葛藤、闘い」だったし、絵にもそれが現れていた。 アニメ版のOPやEDなんかも偶に観る。 その勢いを存分に感じつて、いま観ても伝わると思うんだけど…製作者はちゃんと観たんかな?「新田真剣佑」は確かに(るろうに剣心でも)カッコ良かったけど、もう身体が完全に大人へと出来上がり過ぎてて華奢さゼロ! ただ、アクションも上手だったし、映画としては現代風にアレンジしてるのも確りと伝わったけどね。 ただ、そのアレンジのせいで上で描いた「作家性が全く消えちゃってる」のが悲しかった…いや「聖闘士星矢」感は一体どーこーへー。 詰まるところ…「何の映画?」と観終わった後で考えてしまった。 けど、(大事な)星矢感は(置いちゃダメだけど)さて置くとして…映画としては「頑張ろう!」って意気込みは確りと伝わったし、冒頭の地下格闘シーンとかは(ヴァンダムやラングレンが好きだから)個人的には好きだね。 思えば…うん。 キャラコンテンツに関しては、もはや時代を問わずに過去作から人々に愛されてるターン。 好いも悪いも含め、SNSやら記録メディアやらで、過去作を観れる時代となりつつあると(個人的に)実感している。 故に、ユーザーも製作会社も、そして版権所持のメーカーも忘れてはならないと思う。 ――何故、そのタイトルが受けていたのか? ――何故、そのタイトルの何処が支持を得ていたか? あのキャラ、あのシーン、あのキャラ劇。 全てが歓喜と共にユーザーから愛され… 沢山の心をトキメカせたはずのコンテンツ。 なら、その笑顔を決して曇らせてはならない。 だったら作り手も、好きになるしかない。 ただ愛して、創り続けるしかない。 ――コンテンツを曇らせるな! 俺は本気で、そう思うんだ… 過去からの自分の歴史を愛するように。 . [映画館(吹替)] 6点(2023-04-29 16:20:19)(良:1票) |
16. グリッドマン ユニバース
もう…そろそろ終わりそうなので観に行ってきた。 いやー、特撮は偶に観てたんだけども、その後のアニメ版は観てなかったんだよな…。 想い出せばアレだ。 以前、約一名ほどアホウが居たんだが…寄りにも寄って(この映画好きな僕チンに対して)ワザワザ俺の好きな映画をチョイスしつつ”ネタバレ”をしてくるのが好きな奴だった。 仕事は、滅茶苦茶できる奴なんだけど…色々な面に置いて、自分本位。 気性も「相手が何を望んでるか?何を言われたら嫌なのか?」を全く考えずに発言しつつ、自分の能力でやれるだけ発散するタイプの人間。 ま、そういう奴は(意外と)多いよね。 ただ、俺は本気でネタバレを嫌がってるのに…アレ! 気分的に「構って貰えてるぅ!」と勘違いをしてるのか?いつも嬉しそうにネタバレをブチ込んで来やがんの……いや、想い返せばアホだったんだなぁ、本気で。 俺も気ィ使ってたのがダメだったんだなーと思うけど、本気で怒ったら一生喋ってくれなくなるのが予想出来る感じなんで……もう、何とも。 そういう訳で、ネタバレはアレだから俺なりの総評。 ――グリッドマン ユニバース(2023) とても好い映画だと思うし、最高のスタッフが一生懸命に創ってたんじゃないだろうか?と推察できる。 青春パートは異常に面白かった。 けども、上でも書いたが…俺はグリッドマンをTVで(たまーに)観てたくらいで、実はあまり知らない。 なのでザァァァァァッと、状況確認っぽいのを書いてみる事にした。 俺、その1 「グリッドマンをあまり知らない」 俺、その2 「最近の声優とそれによる流行を知らない」 俺、その3 「俺は所謂、東映&バンダイ者である」 上記の元に…だけど、アレだ。 もう「良作」とは理解しているんだけど、俺の「知識」と「波長」が(一部は)合わなかったと思う。 まぁ、2に関しては、もう致命的。 声優の演技で「上手いなー」と思う人も居れば、「あ、ダメだな…この感じ。」となってしまう事も多かった。 宮崎駿のアニメじゃ絶対に感じないんだけどね……ただ、「これが好きな人も多い」ってのは理解はしている。 んで1と3は同じ要素もあるとは思うけど、やっぱり(今の時代で)バンダイや東映が創る”キャラコンテンツ”に触れ捲り、慣れ過ぎてるせいか…設定やデザイン面でも「合わないモノは脳が遮断してしまう傾向」が強いなーと、今回は自覚した。 なので…身も蓋も無い言い方になっちゃうが…戦闘以外は楽しかった。 ドラマも、人間の観せ方や文化祭の雰囲気など、否が応でも俺の中学生の時を想い出してしまい胸が切なくなってしまったし…何よりも、魅力的なキャラも多かったのが印象的だ。 そういう意味で、本当に良作!…良作なんだが……ただ、最近ワザと「観ていなかったシリーズ」を勉強も兼ねて今更、観る事もある。 例えば、「名探偵コナン」の映画も、前回から観出したんだが、やっぱり途中から観ても確りと脳裏にキャラの構成やら、今までの話の流れが何となく掴めるように作ってる。 スタッフの苦労と、物語への導入の気遣いが、流石だなーと思うし驚嘆する。 まぁ、その辺は観る側の自分からのフォローもあると思うんで、うん。 また機会を置いて…再度、観てみようと思う。 そして、今日観た「グリッドマン ユニバース」で告げていた「形のないモノを信じて、夢や希望を膨らませる。」って言葉。 それは凄く素晴らしく、そして美しい言葉だ。 何よりも「人間の力」以外のナニモノでもない。 素晴らしいじゃないか。 . [映画館(邦画)] 7点(2023-04-28 10:42:40) |
17. シン・仮面ライダー
《ネタバレ》 俺的な感想としては…滅茶苦茶に面白かった。 ただ、Twitterを観たら否定の意見が目立ってたのが気になる。 俺が思うに、作品を観るうえでの資質があると思う。 01:昭和ライダーを知っててワクワクした。 02:当時のマンガなども観て包括的に好き。 03:首に赤いタオルを巻いてトキメイた事がある。 04:夕陽の中でロンリー仮面ライダーを歌った。 まぁ、意外とそんな経験が大事だし…4、50代以上がベストのマッチングかも知れない映画。 俺はシン・ウルトラマンの時よりもトキメイてたんで「ああ、仮面ライダーの方が好きなんだな、俺…」と自覚した。 けど、余韻を楽しみつつ帰宅電車の中で、Twitterでの否定意見を閲覧する。 いや、好いんだよ? 映画の感想なんて…俺と同じじゃなくとも。 ただ、考え方のロジックがダメだと思うし、そもそも「感想を言える資質」についても、少しくらい考えて欲しいなーと思った。 そして、否定の理由は「SNSの弊害」なんだな、と…よく分かる。 自分の「足場」や「資質」についての勘違いが圧倒的に多いし、何より「映画に寄る姿勢」が全然出来てない。 まず…どんなに低い知性や経験値の状況でも、面白く感じる映画なんかある訳ない。 ましてや昭和ライダーを、ちゃぁ―――んと観てなかったり、当時のワクワク感を得てないならシンドイと思う。 なので、昭和ライダーを観てないのに、語ってるんじゃないだろうね?…なんて意地悪い感想を持つボクちゃん。 イタリアンマフィアや、当時の政治事情を知らないまま「ゴッドファーザー」を批判してんのと同じ。 いや「分からない」とか「難しい」ってなら良いんだよ? けど「面白くない!」とか、代案なしで言い切れるのが俺には全然分からないんだわ、マジで。 まぁ、そんな事情をより深く理解した上で、自分なりの思いを告げてみよう。 想い出して欲しいのが…過去作。 10年以上前だけど「仮面ライダー/THE FIRST(2005年)」があった。 あの時も、今回と同じテンション感で観に行ったが…見事に裏切られた。 それを想い出しながら拝見したが…今回は全く違う、納得の完成度だ。 勿論、時代による技術などの問題もあるとは思うが、庵野監督は確りと「仮面ライダーの世界に浸ってライダーを作ってる」って事。 いわば、「なんちゃってライダー」とか「ライダー風味の映画」じゃない。 そこに在ったのは…純然たる「仮面ライダー」なのだ。 そんな訳で、今回は庵野監督が「ライダーをどれくらい好き」で、自身が感化されてきたのか?がキーワードだと感じた。 例として―――アレだ。 漫画「美味しんぼ」でこういうエピソードがあった。 山岡士郎と海原雄山で「鍋料理の対決」があった まずは、鍋料理における日本各地で好みの幅の広さに驚愕する。 鍋料理の懐の深さに「これは難しいか?」と困惑する審査員たち……主人公の士郎もそうだ。 だが、雄山は言い放つ。 「私は、誰もが納得し喜んでくれる至高の鍋料理を作る自身がある」…と。 そんな中、勝負は始まるのだが…士郎は困惑する。 そして、辿り着いた結論のようなものは…鍋の好みを1つに絞る困難さに苦悩し、ついには「鍋の自由だ!」って発想に考えを切り替え、作った鍋は「沢山の具材」そして「沢山のタレ」を用意した「万鍋(よろずなべ)」を完成させる。 一方の、海原雄山はどうか? 誰にでも合わせた、誰にでも食える料理を作るより、「一点豪華な鍋」を5種類用意した。 季節がら用意出来ないモノもあったが素晴らしい「至高の五大鍋」。 まず、「スッポン鍋」、「ふぐちり鍋」、「アワビのしゃぶしゃぶ」、「鱧と松茸の鍋」…そして「カニ鍋」の5つだ。 一言でいうなら、己が美味しいと思った最高の鍋を5つ用意した。 そこには、一切の妥協は無く、食す人間への媚びも一切無い。 お判り頂けただろうか? 今回の「シン・仮面ライダー」は、庵野さんの吟味によるライダー。 いわば「分かったフリをしてる人間」や「ライダーの知識が追い付いてない人間」に面白さが伝わる訳がない。 つか…アレだ!! お前ら、仮面ライダーを舐めんな! 知識が付くまでライダーの最初から観直せや! まず、ロンリー仮面ライダーだ! あの歌えるようになってから文句を言え! 話はそれからだ! ガキの頃… 本郷と一文字に憧れた俺へ。 裏切らない時代と映画があった。 いや、マジで! 赤いマフラーに懸けて! . [映画館(邦画)] 8点(2023-03-17 23:42:18)(笑:1票) (良:1票) |
18. イン・ザ・ヒーロー
《ネタバレ》 東映という会社は、本当に凄いなーと最近思う。 この勢いで、本格的に日本映画を席捲して欲しい。 観たのは――イン・ザ・ヒーロー。 ずっと前にBlu-rayを買ってたが、全然観ないままだった。 厳密に言うと…アレだ。 前の会社で、隣で知り合いが観てたのを斜め見したけど…それで「観た!」とは言えんしね。 まず、感想としては「キャスティングが最高!」と思った。 それも、日本映画じゃ最高級に素晴らしいと思う配置。 いや、最高なのは「豪華」な俳優陣って意味じゃなくて…言わば「役柄がバッチリとフィットしてる」俳優陣って意味。 それと、ヒーロードラマの創り方や、制作の仕組みが分かり易く、解説されてたのも興味深い。 四苦八苦するスタッフを観ながらも「こういう感じで撮ってんのだね…」と、軽ぅぅぅぅく知ってはいた撮影風景だったけど、久しぶりに再確認できた。 そして、アレだ。 彼らの仕事っぷりから、昔から仲良くしていた人達を想い出す…。 当時、モーション・キャプチャーをして貰いながら「スタントマン」や、「アクション指導」をしていた方々だ……まぁ、何かの迷惑になると嫌なので、敢えて名前は出さないようにするけど……あの人らは日々すっごく鍛えている日々を送っている。 年齢を感じさせない動きが本当に素晴らしかったし、それを彷彿させた映像の数々。 いやー、創ってた「北斗の拳」を想い出すなぁ…。 そして、何より…この映画は「ヒーローを製作するドラマ」ではあるが…業種は違うと言えど、自分の働いてるゲーム業界にも通ずるものが確りとあった。 年齢も50代を迎えて、人生を振り返って生きてるなら…また、挫折したり、人生でショックな出来事が、少なからず有るならば、残酷にもガンガンに突き刺さるだろう…業種を問わずに。 ――人生の出来事を後悔するか? ――それとも死ぬまで突き進むか? そこは人それぞれだけど…時おり胸に刺さっただろうタイミングを想い起こせると思う。 この作品で残酷にも、ただ美しかった「こんな事があったなぁ…」って想い出がさ。 さて、素晴らしきキャスティングについて。 中でも、唐沢寿明が演ずる本条渉が、福士蒼汰演ずる一ノ瀬リョウに述べた言葉に強く共感する。 仕事ってのは、アレだ。 例え、部分的な担当だったとしても「全体を掴む事で、全てが理解できて完成度が向上する。」……それってのは俺の大事にしてる強き持論。 殆どの人間はそれを効率や、時間的な不都合で避けているが、俺は絶対に徹底したいと常に考えてる。 あ、ただ……その考えがあっても、上には教えて貰えない場合が(不幸にも)多分にある。 更には、「秘密保持」とか「仕事の優先順位が激しい人」も居るだろうけど…。 そして、その想いを体現するキャストが本当に「いい味」を出してたし、愛しき熱を持った面々だった。 主人公の唐沢寿明は勿論の事、リーを彷彿するあの動きと佇まい。 更には、仮面ライダーフォーゼでも素晴らしい身体能力を見せてくれた福士蒼汰も。 寺島進の出現シーンも(笑ったけど)納得できたし、黒谷友香の張り切り度合いも素晴らしかった。 松方弘樹も久しぶりに観たけど、やっぱ場が締まるねぇ…凄い貫禄だな、と改めて驚嘆した。 あと、アレ!過去、最高に好きだった和久井映見が(個人的に)心をメチャクチャに引っ張られる配役だったし、何よりも素晴らしい演技。 そして、釣りキチ三平に続いて、小宮孝泰が好い味を出してた。 いや、想えばアレ! これは映画クリエイター版「蒲田行進曲」だね。 ただ、本物の蒲田行進曲と同じで「完成された映画の評価」が出てこないのが若干切なかったりした……まぁ、自分も一応クリエイターなんで、そこが気になったのかな…と思ったりすんだけどね。 俺的には、アメリカン・グラフティのように、軽く各自の「その後」のヒストリーが出る方が好きかな……と思うが、此処に関しては人それぞれだろう。 ともあれ、胸に刺さった。 そして、仕事人の心意気も観せて貰った。 この仕事こそ、まさに最高の仕事だった…と思う。 さて、作品でヒーローが胸に入った。 キッチリと胸に刻まれた。 そして、今週の金曜日に、シン・仮面ライダーの券も入手! なら、次は新しいヒーローを胸に入れるだけだ。 俺の胸にイン・ザ・ヒーロー。 それが一番大事だ。 . [ブルーレイ(邦画)] 8点(2023-03-15 14:19:39) |
19. 釣りキチ三平
《ネタバレ》 良い映画なんだ!間違いなくさー! けど…少し足りないと思ってた。 いや―――じゃあ、何が足りないか? 作品関係者に言いたい…声を大にして。 まず、「原作の三平」をよぉぉぉぉぉぉく読みやがれ。 あの漫画の素晴らしさってのは…いわゆる「王道のジャンプ式」じゃないところ。 段々と敵が強くなり、モンスター化する要素が殆どない。 ――例えば、だ? 小さい魚では「タナゴ(1~2センチ程度)」が出てくる。 そして最大で「ブルーマーリン(1トン直前!)」が出現。 此処に「謎の怪魚」や「(日本だけじゃなく世界各地の)地方の釣り」も挟むので、漫画としても奥が深くなるって寸法。 いや素晴らしいっす矢口先生! 更には、三平の凄い所は、それら魚の登場がランダム。 それぞれの釣りの「楽しい箇所」ってのが確りと描かれてるから読んでても飽きないし、それぞれの釣りに「本格的だな~」と思い、憧れちゃうのが素晴らしいのだ。 そんな釣りキチ三平の映画だが…発表当時も勿論観た。 けど、もう一回観ると更に楽しく閲覧できたのも事実。 うん、俺的には結構好きな映画なんだよな…マジで。 キャストについては、あのキャラを実写化するに当たって(俺は)特に問題はないと思ってる。 取り敢えず、映画に対しての感想をザーッと並べてみよう。 ■■【良い点】■■ ●キャストと背景● 基本的に凄く好きな、秋田の田舎な雰囲気を醸し出している。 三平君が棲んでる場所の空気感、湿気まで感じられて俺は凄く共感した。 そして三平君を演じた須賀健太君、魚紳さんを演じた塚本高史さん、そして…ユリッペをいい意味で田舎っぽく演じた土屋太鳳ちゃんが良い感じ。 そして、一平爺さんを演じてるのは…渡瀬恒彦さん。 まぁ、原作的な見た目は”大滝秀治”が究極に似合うと思うけど…ただ、やっぱり芸達者な渡瀬さんが素晴らしい演技でカバー。 あの目線や表情が最高で、観ててニヤニヤ出来てしまった。 いやー…映画を支える役者の演技って本当に凄いんだなーと改めて思う。 最初の「鮎の友釣り」のくだりは、俺的には原作の三平らしく好き。 コント赤信号(解散したんだっけ?)の小宮孝泰さんも楽しそうに演じてたし、釣り対決のシーンは相当にリアリティーを感じた。 全員に言えるけど、キャラクターの特徴を継承しつつも「現代風なアレンジ」も有ったりして納得が出来たかな。 もう少し魚紳さんが凛々しいイメージだけど、それで通すと、一気にストーリー的に物事が解決しそうだから…まぁ、しゃーない。 あと、CGを担当した白組さんについて。 魚の動きや、通常画面でも泳いでるところを見せたり…あれは相当に釣り人独自の視点を強めて感動した。 昔、仕事を何度か白組さんとは、させて貰った事があって当時から技術的には感動した会社だった。 あと、行政関係の仕事をした時に、当時の小川社長とよく打ち合わせさせて貰ったなぁ…元気でやってらっしゃるんだろうか。 ともあれ、凄く素晴らしい仕事を、今もされてるのはエンドクレジットなどで社名を観ると…(何故か)嬉しくなってくる。 * * * ■■【ダメな点】■■ ●最後の怪魚との釣りがダメ●。 さて、簡潔に書くと…本作のクライマックスシーンの怪魚への釣行。 ここがもう、相当につまらなかった…いや、マ・ジ・でっ! この当時で考えたらCGは凄く頑張ってると思うんだが、釣りを知らない演出のせいだろう。 それと、フライ・フィッシングは(魚が掛かっても)リールを巻かんよ! あと、「怪魚を釣ってる時に、背中に乗せる」とか…釣りキチ三平を勘違いしてると思う。 あの描写は、原作でもそういうシーンがあるからって、思い付きで入れちゃダメ。 原作では、リアリティーのお陰で成り立ってたけど…実写にすると滑稽になるっしょ? まず、「糸が切れたら終わる!」これが釣りの黄金鉄則! そこをグラつかせる描写は、三平には絶対に入れるべきじゃない。 * * ああ…色々と書いちゃったけど…いま思えばアレだ。 本当に――矢口先生は凄い人だった。 作品を通じて、本気で子供の未来を考えてくれた。 だから長期連載した三平君と一緒に、俺たちも成長できた。 心の底からそう思うんだ、本気で。 人間と世界の関わり方…そして地球は水の世界だと。 矢口先生と三平君に教えて貰った。 矢口先生、本当に有難う! 釣りキチ三平は…俺のタカラモノです。 . [ブルーレイ(邦画)] 7点(2023-01-23 16:26:36) |
20. 戦場のメリークリスマス
【4K修復版で鑑賞。】 チネチッタは最近…メェ――ッチャ好みだ。 観たかった映画が。これでもかとリバイバルされてる。 2001年宇宙の旅も、七人の侍も全部面白かったなー。 つー事で、今回は古い映画に。 何でも4K修復されてるとの事で気分がグングンと入ってくる。 ――戦場のメリークリスマス(1983年) この映画は、既に何度か観ているんだが…痛感した事。 それは、観ている映画でも「(一定以上の)時間を経過」させると印象がガラリと変わる。 別に自分の事を偉く言うつもりは無いが、きっと「観なかった期間の、人間的な成長」がそれを感じさせるのだろう。 今まで、それを強く感じたのは映画版の「機動戦士ガンダム」だ。 最初は赤い彗星シャア・アズナブルのカッコ良さに惹かれ、凄く好きになる。 けど、大人になって「下の者を引っ張る立場」になれば、ランバ・ラルの責任感と、実直かつ老獪な仕事への取組みに惹かれ… そして、「さり気なく難関な仕事を熟す」マ・クベに対して(嫉妬も半分含め)素晴らしい男だなー、なんて考える。 何より、結婚したり、子供が出来ると余計に胸に来るシーンは、ブライトとアムロの母のシーンだ。 息子であるアムロを預かり、彼の母に対して「息子さんをお預かりします!」と凛々しい言葉を残すのが、20歳を超えてない青年ってのが、否が応でも「戦争の悲惨さと非情さ」を表現している。 さて、その――「戦争の悲惨さと非情さ」だ。 本作、戦場のメリークリスマスは相当に訴えていた。 設定の秀逸さも素晴らしいが、戦争映画とセットになりがちな流血沙汰はあまりなく、それよりも「精神的に追い込まれてゆく様」の描写が凄まじい。 では、追い込まれてるのは誰なのか? それは「捕虜」たちだけではなく「日本軍の者も」だ。 人間的な好き・嫌いはあるだろうが…観た人、観る機会がある人は考えて欲しい。 作品の日本兵は誰もが軍務に忠実なのだ。 俺の持論ではあるが、「自由とはサボる権利を有してる事」と思っている。 この映画では、誰もサボる事なく任務に就き…それ故に悲惨な状況が次々に発生する。 そんな中で、常に現場的に対処して苦悩するが故に、日本兵が悲惨さを引き起こすトリガーと成ってしまう。 この体系を作った上の人間は、この悲惨さを知っているのだろうか? 劇中でデヴィッド・ボウイの幼少時代が描かれている。 子供の頃から、歌う事が好きな弟を護って来た彼なのに…弟が自分の通う高校に入って来た時に新人歓迎の”イビり”に遭遇する。 服を脱がされ、無理に歌わされ…弟はそれ以降、歌う事が無くなった。 勿論、それ以上の悲惨な光景はなかったが、それ以降は弟ととの距離が出来てしまい苦悩する。 助ける事が出来なかった…いや、助けなかった彼は、ずっと自分の行為を悔いている。 今は捕虜にされてる戦場だというのに。 人はそれぞれ、そんな悔いと共に生きているはず。 それは敵対するイギリス兵だけじゃなく、日本兵もみんな同じだろう。 そして、それが「戦争という括りの中」で、平等に与えられる人間の所業だ。 誰もが苦悩し、苦しむ…なのに、それを引き起こすのも人間。 たけしが演じる「ハラ軍曹」が見せるラスト。 「メリークリスマス!Mrローレンス!」 明日、処刑されるのに笑顔のハラ軍曹。 狂気なのか?後悔なのか? それは、まだ…今の俺には分からない…未熟だ、俺は…。 けど、祝うべきクリスマスを創ったのも戦争を起こす人間なのは解る。 戦争を起こすのは人間。 終戦後、強引に敗戦国を裁くのも人間。 忠実に軍務に励もうが…関係ない。 反論させない為には命を奪って処刑するしかない。 だが、デヴィッド・ボウイが見せた坂本龍一へのキス。 憎しみと醜悪の戦場の中、愛のキスを彼に示した事…。 それこそが、あの映画のテーマなのかも知れない。 そして――あの映画音楽。 この美しい調べの中に…うん。 人間が向かうべき場所が示されているのかも知れない。 また、何年かした後… 俺は、その場所をこの作品で探したい。 見つかると信じて。 * * Blue Jean(Official Video)を聴きながら。 . [映画館(字幕)] 8点(2023-01-18 23:23:32) |