1. フォロー・ミー
やるせなくやさしい映画で見終わった後に、この映画のテーマソングのようにふわふわワウワウしてしまいました。この映画を見た後はゆでたまごの割り方が変わってしまいました。あまり人に教えたくないタイプの好きな映画です。2008年になって数十年ぶりにBSで再度見ました。この映画のキーワードが「孤独」だと気がつきました。ますます好きになりました。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2003-06-17 02:48:34) |
2. ミスター・ロンリー
映画紹介のそっくりさんというところで場末の演芸場のようなイメージを感じて敬遠していましたが予想以上にはまってしまいました。 最初の方は温かい優しい人が多くてほんわかした雰囲気で入っていきますが、途中から毒がのぞき始めて、尼さんが飛行機から落ちるあたりで、この映画はどちらに向かって行こうとしてるんだろうと思いはじめ、そうしたら目が離せなくなりました。 いくつもの印象的な死が出てきます。人生なんて思う通りになんかいかない、それでも生きて行こうと思う。それも力強くではなく、なるように流されてみよう、そんな風に思える映画でした。 [インターネット(吹替)] 9点(2017-07-02 12:38:17) |
3. ストレイト・ストーリー
《ネタバレ》 リンチの中でも「マルホランドドライブ」と同じくらい好きな映画です。年をとった男が言います。「年をとって辛いのは昔を憶えているから」・・・さて、その昔とは幸せだった過去なのか、不幸せだった過去なのか?どちらにしろ年をとったのが辛いというのは悲しいことだなあと思いました。なのにやさしく、年をとるのもいいなあと思わせてくれる映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-05-04 08:08:12) |
4. コーリャ 愛のプラハ
泣かせの映画だと思っていたので、ひねくれやの自分としては斜に構えてみていました。お金で偽装結婚をして、相手に亡命されて残された子供を嫌々面倒見ながら、気がつくと情が移っているなんて、ありがちだと思いながら、気がついたらボロボロ泣かされていました。カラスが置いたらしい安いアクセサリーのシーン。地下鉄での犬と子供のシーン。そんなところに思いきりはまってしまいました。「セントラル・ステーション」とか、この映画とかの、おせっかいを焼くのが嫌いなのに、いつのまにか・・というシチュエーションにめちゃくちゃ弱いです。ちょっと甘めですが9点。しあわせは悲しいときに、気がつくとその中に隠れているあるのかもしれないなあと思ってしまいました。 9点(2005-02-22 08:17:12) |
5. 小さな恋のメロディ
トロッコ、金魚、縦笛、雨の日の墓地、砂浜の城、かわいい男のと女の子、メルヘンですね。ビージーズとCSNYの音楽で、日曜の朝のラジオのベスト10を思い出します。個人的にはジャック・ワイルドに足を踏みつけられる太った女の子が大好きでした。 9点(2003-06-17 14:37:11) |
6. ファーゴ
グロで残酷なのに見終わった後に暖かい気分になる映画なんて滅多にない。傑作だと思う。 9点(2003-06-03 04:06:27) |
7. ダイ・ハード4.0
《ネタバレ》 いやー面白かったです。それまでの3本も面白かったのですが、今回は定番ハードボイルドの王道という感じでした。情けないハッカーとふたりで立ち向かっていくところも、親子関係がしっくりいかなかった娘が人質にとられたけれど、しっかり父親譲りのハードボイルドさを身につけているのも気に入りました。ほとんどカンフーアクションのような敵もすごかったです。目新しさはまったくなかったけれど楽しめました。楽しさで言えばこのシリーズで一番かも知れない。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2008-08-12 05:26:52) |
8. ヘアスプレー(2007)
《ネタバレ》 とても面白かったです。悪女役が板に付いてきたミシェル・ファイファー、うれしそうにさえない親父を演じてるクリストファー・ウォーケン、女装を楽しんでいるようなトラボルタなど、俳優がみな良かったけれど、公募で選ばれたニッキー・ブロンスキーが最高にはまっています。それまでアイスクリームショップで働いていたと言うのさえ宣伝に思えるくらいのキャラクターでした。音楽も60sの雰囲気の衣装や町の様子もライトサイドな感じはしますがワクワクします。それにしてもキュートなおデブちゃんのニッキーが、ハンサムなザックを見た目で好きになったのに「彼は人を見た目で選ぶタイプじゃないような気がするわ」と自分を棚に上げて歌うシーンが、おいおいという感じでおかしかったです。ディバインとデボラ・ハリーの出ているオリジナルのジョン・ウォーターズ版を見てみたくなりました。 [試写会(字幕)] 8点(2007-09-24 05:02:36) |
9. イン・アメリカ 三つの小さな願いごと
《ネタバレ》 後半は涙と鼻水をすすりながら見ていました。自分を責めながら生きていく人の話にめちゃくちゃ弱いです。ニューヨークのスラム街、貧しくて恐くて吹きだまりな人たちの決して良い環境でもないぼろいアパート。不幸を抱えたままの家族の暮らしなのに幸せな感じがしました。うだる暑さでやっとつけたエアコンがショート、それだけで死にたくなるくらい鬱になりそうなのにニューヨークの街のせいか、どうにかなるだろうという開き直りのような不思議な力を感じました。そんな生活からかいま見える街の生活が不思議なノスタルジックを伴って魅力的でした。ニューヨークに住みたい! [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-09-17 17:21:10) |
10. いつも2人で
倦怠期の夫婦の過去と現在が混ざり合って、戻ることのできない幸せな過去を引きずりながら、醒めたしまった現実を重ねていく、そんな切ない話です。この映画を見て寝かしすぎて失敗したワインのようだけど、そんなワインでも飲み方次第で飲めないわけじゃないと思ってしまいました。オードリーのために書いたというヘンリーマンシーニの音楽が秀逸です。サントラCDだけでなく、いろいろなヴァージョンを集めて買ってしまったくらい、このテーマソングが大好きです。 [映画館(字幕)] 8点(2005-02-20 07:47:49) |
11. SWEET SIXTEEN
ケン・ローチの映画はどれも好きですが、この映画ではすっかり同調してしまいました。一生懸命に尽くす子供に対して迷惑ばかりかける母親。個人的に他人事とは思えなくてはまってしまいました。面倒ばかりかける母親でも生をあたえてくれたことを思うと、一生縁は切れないのでしょうね。フィクション映画なのにどっぷり感情移入しました。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2004-09-25 06:43:56) |
12. カプリコン・1
《ネタバレ》 見ているうちに汗をかいてしまいました。「アポロは本当に月に行ったのか」という本がベストセラーになっていましたが、月に着陸したことにしよう、のあとに宇宙飛行士を殺してしまえ、というのはアメリカ的です。これと「ネットワーク」を見ていると情報社会は怖いなあとつくづく思います。何を信じていいのかわからない世界はおかしなものです。いったいそこまでして守りたいものは何なんでしょうね。 8点(2003-08-19 10:29:40) |
13. ミッドナイト・エクスプレス(1978)
ジョルジオ・モローダーのテーマソングが心臓の音のようにドキドキさせます。ブラッド・デイビスはこの映画だけでも記憶に残ります。土埃色のイメージのやるせない映画です。病院での静かな狂気はすごいです。でも猫に対してのあの仕打ちは許せない。 8点(2003-07-08 12:37:10) |
14. エイリアン
池袋文藝座の2階席の一番前で見ました。途中で心臓が止まって、明日の新聞に載ったらどうしようと思いながら見た唯一の映画です。かくれんぼしていて鬼がどこからでてくるのかわからない恐ろしさ、さらに捕まったら食われちゃうと思うとさらに恐ろしかった。 8点(2003-06-17 04:37:28) |
15. ラッシュ/プライドと友情
彼らのことを何も知らずに見ましたが、良質のドキュメンタリーを見ているようで面白かったです。 ふたりの正反対の生き方は、どんな風に行きたいか、生きられるかの選択にも思えます。が同じものを目指しているところ、目指すものがあるところが興味深かったです。うらやましく思えてしまいました。 [試写会(字幕)] 7点(2014-10-25 19:17:18) |
16. インセプション
飛行機の中で見ました。ストーリーも映像もキャスティングも文句なし。ディカプリオの役柄がセンチメンタルすぎますが、レフの「ソラリス」で提示されて以来、何度となく映画や小説、マンガなどに使われたテーマ、辛い現実で生きるより幸せな夢で生きていたほうが幸せなら、現実逃避でもしかたないのではという選択。やはり泣けてしまいました。 [映画館(吹替)] 7点(2010-11-06 22:31:55) |
17. 理想の女
《ネタバレ》 料理でも作りながら見ていようと思って期待していなかったのです、とても面白かったです。最初にヘレン・ハントが新聞を見て「このチャンスにかけてみることにした」と思う意味が、中盤でそういう意味だったのかと理解しました。いろいろなシーンでひっかけがあってしゃれています。演技派のヘレン・ハントでも悪女の役は難しいかな、ミスキャストかなと思っていたのですが、途中で納得してしまいました。やっぱり上手です。オスカー・ワイルドの名台詞のたっぷりで見ごたえがありました。 [地上波(吹替)] 7点(2009-11-28 12:57:29) |
18. ウルヴァリン:X-MEN ZERO
X-MENが大好きなわりにウルヴァリン自体には余り興味がなかったけど、それでも充分楽しめました。若き日のサイクロップスが出てきたりするのも楽しかったです。他の主要キャラの生い立ちがからめばもっと面白いかも。映画館を出るときには思わず握り拳をつくって力を入れてしまいました。 [試写会(字幕)] 7点(2009-08-31 22:19:25) |
19. エディット・ピアフ~愛の讃歌~
《ネタバレ》 マリオン・コティヤールがオスカーをとったときに流れた映像でピアフそのものだったので良くできた伝記映画なんだろうなと思っていたのですが、映画を見ているとピアフになりきっているのに、マリオン・コティヤールならではのかわいさが見えていて微笑ましかったです。ピアフのイメージはわがままで恋愛遍歴で知られる大歌手でしたが映画のピアフは良い意味でマリオン・コティヤールのピアフ。ちょっといじらしかったです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-10-01 05:24:32) |
20. あるスキャンダルの覚え書き
《ネタバレ》 フィリップ・グラスが音楽を担当すると、どんな映画でも不安と恐れが漂ってきます。身近に、この映画のジュディ・デンチのように自分は人を幸せにしてあげるという思いこみから、目をつけた人をどんどん孤立させ、自分だけしか仲間はいないというように追い込む人がいました。その人のせいで職場や友人を失った私でさえも、彼女のような人がかわいそうだと思えるくらい良い演技だと思いました。一報のケイト・ブランシェットも、一応は幸せな結婚生活を送っているのに、どこか空虚感を憶えて、一途に愛情表現を仕掛けてくる平凡な少年に惹かれていくのも理解できてしまうような名演技でした。どちらの女性も年をとっていくことの淋しさがにじみ出ていました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-08-11 04:21:41) |