1. ユージュアル・サスペクツ
むむむ・・・この映画レビュー平均点は高いのに、『良』評価は、やや否定的なレビューの方が多い。なぜだ!?・・・ソゼの圧力でもかかっているのか?(笑) 10点(2003-10-24 15:57:09)(笑:2票) (良:1票) |
2. CURE キュア
《ネタバレ》 自分は、ちょっと前に流行った”癒しブーム”が嫌いでした。だって、お香からCDに至まで”癒”の文字が入った商品がでたりしたし、TVでも「癒されますねー」って連呼してたり・・癒しって言ったら個人の感覚だから、向こうから癒しですよ来られるのは嫌だなーと。でも、このタイトルはニヒリズムと言うかアイロニカルというか、究極に解放(癒)された人が起こすのが殺人とは・・。いくつかの謎が消化不良だけど、自分なりに考えたのはこうです。佐久間(うじき)は本当に自殺。すでに暗示にかかり自分が殺人衝動に捕われる事が怖くなって自分を拘束、のちに自殺した(佐久間の死が尊厳あるものだったと思いたいから)。妻を殺したのは高部(役所)。ラスト、ウエイトレスがナイフを持ったのは、新しい伝道師となった高部の”癒し”によるものだと思います。・・そう推理した上で、誰が誰を殺したかなんてどうでもいいことにも気付きます・・「アンタダレ?」・・「小学校の先生」「警視庁本部長」・・そういう言わば社会的な「記号」でしか自身を表現する事ができない事実。親しい者同志でさえ、気持ちの衝突はあり、それが何の抑制もなく行動すると殺人になるとしたら・・あの続きを想像すれば世界に殺しが満ち溢れるのかも知れません。間宮(萩原)が「あんたはすごいよ」と言ったのも「あんたは、おれよりもすごい伝道師になれる」という意味かもしれません。。一番ゾッとしたのは劇中食事も喉に通らなかった高部が殺人を犯したあとの食事では、皿を舐めたかのようにきれい食べていたところ(空の洗濯機も効いたな・・)。全体的にロングショットが多く淡々と見せているのに、時間の経過と共に、陰うつな空気が絡み付いてくる感じ、胸騒ぎと言うかザワつく感じをうまく演出していると思った。個人的には間宮にもっと説得力(魅力?)があればということと、癒し(魂の解放)=殺人というのがちょっと乱暴かなと感じました(この基本設定が飲み込みきれなかったので大きく3点減点しました)。 7点(2005-03-06 17:54:21)(良:2票) |
3. 冷静と情熱のあいだ
フィレンツェが見たければ『ハンニバル』をどうぞ!(普通『眺めのいい部屋』か『旅愁』すすめるか(笑)) 2点(2003-11-09 14:47:06)(笑:2票) |
4. エル・マリアッチ
弾丸より、血のりより、映画への情熱がほとばしってる。 6点(2003-11-09 14:06:52)(良:2票) |
5. ソラリス
《ネタバレ》 ソラリスの映像、原作、前作とは異なり、美しい色のガスに被われたような惑星・・脳のシナプスのスパークのような、生物が生まれ出ようとしている卵のような、神秘性が感じられた。ストーリーもザックリと削られたものがありますが、このアプローチでいろいろな空想がひろがり楽しめました。・・コピーを愛してもいいんじゃないか?コピーとして生きてもいいんじゃないか?人はカタチを愛すの?自身の記憶の投影である相手なら満足なの?逆に自分が欲するなら、相手が何者であろうと、場所がどこであろうとかまわないんじゃないか?・・etc。一番好きなのは、”客”も、自分の存在に悩むところ。愛する者の形をしたナニカ、というのはSF、ホラー、サスペンスで見ましたが、それ自身の葛藤を見せたのは自分には今作が初めてで新鮮でした。ソラリスの存在や意図も原作に縛られることなく空想できる余地がまたよかったように思います。クルーニーは自分の中ではニヒルで嫌味な優男だったけど、今作の機微ある演技で見直しました。たしかに多くの方が言う通り、ハンディカメラ、ライティングカラーとかで見せるメリハリはソダーバグのパターンかも知れません。でも意図があって使っている演出だし、スタイルも意図もない監督の仕事よりわかりやすく、きれいだと思います。・・ただ、ここの平均点を考慮して、人にむやみに薦めないようにします(笑 7点(2004-06-28 14:56:21)(良:2票) |
6. ゲーム(1997)
《ネタバレ》 タイトルでネタバレしてるので、見てる人の脳裏に『ゲームだろ?』って選択肢はずっとある。それが次第にわからなくなるのは、”ゲームでは出来ない”って状況にもっていくから。・・で、オチが”ゲームでした”っていわれても納得できない。あれほどの自由度があったんだから、死者が出てもおかしくない、武器が手に入らなくても車でも素手でも人は殺せるし。・・ゲーム終わっても、弟、本気で撃たれちゃ気分悪くないかな。 3点(2003-10-25 10:52:19)(良:2票) |
7. ブラックホーク・ダウン
レビューをいくつか読ませてもらったら、ソマリアの人をエイリアンに見立てたとか、アメリカ万歳映画と言う人がいたけど、映画って見る人によって感じかたが違うんだなーと思いました。・・・自分は『プライベートライアン』ですら物語性が強くて、後半はしっかりとした意味のある死を演出してたけど、この映画で意味のある死なんてなくて、これが戦争なんだ・・いや、本当はもっと悲惨なんだろう・・って思い、怖さと虚無感でいっぱいになった。ラストのジョッシュの語りは蛇足に感じたけど、自分に戦争そのものを感じさせ考えさせてくれた一本。 10点(2003-11-21 13:32:57)(良:2票) |
8. ラスト サムライ
《ネタバレ》 最初に勝元らが霧の中から現れるシーンで、怖さと高揚感で鳥肌が立った。・・劇中にも”蛮人”と呼ばれるように、歴史の中で蛮行もした侍も、日本の一時代を築くのに必要とされた者達。そして自分が信じる侍の高潔・・この”怖さ””高潔さ”が、外国人の目を通すことで、わかりやすい形になっていてよかった。モデルとなった西郷さん、明治維新には賛成したものの、急速な西洋化には警鐘をならして(攘夷が通らずゴネた?)起こした、西南戦争が無駄ではなかったと思えた(征韓論が退けられて以降、西郷さんは死に場所を求めるだけでやる気がなかったという説が有力でも)。戦争を美化するわけではないけど、今を肯定するなら時代の人柱になった無数の屍を無駄だと思いたくない、そういう考えもくんでくれていたと思う。オールグレンが『彼等は日々の生活に完璧を求める』と言ったのを聞いて、以前、外国人に「日本人はすごい。学ぶことを”あたりまえ”、働くことも”あたりまえ”・・こんな社会はなかなか作れない」と言われたのを思い出した。・・まじめさ、杓子定規なとこ・・自分が日本の格好わるい所とさえ思ってた部分も、誇れる部分の一つだったんだと気付かされる。こんな日常に侍魂の一片が残っていると言われたようで誇らしくなる。・・多くの方が言う、おかしなとこもあります。でも、わかる人は脳内補完してあげたらいいと思う。剣対銃なのなんて、わかりやすくする為のものだから気にしない(笑)キスと土下座は・・脳内消去(笑)逆に”横浜港から見える巨大富士”なんて、ちょっと笑ったけど北斎の絵のようで、シュールな美しいシーンだと思った。・・なにより描きたかったのは史実ではなく、侍魂。その理解、表現は素晴らしかったと思います。(P・S:勝元が何故英語?と言う人も多いですが、モデルの西郷さんは話せなかったものの、密貿易をしていた薩摩藩に外国語を話す人は多くいたし、フィクションの設定として、おかしくないと思います。・・例えば:殿である勝元は、小さいながらも守らなければいけない国を持っている・・それ以上に守るべき主張も・・先を読む為に、諸外国の戦争、文化に興味を持ち学んでいた。その上で銃火器を持たない道を選び・・死にざまをもって政府に主張を伝えた。・・こんな感じでどうでしょうか。・・なーんて一生懸命フォローしちゃうんだから、よほど気に入っちゃったんだなー(笑)) 9点(2003-12-26 12:50:30)(良:2票) |
9. もののけ姫
この映画はラストの『生きろ』これに要約されると思う。監督は、これが引退作と言ってたけど、それは本気だったはず。だからこそ、この映画はちょっと変な言い方をすれば、“監督の卒業試験”的なメッセージ。難しいと言う人がいる反面、環境保全のメッセージがあざといと言う人もいた、自分は、そのどちらでもないと思う。なぜなら、エボシは“人”を、もののけ(神)は自然を代弁、さらにアシタカ、サン、ジコ坊、など多くの言い分を、少々の痛み(バイオレンス)と共に見せた上で、『生きろ』・・・これは、人が生きて行く上には、必然的に自然も破壊する、その業は変えようもない・・それでも『生きろ』と・・・その強いメッセージは、日常のありとあらゆる場面にも当て嵌まり、とにかく『生き』てみろという監督が子供達に最後に与えたかったメッセージではなかっただろうか。ナウシカのマンガが13年続き、最後に『生きろ』と言ってみせたように(という意味では、全く違う世界観にしたナウシカの続編に思えた)、監督は、ほとんど全作品で言ってきた“自然保全”以前の、人間に対する尊厳と賛歌を見せてくれたように思う。自分にとっては不朽の銘作。 10点(2003-11-02 00:14:53)(良:1票) |
10. 氷の微笑
悪趣味。低級。サスペンスとしてありきたり。エロくも無し。・・ですか、みなさん手厳しい。自分はハタチ前後に見たと思うけど、サスペンスをエロティックさで目くらましさせるのが新鮮に感じて、結構楽しめたなー。・・あとで見た人と推理が違ってたりするのも楽しかったし・・・でも楽しめたおれは、ありきたりなサスペンスとエロで満足する、低俗で悪趣味な男?ヤベー(泣) 7点(2003-12-05 15:19:47)(笑:1票) |
11. ボウリング・フォー・コロンバイン
《ネタバレ》 多少、独善的にもなってるけど、自分が知らなかったことを飽きさせず重くなりすぎず見せてくれてよかった。問題提起をすることは誰でもできるでしょうが、そのひとつの答えを導き出すのは難しい事・・・感心した。・・・日本のワイドショウも、評論家もやっちゃってますね無駄な”恐怖の喚起”。ヘストンさんは猿に捕われてから銃が手放せなくなったわけじゃないよね? 8点(2003-11-14 14:15:24)(笑:1票) |
12. デイ・アフター・トゥモロー
近い未来、起こり得る話・・・日本に大きなヒョウが降り・・千代田区が猥雑な飲み屋街と化し・・日本人の日本語は怪しくなる・・怖っ!(笑)・・冗談はさておき、凄まじいまでのスケールの映像を楽しめました。ストーリーとは別に、自分の好きなデニスクエイドとギレンホールは手堅い演技をしてくれたように思いました。こういう監督さんはCGや特撮の進歩に投資してくれているように思うので、これからもストーリーがいらないほどのものに取り組んでほしいです(笑) 7点(2004-06-30 13:27:28)(笑:1票) |
13. インファナル・アフェア
《ネタバレ》 精神科医の元でしか安眠できず、自らに子供がいることも知らなかった男。フィアンセにさえ明かせない二重生活に、ピリオドをうとうとしていた男。何か一つずれていれば、交錯しなかった運命、違った出合いなら友人にさえなれていたかも知れない二人。・・・無問道に残された者は、失われた命の荷も負わされた・・・見ていてヒリヒリするような、ノワールの世界にシビレました。音楽は趣味に合いませんでした。 [映画館(字幕)] 8点(2003-10-21 00:21:50)(良:1票) |
14. クリムゾン・リバー
《ネタバレ》 ヴァンサンカッセル、ジャンレノ、2大スターを使えば期待するなって方が無理。謎に魅力があって、アクションも見せたりして、娯楽作としての目配せが随所にある・・・・でも、オチが納得出来なすぎ、初動捜査でそんな初歩的なミスがあるとは考えないもんな。英題、クリムゾンリバーは深紅の川=血脈=血縁って伏線になってていいのかも、原題だとLes Rivers Pourres=紫の川だもんね。・・どっちにしても終わり悪けりゃ、すべてがっかり。 3点(2003-11-06 11:53:53)(良:1票) |
15. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
自分にとってはディズニーランドみたいな映画。女の人に行こうっていわれて一緒に行って・・気付けば結構楽しんでる・・みたいな。娯楽作として十分に楽しかったです。・・この映画のにツッコミなんて入れるのは、ミッキーマウスに”チャック”ついてないかなーって見るようなもんですよー(笑) 6点(2003-10-24 16:12:50)(良:1票) |
16. ルール
『ホラーだし、大して面白くないんだろ?』って思っても見てしまう・・・さらに『・・2は絶対ダメだろー』って思ってもたぶん見てしまう・・・これもアーバンレジェンド。 6点(2003-11-12 15:26:09)(笑:1票) |
17. 12モンキーズ
テリーギリアムは、エンターテイメント性の高いストーリーを撮っても、有名なキャスティング使ってもちゃんとマイナーな香りがある。この映画も、違う監督では出し得なかった世界観を楽しめる。こういうスタイルのある人は『あれをこの人が撮ったらどうだろ?』と想像するだけでも面白いからいい。ただ、12モンキーズはキャストで少しストーリーが読めたりしてしまうので、やはりちょっと損をしているかな。 7点(2003-11-05 21:58:33)(良:1票) |
18. 海辺の家
《ネタバレ》 ”死”を題材にしたリアリティのあるドラマを期待して見たのがいけなかった。序盤の父と子のやりとりは引き付けられたのに、話が進むとどんどん御都合主義に。隣人にしても”悪人だから犬が車に小便かけてたんだ”ってことでしょうか?元妻の夫は悪いだけの男ですか?息子のはなもちならない同級生が屋根から落ちたのはバチってこと?しかも”骨が出てる”の字幕は目を疑いました。その同級生と隣の奥さんの関係、隣の娘と主人公の関係は、面白いエピソードですが、必要な話とは思えません。映画の進行に連れて家が出来ていくという設定、キャストの演技力に魅力があっただけに残念に思いました。 4点(2003-10-21 17:35:25)(良:1票) |
19. フォーン・ブース
《ネタバレ》 公衆電話に拉致されるまでの、ほんの数分で、スチュが口先と頭の回転で生きてきたことを見せる演出がうまい。ま、助手と同じ目線で見てるから、事実は映画の進行とともにわかる仕掛けだけど、はじめのあのテンポのよさで一気に引き込まれた。あとはギリギリ必然性を感じられる演出と、C.ファレルの熱演で楽しく見ることができた。命を狙われての不倫の告白というシチュエーションに、心拍数のあがったのはおれだけ?(笑)おしいのは、犯人の動機。神気取りの男が麻薬王とか狙うのはわかるけど、なぜ不倫(しかも未遂でしょ?)と、傲慢さで、あそこまで用意周到な狙われ方をしなきゃいかないのか、説得力がない(ただのサイコと切って捨てるにはおしい犯人像だったし)。でも、それを差し引いてもよくできたサスペンス。 6点(2004-06-11 18:02:04)(良:1票) |
20. ダイ・ハード3
”1””2”と変わっちゃった要素は大きいけど、なんだか好き。少々の無理があったって凡百のアクション映画よりは、やっぱり面白い。TVとかでやってるとつい見ちゃう。”2”よりすきかな。 7点(2003-11-09 19:15:40)(良:1票) |