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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1275
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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1.  愛と死の間で 《ネタバレ》 
脚本家としてハリウッドトップに君臨しているスコット・フランクの初期作品ということで鑑賞前には期待もあったのですが、鑑賞後には久しぶりにつまらん映画を見たなぁと感じるほどの駄作でした。深夜でもないのに猛烈な睡魔との戦いとなり、休憩を入れたり、テレビの前で立ち歩いたりしながら何とか最後まで完走できたという、もはや苦行の域に達した映画体験となりました。 ドラマの流れがとてもぎこちなく、せっかくのオカルト設定が登場人物達にさほどの影響も与えていません。例えば、40年前の殺人事件の被害者と死刑になった犯人の写真を見ると、まんま私たちカップルと同じ顔でしたという、普通に考えればびっくり仰天の展開を迎えても登場人物達は「ふ~ん」という程度のリアクションしかしないのですが、恋愛関係に発展しかけている相手が前世で自分を殺した人間の生まれ変わりかもしれないという微妙な状況に置かれたのだから、いろんな意味でもっと驚かねばならないし、この人との関係を続けてもいいものかという迷いに発展させなければならないとも思うのですが、こうしたそこにあるべきドラマが見事にスルーされています。 また、ミステリーとしても今一つ。アンディ・ガルシアやロビン・ウィリアムスといったビッグネームを意味ありげに登場させながら、実は事件の核心部分には何らの関係もなかったり、他方で傍観者の一人として現れた人物が真犯人でしたという仕掛けがサプライズのつもりで置かれているのですが、意外な真相に驚くことよりも、真相に関係のないやりとりを今までさんざん見せられてきたという肩透かし感の方が強く出ています。結局、事件の真相部分に魅力がなさすぎるのです。 この犯人がなぜマーガレット殺害に至ったのか。また、完全犯罪が成立してこのまま勝ち逃げできる状況にありながら、なぜ自ら名乗り出てまで主人公たちによる過去の詮索活動に加担したのか。この辺りをうまく説明できていないために、サプライズがただのこじつけのようになっています。ローマンとインガ親子の愛憎関係や、両者の間で成立していた関係を崩した異物・マーガレットとの確執などがきちんと描かれていれば立派なドラマになった可能性もあったのに、謎が解けたら「はい、終わり」と言わんばかりに映画が終了してしまい、何もスッキリしませんでした。 本作はケネス・ブラナーのハリウッドデビュー作であり、以後四半世紀以上に渡ってブラナーにはコンスタントに仕事が入り続けていますが、この人が撮った映画で本当に面白かったのって何本あるでしょうか。ハリウッドのお偉方はその輝かしい経歴に目がくらんでいるのかもしれませんが、映画監督としては並レベルの人ではないかと思います。
[インターネット(字幕)] 3点(2018-06-26 18:19:15)
2.  アンタッチャブル
デヴィッド・マメットによるキレのあるセリフ、持ち前のクセの強い演出を封印して王道の娯楽に徹したデ・パルマの意外な引き出しの多さ、重量級のベテラン俳優と当時伸び盛りだった若手俳優を組ませて化学反応を起こさせたキャスティングの妙と、あらゆる要素がうまく機能した教科書的な娯楽作だと思います。 特にケヴィン・コスナー起用は神がかっており、赴任時の挨拶で初めて顔を見せた瞬間から神々しいまでの爽やかさで、男の私でも目がハートになってしまいました。エリオット・ネス役についてはミッキー・ローク、ドン・ジョンソン、ジャック・ニコルソンに断られた後にケヴィン・コスナーが抜擢されたという経緯があり、デ・パルマは無名のコスナーの起用を渋っていたという話もありますが、その爽やかさなルックスと、コネリーやデ・ニーロとも互角に渡り合う堂々たる存在感で、この大作の顔をしっかりと務めています。スター誕生の瞬間がここまではっきりと映し出された映画は珍しいのではないでしょうか。  ただし、現在の目で見ると多少の難も見つかります。「娯楽作は2時間以内に収めるべし」という不文律があった時代に制作されたためか、本来はボリュームのある内容がかなりコンパクトに詰め込まれており、展開が異常に早くてカポネ逮捕までトントン拍子で行ったように見えてしまっています。 また、せっかく4人で特捜隊を組織したのに設定上あったと思われる役割分担が本筋に反映されておらず、チーム戦としての面白さが追及されていません。 ・ネス:全体戦略の立案。部下が上げてきた作戦を実行に移すかどうかの意思決定。 ・マローン:具体的な作戦の立案。コネと経験を活かした情報収集。 ・ストーン:切り込み隊長。高い戦闘スキルで前線に立つ。 ・ウォレス:ブレーン。立件に向けた証拠の整備。 各キャラクターの得意分野はざっとこんな感じなのですが、ストーンの射撃スキルが活かされる場面が駅での銃撃戦しかなかったり、ウォレスの会計知識に至っては活用される場面が一切なく(カポネ逮捕の理由が脱税という史実とは異なり、暗号化された賄賂の記録を解読できる証人の争奪戦が映画の争点)、途中からは普通に戦闘に参加するようになったりと、キャラクターの動かし方がどうもうまくありません。
[インターネット(字幕)] 7点(2018-06-15 18:15:56)
3.  愛と哀しみの果て
美しい撮影や壮大なロケーションに支えられた重厚長大な時代劇。オスカーを獲るために作られたんじゃないかと思うようなザ・ハリウッドな作品であり、その思惑通りに同年のアカデミー賞では主要部門を独占したのですが、これが名物に旨い物なしみたいな仕上がりとなっています。 冒頭から確かに見ごたえはあるものの、まったく心に刺さらない時代劇がダラダラと長時間続くわけです。見ていることがここまで苦痛に感じる作品も久し振りであり、最後まで完走できた自分が誇らしくなりました。 あと、邦題がおかしくありませんか?確かに愛も哀しみもあったけど、それがすべての映画でもないような。
[インターネット(吹替)] 2点(2018-03-24 03:12:16)
4.  アリスのままで 《ネタバレ》 
アルツハイマーの研究者が、「もし自分自身がアルツを発症したらどうなるのか」を想定して書いた著作が本作の原作。家族や友人の客観的な視点がほぼ排除されており、患者の主観に絞って描かれている点が独特であり、これによって観客に多くの発見をさせるうまい仕組みとなっています。 例えば、アリスの目の前で旦那と子供たちが「お母さんをどうするよ」と話し合う場面。彼らはアリスに会話の内容は理解できないと思って話しているのですが、アリスには「自分がお荷物扱いをされている」ということはちゃんと伝わるんですね。旦那にも子供たちにも悪気はないものの、こうした一人の人間に対する配慮を欠いた行為の積み重ねが、患者本人を傷つけていくのです。また、馴染みだったアイスクリーム屋にアリスを連れて行った旦那が「君は何を食べたい?」と質問したにも関わらず、「いやいや、いつも君が食べていたのはこっちだ」と言ってアリスの注文を勝手に変えてしまう場面。些細なやりとりではありますが、無自覚のうちに周囲の人間が患者の意思を無視し、それによって患者が余計に自信をなくすという過程がよく見えてきます。 そんな中でアリスとの相性が良かったのが次女でした。一流大学の教授である両親、医学の道に進んだ兄、法曹の道に進んだ姉というスーパーインテリ一家において演劇志望の次女の肩身は狭いものでしたが、蔑まれ、他人からの価値観の押し付けと戦い続けてきた彼女だからこそ、現在のアリスの立場への理解と共感ができたのではないでしょうか。 なお、演劇志望と言っても彼女が本気で演劇に取り組んでいる様子はなく、世界的な演劇のメッカであるNYの実家を離れてわざわざLAで演劇をやっているという点を見るにつけても、家族への反発心がたまたま好きだった演劇と結び付いた程度のものだったと思います。満を持して披露される彼女の演技は超ド下手であり、舞台を見ていた家族の間では「おいおい、これどうするよ」という微妙な空気が流れるのですが、アリスが次女の演技を絶賛したことからその重い空気が一掃されます。「物事はこうあるべき」という価値観から解放されたアリスだからこそ、目の前で次女が一生懸命演じているという姿に対して純粋な感動が得られたのだと思いますが、周囲からの否定に対する反発が唯一の行動原理だった次女は、このアリスの言動でかえって吹っ切れ、演劇の道から距離を置く決断に至ります。このくだりではアルツハイマー患者の良い点も描かれており、決して悪いことばかりではない点が作品の救いとなっています。 以上の通り意義のある作品ではあるのですが、全体としては優等生的で盛り上がりに欠けるという印象を受けました。難病に対する啓蒙という要素があまりに強く出すぎており、映画として面白くないのです。 また、ジュリアン・ムーアは確かに素晴らしい演技を見せているものの、果たしてこれが彼女のベストかと言われると微妙です。演技力と色気の同居こそが、そこいらの演技派女優とは違うジュリアン・ムーア独自の個性なのに、本作ではただの演技がうまい人なんですよね。10年前だったらメリル・ストリープが、10年後だったらケイト・ウィンスレット辺りが演じても同じようなものが出来上がるんじゃないのと感じられて、ムーアである必然性がありませんでした。本作でのオスカー受賞はムーアのキャリア全体に対するご褒美的な意味合いが強いのではないかとの否定的な見解も聞かれますが、『セント・オブ・ウーマン』や『ディパーテッド』がアル・パチーノやマーティン・スコセッシの代表作とは見做されていないように、本作もジュリアン・ムーアの代表作にはならないように思います。
[インターネット(字幕)] 6点(2017-09-16 12:48:44)(良:1票)
5.  IAM A HERO アイアムアヒーロー 《ネタバレ》 
原作未読 てっこが変異する場面の異様さは群を抜いており、続いて街全体が感染に飲み込まれていく過程の物量や勢いも素晴らしく、前半部分はすべてのゾンビ映画でもトップクラスともいえるほどの完成度でした。これだけの映画が日本で生み出されたことに驚いたほどです。 比呂美とのロードムービーになった辺りからテンションがひと段落し、ショッピングモール籠城から人間同士の醜い衝突が見せ場となる後半部分は、ロメロ以来の伝統芸能だったので少々落胆させられました。前半が凄かっただけに、後半にも驚きが欲しかったかなと。 あと、片瀬那奈と同棲し、混乱後には有村架純と行動を共にしながら長澤まさみに助けられるとか、なぜ主人公の周りには美人しかいないのかという点も気になりました。これだけ恵まれていれば、生き残りの集落内でイジメを受けても仕方ないかなと。
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2017-01-29 20:29:39)
6.  アフガン・レポート
ジャンル的には戦争映画に分類されていますが、戦闘シーンはほとんどなし。地雷原にはまってしまった部隊が救出されるまでの数時間を描いた作品なのですが、その緊張感はハンパなものではありません。スリルという点では、オスカーを受賞した『ハート・ロッカー』をも凌駕しています。 この監督が今までどこで何の仕事をしてきた人なのかは知りませんが、その演出力は確かなものです。本作はある種のライド映画であり、常に観客が想定していないタイミングで地雷を爆発させるために、どこに地雷が埋まっているか分からないという登場人物たちの緊張感を観客も共有することとなります。一歩踏み出すことがこれほど怖い映画はかつてなかったと思います。集団ドラマとしても優れています。大ケガをした仲間に対して冗談を言ってリラックスさせようとしたり、弱気になった仲間を叱責したりといったやりとりがイチイチ熱いのです。また、当初は混乱していた主人公が、その目と鼻の先で何発目かの地雷が爆発して重傷者がさらに増えたことから腹を括り、冷静な指示を出し始めるという作品の転換点にはかなりの躍動感があって、見ている私も興奮させられました。 スタッフ・キャストともに無名揃いであるため日本では劇場未公開、B級映画っぽいジャケットでレンタル屋の片隅に眠っていますが、無視するには惜しい力作です。
[DVD(吹替)] 8点(2017-01-16 22:10:38)
7.  アナーキー(2014)
ストーリーテリングの技術とは常に進化していくものであり、発表当時には斬新だった名作も、時代と共に陳腐化していくことは避けられません。シェイクスピアもその例外ではなく、現在の目で見ると突飛な展開、薄っぺらな人物描写が気になります。 『シンベリン』を原作とした本作は、舞台こそ現代のニューヨークらしき都市に置き換えてはいるものの、内容や固有名詞、言葉使い等は原作そのままであり、盛り付けを変えることにより古典文学の印象がどう変わっていくかという点が興味の対象でした。この点、脚本・監督を担当したマイケル・アルメレイダ(過去に現代版『ハムレット』にも挑んでいる)は驚くほど何の工夫も施しておらず、残るのは違和感のみでした。現代劇でありながら時代劇調の台詞を登場人物に喋らせることの違和感をどう中和するか、現代の観客には受け入れられ難い突飛な展開にどうやって説得力を持たせるかという努力をまったくしておらず、古典の悪いところがドバっと出てしまうという結果に終わっています。古典の舞台を現代に置き換えるというそもそものコンセプトがまったく活かされておらず、これならば、年代設定までを原作に合わせた時代劇として製作した方が、まだマシな作品になったのではないかと思います。 数年前にレイフ・ファインズが監督・主演した『コリオレイナス(邦題:英雄の証明)』が古典と現代劇の折衷に見事成功したことと比較すると、本作は完全な失敗と言わざるをえません。
[DVD(吹替)] 3点(2016-05-17 18:20:23)
8.  アレクサンドリア 《ネタバレ》 
拡大期にあったキリスト教が、現在のイスラム国やタリバンの如く多神教の文化や建造物を破壊しまくるという、かなり衝撃的な内容となっています。黎明期にローマ帝国より迫害を受けた歴史はしばしば語られるものの、一定の権威を獲得した後に従前の文化の破壊者となっていたという歴史はよく知らなかっただけに、本作の内容には驚かされました。 また、キリスト教の不寛容を描いた本作がカトリック国のスペインで製作されたという点も驚きなのですが、少しでも不備があれば文句がつきそうなセンシティブな題材にあって、監督のアレハンドロ・アメナーバルは文句のつけようのないほど徹底した完成度でこれに対応しており、作り手の気迫が画面ごしにも伝わってきました。CGに頼らず巨大なオープンセットを建設するという本物志向ぶり、モブシーンのド迫力など、歴史スペクタクルとして申し分のない仕上がりとなっているのです。 内容についてもどちらか一方の勢力を悪役に仕立て上げるのではなく、従前のローマ社会に大きな歪みがあって、社会システムからこぼれ落ちた弱者の受け皿としてキリスト教が拡大したという歴史がきちんと描かれています。基本的には人格者として扱われている主人公・ヒュパティアですら無意識のうちに差別的な言葉を使うという描写もきちんと挿入されており、歴史を多面的に描いて観客に問題提起しようとする姿勢も好印象でした。 問題点といえば、ヒュパティアがあまりに常人離れしていて、私を含めた一般の観客にとっては感情移入が難しいということでしょうか。信仰心はないものの、形式上はキリスト教に入信して批判をうまくかわしながら新旧文化の融和を図ろうとする弟子のオレステスと比較すると、敵対者にわざわざ攻撃材料を与えるかような言動をとるヒュパティアはうまくないなぁと思うし、その頑なさは、キリスト教側の強硬派・キュリロスと変わらないものではないかとの印象を受けました。
[DVD(吹替)] 8点(2016-01-26 16:21:14)(良:1票)
9.  アントマン
3D版にて鑑賞。 ヒーロー誕生篇である上に、初代と2代目、二人分の背景を説明する必要があったため、序盤は少々タルかったものの、アントマンが活動を始めると一気にテンションが上がります。 ただ小さくなって戦うのではなく、舞台や見せ方に工夫があるため見せ場が滅法面白く、今までになかったアクション映画に仕上がっています。また、アントマンに協力するアリ達の擬人化の程度や、見せ場の緊張感を邪魔しない程度に絡んでくる三枚目キャラ達など、あらゆる構成要素のバランスが良く、さらには3D効果も充分で、映画館で観て良かったと思いました。
[映画館(字幕)] 7点(2015-09-19 15:23:45)(良:1票)
10.  アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン 《ネタバレ》 
ヒドラの秘密基地を襲撃する冒頭から、映画のテンションはフルスロットル。6人の主人公の能力をバランスよく見せる演出の素晴らしさには、つくづく感動させられました。ただし、それと同時に違和感も残りました。序盤から楽勝ムードが全体を覆っており、緊張感が皆無なのです。特に冒頭は、軽口を叩きながら圧倒的なパワーで迫っていくアベンジャーズがとても感じの悪い集団に見えてしまい、一方で生身の人間でありながら神やモンスターを相手に防戦せねばならないヒドラの兵士達が気の毒になったほどです。 タイトルロールであるウルトロン登場以降も、その傾向は変わりません。「最大の敵現る!」という予告編での煽りとは対照的に、こいつがとにかく弱いのです。ボディはアイアンマンの改造版に過ぎないし、人工知能ならではの緻密な戦略があるわけでもない。また、これは前作からの問題点でもあるのですが、大ボスとその他大勢の雑魚から成り立っているというシンプルにも程がある敵の組織構造はいかがなものかと思います。雑魚をちぎっては投げ、最後に大ボスを始末するといういつもの流れで、クライマックスの見せ場が恐ろしく単調なものとなっているのです。個性的な能力を持った中ボスを置き、戦いにバリエーションを作るべきだと思います。 見せ場の合間に挿入されるドラマも、実にどうでもいいものでした。単独主演作を持たないキャラクターのドラマが中心となるのですが、ハルクとブラックウィドウがなぜか良い仲になっていたり、ホークアイの家族が唐突に登場したりと、激しくどうでもいいものばかりで眠たくなりました。また、平和の護り方を巡って多少の内輪揉めが起こるのですが、「人工知能を使い、システマチックな監視体制を作るべきだ」と主張するアイアンマンに対して、「あんな信用ならんものに頼れるか」と年寄り臭い主張をするキャップ(実際に年寄りなのですが)。お話は、アイアンマンの主張が間違ってるっぽい感じで進んでいくものの、途中から登場するヴィジョンが底抜けの正義漢ぶりを発揮し、結局あの議論には何の意味があったんだと、観客を大いに混乱させます。 最後に、日本のみ世界最遅上映という扱いはどうにかならんものでしょうか。この手のイベント映画は鮮度が大事。長々と悪口を書いてしまったのも、世界同時上映から2ヶ月も待たされ、私のテンションが完全に下がってしまっていたためでもあります。
[映画館(字幕)] 4点(2015-07-06 06:34:24)(良:1票)
11.  アンダー・ザ・スキン 種の捕食 《ネタバレ》 
捕食対象だった人間に情が移ったために弱くなってしまったエイリアンの物語。溺れた夫婦を助けようとして自らも力尽き浜辺で気絶した青年を石で殴り殺す、その夫婦の赤ちゃんを浜辺に残して去るなど、非情の限りを尽くしていたスカヨハエイリアン。この頃の彼女は無敵だったが、絶望的な孤独の中で生きるプロテウス症候群の青年(特殊メイクかと思いきや、本物の患者を起用している)の姿を通して自分の孤独を認識したことから、人間への同情を抱いてしまいます。そこから彼女(女性かどうかは不明ですが)は防戦一方となり、最後にはレイプ魔に焼き殺されます。悲しいかな、人間の世界は依然として力により支配されており、他者への共感は躊躇を生み、それが弱みになってしまうという、非情な真理を描いた作品と私は解釈しました。 エイリアンを演じるスカヨハは、まさに体を張った名演技を披露。これまで多くの映画でセックスシンボルを演じながらも脱ぎの仕事はやってこなかった彼女が、この低予算映画でアッサリ脱いでしまうという気前の良さ。また、女優さんであれば美しい体を撮って欲しいと願うものですが、彼女はあえてタルんだ体に仕上げてきています。肌の下”Under The Skin”に本体が隠れているという設定を再現するためには、贅肉を落とした美しい体ではなく、ダボダボの体が必要だったのです。ここまでやってしまう女優根性には恐れ入りました。 また、独創的かつ美しい映像にも見ごたえがあり、総じて見所の多い作品なのですが、その一方で緩急のない語り口が曲者であり、途中で飽きてしまうという点が問題でした。映像のコラージュだけでいくなら90分以内で収めるべきであり、それ以上の上映時間でやるならもっと饒舌な語り口とし、娯楽性への目配せも必要だったと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2015-07-02 00:52:41)
12.  アメリカン・ハッスル 《ネタバレ》 
俳優達にオスカーを獲らせまくってるデヴィッド・O・ラッセル、本作でも俳優をうまく使いこなしています。精悍なイメージの強いクリスチャン・ベールをぶくぶくに太らせ、おまけにハゲ頭全開という衝撃的な冒頭で一気に観客の心を掴み、その後は華も実力もある俳優達を続々と登場させて、まったく目を飽きさせません。普通に考えれば、市長役はクリスチャン・ベール、詐欺師役はブラッドリー・クーパー、FBI捜査官はジェレミー・レナーだろと思うところですが、各俳優の得意とする役どころを微妙に外してきているのが本作のミソ。汚職政治家が人間的には物凄く良い奴だったり、詐欺師が良心の呵責に苦しんだり、ハミだし刑事を気取るFBI捜査官がお母さんと同居中だったりと、単純な善悪に縛られない人間の二面性が本作の大きな構成要素となっているため、各俳優のパブリックイメージを裏切ったキャスティングが見事に功を奏しているのです。この辺りのレイアウトのうまさには驚かされました。特にクリスチャン・ベールはハマり役。登場時には「なんだ、この汚いオヤジは」と思ったものの、2時間眺めているうちに、女性にモテて当然の良い男に見えてきてしまうのです。本来は二枚目というベールの個性が、抜群のサジ加減でキャラクターに反映されています。。。 また、突然のデ・ニーロ投入によって映画の空気をガラっと変えるという演出も素晴らしいと感じました。前半部分はややコミカルだったものの、デ・ニーロ演じるマフィアのボスの登場により、少しでも判断を誤れば殺されるという緊迫感あるサスペンスへと豹変するのです。ここ10年ほどは仕事を選ばなくなり、その存在にもはや何の有り難みも感じなくなっていた御大ですが、本作のように効果的な使い方をすれば、まだまだ光るものはあるようです。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2014-08-06 19:56:53)(良:2票)
13.  アメイジング・スパイダーマン2 《ネタバレ》 
IMAX-3Dにて鑑賞。スパイディの背中を追ってビルの谷間を擦りぬけるシーンの3D効果には絶大なものがあり、一連の飛翔シーンを見るだけでも、入場料の元は取ったと思います。その他、エレクトロが暴れる場面の音響効果等も素晴らしく、技術的には非常に充実した映画でした。。。 しかし、映画としてはもうひとつだったと思います。本作は、前シリーズの『スパイダーマン2』と同じ立ち位置にある作品なのですが、スパイダーマンとして生きることに限界を感じたピーターの苦悩が克明に描かれたライミ版『2』と比較すると、本作には切実に感じさせられるものが少なく、ドラマへの没入感が薄くなっています。ピーター、ハリー、エレクトロの3人のドラマが同時進行で描かれることから一つ一つの物語が軽くなっているし、そもそも善と悪のドラマを並行して描くことには、観客に多くの視点を与え、様々なことを考えさせるという目的があったと思うのですが、肝心のその効果も得られていません。基本設定上は、ハリーもエレクトロも相当可哀想な奴なんですが、映画を見ている間は、彼らに対する同情心があまり起こってこないのだから困ったものです。2004年の『スパイダーマン2』から『アメイジング・スパイダーマン』までを手掛けてきた脚本家・アルヴィン・サージェントがシリーズを去ってしまったことの影響が、ここでモロに出てしまっています。。。 【注意!ここか盛大にネタバレします】そして、テレビCMでネタバレを流さないでね、配給会社の人たち。本作のピーターが終始チャラチャラしたいけ好かない男として描かれていたのは、ラストでグウェンが死んで絶望の淵に突き落とされるというショックを強めるためだったと考えられます。そんな演出意図を完全に無視して、テレビCMの時点でグウェンに死亡フラグ突き立ててどうするんですか。ソニーは、2009年の『ターミネーター4』でもクライマックスのサプライズをテレビCMで流しまくっていました。映画館に人を呼び込むため、売りになりそうな場面をできるだけ多く紹介したいという気持ちはわかりますが、過剰な事前情報によってお金を払って映画を見に来た人達の楽しみを奪い取ってしまうような宣伝はルール違反だと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2014-04-27 23:42:51)(良:1票)
14.  悪の法則
豪華俳優陣を集めたにも関わらず興行的に振るわず、批評面では『G.I.ジェーン』や『レジェンド/光と闇の伝説』をも下回ってリドリー・スコット史上最低評価を受けた本作ですが、酷評を受けるほどの内容ではなかったと思います。事件の全貌をあえて見せないという構成や哲学的なセリフの応酬、エロでグロな内容なのに、本当に凄惨な部分はごまかしてしまうというトリッキーな演出など、全体を通して見るべき点は多かったのです。豪華俳優陣によるパフォーマンスのレベルは総じて高く、スコット印の美しい撮影も健在であり、映画としては非常に充実していました。現状では酷い評価となっていますが、10年も経てば巨匠による傑作のひとつとして数えられるだろうと思います。。。 ただし、映画として面白かったかと言われると、そこは少々厳しかったです。観客を傍観者にする映画なのでハラハラさせられるような展開に乏しく、娯楽性の点で大きな問題を抱えていました。上記の通り、本作については今評価しておかなければ数年後に恥をかく映画だとは思いますが、現状では面白くないと感じたため、6点がせいぜいかなと思います。何度か鑑賞を重ねるうちに、その印象も変わっていきそうな気がしますが。 
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2014-04-03 01:07:16)(良:1票)
15.  アフター・アース
2000年代には年に何本もの主演作が公開されていたものの、2008年の『ハンコック』以降はそのペースがピタリと止まり、2010年代には『MIB3』にしか出演していないウィル・スミス。見た目は衰えていないので『バッド・ボーイズ』のような役柄もまだまだ行けそうな気もするのですが、当の本人は、40歳を過ぎた実年齢にパブリックイメージをどう合わせていくかで迷っているのだろうと思います。そんな中、自分自身で物語を考え、監督も自身で選任したという本作には、スミスが目指そうとしている方向性が込められているように思います。。。 人類を救った英雄にして軍隊の最高司令官という設定は相変わらずなのですが、その全盛期の活躍は数秒の映像で示されるのみであり、登場場面のほとんどは動けない状態。スミスは、表情とセリフのみでの演技を自らに課しています。従前のパブリックイメージを下地として利用し、人類の英雄という荒唐無稽な設定を観客にうまく飲み込ませているという点は戦略的にうまいと感じたし、その一方で、首から上だけでの演技も、必要なレベルには達していたと思います。本作においては、「若さ」から「成熟」へのパブリックイメージの転換と、高い演技力のアピールという二つのことを同時に行っているのですが、その目的はきちんと達成されているという点では感心させられました。こういうことが出来てこそのスター俳優なのですが、トム・クルーズやブラッド・ピットが10年ほど苦しんでいるこのステップを、たった1作でサラっと流してしまったという辺りに、ウィル・スミスの非凡さが現れていると思います。。。 その犠牲となったのが、息子のジェイデンでした。ウィル・スミスの映画としては悪くない出来だったものの、ジェイデン・スミスの映画としては最悪。彼は終始生意気なガキンチョで、好感を抱かれる要素が皆無なのです。ジェイデン演じるキタイの成長譚という体裁をとっているものの、その点はあまり深堀りされていません。冒頭、キタイは個人としての能力は高いが協調性に欠けるという問題が提示されます。ならば、これはキタイが協調性を獲得する物語とすべきなのですが、結局は個の力を強くすることで危機を乗り切るという、理解に苦しむ内容となっているのです。イヤな奴がイヤな奴のままラストを迎える、これでは観客から嫌われて当然ですね。これを演じたジェイデンには、お気の毒と言うしかありません。
[ブルーレイ(吹替)] 5点(2014-02-24 00:44:22)(良:2票)
16.  アウト・オブ・サイト
長めの映画談義に、時間軸の解体に、バラバラな意図を持つ大勢の登場人物にと、おもいっきりタランティーノ風をやっている点は「あらあら」という感じなのですが、それでも、タラが苦手とするラブストーリーを作品の核としたことで差別化が図れているし、男社会の中で厄介者扱いされながらも真っ直ぐに頑張る女性を一方の主人公としたことで、従来のクライムドラマとは違った客層の獲得にも成功しています。以上の作品コンセプトはなかなか卒のないものだし、雑多な要素で溢れかえる内容をコンパクトにまとめてみせたスコット・フランクによる脚色、終始落ち着きが感じられ、熱気溢れるタラとはまた違った味わいを見せるソダーバーグによる演出と、あらゆる面で洗練された映画だと感じました。また、ジェニファー・ロペスが驚くほど美しく撮られているという点も素晴らしく、優秀なクリエイター達による質の高い仕事を楽しむことができます。。。 ただし、観客の心を掴むための突出した何かがなかったという点が、本作のリミッターとなっています。主人公二人の関係はおしゃれだけど、会いたくても会えないというもどかしさが表現できていないので、二人の再会場面には感動がありません。また、作品の山場となるリプリー邸侵入についても、命を奪われかねない危険な現場だという煽りが欠けているため、本来宿るべきスリルが生まれていません。粋なラストにしても、「憎いねぇ、大将!」と観客をニヤニヤさせるところまではいっていないし、とにかくすべてが不完全燃焼。枠組みを真似ることは天才的にうまいが、ジャンルの魂の移植にまでは手が回らない、良くも悪くもソダーバーグらしい映画だったと言えます。
[DVD(吹替)] 6点(2014-02-15 15:50:03)(良:1票)
17.  アポロ13
『ゼロ・グラビティ』にすっかり心酔してしまったこの冬、「そういえば、似たような映画が他にもあったなぁ」ということで、何年かぶりに本作を鑑賞。とはいえ『ゼロ・グラビティ』とはまったくの別ベクトルで製作された映画なので、共通点はあまりないんですけどね。。。 『アルマゲドン』や『スペース・カウボーイ』など宇宙へ死にに行く人間の映画は数あれど、宇宙からの帰還を描いた映画は案外少ないもので、そういった点で本作は参考にすべき過去作品も少なく、さらにはノンフィクションものなので自由な脚色も許されず、お話をまとめることには相当な困難があったと思います。本作の脚色を担当したのは、後に『キャスト・アウェイ』や『父親たちの星条旗』を手がけるウィリアム・ブロイルズ・Jr、彼は驚くべき手腕で本作を2時間のエンターテイメントに落とし込んでいます。何が問題なのか?、それはどれほど深刻なのか?、その解決策は何なのか?、という3点をきっちりと説明して観客に必要十分な量の情報を与えているのです。この手のノンフィクション映画においては、予備知識がなければ理解できないという作品も多く存在していますが、本作については一切の予備知識は不要。それどころか、語り口が極めて洗練されていて情報が自然と頭へ飛び込んでくるため、観客の側が内容の理解に努める必要すらありません。ここまでよくできた脚本は滅多にないと思います。。。 また、ロン・ハワードによる演出も絶好調。本作はサマーシーズン公開の大作だったにも関わらず、ド派手な見せ場と言えば序盤のサターンロケット発射シーンくらいであり、映画の大半は中年のおっさん達が悩んだり、議論したりする場面で構成されています。視覚的な見せ場はほとんどなく、演技や演出のみで観客を引っ張らねばならないという相当に困難な作品でありながら、ハワードはこれを堂々たるエンターテイメントとして仕上げているのです。ハゲやメガネのおっさん達が議論する様がこれほどかっこいい映画が他にあるでしょうか?職業映画を得意とするロン・ハワードの手腕が光りまくっています。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-12-24 01:09:25)
18.  愛、アムール
老老介護という平凡なテーマに、『アムール』という直球勝負のタイトルですが、そこはミヒャエル・ハネケ作品だけあって、一筋縄ではいきません。この映画、ラスト近くのワンシーンを除いては極めて単調。映画全体の密度が非常に薄く、かなりの眠気に襲われます。もちろんこれは監督の意図したところであり、テーマを煮詰めれば当然にこの構成に行き着くわけですが、この意図された退屈さをどう感じるかが、本作の評価の分かれ目だと思います。私は、この単調さに音を上げてしまったクチなので、本作への評価は低めになってしまいましたが、少なくとも一度は見る価値のある映画だと思います。テーマの掘り下げ方は素晴らしいし、俳優達の鬼気迫る演技や、ダリウス・コンジによる撮影など、見るべきものは非常に多いので。
[DVD(字幕)] 5点(2013-10-18 00:33:56)
19.  アバウト・シュミット 《ネタバレ》 
会社を定年退職し、さらには妻にも先立たれ、自分を管理していたものをすべて失った老人のお話なのですが、これが恐ろしく日本的な内容だったので驚きました。アメリカのホワイトカラーは個人主義でバリバリやっているイメージだったのですが、実際には日本のサラリーマンと同じく、組織への滅私奉公に人生の時間の大半を費やしているようです。。。 仕事をしている間にはそれなりにやることもあったし、家族と向き合わないことを正当化する言い訳もあった。プライベートで気に入らないことがあれば、妻のせいにしてればいいし。しかし、仕事を離れてそれらの制約条件がとっぱらわれた時に、それまでの人生への評価が冷酷な形で下される。以上、本作のテーマは普遍的なのですが、一方でその語り口は非常に型破りです。主人公は妻を失ってもさほど悲しまないし、疎遠になっていた娘との劇的な和解もない。娘の旦那は相変わらず好きになれないし、長旅に出ても感動的な出会いなどない。そして、主人公の偏屈な性格も一向に治らない。この手のドラマにありがちな展開は全て外してきているのです。。。 ハリウッド的な感動ストーリーに代わって描かれるのは、ひたすらに非力な老人の姿。その生き方のツケから家族にも友人にも恵まれず、その状況を変えるだけの力も度胸もない。ただ目の前にある孤独な余生を受け入れるしかない主人公の姿が、情け容赦なく描かれます。コメディとして作られているので直感的な衝撃度は低いものの、よくよく考えれば相当に欝な話です。。。 そして、オチの付け方も底意地の悪いものでした。アフリカの子供が描いた絵を受け取って涙する主人公。これを、主人公が人間性を回復した瞬間だと解釈する向きもあるようですが、私はそうは思いません。添付の手紙には、この子は英語が分からないという説明がありました。つまり、子供は主人公からの手紙の内容を分かっておらず、当然主人公の人となりも理解しておらず、恐らくは保護者から促される形でとりあえず描いた絵があれだったのです。主人公の涙は、こんなものにすがり付くしかない自分のみっともなさを嘆いたものでしょう。たまに小銭を寄付し、そのお礼に絵や手紙が送られてくるだけの関係。しかし、主人公が誰かから求められていると実感できる瞬間は、これしかないのです。本作では、家族を大事にしないと大変なことになるという重要な教訓が提示されています。 
[DVD(吹替)] 8点(2013-07-06 00:14:47)
20.  アウトロー(2012)
『ユージュアル・サスペクツ』のクリストファー・マッカリーが脚色したとは思えないほど平凡なお話には少なからずガッカリさせられたのですが、それでも作品を貫くハードボイルドな雰囲気には魅了されたし、スリルとユーモアのバランスも絶妙なものでした。かつて『誘拐犯』を撮ったマッカリーだけあってラストの銃撃戦には見応えがあったし、全体としては、程よくまとめられた低脂肪の娯楽映画と評価できます。。。 ただし、ジャック・リーチャー役をトム・クルーズが演じたことについては、やはり賛成できません。トムは相変わらず頑張っています。カースタントは自らこなし、銃の扱いや格闘技も一通りマスターしており、必要な努力はすべてしてきているのですが、それでもジャック・リーチャーに必要な“凄み”や“神秘性”というものが致命的に欠けているために、彼がしばしば口にする「俺を怒らせると死ぬぞ」という脅し文句が空回りしています。これは20年前のスティーブン・セガール、現在ならジェイソン・ステイサム辺りのゴリゴリの強面が演じるべき役柄だったように思います。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-06-30 02:00:42)
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