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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1635
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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【製作年 : 2020年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 
まず、噂のハイ・フレームレートはかなり効果的に見えましたですね。動きの有るシーンのみ通常の倍(48fps)だってコトなのですが、先に『1』のリマスター版を全く同じスクリーンで(3Dで)鑑賞したのもあって、最初はそのヌルヌルとした異な質感には結構面喰らいましたです(やっぱどーしたってテレビゲーム or テレビドラマ風とゆーか少し「安っぽく」も見えるのですよね)。ただ、開始1時間ぐらい経過して多少慣れてきたトコロで肝心な「海」のシーンになってからは、モ~暫く鳥肌が止まらなかったですね。水がナチュラルに備える「滑らかさ」や「浮遊感」の中での動きを表現する技法としては、当然の如くCGの超クオリティも含めてやはり画期的だったと言って好いのではないかと思いました(⇒今作、兎にも角にもやりたかったのはコレだ!と)。  他方、特にお話の中身とゆーのは種々の側面で前作ほどにも完成度は高くなかった…と(やはり)感じましたね(⇒まあ前作もお話に見ドコロが在る…という映画とは全く違うと思いますが)。特に、人間=スカイピープル側の状況・事情とゆーのは説明が雑で全般的に好く分かりませんし、中でもクオリッチ大佐がナニをしたいのか(or スカイピープルが彼にナニをさせたいのか)は好く考えると全く繋がってないとすら思います。あと、前作はそれでも終わり方が実に派手&爽快でごく快感だったのに比して、今作はソコがちょっと展開的にも地味で、また爽快・痛快とゆーよりは美しくて幻想的な映像とゆーのをメインに据えていた様にも思えて、ソコはアクション映画としてはやや大人しい終わり方かな…とも思いましたです(個人的な好みの範疇ではありますが)。  まあでも重ねて、この監督はこの手の「映像的にやりたいコト」を「シンプルで手堅いストーリーで語る」という人だとは思ってるのです(『1』にせよ『タイタニック』とかにせよ)。その意味では今作も(コレも個人的には)ごく十二分に「手堅い」お話ではあったかな…とも思います(実は、ごく個人的にこの内容がちょっと「タイムリー」だった…という事情もあるのだろうとは思ってますケド)。予定される『3』もこんな感じだと流石にチョイ苦しくなってくるかな…とも思ったりはするのですが、結論的には全体として前作にも決してソコまで劣らない作品だ…という評価として、この点数にさせて頂こうと思います。十分に傑作の範疇ではあるかなと(重ね重ね、特に映像的にはとにかくも)。
[3D(字幕)] 9点(2022-12-24 00:20:43)
2.  哀れなるものたち 《ネタバレ》 
特に見た目の印象とかも含めて、私見ですが恐らく『千と千尋の神隠し』と同じ様な観方をしてゆけば好い作品かな、と思えてました(まあ、全年齢対象版か否か、といった辺りにはかなり大きな違いが在るとは思いますが)。ただ、その彼女らの「成長」の意味するトコロの解釈には、ある面において小さくない条件の違いが在る様にも思えていて、それはたぶん、今作中の表現を借りるならば「良識ある世界」をまずどう前提に置くか、というコトだと思われたのですよね。『千と千尋』の千尋というのは、その「良識ある世界」から出て異世界を旅して⇒そして(成長を携えて)そこにチャンと戻って来る、という役だったと思うのです。が今作のベラの旅というのは(ある意味)もっともっとプリミティブなモノで、彼女はそれこそ良識ある世界の「外」からやって来る、だから、結局その彼女が最後に一体ドコに辿り着くのか…といった部分については寧ろ、その予想が付かなかったコトそのものをかなり楽しんで観てゆけた、と思いますかね。  エマ・ストーンという方については、暫く前からは何とゆーかほぼほぼオールマイティ=演技のカテゴリの殆ど全てにおいて卓越している、という印象も覚えて居たのですが、その意味でも今作のベラの様な、美醜・善悪・理性と本能(或いは狂気)といった多面的な要素を包含するキャラクターには正に打って付けだったと思います。一箇所、短いシーンでしたが中盤のダンスのトコなんかも凄かったですよね!そりゃ『ラ・ラ・ランド』出てたんだからダンスは元々出来るんでしょーケド、あれはも~ダンスとゆーよりは何らか高度な「身体表現」の方のレベルだったと思うのですね(こんなコトまでこんなに出来るのか…)。いずれ、どんな域にまで到達するのか、楽しみで仕方ありません。
[映画館(字幕)] 8点(2024-01-28 13:33:26)
3.  RRR 《ネタバレ》 
ちょうど『君の名は。』に対する『天気の子』みたいな感じとゆーか、正に『バーフバリ』ファンの為にもっかい一肌脱いでやったぜ!てな作品なので、該当の方はも~必見だと思います。ストーリーは今作の方が比較的シンプルかとも思いますが(非常に分かり易い勧善懲悪なのに加え、そもそもコッチは前後編でもないのですし)今作でもソコに描かれるのは友情や使命・大義、そして抵抗と勝利…といった非常に根源的な価値観ではあるのですし、映像のクオリティの高さ(特にアクション)も相変わらず素晴らしかったな…と(+今作は最初から完全にIMAX対応みたいだったので、迫力自体は更に増しているモノかと思います⇒池袋のIMAXレーザーGTテクノロジーで観たので尚更でした)。またマル3時間という長尺ですが、個人的には全くダレずに観切るコトも出来ましたね。是非是非。  細かい点について補足しておくと、まず一番肝心な純然たるダンスのシーンは本編中には1回しか入りません(ただしエンドロールで一発思いっ切りやってくれてはいます)。でも、コレも『バーフバリ』準拠かと思いますがアクションがまたどれも「踊るかの様な」という舞踏の要素を含むヤツなので、全体としては多分にミュージカル的だったとも思いますね。加えて、文字通りの歌(歌唱)がBGMになってるシーンが比較的多かったと思えて、んで中盤にはその歌でメッチャ盛り上がる(=血沸き肉躍る)シーンがあったりするので尚更ミュージカルぽかったかな…とも。アクション個別としてもコレはまた非常に力強く、かつやっぱ何かしら(インド風に)かなり独創的で面白みとゆーのが多々ありました。大河アクションらしく全体のテンポもゆったりなトコロ、アクション場面では「今どきま~だココまでやる?」てな具合にスローモーションが超・多用されるのも(最早)ちょっと質感としてユニークだったかな、とも。
[映画館(字幕)] 8点(2022-10-23 16:04:57)
4.  アンビュランス(2022) 《ネタバレ》 
元々観ようとは思ってたのですが、前週に映画館で見かけた予告編がかなり好い出来だったので初日に参上しましたです。撮影の凝り様がなんかスゴそうだった…とゆーのがモチベーションなのですが、結果的にはその点は期待以上でしたかね。   とゆーか今作の撮影は確かに諸々とエポックメイキングなレベルでスーパー!で、むしろちょっとモ~やりすぎ感すら覚えた…てのが本音ですね。マジで、カメラを大人しく動かさずに撮ってたシーンはほぼ皆無と言って好いのではないでしょーか。その「動きながら」とゆーのも手ブレとかではなくて(否、手ブレまくるシーンも多々ありますケド)ごく滑らかに意図を持って力強く動き回る…とゆーのが多かったですし、加えてカメラ構図もほぼほぼが「上から」か「(かなり)下から」+接写の超多用、てな具合で、結果的に普通の映画でよくある大人しい・落ち着く画ヅラとゆーのがとにかく少なかったと思います。そして肝心のアクションシーンではその傾向が更に強まる(ガッシャガシャ動きまくるカメラ+もはや極端な構図)のに加えて、ドローンてこんなムチャな飛ばし方できんの?てな感じで超速で飛び回ってキリモミ回転してるかの様な空撮も大量に放り込まれ、率直にココまでアトラクションぽい映像てのは今まで観たコトなかった…と思いましたですね。技術の進歩とゆーのをひしひしと感じたとゆーか、凄かったです。  いちおう、2005年のデンマーク映画のリメイクとゆーコトなのですが、アクション的展開としては(物理的には止まろうと思えば止まれるんだケド「事情」が有るので)止まらない(し、実際に作中2時間近く殆ど止まらない)救急車…という点では多分に『スピード』ぽくもある話です、が、アクションのレベルとしてはアクション・スリラー的とゆーよりはプチ戦争映画に近い…てな位にコレも(部分的には)やりすぎな感じです。加えて、前述どおりのユニークで(重ね重ね)やりすぎな撮影の所為もあって臨場感・躍動感(パワフルさ)とゆーのは総じて極めて高度なので、アクション的見応えとゆーのも単純に史上屈指と言っても好いレベルかと。少なくとも観て損は無さそうな作品…だとは言って好いかと思うのですね。  ただ、何度も言わせて貰った様に色々と「やりすぎ」な系統の映画なのも確かで(流石は御大)、まず尺自体も長めな上にアクションも前述どおり長時間続きっパ!なので、ソコでこんなレベルで映像が動きまくるってーとモ~酔うな…とも感じました(私は観終わって疲れ果てたダケで済みましたが、実際に調子崩した人も居るカモな…と)。また尺の話をするなら重ねてアクションは一回始まったら2時間(ほぼ)止まらないので、その部分はメリハリを欠いて単調でもあった…とも言えます。あと、色々とやりすぎタイ!が為にシナリオで無理をしてる箇所もまま在るのでして、結果突っ込みドコロも正直少なくはないですね(話の端緒の銀行襲撃だってアンだけの重装備+多勢で攻め込んでいながらちょっと手際悪すぎ&プラン自体がポンコツすぎ…とも思えますし、あの瀕死の警官だってどー考えても途中で下ろそうと思えば下ろせたろ…とか、走行中の手術のあたりはモ~言うまでも無く…とか)。地味に、作品の好み・評価自体も人に依って結構高度に割れるヤツ…てな気もしてますね。  とは言え個人的には、とにかく映像のユニークさだけでもまず観て損は無いかとは言いたいです。もう一つ、登場キャラの「目的意識」という意味での人間ドラマ的内容とかにしても、タイトルが「救急車」なダケあって実は「人を救うコト」という共通テーマ的なモノがチャンとあったりもして、ソレ自体まあまあ洒落てるとも思えましたしソレを感じ取れるとラストの展開とかもそこそこジーンと観れる…てな気もしました。結論、やりたいコト自体はこの上無くハッキリしている作品ですが、同時にマイケル・ベイ作品としては完成度とゆーのも比較的高い方だと思いました(率直にかなりオススメです)。体力に自信のある方は、ぜひ映画館でどーぞ。
[映画館(字幕)] 8点(2022-04-01 12:29:52)
5.  アルプススタンドのはしの方 《ネタバレ》 
甲子園に辿り着いた野球部とゆーのが青春高校生活の頂点ならば、アルプススタンドの端っこというのは確かにその最下層であろう。まだ若いのに、ちょっとの挫折でヒネくれたガキ共のルサンチマンが其処には渦巻いている。  しかし、彼らはまだ若いのだ。恋と友情のスッタモンダが、彼らに「それ」を取り戻してくれる。暑っ苦しい茶道部の先生が、個人的にはかなり好きですね。ああいう人って、実はとっても貴重ですよね。  人生は「熱」。冷めた人生などに何の価値が在るだろう。極めてシンプルなシナリオ・テーマですが、共感もひとしおでした。
[DVD(邦画)] 8点(2021-04-18 13:01:09)
6.  朝が来る 《ネタバレ》 
全体の構成としては、前半が永作博美の話で後半が蒔田彩珠の話、というのは明確である。もし、あくまでサスペンスに徹するのであれば、その主となる後半に比して前半をもう少しライトに済ませる、という選択肢も在った様に思う。そのひとつの理由は、この前半のヒューマンドラマとしての出来がそもそも非常に素晴らしく、こっちの話が更に展開していく訳ではないことが少し残念に感じられるというか、やや消化不良と言ってもよい様に感じられた、というか(まあ、単純に前半と後半で二度美味しい映画として味わう、で何の問題も無いとも思うケド)。  ただもう一点、少し気になると言ってしまうならば、前半の永作(+井浦)があくまで自然な台詞回しを実に慎重に言葉を選んで口にしてゆく、その部分に感じられる思慮深さと、後半の蒔田がとにかくどーにも自分が何をどう感じているのか、そしてそれをどう行動に落し込んでゆくべきなのかを全く突き詰められていないというトコロの短慮さが、この構成によって対比された時に、それがそのまま「親になる資格」の有り無しを冷徹に体現している様にも見えてしまうというか、むしろこれが本作の真のテーマなのではないかと思われるホドだ、というか(でもそれってちょっと残酷過ぎない?アンフェアじゃない?とも)。端的に、私は後半の蒔田にはあまり感情移入できなかった(正直に言えば、私が彼女に抱く感情はあのヤクザのものにも少し近いのですよね)。だからヒューマンドラマとしては、私にとって観ることにポジティブな意味があったのは圧倒的に前半だと言ってもよいのである。  とは言え本作、もっと平凡なオチかと思った肝心の後半のサスペンス的な部分のクライマックスにもかなり優れたアイデアが在るのだ(この部分を最も「キレ」好く観終わるためにも、蒔田彩珠に出来るだけ感情移入して観ていった方がよい作品だとは明言しておきたい)。こちらはこちらであまりにも残酷なこの結末からすれば、少しご都合主義にも思われ兼ねないオーラスについても、ここだけでも彼女に寄り添おうとするのは映画として決して許されないことでもないかと個人的には感じている(原作小説がどう終わるのかが少しだけ気になるトコロ)。  以上、話の内容の出来が率直にかなり優れた作品だと思っているが、例えば前述の自然でさり気なくも鋭く心を穿つ力強い台詞(脚本)のクオリティや、光、特に自然光の使い方にこだわった淡くて繊細な画づくりがもたらす美しくて心地好い空気感なども中々素晴らしかった。色々と普通に、さほど文句も無くオススメできる良作。
[映画館(邦画)] 8点(2020-11-03 01:16:20)(良:1票)
7.  ARGYLLE/アーガイル 《ネタバレ》 
公式サイトとかの作品紹介にもある通り、主人公の小説家が書いたスパイ小説が作中現実世界の陰謀に(何故か)ソックリで…というお話なのだったら、そりャまァコメディにしか為らないだろ…とは思われるのです。が、今作はソコにチャンと「仕掛け」が在った…とゆーか、観てると更にその仕掛けってのがドンデンドンデンと最後まで二転三転してゆく…みたいな、より仕掛け=ストーリー重視って方のスパイ・アクションだったと思われるのですよね。なので同時に、アクション自体はソコまでド派手!てワケでもないよーなワリとアナログ・レトロ・肉弾戦主体、みたいなヤツだったとも思うのですが、それでもまたソコにも監督一流の端的なクオリティに加えて意外性も再び多分に含まれていて、一押しな場面でかき鳴らされる(また)レトロなディスコサウンドのノリの好さも相まって、意外にかなり楽しく長尺を観切るコトが出来て個人的には満足度高かったですね(全然ソコまでコメディに振れてるってワケでもねーのに妙に楽しかった)。例の如くの下品さ・グロさ+(無駄な)エロ、とかがごく控えめだったのも好印象です。様々な層の方々に概ねオススメできるって感じかと思いますね(キャストも地味に超・豪華ですし)。  多少、指摘とゆーか難癖とゆーか論っておくなら、まずその「仕掛け」の最も肝心な部分が、こないだ観た『ドミノ』のヤツにナンかちょっと似てる…とゆーのは言わずには居られないトコロではあります(⇒まァ『ドミノ』を観てない・観る気が無い…てなら全く気にする必要が無いコトでもあります)。もう一点、私が『ジュラシック・ワールド』を観てないのがいけないのかも知れませんが、ブライス・ダラス・ハワードって何時からこんなに顔まん丸なんでしたっけ?実にふくよかちゅーか太ましいっちゅーか、そんなんで終盤はも~プリンプリン!を通り越してブリンブリン!て感じに暴れ回ってくれるので、私もこの年になって見てると「膝に悪そう…」な~んて余計なコトを考えちゃったりもしまして、ですね。。
[映画館(字幕)] 7点(2024-03-02 00:06:16)
8.  茜色に焼かれる 《ネタバレ》 
それこそ正に、オーラスで尾野真千子が演じるひとり芝居のタイトルの様に、私には今作、少し宗教の様な話だ、と思われたのですね。それも、私が思う本来の形の宗教の話に、とでも言いますか、大方の宗教って、結局はヒトに「正しく」在るコトを求めるモノだと思っていて、その為にナニが=どう生きるのが「正しい」のか、とゆーのを宗教は戒律という形で示すモノだと思っています。その一方で、この世界とゆーのはまた、ほぼほぼ全く「正しい」と言い切れる様なモノではないのも確かだとは思ってまして、時としてそんな宗教上の正しさとゆーのを完全に嘲笑うかの如くに不条理で不公平なモノである、とも(やはり)思っているのですね。私が考える宗教とゆーのは、そんな間違った世界の中に於いても、自分が自分の信じる何らかの「正しさ」に唯殉じる様にひたすら真っ直ぐ生きてゆくコトが出来たのなら、最期、死ぬ瞬間に自分だけは、自分が確かに正しかったと信じて死んでゆくコトが出来るのだと⇒そして、その瞬間に自分以外にもう一人、唯ひとりだけ神が、貴方の他に貴方の正しさを知って呉れていると、それこそが宗教だと思って居るのです。  だから、今作の尾野真千子とゆーのはその意味で、その彼女が信じているのが理屈とか合理主義とかではなくて、世界がコレだけ間違っているのだから私はもうそんな世界の所謂「正しさ」なんて屁とも思わない、という「意地=彼女だけの正義」であるという意味で、私にはやはり少し宗教に近い話だと思われたのです。ですし、その彼女が信じる彼女の「正しさ」それ自体の中身であるとか、或いは彼女がそんな「意地」を抱くに至った過程とかにだって、まず個人的には十二分に共感できるとも思ったのですよね。そしてその上で、こんな世界で彼女の様な人間がその「意地」を貫き通すのが如何に困難なコトであるのか⇒だからこそそれが如何に尊いコトなのか、というコトを私が理解している(積りである)コトも含めて、私自身はやはり、今作の彼女がナニかドコか間違っている、などとは決して思えなかったのですね。それこそ、ヒトの在り得る「正しい」在り方の一つだと、確実にそう感じては居るのですよ。  例えば私が思う今作と類似する映画として、古くは『西鶴一代女』の田中絹代とか、また『㊙色情めす市場』の芹明香だとか、或いは『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のビョークであるとかが、あくまで私個人の感覚の中では美しい上に何処か「神々しい」のは、彼女らがそーいった「理屈では無いモノ」を信じているからだ、とも思っているのですし、挙げた3作品はまた単純に、そーいった彼女らの美しさ・崇高さを描いてゆくのが主眼という作品だったとも思うのです。翻って、今作は重ねて、前の3作品に似た様な内容・テーマを擁する作品だと(一見には)思われたのですが、一方で最後まで観切ると実はそーいうコトでもなかったかな…とも思われていまして、それは端的にクライマックスに於いて尾野真千子(の意地)が「折れてしまう」から=彼女は天使ではなくて唯人間であったから=彼女の美しさとゆーのは唯「人間」の美しさであったのだから、と思うのですね。であるのならば、今作に描かれている筈の(他の)ナニか、とゆーのはまた、一つは私には確実に「この世界が(それでも)如何に素晴らしいか」というコトであったと思えています。がしかし、私は実は其処には=今作に描かれるその「世界の素晴らしさ」には、また正直あまり共感できなかったのですよね。これ程マデに・異常なマデに世界を極端に不条理なモノとして(最初から最後まで)描き抜いておきながら、ラストにほんの少し永瀬正敏がふたりを助けてくれたから(やはり)世界は美しい、と言うのには少し無理がある・ワリに合っていないと、そして何より、その美しさとゆーのはまた、もしかしたら更に不幸な片山友希を謂わば「生贄に捧げる」コトで得られた様なモノではないかと、そう見えてしまったのが理由だと思うのですね。  その意味では、私の今作の評点は本来、これより一点低いのでありますね。同じく「世界の素晴らしさ」を描いた作品であれば、直近ではそれこそ『すばらしき世界』の方が私には遥かに、その世界が素晴らしいというコトの「理由」に納得がゆくのですよ。でも同時に、今作にはもう一つ、実に素晴らしい「母と息子」が描かれて居る、ココにこそ、私は今作で最も共感が出来ると思ったのですよね。こんなに苛酷な境遇でも、否だからこそ、そして彼女が母親だからこそ、この息子がこんなにも立派な人間に育ちつつあるという、それがどんなに尊い事実で、また希望であるかと、そこには私は無限に納得して共感するコトが出来るのですね。確かに、観る大半の時間が極めて辛いという映画ではありますが、私はそれでも、耐えて観切って好かったとは思えました。
[DVD(邦画)] 7点(2024-01-10 21:11:19)
9.  あのこは貴族 《ネタバレ》 
私は地方出身で、で大学に入った時に上京して以来ずっと東京住まいという人間ですが、幸か不幸かあまりこーいう「階級」を意識する様な人間関係には近付くことなく過ごしてきたのではあるのですね。ただ、ゆーて今作の門脇麦みたいな境遇の方々てのが今なお(ワリと大勢)いらっしゃるのは承知しておりますし、またその意味では今作の2人とゆーのは一見対照的に見える様で、ごく典型的で何より「古典的」という意味では大いに共通点のある女性像をそれぞれ体現してるのかもな…とも思うのです。私よりも更に若い人達だとまた、この感覚にももはや世代格差が在るのかも知れない…とも思いますが、まず私にとってはこの2人とゆーのはごく容易に共感してゆけるというキャラクターではあったのですよね(実際、まあまあ同世代と言っても好い年齢設定でもあるのですし)。  本作は物語としては、この女性2人(⇒特に門脇麦側)のある種の成長とゆーか人生の転機とゆーか、そーいったごくシンプルなモノを描いてゆくお話ではあるのですし、その実際の結末もまた比較的シンプルで分かり易いモノ(⇒何なら所謂ごく「先進的な」=「最近は特に好くある」モノ)だったと思ったりもします。そもそもこの2人って、成長とはゆーてもその元々のスペック(=彼らがそれぞれ属する階級・境遇において求められる素養)とゆーのは全く全然低くないという感じではあるので、だから何かそんな劇的な展開があるというワケでもない全体として実に緩やかなお話でもあったとは思います。率直に序盤が(その階級の存在そのもののイヤらしさを見せつけてくる感じが)結構心地好くなくもあったのですが、中盤以降は非常にまろやかにどこか温かく観てゆけたし、また爽やかに観終わることも出来たかと。個人的にはかなり好みな作品でしたね。  主演の2人、まず門脇麦さんについては、やはり序盤に「いま何やってんの?」と訊かれて「家事手伝いとゆーか…」とか答えちゃうトコロなんかにはかなりギョッとさせられもしたのですが、重ねて最後まで観るとごく共感できるキャラではありましたし、また終始決してヴィヴィッドに感情を発露するワケでもないのに実に何とも「伝わる」種々の演技とゆーのはモ~流石だったな…と思いました。他方、水原希子さんの方も、重ねて彼女の方が当初の門脇麦さんよりはやや「人間が出来ている」という感じかなとも思うのですが、そのサバサバとした自然体な魅力とゆーのはコレも自然に伝わってくる様でその意味では中々好い演技の仕事だったかと。他、この2人のそれぞれ親友役の石橋静河さんと山下リオさんの2人も(コレも流石の)芸達者!というグッドな出来だったと思います。人間ドラマとしては、演技面でもチャンとクオリティ備わってる作品かなと。
[DVD(邦画)] 7点(2022-08-07 20:06:31)(良:1票)
10.  愛なのに 《ネタバレ》 
今泉×城定という異色?のタッグ企画。当然の如くに恋愛映画だが、前半はほぼ完全に今泉テイストとゆーか、まま繊細な恋愛感情の「もつれ」的なモノを主として2組分並べて描いてゆく…ので(セックスシーンを城定監督らしくしっかりつくってはあるものの)ワリとマジメでちょい文学的てな感じの今風の恋愛映画かな~と思って観てたんだけど全く然に非ず。中盤以降、2つの片っぽのさとうほなみ・中島歩のお話はシンプルにヒジョ~に下世話でかつアホみたいな大オチを迎えてってしまうのですね。その意味では、この構成自体が実に壮大なフリオチだったとも言えるし、そのコメディの大仕掛け自体はまた実に見事にキマってたとも言えるし、そして何より実に完璧極まる映画的コンセプトの具現化だったとも言って好いでしょう(=コレ以上の無い今泉×城定の50/50だったかと)。  ただし一方で、瀬戸康史と河合優実ちゃんの話の方は正に対照的に非常に清々しく終わってゆく、その余韻はまた特大に爽やかだし、そして重ねて監督一流のセックスシーンの出来も確かに素晴らしく艶めかしかったです。この部分に関しては、女優さんが2人なかなか頑張ってたな~と思いましたね(特にさとうほなみさんは気合が入ってたよーに見えてとても好印象でしたです)。結論、色々とごく多様な好さがあって、かなりオススメできる作品でした。本企画のもう一作品の方にも期待です。
[映画館(邦画)] 7点(2022-03-09 13:07:43)
11.  アンチャーテッド 《ネタバレ》 
ゲーム原作とのコトですがソッチはやったこと無いです。映画としては、あまりお話に中身があるタイプのアクションでもなくて基本的にはアクションシーンをただ眺めてゆくというシンプルな娯楽作ですかね。んでアクションの中身としては、序盤~中盤は謎解き系でややチマチマした感じですが、終盤はそこそこ派手(とゆーか如何にもゲーム的な…という感じのチョイ荒唐無稽な質感)でユニークさ・面白みはある程度備わっているかと。全体としてその分量も悪くはないので、まずまず手堅い方の作品かと思いました。  他に好かったと思われる点は、まずはシンプルに役者のクオリティ。トムホ君は相変わらず爽やかでしたし、何よりやっぱアクションに「精一杯頑張ってる」感が出てくるのが好いですね(ごく素直に応援してゆけるとゆーか)。彼もまたナチュラルにコミカルな雰囲気を纏っている俳優さんかなあ~とも感じるのですが、相方のマーク・ウォールバーグも今作では常にどこか素っ惚けているとゆーか、彼ら2人のおかげで作品全体がごく微笑ましい(可笑しみの在る)悪くない雰囲気に仕上がっていたとも思われます。悪役では、まずアントニオ・バンデラスは個人的には今作でも好みの雰囲気だったのですが(ネタバレすると)チョイ無駄遣いでソコは少しだけ無念です。でも一方で、ラスボスのタティ・ガブリエルさんは(初見でしたが)ごくユニークなルックス+存在感も中々で率直に素晴らしかったと思いますね(今後に期待ですかね)。
[映画館(字幕)] 7点(2022-02-26 21:12:15)
12.  浅田家! 《ネタバレ》 
いや~やっぱ震災の映画はダメだぁね…あと10年はしないと無理な気がする…  正直、根本的な部分の話の内容にはそれほどハマった訳ではないのです。必要以上に随分とノンビリとはしているものの、これもひとりの人間の成長物語ではある…とは思うのですケド、個人的にやはり私、こーいうごくボンヤリした人よりはバカでもナンでもいーのでただ熱い(熱苦しい)・熱血漢な人の方が単純に好みなのですよね(彼は彼で熱いハートを持っている、とは思うのですが)。なのでグッと来たのはどーしたって震災絡みのエピソードばっかではありましたすね。  まあでも、二宮クンはこの主人公には確かにかなりハマってたと思いますし、諸々が実話なコトを含めても観た価値はあった=元気を貰えたとも確実に感じるトコロではあります。全然フツーにオススメ出来る・オススメしたい部類の映画でもありますですね。機会があれば是非。
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2022-02-21 21:11:28)
13.  AWAKE(2020) 《ネタバレ》 
映画としては単純にそこそこ以上に面白い+細かいトコロまで比較的好く出来てる方の作品だ、と思いました。ただその総合的なクオリティはそもそも、まずスタイリッシュな画づくりの質がそこそこだったり、そして吉沢亮の演技もまずまずだったり、という要素も多分に在るにせよ、根本的には今作の元ネタが実話、かつソレが正に「小説よりも奇なり」という極めて良質な題材だった、というコトに依るトコロが大きいとも思われます。実際の映画としても、登場人物のキャラクターから事件の顛末のワリと細かい部分までが結構キッチリ事実に則した半ノンフィクションと言って好い様な質感ですし、その意味では「素材そのものの味を楽しもう」という系統の映画だと言えるかも知れません(おそらく本件については各所でドキュメンタリ的な纏め方は既に為されているのかとも思うのですが、やっぱ好いネタだし劇映画にもしとこーぜ!的なノリなのかな…とも)。  その観点からすると(まずもって多少は脚色が加わっているというコトもあるにせよ)、やはり映画に纏める上で若干は分かり易さを高めるべく簡略化(ないしは取捨選択)している箇所がある…という面については賛否両論があるのかも知れないと思いますね。吉沢亮(=AWAKE製作者)側で言うと、実際の対局後には彼からは非常に物議を醸す様な発言があったのも有名なトコロかと思いますし、対する若葉竜也(=棋士)側についてだって、そもそもの実際の電王戦のフォーマット・(将棋界に於ける)位置づけなんかの説明が省略されているが故に彼がこの対局に望む上での諸々の状況・思惑だとか、或いは彼が実際にはどのような準備をして如何なる戦略のもとにあの手を指すコトを決断したのか…という部分もやはり単純化されていた(=少なくとも詳細には説明されなかった)という、少しバカリの口惜しさは感じられましたかね(まあ、ドキュメンタリではなく劇映画としてはコレも十二分に適切な纏め方だとは思うのですケド)。  とは言え(そうは言っても)本作は、肝心なこの事件の本質の部分についてはワリと嘘偽り無く(かつ比較的分かり易く)的確に描き出せていた様には思われるのです。そしてそれ故、この事件が将棋の歴史の上でもかなり大きな意味を持つモノであったということも今作によって再び顕かにされたと言えるかとも思えますし、そーいう事件の顛末を映画という手に取り易いメディアとして後世に残したという意味でも今作にはある種の付加価値があったと思うのですね。色々な意味で決して悪くない、好い方の仕事だったのではないかと思います。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-12-30 16:22:17)
14.  アイの歌声を聴かせて 《ネタバレ》 
何とも正攻法とゆーかド直球とゆーか「俺はこーいうのが好きなんだ!(文句あっか!)」と監督が言ってるよーにすら感じたのだ、とでも言いましょうか。お話の内容・映像表現・そしてテーマ的な部分もどれも非常にシンプルで明快、かつ重ねて(無駄に捻ったり裏をかいたりせずに)楷書で書いた様な真っ直ぐさ・分かり易さで、コレはもうキョウビ逆にちょっと新鮮にすら感じられましたです。一方で、奥行き・深みや多面的な部分(或いはSFとしてのリアリティなど)があったかとゆーと、率直にそーいうワケでもないかな…とも思いますがその分、実にただ清々しい映画として楽しむことが出来ました。こーいうある種「真っ向勝負」なヤツは中々どーしてド真ん中に好みですね。結論的には(アニメの「本分」たらんとゆーか)やや若年層向けかな、とも思いますが、大人の方にも結構オススメではあります(童心に帰って楽しむ、というコトのひとつのチャンスかと)。この映画の雰囲気そのまんま、といった感じの土屋太鳳の真っ直ぐな歌声も素晴らしかったと思います。   ※とは言えひとつ思ったのが、個人的な話ですケド今作とあの『竜とそばかすの姫』が私のなかで結果的に同じ評点になってしまった、とゆーのには、少しだけ「なんだかなあ~」とも思ったりするのですよね。「魂は細部に宿る」はコレもひとつの真理だと思っては居るのであって、だからごく細かいトコロまで考えに考え抜いてこだわって工夫して(場合によっては意表を突くように仕掛けたりして)つくる、とゆーのは一義的には絶対に正しいのだろうとも思うのですケド、ただソレで考え過ぎるのもまた確かに考えモノ…なのかも知れないな~とか思ったり。
[映画館(邦画)] 7点(2021-11-20 17:24:17)
15.  青くて痛くて脆い 《ネタバレ》 
ドンデン返しの部類だと思いますが、個人的には最初から主人公にあまりしっくりきてなかったので(とにかく吉沢亮の、目付きから雰囲気からナニからナニまでにへばり付くネガティブ感情のドス黒さに辟易してた、というか)、どちらかと言えば「ほ~れみろ、やっぱりな!」的な感じではありましたね。二つ、少し分からなかったことがあります。田端の秋好に対する感情は、単純な恋愛感情だと解釈する方が正しいのでしょうか(それとも、自分が唯一無二だと思っている秋好が、自分を唯一無二だと思ってくれなかった、という、もう少し広範な意味での人間関係の不均衡が彼の憎悪の源泉なのでしょうか)。もう一つ、タイトルの『痛い』というのは、主人公の苦痛なのか、それとも主人公の残念さなのか、どちらを主として表しているのか(無難にダブルミーニングだと捉えておく、で問題なさげでもありますが)。  かなり稀に見るイタくて幼稚な主人公ですが(ソレをこんなイケメンが演じてるというのも逆に面白い)、そんな彼への感情移入の取っ掛かりを探すとすれば、可愛い可愛い秋好ちゃんについて、そんなコトしたら男は勘違いしちゃうもんよ?という部分には「隙」とでもいうものが在った、と言えるかとも思います(だからと言って彼の行状に対する酌量の余地は無いのですし、大学入りたての若い彼女にそんなコトを言うのも少し酷ですが、彼女だってゆくゆくは身に付けてゆくべき「距離感の取り方」だとも思いますし)。  正直、いったん彼が目的を果たして「勝利」する場面に至っては私の方までメンタルボロボロでした(率直に、観たのは失敗だったか…と思いかけました)。ただ、その直後の田端と秋好の対決は演技の仕事としてとても面白く観れるものでしたし、いちおう彼はその後は絶望と共に反省し、ある意味で少しだけ前に進むのですよね。その意味ではこれも「人が成長してゆく」ことがテーマな物語だと言えますし、つまりは私の大好物な部類の映画だと言って間違いもないのです(その意味では、少し甘めの評点だなあと思ってます)。  ただな~前述どおりあの痛恨の一撃が重すぎる…メンタルダメージは前提として、しっかり構えて観て貰えれば…
[DVD(邦画)] 7点(2021-05-15 23:07:05)
16.  aftersun/アフターサン 《ネタバレ》 
率直に、かなり繊細な映画でしたね。とゆーか、中盤チョイ過ぎまではマジで殆ど脈絡の無い、父と娘ふたりのバカンス風景の数珠繋ぎ…としか言い様がありません。個人的な感覚としては、もしかすると(ソコまでで)脱落しちゃった人も少なからず居るんじゃないかな~とでも言いましょーか、そーいうタイプの方のごく「繊細」なる映画であったかな~とは思ってしまいますかね。  ただし、一方で本作が語るべき内容自体の方は、コッチの方とてそれ自体は別に全然超・シンプルなコトなのですよね(⇒あらすじに書き下しても精々50文字で語り尽せるんじゃねーか、的な)。そして尚且つ、その結論的なテーマの部分だって、誰でも非常に簡単に共感できるだろうってコトであるのは間違い無かったりもするのでして、だから畢竟、難しいコトを言葉足らずに(=再び難しく)語ろうって気取った映画ではないかな~とは思えて居ますかね⇒その意味では今作は、中身よりも表現技法の方にひたすらこだわってるって方のオツな映画…というコトには(また)思えてます。全体として比較的、雰囲気映画として観た時には(重ね重ね)繊細なる文芸作品みたいな感じであるとも思われるのですが、根本的には今作って(前述の)テーマ的なトコロを「ひたすら映像で語る」&「決して語り過ぎない(or 語らな過ぎる)」て方のヤツだった、とも思えてまして、その意味では(ある点では)ワリとごく非常に映画的な映画だったのかな…という気もしてます⇒文学にするとしても、小説ではなく詩集、或いは俳句集…みたいなコトになるべきヤツだったのではねーかな、と。  結論的には、最後まで観たらまあまあ面白かったかな…とは思えたのですが(⇒内容的にも・技術的な側面からも)、他方で前述どおり前半は少し(引き込まれるコトなく)ボンヤリ観ちゃった…という感覚も強くって、なので一応差し引きしてこの評価としておきます。でも、いつかそのうち再見したくなるかも知れない…という気は少~ししてますよね。
[DVD(字幕)] 6点(2024-04-14 18:26:50)
17.  アクアマン/失われた王国 《ネタバレ》 
基本的には前作と似た様な評価に落ち着いたとゆーか、でも前作って個人的には(いわゆる昨今の量産型ヒーロー映画の一つとしては)かなり好みではあったのですケドね。端的には映像偏重+ストーリー軽視とゆーか、ソレでもソコでは舞台装置としての「水中」を活かしに活かした独特の浮遊感&スピード感がヒーローものとしても非常にユニークだったと思ってまして、でソレ自体は続編としての今作でもまた十分に感じられるトコロではありましたか。ただ、その「ストーリー軽視」の方は更に一段と合理化(=ある種の開き直り or 深刻化)が進んでて…とゆーか、前半~中盤くらいは正直「お話の内容なんて何も気にしちゃあ居ない」みたいにあらゆる全てがごく軽っい!&薄っい!って「最低限」の代物でしかなかった様にも見えてましたよね。プラス、今作はソコを映像のパワーのみでチャンとキチンと取り返せて居たか…とゆーと、また個人的には残念ながらそこまでの斬新さ・ユニークさ・パワー(の進歩)までは見て取れなかったかな…とも思いますね。ソレでも、また×2極・超・ご都合主義的に結成されたモモア&パトリック・ウィルソンのガチムチブラザーズがアクション的なバディ主人公としてかなり相性好かったと思えたコトも含め、もう一点足すか迷いつつのこの評価とさせて頂きます。単なる娯楽映画としては、そんなに悪くはなかったかと。
[映画館(字幕)] 6点(2024-01-14 10:04:36)
18.  アラビアンナイト 三千年の願い 《ネタバレ》 
いや~~、、まさか恋愛映画だったとは…ちょっと流石に予想外………  確かに(タイトルどおり)ファンタジック要素自体はゴツ盛りなのですが、ソレを全部差っ引いたらモ~その辺のB級恋愛娯楽作品!としか言えませんですよコレ。とは言え、冒頭から三分の二…位はファンタジックなエピソードを羅列してゆくのであって、加えてそこそこ気合の入った映画にも見えていて(ソコで)映像は終始結構凝ってる感じなので、羅列とは言え全然退屈もせずに観てゆくコト自体は可能かとも(⇒でも、単純にファンタジックで美しい…とも言い切れない美醜を重ね持つ様な「クセ」強めな映像だらけだとも思いましたケド)。しかし、そっから先の恋愛映画のナマ本番の方は、劇中の台詞「理性から愛は生まれない」かの如くにちょっと凡人の頭では理解が到底追い付かないって代物で御座いましたので、結果的には「分らなくはないケド・納得までには至らない」+「詰まらなくはないケド・メチャ面白くはない≒ちょい微妙」+「(見た目その他としても)醜いとも美しいともナンとも言い切れない」みたいな、諸々とかな~りもどかしい…てな感覚の内に観終わってってしまいましたよね。それでも兎に角、相当にユニークな作品だとは(確実に)思われるので、暇なら観ても好いかな…位には全然思えますケドも。  前述どおり、結局主人公のティルダ姐さんは今回も(色々と)ブッ飛んでる美魔女役…なので、またハマってるコトはハマってるのではねーかとも思いましたケドね(⇒年甲斐が有るのか無いのかって判断は個々の鑑賞者に任せるしかねーとして)。イドリス・エルバの方だって、ティルダ姐さんが(ナンと)恋愛映画やるって言い出して⇒その相手役に選ばれた…テンなら、コッチも別に如何なる異存も無いのではねーかな、とは。まあ重ねて、オーラスなんてそんな二人でまたもう至極にエキセントリック!な恋愛映画的ショットで終わってってくれやがって、重ね重ね私はちょっと付いて行けない…てな感じで笑ってしまってましたケドね。
[DVD(字幕)] 6点(2024-01-04 23:56:31)
19.  アンネ・フランクと旅する日記 《ネタバレ》 
コレまた、やや評価の難しい映画かも知れませんね。キティという(原作由来の「実在の」)キャラクターを巧みに活用して、現在・過去・空想の世界を自由に行き来してゆく…という点でも、まずは実に多層的で自由な構造を擁する作品⇒色々なモノを描くコトの出来そうな作品⇒で実際に色々なモノ・出来事・価値観(モノの見方)を流れる様に描いてゆく作品、という様に見えました。そしてソレ自体は、確かにやや散漫な印象もありますが、逆に淡くて爽やかで(=重くなり過ぎずに)かなり心地好い…という印象にも繋がっている気がします。中々にテクニカルな作品だな…とも思いますよね⇒アニメーションの出来もシンプルにかなり高度だった(アーティスティックだった)とも思いましたし。  ただ、オチの付け方が(そのまろやかさ・好い意味での曖昧さからすると)かなり唐突にギュッと・また唐突な一点に集約してきてしまってて、個人的にも高度な違和感があったとゆーのが正直なトコロですかね。難しいのは分かるのですケドね⇒一切合切をひっくるめて単純化するとゆーのも(今般なら確実に)「レッテル貼り」だと忌避されるモノだと思いますし、だからって今回の様に「子ども」に対象を限定して共感を引き出そうとするのも、今回に関しては何よりとにかく唐突感が強かった、とは思いますね(ラストのインタータイトルが苦しいな…と思ってしまったりも)。  でも同時に、非難や分断といった唯ネガティブなモノを(より強力に)引き出してしまう位なら、曖昧で散漫でどっちつかずな描き方に留める…ケドも作品は作品としてつくって発表する(主張したいコトを主張もする)とゆーの自体は、コレは絶対にポジティブな方のコトだと思うのですよね(満点の回答ではないのかも知れなくとも)。こちらもやはり、興味の在る方はこの機会に是非。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-10-21 09:53:04)
20.  あなたがここにいてほしい 《ネタバレ》 
原題は、意味的にはまんま「私たちは(=あなたと私は)一緒に居たい」という意味らしいですが、劇中一箇所、実際に言葉として出てくる場面では、字幕として「付き合ってください」と当てられていたのですよね。そのシーンに於けるニュアンス=意訳なのかとも思われますが、この句が実際にそーいう(ある種の)定型句として使われるモノなのかは、ちょっと調べたダケでは分かりませんでした。中国では、この様に言いたい時には、彼らは実際には何と言ってるのでありましょーかね。  中国本土の映画ですが、内容は相当にコテコテでメロメロ、かつ(前半の一部は)キラキラキラ…な青春恋愛ものなのですね。もう、日本でゆーたらひと昔(いやふた昔)は古っちい様な質感だ…と。若くして出会って、そして暫く青春のひと時を共有しつつ先をも見据えるけれど、突如社会の不条理が二人の仲を分つ…みたいな。でも、本質的に極めてオーソドックスな内容だ…とは言え(+個々の構成&演出の要素として音楽・画づくりとかも含めて、確かに日本のそーいう映画にもま~ソックリだ…とは言え)ソレでも随所に「彼の国らしさ」とでも言える様な諸々も垣間見るコトは可能だった、とも思うのです。重ねて、見た目とかもかなり「いつもの感じ」のソレに近いのですケド、やっぱ空気感とゆーか映像の「色遣い」みたいなモノも少し風変わりに見えたりもしますし、人物の具体的なキャラクターや抱く価値観なんかもそーだとは感じますよね。あと終盤は新疆の奥地が舞台になって軽く「別の星」みたいな情景の中で物語が展開してゆくのも、流石は中国…と思わされてしまいましたです(昔のドラマですが、少し『大地の子』を彷彿とさせられました)。その一方で、内容的&映像的にも意外なマデにごく「プラトニック」とゆーか、肌の露出する様なそーいうシーンはほぼ皆無だったのも(ある意味)特徴的なコトかな…とも思ったり=今どきのこのジャンルとしては。  もう一つ、恋愛映画としては、主役の二人にどれだけ入り込めるか=諸々の魅力をどれだけ感じ取れるか、というトコロは個人的には重視しているのです。が、まず男の子の方は(コレも)全体的にちょっと古風とゆーか、ごく一本気・かつ(最近の日本の軟弱な若者だったらばもはや珍しいマデに)「甲斐性」に溢れているトコロなんかは、個人的には結構好きになれる方のヤツだったな…と思いますね。んで、女の子の方は…とゆーと、コッチは実に単純にルックスがメッチャ好みだったのですよね。結論、私としては(私としても)全然まったく悪くない恋愛映画だな~と思いつつ観終わるコトが出来ました。プラス、ラストなんかについても、私はも~個々で好きに解釈すれば好いかな…とも思いますかね。
[DVD(字幕)] 6点(2023-07-31 00:06:35)
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