Menu
 > レビュワー
 > あにやん‍🌈 さんの口コミ一覧。3ページ目
あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順12345
投稿日付順12345
変更日付順12345
>> カレンダー表示
>> 通常表示
41.  グッド・バッド・ウィアード 《ネタバレ》 
冒頭でいきなり日本人をゴミのように殺しまくり状態で、気分がさーっと冷めてしまい。たとえ娯楽映画であろうと、日本人としては不快に感じずにはいられないワケで。もしも逆の事やったら、大騒ぎになるであろう事は明白なワケで、温厚な国民性ゆえ、この映画をこの国で公開できた事に映画会社と配給会社と韓国映画ファン(自分もか)は感謝すべきですね。さて、そんな冷めまくり、映画との距離感じまくりで見続けた残り2時間なワケですが、アクションは凄く頑張ってます。そしてそれだけの映画。それだけで十分な映画とも言えるのですが、それゆえにアクション以外の部分が退屈なデキで。特に斬新な展開も何もなく、3人の関係性もガンホとビョンホンは過去の因縁があるので、まあいいとして、ウソンの存在は限りなく作品世界の中で薄い、絡む必然性の弱いキャラ。それに途中のアヘン窟とか、そこで子供助けるとか結局何もない余計なエピソードがジャマ。ガシガシ押しまくってくるアクションだけでタイトにまとめちゃって良かったのにね。冒頭の大列車強盗アクションとか、高低差を自在に使った銃撃戦とか、クライマックスの大平原での一大チェイスとか、それだけで十分凄かったのですから。凄いけど間延びした映画って事で、普通に見られたとして6点、ってところですか。日本人としてああ、この映画を作ってる人達は(韓国人は、ではないですよ)日本人が嫌いなんだなぁ、と思えて冷めてしまった分が-2点ってところで。とーちゃんは赤紙来て満州に渡り、ソ連に抑留されたワケです。満州の日本軍をまるっと悪として描くと、私ゃ悪の子だ。さすがにそれは肯定しないわぁ。
[映画館(字幕)] 4点(2009-09-10 18:33:52)
42.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 
私事ですが、障害を抱えた偏屈じじぃである父の介護を24時間しています(だから映画に出かけるのは週1回、妹が来てくれる時なのですね。そのペースから外れてる時は、父が入院してる時)。その私には、この映画のウォルトの家族があまりに無責任に映り、腹立たしい存在であると同時に、しかしまた人の言葉を聞き入れない偏屈な状態に付き合ってゆかねばならないという現実も理解できます。さて、隣り合わせで生と死の集いから始まるこの映画、そこに描かれるのは、自分の生と死とに、どうケリを付けるかというもの。多民族国家である現代アメリカを舞台にして、西部劇フォーマットで描かれる映画ですが、そこにあるのは民族や血よりも、人との繋がりの大切さ。「遠い親戚より近くの他人」、本当に自分にとって大切なものを守るためにこそ、その命の価値があると判りやすく、そして感動的に伝えてくれます。死にゆくものの悲哀があるのは確かですが、それより彼が命を賭して守った生、そこに大きな意味があるのだと思います。冒頭から迫る死の影とこれからの生とがきっちり対比されていたワケですから、その結末は予め必然として提示されていた訳ですし。介護という、目標の見えない日常を過ごす私ですが、ハリウッドの偏屈じじぃからのメッセージ、私なりにきっちり受け止めさせて頂きました。
[映画館(字幕)] 8点(2009-05-02 20:23:55)(良:2票)
43.  クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国 《ネタバレ》 
なんだかんだ言いつつも映画館で見る『クレしん』は『温泉』から9回目。今回はムトウ監督以降の、グダグダになった感じがする『クレしん』映画の中では一番面白く見られました。良くも悪くも監督の作品として成立していた『カスカベボーイズ』までとは違って、それ以降は方向性を見失って年一本のノルマを消化するためだけに作られてるんじゃない?みたいな感じだったワケで、今回だってハッキリした方向がしっかりとは見えてないんですけど、ちゃんとしんちゃんを始めとする各キャラクターの笑いがあって、映画的なスケールがあって、感動があって。『クレしん』的面白さの及第点到達しました、みたいな。ここ数作は起承転結の転がすっぽり抜け落ちてすらいましたが、今回は一応クライマックスが存在してましたし。今回、特にセリフに冴えが感じられたのは、いつもは存在しない「脚本」があったからですかね? しかし、敵役の魅力のなさは相変わらず。エコロジーというシリアスな問題を抱えながら、それを推進するのが悪の側で、正義の側として描かれるのが酷い浪費と破壊に走る人間。その難しい問題を結局ちゃんと筋を通さず投げっぱなしにしちゃったのはダメでしょ。地球環境よりも日々の生活が重要という状態でオチちゃってます。だけど、久しぶりに役立たずで空回りしてるだけの野原一家からは脱却したので、まだ楽しめました。埼玉紅さそり隊のファンとしては今回ちょっとだけの登場でも嬉しかったですし(映画ではいつも殆どスルーされてますからねぇ)。例によって敵側の歌シーンはウザかったですが。あれって入れないとダメって決まりでもあるの?
[映画館(邦画)] 6点(2009-04-25 22:13:22)
44.  グーグーだって猫である 《ネタバレ》 
大島弓子の世界を描けるのは大島弓子以外にはいない、っていうのは誰にでも判る事ですが、それにしても作る側がそう最初から諦めてしまっているのがハッキリ目に見えてるのは違うんでないかなぁ。これは大島弓子作品を原作としながら、大島弓子ファンが作った副産物でしかなくて、それじゃあ観客と立ち位置同じじゃん!って。「大島弓子の映画」を見に来てる人に対して失礼じゃない? 確かにあのエッセイマンガをそのまま映画にするのは無理ですから、劇映画としての大幅なアレンジがあって当たり前ではあるのですが、良いのが微妙に残された原作のエッセンス部分だけで(新しいネコを飼う事に対する後ろめたさや、サバに対しては人の姿を与えてる部分)、オリジナル部分は全てが上手く機能してない感じです。映画は樹里っぺのモノローグと名ギタリスト転じて面白ガイジンなマーティ・フリードマンのカメラ目線な吉祥寺解説という2つの全く交わらない人称によって進行し、それがミステリアスな要素として機能する・・・かと思いきや、どちらにも属さないキョンキョンの視点が主軸となり、むしろ樹里っぺとマーティがどんどんジャマになってゆくという。森三中なんて、見る前にこの映画にどう必要なの?って思ってましたが、全く必要じゃありませんし。「武蔵野のステキな人々に囲まれた物語」にしたかったのでしょうが、ああいう背景と大島作品とが結びつくとは到底思えず。大島作品におけるキーとなる武蔵野文化の表現に失敗し、魅力に迫ろうとしながら結局ファン目線でしか描けず、楳図かずおと「まことちゃん」は明らかに空気を破壊し、ネコが動くたびに入るヘンなSEはひたすらにヘンなだけだし、途中でいきなりバカげた追っかけコントになるに至っては、なんか大島作品とか大島ファンとか観客とか色々とバカにしてない?って思ってしまう始末。クライマックスの唐突な感動的展開も、あれはファン心理なんでしょうけれど熱いモノ言ってるのと裏腹に「うっわぁ、冷めるわぁ」って感じですし。それでも、サバの死からグーグー購入に至る麻子のキモチ、夢でのサバとの再会から、グーグーの元へ帰るラストシーン、そこだけで猫飼いとして十分に心動いたので、価値が全くない映画という訳ではありませんでした。映画としてはかなり退屈ですが。決して大島弓子になれない者、到達できない者のジレンマみたいなものは感じられましたけどねぇ。
[映画館(邦画)] 5点(2008-09-24 12:12:41)
45.  クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ金矛の勇者
クレしん映画の黎明期、私は「なんでクレしんでファンタジーなのよ? そういうコトは『ドラえもん』でやっててくれよ・・・」と思いました。本郷監督再登板となった今回の作品は、モロに初期のクレしん映画の世界で、初期作品が好きな人にはお薦め、私には全然ダメ。クレしんで選ばれし者とか世界を救うとかね、本当にやめて欲しいと思うんですけど、もう、それは好みの問題としか言い様がない訳で。今回、たとえば作画はとっても丁寧で綺麗です。日常描写をひたすら積み重ねてゆく前半は、少々やり過ぎ?と思いつつも技巧的な演出で魅せます。でも、世界設定や物語は徹底的につまんない。ファンタジー=何やってもいい、みたいな感じになっていて、なんでもアリじゃ、逆に何もないのと同じだよねぇ、って。延々とフルCGで展開するドッグファイトは他人のゲームプレイを横で見ているような遠い遠い距離感ですし、途中で安易にしんのすけに気分の悪い選択をさせるのも、なんだかイライラさせられますし。それに半端に盛り込まれたメッセージが鼻白む感じで、そこを徹底的に描くか、さもなきゃ作品世界から一切抜くか、とにかく作家性みたいなのがジャマしてるような気がして、これもまたイラつきの種。単純に本郷監督の波長が全く私に合わない、それだけなのでしょうけれど。ここ数作の中では作品としての質はかなり高い方だったのであまり悪い点は付けたくないのですが、自分的にはこれが限界。この先、この路線に戻るようなら、もう映画館で見なくていいかな。
[映画館(邦画)] 4点(2008-04-19 20:56:45)(良:1票)
46.  クローバーフィールド/HAKAISHA
怪獣映画が大好きだった私は、子供の頃から現在に至るまで、「怪獣の夢」を頻繁に見ます。そしてそれはもちろん「怪獣が出てきて嬉しい!」などというモノではなく、激しい恐怖を伴った悪夢です。遠くから惨状を眺める大ロングな視点のものもあれば、今にも頭上にのしかかってきて、もうだめだ!って感じだったり、あるいは建物の中に逃げ込んでなんとかやり過ごそうとしたり・・・。つまり、この映画は私の悪夢を目の前に明確なカタチにして見せつけてくる恐ろしい映画で、それは恐怖と驚愕と納得と感動とが入り混じった複雑なひと時でした。途中で小物とグロとに走るのは減点対象ですが(怪獣映画で小物を出すのは大物だけでは引っ張りきれないゆえの逃げだと思ってます)、日本の怪獣映画が第二作目からずっと抱えながら、みんな判っていながらも現代に至るまで製作上、改善しようとしなかった問題、「人間のドラマと怪獣の存在とは水と油の関係」に、「これでどうだ!」とばかりに真正面から挑んでみせた心意気に拍手。でも日本人としては複雑な思い。結局、日本怪獣映画の土壌からはこれは生まれなかったのかと。まあ、人間のドラマと怪獣とを融合させた傑作としては、日本には『やっぱり猫が好き』の1エピソード「ブジラ対恩田三姉妹」があるので、それを代表作とするのが良いでしょう。ちゃんとした音楽が流れるのはエンドクレジットのみですが、その音楽もちゃんと怪獣映画なのが、まー嬉し悔し憎し。
[映画館(字幕)] 8点(2008-04-10 13:27:43)(笑:1票) (良:1票)
47.  黒い十人の女 《ネタバレ》 
うわぁ、こんなシネスコの使い方はいいなぁ。あえて被写体を一点に集めて画面の3分の2くらいが不要だったり、1つの画面で背景を白と黒とに分けて、その手前で被写体が白くなったり黒くなったり(光になったり影になったり)、延々と役者が中途半端にフレームからハミ出してたり。それに移動する役者に生まれる光と影の変化や、ドアを明けたり灯りを付けたりする事で陰から陽へとパッと切り替わるなど、ライティングがとっても凄いコトになっちゃってて、今の時代にこの映画のライト作れる人って果たしているのかなぁ?ってくらいな状態。もうさんざん言い尽くされちゃってるワケですが、やっぱり、モダン。さて、物語の方はブラックなお話で、コメディとして見られる人もいれば、残酷な、ホラーな物語に映る人もいる事でしょう。男の目から見たら、仮に自分が諸星あたるだとして、十人のラムが現れたらそりゃ恐いわなぁ、とそんな映画。ところで、最後の炎上する車は、その前のシーンで岸恵子が車に乗っていて、一瞬、彼女の車が事故った?と思わせるので、そこから続くであろうエピソードは、またどうなるか判りませんよ、と波乱を予感させてるのかな、と思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2008-02-22 01:20:10)
48.  クワイエットルームにようこそ
面白く見られたものの、見終わってみて、さてと省みた時に何もないカラッポな空疎な感じを受けてしまったのは、結局のところ自分が彼女達と同じ世界の住人だったりして、危うい日常はずーっと続いてゆくのだな、という現実以外の何も示唆してくれはしないところにあるのかもしれません。過食、拒食、不眠、ついでに過敏性大腸症候群と、軽めなアレな病気はひと通り経験してきているだけに(抗不安剤の甘美さを思えば、そこに堕ちてゆく心地良さも判るのだけれども)、そこから先の(本当はあるはずもない)甘い未来の方が、実は映画として心地良いワケで、だけどこの映画の笑いの奥にある冷たい世界は「ああ、もう、その通りです」としか言い様がなくって。そして、きっとみんながみんな実はこちら側の世界の人間なんだよ、という映画でもあるのだろうなぁ、なんて。この映画をただ笑って見ていられるだけで終わってしまえる人生が本当の理想なのでしょうけれど。
[映画館(字幕)] 7点(2007-11-10 20:18:25)
49.  グラインドハウス(U.S.A.バージョン) 《ネタバレ》 
※『グラインドハウス』各単体レビューを引上げて書き直します※ 全部まとめて場末のB級映画館、っていう映画です。『マチェーテ』の流血!おっぱい!アクション!バイオレンス!なB級さ加減、『ナチ親衛隊の女狼』の悪ノリ、『ヘルハウス』だろ!みたいな『Don’t』の怒涛の押し、『感謝祭』の限りなく正統派に見えるけど絶対どっかズレてる可笑しなノリ。そんなフェイク予告編に彩られ、住む世界は違えど昔の名画座体験のニオイを笑いと共に甦らせてくれる一方、長編の方はと言うと。『プラネット・テラー』はフィルムの痛み具合が激しく(わざとですが)、リール消失って事で物語もきちんと繋がってなかったりするのですが、バカくさいB級ゾンビ映画をワリと普通に再現してみました、みたいな。ヘンなキャラが大挙して登場するあたりがロドリゲス印ではありますけど、どうも私はロドリゲスのノリというのがあんまり理解できなくて、退屈なホラーを見てるフツーな感じで、クライマックスでやっとチェリー大活躍ってところでなんとか「ウハー!」って。ブルース・ウィリスやタランティーノの悪ノリ、常連キャラいっぱいという内輪ウケ部分は楽しめました。その点、タランティーノの『デス・プルーフ』はガンガンでしたね。前半のダラダラなノリがやっぱりタラちゃんだねぇ、と思ったら、こってり描いた女の子達をあっさりざっくりびっくり退場させちゃって、え?ええ?って唖然としてると、はいはい次の獲物ですよ~、って。今度は延々と続く映画ヲタ話にあははと笑っていると再び・・・あああ・・・え?えええええ?ぎゃはははは!みたいな(何書いてるんだかちっとも判らないですね・・・)。あんなにオチに愕然となった映画も珍しいです。タランティーノはB級ノリを描きつつもしっかり自分のモノとしてましたね。それぞれの点数は『プラネット』6点、『デス・プル』9点ってところですが(単体でレビューした時と点数違ってますが、細かいコトは気にしない)、頭からお尻まで1つの作品ですよ、って捉えた時に10点。なので分割して上映しちゃうのはどうなのかなぁ・・・。だってこれは、タランティーノとロドリゲスの『ニューシネマパラダイス』ですからね。って、イヤな『ニューシネマパラダイス』だなぁ、おい、という意見も多々ありましょうが。なんか臭ってきそうだし。
[映画館(字幕)] 10点(2007-09-14 22:59:41)
50.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ歌うケツだけ爆弾! 《ネタバレ》 
日曜お昼の映画館は子供達で溢れかえっておりました。ほぼ満員。こういう映画を見るには最高の環境でしょう。さて「雲国斎」以来のお下劣タイトルとなった今作ですが、どうもムトウ監督になってからのクレしんは、構成や設定に疑問符が付きまくって仕方ありません。今回で言うと、ひなげし歌劇団、一体なんのために出てきたのやら。レビューのシーンになると場内静まりかえります。ああいうノリは、果たしてどの世代、誰に向けて作られているのかがちっとも判りません。また、後半に入って物語がどんどん加速し激しく展開しそうなものなのですが、結局のところ各キャラクターが延々空回りを演じるばかりで、物語自体の進行はまたしても起承転結の転がすっぽり抜けているような状態。ひろしとみさえが結局何も物語を動かしていないのが勿体ないです。シロの危機を救うという大きな核をちっとも活かせてなかった感じ。「クレしん」を楽しみにしている人々がどんな事を望んでいるのか、それをちゃんと判ってないような(もちろん、私みたいなオタクをメインに考えろ!って訳じゃないです)。シンプルなおっかけっこシーンと下ネタには場内大ウケでしたから、答えはそういうところにあるんじゃないのかなぁ。
[映画館(邦画)] 4点(2007-04-22 16:41:40)
51.  クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ3分ポッキリ大進撃 《ネタバレ》 
これ、元ネタは『エヴァ』の使徒ですかねぇ。で、怪獣ものでヒーローものでヒロインもの、と。「ちっとも3分じゃないじゃん」とか、「ひまわりを一人で行かせる神経が判らない」とか、「毎回リセットされるのに、何故世間がたった3分のヒーロー、ヒロインをちやほやできる?」とか、「そもそも野原一家も世間も異常事態を素直に受け入れ過ぎてて、切迫感が全然ない」とか、ひっかかる部分は多々ありました。延々と同じ事を繰り返すだけでドラマがなく、映画としての流れが生まれないままに、「これがクライマックス?」って状態に突入してしまいますし。でも、『クレヨンしんちゃん』らしい娯楽作品を提供する、って点では結構真っ当だった気がします。お下品ネタを随所にはさみ、アクション仮面やカンタムロボ、ぶりぶりざえもんにちゃんと花を持たせ、矢継ぎ早にエピソードを重ねる事で子供が飽きない作りになってますし、大きいお友達向けのネタもきっちり仕込んでありますし。みさえの豊富な変身パターンなんか、アレ、思わずキちゃう人、結構いるんでないかなぁ? 私はやられました。はい。
[DVD(邦画)] 6点(2007-03-09 00:47:38)
52.  クライング・フィスト
何もかもを失いかけている二人の男が、それぞれの人生を背負いながらリングに立つ。お互いの事など何も知らないまま、ただ相手に勝つ事だけに賭けて。男臭い映画です。カッコ悪い生き方をしている二人が、一切カッコ付けずに、でもカッコいいクライマックスを迎えます。一切の虚飾を廃したラストの試合シーンは見事。歓声もセコンドの声もテレビの解説者の声も一切なく、ただ殴りあう音、息遣いだけが聴こえる表現は、あくまで二人のボクシングの動きだけで見せるという、役者が本気でないとなかなか出来ない世界。ただ、その試合に至るまでには少々ひっかかる部分が無きにしも非ずでした。まず、絶えず動き続けるカメラがちょっと不快。「プライベート・ライアン」以降お馴染みの、あのパラパラ映像(高速度で撮影しておいて、中を抜いて正常速度にするアレ)がたっぷり使われていて、でも効果としてこの映画に相応しいのかなぁ?と。目が疲れるばかりです。それから、登場人物が沢山いるんですが、どういう関係、どういう位置の人なのか不明なまま、って人物が何人もいて、思わせぶりで終わってしまっていたり。そういう枝葉がちょっとざわついていたので、試合に向かって高められてゆく感じが薄らいでしまっているのが残念です。でも、チェ・ミンシクって役者さんのプロ根性を実感するだけでも一見の価値あり。本当にこの人は多彩と言うか、引き出しの数がもの凄く多い役者さんですね。
[DVD(字幕)] 7点(2006-12-10 01:55:02)
53.  グエムル/漢江の怪物 《ネタバレ》 
「これぞ韓国、映画のチゲ状態や~」(映画帰りの南武線の中から友人に送ったメールより)。という事で、今日はグエムルチゲ。メインの材料とダシはもちろん、川から取れたホルマリン風味のぴちぴち新鮮なグエムル。これに家族、米軍、韓国軍、反米活動家、路上生活者、怪しげなウィルス、ペ・ドゥナ萌えなどを混ぜれば、ほーら、甘味と苦味、渋味に酸味、辛味と旨味が複雑に絡み合う映画の出来上がり。混沌とした風味から醸し出される、見終わった後の複雑な充実感に、なんかエラいモン見てしもたわぁ!と興奮する事請け合い。いやいや、お見それしました。なんかいろんな要素がごった煮になってて、一筋縄では行かない状態なのがとても面白いです。これ、取り沙汰されてる反米とか反政府って、ちょっと違うかな?と思いますし。米軍も政府も反米も全部まとめてゴタゴタと煮てあるだけ。家族愛だって、どんな愛のカタチよ?みたいな世界だし、ラストはあんなだし。グエムルは韓国の人々の日々の不安をいっぱい色々象徴して家族を襲いますが、それって中身は違えど感覚は世界共通。だから怪獣映画の本場やモンスター映画の本場ではないところから、こういう映画が出て来たって事がとても新鮮な驚きでしたし、こんなパワフルである種バカだけど、中身もしっかり詰まってまっせ、という映画が生み出せる事も、なんか凄いなぁ、って。うーん、脱帽。
[映画館(字幕)] 8点(2006-09-03 21:22:26)(笑:1票) (良:1票)
54.  クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 《ネタバレ》 
やっぱり原恵一監督がいいなぁ、とつくづく思ってしまいました。銀座のホステスVS新宿のオカマの激しい脱力系抗争劇、新宿のオカマバーから健康ランド、郊外の大型スーパー、青森の山中、そしてお台場へと移り変わってゆく舞台、現代の日本の日常を背景に馬鹿馬鹿しくもエキサイティングなドタバタ劇を繰り広げてゆきます。映画としての完成度や感動は後の「オトナ帝国」や「戦国大合戦」に譲るものの、あくまで日常を背景や道具として展開させ続けている点では、いちばん「クレしん」らしさを守った作品だと思います。何故に「クレしん」でそういう事やってしまう?という、原作からのファンだった私が初期の映画に抱いた違和感(ヒーローものだったりファンタジーだったり)は、この作品で軌道修正された感じですね。この映画ではキャラクターがみんないきいきと魅力的なのがいいです。三人のオカマ兄弟も、ホステス軍団とママも、東松山よね刑事も。よねさんなんか、物語に必要な存在なのかどうかさえ疑問な役立たず刑事なんですけど、とてつもない才能のなさを激しい努力で鼻血流しつつ克服してゆく様に感動すら覚えましたよ。この映画でひまわりが初登場という事で、しんのすけのひまわりへの嫉妬と兄としての目覚めが描かれているのも微笑ましく、私にとってはシリーズの中でもとても愛すべき作品になりました。
[DVD(邦画)] 9点(2006-07-24 01:51:11)(良:1票)
55.  グッバイ、レーニン! 《ネタバレ》 
コメディだと思って見始めたのですが、お母さんが最後には死んじゃう、っていうのが予め早いうちに提示されるので、笑わせてナンボな映画ではないのね、と頭の中で軌道修正。東西ドイツの冷戦の終わりは感動的な、幸せな出来事として世界に発信された感がありますが、実のところ統一は国家というレベルでの出来事で、その国に暮らす個人にとっては意識、意思なんて関係なく変化を迫られる状態。統一による東ドイツ側の人々の戸惑いを、1つの家族に象徴している映画でした。お母さんの生涯は切なく哀しいものでしたが、その最期は決して不幸じゃない、あったかい結末でした。失われたものは取り戻せないけれど、新しい世界で大切にすべきものって何?という事を、やさしく語りかけてきます。理想的な社会は国が作るのではなくて、人が作るもの、っていう大きなテーマと、家族を敬い愛するというパーソナルなテーマが共存して、その上でドイツの今が刻み込まれています。世界中の国で映画が作られて、1本1本にその国の人々の暮らし、思いが刻まれて歴史を作ってゆく、いろんな国のいろんな映画を見られる今は、心を豊かにできるチャンスがある幸せな時代なのかもしれません。
[DVD(字幕)] 9点(2006-07-02 01:36:37)
56.  クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ踊れ!アミーゴ
残念ながら、クレしん映画の中では今まででいちばん面白くありませんでした。元々、いろんなネタを我が物として吸収しちゃってみせるクレしんなのですが、今回はSFホラー仕立てへ持ってゆくための演出が、クレしん世界との融和性がとりづらいのか、前半部分ではやたら空回りでモタついている印象を受けました。中盤の完全なるSFホラーワールドは純粋に楽しめました(風間くんが、頑なに母親を信じようとする部分なんか、健気で良かったです)が、肝心の起承転結の転がスコッと抜けちゃってます。いきなり脱力系な結(オチ)が延々ダラダラと繰り広げられるという、クライマックスは一体どこへ行ってしまったの?みたいな展開。ま、まさかコレで終わりなハズないよね?って状態で終わりを迎えてしまった印象です。ボディスナッチャーものとサンバという、ちっとも繋がらない題材を持ってきて、それが繋がらないままに放り出されてしまった状態。従来のクレしんは、その不条理&おバカな題材でも力技で繋いで納得させていたんですけれどねぇ。今回、どういうワケか下ネタにブレーキがかかってない状態なのも、微笑ましさを越えてかなりヒキ気味。作画がテレビレベル、ゲストキャラクターのデザインに魅力がない、などの欠点もあり。「感動させろ」とは言いませんが、映画としての基本的な構成、流れは納得できるレベルに持って行って欲しかったですね。※ついでに【ネタバレ】最後に出てくるジャッキーのパパ(シャア声)は『ポピーザぱフォーマー』のパピー、『塊魂』の王様とイメージカブってますなぁ・・・
[映画館(邦画)] 3点(2006-04-30 16:49:21)
57.  クラッシュ(2004) 《ネタバレ》 
映画の前半は「こんな『自称:素晴らしい自由の国』が好き放題やらかして世界がこの映画みたいな人達で支配されちゃったら最悪だな」なんて思いながら見ていました。肌の色や民族や階級で断絶しあう人達が、接点を持つ事によって生まれる衝突は、それぞれの自尊心ゆえ。しかし、その自尊心が他者をどれだけ傷付け、どれだけの悲劇を生むのでしょうか。『ミュンヘン』と同じく、この映画もまた人種、信仰、生じる差別を個人レベルの視点で語る映画になっています。悪意と善意の狭間で生きる、全ての人に共通して存在する意識を曝け出し、更に摩擦の相手にも人としての背景が存在するのですよ、という事を提示してゆきます。とりあえず言葉のナイフを突き出すアメリカ人と違って、日本人は顔で笑って腹にイチモツな人種ですし、島国ゆえの閉じた民族ゆえ表立った部分での摩擦はなかなか生じないところではありますが、ゆき過ぎたナショナリズムがやがて孤立を生み出すのはどの世界でも同じ事。だから前半で私が抱いたアメリカに対する意識もまた、それでいいのか?と省みさせることになるのですね。どの国、どの宗教、どの家に生まれたかはともかく、それは置いておいて、個人としてあなたは他の個人とどう接して生きるのさ?と、そういうレベルまで突き詰めて考えさせる映画だと思うのでした。世の中に本当に芯からの悪人はいない的な善の描写に多少甘さは感じたものの、そこで何もかもが悪の展開になっても仕方ないですしね。それにしても登場人物が多くて、場面があちこち飛びまくるので、この人は誰だったっけ?って考える状況いっぱい(父ちゃんの体を心配する差別主義者と、酷い事をする警官とが同じ人物である事すらしばらく気付かなかったという・・・)、疲れる映画でした。
[映画館(字幕)] 8点(2006-03-10 20:59:59)
58.  グレート・ハンティング
今ならばとても考えられない事なのですが、こういう映画が、結構ご立派な映画館にかかってる時代があったのですよね。当時、1000人以上入る渋谷の映画館に、友達の誘いでイヤイヤながら見に行った私。風邪をひいていて上映中延々と咳き込むという、迷惑この上ない観客状態になっていて、結構お客さんが入っている中、なるべく咳が出ないように息を止め続け、ひたすら苦しかった記憶ばかりが甦ります。さて、映画はサファリランドのライオンが人を襲う8ミリフィルムがメインになっていて、このショッキングなシーンをメインにした絵柄の映画館の看板をしっかりと覚えておりますが(口を血まみれにしたライオン達の間から、靴下を履いた足が突き立っているとゆー)、実のところ、なんちゅーか「おっさん、あんたアホやろ」みたいな映像で、現在頭の中に再生されるそれは、相当にチープでバカっぽい状態です。ですが当時は結構恐い思いをした記憶があって、モンド映画の時代の経験をリアルタイムに刻んでくれた事に感謝・・・したくはないなぁ・・・。そうそう原住民の方々が大地に穴開けて、えっほえっほとハゲんでいる映像は、私がそーゆー知識に目覚めた時期に符号していて、なんとなく甘酸っぱい記憶かも・・・ってイヤな甘酸っぱさだな・・・。
[映画館(字幕)] 2点(2005-05-19 00:14:23)
59.  クレしんパラダイス! メイド・イン・埼玉
水島監督って、1つ1つのギャグには本当に冴えを見せますよね。この、短編でかつオムニバスな映画は、映画オタクな監督のシュミとあいまって、濃密なひとときを過ごさせてもらえます。ネネちゃんが迷い込む世界も、ひまわりの暴走も、ヒロシとみさえが高らかに歌い上げるささやかな幸せも、アニメの絵の運動を、ただただ笑いのためだけに極限まで駆使してみせます。実は何げに(誤用)凄い映画。まあ、個人的には最後の「映豚へ1941」だけでも何もかも無条件に許せちゃったりするワケですが。
[映画館(邦画)] 7点(2004-11-20 20:59:31)(良:2票)
60.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ 《ネタバレ》 
【レビュー及び点数変更】すいません、じっくり考えて、映画の捉え方が変わりましたので、ちょいと変更です。思ったのですが、この映画の舞台となる世界は「西部劇」ではなくて、メル・ブルックスの『サイレント・ムービー』のような、『夕陽のカスカベボーイズ』という名の映画内映画だったのでは?と思い直しました。最初から、かすかべ防衛隊が主役である事は必然だった、パンツの発明も変身も予定されていた事、予め用意されたレールの上を走っただけだった、と。じゃ、何故映画館と映画がみんなを引き込んだのか?と言えば、それは「かすかべ防衛隊が大活躍する映画が見たかったから」。これって、つまり、『クレヨンしんちゃん』映画についての映画、というロジックが組み込まれていたのでは? そう考えると水島監督って、結構したたかな人かも。最後に、じゃあ、つばきちゃんの存在が象徴しているモノは? うーん、吹雪丸やトッペマやチャコや廉ちゃん等、映画版ヒロイン達の象徴のようでもあり、だけど、いつも『クレヨンしんちゃん』映画でしんちゃんの活躍を楽しみにしている観客の象徴なのかもしれません。
[映画館(邦画)] 8点(2004-05-02 19:27:52)(良:2票)
080.32%
1220.87%
2421.67%
31234.89%
431912.67%
548419.23%
654521.65%
745518.08%
829811.84%
91827.23%
10391.55%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS