1. グリーンブック
《ネタバレ》 これは本当に素晴らしい作品ですね。傑作だなと思いました。 久しぶりに、映画の役割というか、映画の存在意義を再認識した作品。 トニーとドクターシャーリーは、全くの正反対の凸凹キャラで、最初はその対照っぷりが見てて面白いんですよね。 すごく育ちがいい、丁寧な言葉遣いで律儀なシャーリーと、悪キャラで粗暴で言葉遣いの荒いトニー。 もちろん序盤ではそれでぎくしゃくしたりもするんですが、やっぱりケンタッキーのシーンですよね。 見ていてニンマリしちゃいました。そこから段々と距離が縮まって、ボディーガードやったり 手紙の代筆やったりしているうちに友情のようなものが芽生えていく。二人が密になっていく変化が見てて微笑ましいです。 そして、トニーが自分は黒人より黒いんだって話して、シャーリーが車から出て自分は何者なんだって吐露するシーンはグッときました。 心揺さぶられました。人種差別とその融和というテーマを、物語としてこれほどまでに凝縮して見せてくれた作品は他に知りません。 ボヘミアンラプソディを破って作品賞に輝いた本作。どれどれと思い鑑賞しましたが、完全に納得です。 [ブルーレイ(字幕)] 9点(2019-10-21 00:47:20) |
2. クワイエット・プレイス
《ネタバレ》 これはアイデアの勝負ですねぇ。多分予算的にはあまりかかってないと思うんだけど、 最初から最後まで緊迫感があって、ずっと画面に釘付けになっちゃいました。 ちょっとでも音を立てたら得体の知れない化け物に襲われてお陀仏というとんでもない環境下でひっくりと暮らす一家。 こんな状況で赤ちゃん産まれるって無理ゲーやん、というか、この人たちトイレとかどうしてるの、とか色々思ったんですけど(笑)、 ツッコミを入れるよりも面白さが勝ってました。釘踏んづけたシーンはこっちまでヒィィ!!と叫んじゃいました。 化け物が特定の周波数に弱いという展開は、マーズアタックの火星人さんたちを思い出しましたね。 娘さん、ブサイクだなぁ、というか夫婦に似てないよなと思ってましたが、 特典映像見ると、彼女は実際に耳の聞こえない子なんだそうで。そして夫婦役の二人も実際に夫婦なんだそうで、 そういうところでリアリティの向上になってたのかも。息子さんも良い演技でした。 あ、もし自分が父親だったら、川の近くに引っ越します(笑)。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-09-01 20:15:05) |
3. グレイテスト・ショーマン
《ネタバレ》 ただただ素晴らしかったです。 ミュージカルシーンの、見ていて心躍るような躍動さ。音楽も良かったですしね〜。 技巧的に凝ってるだけのミュージカル映画と違って、内容がちゃんと合間っていると思いました。 だから本当に感動しました。なぜこの作品がアカデミー作品賞に選ばれなかったのか?私にはさっぱり理解できません。 本作の主人公であるP・T・バーナムという人物は恥ずかしながら知りませんでしたが、 フリークスを見世物にしてお金稼ぎしたり詐欺をはたらいたりという点で眉をひそめる人がいるからなのかなぁとも思います。 でもそういうのをとりあえず置いといて、一本の映画として見事だったのは間違いありません。 真のアートは人を楽しませることだという最後のメッセージも印象的だった。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-06-26 19:05:55) |
4. クロール -凶暴領域-
《ネタバレ》 台風とワニのコンビセット。ありそうでなかった組み合わせメニューですね。 美味しゅういただきました。ワニ酸の登場の仕方はホラー的でなかなか魅せるし、 ジョーズにも通じる演出の仕方で観ていてついつい声が漏れちゃいます。 特に痛々しいシーンも多いので、その度に「ヒィ〜!」と叫んじゃう。 そんな地獄の中での清涼剤がワンコのシュガーで、 最後まで一緒に生き延びてくれて良心的シナリオにも感謝しました。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-02-10 19:14:46) |
5. クリード チャンプを継ぐ男
《ネタバレ》 終盤のファイトよりも、中盤の長回しシーンが映像的にはすごかったですね。 巧いこと作ったもんだなぁと感心するファイトシーンでありました。 スピンオフなのでロッキーは今回脇役だけど、このシリーズのファンが喜ぶようなシーンが満載。 しっかりとツボを押さえております。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2016-05-20 23:11:54) |
6. グッドナイト・マミー(2014)
《ネタバレ》 まずは、映像センスが素晴らしいなと感じました。 一つ一つがよく作りこまれたショットで、それで序盤は食い入るように見ていたのですが、 これがどう展開していくりだろう、と踏み込んでいきそうでいかない展開にモヤモヤ。 そうこうしているうちに後半からガラッと変わるわけです。 男の子二人が、母(あるいは母のふりしてる女性)に対し監禁・拷問を行っていく。 これは見ているこちら側としては精神的に堪えますね〜。もうやめてあげて〜!と叫びたくなる。 監禁直前に母が言ったセリフがどんでんに対する良い前振りになっていて、これが驚くべき結末へと繋がっていく。 勘の良い人は早い段階で気づくのかもしれないけど、自分は勘が弱いのでラストまでわからなかった。 あぁそういうことだったのか。見につまされるような思いに襲われる。 最後の3人のショットがまた切ないですわ。 [DVD(字幕)] 7点(2016-05-14 23:45:59) |
7. クローズ EXPLODE
《ネタバレ》 監督もキャストも一新ということで、はたしてどうかしらと不安げを鑑賞したのですが、その不安は見事に消え去りました。これはこれでいい。むしろある意味ではシリーズで一番良い出来かもしれません。主役が東出昌大くんということで、あんな優しそうな顔した人がはたして主役をはれるのかしら?と思ってたけど、この役に凄く合ってましたね。柳楽優弥の怪演も見もの。けんかシーンには目新しさはなく、これまでと一緒なのですが、ストーリーが結構きちんとしていて、それぞれのキャラクターもよく考えられている。片桐拳のいい人キャラがなんだかほっとさせられるね。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2014-12-30 00:46:56) |
8. クルードさんちのはじめての冒険
《ネタバレ》 あまり期待はしてなかったんだけど、 これがどっこい、結構面白かったですね。 終始笑えましたし、特に原始人一家の ハチャメチャっぷりが観てて面白い。 原始時代をそのままリアルにアニメ化しても 映像的につまらないと判断したのか、 思い切って色彩豊かで、しかも巨大な架空の 生物がわんさか出てくる。おかげで目にも楽しい。 ストーリーは至ってシンプルで、外に出ず 新しいものを全て避けることで死なずに生きる お父さんと、新しい世界を求めて冒険する 知的なガイの二人の考えを軸に進む。 そしてお父さんは改心していくわけだけど、彼も 家族を守る為に保守的になっていたんだもんね。 その気持ちはわかる。 そんで良いなと思った展開は、お父さんが 自分を犠牲にしてもうこれまでかってところで 素晴らしい展開で助かるシーンですね。 みんな助かって、そしてみんな成長してる。 素直に面白かったと言える作品だと思います。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-12-23 11:39:09) |
9. クラウド アトラス
《ネタバレ》 難解な映画だという風に聞いていたので、最初からぐっと構えて鑑賞致しました。確かに、序盤から次々と違う人物、違う舞台が展開する様を見て「うわ、ついていけるかなこれ、、、」と不安を感じながら観ていたのですが、物語が進むにつれて6つの舞台がそれぞれ関連しあい、1つの方向に向かって紡いでいくのがわかると難解さもいつしか消え去り、心地よく鑑賞している自分がいました。なにより、この作品のテーマや言いたいことは劇中の台詞でかなり話されてるので、テーマさえ汲み取れればそれほど難しい話ではないと思います。古今東西、あらゆる時代や人種、文化をカット&ペーストで繰り広げていく壮大な世界観はとても気に入りました。そしてまた、特殊メイクの凄さにも目を見張ります。特典映像を見て初めて「え、この役をこの人がやってたの!?」て何度も驚かされました。この映画は、そういう楽しみ方もあると思います。人間、生きていて色々と自分を見失ったり、人生の意義がわからなくなったりするものです。正しく生きることにどれほどの意味があるのかとか、悪人がのさばり続ける世の理不尽さとか。この作品は輪廻転生、カルマをテーマにしてるけど、この仏教の考えがそういう悩みに対してこういう答えを提示しているんだって、そのことをこれほど感覚的に理解出来た映画は他にないような気がします。善心は、未来へと続いていく。その人生でバッドエンドだとしても、それは次のよりよい未来につながっていく。人間は欲の塊だけど、欲はいつまでも満たされない。そんなことよりもっと大事なことがある。意味のあることがある。欲に振り回されるよりも、意味のある人生を送ろう。見終わって、そんなふうに思った次第です。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-08-10 01:01:53)(良:1票) |
10. グラバーズ
《ネタバレ》 これは掘り出し物でしたね。 イカ?タコ?ヒトデ?っぽいエイリアンが 島の人たちを襲うという、手垢のついた展開の SF映画ですが、これまでの宇宙人映画と違うのは 「エイリアンはアルコールが苦手」という要素。 それ故に、住民たちは飲んだくれになって エイリアンと対峙するという、このアイデアは 素晴らしいですね。それで酔ってるもんだから、 主役の男女もいつの間にかいい関係になってたり。 巨大エイリアンに泥酔した男がいちゃもんつけてたら 月をバックに吹っ飛ばされるシーンが かなりのお気に入りです(笑)。 CGの出来もまずまずだし、サクッと見れる お気軽コメディに仕上がってます。 [DVD(字幕)] 7点(2013-02-15 00:16:33) |
11. グリーン・インフェルノ(2013)
《ネタバレ》 いや〜おぞましい!えげつない! なんの予備知識もなしに見たので、一人また一人と解体され食われていく展開にお口あんぐり状態でした。 食人族映画をリバイバルさせようという多分それだけの思惑かと思うのですが、 それでも多少なりとも意味を見出そうとするなら、軽いノリで参加してみたことと現実世界との落差、ギャップですかね。 特に今はネット社会ですから、そういうギャップに足元救われんなよ、てなところでしょうか。 [インターネット(吹替)] 6点(2021-09-17 16:29:16) |
12. グッド・ネイバー
《ネタバレ》 パッケージや予告編を見て、まさにそういう筋書きだと思い込んで観ているもんだから まんまとだまされましたね、いい意味で。 中盤過ぎたあたりでようやく気づいて、あぁそういうことなのね、と。 結末は、わりかし考えさせられる余韻もありました。 この人はなぜこうなったのか、こういうバックグラウンドがあるからだって、 そういうことに思いを馳せなさい。二人の若者だけでなく、誰しもが、ね。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-07-02 18:52:05) |
13. 九月の恋と出会うまで
《ネタバレ》 エアコンの穴から声が聞こえてくるシュールな展開に最初はなんじゃこりゃと思ったのですが、 そのシュールさも受け入れてしまえば後は爽やかな恋愛映画でした。 部屋のインテリアもなんだかオシャレでそういうのも全体の雰囲気を作り出してましたね。 この二人は夫婦になってもずっと敬語でお話ししてそうなカップルだなと思いました。 [インターネット(邦画)] 6点(2020-08-27 18:31:59) |
14. グリンチ(2018)
《ネタバレ》 確かに、純粋にお子様向け。内容的には、一人ぼっちで寂しい思いをしていたグリンチが、 女の子に誘われて孤独じゃなくなることでクリスマスも楽しく過ごせるようになる、というただけそれだけの話なんですが(笑)、 まぁはぶれてる子を放っとかずに声をかけてあげましょう、という良きメッセージがあるだけでもいいかな。 グリンチというとジムキャリーのやつを昔見た記憶ありますがアニメは初めて。 犬のマックスが可愛らしかったです。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2019-08-01 18:00:32) |
15. KUBO/クボ 二本の弦の秘密
《ネタバレ》 最初パッケージを見たときは、「あぁ日本を舞台にしたCGアニメかぁ」と思って借りたんですけど、 見始めると「あ、なるほどストップモーションっぽくしたCGアニメなのね」となり、 エンドクレジットを見たら「あれ?これ本当にストップモーションなの?」となりました。 そんで今だによくわかりません(笑)。そんなわけで映像的には本当に素晴らしいです。 ただストーリー的にはそれほどでもないかなぁと。 クボが、自分の人生を物語として捉えるセリフは印象的ではありましたけどね。 キャラのデザインとかは良かったですが、村の人たちがみんな細いつり目なのはなんだか嫌でした(笑)。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-06-23 21:16:43) |
16. グランド・マスター
《ネタバレ》 イップ・マンという実在した人物を題材というから、もっと伝記的な作品かと思ったらそうでない、 ずっと夢の中の世界を映像にしているかのような印象。これぞまさにウォン・カーウァイなんだなと。 とにかく顔の寄りが多くて、独特なエフェクトで押しまくる。こういうスタイルもありなんだなぁと思うと同時に、 物語としての深みはあまり感じないなというのも正直なところ。 まぁ、流石にカンフーシーンは良かったですけど。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-12-12 16:03:52) |
17. くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ
《ネタバレ》 アーネストおじさんをはじめ、クマのみなさん方はあんまり顔がクマっぽくないんですよね。 良くも悪くも可愛さに媚びてない。でもネズミの子達は可愛らしかったけど。 タッチはフランスらしいふんわりサラサラっとした感じでオシャレ感あります。 大人も子供も楽しめる、とっても簡単な感動ストーリー。違う種を超えた愛というやつです。 くま側の警察たちとネズミ側の警察たちが鉢合わせした時、互いに見合って後ろずさりするシーンが好きです。 [地上波(吹替)] 6点(2017-02-01 21:49:54) |
18. 海月姫
《ネタバレ》 ストーリー展開が、これまでも何度みも見たようなパターンの焼きましで、 そういう意味での意外性や面白さは皆無なのですが、かなりデフォルメされたオタク女子たちのキャラとか、 片瀬那奈やもこみちなんかの突き抜けキャラなど、そういうそれぞれのアホキャラを観て楽しむ、というそういう作品。 能年ちゃんは元々のキャラがこういう感じなのでそれほどの新鮮味はありませんでしたが、 モデルである太田莉菜がかなりのキモブスキャラを演じていて、なかなか印象深かったですね。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2015-09-11 21:40:01) |
19. グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札
《ネタバレ》 ニコール・キッドマンは全然変わらないなぁ。老けることなく、綺麗なままを保ってる。グレース・ケリーには似てないけど、これだけ気品だしてるんだからなんか許せちゃう。ヒッチコック役の人はけっこう似てたけど(笑)。フランスとモナコ、世界を股にかけた話だけど、実際はレーニエをはめようとする姉の策略、それを食い止めんとするグレースという、昼ドラ的な内輪揉めストーリー。それが一国の命運を左右するという、せせこましさと壮大さが表裏一体となっているのが面白いですね。ただ個人的にはあの最後の演説は、なんだか当たり障りのない印象であまり心動かされませんでした。佳作ということで6点。 [DVD(字幕)] 6点(2015-05-30 22:54:48) |
20. 喰女-クイメ-
《ネタバレ》 海老蔵が現代劇に主演するということで、どんな演技なんだろうと思って見てみましたが、これはまさに海老蔵そのもの。そのまんまの自分で出演してるという感じでしたね。四谷怪談の舞台セットが凄く良くできてて、それを見てるだけでもそれなりに楽しい。そんな怖くはないけど、一見の見所はあるって感じかな。特に、柴咲コウの役回りですよ。股ぐらにフォークをぶすぶすやったりとか、お岩さんのおぞましい顔を演じたりとか、女優さんとしては一皮向けた役をやっているわけであります。ファンとしては、お色気があればもっと良かったな~なんて思うのですが、それはまた今後の楽しみと致しましょう、はい。 [DVD(邦画)] 6点(2015-03-02 19:39:46)(笑:1票) |