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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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1.  ゴジラ-1.0 《ネタバレ》 
米国アカデミーで賞を獲った契機のリバイバルで久しぶりの劇場鑑賞。 同時に、久しぶりのレビューです。  「シン・ゴジラ」は当時の我が国の安全保障体系を皮肉った、やや後ろ向きの映画でしたが、その思想には共感しました。 その後、ロシアが仕掛けたアレを契機に、我が国も(やっと)「侵略」への対抗策を(少しは)マジで考える姿勢をカタチにしました。 未だ改憲に至らないのは、心地良さげな口上だけで存続している野党に賛同する方々も一定数はいることと、 長期政権に胡座をかいた与党のバカ者が原因と理解しています。 おっと、レビューから外れていますな。  本作を観て感じたことは「フィクション」と云うジャンルの意義でした。 ゴジラの存在自体がフィクションですが、現代の創作物はそれだけをテーマとして成立させるのが難しい。 1954年製作の「ゴジラ」は戦後10年後の銀座を破壊しましたが、本作のゴジラは終戦から3~4年後の銀座を破壊します。 この5~6年の差には意味があります。 戦後復興がある程度は体を成した日本と、暗中模索中の日本の差。 これまで、スポットが当たる機会が少なかったタイミングにゴジラをぶつけることで、 新たな葛藤が生まれ、それが新たな物語になりました。 絶望に絶望を上書きするような存在が本作のゴジラだったと思います。 そんな状況下で、戦争を生き延びた人たちの対応は様々でした。 家族がいるから、と云う理由で戦いを拒否する方々がいます。それがオーソドックスだと思います。 同時に、我々以外にはやる者がいないと、再び戦いに臨む方々もいます。 それは、ドラマを成立させるためのヒロイックな選択にも見えますが、 同種の思想で命を危険に晒す場に臨む方々が実際にいることは、現在のウクライナ報道を見ていると分かります。  「フィクション」の存在意義は様々ですが、あり得ないものや状況を設定することで、 それに対応する人たちの態度を切り分け、強調する道具でもあるとも思います。 映画の大半はフィクションなので、これまでに観た映画のほとんどは上記の理屈で成立しているのですが、 本作には改めてそれを強く意識させられました。 日本人が普遍的に持つ、敗戦に対する感情が刺激されたからかも知れません。  「シン・ゴジラ」でも言及しましたが、本作でも伊福部昭のゴジラ楽曲が大活躍していました。 唐突ですが、先日、70年万博の「太陽の塔」の内部に入る機会がありました。 岡本太郎芸術に感じた「時代を超えた本質感」を、伊福部昭のゴジラ楽曲にも感じました。 本質を担保しているものは後世に残る。 言語表現貧困でちょっと恥ずかしい言い方になりましたが、私はやっぱり伊福部音楽ファンです。  ともあれ、アカデミー賞受賞、おめでとうございます、 と心からの賛辞を送らせていただきます。
[映画館(邦画)] 8点(2024-03-17 22:06:48)(良:2票)
2.  ゴジラvsコング 《ネタバレ》 
ついに実現したジャイアント馬場とアントニオ猪木の一騎打ち。どちらが勝つのだろう。ファンの期待は不安を孕みながら膨らんで行く。不安とは、贔屓の敗北に失望したくないからだ。しかし、ゴングから5分後、タイガー・ジェット・シンの乱入で勝負は台無しに。馬場と猪木が対シンで共闘する。無言の共闘ではあるが、なぜが息がぴったり合っている。そして、シンを撃退。シンが上田馬之助に促され花道に消えた後、目的性が消失した時間帯、馬場と猪木はただ視線を交わし合うのであった…。 本作は昭和プロレスのストーリーをほぼ完璧になぞっていました。そーいう意味では、昭和の怪獣たちに適応したお話。実力的にはシンが最も強そうだったので、微妙な見応えが残りました。 はい、昭和プロレスのファンですよ、私。馬場と猪木は、スタン・ハンセンとブルーザー・ブロディに置き換え可。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-11-08 02:21:52)(笑:2票) (良:1票)
3.  ゴースト・イン・ザ・シェル 《ネタバレ》 
原作やアニメにあるエピソードやアクションのモザイクですが「攻殻」を知る者には物足りない出来栄えでした。 全身義体化技術が人体実験のレベルで草薙素子の出自を遡ることに重点が置かれてます。そのため、義体や電脳が持つ可能性への突っ込みが浅く、原作が提示している「攻殻」らしい面白さを放棄している印象を持ちました。お話の出発点が低空なのです。本作で初めて「攻殻」に接する人も多いから仕方が無かったのでしょうが、私のような信奉者wには消化不良が残りました。このストーリーでは決め台詞の「ゴーストが囁くのよ」の出番はありませんな。 光学迷彩を使うたびに、ヨハンソンのマネキンヌード(太め!)を見せられるのが苦痛でした。原作やアニメに準ずるなら脱ぐ必要は無いのにね。それと舞台になっている都市の景観が下品で好きになれなかった。 以下、信奉者の余談。士郎正宗が「攻殻」を描いたのは30年ほど昔の1990年頃。リアルのIT技術が怒涛の進歩を見せた30年だったと思いますが、それでも未だに色褪せない原作の先見性に改めて感心します。体の一部を機械化するサイボーグは「009」の頃からありましたが、脳の一部を機械化(=電脳化)してネットワークに繋いだことが本タイトルの独創性。ほとんどの人がインターネットを知らなかった時代です。そこを出発点に「ゴースト(=自我・自意識・魂)」の在り方への問いかけや人類進化までを扱うスケールの大きさは、日本アニメの才人たちが懸命に咀嚼し表現しています。そのアニメもおススメですが、未読の方はぜひ原作をお読みいただきたい。2回以上読まないと理解が追い付かないことを保証します(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2018-02-15 01:02:46)
4.  コロニア 《ネタバレ》 
ハーマイオニーは最近どうしてるのかな? そんな気分で観た映画でした。 実話らしい。宗教組織の集団合宿所が描かれる。私は年代的にオ〇ムを連想し、その内実を見ているような気分で鑑賞していました。本作の施設は権力と癒着して拷問的な尋問に使われていたのでオ〇ムとはかなり違いますけど、教祖様のやりたい放題を是認している入信者を見ていると、改めて「宗教」とはコワいものとの意識が募りました。 その施設に囚われた恋人を探すために入所(=入信)するハーマイオニー。海外経験が豊富なCAと言えどびっくりするほどの行動力です。同時にびっくりするほど無計画な入信で、この人、行動力と知性が比例していなかったみたいです。それなりにハラハラするので楽しかったですよ。ハーマイオニーの今も見れましたし。 そもそもの話ですが、ドイツ人がチリで反体制的な政治活動をして捕らえられた訳です。詳しい事情は分からないけど、在日の反日活動家が国会前で気勢をあげ過ぎて捕まったようなもので、さほど主人公たちを応援する気分にはならなかったです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-12-09 22:55:56)
5.  ゴーストバスターズ(2016)
散漫な映画でした。 と書いて送信ボタンを押したら「コメントが短かすぎます」とのアラートが出ました。以前は「満点!」だけで投稿したこともあったのですけどねw 
[CS・衛星(字幕)] 2点(2017-05-15 22:46:35)(笑:1票)
6.  ゴーン・ガール 《ネタバレ》 
法廷闘争でもやるのかと思っていたら予想しにくい方向へ転がって行きました。最後まで緊張感が途切れずサスペンスとして良質です。 旦那の浮気の証拠を掴んで普通に離婚すれば良かったと思うのだけど、そうしなかった時点でこれは特異な女性を描いたお話です。自身の幸福を、他者の不幸で得るタイプ。でも、いますよね、こんな人。あくまで個人的意見ですけど、男性より女性に多い。この種の女性が発する陰湿なパワーは圧倒的で、周囲を味方に付けるバランス感覚や戦略も堂に入っている。腕力には頼れない女性が攻撃衝動に駆られ、その意思力が異常発達したらこんな具合になるのでしょう。普通の男では太刀打ちできません。 で、悪女であることは確かですけど最後は旦那の精子を受精して保身します。そこまで出来るのかと思うのだけど、旦那のワイドショーでのカウンターアタックに惚れ直したのかなとも思いました。強い種を欲するのも女性の形質で、その辺りは都合よく本能に従っている。 男と女は同じ人間でも別の生き物。色々と思うことはありましたけど、やっぱりコレですかね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-04-18 02:07:15)
7.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
新しい感じはしました。「怪獣映画」と「災害映画」の融合って意味です。 怪獣映画に社会資本の破壊は付き物ですけど、それに「痛み」を感じた記憶はありません。「ディザスタームービー」と呼ばれる映画も、破壊のスペクタクルは見どころであって「痛み」からは距離がありました。でも、この映画にはチクチクと痛みを覚えたのです。本作が近年の震災や大津波を意識して作られていることは明白で、その視覚体験が「痛み」に繋がったのだと思います。同時に、ある程度の見応えを担保してくれたと思います。 でも、この方向性で今後を展開させるのは難しいですね。災害が最も重く感じられるのは復興の過程。そこと怪獣映画は相容れませんから。まさに「今」的なゴジラ映画だったと云う意見です。 「ゴジラ」に出演するニッポン人博士は「芹沢」さん。60年に亘るシリーズへの敬意でしょう。その芹沢さん曰く「世界のバランスを保つため」にゴジラが現れた。これはかなり強引でした。怪獣たちの直接対決にはもう少し説得力が欲しかったですね。 余談ですが、私は原発再稼働賛成派なので、原子力が「ヒトの手に余るもの」という描写には不満です。
[映画館(字幕)] 5点(2015-08-06 23:48:39)(良:1票)
8.  御法度 《ネタバレ》 
名前を知る隊士がたくさん出てくるけど、池田屋も禁門の変も鳥羽・伏見もありません。テーマが「衆道」だからです。たけしさんは言葉通りに唾棄しました。自分も生理的には同じ感想です。妖しい雰囲気は嫌いじゃないし、タブーを暴こうとする大島氏の姿勢は理解するけど、共感するところが無く、説得されることもありませんでした。細かい部分で、武田観柳斎に藤原喜明を当てたキャスティングが唐突で面白かったです。ちなみに、統計的には10人に一人が同性愛者らしいので、「御法度」扱いされる性癖でも無いのでしょうけど…。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-04-02 02:10:08)
9.  恋におちたシェイクスピア 《ネタバレ》 
誰もが知ってる(のかな?)悲恋のストーリーをなぞりながら、しかし完全にはシンクロさせない距離を保つ構成は見事でした。ヴァイオラの行く末を祝福するように物語を綴るシェイクスピアが印象に残ります。フィクションの存在意義そのものだと思いました。ご本人には失礼だけど、ジュリエットを演じるパルトロウの男装が女装よりもキュートなところが個人的にツボでした。良作ではありますが、確かにオスカー8つは多すぎるかな…。助演女優賞は納得し易かったです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-03-31 22:35:55)
10.  告発 《ネタバレ》 
名作との誉れ高い作品。確かに見応えはありましたが、シックリ来ないものが残りました。理由はいくつかありますが、あの裁判の後にも拘わらず、ヘンリーが独房で死亡したことを挙げさせてもらいます。副所長の目を見据えてヘンリーは「勝利」を謳います。確かに「彼」は勝ちましたが、独房での死は人権的視点の敗北を意味します。アルカトラズの閉鎖までさらに20年を要した訳ですから、この裁判が社会に及ぼした意義は一過性のものだったのかと訝ってしまいます。1940年代と云う時代を強く意識させられるエンディングでした。悪趣味な意見かも知れませんが、再収監後を見せて欲しかったです。そこをナレーションで済ませずに映像化した方が、本作のテーマが深まったと思えるからです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-02-04 05:31:12)(良:2票)
11.  コミック雑誌なんかいらない! 《ネタバレ》 
ロス疑惑、聖輝の結婚、山口組VS一和会抗争、日航機墜落、豊田商事事件、等々。製作当時、マスコミを賑わせた事件をなぞって行く構成。全て自分が学生だった頃の出来事で、懐かしかったです。ジャーナリスト志望だった芸能レポーターを内田裕也が演じます。芸能レポーターの活動とジャーナリズムの落差に対して彼の考えが示されていて、私はとても共感しました。すでに製作から30年弱。観ていなかったことを後悔しました。 豊田商事事件の報道は良く覚えています。渦中の男を殺しにやって来た自称右翼の暴挙を、大量の取材陣が何もせずに傍観しました。「殺人」が行われているマンションに飛び込んだ内田の行動は現実に照らすとフィクションですが、ここに彼の想いが最も強く顕れています。被写体と距離を置き、ただ興味本位でカメラを向けることがジャーナリズムなのかと云う問いかけと批判です。 エンドロール後、黒い画面を背景に流れる歌が妙なタイトルの種明かしをしてくれました。失礼ながら、内田裕也氏はとても健全な方なのだと、改めて思った次第です。 以下、余談。メディアを通して時事問題を語ることが「ジャーナリズム」です。取材対象が何ら社会性を持たなくてもジャーナリストよろしく「知る権利」を主張して芸能人のゴシップを追いかける人たちがいました。芸能レポーターという人種です。今もいるのかな? 芸能人のプライベートが暴露されることに同情する気はこれっぽっちも無いのですが、視聴率を稼ぐ方向性を「低俗較べ」と割り切っていたTV局の姿勢に、何故か無性に腹を立てていました。現在の報道はネット環境の登場で大きく変わりました。個人の意見が凄いスピード感で飛び交い、芸能人が恥ずかしいことも含めて自ら情報発信する時代。マンガのように演出された芸能レポート番組は意味を失いました。類似は生き残っていますけど、あからさまに馬鹿なことも言えなくなったようで、昔に比べると少しはマシになったと思っています。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-11-15 08:55:42)
12.  ゴッドファーザー PART Ⅲ 《ネタバレ》 
「1」はマイケルの始動篇、「2」はマイケルの隆盛&やり過ぎ篇。ならば、本作はマイケルの苦悩&引退篇。律儀に最後まで描こうとした姿勢は評価します。マーロン・ブランドが演じたドン・コルレオーネの最期とマイケルのそれが、大河シリーズのエンディングらしく被りました。 マイケルは、あるレベルに達すれば、血生臭い世界を突き抜けると思っていたようです。本作のマイケルは殺さないし、殺しを命じてもいない。でも、何故か見映えが前作までとあまり変わらない。そのこと自体が、マイケルが裏の世界から這い出られないことを物語っているようでした。根本的な話だけど、地道さが無いんですね。やっていることがサービス業の利権の奪い合い。浮き沈みが激しく、真っ当な取引では語れない部分が多い。一般論として不正が横行する世界なのでしょう。宗教に肩入れして名声を浄化するより、農業でもやった方が良かったんじゃなかろうか。 個人的に面白かったのはヴィンセント(アンディ・ガルシア)の描写。元々がインテリで、そこに荒事を付加したのがマイケルならば、その逆を辿るのがヴィンセント。成長の方向性はひとつじゃない。経験と知恵が維持するラインを、若さとやる気が凌駕するポイントがある。それは世代交代と呼ばれます。マイケルもそこは認めたようだけど、家督を譲りながら娘との交際は断固として認めない。生業をとことん否定していることが印象に残りました。 「ファミリー」と呼ばれる組織は、まさに「家族」を始めとする血縁者の守護を目的としていました。しかし、大きな金が動くとそこからは遊離し、利潤を追求する同族企業に様変わりします。昔は「○○一家」と呼ばれた日本の侠客も、状況は同じでしょう。 変なまとめ方ですが、家族と組織におけるお父さんの役割の変化を、経済社会の成熟に併せて描いたシリーズだったのだと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-11-03 23:47:25)
13.  コンタクト 《ネタバレ》 
科学的な知見と思索と想像力に満ちたお話でした。 主人公が接触した異星人はなぜ、地球人の姿を借りて現れ、地球万民の前に姿を現さなかったのか。記録を残すことを拒んだのか。彼は「焦らず、気長に」と言った。まさにその言葉の通りだと思う。現在、地球が太陽の周りを回っていると発言して問題にされることはない。しかし、時の権力によって迫害された時代がありました。ヒトの存在意義の根底を揺るがせるような事実が「あたりまえ」に周知されるためには、時間が必要なのです。本作が宗教を大きくフィーチャーしていることは、過去の忌まわしい歴史と無関係では無い。現在の宗教は科学的な前進を拒むものではないと思うが、本作のように不穏な方はいそうです。異星人は主人公の記憶から、そのあたりの事情を読み取ったのだと解釈しました。 次のコンタクトは10年後なのか100年後なのか。地球外生命や文明の存在が地動説と同レベルに「あたりまえ」に認識された頃、コンタクトは次の段階へ進むのだと思います。本作は啓蒙のファーストステップでした。 余談だけど、カール・セーガン氏の原作の最後の見開きには、創造主(それを神と呼ぶかどうかは別にして)の存在が証明されるくだりがあります。公理的なものにメッセージを含ませ、次元が違う存在に言及する。それもフィクションではあるが、その方法論にとても感心しました。
[映画館(字幕)] 8点(2013-10-18 00:42:48)(良:2票)
14.  子熊物語 《ネタバレ》 
ぬいぐるみは三頭身に限る。巨体のトトロがカワイイのも三頭身だから。タレ目気味の瞳と柔らかそうな毛並みも必要条件だ。その条件を満たした本作のぬいぐるみは、どういう仕掛けか解からんが、ちょこまかと稼働する。樹には登れるけど、水に入ると沈む。それがまたカワイイ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-09-11 04:05:22)(笑:1票)
15.  コナン・ザ・バーバリアン
シュワちゃんが演じたオリジナルより、全体的な見映えは良かったですね。撮影やCGの技術が格段に進歩してることが良く分かる。 少年時代にあれだけ強ければ、青年になれば「ベルセルク」のガッツ並と思っていたのですが、そうでも無かったです。あの領域を実写で表現してくれたら、かなり称賛したと思うんですけど。 ちなみに今(2013/7)、日本では「ムキムキ」じゃなく「細マッチョ」が買いらしい。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-07-30 20:35:05)
16.  恋は五・七・五! 《ネタバレ》 
あまりにマンガ的な台詞や芝居に萎えました。いや、私はマンガ大好きなんですけど、マンガ的な演出として狙っている訳ではないので、かなり幼稚に見えました。あれで高校日本一になれるとしたら、世の中を舐めすぎです。ちなみに、好きな異性が居眠りしているところにキスってありがちなシチュエーションですが、ホントに寝込みを襲う奴っているんでしょうか? 以下、長い余談。「俳句の甲子園」の競技方法に関しての疑問です。対戦相手の作品に難癖を付けるのがルールなの? 必ずしも難癖だけでは無いのでしょうが、勝負を意識したら批判視線で講評するはずです。自分ならそうします。それが現実なら、あまり良いルールと思えません。さらに横道に行きますが、映画のレビューを書いていて感じることは、嫌いな映画を褒めることも、好きな映画を貶すことも、テクニック的にはさほど難しくないということです。口先だけなら何とでも言えるのが「批評」や「評論」です。俳句を愛する高校生にそんな口先だけの言葉を弄する姿勢や習慣を持って欲しくないと思った次第です。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2012-12-16 01:58:06)(良:1票)
17.  コナン・ザ・グレート 《ネタバレ》 
邦題がチグハグですよね。偉人の伝記みたいな先入観を持っていましたが、「Barbarian」って「野蛮人」ですよ。それで本編を見たら、見事に「野蛮人」の映画ですからね。乱暴で盗みを働き人殺しを何とも思っていない。基本的には腕力で物事を解決する。その生き方の是非を問うというより、そんな「野蛮人」がのし上って行く世界観を真面目に提示しようとした姿勢は感じられました。セットの作り込みや動員しているエキストラが半端じゃない。しかし、野蛮人がヒロイックに見えるほどには盛り上がらないのがイタイところです。こんなに喋らない主人公は珍しく、体でモノを言わせたかったようですが、野蛮人らしい決め台詞くらいはあった方が良かったと思います。ジャンルは違いますが、「野蛮人」の描写を追及して成功したのが「ターミネーター」だったという見方もありますね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-05-08 01:49:51)(良:1票)
18.  ゴッドファーザー PART Ⅱ 《ネタバレ》 
「1」はファミリーの内実と代替わりを描いた。本作は、その前とその後の時代を交互に見せる。勢力を伸ばして行くドン・コルレオーネと、苦悩するマイケルが対比される。この二人の違いは何なのかと考える。時代の違いなのか、仕事内容の違いなのか、人間の器の違いなのか。家族=ファミリーを守りたいと思う気持ちは共通していたはずだけど、最後はその家族までも自らの手にかけるマイケル。二人の能力の差と言ってしまうのは簡単だけど、私は組織体の盛衰の本質を見る思いでした。時代の流れに自分の目的を添わせ組織を大きくしたドン・コルレオーネと、巨大化した組織の維持を優先せざるを得なかったマイケル。時代の移り変わりは、その流れに乗っている者に有利に働く訳で、よほど上手く代謝できない限りは廃れて行きます。突飛な例えかも知れないけど、マイケルの世代は高度成長を経た後の日本の大手家電メーカーに似ていると思います。日本のメーカーが技術力で後れを取ったとは思わないけど、後発の韓国企業に業績で抜かれてしまいました。背負うものを持たずに次の事だけを考えられる組織が時代に適合し、牽引する勢いを持つと云うことだと思います。日本企業の断末魔に似た人員整理とマイケルの苦悩のリストラが被ります。本作は1974年の製作ですが、今さらながら「組織と人」という点において多くの啓示を持った作品だったのだと思います。まだ若いデ・ニーロは、この時すでに名優でした。マーロン・ブランドに似せた口の周りの演技と表情としゃがれた声。顔の骨格は違っても、それらしく見えるところが凄いです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-04-24 10:53:56)
19.  ゴッドファーザー 《ネタバレ》 
もちろん彼らがやっていることには感心しませんが、人間ドラマとしてこれほど真に迫ってくる作品は本当に稀だと思います。映画には発砲シーンが付きもので、ほとんどの作品ではエンタテイメントの要素ですが、本作の銃弾は重さが違う。撃たれたら本当に死にますね。この作品が醸し出す空気がそのように見せていることは明らかです。イタリア系マフィアの起源には詳しくないのですが、移民として自分たちの家族を守ることに端を発した組織なのでしょう。だからなのか、組織も家族と同様に「ファミリー」と呼称するところが啓示的です。老いて行く棟梁、やる気は充分だったが直情型で資質が伴わなかった長男、そして堅気として登場し、次第に自らの才能に目覚めて行く弟。この3人の対置がストーリーの流れを作り、同時に大河的な趣きを形成します。特にアル・パチーノ=マイケルの変貌には目を瞠りました。病院で無防備な父を守った初仕事で、おどおどしながら非凡な判断力を見せる。次はいきなり敵対マフィアの暗殺という大仕事。シチリアに逃亡して現地の娘と結婚するが、ニューヨークの抗争が飛び火して妻を失う。マイケルの変化を決定づけたのは、敵対マフィアの暗殺では無く、最初の妻の爆死だったと思う。大切なものを失わない為には何をすべきか。それが彼の行動原理になりました。多くのフィクションでマフィアの抗争劇は観てきました。その抗争のほとんどは権勢や金銭欲が動機になっていましたが、本作からは不思議とその匂いがしません。その代わりに、家族=「ファミリー」を守るという動機を強烈に感じます。それが製作から40年を経ても、この作品が特別な場所にいる理由だと思います。家族を守るのは父親=ファーザーの勤め。改めて「ゴッドファーザー」というタイトルの重みに思い至りました。30年ぶりの鑑賞でしたが、やはりこれには傑作という言葉がふさわしい。日本の同業者たちも昔は「○○一家」でしたが、そんな呼び方しなくなりました。
[映画館(字幕)] 10点(2012-01-25 12:46:48)(良:1票)
20.  コンゴ
たぶん、クライトンの原作はもう少し賢そうに書かれてあるのでしょう。中央アフリカの政情不安と豊富な鉱物資源、部族ごとに習慣が違う原住民たちなど…。それを小学生向けに映画化した作品です。<R-10向き>。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2012-01-25 11:04:34)
0170.80%
1462.16%
21316.16%
32069.69%
432315.19%
548322.71%
636917.35%
728213.26%
81758.23%
9733.43%
10221.03%

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