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1.  ダイ・ハード3 《ネタバレ》 
今さらながらたぶん初見。主役2人はどれほど危険な目に遭っても〝ダイ・ハード〟が確定しているので、まあ勝手に暴れてくださいという感じ。楽しみは犯罪者側の計画とプロセスですが、FRBの地下の金塊を狙うというのが大胆というか驚きというか。たしかに膨大な金塊はあるはずですが、FRBを破壊するとアメリカのみならず世界経済が大混乱するはずで、そんな中で重たい金塊を手に入れても使い道に困るんじゃないかという気がします。貧しい東欧の国民を豊かにするとか言っていましたが、かなり無理筋かなと、老婆心ながら。 ジェレミー・アイアンズもがんばっていましたが、冷酷なだけで深みなし。〝弟〟のアラン・リックマンのほうが数倍カッコよかったなと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-09-05 02:05:08)
2.  タイ・カップ
なかなか強烈な人物像でした。人格的に最低と思わせながら、終盤にドキッとかホロッとかさせられる場面もあり、なんとなく納得させられます。ただ悪態や侮蔑発言もさることながら、とにかく常に泥酔状態で銃を持ち歩き、気分しだいで撃ちまくるというのが恐ろしい。幸いにして銃に慣れていない日本人としては、こんな社会に住みたくないねと心底思います。 それはともかく、むしろ現役時代の回想シーンのほうが面白かった。走塁で野手を蹴り上げたり、体当たりしたり、観客に向かって殴りかかったり。今のメジャーリーグでもプロ野球でも絶対に見られないシーンなので、こういう選手もいたんだなあと。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-08-27 03:16:21)
3.  TAR/ター 《ネタバレ》 
けっこう期待していたのですが、ちょっと残念な感じ。結局何を言いたかったのか、今ひとつ掴めませんでした。 前半は、とにかく「ター」という架空の女性指揮者がいかに男まさりのカリスマか、ベルリンフィルだのグラモフォンだのといった現実の権威を持ち出しつつ造形していきます。そればかりで、ずっとライナーノーツを読まされている感じ。 中盤からようやく物語が動き始めますが、要するに舌禍と強権発動と〝浮気〟が災いして転落していくという、一本調子なお話。ときどき妙にホラー風になるのも、それが主人公の心象風景を表したものなのか、それとも何か別の要因があるのかよくわからず。 それで結局、アジアに安住の地を見つけたようですが、それがどうしたと。肩透かし感が否めません。 ケイト・ブランシェットはすごくカッコよかった(男まさりな日本語字幕にはすげえ違和感がありましたが)だけに、もっといろいろ弾けてほしかったかなと。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-12-17 20:01:21)
4.  旅立ちの時
身もフタもないことを言いますと、ラストシーンがファーストシーンでも良かったのではないかと。それだとせいぜい2~3分のショートフィルムにしかなりませんが。 反体制だか反戦だか知りませんが、無垢の他人を巻き添えにして殺しておきながら子供連れで逃げ回るという、夫婦のどこまでもエゴな姿勢が気に入らない。子供の将来を犠牲にして自分の保身を図るというのは、ある種の虐待だと思います。どう言い繕っても、また一見美しそうな涙を流しても正当化できないんじゃないかなぁ。健気なリバー・フェニックスとその彼女が気の毒で気の毒で。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-09-18 03:07:21)
5.  騙し絵の牙 《ネタバレ》 
超ネタバレです。全部端折って最終盤について言うと、本を売るのにナイキ商法は機能するか、ということですね。どれほど人気作家の本だったとしても、一般的な単行本の10倍の値段をつけて売るのはどうよと。もちろん経費が10倍もかかっているわけではなく、利益を大幅に乗っけているわけで、少々アコギな感じがしないでもありません。まあ本が売れない時代の苦肉の策ということで。しかしこれだけ高額なら、誰かがコピーして電子化して安価で売るのは時間の問題かと。エア・ジョーダンとは違い、これなら素人でもできます。もちろん違法ですが、現実にこういう事例がほとんどないのは、もともと本が安価だからです。10倍に引き上げたらさてどうなるか、ちょっと興味があります。 それから最近の大泉洋は、こういう策士というか、小賢しいというか、ひょうひょうと器用に世渡りしてしまう役が多い印象があります。しかし個人的には、むしろ簡単に騙されて「人を騙して楽しいか」「帰してくれよ」「訴えてやる」などと悪態をつくキャラをもう一度見たい気がします。 ついでに言うと、往年の大作家先生でありながら、時代に流されて妙なコスプレをさせられる國村隼が好き。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-08-08 02:54:51)(良:1票)
6.  007は二度死ぬ 《ネタバレ》 
昭和40年代初期、つまり東京五輪直後あたりの東京や田舎の風景がわかるという意味では、なかなか貴重な作品だと思います。その代わりというべきか、ある程度予想できるとはいえ、日本人の描き方はひどいもんです。ニンジャの訓練@姫路城とか妙な強制的合同結婚式とかはまだしも、2人の「ボンドガール」が気の毒で気の毒で。 1人目はいわば自分の身代わりで死んだのに、1ミリの感傷もなし。最初からヤリ逃げする気満々だったようです。2人目はなぜかビキニ姿のままで夜間の登山と下山。服ぐらい着せてあげればいいのに。当時のイギリスから見た日本人というのは単なる野蛮人で(最初と最後のタイトルバックから察するに、おそらくインド人との区別さえついていない)、この程度の扱いで十分と思われたのかなと。文句言えよ丹波と。 それはともかく、チャチな宇宙船とか、火山の下の秘密基地とか、まるで「サンダーバード」そっくり。同国だし、ちょっとマネしてみたんじゃないですかね。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-07-18 23:22:50)
7.  007/ゴールドフィンガー 《ネタバレ》 
例によって安定のまったりサスペンス。まあ「水戸黄門」の好色男版と思えば、けっこう楽しめます。 きわめつけは、終盤の「グランドスラム計画」とかいうやつ。大量の金塊を盗み出すのではなく、放射能に汚染させて搬出不可とし、金を希少化させて手持ちの金の価値を吊り上げようと。なかなか考えたものです。つい感心してしまいました。しかしもし上手く行ったとしたら、金の流通市場自体が大幅縮小し、価格が下落する可能性もあるんじゃないですかね。レアアース・レアメタルが希少化して価格が上がるほど、代替品を開発する余地が生まれるのと同じ理屈です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-06-27 01:27:40)
8.  ターゲット(2010) 《ネタバレ》 
〝才色筋兼備〟なエミリー・ブラントのファンなので。 前半はその本領を発揮して期待を持たせてくれました。しかし中盤以降は、ものすごく残念な感じ。それぞれの関係性がはっきりするとともに、単なる追いかけっこでコメディの要素が強くなり、めでたしめでたしの結末が見え透いてしまいました。もう少し〝才色筋兼備〟なお姿を見たかったかなと。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-06-22 23:17:59)
9.  007/ロシアより愛をこめて
タイトルはシリーズ中で間違いなく上位のカッコよさなんですが、中身はかなりヌルいです。見どころは美人なヒロインさんと、奮闘努力の甲斐もなく涙したであろう敵オバチャンぐらいですかね。この数年後からアメリカで始まったテレビ版「スパイ大作戦」のパイロット版を見ているような感じでした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-05-26 21:02:10)
10.  大誘拐 RAINBOW KIDS 《ネタバレ》 
緩~いサスペンスなのはいいですが、面白いですかねぇ。誰も傷つかないように懸命に腐心しているようで、むしろ痛々しい感じがしてしまいます。 だいたい、北林谷栄が超人すぎてあまり好きになれません。終盤で人間らしい動機がいろいろ語られてはいますが、それにしてもここまで作戦立案能力の高い老婆はいないでしょう。だいたい日本の映画やドラマにはしばしば「天才○○」や「カリスマ○○」が登場しますが、そういう人間離れした人間が出てくる時点で、物語としては敗北だと個人的には思っています。あくまでも個人の好みの問題ですが。 それと100億円分の紙幣の処分、どうするんでしょう? 国に払いたくない気持ちはわかりますが、このままではゴミになるだけ。だったらどこかに寄付して福祉にでも役立てたいところですが、額が額だけに税務署が黙っちゃいないでしょう。ラストシーンから始まる物語を、ちょっと見てみたかった気もします。 
[CS・衛星(邦画)] 4点(2023-01-25 20:19:48)
11.  ダンケルク(2017)
予想したものとはずいぶん違いました。「ダンケルク」というより「ダンケルクの片隅で」という感じ。映画というより映像詩という感じ。少なくとも、30万人が撤退した一大作戦のスケール感や緊張感はありません。せいぜい3000人、いや300人ぐらいの感じかなと。 たしかに戦争ものだからといって、オリバー・ストーンとかスピルバーグみたいにリアリティを追求した作品でなければいけないことはないでしょう。しかし監督のアイデア先行で、一部分を切り取ってスタイリッシュに見せられてもねえ、という気がしないでもありません。 とはいえ、トム・ハーディだけ劇画的にカッコよかったので、よしとしましょう。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-11-29 03:20:25)
12.  ダウンタウンヒーローズ
意外に面白かった。山田洋次監督だからではなく、早坂暁原作だからでしょう。自身の高校時代を重ね合わせ、状況的はまったく違うにしても、心情的には共感できる部分が多々。青かったなあとかせつなかったなあとか、懐かしい気分に浸れました。 キリッとした柳葉敏郎がいい感じ。エロ儚い石田えりと、故郷まで送り届ける尾美としのりも魅力的。一方、薬師丸ひろ子のポジションは誰がやっても確実にモテるので、まあこんなもんかなという感じ。他の女性からは嫌われるでしょうねぇ。それと、最後のすまけいによる「大切なのはfreedomではなくlibertyである」というスピーチがけっこうグッときます。全体としてややダラダラした作品ではありましたが。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-09-30 02:21:31)
13.  ダイアナ 《ネタバレ》 
イギリスの皇太子妃というのは、案外行動が自由なんだなというのが全般の印象。離婚が成立していた時期なのか否か判然としませんが、王宮に住みながら適当に抜け出したり医者との逢瀬を楽しんだり。一方で大量のパパラッチに追いかけられるシーンがありながら、誰もいない公園らしき場所を堂々と歩いたり。なんだか極端から極端で、しかも終盤は妙に駆け足で、実体がよくわからない感じ。 とはいえ、1人の女性が公私ともに自分らしく一生懸命に生きようとしていたことはよくわかります。また世界中の誰もが知っている衝撃的な最期については露骨に描かず、サラッと流すあたりに好感を持ちました。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2022-06-01 23:28:16)
14.  タイピスト!
階段を淡々と昇っていくうちに景色が少しずつ変わるだけの、ド単純なストーリー。これでも映画になるのかと、ある意味で驚きです。 それはともかく、あのタイプライター、いくら早打ちの技術を磨いても、ボトルネックは用紙の交換にあるように思うのですが、どうなんでしょう? 何か鍛えどころを間違えているような、その前にメーカーにイノベーションを促したくなるような。 いずれにせよ、フランスローカルな作品という感じ。わざわざ翻訳して海外に出す必要があるのかなというのが、正直な感想です。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2022-05-20 22:34:29)
15.  大脱獄(1975)
意外と楽しませてもらいました。室田日出男の悪どさとか、加藤嘉のひからびた感じとか、小池朝雄の緊張感からの妙なオチとか、木の実ナナのせつなさとか。しかし肝心の菅原文太は期待はずれ。もう少し重要な役かと思ったのに、別にいてもいなくてもいい感じでした。高倉健はまあこんなもんでしょう。 で、全編を通じで気になったのは貧しさ。刑務所はもちろん、民家も、安宿も、食事も、マンションも、汽車も、何から何まで貧乏くさい感じ。70年代の日本はこんなに貧しかったのかと痛々しく思えるほど。こんな時代には帰りたくないなと。 ただ、おそらく日本の豊かさは今ぐらいがピークで、これから先は貧しくなる一方でしょう。70年代と比べてどうなるのか見ものです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2022-03-16 01:10:52)
16.  007/ワールド・イズ・ノット・イナフ
よくもまあ次から次へと危機のシーンを繋げたものだと感心します。危機アイデアを一つ一つ付箋に書き、ホワイトボードか何かに貼り付けながら順番とか辻褄とかいろいろ議論したのかなと想像すると、ちょっと微笑ましい気分になります。実態は知りませんが。 それにしても、あれだけ毎度毎度銃弾の雨の中にいながら一発も当たらないってどうなのよと。もちろん当たったらシリーズ自体が終わるわけですが、出来すぎな気がしないでもありません。 タイトルのカッコよさに惹かれて見てみましたが、終盤に一言発するのみ。別に作品の世界観を表しているわけじゃなかったんですね。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-10-28 01:54:17)
17.  007/カジノ・ロワイヤル(2006)
今さらながら、「007」シリーズをおそらく初めて見ました。さすが激しいですね。命がいくつあっても足りない感じ。しかし「Mission Impossible」とほとんど同じような気が。主役とテーマ音楽さえ変えれば、そのまま流用できそう。 面白かったのは前半、航空会社の株を大量に空売りした後で航空機にテロを仕掛けようとするあたり。たしかにひと昔前の銀行強盗とか誰かを騙したり脅したりしてカネを奪うより、もっとも最小限の犠牲で巨大な利益を得られるかもしれません。反資本主義とか富裕層に鉄槌を、といった大義名分も立つし。しかしテロに失敗すれば巨大な損失を被るわけで。またその損失をカジノで取り戻そうというのも、なかなか健全というか短絡というか。 ただ最終盤、敵だか味方だかが急にゴチャゴチャしてきて混乱します。エヴァ・グリーンはなかなか魅力的でしたが、あんな展開を用意しなくてもという気がしないでもありません。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-10-02 03:38:21)
18.  断崖 《ネタバレ》 
最後までハラハラさせるのは、さすがだなあという感じ。しかし、ヒロインがこの生活能力のカケラもないダンナのどこに惚れたのか、なぜさっさと愛想を尽かして別れないのか謎。場合によっては訴訟を起こしても勝つでしょう(しかし賠償金の取り立ては難航しそう)。結局、イケメンだから? 一説によると、この結末にもいろんな解釈があるそうで。ただいずれにせよ明らかなのは、この後のヒロインはけっして浮かばれないということ。ダンナが急に真面目に働き出すとは思えないので、借金はさらに膨らみ、メイドさんは当然解雇、豪邸も追い出されて路頭に迷うことになるでしょう。できることなら80年前に行き、ヒロインに「目を覚ませ!」と言いたい。イケメンなんてロクなもんじゃねえぞと。 余談ながら、ヒッチコックは国際政治だスパイだ陰謀だという大がかりな話より、こうしてチマチマと個人の心の内面を追う話のほうが合っている気がします。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-07-25 19:42:54)
19.  大殺陣
モノクロのせいもあるでしょうが、家屋の様子がすごくリアル。とにかくボロボロで薄汚れていて湿っぽくて、たしかに江戸時代はこんな感じだったんだろうと思わせてくれます。昨今のやたらと小綺麗な時代劇にも見習ってほしいくらい。 しかし物語はムダに悲惨。ブサイクなヒロインの扱いもひどいものです。そこまでリアルを追求しなくても…。唯一顔がわかる平幹二朗の終盤の行動は面白かったけれど、最後まで見ても爽快感や納得感はありません。やはり家屋のように、ボロボロで薄汚れて湿っぽい徒労感が残るだけです。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2020-10-31 19:10:44)
20.  探偵物語(1983) 《ネタバレ》 
薬師丸ひろ子が松田優作に惚れるのはわかるが、松田優作が薬師丸ひろ子に惚れる理由がまったくわからない。 それと、そもそも誰からの依頼で尾行してたんでしたっけ? 見どころはそれぐらいですかね。 同じ「探偵物語」ならテレビの圧勝です。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2020-09-24 23:39:17)
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