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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ダージリン急行 《ネタバレ》 
序盤は意外と退屈しました。淡々と進む『真っ当なロードムービー』の様相。でもこれがウェス・アンダーソン監督の“リズム”であり“やり口”。案の定、3人のイカれ具合が露見していくに連れ、画面に釘付けになりました。結果的には今回も、監督の“センス”に見事にノックアウトされた格好です。京都修学旅行で木刀を求めるが如き感覚でのキング・コブラ購入、高級ベルトの執拗なやり取り、包帯をとったら普通に痛々しい顔など、思わず腹を抱えるネタ要素に加え、ビル・マーレイの無駄遣い、すぎむらしんいちが描きそうな瞳大きく唇厚い小顔客室乗務員の美女ぶりにも痺れましたが、やはりウェス・アンダーソン作品最大の魅力は、観客の予想の斜め上を行く脚本の出鱈目さ(失礼)でしょうか。コメディで子供を死なせる必要があったのかと。でも人生をきちんと描くのであれば人の死を禁忌とするのはかえって不自然なこと。事件、事故、病気。思うように行かぬ人の寿命。普段意識せずとも、死は常に私たちの隣に居ます。父の死、助けられなかった子供の命。2つの死と、母親の(愛ある?)身勝手さを目の当たりにして、3兄弟は悟ったのでしょう。何せ人生観が変わる異国の地NO.1のインドですから(完全な思い込み)。そう、“家族の絆”は美しく大切ですが、執着しても仕方がありません。全ては流れのままに。だから最後、ダージリン急行という名の人生の列車に乗るために、彼らは余計な荷物を捨てたと。うん、納得出来ます。共感します。何が幸せかは、実はとってもあやふやなこと。母が虎に食われずに生きている。息子が生まれる。それだけでどれほど幸せなことか。彼らは確かに成長しました。ただし、シガラミは捨てても、ホイットマンブラザーズは、もう少し常識を身に着けた方が良いとは思いますが。
[DVD(吹替)] 9点(2016-12-31 23:59:59)
2.  タイヨウのうた 《ネタバレ》 
ドラマの積み重ねが足りない。主人公の演技がまるで素人。不満が無い訳ではありません。でもそれ以上に胸を打つものがある。人は何故生きるのか。生きたいと願うのか。少女の姿に心が震えました。人は想う生き物。苦しみを、悲しみを、切なさを、怒りを、そして喜びを。その想いを表現したいと思う。誰かに伝えたいと願う。感じたことを胸の中に締まっておけばいいのに、そうすることが出来ない。それが人だと思います。何故なら、生きているから。想うことは、生きている証だからです。ある者は気持ちを、言葉に換える。ある者は文章に、ある者は書に、踊りに、絵に、彫刻に、料理に想いを乗せる。その方法は一様ではありません。人の数だけ手段がある。塚本の場合は、サーフィンかもしれない。主人公の場合は勿論、歌です。自分が感じていることを表現したい。それは、自分が今此処に存在していることの証明に他なりません。生きている。生きている。生きている!私は此処にいる!!そう強く叫びたい。人はそういう生き物だと思いました。本作はいわゆる難病もの。しかし難病だから泣けるのではありません。少女が死ぬから悲しいのでもありません。彼女の想いが心に届くから涙するのだと思います。主人公の死の悲しみよりも、生きていることの素晴らしさで胸がいっぱいになる。それは爽やかな余韻に繋がります。ラスト、笑顔で海へ駆けて行く塚本。いろんなことを感じ、想って、生きていきたい。自分は今、生きている。
[DVD(邦画)] 9点(2007-09-09 17:14:25)
3.  たそがれ清兵衛 《ネタバレ》 
貧困と日々の生活に追われる中、自分の身なりにまで気が行き届かなくなる清兵衛。そんな暮らしぶりでも、2人の娘の成長を見守ることに喜びを見出すことができる。成り行きとはいえ朋江の為に死合いをしたこと、彼女を慮って再縁話を断ったこと。様々な出来事、そして立ち居振る舞いから、清兵衛の実直な性格と清い心が感じ取れます。ですから清兵衛に強く思い入れることができます。藩命の名のもと、立会いを受けざるを得なかった清兵衛が抱いたであろう憤り、無力感、悲しみ、諦め、やるせなさ…。そして生死の境を目の前に朋江に胸の内を告げ、返事を聞いた時に感じたであろう後悔、失望、恥ずかしさ…。清兵衛の複雑な心情が伝わってきて、切なくも心を打ちます。メインキャストはもちろんのこと、全編にわたり“人”を丁寧に描いている印象を受けました。(本作の真田広之と宮沢りえは文句なく素晴らしかった!)自分は運命という言葉が好きではありません。でも縁という言葉は好きです。清兵衛と朋江がこのように再び出会い、結ばれたのもすべて人の世の縁という気がしました。良作だと思います。ただ、エンディングの井上陽水だけはいただけません。
[DVD(邦画)] 9点(2006-08-30 18:11:59)(良:2票)
4.  団塊ボーイズ 《ネタバレ》 
旅立ちはピクニック気分の軽いノリ。覚悟も決意も、すったもんだもありません。それも当然。これはレジャー。とことんおバカな男だらけの珍道中です。笑わせてもらいました。ですから愚連隊一味とのいざこざには、ちょっと戸惑いました。マジでヤバいですもん。問題解決に必要なスキルも、資金も、奥の手もない男たち。はてさて、どんなオチをつけるのかと心配しましたが、これまたユルい結末が待っていました。こうも都合よく丸く納まるなんてあり得ない。でも本作の場合はコレで正解です。50人の悪党VS4人のオッサンというシチュエーションに酔うことが大事。バカ笑いしていた自分も、この時ばかりは熱くなりました。小細工弄せず正面突破。無謀がカッコ良く見える年齢はとうに過ぎたはずなのですがね(笑)。MVPはウィリアム・H・メイシー。『セルラー』でのカッコ良さとは一味違うオトボケぶりにハマりました。本来はコメディ畑で持ち味を発揮するタイプの役者さんなのでしょう。もうすっかりファンです。エンディングは溶けたアイスクリームのようで締まりが無いのがイマイチ。コレはコレでアリですが、DVD特典の“もうひとつのエンディング”の方が個人的には好みです。すっきりしているし、この後の展開を想像する楽しみもある。自分基準では7点が妥当なのですが、どうしても8点を付けたい気分。ですからメイシーの「中割れメガネ」に無理矢理+1点加点しときます。ああ、バイクに乗りたいなあ。気持ちいいだろうなあ。乗った事ないけど。
[DVD(字幕)] 8点(2010-08-17 20:56:17)(笑:1票) (良:2票)
5.  ダイ・ハード4.0
「突き出たお腹」「オヤジ臭」「寂しくなった頭髪」が中年男三種の神器。一定の年齢を越せば、大半の男性がこの項目を満たすようになる。自然の摂理の如し。しかし本当は違う。加齢臭は仕方がないにしても、メタボやバーコードヘアーは本人の意思でどうにでもなる。にもかかわらず男たちは太り続け、ハゲを晒し続ける。若い頃の自分には理解ができなかった。特にバーコード。必死に取り繕おうとするのが憐れに思えた。ヅラや植毛はNGでも、坊主にすればいい。いつか自分も禿げてきたらそうしよう。そう心に決めていた。そんな“いつか”が我が身に迫ってきた時、何故男たちはデブでハゲで居続けるのか分った気がする。当たり前だが、1日2日でデブでハゲになる訳ではない。数十年かけてデブでハゲになるのだ。それを否定することは今までの生き方を否定するようで忍びない。そして何より“まだ途中”との想いが強いことが分かった。ちょっと頑張ればお腹は引っ込む。育毛剤だって使っている。今の姿は最終形ではなく、またスマートとフサフサを取り戻せる。そんな夢物語を抱いている自分に気付いた。“ファッション”ではないスキンヘッドには、確かな現状認識力が在る。髪の毛だけでなく、その他のシガラミを捨て去ったようにも見える。枯れすすきよりスキンヘッドの方が間違いなくカッコイイ。潔い。でもバーコードだって悪くないと思えてきた。突き出たお腹と薄くなった髪は、今まで頑張ってきた証。それに“まだ途中”なのだから、現状を卑下する必要はない。そんな風にずっと自分を騙し続けて人生を終える。情けないけど、そんなんも悪くないかなと。だから、本作のマクレーンから髪の毛が消えたことは一大事だと思う。単に俳優ブルース・ウィリスの現行フォーマットが「スキンヘッドだから」では済まされない。中年男の悲哀を捨て去り、マクレーン刑事がスーパーマンに生まれ変わるには、薄くなった髪の毛を捨て去る必要があったのだと思う。アクションエンターテイメントとして8点。でも『ダイ・ハード』には中年男の悲哀というプラスαがあった。それが無くなったのは少し寂しい。
[DVD(字幕)] 8点(2008-07-04 21:55:30)
6.  大日本人 《ネタバレ》 
(松本人志の笑いは好きですが、ファンというほどではありません。また、パンフレット等解説書類には目を通しておりません。そういう立場での感想です。)序盤はおとなし目、中盤から終盤にかけて徐々にペースアップ。淡々としたリズムがボディブローのように響いて、笑いを誘います。MAXは板尾の獣と、ラストの実写。笑いを噛殺すのに必死でした。そしてこの時、本作が映画である理由が分かったような気がしました。映画(映画館で鑑賞すること)の特徴は、不特定多数で時間と場所を共有すること。隣の席には他人がいます。このことに意味がある。満員でノリノリの空気が出来上がれば、笑いは笑いを生みます。そうでない場合は他人の手前、声を出すことをはばかるはずです。つまり“笑ってはいけない”というシチュエーション。これほど“可笑しい”状況はありません。どちらにしても、映画館でしか味わえない笑いです。タイトルに“大”が付くことで若干ニュアンスが弱まっていますが、監督の日本人観を描いているのは間違いなさそうです。さらに映画論も垣間見られます。主義主張は伝わってきますし、どこを切り取っても“松本人志”を感じることが出来ます。本作は映画。それも映画館での鑑賞に意味がある映画です。正直、鑑賞直後の満足度はさほど高くありませんでした。でも思い返すとニヤニヤしてしまいます。六代目大佐藤の一挙手一投足が、あの受答えが頭から離れません。最後に公開直前に放送された番組『ゲツヨル』(5月28日放送・NTV系)について。この番組での松本の不遜な態度や、インタビュアーのヨイショぶりは目に余るものでした。何でこんなに自分でハードルを上げているのか不思議なくらい。しかし、これは本編に対する壮大な前フリ。この番組でカチンときた人ほど本編で笑えると思います。
[映画館(邦画)] 8点(2007-06-05 17:50:04)(良:1票)
7.  ダメジン 《ネタバレ》 
『亀は意外と速く泳ぐ』やTVドラマ『時効警察』で三木作品に慣れ親しんでいたせいか、すんなりと作品世界に入り込むことが出来ました。ただ、もしそうでなかったらと思うとゾッとします(笑)。先に挙げた作品には無い“アクの強さ”がありました。のっけから●焼ですもん。嫌いな人は絶対受け付けないと思いますが、此処をクリア出来れば結構いけるかも。いやそうでもないかな(笑)。本作が初監督作品とのこと。市川実日子よりも市川実和子が、中山忍よりも中山美穂が、高島政伸よりも高島政宏の方が“濃い”ように、最初の作品の方が監督の嗜好が顕著に現われるのでしょうか。三木作品は小ネタが多いことでも知られています。荒唐無稽なものから“あるあるネタ”まで、そのフリ幅は広い。個人的には「空き地には紐が埋まっている」がツボでした。コーヒーシュガーによるガムの再生も好き。”脱力系”と評される”ゆるさ”。その独特の“ゆるさ”は“やさしさ”でもあると思いました。悪意がないから、きわどいネタでも笑えるのだと思います。それにダメな奴を笑うことは、自分のダメな部分を認めることでもある気がする。ダメな部分を直せれば最高です。でもそれが無理なら、自分のダメさと付き合っていくしかない。それでも生きていくことのほうが大切です。人は死んで川崎のガンジス川に帰っていく。どうせみんな死ぬんだし、とりあえず生きてみますか。それ“も”いいんじゃないかと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2007-05-10 18:17:24)(良:1票)
8.  旅するジーンズと16歳の夏 《ネタバレ》 
“ジーンズにかけた魔法”“仲間内の決まりごと”。いかにもティーンの女の子が考えそうなことです。アホらしい。正直苦手な分野です。甘ったるい青春ごっこなら御免だなと思いつつ鑑賞しました。でもこれが大違い。実に爽やかな青春ドラマでした。本作が素晴らしいのは、主役4人がみんな“外の世界を経験したこと”です。気の合う仲間でつるむのは重要な成長過程。しかしあまりの心地よさに、そのコミュニティーに依存してしまうことがあります。狭い社会の中だけで物事が完結してしまう。陥りがちです。思考の幅が広がらない。それはすなわち、人としての成長していないこと。4人は、ひと夏で多くのことを経験しました。仲間内の世界にいては見えないこと、思いもよらぬ世界を知りました。苦く、辛く、涙が出るようなこと。そんな人生のハードルを乗り越える時には勇気が要ります。その勇気をもらう“おまじない”。それが1本のジーンズでした。4人にはもうジーンズは必要ありません。子供から大人になるということは、多分そういうことだと思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-11-29 18:41:23)(良:3票)
9.  ダブリン上等! 《ネタバレ》 
手持ちカメラの多用や、ハイセンスを装うクレジットは鼻につきます。監督に非はないけど、邦題のセンスもダサいです。でも脚本は上等でした。濃いキャラの面々をきちんと描き分け、絡んで団子にならないさじ加減で各人の人生の糸を交差させる。上手いと思います。身から出た錆で窮地に陥る者もあれば、アクシデントで人生を狂わされる人もいる。いずれにしても、思い通りにならないのが人生です。石を投げつけてくるクソガキは、“人生の落とし穴”あるいは“不確定要素”といったところでしょうか。彼が基点となって、それぞれの人生が動いていく。“女を殴る”最低の行為をしたチンピラにはキツ過ぎるお仕置き。自分勝手な連中にも罰が与えられました。銀行マンは終身刑ですか。ご愁傷さまです。でも結果的には、ほとんどの者が好転したと見て良さそう。バス運転手も車椅子の王様になりましたしね。ずっと自分と向き合うことを避けて来たヒゲ娘。ギブスで固められた心の傷。ずっと外す勇気が出なかった。それだけ重症だったのも理解できますが、腐らせてしまったらお終いです。痛みに耐えて、次ぎのステップに進まなきゃ。辛い目にあった彼女には、いっぱい幸せになってもらいたいです。一方、ソース男の方は納得がいかない。あれだけダダをこねて、迷惑かけて、最後にヨリを戻してハッピーって何?腹立たしい。いや羨ましい(笑)。でも、あの2人が上手く行くとは限らない。「禍福は糾える縄の如し」は実証済みです。人生ままならぬから面白い。でしょ?
[DVD(字幕)] 7点(2009-02-04 18:54:01)
10.  ダーウィン・アワード 《ネタバレ》 
ダーウィン賞がジョークだというのは分かります。でも少々品が無い。死んだらみんな仏様。死者に鞭打つのを嫌う日本人の感性には合わないのでは、と鑑賞前は不安でしたが…大笑いしました。死んだ方はお気の毒だけど、間抜けな死に様の数々に爆笑しました。で、何で笑えるのかというと、主人公の立ち位置が彼らと同じだから。上から目線で蔑んでいないから嫌味が無い。人間、いつも理性的で合理的な選択をする訳ではありません。時にはとんでもなくおバカな行動をしてしまうもの。誰だってそう。たまたま死んだか、ギリギリセーフだったかの違いだけ。アルファベット順のエンドクレジットがまた素晴らしい。ネームバリューは関係ない。みんな同じ。バカだからこそ、人間は愛おしい。
[DVD(字幕)] 7点(2008-10-03 20:27:17)
11.  TAXi3
『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』は、視聴者参加型クイズ番組の最高峰『アメリカ横断ウルトラクイズ』のパロディでした。とはいえ、模倣しているのはBGM程度。もはやクイズ番組ですらありあせん。ひたすらたけし軍団や若手芸人に無茶苦茶やるだけ。お下劣極まりない、程度の低い番組でした。本作も似ていると思う。『Taxi』シリーズのフォーマットだけは利用しつつ、やりたい放題のおばかギャグのてんこ盛りで勝負。ホント、くだらないです。脚本もグズグズ。雪山のエピソードなんか、車を雪山で走らせたいがため。意味なんかありません。でも笑わせてもらいました。満足度だけで言えば、前2作よりも上。お馴染みの濃いキャラたちと改造車のギミックがあればそれでいい(お笑いウルトラクイズなら、井出の裸と竜ちゃんの弱り顔)。能天気に笑えることは、それだけで幸せなこと。このシリーズ大好です!
[DVD(字幕)] 7点(2008-02-03 17:49:17)
12.  ターミネーター3 《ネタバレ》 
“作らなければ良かったのに”続編だとは思います。前作までの余韻を見事に打ち消しています。ただ、もし続編を作るなら、この結末しかなかったとも思います。B級でありながら優れた娯楽性を有した1作目、液体金属のCGに驚愕した超大作の2作目と比べるとさすがに厳しいですが、本作単独で観るならば十分な出来だと思います。初見はDVD、2度目はCS、そして3度目は地上波吹替え版と都合3回観たのですが、結末を知っていても楽しめる作品と言えそうです。こうなればいっそ、審判の日以降を描いた4作目も観たいです。
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-01 19:24:32)
13.  TAXI NY 《ネタバレ》 
リメイク作品の場合、違う切り口や、オリジナルにない新たな試みが見られないと、存在価値は薄いと思っています。そういう意味では、本作はかなり危なかった。自分の中で“なし”と判断するところでした。しかし結果的にそれは回避。そう判断した理由は、ひとえに運転音痴の刑事の成長を見せてくれたから。この一点において、オリジナルを上回っていたと思います。失礼しました。もう一点ありました。ナイスバディのお姉ちゃんが沢山出てきたのも嬉しかった(笑)。つまり都合2点において、本作の存在意義を感じます。ただし、オリジナル『TAXI』の方が個人的には好みです。サミー・ナセリの濃い顔が好きなのです。あとあの独特のノリも。本作は、より一般向けに味付けを変えた印象。そこが良くもあり、物足りなくもあり。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-02 21:39:35)
14.  タイムマシン(2002) 《ネタバレ》 
59年版と比べて、かなりエンターテイメント性に優れています。タイムマシン制作の動機も分かりやすく、ラブストーリー要素やアクション性も強い。本作最大のウリは、やはりタイムトラベルシーン。移り変わる景色を使い時間経過を見せる手法は59年版と同じ。映像技術は格段に進歩しているので見ごたえUP。というか、これがやりたくてリメイクしたのだと思います。単純に面白いのはリメイク版の方かもしれません。ただ本作は、59年版が持っていた哲学的なテーマ部分が抜け落ちています。ですから、余韻や深みという点でオリジナルに及びません。自分は59年版の方が好きです。しかし本作を否定する気はありません。これはこれでアリだと思います。過去を変えることが不可能だと悟った主人公。だから未来に希望を見出した。彼の心情は理解できますし、メッセージもポジティブ。オリジナルを単に焼き直すだけなら、リメイクの意義は薄い。真っ当なリメイク作でありながら、別の角度からアプローチしたことを評価させていただきたい。
[DVD(字幕)] 7点(2006-12-08 19:55:47)
15.  箪笥 《ネタバレ》 
悲惨すぎる現実を受け止められなかった姉の心。本作は彼女の心が作り出した妄想の物語…なのでしょうか。姉の心が、事実とは違う「後妻が妹をいじめ、挙句殺した」という筋書きをつくりだした。妹を救えなかったことに対する“自己嫌悪”。母を死に追いやった、妹を見殺しにした後妻(当時は愛人)に対する“嫌悪”。悪いのは自分であり後妻。だから姉と後妻が同一化した。姉(ときに後妻)の視点で描かれる物語の大半は、オカルト的な出来事も含め、全て姉の心が作り出した幻との解釈も可能です。現実にあの家にいたのは父と姉の2人だけですから。しかし叔父さん夫婦(妻のほう)と本物の後妻は見ています。ヌルリとした女の姿を。“少女”という表現から、正体は妹の霊。助けてもらえなかった恨み。というより自身の死が理解できないと言ったほうが正しいかも。「スヨンは死んだ」という父の言葉で絶叫する妹。母の自殺にその巻き添え。哀しすぎる現実を、生ける者も死せる者も受け止められなかった。哀しすぎます。なお、キーアイテム「箪笥」をことさら意識させない演出はスマートだと思いました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-26 18:58:56)
16.  TAXi2
これぞあるべき、理想的な「続編」だと思いました。すべての部分がパワーアップ。カーチェイス、改造車のギミック、そしておバカ要素。いちいち「ニンジャー」と叫ぶくだりで大笑い。連れ去られた女刑事が残していった”あるもの”。彼女を慕う刑事の予想通りの行動でまた爆笑。脇役に至るまでお馴染みのキャストを揃えたのも嬉しい(これが一番重要)。日本人の描写にはさすがに苦笑せざるをえませんが、苦笑も”笑い”のうちということで。続編ならではの強み(初期設定の説明の省略)も活かされ、スッキリとした印象。シリーズファンなら納得の作品だと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2006-10-03 18:26:32)(良:1票)
17.  タナカヒロシのすべて 《ネタバレ》 
他者とのコミュニケーションを持とうとしない生活は、傍からみれば寂しい生き方に感じます。しかし本人にとっては、それはもう心地よい生き方です。自分が否定される恐れのない環境がどんなに甘美なことか。面倒な人間関係はまっぴらだけど、でも恋人は欲しいし、できれば結婚もしたい。矛盾していますが、それが本心です。しかしそれが不可能だということも気付いている。だから、「このままではいけない」という思いを抱えています。でも“とりあえず”この心地よい生活を続けたい。本作の主人公の“とりあえず”は、両親の死をもって終わります。俳句の会に参加し、ホテトルを呼ぶ。すべて能動的なコミュニケーション。「このままではいけない」と思うが故の行動です。彼は今の生き方を変えるために1歩踏み出せました。誤解を恐れずにいえば、両親が今死んだことは主人公にとって、ラッキーだったのかもしれません。それにラストで1度死んだことも。現実的には、ありがたいことに両親は長生きしてくれますし、当たらない鉄骨が降ってくることもありません。大事なのは、いかに自分自身で自分の上に鉄骨を降らせるかです。タナカヒロシは何処にでもいるリアルな存在です。自分の中にもタナカヒロシはいます。鳥肌実はハマリ役でとても良かったです。小島聖の喪服+白前掛けには参りました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-06-30 18:27:34)(良:3票)
18.  ターミネーター4 《ネタバレ》 
映画ターミネーターシリーズの『1』と『2』で提示されたのは“未来は変えられる”という希望。一転『3』では“覆水盆に返らず”という絶望が描かれました。後味が苦く、また艶消しの意味合いの強い『3』ですが、前2作との整合性を考えるならば、この結末しか有り得なかったのも事実です。そこで、本作『4』。抵抗軍のリーダー、ジョン・コナーが父親であるカイルを助け出すというお話。ポイントは、ターミネーターワールドの現在進行形の時間軸で『1』よりも“前”に起きたエピソードだということ。つまり“過去は変えられない”という真理は本作にも当てはまる訳です。どんな経緯があるにせよ、結局カイルもコナーも助かるのは既成事実。そんな先入観を観客に持たれているのは、サスペンスとしてはハンディキャップと言えるでしょう。でも、そこはそれSF大作の一大ブランド『ターミネーター』だけの事はある。見応えのある娯楽作品に仕上げてくれました。ただ、もうこの手のエピソードはもういいかなと。大河ドラマの隙間は十分埋まりました。終幕のナレーション“未来は変えられる”に価値を持たせるにも、次回作は『1』よりも未来のエピソードを希望します。
[DVD(字幕)] 6点(2010-06-12 19:24:48)(良:1票)
19.  タイムライン 《ネタバレ》 
伏線の張り方も、タイムワープの整合性もちゃんとしています。過去への干渉というタイムスリップのタブーも“戦時中ゆえ人は死ぬ”という要素で上手にカバー。スムーズに観ることが出来ました。娯楽作品として上質だと思います。ただ、全てが予定調和に思えました。今ひとつ心に訴えかけられるもの無いというか。何でもいいです。サプライズが欲しかったと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2009-08-21 21:28:03)
20.  ダウト
本作のキャッチコピーは、“誰も見破れない!”。最近、この手の作品をよく見ています。少々食傷ぎみなくらい。確かにまんまと騙されちゃうのですが、爽快感のある作品にはなかなか出会えないもの。「観客を騙すこと」のみに主眼が置かれ、味気ない脚本が多い気がします。本作もそういう作品群の1作という気がしますが、そつなく纏めている方だと思います。出来が悪いとは思いません。男性向けサービスカットもありましたし。でも、もっとスカッと騙されたいです。
[DVD(字幕)] 6点(2008-03-29 20:00:41)
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