21. テリトリーズ
《ネタバレ》 序盤、警官らしき2人の男達に車を止められ、 次々とめんどくさい要求を出してくる。 ずいぶんとやらしい奴らだな~と思いながら 見ていると、女性の下半身を露にさせる始末。 いくら警官だからって、やりすぎだろ!と 思った次の瞬間、銃声が。 ここで連中は、警官ではなくて単なる鬼畜である ことがわかる。この展開の変化が巧い。 そして監禁され、あれこれと酷いことをされるわけだが、 ここまでは最近よくある監禁映画の一種だと思い 月並みな印象を持っていたのだが、後半になると 私立探偵が出てくる。そしてこの私立探偵、 自分の娘らしき幻想を見たりする。この展開はちょっと新鮮。 前半は拷問監禁だったのが、後半の見せ方は ホラー的でもあり、また幻想的ですらある。 そして私立探偵は監禁されてる彼らに「待ってろよ」 なんて格好いい台詞を言ってたのに、まさか あのオチとは、、、、。これもまた新鮮だった。 娘の言葉とかぶせられ、 湖にゆっくり落ちる車のシーンが印象的。 そんなわけで、独特で新鮮だったので、 他のB級監禁映画群と比べると頭一つ抜きん出た 特異性を放っている作品であった。 [DVD(字幕)] 6点(2013-02-26 21:11:20) |
22. 天地明察
《ネタバレ》 暦というものが権威や文化、常識と一体化し、科学的知見によってそれを変えることの困難さを痛感させられる。こういった話は、科学が発達した現代にも通じるものがあるんじゃなかろうか。そしてまた安井算哲という実在の人物がいたことを知らなかった自分としては、その人物像においても興味深かった。岡田君はこの人物を実に「気持ちのよい男」として演じていたように思う。素敵な笑顔、純粋さと生真面目、腕を振って快活に歩く姿。彼の恋人役の宮崎あおいもやはりいい演技だったように思う。文字通り、彼にとっての「太陽」のような存在であり、あのとびきりの笑顔を見せてくれるから、安井算哲は孤立奮闘して頑張れたのだな、なんて思わせるほどのものである。ただ、不満な点も多々ある。複数の暦の違いや専門的な知識がわかりにくいのと、なにより誰も年を取っているようには見えないので、「月日が経っている」という感覚に乏しい。新しい暦を作る計画の旅路も、それほどの困難さが伝わってこないし、途中出てきたチャンバラも、どことなく作風に合っていないような印象だった。良い点と悪い点が混在しているような作品だったので、とりあえず6点をということにしておきます。 [DVD(邦画)] 6点(2013-02-20 21:37:52) |
23. デンジャラス・ラン
《ネタバレ》 CIAで実は黒幕だった~という流れはよくあるタイプだし、彼女とのシーンもあっさりしていてあまり心揺さぶれるものがないんですが、デンゼル・ワシントンがこういう役をやらせると実に巧い。彼の力量でこの作品は底上げされているようなものです。骨太で男らしいアクションもそれなりに見ものでした。最初は新米職員と凶悪犯の関係だった二人が次第に変化していき心通わせるまでの一連の流れが見どころ。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-01-10 22:01:20)(良:1票) |
24. テルマエ・ロマエ
《ネタバレ》 皆さんおっしゃるように、前半と後半でだいぶ違ってきますよね。原作は、ローマ人が日本の風呂にタイムスリップするという内容なので、たぶんこの作品の前半がそのコミックに忠実で、後半は映画用の創作ということなんじゃないかな。というわけで、この前半は文句なしに楽しいです。日本の風呂にタイムスリップして、日本独自のアイテムに逐一驚く様は見ていて楽しい。特に、自動で動く仕組みを「何人もの奴隷がやっているんだ」と思うアイデアが良い。そして、浴場でのおじいちゃんたちのキャラが、いかにもおじいちゃん的で良い。また、ローマ帝国の広場やテルマエなど、これまでの邦画ではなかったような規模のセットを見せてくれ、これまた目に楽しい。ただ、これだけ忠実に映像世界を作り上げているのに、たとえば洗濯機に入った人形でタイムスリップを表現するとか、そういう意図的なチープさが個人的に不満だった。後半は笑いもなくなり、やたらとメロドラマ的な感じになるのだが、失速感は否めないもののワンアイデアだけで一本作る難しさもまたあったのだろう。星空の下で語り合う中、体がだんだん透けていって、ふと消えてしまう、そのへんの切なさも良かった。もう少しラブ要素が強くても良かったかもしれない。 あ、そしてなにより主役を務めた阿部ちゃん。阿部ちゃんがいなければ、この作品は成り立たなかったであろう。彼の筋肉美と熱演に拍手を送りたい。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2012-11-22 22:50:09)(良:1票) |
25. デッドボール
《ネタバレ》 いや~、ずいぶんとぶっとんだ作品でしたね~。 最初のキャッチボールで天高く飛び上がってミッキーカーチスに殺人ボール喰らわす時点で唖然としてしまった。 B級であることをむしろ正々堂々と訴え、おもいっきりアピールしていく。こういう作風は決して嫌いではなく、むしろ応援したい部類。 星野真理もよくこんな映画に出たもんだ。 野球対決かと思いきや無茶苦茶な展開でさすがにあきれてしまったけど、 グロシーンは手づくりながらも凄く頑張ってて、頭の後ろから鼻に指を突っ込んで目にイッチャうシーンなんて ほんと馬鹿馬鹿し過ぎます。 対戦相手の女子群がもう少しお色気アピールしてくれればもっと良くなったと思う。 [DVD(邦画)] 6点(2012-03-24 17:44:14) |
26. ティンカー・ベルと妖精の家
《ネタバレ》 なんだかんだいって、3作目まで見てしまいましたね(笑)。 CG自体はちょっと手抜きな気もするが、 ストーリーはこのシリーズで一番面白かったと思う。 女の子とティンカーベルとの友情の芽生えもそうですが、 ずっと妖精の存在を否定してきた学者のお父さんが最後には娘を信じ、 二人で妖精たちとお茶を楽しむラストは実に微笑ましい。 子供向け(特に女の子)アニメとしてはまさに良作。 [DVD(吹替)] 6点(2011-08-07 22:45:54)(良:1票) |
27. テール しっぽのある美女
《ネタバレ》 見終わった感想としては、なんだかよく嘔吐していたな〜ということですかね(笑)。 人とは全く違う種族ということで、精霊なのかUMAなのかよくわかりませんが、 彼らは人間とは確かに見た目が違いのになぜ美女だけは人間のような見た目をしていたのでしょう。 つまらんとまでは言いませんが、面白さよりも疑問とゲロの方が多かったように思います。 [インターネット(字幕)] 5点(2021-06-06 18:57:30) |
28. テリー・ギリアムのドン・キホーテ
《ネタバレ》 いや〜、テリー・ギリアムは本当に唯一無二ですねぇ。 彼の作品は人を選ぶ内容で、合う合わないがあると思うんですけど、 自分は全く合わない人なので正直鑑賞していて何度か意識が飛びそうになりました(笑)。 でも嫌いになれないんだよなぁ〜。やはりギリアムの良さはこの自由奔放さですよね。 主人公の監督さんも、ドンキホーテの老人も、ギリアム自身の投影なのだなぁ。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2021-02-23 17:56:38) |
29. T2 トレインスポッティング
《ネタバレ》 20年ぶりの続編。一言で言うと、トレスポ同窓会です。 あのメンツが20年ぶりに再会。だけどみんな変わってない。相変わらずのクズっぷりなわけです。 20年ぶりの続編だけど、まさしくトレスポの世界そのものでした。 そして、自分にはやはりこの作品は合わないのだなと再認識(笑)。 類稀なる映像表現と不意にかかる素敵なBGMによる、奇跡的なコラボに思わずハッとさせられるのですが、 次の瞬間また退屈になる、それの繰り返しであります。 ロバート・カーライルが結構いい感じのおじ様になってましたね。 ユエン・ブレムナーは本当にヤク中で先々短そうなヤバそうな感じで、さすがの役者さんだなと。 こうなったら、また20年後に今度はパート3を作って欲しいですね。 そんでヨボヨボになったみんなでものすごく足の遅い逃走劇して欲しい(笑)。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2017-09-18 22:21:04) |
30. テラフォーマーズ
《ネタバレ》 冒頭からブレードランナー丸パクリの未来世界に棒読みのセリフ。これはもしや、、と思ったのですが、 そうです、三池作品なわけですから、これはそういうB級臭さとナンセンスコメディを受け入れて楽しめば良いのです。 小栗旬のすべり芸キャラ、序盤であっさりと殺される武井咲、そしてそれぞれの役者さんはそれぞれ特殊能力が備え付けられて、 それがまたいちいちバカバカしいという、こういう役者のキャラいじりみたいなのが三池作品の憎めないところなんです。 そんなわけで前半から中盤にかけては割と楽しめたんですが、後半はそういうコメディ要素もなくなって、 普通に映画として転結をはじめていく。そうするとなんだかもう息切れしちゃって、退屈だなぁ〜って。 進化したゴキブリがすげぇ強いのは仕方がないけれど、個人的にはスターシップトゥルーパースみたいに 爽快にぶっ殺してカタルシス味わえるような展開も欲しかったかな。 [ブルーレイ(邦画)] 5点(2017-07-20 20:41:13) |
31. テイク・シェルター
《ネタバレ》 見終わったときは、「え?なんじゃこりゃ!?」って感じだったのですが、他の方のレビューを見て、なんとなくですが言いたいことがわかってきました。確かに、自然災害とかスーパーナチュラルなものは副次的なもので、やっぱりメインは家族ですよね。一つの家族の愛とすれ違い、それを描きたかった。勿論、人類は有史以前から未知のものや自然について、畏敬の念や恐れを持ってきたわけですから、サブテーマとしてそういうのもあるにはあるんだろうけど。旦那さんのほうは、周りから変な目で見られても、家族のために大金をはたいてシェルターを作る。家族のためにやってるわけですよ。嫁はんのほうは、意味不明なことに大金使われてそれを怒る。そして旦那の精神の心配をする。これもまた家族のためにやってる。両方とも家族のためにやってる。だけど真っ向から対立。最後の最後に、二人が解り合う。そういう象徴的なシーンなんだね。夢のシーンはそれなりに見応えあるし雰囲気は出てるけど、派手なスペクタクルやサスペンスフルなことがあるわけではないので、中盤かなりかったるいのもまた事実。 [DVD(字幕)] 5点(2012-08-20 19:46:25) |
32. 掌の小説
《ネタバレ》 16ミリフィルムで撮ってるのかな、、、。全体的に、レトロ感を出していて、雰囲気自体は決して嫌いではないんだけれど、内容がいまいち理解出来ない。もの凄く好みが分かれる作品だろうとは思う。 [DVD(邦画)] 5点(2010-09-05 08:53:04) |
33. 天使の処刑人 バイオレット&デイジー
《ネタバレ》 「ハンナ」の女の子、いい感じに成長しましたね。美人さんなので、今後の活躍に楽しみです。私も二人の女の子が暴れ回るバイオレンスアクションを期待していたのですが、実際にはこじんまりとした会話劇が大半でした。そしてその内容も、お世辞にも中身が濃いとは言えず、、、。しかも片方は弾無しでずっと殺さずにきたとかいう始末。そんなんでよく死なずに済んだね。ミニシアター向けのような全体的な雰囲気は嫌いじゃないし、おっさんと無意味にお手手合わせして遊んだりしてるシーンとかツボだったのですが、少々厳しめの点数をつけさしていただきます。 [DVD(字幕)] 4点(2014-03-26 18:56:16) |
34. デッド寿司
《ネタバレ》 相変わらずのエログロバイオレンスで、小学生が脳内で作り上げたようなお話がそのまま映像化されていて、その馬鹿馬鹿しさは不変なのですが、でも前作の「ゾンビアス」に比べるとまだ全体的に大人しいというか、お馬鹿指数が低下していたように思います。もっとお下品でもいいかなっていう。まぁ、よく動く寿司達のギミック等は凝ってたと思います。個人的には女将の体当たりな演技が良かったです。唐突なロボットダンスも上手かったし(笑)。 [DVD(邦画)] 4点(2013-07-11 16:19:38) |
35. デビル(2010)
《ネタバレ》 う~ん、、、最初の逆さまに映し出される街並みの映像から 「お、これはちょっと期待出来そうだな」とは思ったものの、 見終わった感想は自分にはそりの合わない作品だなと思っちゃいました。 誰が犯人なのかという、サスペンス的な要素と悪魔というオカルトを融合したような内容で、低予算なりには頑張ってるしオリジナリティもあるかなとは思うのですが、結局のところ、ああやって悪魔の仕業なんだと言ってしまえばどんな設定も許してしまうようなね、それだったらなんでもアリじゃないの。話の巧みさがなくなっちゃうじゃないの、て思うわけです。 まぁ、この映画の悪魔は、悪い奴っていうよりも人を悔い改める為の使いみたいな感じで、ラストも救いのある終わり方でその点には好感は持ちましたけどね。 [DVD(字幕)] 4点(2012-01-28 19:18:35) |