21. トゥルーマン・ショー
《ネタバレ》 自分の人生がすべて番組の作り出した世界で演出されたものだったというアイデア勝負の作品。 SF的で突拍子もないが、身近なテーマを含んでいて考えさせられる。 安全な虚構の世界を捨て、何の保障もない外の世界に飛び出した主人公の選択は頷ける。 その選択を熱狂的に支持した視聴者がすぐにそのことを忘れたかのように別の番組にチャンネルを変えるラストが、ブラックテイストで皮肉が効いていた。 [DVD(吹替)] 6点(2013-06-15 23:52:14) |
22. どこまでもいこう
《ネタバレ》 いつも一緒に悪さをしていた仲良し二人が、クラス変えで別れてから次第にズレが生じてくる。 転校生による新たな刺激と変化、微妙に変化する友人との関係、同級生の死、異性への意識と距離感。 悪ガキでなくても、ここに出てくるようなものと似たような経験は誰もが何かあるはずで、それがノスタルジーとなって同年代の頃を思い出させる。 ストーリーに大きな柱はないので盛り上がりがなく淡々としているが、小学校高学年の日常がとてもリアルで、少年の変化と成長が巧みに描かれている。 塩田明彦監督はこの作品でしばしば沈黙の時間を用いて間をたっぷりとっている。 それがリアルで効果的に働いている場面もあるが、逆にリアルさを損なっている場面もある。 例えば、この年代同士ならほとんど沈黙の時間は生まれないはずで、そこでの沈黙はリアルさを欠きテンポも悪くなって余計な演出だった。 [ビデオ(邦画)] 6点(2013-06-05 01:40:43)(良:1票) |
23. DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る
AKBより完成度の高いK-POPほうが好きで、未熟さが目に付くAKBにはまったく興味はなかった。 ところが、このドキュメンタリーにはAKBの魅力が詰まっている。 AKBファンでなくても結構楽しめるものに仕上がっている。 秋元康は音楽としての完成度より、ドラマ性を重視してプロデュースしているのがよくわかる。 苛酷な試練を与えて追い込むことで、少女たちに何かしらのドラマが生まれる。 そのドラマ性に多くの人が魅了されるのだろう。 [ビデオ(邦画)] 6点(2013-05-28 19:03:51) |
24. トンマッコルへようこそ
《ネタバレ》 争いとは無縁の村に、流れ着いた韓国軍、人民軍、連合国軍の5人。 呉越同舟の5人が村を戦闘から守るために我が身を犠牲にして立ち上がるのがなかなか感動的。 [映画館(字幕)] 6点(2013-01-04 00:36:44) |
25. トラッシュ! この街が輝く日まで
《ネタバレ》 腐敗しきった権力者や警察に反逆する、少年三人の少年漫画のような冒険活劇。 暗号の解読も少年探偵団的で、巨悪vs少年たちの構図。 ただ、少年たちもお金のために必死で戦っていたはずなのに、最後は正しいことだからそうしたとなっているのは、キレイごとになりすぎた感が。 お金をゴミの山でばら撒くシーンにも違和感。 少年たちを都合よく祭り上げたような印象もあって、ちょっと子供向け的に感じる部分も。 ブラジルのスラム街の子供たちの生活がリアルに迫ってくる。 以前、ブラジルのストリートチルドレンが商店主に雇われた警察官らに殺されるような事件もあったが、そうした実情の片鱗を感じることができる。 「シティ・オブ・ゴット」でも感じたけど、平和ボケの日本からするとブラジルの治安の悪いところは次元の違う別世界。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-02-01 01:02:45)(良:1票) |
26. トライアングル(2009)
《ネタバレ》 世にも奇妙な物語風バッドエンドの無限地獄ループ。緻密に構成されたストーリーで、いろんな場面で意味がこめられている。 ただ、船上で皆殺すと元に戻るという論理がピンと来ない。それと、登場人物にあまり魅力的を感じられないのが残念。 事故現場に登場したタクシー運転手がこの世のものでない存在。ジェスは息子に対する自分の行動を罰するために、自ら気が済むまで無限地獄に身を置いているのか。初めて事態に遭遇する自分、一度体験した自分、二度体験した自分・・・と何種類もの自分同士が絡んでいくので、タイムパラドックスにはまりこんで頭が混乱する。 この無限ループの始まりがどこかと考えていくと交通事故になるのだけれど、それはジェスが一番最初の自分を殺して息子を連れ出したからそうなったので、一番最初のジェフは息子を車で連れて逃げることもなかったはず。なのでこの交通事故は起こりえない。パラドックスに行き当たってしまい、わかったようなわからないような煙に巻かれた気分。パラドックスの論理パズルのよう。 [DVD(吹替)] 5点(2017-10-26 19:08:47)(良:1票) |
27. ドライヴ(2011)
主人公のドライバーにそれほど感情移入できなかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-08-01 19:17:59) |
28. トップガン
《ネタバレ》 トム・クルーズ主演らしい映画。教官との立場を超えたラブロマンス、トップガンをかけたライバルとの戦い、コンビを組んだ親友の死、エリートとして自らの才能への驕りと敗北、芽生えた恐怖心と挫折、それを乗り越えての復活。エンターテイメントの王道要素が詰まって、しっかりまとまっているのでそこそこ楽しめる。その反面、型通りなので予想がついてしまい、意外性も感動もない。話自体はあまり後に残らないものの、カッコいいテーマ曲と戦闘機のコラボは、無邪気な童心をくすぐってテンションを上げる。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2015-06-20 00:24:18) |
29. TRICK トリック 劇場版 ラストステージ
阿部寛と仲間由紀恵のコンビが絶妙で、大好きなテレビシリーズだったが、シリーズが長期に渡って途中からマンネリを感じて見なくなっていた。この映画自体はどうってことない内容だったけど、ラストステージらしい締めくくり方で、シリーズをすべて見ていたならもっと感動できただろう。シリーズの未見エピソードを見てみたい気持ちにもなった。 [地上波(邦画)] 5点(2015-06-14 00:59:06) |
30. ドリームハウス
《ネタバレ》 てっきりホラーかと思っていたら、二段構えのミステリーだった。 ウィルが自分の正体を知った一つ目のネタばらしまではとても良かったのに。 そこから二つ目のネタばらしまでが強引すぎて不自然な点がチラホラ。 隣家の奥さんがやたら主人公に親切なのも引っかかる。 主人公に妄想があったということで、これも妄想なんじゃないか、あれも妄想なんじゃないかと、先の読めないサスペンス感はある。 それだけに、終盤は嘱託殺人のミステイクというのがゴチャゴチャとわかりにくく、ちょっと期待はずれのオチだったといえるかも。 フェイクを過剰にしすぎて、きっちり上手にハメられた感を持てなかったような。微妙にズレた感じ。 ナオミ・ワッツは安定の美しさ。 [地上波(吹替)] 5点(2015-03-11 21:04:58)(良:1票) |
31. トランス・ワールド
もしタモリがストーリーテラーで出てきても違和感を感じない。 なぜ三人が小屋に集まることになったのか、三人にどういうつながりがあるのか、そこは一体どこなのか。 ドイツ兵が現われ、それらの謎が次第に明らかになっていき、やがて訪れる悲劇を防ぐために過去を何とかして変えようとする。 そこにサスペンス性があったので退屈はしなかったが、これといって印象に残るものはなかった。 [DVD(吹替)] 5点(2014-11-01 00:10:56) |
32. ドライビング Miss デイジー
《ネタバレ》 静かで穏やかな物語。 口うるさい偏屈なお婆さんがとてもリアルに描かれている。 気のいい黒人運転手を徐々に受け入れていく様子が微笑ましく温かな気持ちになるが、ストーリー的に起伏がなく盛り上がりには欠ける。 [ビデオ(吹替)] 5点(2014-04-11 20:24:07) |
33. トレマーズ
B級モンスターパニック映画だが、それなりに楽しめる。 人が次々に襲われて殺されてるんだけど、登場人物に能天気なところがあり、田舎のどこかのほほんとした雰囲気の中で物語が進むので重苦しくない。 パニック映画なのに怖くなく、コミカルな軽さとユーモアがあって冒険活劇に近い。 [DVD(吹替)] 5点(2014-02-25 19:14:55) |
34. となりのトトロ
なんだか子どもの頃に夏休みに過ごした田舎を思い出す。 誰にでも愛されるトトロのキャラ造形の勝利。 これでどれだけ儲けたのだろうかとの思いがつい頭をよぎるが、そんな大人にはまっくろくろすけは見えないのだ。 [DVD(邦画)] 5点(2013-12-03 20:07:41) |
35. 鳥(1963)
《ネタバレ》 鳥もあれだけ群れると気持ちが悪いが、ミッチを追いかけてきたメラニーのストーリーと鳥の襲撃がリンクしておらず、消化不良の印象。 いわずと知れたヒッチコックの代表作で、公開当時ならもっとおもしろかったのだろうが、今みるとそれほどのインパクトは感じない。 動物が人間を襲うパニック映画のハシリで、パイオニアとしての価値はある。 身近にいる害のないものが、突然理不尽に命を脅かす危険な存在に豹変する不気味さはあった。 [DVD(字幕)] 5点(2013-05-25 00:48:00)(良:1票) |
36. 隣の家の少女
《ネタバレ》 吹き替え版の主犯の声が西岡すみこ調で笑いそうになる。親も親なら子も子で、人の道にもとる鬼畜一家。子供に対して圧倒的な力を持つ大人がイカれてると、子供たちもどんどんエスカレートしていく。まるでウイルスが増殖して暴走するようだ。デタラメではあるものの自分を正当化する論理を持っているのが始末に悪い。確信的で異常な論理が、カルト宗教やマインドコントロールを思わせる。 デビットの甘い対応もじれったくてイライラする。隣のガキどもは論外だが、デビットも中途半端で判断が甘いし行動も遅すぎる。自分の親に早くしっかり言わないから惨事を見過ごす結果になった。もっとも、未熟な子供だったし、その罰は十分すぎるほど受けてはいるけど。 実話に基づいた話といっても、フィクション部分が多い。そのフィクション部分がことごとくマイナスになっているように感じられた。せっかく実話を元にしているのに、リアルさを損ねてしまっては意味がない。そういう意味で同事件を元にした「アメリカン・クライム」より劣る。 実際の被害者の年齢は16歳なのに、20代半ばの女優が性的虐待シーンを演じている。そのため、どうしてもウソっぽい印象は受ける。 レイプはされていない事件なのにレイプシーンを加えるなど扇情的なものに変えているので、Vシネのような安っぽさが出てしまった。 「アメリカンクライム」では見かけは普通の女に潜む悪魔性がリアルに感じられたが、こちらはSM女王的鬼女キャラなので別の世界のように思える。 虐待に至るまでの描写が浅いので、これまでの背景とともにもっと深く心の内を描き出せたのではと思う。 [DVD(吹替)] 5点(2013-01-11 19:50:30) |
37. ドリーマーズ
舞台はフランス。 映画を通じて知り合ったテオ、イザベルの兄妹と同居することになったアメリカ人の青年マシュー。 どこかぶっ飛んだ兄妹に翻弄される。 裸のシーンが多くて刺激的。 ただ、ストーリーは背景や哲学的なものがよくわからないので、ピンと来なかった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-06 17:34:40) |
38. トゥルー・グリット
《ネタバレ》 少女にあまり魅力を感じない。小生意気で気が強くて反抗的でもほっとけない魅力や可愛げがあって応援したくなるような少女ならいいのだが、小生意気でしっかりしすぎて可愛げもない。なので、復讐を果たせてよかったとは思うけど、ハラハラドキドキがない。 コーエン兄弟の西部劇にしてはそれほどアクも強くない。映像は綺麗だった。 [DVD(吹替)] 4点(2017-12-26 22:40:11) |
39. トキワ荘の青春
伝説のトキワ荘での漫画家たちの若き頃を垣間見ることができる。 出てくる漫画家の漫画で育った世代なら特別の感慨があるかもしれないが、ストーリーとしては特に盛り上がるようなものはない。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2017-08-31 23:01:42) |
40. TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ
クドカンらしさのあるポップな映画。でも、クドカン作品は映画より舞台のほうが合っている。 地獄でのギャグチックなやり取りに少々胸焼けしてくる。 [DVD(邦画)] 4点(2017-08-30 00:24:11) |