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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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41.  半落ち 《ネタバレ》 
嘱託殺人。その罪から逃れられないのは当然です。執行猶予がつかない判決が出たのも妥当だと思います。ただ、単なる人殺しでは片付けられないと思う。殺人が犯罪だからという理由では、真の意味では裁けない。「私を殺してって頼んだら、私を殺せる?」鶴田のこの言葉にハッとさせられました。もし自分が、寺尾の立場だったらどうかと考えます。多分殺さない。いや殺せないと思う。呵責の念に耐えられないから。結局自分がカワイイからです。愛が無くては、妻の願いを聞き入れる事は出来ない。ただ、もうひとつの側面も忘れてはいけません。妻の介護に疲れた。苦しむ妻を見るのが辛かった。そういう理由も少なからずあったでしょう。妻のために殺した。自分のために殺した。どちらも真実だと思う。精一杯寺尾に同情する一方、彼は間違っていたとも思います。個人が、家族が、社会が、求める幸せや正義は必ずしも一致しないのではないか。自分には何が正しいのか分かりません。だから単純に考えることにします。臓器移植で救われた青年が寺尾に叫んだ言葉「生きてください」。それが今の自分の“基準”です。誰でも必ず死にます。だからそれまで生きよう。生きる努力をしようと思います。心の琴線に触れるお話でした。ただ、このテーマを扱うには、けれんみが強すぎる。吉岡のキャラ付けはウソ臭いです。それに最後の守山直太朗の歌がいけない。良い歌ですが、初っ端から強い歌声が入るのは余韻を壊します。『たそがれ清兵衛』のエンディングに匹敵する選曲ミスだと思いました。未読ですが、原作はもっと素晴らしいであろうことは容易に想像がつきます。
[DVD(邦画)] 7点(2007-12-29 17:05:52)
42.  バトル・ロワイアル 特別編
「中学生同士が殺しあう」というセンセーショナルな設定ゆえ、良識ある大人から批判を浴びてしまうのも仕方が無い。自分も子供に積極的に見せたいとは思いませんし。ただ自分が観る分には全然OKでした。IFの世界だから。どんな無茶苦茶な設定だってあり得ます。それに本作は、殺し合いを是としていない。主人公たちは、ルールに盲目的に従うことを拒否しています。善悪の判断を他人に委ねていない。これって重要だと思う。ですから本作には肯定のスタンス。また原作ファンという立場で感想を述べます。バトルロイヤルの特徴は、ルールはオモシロイが実際にやるとツマラナイということ。これは本家プロレスのバトルロイヤルを観たことがある人ならよく知っている。戦いの焦点が定まらず散漫になりがち。しかも映画の場合、2時間程で40人近く殺さなくてはいけません。そもそも無理がある。その点を考慮すると、何人かの主要キャラを中心に上手くエピソードを重ねていると感じました。配役も概ね良好。映画オリジナルの教師キタノも、物語に一つの軸を提供しています。エピソードの扱い方や演出に不満が無い訳ではありませんが、よく纏めたなと。オリジナル公開版よりも本作のほうが、より強くそう思います。(感想はこちらに書いたので、オリジナルの書き込み消去。ちなみにオリジナルの点数は6点です。)
[DVD(邦画)] 7点(2007-12-19 18:33:53)
43.  バーティカル・リミット 《ネタバレ》 
雪山の描写は迫力があり、迫り来る危機を回避していく様はスリル満点。エンターテイメント性バツグン。ただ設定は無茶過ぎた。ニトロなんて、アクシデントを呼ぶためのアイテムでしかない。アホバカ映画の烙印を押されても仕方が無いと思います。ただ「命の重さ」については真剣に考えさせられました。本作で一貫しているのは、命の重さは平等ではないということ。そこが興味深かった。3人の遭難者のうち、助かったのはたった1人。その一人を助けるために、救助隊4人の命が失われている。どうしても計算が合いません。では最初から見殺しにすれば良かったのか?二次遭難を避けるのは鉄則。爺さんが言う「雪山で死にかけているのは、死んだのと同じ」は正論です。常職で考えれば、救助に行くべきではなかったと言えるでしょう。しかし兄にとっては違う。妹が助かる可能性が残されているなら、自分の命を賭ける価値があった。もちろん遭難者の方は何としても助かりたい。雪山を知り尽くしたリーダーでさえ、自分が犠牲になることを拒否しました。ただ生きたい。それだけです。本音だと思う。“自分の命≧家族の命>>>他人の命”という図式が見えます。それはもう嫌らしいくらいに露骨です。生き残った兄妹の能天気ぶり。誰が死のうと、自分と家族が助かればよし。2人にとってのみ、この救助活動は意味があったということです。正直、いい気はしません。でも人間ってそんなものかもしれない。それだけに爺さんの偉大さが際立つ。冷静な判断力で2人の命を救った。雪山を知り尽くした男の決断でした。極限状態でこそ人間の本当の価値が見える。爺さんは誰よりも上等だと思いました。自分はハッピーエンドが好み。でも無謀な救助が成功しても白けてしまう。雪山の恐ろしさを明確にするためにも、この結末でよかったと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-12 18:43:42)
44.  バニラ・スカイ 《ネタバレ》 
単純かつ下世話な言い方をすると、「淫夢とセックスならどちらが良いですか?」という話。主人公が出した答えは「やっぱりセックスがいい!」というもの。自分も賛成です。ただ超イケメンのトム・クルーズに言われてもなぁと思う。素寒貧になったって、どうせモテモテでしょ、とちょっとやっかみ。怪我後の顔で復活を望んだのなら大拍手だったのに。冗談はさておき本題へ。本作の欠点は主人公の最後の決断に、感動が不足していることだと思います。まず問題なのが主人公の設定。トムは生まれながらの大金持ち。いわゆる“勝ち組”です。世間の厳しさを知らないから、簡単に現実を生きるなんて選択できるんじゃないの?と思えてしまう。さらに胡散臭いのが冷凍保存会社。何故トムは夢で混乱してしまったのか。会社の説明では、トムの潜在意識が作用したとのこと。確かにもっともらしい。でも本当でしょうか?冷凍保存の維持管理には大変な費用がかかるはず。トムに莫大な資産がある間ならともかく、資産が底を尽いたお坊ちゃんを繋ぎとめておく理由はありません。冷凍保存会社は、巧妙な手段で彼に目覚めを促したのではないかと推測します。何のことはない、彼は“自ら起きた”のではなく、“起こされた”だけ。だとすると、ますます決断の価値が薄れてしまいます。ビルの屋上から飛び降りるトム。フラッシュバックされる過去の記憶。このシーンは好き。胸が熱くなります。もっと大きな感動に繋がれば傑作になったのではないかと。それだけに惜しいと思いました。
[DVD(字幕)] 7点(2007-11-10 18:03:18)(笑:1票) (良:2票)
45.  ハード キャンディ(2005) 《ネタバレ》 
2人のキャラクターが明確にならない序盤、男は被害者で女は加害者です。感情移入しやすいのは、当然男のほう。自分は男性なので尚更です。彼に自分自身を投影させて物語に臨みました。これが運の尽き。彼の身になってしまうと、もう大変です。悪夢としか言いようが無い。最初は猛烈な怒りに支配されます。とにかくムカツク。あの小娘、ただじゃ置かないと歯軋りします。次ぎに襲われるのが不安と恐怖。そして惨めさ。自尊心がズタズタにされます。最後に待っていたのは絶望。負の感情の大盤振る舞い。去勢手術の件なんかシャレになりません。本気で震えます。縮み上がります。得体の知れない汗がにじむ。出会い系サイト以外にも、各種ぼったくりや美人局等、男の下心に付け込む奸計は数多ある。でも自分は大丈夫。女遊びはしない(出来ない)し、怪しい場所には近づかない(近づけない)から。そもそも女がらみの危険なチャンス?に巡り合わないのです。(あ、なんか泣けてきた。笑)そんな自分でさえ、本作のシチュエーションに怯えます。自分にも下心はあるから。どんな聖人君子でも、男なら同じような状況に追い込まれる可能性はある。だから他人事ではいられません。ラストに明かされる男の本性。そして少女の目的。彼女は正義の味方気取りの異常者ではなく、正当な復讐者でした。男も復讐されて当然の人間だった。客観的にみれば少女のほうに理があります。でもこの期に及んで、男への感情移入を解くことなど出来ません。彼と同様に、やるせない感情にまみれて死にます。(以下、極めて個人的な事情)実は、あの娘の顔は自分が一番嫌いな上司(50代・女性)の顔にソックリ。少女とその上司の顔がダブって仕方ありませんでした。あの神経を逆撫でするイヤミな言い回しや、冷酷なところまで似ています。幸いにも今年の異動で、その上司と顔を合わせる機会は減ったものの、かつての記憶が蘇ってきてムカツキ度200%増し。とても冷静ではいられませんでした。その分のめり込んで楽しめたとも言えますが、心に負った傷はでかい。後味は最悪です。ホラー映画として7点。
[DVD(字幕)] 7点(2007-10-04 18:45:19)
46.  バッシング 《ネタバレ》 
主人公と彼氏のやりとり。「私が迷惑をかけた?誰に?」「みんなにさ!国中のみんなにだよ!」。この部分に問題の本質が隠されています。彼女の認識も確かにおかしい。でもより問題なのは彼氏のほう。彼は決して「自分が迷惑した」とは言いません。なぜなら迷惑していないから。問題解決のために日本政府が払ったコストも、元をただせば私たちの税金。だからみんなが迷惑した。理論上は正しい。でもそれは理論武装のための理屈。多くの人たちは、実感として迷惑していないと思います。彼女のせいで晩のオカズが1品減ったわけではない。もっとも彼の場合は、マスコミに追われて本当に迷惑したかも知れない。でもそれなら「オレは迷惑した」と言えばいい。彼は巧妙に、いや無意識に、主語を「みんな」に換えている。そこにバッシングの本質がある。彼が自分を主語にしない理由は一つ。責任を負いたくないから。自分ではない“誰か”の批判を請け負っているだけ。だから心が痛まない。父親の自殺も彼女のせい。だから私たちは悪くない…。本作は、現実に起きた『イラク日本人人質事件』にまつわる“バッシング”をモチーフにしています。でもあえてその背景に踏み込まず、一般的な事例として扱っています。それが作品の“惹き”を弱くしている。また、主人公が叩かれるに至った経緯を省略したために、悲劇のヒロインのような印象を受けるのもフェアではありません。でも日本という“村社会”の有り様はよく分かる。私たちは、子供の頃からどっぷりその社会に浸かっています。どうしたらイジメに遭わないで済むかに、心を砕いて生きてきた。「攻撃は最大の防御」は常職です。攻撃している間だけは攻撃されない。だからいつでも生贄を探している。いなければ、仕立て上げてでも。それが現実だと思う。でもそんな醜いことをしているなんて、誰も思いたくない。私たちは善人に違いない。しかし突きつけられて心が痛むのは、それが真実だから。私たちは自身の姿を見つめなくてはいけません。本作は自身を映す鏡にはなる。最後にひとつ。彼女には非があります。生き方は不器用。でもそんな人間でも受け入れてあげる社会であって欲しい。彼女が明日の自分の姿で無いとは、誰も言い切れない。
[DVD(邦画)] 7点(2007-08-24 18:23:35)(良:1票)
47.  ハイテンション 《ネタバレ》 
「こういうホラーが観たかった!」と声を大にして叫びたいくらい面白かった。叫びながら逃げ惑ったり、安易に敵にアドバンテージを与える展開のホラーに辟易していただけに、ガッチリハートを掴まれました。ほんと面白い。男を仕留める瞬間は爽快感すら感じました。それだけにあのオチには腹が立つ。全てが茶番と化してしまいます。整合性も取れているとは言いがたい。でもタネ明かし手前まではホントに楽しめたので、結果的にはアリということで。満足満足。
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-07 19:26:32)(良:1票)
48.  バックダンサーズ! 《ネタバレ》 
サクセスストーリーでありながら、障害を乗り越えていく感覚に乏しいのがツライです。苦悩は見えても、努力が描かれていません。解散したバックダンサーズが再び集う場面。彼女たちは「悔しい」と涙を流します。その想いは確かに伝わってきます。とくにサエコのブサイクな泣き顔が素晴らしいです。(基本的にカワイイから許される顔。彼女に比べると他の娘たちの泣き顔はまだ甘いかな。)彼女らが選択したのは、オーディションを兼ねたダンスコンテストに出場すること。イチからやればいい。ただ踊りたい。そう決断したのだと思いました。ただ、ここからの展開がいただけません。ステージ終了後、主人公は元マネージャーに訴えかけます。「私たちをなんとかして」と。彼女たちに他意は無いのでしょう。でもそれならば「私たちは踊りたい」が相応しいのでは。「なんとかして」という言葉からは、タレント意識が垣間見えてしまいます。落ちるところまで落ちていないから、這い上がる爽快感が薄いのです。最後のステージに向けて、サポート側の苦労はきちんと描かれています。でもその一方、彼女たちはほったらかし。レッスンに汗を流す姿をきちんと描くこと。丹念な描写の積み重ねが、最後の感動に繋がると考えます。正直、物足りません。でもキライってわけじゃありません。まあまあ好き。いや、はっきりと言いましょう。気に入りました!だって4人ともカワイイのですもの。平山は普通に可愛いし、サエコはギャル可愛いです。ソニンはマッチョ可愛いし、hiroはスピード可愛い。演技はイマイチでも許せてしまいます。主題歌の『いつか2人で』が何気にいいじゃないですか。劇中でバックダンサーズと陣内のバンドがセッションするシーンが、クライマックス以上にステキだったりします。
[DVD(邦画)] 7点(2007-06-29 19:03:23)(笑:1票)
49.  春の日のクマは好きですか? 《ネタバレ》 
図書館の美術書に綴られた愛の言葉。携帯やメールで手軽に愛の告白が出来るご時世だからこそ尚更ロマンチックなのでしょう。ただ、図書館の書物である以上、不特定多数の人間が目にする可能性がある。メッセージが自分に向けられたものであると、主人公が確信する過程が重要になります。この部分にもう一工夫欲しいと思いました。主人公が安易に受け取り過ぎかなと。もっとも裏を返せば、それだけ彼女は“現実を見ていない”ということ。そんな夢みる乙女(いや「はすっぱ」かな)の目覚めには価値がありました。ステキとは少々言い難いものの、なかなか凝ったラブストーリー。個人的には、大好きなペ・ドゥナの魅力を堪能できて満足です。
[DVD(字幕)] 7点(2007-04-23 18:08:04)
50.  バイオハザード(2001) 《ネタバレ》 
予想以上に面白かった最新作Ⅴ。原点回帰との印象を受けたため、比較検証のためにⅠを再鑑賞しました。続編との決定的な違いは、本作は『ゾンビ映画』であったということ。そう、シリーズ唯一『ゾンビ映画』でした。“死”という恐怖の上位に位置する恐怖が描かれるのがゾンビ映画たる所以。自己を失う恐怖。知性を奪われる恐怖。そういう意味では、本作のハイライトの一つである“アリスが三角飛び蹴りでゾンビ犬を倒すシーン”はアクションゲーム『バイオハザード』的には正しくても、『ゾンビ映画』としては間違っていたと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2007-04-03 21:24:58)
51.  PERFECT BLUE 《ネタバレ》 
サイコサスペンスとして上質です。主人公の夢、ドラマの役柄、現実が目まぐるしく入れ替わります。非常にテクニカルで、存分に惑わされます。やや卑怯な作りだと思わなくもないですが、アニメならではの利点を活かしていることを支持したいです。ただ、ラストの台詞はどうでしょう。観客を惑わしたことに対するお詫びなのか、随分とあっさりとした(ベタな)印象でした。後味はいいのですが、少々余韻に欠けました。ところでタイトル『パーフェクトブルー』について。“憂鬱”だけでなく、ほかの意味もありそうです。ブルースカイ=空想。ブルーフィルム=猥褻映画。ブルーセックス=同性愛。ブルーボーイ=男性から女性に性転換した者。あと主人公のニックネーム「ミマリン」のマリンにもかかってたりして。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-21 18:08:39)(良:3票)
52.  ハウルの動く城
「もののけ姫」は久しぶりに監督がやりたいようにやった作品という感じがします。完全に大人向けの作品。大コケも有り得る一種の賭けだったと思います。でも賭けに勝った。次作「千と千尋」では一転ファミリー向けに戻し、確実に成功を納めます。この2作でいろいろな意味での貯金が出来たのでしょう。本作で再度賭けに出ます。反戦という裏テーマを抱えつつも、ハウルとソフィの恋物語が主軸の本作。「コナン」「ラピュタ」と同じ、監督18番の題材です。しかし今までとはだいぶ様子が違います。基本設定等ほとんど説明のないまま、どんどん進む物語。しかも肝心の恋物語の部分の出来がいいとは思えません。宮崎作品で一貫して存在した、そして支持された理由の「娯楽性」や「観客の視線に立ってのものづくり」が本作には感じられないのです。自分もそうですが、宮崎作品に分かり易いエンターテイメント性を求める人には不評だと思います。賭けには勝った(興行的には成功した)が、代償(信用の失墜)も大きかったというところでしょうか。“ヒットの呪縛”から抜け出すために、あえてこの手法を選んだのでは?とさえ思えてしまいます。完成度では前作を遥かに下回ります。でも自分は本作を憎めません。確実に商業的な成功の見込める無難な作品より、監督がやりたいように作った作品なら、それでいいという気がします。そこに“宮崎駿”を感じられれば。本作には宮崎駿の“きらめき”がありました。だから自分は本作を支持します。
[地上波(邦画)] 7点(2006-07-26 19:03:44)
53.  バタフライ・エフェクト/劇場公開版 《ネタバレ》 
最終的に選んだ人生は、主人公が思い描く最高のものではなかったはずです。愛する人と結ばれない人生。その選択には切なさを感じます。でもどうなんでしょう。主人公は、自分の人生だけでなく他人の人生もいじっています。もともと意図した行為ではなかったとはいえ、その責任はやはり重い。やり直しが出来ないからこそ、それぞれの人がそれぞれの選択を正しいと信じて、割り切って生きていくしかない。やっぱり“もし”という願いは叶わないからいいのだと改めて思いました。とはいえ、“後悔”という名の脳内タイムトラベルは、意味がないと思いつつも時々やってしまいます。それだけ自分はまだ若いということでしょうか(笑)。エンターテイメント作品としての完成度は高いと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2006-04-19 19:03:39)
54.  パピヨン(1973)
長い。とにかく長い。深夜TVでたまたまやっていたので、面白くなかったら途中で寝ようと思いつつ観たのですが…最後まで観てしまいました。だから面白いか面白くないかと問われれば答えは「面白い」。でも重いです。鑑賞後、自分の感情が「喜怒哀楽」のどの位置にあるのかわからなくなります。生半可な気分で観始めると痛い目にあうので、心身ともに充実し、時間的にも余裕のあるときに観るべき作品だと思います。
[地上波(吹替)] 7点(2006-04-16 03:05:12)
55.  バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ 《ネタバレ》 
ミラ・ジョヴォヴィッチを主役に据えシリーズ合計6作を数えた人気映画『バイオハザード』が完結してから5年。キャストを一新してリブートしたのが本作『ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』です。前シリーズは、ミラ・ジョヴォという稀有なスターの魅力を拠り所としたサバイバルアクション映画でありました。原作ゲームから設定と看板を借用してはいますが、基本的にゲームとは別物だったと考えます。これに対し本作は、原作ゲームを忠実に映像化しようという意思を強く感じました。館内のファースト感染者の振り返り描写然り、ロケットランチャー然り。回復アイテムでハーブが出できたら完璧でしたが、そこまでやると逆に醒めた気がするので、監督に良識があって良かったです笑。もちろんストーリーはゲームと異なるでしょうが(注:何せ初代ゲームをプレイしたのが四半世紀も前の話。細かい点は覚えていません)、世界観は高いレベルで再現されていたと思います。何より「アクションである前にホラーたれ」とでも言いたい空気感に好感が持てました。ただし、鑑賞後の満足度はさほど高くありません。シリーズの前フリが終わっただけという感じ。この感覚はまるで『ウォーキング・デッド』ファーストシーズンを観た時と同じであり、続編ありきの物語である点がインパクトを弱くしている気がします。生き残り人数が破格に多いのも、続編を見据えての事でしょうから。シリーズ化に異を唱える気はありませんが、映画は一発勝負が基本。結末を決めていないシーズンドラマのような作り方の映画はちょっとなと思う古いタイプの人間であります。とはいえ魅力的なキャラクターが揃っているのも事実。特にリサ・トレヴァーはかなり好みです。続編が製作されれば確実に観るでしょう。
[インターネット(吹替)] 6点(2022-09-11 17:23:31)
56.  バースデー・ワンダーランド 《ネタバレ》 
小学5年生の二女と一緒に鑑賞しました。娘は大層面白かったそうですが、お父さんは物足りませんでした。そこで物語の捉え方が違うことに気づきました。娘は『旅行』として、私は『冒険』のつもりで物語と向き合っていたのです。おそらくこれは娘が正解。添乗員付き、保護者同伴なら、そりゃ『旅行』ですよね。異世界でロールプレイイングする凝った趣向のツアーであります。主人公の母親も経験者のようですし、“危険は無い”と判断し年頃の娘に夢旅行をプレゼントしたのかもしれません。ですから『千と千尋の神隠し』や『オズの魔法使い』『不思議の国のアリス』等と比較して“生ぬるい”と判断するのはお門違い。どちらかと言えば、マイケル・ダグラス主演の某作や、シュワちゃんお目々ビックリの某SFと同カテゴリー作品と考えます(こちらは完全大人向け。生半可な冒険より余程ハードですけど)。『冒険』の方が『旅行』より偉いワケでもありませんし、『〇ィズニーランドに行ってリフレッシュしたら嫌な出来事も気にならなくなりました』な結末も悪くありません。ただし、オリジナリティに欠ける点は少々気になります。他の冒険ファンタジーと似通った設定や描写が目に付くが故に、『冒険』と勘違いするのです。あるいは、かつての『冒険』を現代風にアレンジしたら『旅行』になりましたって事かもしれませんが。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-11-10 19:23:16)(良:1票)
57.  パスワード:家 《ネタバレ》 
ネタバレありますご注意ください。  スマホアプリ+ウィキリークス+情報万能主義の流行りもの(?)トリプルコンボで、トンデモSFが一丁出来上がり。普通なら『そんなアホな』で一蹴するような荒唐無稽な内容ですが、粗を隠す仕掛けは抜かりありません。そう、一般的にはアクションやサスペンス、目まぐるしい展開で観客の心を掻き乱して綻びを誤魔化すワケですが、本作ではIT関連用語の嵐で観客を煙に巻く作戦を採用しました。これはちょっと目新しいかも。ただしこの手法は諸刃の剣。前半のツマラナイ(失礼)興味のない(失礼)専門用語ばかりの会話劇で途中脱落してしまう観客もいるでしょう。さて、郊外の一軒家にゲストが集う導入は、オールドミステリーお馴染みの様式。さらに主人公は各人のパスワードを見事言い当てる『名推理』まで披露します。まさに古典ミステリーの王道フォーマット。そこに最先端のIT論、もといトンデモSFを潜ませるのですから、なかなか凝った趣向と言えましょう。個人的に面白いと感じたのは、従来なら『ターミネーター』のような大スペクタクルに仕立てる題材を、リビング内で終始するミニマムなお話にスケールダウンさせたこと。技術の進歩で小型化するのは何も電化製品に限った事ではないようで。未来は確定しているのか?未来を覗き見ることの意味、未来を変える行動の是非等々、深くて面白いテーマが転がっているのに、踏み込んで行かないのは勿体ない話。でもトンデモSFにそんな重荷が背負えるはずもなく、さらりとかわしたのは賢明な判断だったかもしれません。終盤の「実は嘘よね~ん」はフェイクでしょうが、額面通り受け取るのもまた面白い見方だと思います。冷静になれば「ナシ」な話も、惑わされているうちは「アリ」に変わるのがSFの魅力。吟味したら厳しいものの、流して観る分には『おっ』『なるほど』『そうきたか』と驚かされる程度に良く出来ていると思います。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-09-05 20:55:58)(良:1票)
58.  ハロウィン(2018) 《ネタバレ》 
殺人鬼ブギーマンは収監中であり、本来なら二度と交わるはずもない相手。それでもなお、いつか決着をつける日が来ると確信していた主人公は、マイホームを要塞化したり、娘に殺人の英才教育を施したりと、着々と準備を進めていたという狂気の設定です。しかも、それが記念日に現実になるとは、もはやホラーを通り越してオカルト、いや奇跡のロマンスと言えるのでは。ある意味、これ以上ないご都合主義ではありますが、高揚感は絶大でした。それだけに、せっかくの準備が役に立ったとは言い難いグダグダな最終決戦となってしまったのが残念です。トラップばんばん仕掛けて、きっちり仕留めて欲しかったと思います。おそらくあの結末は、続編製作のための伏線なのでしょうが、個人的には火災保険が出るのか気になるところです。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-02-15 23:36:41)(笑:2票)
59.  パージ:大統領令 《ネタバレ》 
パージ反対派の大統領候補が、大統領選を目前に控えたパージの夜にパージ推進派である与党から命を狙われる続編。3作目ならではの切り口です。安全なシェルターに逃げ込んでいては、民衆の支持は得られない。だから私は自宅でパージを過ごす。命を賭けなければ、社会の仕組みを変えることなど出来ないのだから。なるほど説得力があります。で、案の定、大統領候補は命を懸ける羽目になると。SPの裏切り~逃走~敵ボスとの直接対決まで、ほぼ期待を裏切らぬ展開です。なお“あり得ない”漫画のような設定なので、リアリティ云々の指摘は差し控えますが、パージ終了のサイレンだけは入れてもらわないと何だか締まりません。“恐怖の12時間”という時限設定が肝の映画であることをお忘れなく。後味は良く、そこそこカタルシスも得られますし、2作目の主人公が続投している点はプラス要素と考えますので及第点の続編と判断しました。さて、4作目はあるのでしょうか?後日談としての続編は、本作の価値を下げることに直結しますので止めて欲しいのですが。果たして?
[DVD(吹替)] 6点(2019-07-10 19:27:10)(良:1票)
60.  パージ 《ネタバレ》 
これはある種の『寓話』『風刺』として観るべきもので、設定に対するツッコミは野暮ってものなのでしょうね。でも中二病的世界観の作品ならば、やはり中二病的理論武装はして欲しいというのが正直なところ。あんなクズセキュリティで命と財産を守ろうなんてヘソで茶が沸きます。ただし、あの父親が“家族を守る”という絶対的な大義名分を捨てて、ホームレスを救おうと決意した件には心が動きました。男を差し出してしまったら、仮に家族と財産は守れたとしても、それと同等以上に大切なものを失うと判断したのでしょう。この決断を私は支持します。ただそれなら、家族の総力をもって全力で迎え撃つべきで、当然ホームレスともハナから共闘しなければなりません。せっかく自宅=“地の利”を活かさない展開も解せません。家族全員で生き残ってこそ、父親の決断の価値が生まれるのですから。結局のところ、どんなに素晴らしいメッセージや問題提起があっても、観客の目線が設定の緩さやストーリーの詰めの甘さといった“枝葉”へ向いてしまうようでは、失敗作と言わざるを得ません。そうは言いつつ、結構楽しめたんですけれども。
[DVD(吹替)] 6点(2017-04-05 21:24:28)(良:2票)
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