1. ブラッド・ダイヤモンド
ファンの皆様にとっては,いまさらなにをとお思いでしょうが,とにかくディカプリオが素晴らしい。正直あまりそんなに好きな役者ではありませんでしたが,「ディパーテッド」やこの「ブラッド~」での彼を見て,かなり見直しました。銃を構え,硝煙煙る市街を疾走するディカプリオ。容赦無く敵を撃ち殺すディカプリオ。とってつけたようなラブシーンは一切無し。ハードでほろ苦いな男の味わいの中にも,ほのかに香る甘さといい,ダーティになり過ぎない絶妙のバランス感といい....。救いようの無いテーマを扱ったこの映画では,そんな彼のオリジナルキャラが非常に効いていたと思います。また同時に彼の役者としての新境地を切り開く意欲と,作品選びの上手さにも感銘を受けました。 [映画館(字幕)] 8点(2007-05-17 11:03:36) |
2. ファイナル・デッドコースター
皆さんも書いているように,1と2に比べて明らかにスケールダウンの気合が入っていない作り。邦題も意味がわからない。1は傑作B級だと思うけど,本作は単なるB級。残念。 [DVD(吹替)] 4点(2007-03-11 09:20:57) |
3. プロデューサーズ(2005)
実は,この映画がブルックスの手になるものと知らずに映画館へと出かけてしまったのだが,ブルックスが丸くなったのか,自分が大人になったのか,思いもかけず楽しい時を過ごすことができた。「エンドロールを見ない派」で,かつ彼の映画に苦手意識を持っていた私が,エンドロールの最後の最後まで席を立つことがなかったほどである...。なるほどこの映画,確かに下品なドタバタで下らないのは間違いないのだが,「下らない」のにも本当に下らないのと,正しく下らないのと2種類あって,この映画は間違いなく後者だと思う。ただし,正しく下らないのでも,これは「職人魂」的なドリフの笑いとは違うタイプ。センスの良いセンスの悪さというか,ベタなんだけど知性漂う,みたいないかにも西欧中産階級の方々が好みそうな...なんてことはどうでもいいか。要は,音楽はやっぱり楽しいねってことを意外とストレートに感じさせてくれた,そんな映画なんだな,これは。 [映画館(吹替)] 7点(2006-04-30 23:00:31) |
4. フライトプラン
《ネタバレ》 もしジョディ親子が最初に乗らなかったら...もしジョディ親子が搭乗ロビーで出発を待ってたら....。「娘を見た」って乗客が1人でも現れたらそこでアウトだなんて,サスペンスとして余りにも致命的な欠陥がある(だから製作者も,不自然な場面転換で無理やり誤魔化している)。当たり前だが,もうその時点でこの映画を受け付けない。これは「アラ探し」だとかそういう下らないレベルではなくて,「サスペンス」として宣伝してカネ取ってるんだから,サスペンスとしてそれなりのモンになってなきゃいけないのがあたりまえだと私は思うから。それを「いや,この映画はサスペンスでもミステリーでもなく,"アクション映画"なのだから欠陥は気になりません」とか「論理的整合性はどうでもいい」などと妙に物分りよくしてみたところで,この映画の価値が上がるとも思えない。というか,そういう人は,チョコを買ったつもりで箱をあけたら饅頭でした。でも饅頭としてはまあ美味しかったからいいか....って納得するのだろうか?まあ,私としては,ジョディの幼稚で自己中心的な振る舞い+浅薄なストーリーというわけで,その饅頭(メッセージ)もマズく感じてしまって,さらにマイナス評価。 [映画館(字幕)] 3点(2006-02-06 00:36:09) |
5. フォーン・ブース
「うまい、安い、早い」 9点(2004-07-06 23:11:35)(良:1票) |
6. ブラックホール(1979)
おお、懐かしい。マクシミリアンって名前のロボットしか覚えてないけど。これって確かディズニーの初実写SF!って感じで売り出してたんじゃなかったかな。そこんとこ調べようと思ってネットで検索かけたんだけれども、どうもこの映画、ディズニー的に「なかったこと」になってるみたい...悲しい。 3点(2004-02-13 14:25:47) |
7. フル・モンティ
汗臭くもあり爽やかでもある。特別面白いとかそういうわけではないけれど、いかにもイギリス映画って感じが良い。 6点(2004-01-20 23:45:45) |
8. フットルース
懐かしい....恥ずかしながら今の今までケビン・ベーコン主演作だとは知りませんでした。なんか微妙にショック。ケニー・ロギンスの主題歌が大ヒットしましたね。 5点(2004-01-18 16:22:20) |
9. フォレスト・ガンプ/一期一会
まず障害者を「純粋な人間」とするステレオタイプが受け入れられないし,近代アメリカ史の名場面で観客の歓心を買おうとするあざとさにもついていけない。この映画は確か「映画化不可能といわれた原作を,最新CGが可能にしました」みたいな触れ込みだったと思うが,こういう映画は大抵つまらないと相場が決まっている。ゼメキスよ,そうまでしてオスカーが欲しいのか?安直でステレオタイプな安っぽい感動,「当時」最新のCG,アメリカ人だけにウケる筋と演出....無駄だ。映画の出来としてはよいが,「それだけ」というのが私にとって最悪である。八方美人で尺の長い映画ばかりにオスカーを与え,才能を無駄遣いさせるアカデミー賞は本当に罪なものであると思わざるを得ない。 2点(2004-01-14 11:13:39)(笑:2票) (良:5票) |
10. ファイナル・デスティネーション
いつでもどこでもどんなやり方でも殺したい,という関係者?の長年の夢を叶えた設定の勝利。今まで何故こういう設定が無かったのかと思うぐらいの,いわばコロンブスの卵的映画である。主人公が墜落を予知するシーンで,墜落事故で死んだジョン・デンバーの曲を流すブラックなセンスは,最高にポップでクール。 [映画館(字幕)] 8点(2004-01-13 13:48:40)(良:1票) |
11. ブラックホーク・ダウン
《ネタバレ》 要するにこの映画は米国への告発と、そんな米国の体たらくとは全く無縁の、体を賭して戦った無名兵士へのオマージュである。当時ソマリアは無政府状態でたくさんの人民が虐殺されていたのだが、米国民は全くの無関心を決め込み、自国の軍隊がソマリアに派遣されていることすら知らなかった。しかし、この事件で米兵に犠牲が出たため米国内で非難の声が高まり、結局アメリカはソマリアから撤退し、結果としてソマリアを見捨てることになる。最後に流されるあのテロップ・・「アメリカ19、ソマリア1000」という数字は、たった19人死んだだけで大騒ぎしするくせに、ソマリア人が何人死のうが関心を持たない米国の欺瞞と責任を鋭く突く。この映画ではひたすら米兵の視点から戦闘が描かれている。人間らしく描かれ、傷ついて死ぬのは皆米兵で、ソマリア人はまるでゾンビのようである。私はリドリー・スコットが、兵士へのオマージュということ以上に、わざと米兵に観客が感情移入するように描いてると思うのだ。あの最後のテロップを生かすために。 8点(2004-01-08 18:20:57)(良:1票) |
12. プラトーン
一言で言えば戦争の狂気。映画の内容はともかく、この映画自体がオリバー・ストーンのルサンチマンの発露だと感じるし、そういう負のパワーの強さは評価する。ただし、こういう極私的映画というか私小説的なものを世界中に配給してカネ取ってみせるような、彼の心性が私には全く理解できない。そこまでして作りたかったのはわかるけれども、クリエイターとしてはいかがなものかと思う。 6点(2004-01-08 16:14:26)(良:1票) |
13. ブレードランナー
近未来世界のディテール描写という点では,この映画以前・以降という分け方が出来るほどの映画だと私は思う。というか,この映画が「カルト」とか言われるのが意外。当時結構ヒットしたような気がするのだが....当時の人はマニアだったのだろうか? [映画館(字幕)] 10点(2004-01-08 16:13:16) |
14. プロジェクトA
昔劇場で観た印象だけれども...面白く,完成度も高い映画だとは思った。ただ...どう言ったらいいのか..恐らくジャッキーの健康的で明るい魅力がそう感じさせるのだと思うが,カンフーというよりサーカスのように私には見え,どうしても活劇に没頭出来ないのが難。どうやら私の中では武術=健康的というのがどうしても消化できないらしい。ただ,彼は希代のカンフースターであると思うし,この映画もいい作品であることは間違いないと思います。これは私の好みと言うことでご勘弁を。 5点(2004-01-08 15:21:43) |
15. フライド・グリーン・トマト
5点(2004-01-08 15:19:18) |
16. フルメタル・ジャケット
前半は傑作。「メタル」の前半+「プライベート・ライアン」の前半=私喜ぶ。「メタル」の後半+「ライアン」の後半=私喜ばない。ただし,「メタル」の前半>「ライアン」の前半,かつ「メタル」の後半>「ライアン」の後半である。あたりまえだが。 7点(2003-12-25 17:13:10) |
17. ブルース・ブラザース
《ネタバレ》 なんというか奇跡的傑作。もう大好き!。どのくらい好きかというと,サントラを買って聞きつぶして2枚目を買うくらい好き。だってアレサ・フランクリンでしょ,レイ・チャールズでしょ,ジェームス・ブラウンでしょ...。もう何回も観ましたけど,最初観たときの驚愕と感動は今も健在。最高のミュージカルでありコメディでありアクション映画であると思います。トンネルの中でジョン・ベルーシがサングラスを取るシーンなんて,もうカッコよすぎます。追記:またまた観直した。いや~やっぱいいなあ。特にラストシーンに至るところなんかは無理無駄!無理無駄!の連続で何度観ても本当にアホらしい。パトカーがクラッシュ山に突っ込むシーンでは突っ込む前から既に飛んでるし,SWAT隊のアホのように繰り返される「ハッ・ハッ・ハッ」という掛け声も無意味で実によろしい。ところでこの映画,これだけ銃撃・事故・攻撃?があるにもかかわらず,誰一人とて死なないし怪我しないのだ。素晴らしいではないか!しかも主役の2人は金でも名誉でも地位でもなく,ただただ孤児院を潰さないために突っ走る。全てのドタバタは神のため,孤児のためなのであ~る。それがどうしたって?どうもしないのがこの映画のいいところ。とにかく,この映画1本で並の映画の5本分くらいの価値はある!誰がなんと言ってもそれは撤回しないぞ!! 10点(2003-12-24 15:47:27)(良:3票) |
18. プライベート・ライアン
「兄弟4人全員を兵隊にとったが,3人が死んだから残りの1人を8人で救出する」...馬鹿馬鹿しい。このストーリーのどこにどう感動しろというのだろう?。兄弟全員を戦場に送り込んでおきながら,戦意高揚のための神話作りにそれを利用し,さらに多数の犠牲者を生み出すなんて到底納得できない。兄弟全てが戦死した親などゴマンと居ただろうし,親の悲しさは失った子の数で計れるもんでもなかろうに。それを1人だけ助けたからどうだというのか?。余計なお世話だが,この作品を観て「戦争の悲惨さ」とやらを感じ取れるなら,そういう親達の「悲惨さ」をより強く感じるべきではないか?。「戦争の悲惨さ」って,単に肉が飛び散り血飛沫が飛ぶことなんだろうか?よく勘違いなさっている方を見かけるが,あなたが悲惨だと思っているのは「戦争」ではなく単なる「戦闘」である。映像になっていないことを都合よくオミットした,単純で偽善的な物語とテクニックのみの作品。オマハ・ビーチの戦闘シーンのみ評価。 3点(2003-12-24 14:08:49)(笑:1票) (良:5票) |