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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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21.  マザー!(2017) 《ネタバレ》 
ネタバレ厳禁映画であり、難解映画であり、問題作でもある本作。鑑賞後にお読みいただければ嬉しいです・・・  ・・・日本公開が中止されたとの情報、およびジェニファー・ローレンスのポスター(肖像画verはともかく、心臓差し出しverは強烈!)で、期待を膨らませて本作を鑑賞いたしました。率直に言いまして、スゲエなあと。不穏なサスペンス調から、ラストは怒涛のカオス展開。まるでドリュー・ゴダード監督の某作品(『○ャ○ン』)が思い起こされます。さて、本作は明らかなメタ映画。正解はすでに先輩レビュワー様が提示しておられますので、私は私なりの別解釈を試みてみましょう・・・森の一軒家に住む歳の差夫婦。夫の方は物書き(小説家?詩人?)のよう。夫人は出版社の女社長?から「インスピレーションさん」と呼ばれておりましたね。ということは、赤ちゃん=物書きとインスピレーションさんの間に生まれたもの=『作品』と見て取れます。さらに言うなら、インスピレーションさんの心臓=クリスタルのような光る宝物=作品=栄光(世間の評価)とも言えそうです。芸術家の創作した作品は、世に出た瞬間に、自分のものであって、自分のものではなくなります。小説でも、絵画でも、映像作品でも、何でも。それが芸術作品の宿命。優れた作品は、社会の共有物となります。人々に熱狂的に愛されることもあれば(まるでカルト教団のように)、激しい批判にも晒されることもあります(それはまるで戦争)。その様子をメタファーとして表現した映画だと感じました。私の解釈は間違っていたようですが、受け取り手の解釈次第で“生まれ変わる”のも芸術作品の楽しみ方のひとつと考えます。サスペンスとしての雰囲気は抜群ですし、理不尽に我が家が占拠されていく様は、得も言われぬ恐怖を感じました。終盤の展開があまりに無茶苦茶なので、困惑すること頻りですが、良くも悪くも振り切れている作品は嫌いじゃありません。
[DVD(吹替)] 7点(2018-08-15 19:22:47)(良:1票)
22.  マン・オブ・スティール 《ネタバレ》 
「空を見ろ!鳥だ!飛行機だ!いやスーパーマンだ!」のフレーズでお馴染み、アメリカンコミックが原作のヒーロー、スーパーマン。その正体は新聞記者クラーク・ケント。電話ボックスで早着替え。母星クリプトンと地球の重力の差異で超人化(していた気がする)。あとヒロインの名前がロイス・レイン(だったかな)…これが私の予備知識。このようなスーパーマン初心者にとっては、胸のマークがSUPERのイニシャルではなかった事でさえ新鮮な驚きでした。というかコレ『スーパーマン』のリメイクでは無かったんですね。オリジナルを換骨奪胎して作られた全く新しい『スーパーマン』だと理解しました。悩み葛藤し答えを見つけ出すアメリカンヒーロー定番のドラマに、フルCGで描かれる格闘アクション。要するに『スパイダーマン』や『X-メン』『アイアンマン』なんかと同じフォーマットです。となると、あとはキャラクターの魅力で差異を出すしかないと考えますが、全身タイツの赤マント男がカッコイイとは思えなくて少々困りました。古典レベルの原作を現代に蘇らせるなら、もっと大胆なアレンジを加えても良かったと思いますし、正体を隠したいなら何故マスクをしないの?とか、そのマントって必要?みたいな“古き良き時代なら問題にならなかったであろう”無粋なツッコミ対策に対する理論武装も見たかった気がします。今回一日で『パシフィック・リム』『スタートレック・イントゥダークネス』そして本作と話題のSF大作を固めて劇場観賞したのですが、映像技術はどれも行き着くところまで行き着いた感があります。技術の進歩は本当に凄まじい。でも良い映画の条件はそれだけにあらず。映画って奥が深いです。
[映画館(字幕)] 7点(2013-09-18 19:13:02)(良:3票)
23.  マーズ・アタック! 《ネタバレ》 
設定はSFの王道。タッチはコメディでもそのメッセージは強烈です。“火星人VS地球人”の構図はそのまま“人間VSペット(犬)”、そして“アメリカ移民VSネイティブアメリカン”に置き換えられます。痛烈な皮肉と批判が込められているのは明らかです。強者の側から一方的に物事を考えてはいないか。弱者の立場になって考えてみろ。痛快でした。ただ、ダイレクト過ぎる気がしました。人面犬(&犬面人)の表現はあからさま且つ悪趣味ですし、先住民問題にしても直接キャストにスピーチさせるのでは芸がない。スマートさに欠けたと思います。この手の比喩表現は、薄いくらいで調度いい。むしろその方が心に残るような気がします。決して嫌いな作品ではないのですが、自分には少々アクが強かったようです。もっともこのアクこそがティム・バートンなのですが。
[DVD(字幕)] 7点(2007-03-10 18:39:05)
24.  真夜中の弥次さん喜多さん 《ネタバレ》 
原作未読のうえでの感想です。この作品、最初はいい意味で単なる「おバカ」映画と思って観たのですが、まったく違いました。これから観ようとする方は、必ず最後まで作品をご覧になることをお勧めします。前半と後半ではまったく趣きが異なります。ただ、面白いかどうかは人によります。(以下ネタバレを含みます。あくまで私個人の捉え方ですので、的はずれかもしれません。)本作のテーマは「現実(リアル)」とは何か?です。喜多はドラッグにより、弥次は旅することにより、向き合いたくない「現実」から逃避しています。つまり物語で起こっているほとんどの事象は2人にとって「現実」ではないわけです。こう考えると時代設定無視の事柄も「現実でない」ことを端的にあらわしているといえます。弥次は向き合いたくない現実(妻殺し)と向き合うことで「現実」を取り戻す(死後の世界から生還という形態)一方、喜多は向き合いたくない現実(弥次殺し)から逃避することで、別の「現実」を得ようとします。こうしてみると「現実」とはいかに不確定なものかが分かります。実際、作品中のあるべき「現実」を取り戻した後も、弥次喜多2人はいるはずの無いピンクの像にまたがり、あるはずの無いバイクで疾走しています。「現実」か「現実」でないかは観客本人が決めること。あなたは「現実」を生きていますかと問われている気がします。考えすぎかな。もっと単純にわははと笑うのが正しい見方かもしれません。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-05-02 00:07:49)(良:1票)
25.  マダム・ウェブ 《ネタバレ》 
ネタバレしています。ご注意ください。 『スパイダーマン』についてはサム・ライミ監督3部作は鑑賞済みですが、その後のリブートや他のマーベル関連登場作品は未見です。ちなみに日本版巨大ロボに乗り込むTV特撮は子どもの頃観ていました。そんなスパイダーマン年長者だけど初級者な私にとっては、マダム・ウェブって誰やねん。パワーパフガールズみたいな3人って何者?スパイダーマンにそんな設定あったの?状態。あの人気キャラクターの若き日の活躍を描くと言われても、全く持ってピンと来ない訳です。じゃあ何で観たのかと問われれば、時間調整にシネコンを使ったからであります。という訳で、門外漢の頓珍漢な感想という前提でお願いします。 劇中で描かれるマダム・ウェブの能力は、予知と思念体操作の2つでした。予知は一般的に「デジャヴ」と呼ばれるもの。未来の出来事をあらかじめ体験しているから、悲劇を回避できるというワケ。そこで疑問。主人公は何故視力や運動機能を失う結末を避けられなかったのでしょうか。考えられる可能性は2つ。一つは確定未来は変えられないとするもの。いわゆる「運命」です。もう一つは複数ある未来予想図から一つを選んでいる場合。前者だとすれば全ての苦労の意味が失われるので却下。必然的に後者の推論を採用したいですが、この場合マダム・ウェブは自ら望んでこの未来を選択したことになります。何と言う献身でしょう。敵からも忠告されたように、3人娘など放っておけばこれまで通り充実した人生が送れていたはずですから。でも彼女はそれを良しとしなかった。これは『スパイダーマン』に流れる基本理念「大いなる力には大いなる責任が伴う」の精神に他なりません。なるほど確かに本作は『スパイダーマン』の流れを汲む一作ということが分かりました。ただし騙されて(!)呼び出された救助ヘリの皆さんはあまりに可哀想。この惨事は回避出来なかったのでしょうか。何かしら言い訳を聞きたい気がしますが。 とはいえ、好き好んで得た特殊能力でもないのに責任云々言われるのは可哀想な話ではあります。でもその一方、一握りの天才や発明家の偉業のおかげで私たちが豊かな生活を享受できているのも事実なわけで。この世の成り立ち(システム)として「大いなる力には大いなる責任が伴う」のは理不尽とまでは言えないのでしょう。せめて「力なき者は力ある者からの恩恵に感謝を」でしょうか。往々にして我々は恩恵を当然の権利と錯覚しがちですから。 テーマ論に終始してしまいましたが、映画全体の感想はマーベルコミックらしい大らか(大雑把)な作品であり、基本的には「子ども向け」という気がします。少なくとも「マーベル初の本格ミステリーサスペンス」という触れ込みは、やや盛り過ぎと感じました。因みに吹き替え版では、空条徐倫VSディオの夢の対決が見られます。
[映画館(吹替)] 6点(2024-02-28 09:48:43)
26.  マスターズ・オブ・ホラー(2018) 《ネタバレ》 
『マスターズ・オブ・ホラー』をwikiで調べるとアメリカのテレビオムニバスシリーズがヒットします。その映画版なのかと思いきや、原題は『Nightmare cinema』だそう。テレビシリーズと関係があるのかどうか分かりませんが(詳しい方、リサーチ力のある方、そのあたり補足頂けると助かります)、雰囲気はまるっきりホラー特化の『世にも奇妙な物語』でありました。タモさん役がミッキー・ロークですな。脚本、映像、演出、おフザケ度合い、どのクオリティもTVMのそれであり、過度な期待は厳禁ですが『世にも奇妙な〜』程度の面白さは担保していると思います。何より、SF、バイオレンス、風刺、オカルト、スプラッター、精神疾患等よろづホラーカテゴリーを網羅しており、目先が変わるので飽きない点は良かったと思います。全5作品のうち、全編モノクロの一作だけが抜きん出て面白いです。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-09-13 19:55:18)
27.  マンイーター 《ネタバレ》 
野生動物系パニック映画は根強い人気を誇る定番ジャンル。本作の主役は『ワニ』でした。実績、見た目、ネームバリュー、どれをとっても紛うことなきA級の『危険動物』です。しかも邦題は華々しく『マンイーター』ときました。これはワニ版の『ジョーズ』かと内心期待しましたが、思惑とは少々趣が異なる仕上がりでした。 本作の敵ワニは、それはもう巨大です。何処にでもいる(?)駄ワニとは明らかに格が違う異様なサイズ。しかしその外見とは裏腹に、特別狂暴でもなければ、悪魔的な知性を持ち合わせている訳でもありません。見た目は怪物、中身は普通のワニ。いわば逆・江戸川コナン君。『投棄された核廃棄物で~』とか『科学工場が垂れ流した薬品が~』みたいなギミックで創り上げたモンスターではなく、純粋に『大きな野生ワニ』とした点は潔くて好感が持てますが、その反面、エンターテイメントな刺激的展開には欠けました。ワニにしてみれば、テリトリーに食糧が迷い込んできたから捕獲したまでの話。確かに、喰われた人より助かった人の方が多かったです。 パニックホラーにしては薄口な仕様で、もう一工夫欲しいと感じました。『地の利』を最大限活かすことで、普通のワニをモンスターに変える事は可能なワケで、終盤2人に課した試練を初めからパーティ全体に与えても良かったと思います。また薄口と感じるもう一つの要因は、登場人物に与えられた役割の部分。主人公とヒロイン以外のキャラは「喰われる人」か「喰われない人」の2択でしかなく、個別のドラマが欲しいと思いました。妻に先立たれた老人とか、カメラマニアとか。彼らにもっと仕事をさせてください。優れたパニック映画には、秀逸なサブストーリーが付き物です。 もっとも、濃いめ・脂マシマシがエンタメの正義ではありません。こんなアッサリ風味のパニックホラーも悪くない気がします。ただし、邦題『マンイーター』は大袈裟です。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-12-25 18:50:42)
28.  MANRIKI 《ネタバレ》 
芸人『永野』の笑いを物語に変え映画化したもの。永野の笑いが好きならどうぞ、興味がないなら観る必要はありません。以上 でも構わないのですが、流石にあんまりなので少し掘り下げます。永野氏の笑いは、傍若無人でノンデリカシーが持ち味です。著名人をおちょくり、コンプレックス・差別・偏見・暗黙の了解等『それは触れない約束』をフォーカスします。憎めない毒舌などという生易しいものではなく、純然たる悪意を感じます。また、一般的には『滑り笑い』カテゴリーと思われがちですが(失礼)、実際はストロングスタイルの一人コント師です(褒めました)。大衆受けするはずのない(失礼)独特なセンス(褒めました)。ニッチな笑いなのに(失礼)一応メジャー芸人に分類されるあたり(褒めました)、ほとんど奇跡というか(褒めました)何かの冗談と言わざるを得ません(失礼)。最近では、アイドル・高城れにさんとコントユニットを結成しライブ活動を行っており、ももクロファンの私としては永野氏を批判する立場にないものの、いつ見ても犯罪者の目だなと思います(失礼)。とはいえ笑いのセンスは結構好みだったりもします(最大限褒めました)。そんな永野(どんな永野?)のファンを公言する俳優・斎藤工氏とタッグを組んで本作が制作されたとお聞きしました。斎藤氏もなかなかの変態ですので(実は褒めています)、なるほど納得の『アブノーマルなサスペンス風コメディ』に仕上がっております。不条理で押し通しても良かったはずなのに、整合性あるオチを付けるあたり、根は真面目なのでしょう(実は褒めていません)。繰り返しますが、永野に興味がないなら観ても得はありません。
[DVD(邦画)] 6点(2020-12-20 00:51:19)
29.  マスカレード・ホテル 《ネタバレ》 
”長澤まさみがペーパーウェイトの位置を正す”伏線が、これでもかというくらいクドかったのに対し、その伏線回収に当たる表現がビックリするほどアッサリでたまげました。これが世にいうコッテリなのに後口スッキリというヤツでしょうか?違いますか?違いますね。これが本作で、唯一、でも絶対に指摘したいポイントでした。以上です。
[インターネット(邦画)] 6点(2020-03-15 21:19:45)
30.  曲がれ!スプーン 《ネタバレ》 
監督本広克行・脚本上田誠は『サマータイムマシン・ブルース』を産んだ名コンビ。伏線の張り方、小気味良いリズム、設定に比べあえて小さく畳む風呂敷等、なるほど『サマータイム』を彷彿とさせます。ただ気持ちの良いクリーンヒットだった『サマータイム』と比較すると、本作はポテンヒットのイメージです。おそらくは、細部の詰めが甘いせいではないかと。例えばクライマックス。エスパーたちがそれぞれの能力を駆使して、主人公にサンタクロースを見せてあげるシーン。ここで「なるほどそうきたか」と唸るような超能力活用法を見たいワケです。ところが予想のハードルを越えて来ません。オチにしてもそう。子供たちの顔芸で感動を誘うのは安直では。主人公を蜘蛛から救う件のオチなんて、なかなか洒落が効いているグッドアイデア。このクオリティを細部まで行き届かせて頂きたいと。それが出来る監督&脚本家のコンビだとも思うので。長澤まさみという特大の“太陽”を擁してポテンヒット止まりでは如何にも勿体ない話です。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-12-15 20:28:36)
31.  舞妓はレディ 《ネタバレ》 
上白石萌音さんは、本作のために“あつらえた”ような女優さん。まさに注文通りのハマリ役でした。こんな極上の素材を手にして、監督もさぞや緊張したことでしょう。”ど真ん中のストレートは意外と打ち損じが多い“とまでは申しませんが、『マイ・フェア・レディ』を下敷きに、型通りに手堅く創られた印象はあります(なんて『マイ・フェア・レディ』観てませんけど)。その結果、ミュージカルとして上質であっても、コメディとしての楽しさ(遊び)が足りなかった気が致します。ラスト、岸部一徳氏の舞妓評「一生懸命の若さに人生の春を見る。」=アイドル論は言い得て妙ですが、上白石さんが上手すぎてアイドルを応援する感覚を持てなかったのが皮肉なもので。欠点が無いことが逆に足枷となるなんて、アイドル業は難しいものです。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-12-10 19:19:43)(良:1票)
32.  麻雀放浪記2020 《ネタバレ》 
主人公は何故麻雀を打つのでしょう。金を稼ぐため?スリルを味わいたいから?一番の目的は、自身の存在意義のため。破滅の危険をおかしてまで、いや破滅と裏返しの勝ちだからこそ手に入るもの。それが自己承認(自己肯定)です。ヒトに本質的に備わっている欲求のひとつ。敗戦直後という社会情勢も、彼の境遇・心情とリンクします。博打打ちは、博打に勝つことで、己が生きる証を手に入れます。さて、そんな坊や哲が2020年にタイムスリップした意味を考えたとき、そこに”何者か“の意思があるような気がしてなりません。哲が戦うのは、あらゆる分野でヒトを凌駕する能力を見せ始めた人工知能。麻雀オリンピックとは、現在地球の覇者である人類と、最強挑戦者AIとの、次の覇権及び種の存続を掛けた戦いと見てとれます。”何者か“が仕組んだ世紀の一戦です。知性も理性も無いただの”博打狂い“が人類を代表するんですよ。これを『屈辱』と捉えるか、『納得』と捉えるか、はたまた『浪漫』と考えるか、非常に悩ましいところではありますが。果たして頂上決戦は、イカサマで人類の勝利に終わりました。今までも人類はこうして生存競争を勝ち抜いて来たのです。ただし、この敗戦でAIも学習したことでしょう。早速時空を越えて、宿敵が居るアウェイの地にまでやって来た模様。リベンジマッチで再び人類は最強挑戦者を退けることは出来るのでしょうか??テーマの重厚さからSF様式まで、なかなか本格志向です。にも関わらず、ハイセンスと見紛う行き過ぎた悪ふざけが、作品の本質を覆い隠すばかり。勿体なくもあり、それが本作のスタイルでもあり。評するに難しい映画であります。
[DVD(邦画)] 6点(2019-08-20 19:54:33)
33.  真夏の方程式 《ネタバレ》 
私の要望する改善ポイントは以下のとおり。①物語の始点となる殺人事件について。包丁を持って追いかけてブッ刺すなんて絶対にダメです。殺す気満々ですもの。部屋でもみ合い、テーブルの角に頭をぶつけての過失致死あたりが王道ですがお勧めです。またキャスティングも西田尚美さんでは親しみが持ててしまいNG。沢尻エリカ、泉ピン子など“性根の悪そうな”雰囲気を醸し出せる女優さんの方が好ましいでしょう。②緑岩荘での殺人について。被害者は退職した刑事ではなく、強請タカリが目的の下衆な週刊誌記者なんて如何でしょう。塩見省三さんでは、人柄の良さが滲み出ちゃってます。前述の被害者同様、憎たらしい相手でなくては。例えば坂上忍、武田鉄矢、岸部四郎。パブリックイメージも悪くてお似合いだと思います。あとは共犯者。彼を騙して殺人の片棒を担がせたのは、極めて悪質でした。どうしても彼の手を借りなければならない必然性が欲しいところです(前田吟の足が不自由程度の理由では全っ然足りません!)以上2つの殺人事件について修正いただければ、相当良い映画になったのではないかと感じます。とくに若き日の杏役の女優さんを探してきたところは、非常に好感がもてました(お手軽に済ませるなら杏にカツラを被せても成立するのですから)。本作のメインは奇抜な殺人トリックでもなければ、犯人捜しでもありません。一見幸せそうに見える家族の裏に隠された悲しい秘密。人間ドラマで魅せる映画ですから、登場人物にきちんと感情移入させて欲しかったです。観客の心情に配慮した脚本を希望します。
[地上波(邦画)] 6点(2014-05-09 22:57:42)(笑:1票) (良:5票)
34.  マンハッタン無宿 《ネタバレ》 
『ダーティーハリー』の原型というアナウンスや、このシブい邦題から、シリアス系ポリティカルアクションを想像してしまいますが、実際のところ“田舎っぺスケこまし大将、ニューヨークで大暴れの巻”が正しいです。『クロコダイル・ダンディー』の主人公を保安官にして、ダンディーからプレイボーイに変えていただければ、内容は容易にイメージ出来るかと思います。クリント・イーストウッド=山田康雄=ルパンⅢ世なので、イーストウッドが女たらしでも全く違和感が無いのは、吹き替え版に慣れ親しんだ、日本人ならではの恩恵と考えます。
[DVD(字幕)] 6点(2013-12-09 18:29:27)(笑:1票) (良:1票)
35.  マイマイ新子と千年の魔法 《ネタバレ》 
新子のマイマイは想像力と感受性のアンテナ。千年前の人々の暮らしに思いを馳せ、友の痛みを自分の痛みとして感じ取る事ができます。新子の父親は研究者であることから、もともと好奇心旺盛な家系なのでしょう。しかしマイマイは新子の専売特許ではありません。貴伊子も新子と同じ千年の夢へ飛び込めたように、マイマイはどの子どもだって持っています。いや、我々大人にだって。ただ、新子のように「明日の約束を返せ!」と叫ぶのが“しんどい”事や、空想に割ける時間が限られている事を大人は知っています。だから、普段は仕舞っているだけ。でも使わなければ、どんなお宝も錆びてしまいます。自分のマイマイを久しぶりに出してみたくなる本作のような映画は、大人にとって貴重な存在だと思いました。類似作品として真っ先に思い出されるのが『となりのトトロ』。“ススワタリ(真っ黒くろ助)が見えるのは子どもだけ”と、空想と現実世界に明確な線引きがされていたトトロに対し、本作の境界はやや曖昧です。マイマイが有る限り、人はいつでも千年の魔法に酔う事が出来るのですから。そういう意味では、ファンタジー色の強いトトロの方が厳しい世界観だと感じました。トトロは成熟した大人が作ったアニメ。マイマイ新子は子ども心を忘れない大人が作ったアニメ。
[DVD(邦画)] 6点(2012-01-04 22:53:23)(良:1票)
36.  舞妓Haaaan!!!
阿部サダヲだけハイテンションというか、浮きまくっていた印象。それが笑えればOKだったのですが、少々痛々しくも見えました。ストーリーのバカっぷりは好きなのですが、一緒にノれなくて残念。オチもスッキリしません。ただ、↓すべから様もおっしゃるように小出早織は確かに絶品でした。彼女に+1点。
[DVD(邦画)] 6点(2008-04-10 22:51:05)
37.  松ヶ根乱射事件 《ネタバレ》 
代わり映えしない周りの景色。体温の上がらない日々。希望は品切れ中だけど、閉塞感は毎日バーゲン。思考の幅が狭くなり、判断力が鈍くなっていく。それはこの町に住む人々全員に共通しています。泥沼に足を踏み入れていく主人公の兄。交際中の女の娘に手を出す父。母は世間体を気にするばかり。今歩いている道を唯一の道だと信じて疑わない人々。いや、意識か無意識か可能性に目を閉じているのだと思う。もっといい道(人生)があったらたまらない。今までの生き方を否定することになってしまうから。斜め下を一心不乱に見つめ続ける。そんなふうに見えます。気が滅入るほどリアリティがある。だから笑えます。同時に寂しい。ラストに提示されるのは、現状肯定。三浦友和は現実をただ受け入れます。木村祐一は、お宝を換金するのを諦めます。ラスト、主人公は拳銃を乱射。現状に対する最後の足掻きか。でも何も変わらない。ただ、そのことを確認したかっただけなのかもしれない。元の生活を彼はまた始めるのでしょう。語り口はニュートラルなので、希望を見出せないこともない。でも個人的には、他人事と思えず、なんとも後味が悪かったです。完成度は高くセンスもある作品。でも苦い。苦すぎる。
[DVD(邦画)] 6点(2007-11-02 18:22:55)(良:1票)
38.  間宮兄弟 《ネタバレ》 
間宮兄弟からは、すごく“童貞”臭を感じます。おそらく2人ともそうではないでしょう(もちろん物語の設定的にね)。でも童貞気質は経験のあるなしじゃない。持って生まれた性質。何人の女と寝ようとも童貞っぽい男もいれば、幼稚園児でも、“コイツ絶対将来女に不自由しないな”という子供もいる。(これ某ラジオDJの受け売りです。自分も同意。そして自分、童貞気質バリバリッス。)生きるスタンスの問題。そこで“もてる”ということについて考えてみました。多分この言葉の前には、“多くの女から”という注釈が付くのだと思います(ノーマルなら)。“もてる”とはそういうこと。本作のもて男は、佐藤隆太とフランスに行った彼。2人に共通するのは、彼女が人生の優先順位において1位ではないこと。最優先ではないから、適度に付き合える。仮に別れても致命傷は負わない。だから複数の女性とお付き合いが出来ちゃう。う、うらやましー。(沢尻嬢や北川嬢を振るなんて考えられないと思った人は、きっとお仲間です。)間宮兄弟はもてない。多分ずっともてない。でも愛されないわけじゃない。たった1人に自分の良さを気づいてもらえればいい。多分間宮兄弟は気づいてもらえるんじゃないかと思う。そうする努力を放棄していないから。間宮兄弟みたいな生き方も悪くないなと思いました。少なくとも自立しているし。ただ物語としては、ちょっと食い足りないです。現状の肯定だけでなく、その一歩先が見たかった。なお常盤貴子の2度にわたるお色気交渉術には笑いました。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-04-18 19:13:00)
39.  マダガスカル 《ネタバレ》 
「野生動物は大自然の中で自由に生きるのが一番幸せ」は人間の思い込み。幸せのかたちは様々。都会育ちの4匹にとっては、自由は無くても快適な暮らしが保障された動物園こそが楽園だったのでしょうか。“生まれ”より“育ち”が勝るのは分かります。ただ、自由至上主義に思えるアメリカの(それも子供向け)映画で、こういった価値観が示されるとは意外でした。この手の動物作品で懸案となる“食”について“肉じゃなくて魚を食べればいいじゃない”という解決策を出したのは、力技ながらも一応評価できます。個人的にはぬるいと思いますが、本作の性質上、落とし所としてはしょうがないかと。でも魚に人格が無いのに、蜘蛛にキャラ付けしてしまうのはマズイ。仕事が雑だったと思います。一方CGは上質です。特に水の表現は凄い。動物の動きはコミカル且つダイナミックですが、“動かされている”という印象。見た目は派出なのに、画に惹きが無い。バタバタする新米芸人の動きみたいです。デフォルメも過ぎると逆に淡白に感じます。もっとも子供はホント動くものに弱いので、これで正解なのかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-02-01 18:14:44)(良:1票)
40.  マイノリティ・リポート
予言者による犯罪予測が可能となった未来。それは罪を犯す前の人間に罰を与える世界。自らが殺人を犯すとの予言がなされた警官である主人公。追う者から追われる者へ。果たして自分は罪を犯すのか?設定はかなり面白いです。未来のテクノロジーも良いです。ターゲットとなる場所と時間が特定されているため、緊迫感もあります。予言者役でサマンサ・モートンが出ているのは個人的にプラス要素でした。終盤の畳み掛けが弱いと感じましたが、軽い感覚で楽しめる面白い作品だと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2006-05-05 21:54:38)(良:1票)
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