21. 宮本武蔵 二刀流開眼
《ネタバレ》 第3部。 ついに吉岡清十郎を倒した武蔵。 しかし佐々木小次郎との激闘の前触れでもあったのだ。 武蔵の剣はどこを目指すのか? 石舟斎が圧巻の存在感。 第5部作中盤。このあたりの描写は漫画「バガボンド」のほうが 面白かったが、映画ならではの空間演出で、臨場感はかなりのもの。 終盤への期待が膨らみます。 [DVD(邦画)] 7点(2019-11-04 02:58:12) |
22. 宮本武蔵(1961)
《ネタバレ》 内田吐夢監督、宮本武蔵第1部。 内田監督は「飢餓海峡」しか観てなかったが、幸運なことに 近所にできた某レンタル屋に内田監督の宮本武蔵5部作ほとんどが揃ってることに気がついた。 (この第1部が別の店にあった。残りは全部、その某レンタル屋に揃ってたのだ!分かった時の歓喜ぶり!?) ついに内田吐夢版宮本武蔵とがっぷりよつを組むぞ! 漫画の「バガボンド」を途中まで読んでいるので、大筋は知っているが、 内田監督のは武蔵が人間としてどこまで成長できるかを描いているようだ。 もののふとはいたわること、と第1部ではタケゾーが言ってのけるが、 この後に血で血を争う争いが待ち受けてることを知ってるので、 これからどこまで自分との激しい闘いが待ち受けてるか、気の毒でもある。 ひょうひょうとした錦之助がむきだしの演技で迫るので、見ごたえある5部作だと思う。 [DVD(邦画)] 7点(2019-10-28 00:26:43) |
23. ミッドナイト・イン・パリ
《ネタバレ》 アレンの夢なんだろうね。 憧れの文豪や芸術家にまじって、 憧れの素敵な舞台で恋をしたら・・ 彼女の気持ちを現代に帰って、著作で確かめるとことか 尾行していた探偵がルイ?世の時代に行ってしまうとことか、 アレンならではのユーモアもあって、面白かった。 [DVD(字幕)] 7点(2019-07-25 12:03:07) |
24. ミスター・ガラス
《ネタバレ》 面白かったなぁ。 謎の組織が、ヒーローの出現を阻んでる。 なるほど、確かにヒーローって悪と同じくらい秩序を無茶苦茶にするもんね。 「マンオブスティール」なんて、スーパーマンが街を壊しちゃうし・・ ヒーローが暴走しないための仕掛けが精神医で「あなたは病気だ」というセリフ。 結局、ダンもケヴィンもみんな殺されちゃうんだけど、ガラスはそこまで計算して、 さらに上を行ってた。 最高のどんでん返し。 シャマランの娯楽映画は面白いねぇ。 [DVD(字幕)] 7点(2019-07-11 12:45:39) |
25. ミッション:インポッシブル/フォールアウト
《ネタバレ》 どのシリーズも面白いけど、一貫してるのは 話が2転3転して、土壇場でチーム全員に見せ場があって、手に汗ハラハラの展開で、ハッピーエンド。 娯楽映画の王道を行ってます。 今回、夕陽の場面で核が爆発したかのような演出もあり、一瞬落胆するんだけど、 イーサンがきちっと見せて、やはりハッピーエンド、良かった~!! それにしても今回もトムが走る、走る、走る! 彼は「ザ・エージェント」以降だったと思う。 映画制作者に走る姿が美しいと目に留まったんだろうね。 スタントも彼がやってのけるしね。 トムさ~ん、くれぐれも映画事故には気をつけてくださいね。 [DVD(字幕)] 7点(2019-03-09 16:07:50) |
26. ミミック
《ネタバレ》 モンスターパニックものかぁ。 ギレルモデルトロ監督じゃなきゃ観なかったろうなぁ。 ニューヨークの地下には何かいる。 そんな妄想を抱かせるような、ドロリとした感じが気持ち悪い。 昔、巨大ワニの「アリゲーター」なんてものもありましたが・・ 東京の地下に何かが潜むって映画、あまり聞かないものね。 キレイ好きな日本人には、まぁ、取り組まないような内容でした。 さすが、デルトロ。細部までのこだわりよう、安易な特撮を使わない映像で、 センスの良さを感じます。 [DVD(字幕)] 7点(2019-01-14 23:12:50) |
27. 水のないプール
《ネタバレ》 若松孝二は、法とかそんなものでは人間を裁かない。 最後に女性が警察への訴えを止めるとこなど、いかにも若松監督である。 普通の映画なら、クロロホルムを用いた犯罪がエスカレートして、粗くなって、 捕まって、日本の治安は守られた、めでたしめでたしで終わるとこなのだが、 若松監督はそう来ない。 守られて当たり前の平成の世には、まずありえないラスト。 昭和の、キチンと枠にはめぬ人間のものの見方が伺えられる。 そんな若松監督も今はこの世にはいない。合掌。 [DVD(邦画)] 7点(2018-11-23 14:44:08) |
28. ミックス。
《ネタバレ》 面白い。 娯楽映画はこうでなくちゃあ。 前のレビュワーさんがおっしゃてるのは、石川佳純さんですよね。 ホント、素敵なサプライズでしたね〜。 人生に奇跡はおきない。 確かに試合は負けましたが、勝者の江島ペアが その後どうなったのか、興味ありますね〜。 辛いばかりの人生にも、こんな風が吹く、そんな映画でした。 [DVD(邦画)] 7点(2018-08-18 15:59:27) |
29. 溝の中の月
《ネタバレ》 ベネックスは、果たしてどういう人なのだろう? オタクな「ディーバ」と過激な「ベティブルー」の間に製作された興味深い一本。 この映画では、危ういところで何とか正気を保っている。 二人の女性の間で揺れ、迷路にさまよいこむジェラールデパルテゥ。 怪しい魅力を放つのは、当時のアイドルスター、ナスターシャキンスキー。 エンディングの曲が何もかも表してる。 音楽とは言えない程、破たんした曲から、まっとうな曲へと変わっていく様が この主人公の、気持ちのありようを表してる。 ベネックスは、真っ当な人ではなかろうか? ますます興味深くなってきた。 今日は、このまま「ベティブルー」を再見することにしよう。 [ビデオ(字幕)] 7点(2018-07-21 02:39:16) |
30. ミステリー・トレイン
《ネタバレ》 いや、俺もそう思う。 異郷の地で聞く、真夜中の暴走族のバイクの音や夜行列車の音。 あれはどこに行くんだろう? ジャームッシュの「ミステリートレイン」のタイトル通り、まさにミステリーだ。 夜行列車から見る風景にも似て、寂しい心に突き刺さる。 ワインを一本空けて、観たからか、ジャームッシュの演出は笑いのツボにはまった。 ジャームッシュは酔わずに酔う、酒仙のような映画だ。 彼の映画のテンポが、酔った時の感覚に近いのに気づいたのは、発見だった。 永瀬くんのジャームッシュ映画の初登板。 「パターソン」を観て、時間の経過をしみじみ思う。 それにしてもジャームッシュはロードムービーの、まさに孤独の詩人だ。 [DVD(字幕)] 7点(2018-06-15 02:18:36) |
31. 見知らぬ乗客
《ネタバレ》 色んな映画を観てきたけど、この映画のテニスシーンの観客に混じって犯人がこちらを見ているシーンはぞっとするね。みんなラリーで顔を左右に動かしているのに、犯人のイカレボンボン息子は、じーっと主人公を見てる。おお、このヒッチコックの演出の凄さ!ヒッチコックらしさがあっちこっちに見られる良作だと思うけど、よく考えてみれば、この主人公もとんでもない人なんだよね。野心家で、政治家の娘に鞍替えしようとしてるんだから。奥さん殺されても、さして動揺してないし・・。ま、ヒッチコックは人間描写よりも、彼のイタズラ心満載の演出を楽しむおもちゃみたいな映画だからね。細かく言ってもしょうがないですし(笑) [ビデオ(字幕)] 7点(2017-03-21 15:12:33) |
32. ミス・ポター
《ネタバレ》 ご存知ピーターラビットの作者の半生です。絵が動き出す、とても楽しい映画ですが、内容はさらっと描いてますが、かなりハードです。自分の愛すべき作品を生み出した世界を守ろうと、競りで大勝負にも出る彼女なのですが、結婚に至る恋愛ものになっているので、そこは説得力がもう少しあればなぁと思いました。でもこんなに違和感なく、ビクトリアポターさんの描いた愛すべきキャラクターが動く映像は、実に素敵です。やはり、話全体がポターさんの世界を壊さないように工夫されているのだと思います。セルヴィッガーの独特の表情も、作家特有の感受性の強さを表してるようでとてもチャーミングに映りました。 [DVD(字幕)] 7点(2016-02-15 00:54:20) |
33. 路
《ネタバレ》 2015年の今、さらに見直される、ヨーロッパとアジアを結ぶトルコ。そしてフセインの頃の惨劇クルド人問題。それらの舞台がこんなきれいな自然のある風土だったのかと、とにかく内容よりも異文化体験したことの驚きに目が行った。内容では、やはり過酷な歴史を背負った民族は、女性も弱さが露呈するのか。その驚きもあった。獄中からの監督指示で完成したこの映画。どこまで人間描写が正しいのかとの疑問もあるが、逞しく生きて行く人たちの力強さには、圧倒されるものがある。そして逞しいからこそ、厳しいモラルがそこにある。退廃した文化では太刀打ちできぬ、生き物としての強さがプンプンとするのだ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2015-03-15 04:53:30) |
34. 道(1954)
《ネタバレ》 フェリーニは当時の映像作家に与えた影響は大きいらしく、我々は孫、ひ孫の観客だから、今では当たり前の感性や演出がなされていて、インパクトは少ないが感慨深い。ベテランすぎるアニメーターも、フェリーニの影響受けてたとか言ってる程なのだ。ありがたみの分かりにくいのが、文化の「古典」たるもの。 [ビデオ(字幕)] 7点(2014-09-24 01:28:35) |
35. ミルドレッド
《ネタバレ》 子どもと遊ぶ年配の女性。はてな、ど~っかで?そう、倍賞千恵子さんに似てるなぁと思った。彼女にもこんな役、やらせてあげたいなぁ。ジーナローランズ絡みで、「グロリア」みたいな役も・・(「霧の旗」があったか、などと思ってしまった)さて、この映画。子どもが下手に楽しそうな演技をしないのが、逆にリアリティ。有名な映画だったので、最近の名画DVD化ラッシュの中で、レンタルされてるのを見つけたときは嬉しかった。内容もいい。信頼してた友情を破られた後の、ジーナの孤独。孤独に敏感なトラックの運転手。そして一人で自由に生きていこうとする彼女の後姿。あれは友情を見つけに希望をもって、旅立つ彼女の姿だ。でも完璧主義な彼女の希望は叶うだろうか?最後、この町に戻ってきて、彼女が幸せになる、なんてラストの方が僕は好きだけどなぁ。 [DVD(字幕)] 7点(2014-05-05 01:42:48) |
36. 未完成交響楽(1933)
《ネタバレ》 古典を観ると、ドラマの基本が分かりやすくて勉強になる。人生の掴みを知りたければ、古典を観よう!今の映画が忘れてる人間愛があふれてる。シューベルトが黒板に夢中になって音符を書いたら、子どもたちが歌うシーンの笑いこそ、映画が大事にしたい愛だと自分は思う。 [ビデオ(字幕)] 7点(2014-02-03 21:43:04) |
37. 壬生義士伝
《ネタバレ》 新選組がどんなもんか分かった。今観ると、堺雅人や夏川結衣など、その後急成長した若手がいるのが分かり、面白い。堺雅人は沖田総司役だったのに、ニヤリ。 [ビデオ(邦画)] 7点(2013-10-14 22:09:23) |
38. 緑色の部屋
《ネタバレ》 トリュフォーの敬愛するヒッチコックを意識した映画なのか、かなり怖い内容。それにしても主人公は勝手なやっちゃなぁ。でもこういうのを好きになる女性がいる(しかも超美人!)というのも一興。この変人ぶりを演じたトリュフォーも押さえが利いていい感じ。最初は変人役とは知らず、やっぱり演技は下手だなと思っていたが、話が見えてくると、なるほど感情移入はできにくいが、中々そんな人物の感じ出てる、と感心しました。この女優、ナタリーバイさんのきらめく美しさに1点プラス!です。 [ビデオ(字幕)] 7点(2011-08-16 00:58:08) |
39. ミスター・グッドバーを探して
《ネタバレ》 この時代は女性映画がたくさん出た。この映画もその一本。ベトナム戦争で病んでたアメリカ(っていうか既に病んでたのかも)その中で孤独の中、自由と自立を求めた女性たち。精神的にも肉体的にも幸福になって、愛は完成する。知的な女性は特にそう思うんじゃないのかな。この映画の主人公は、可哀そうにこれが二分されてしまう。先ず、彼女には子供を産むと病気持ちになるんじゃないかという悩みがあった。そこに話の冒頭に出てくる教授がいい加減な人物だったことがまた不幸。「愛」を大事に思っていた彼女にはこれがまずショック。その後も親しい人が情欲におぼれるのを見て、とまどい、夜の世界を徘徊するうちに壊れた男性が近寄ってきて、彼女も壊れてしまう。でもこの映画はそんな彼女を突き放さない。彼女なりに何とか頑張っている姿を丁寧に追う。でもあのラスト。彼女にも転機はあった。真面目な青年がいることはいた。でも、この青年があらわれた時、彼女にはもうこういう青年には物足りなさを感じていたのかもしれない。とても切ない展開。(因みにこの青年役の役者さん、どっかで見たことあると思っていたら「ダイハード」の嫌われジャーナリストでした)この年には、他にも女性映画の秀作がたくさんあるらしい。次はジェーンフォンダの「帰郷」を観てみるつもり。 [ビデオ(字幕)] 7点(2011-04-03 08:32:29)(良:1票) |
40. ミクロの決死圏
《ネタバレ》 脳の中に残された潜水艇やレーザー銃は大きくならないのだろうか?それとも白血球がやっつけてくれたのだろうか?誰か他のレビュワーさんも指摘されていると思いますが、もし大きくなったら、「スキャナーズ」みたいに脳が破裂してしまう。怖い・・・ でもさすが、古典。面白くできてる。小さくなったら、細胞が一つ一つ見えるんですね。学校の授業での疑問が解けました。色んな意味で面白かった。知的な映画だ。 [DVD(字幕)] 7点(2010-10-12 15:46:02)(良:1票) |