1. ラストレター(2020)
文通という、今や消えつつある文化、手段を通して物語は進んでいく。これが確かに風情があって良いんだ。キラキラした高校時代パートを交えながら、裕里と乙坂の関係が分かってくると前半部分の捉え方もまた違ってくるというもの。10代の裕里と、颯香の二役を演じた森七菜のセンスも光った。多分、意図的に幼さを醸し出すようなアプローチもしていて意外と芸が細かい。乙坂役の福山雅治は神木隆之介からの繋がりを意識して演じたと思われ、同じ人物としてすんなり受け入れられた。総括すると、岩井俊二の映画を観たーって感じかな。デビュー以来の個性を失うことなく、今も岩井俊二であり続けている。かといって古さは全然感じないのが凄い。「唯一無二の映画監督」と賛辞を送っておきます。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-11-30 01:08:45) |
2. ラ・ラ・ランド
《ネタバレ》 冬から始まって、春、夏、秋、そしてまた冬。ここでちょっと驚いた。この冬は5年後なのだ。そしてもっと驚いた。なんと二人は結ばれていなかった…。これにはミアを応援してきただけに、裏切られた気分にさえなったが、最後の最後、見つめ合う二人の表情を見ちゃうと、もうね…。もがき続けた夢追い人同士だからこそ、失恋にさえ納得がいく。あのときの選択、「今」の尊さ、二人は分かりあってる。もはや、こちらとしては口を挟む余地が無い、といったところ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-03-06 00:21:54)(良:1票) |
3. LIFE!(2013)
《ネタバレ》 <オリジナル版未見>25番ネガ自体に意味はなく、それを探させることがショーンの目的だった。ウォルターはいろいろな国を旅し、素晴らしい風景を目にして人生が変わる。←こんなオチならちょっとガッカリだけど、ネガには「なるほど」と唸ってしまうようなものが写されていた。それは幻のユキヒョウでも、雄大な大自然でも、異国の子供たちでも、もちろんビッグフットやユニコーンでもない。あの一枚を見て、退屈だった序盤パートで切らず、観続けて良かった~と思った。「普通の人」の枠内にいる者ではなかなか気づけないが、枠外の芸術家から見ればまさに「人生の真髄」。そして地味であってもその真面目な仕事ぶりをあなたの知らないところで評価してくれてる人がいるかもしれない。そんな温かいメッセージが心に染みる良作。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-01-03 11:14:34)(良:1票) |
4. ラストスタンド
《ネタバレ》 シュワ保安官が守る国境付近の田舎町をジョン・アブルッチの軍団が襲う。FBIも軍も間に合わない。「30分、背を向けてりゃいい」と逃げ腰の副保安官。しかしシュワちゃんは戦う。それがヒーローだから。「軍隊」とまで言われる強敵をわずか5人で迎え撃つ… これは盛り上がるぞ~ワクワク。ところがどっこい、いざ戦いが始まるとお粗末な印象。だって、お互いにただただ撃ちまくるだけなんだもん。アメリカンな町を舞台に戦争ごっこがしたかっただけ?。小が工夫を凝らして大を倒すという醍醐味が無い時点でこの映画は失敗してる。その後はレースごっこ、最後に肉弾戦をやって、シュワちゃんはまだまだ強いぜっていうお約束展開。なんだかな~。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-08-25 23:45:22) |
5. ラブ・アゲイン
《ネタバレ》 面白かったな~。「ダッド!」「キャル」「キャル」「ジェシカ?」「バーニー?」 この後リンハーゲンまで現れてもう手が付けられないっていう… 上手い脚本だった。ダメ中年の改造計画を見て楽しむ前半、後半はそれぞれの愛の物語。「お約束の雨」(キャル談)に打たれながら「何やってんだ俺は…」と落ち込んでも、最終的には恋や愛に幻滅した13歳に「人を愛することは素晴らしい」「真実の愛はある」と言える大人であったこと。これはすべての世代に向けられたメッセージ。幸せの映画をありがとう。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-09-15 09:33:11)(良:2票) |
6. ランゴ(2011)
《ネタバレ》 ペットとして飼われていたカメレオンが砂漠の町で保安官として大活躍。マカロニ・ウェスタンへの愛にあふれた映画で、趣がある。なんとクリント・イーストウッドのような人物まで登場。ちなみに日本語吹き替え版では山田康雄に声が似ていると評判の多田野曜平が声を担当。死神ジェイクまで兼ねてるのは予算の問題なのか、少し残念ではあるが、なかなか気が利いている。その他「スター・ウォーズ」や「インディ・ジョーンズ」などを彷彿とさせる場面もあり、娯楽映画としてのポイントをしっかり押えていることが分かる。映像も素晴らしく、ちゃんと面白い映画だった。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2012-10-30 18:00:22) |
7. ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
《ネタバレ》 死刑制度の是非を問う上で「冤罪の可能性がある」という意見は微妙にズレている気がする。なぜ死刑に反対?→冤罪の可能性があるから→可能性が微塵も無い場合は刑を執行しても構わない?→○○。この○○からが本質、核心部分だろうと思うけど、本作は前段階での闘い。よって死刑反対を訴えるのが目的ならあまり効果的とは思えない。のめり込みすぎた活動家の狂気、なんて見方をすればいいのかな?。確かに「やりかねない」とは思ったけど…。ミステリーとしての面白さはあり、退屈せず見られたので6点献上。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-08-17 17:41:49) |
8. ラヂオの時間
《ネタバレ》 素人作家の書いたシナリオが、わがままな俳優のせいで変更に次ぐ変更となり、もはや別物へと変わる。鈴木京香は特別好きではなかったが、この映画の中の主婦作家、自分の作品がめちゃくちゃにされても、堪えて頑張ってる感じがとても良かった。三谷幸喜監督は役者の良さを引き出すのが上手い。そうしておかしな所だらけになってしまったラジオドラマのストーリーで笑わせるのかと思いきや、そうではなく、なんとか矛盾なく成立させようとする皆の努力や人間模様がこの映画の面白さだったんだな。まるで舞台のような演出も三谷監督の「らしさ」だし、なかなか良かった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-06-21 18:16:19) |
9. ランボー
不謹慎かもしれないが、ゲリラ戦は興奮する。観てるこっちも気づかないくらい見事に姿を隠してるからランボーの凄さが伝わってくる。そして語られるベトナムの傷跡…。「ロッキー」シリーズに次ぐスタローンの代表作だけのことはあった。面白い。唯一残念なのは事の発端が些細すぎることかな。お互いに「どうしてこうなった…」と思っただろうね~。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-01-13 18:00:43) |
10. ライムライト
カルヴェロとテリーの励まし励まされの関係は美しい。生きること、老いることについて考えさせられた。バスター・キートンとの共演も実現し、まさにチャップリン映画の集大成。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-16 20:01:00) |
11. ラスト・ソング(2010)
マイリー・サイラスって良くは知らないけど、アメリカでも屈指の人気アイドルのようで、結局、この映画に限っては一番の売りも「マイリー・サイラス」になっている。つまり内容では勝負出来てない。それは原作の問題なのかもしれないけど、とにかくベタで、「そこそこの映画を作るためのマニュアル」があったとするならば、それによって作られた映画はこうなるだろうな、というような無難さ、薄っぺらさが感じられる。そこに気付くまではまあまあ楽しめたのだが、後半は少々嫌気が差してしまった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-07-29 18:07:44) |
12. ラブリーボーン
《ネタバレ》 中間の地?の映像が異常なほど美しく、それだけでも見た甲斐があったと思えるくらいだが、ストーリーの腑に落ちない感じによってこの点数。遺体はこれで良かったかもしれないけど、せめて犯人は逮捕されるべきだと思うし、それを望まないというのがよく分からない。スージーのファーストキスにはうるっときたけどもね…。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-04-01 22:53:05) |
13. ラストラブ
「古畑任三郎」シリーズが好きで、同時に田村正和も好きな俳優の一人なのだが、いくらなんでもこれはひどい。終始ボソボソ喋り、何を言ってるのか聞き取れない箇所が結構ある。伊東美咲も何だか浮いてるし、ユン・ソナに至っては起用の意図すら不明。ただ、そんな事に怒りを感じるほど価値があるストーリーとも思えず、早く終わってくれないかな~という気持ちが大部分を占めた。「せっかくだから、何か話さないか?」から始まる二人の会話もはっきり言って全然面白くない、何が起こらずともセンスがある作り手なら会話だけで観ている側を引きつけるものだが、この映画にそんな要素は皆無。まぁ~残念な一本でした。 [CS・衛星(邦画)] 0点(2011-02-10 17:35:21) |
14. Love Letter(1995)
樹(酒井美紀)がペダルを回して点灯させた自転車のライトで樹(柏原崇)がテストの答え合わせをしてるシーン、美しいな~。映像で魅せることができるのが映画の良さだと思うし、この映画はその点を強く意識して作ってる感じが好き。中山美穂と酒井美紀はそれほど似てないけど、まあ、どっちも良かったからOKとするか・・・。個人的には豊川悦司も良かったと思うが、関西弁がよく分からないからだろうか?。最後にひとつだけ、、雪の中を老人が病人を背負って病院まで走るのは勇気ある行動とは言えないなぁ・・・ 救急車が来るまで待ちましょう。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-11-29 19:20:36) |
15. ライアー ライアー
楽しかったし、心温まる映画でもあった。最後のNG集みたいなのも面白かった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-11-14 23:44:59) |
16. ラングーンを越えて
途中までは本当に良かったんだけど、後半はちょっと粗いかも。生きるか死ぬかの状況なのになぜか緩い感じもする。監督の腕の問題なのか、もっと緊張感を持たせる事は容易に思えるのだが・・・。軍人からレイプされそうになり、護身用にもらっていた銃で・・・ というシーンがあるが「ゴッドファーザー」でマイケルが初めて人を殺すあのレストランのシーンを思い起こしてみたら、あまりにも物足りなくてガックリ。追う側もしょぼいというか、そんなに怖くは描かれていない。検問を抜ける場面の袋叩きは吉本新喜劇かと思った。一番気になったのが、友が死んだ事を聞かされ泣いていた女性が数カット後にはなんと笑みを見せていた事だ。そりゃずっと暗い顔をしてる必要もないが、笑えはしないだろうと。タイとの国境近くで最後の山がやってくるが、ポン!ポン!という攻撃の発射音がまたシュール。題材は良かったのに、演出面で不満ありの惜しい映画だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2010-09-20 23:33:33) |
17. 乱
《ネタバレ》 「影武者」はもう一回観ようとは未だに思えないが、「乱」は観たくなった。そういう訳で二度目の鑑賞。やはり良くできているんじゃないか、というのが率直な感想。モノクロのイメージが強い黒澤監督だけど、カラーならカラーで色鮮やかに撮る。大自然の緑や衣装、旗の色、夕焼けなど、とても印象的。俳優陣は仲代達矢はもちろん、三兄弟(寺尾聰、根津甚八、隆大介)、「蜘蛛巣城」で言えば山田五十鈴のポジションに近い原田美枝子など、皆好演していると思う。そしてストーリーは憎しみの連鎖、戦争の虚しさなどを描いたもの。黒澤監督、最後の大作であり「人類への遺言」と位置付けた作品。かなり見応えがある。 [DVD(邦画)] 7点(2010-08-13 11:30:43) |
18. らせん階段(1945)
最後の20分は盛り上がったけど、中盤に山が用意されていないのでちょっと退屈してしまった。主演女優さんの目で恐怖を語る演技は秀逸だと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2010-08-04 12:47:52) |
19. ライトスタッフ
<完全版>冒頭の音速を超えたあたりがピークだったかも。以降長くて疲れちゃった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-06-01 18:02:57) |
20. 羅生門(1950)
爆笑問題の太田さんが「羅生門はちょっと難しい」みたいな事言ってたと思いますが、残念ながら同じ感想になってしまった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-05-26 20:38:31) |