1. 東京裁判
太平洋戦争は到底勝ち目の無かった戦争である事は、日米の国力の差を考えれば明らかだった。その事は当時の日本の指導者も分かっていたと思いたい。しかし、その状況でなぜあの戦争を始めたのか?東条元首相は自衛のための戦争であったという。そうなのかもしれない。現実に日本国内以外の海外権益を捨てさえすれば、太平洋戦争は起きなかっただろう。それは一方で、当時の大日本帝国と言う国の面子をかなぐり捨てる事にほかならない。日清から始まる「侵略」戦争により、血で獲得してきたそれら権益を捨てる選択が軍部の発言の強い当時の日本で出来たのだろうか?と、思えば"A級戦犯"と呼ばれた人々にとって開戦を先延ばしに出来なかった事が最大の「罪」なのかもしれない。戦後教育を受けた私たちにとって当時の軍部は絶対悪で、関係する政治家や軍人を不当に低く評価する傾向があるようにも思うが、もうそろそろ精神的、思想的にも「もはや戦後では無い」と言うべき時期なんじゃないだろうか?と思った。なお、映画的な面白さと言うより色々考えさせられたのは久しぶりであったので10点を献上します。 10点(2005-01-24 10:04:46)(良:1票) |
2. 恋人たちの予感
《ネタバレ》 20代前半の頃に強烈な印象を残した映画。しかし、その割りに題名も主演も全て忘れてしまっていた。未見と思い借りたDVD。その冒頭を見た瞬間、記憶が蘇って来て、子供の頃隠していた宝物を見つけたような、小さな幸福感が得られた。それに登場人物と同じ歳になってしまったためか、彼らの感じ方や考え方が以前より身近に思える。拘束される恋愛と自由の中の寂寥の葛藤に、20代では強固だった自由への信念も年とともに揺らいでいく。二人の辿った12年間を無駄と思うか、貴重だと思うかは、見る人の人生を写しているのかもしれないな…と思う。 9点(2004-01-28 10:12:38) |
3. レイダース/失われたアーク《聖櫃》
冒険物では一番好きな映画。観て損しないことだけは、疑いの余地が無いと信じている。 9点(2003-12-05 11:47:14) |
4. ダイ・ハード
アクション映画としては申し分なし!今でも十分に観れる! 9点(2003-07-24 11:31:43) |
5. ブロンコ・ビリー
1980年ごろのイーストウッド作品のヒロインと言えばソンドラ・ロック!きっとイーストウッド好みの女性なんだろうなぁ~と思う(実は僕も好きだったりする…)そしてイーストウッドのヒロインに弱い女性は似合わない。気が強く決して弱音を男に吐きそうも無いヒロインがイーストウッドに心を開く…それは、イーストウッドの計算された自己演出なのだろうが、それが似合うのだから文句のつけようないのだ。そしてこのブロンコ・ビリーという映画、侮れません。決して裕福ではない主人公ビリーが過去に傷ある仲間を決して裏切らない。その仲間の描写には(偽善的とのそしりがあるかもしれないが)愛情すら感じさせる。その上で都会育ちのカウボーイが古臭いとバカにされるカウボーイらしさを求め続けるなんて、なんというアイロニーなんでしょう。いやはや、これは実に日本人好みの映画なのかもしれない。寅さんっぽいのかな?(寅さん未見なんすけど…^^;) [DVD(字幕)] 8点(2005-08-16 10:41:33)(良:1票) |
6. ペイルライダー
保安官と過去どのような事があったのか、背中の弾跡、なぜ牧師なのか?など、なぞを残したまま終わりますが、少女の祈りとともに「One miracle」として現れるイーストウッド…。これだけで私は十分です。 8点(2004-09-21 14:25:02) |
7. U・ボート
大多数のドイツ人が過去の大戦を振り返れば、やはり生存するために必死で戦ったのであり、ヒトラーや国家の為に戦っていたという訳ではないと感じた。散々に既出であるが、閉ざされた潜水艦という状況はよい。これが、1944年の東部中央戦区なんぞ舞台にした日にゃこの緊張感は無かったろう(私的にはドイツ国防軍兵士の視点から見た東部戦線の末期の映画は作り甲斐があろうと思っているが)。ラストのシーンも悲しさを感じさせる良作。 8点(2003-10-03 12:16:50) |
8. バード(1988)
随分前に購入していたDVDだったのだが、ようやく見る気力と時間を見つけて見れた。「闇夜の烏」ではなく「暗闇での黒人」は非常に分かりにくかった。が、見ながら思った。この映画は字幕で観る映画ではなく「聴く映画」なんじゃないのか?そうすれば、主人公がチャーリー・パーカーに似ていないってのも、画面が暗くて表情がわかりにくいのも素直に納得するのだ。もっとも字幕なしではセリフの聞き取れない部分が多くなってしまうのが難点だけど…笑 [DVD(字幕)] 7点(2006-11-17 11:06:14) |
9. フットルース
高校時代、私は寮だったんですがその時、先輩らがこの映画に触発されてダンスばかししていたのを思い出しました。私にとって当時は「ふーーーん、こんな映画あるんだ?」程度のリアクションでしたが、今見ると、なんか背中を小指でスーーッとなぞられるようなキモ&恥ずかしい気持ちになります。でも、主題歌が流れると寮時代の先輩のダンスを強制的に鑑賞させられた気持ちがよみがえり、少しだけ体がリズムを取るんです。これもある意味「トラウマ」って奴でしょうかね?映画の内容は…「8マイル」の80年代バージョンとでも言うのか…田舎バージョンというのか…まあ、そんなところです。私的には非常に好感をもつのですがね。 [DVD(字幕)] 7点(2006-08-14 13:08:22) |
10. グッドモーニング,ベトナム
学生のとき見た印象では面白い映画とは思えなかった映画なのだが、今見直すと不思議と面白いと思う自分がいる。爆弾テロ犯の「あなたたちから見たらテロでも、私たちからみれば自衛だ!」とのセリフを今のイラク情勢と重ねてみてしまったせいかもしれない。 7点(2005-01-11 13:11:27) |
11. リーサル・ウェポン
愛用の銃を口にくわえて、トリガーを引く寸前まで行く。その時テレビは呑気なアニメが流れている。「自殺願望のある男」⇒「命知らずの刑事」という状況に妙に納得するところといい、全体的にええ感じです。しかし、最後の格闘は「容疑者虐待」で訴訟ものです。衆人環視の中だから言い逃れは難しそう。それ以外にもオイオイって所も多いのですが、勢いで誤魔化されている感じがします。そんなところが「そうそう、アクションはそうあるべきだよ!」と思わせてくれます。 7点(2004-09-23 11:41:05) |
12. メジャーリーグ
ハリウッドのベースボール映画と比較して邦画の野球物って…と感じてしまう。映画技術の違いなのか野球文化の違いなのか?ブツブツ…と考えながら見たら×。チャーリーの輝きまくっているその姿をその目に焼き付けてください。そうすればボールパークで一緒に応援しているような気分になれると思います。 7点(2004-07-05 18:30:41) |
13. ブルース・ブラザース
初めて見たのは今から15年ほど前の事。当時はSNLの出身メンバーの映画が好きでよく見ていたのであるが「面白くない」と感じた。そのため再度見直してみる事にしたら、印象が違っていた。ショッピングモール内の暴走やラストのカーチェイスは迫力ある。そして本来ミュージカル映画の良さを未だに理解できていない私ではあるが、レイ楽器店でのやり取りと音楽は楽しかった。他の人のレビューでも分かりますが、楽しめる人と楽しめない人が完全に分かれる「稀有」なコメディでしょう。 7点(2004-03-12 09:08:18) |
14. ビバリーヒルズ・コップ
当時、アメリカ留学していた友人がボヤいていた。エディ・マーフィーの英語は速過ぎて理解できない!と。この映画、まさにエディの魅力全開の映画です。そうそう、聴いた事がないのですが「レディオヘッド」というバンドがあるそうです。先日アメリカ人の友達と話していたら、彼らの歌は何言っているのか分からん…と言ってました。ネイティブにすら分からない曲ってどうなんでしょ?映画とは関係ない話ですいません^^; 7点(2004-03-04 11:59:49)(笑:1票) |
15. あしたのジョー2
《ネタバレ》 真っ直ぐに突き進んで行くジョーに「ついて行けない…」と思うノリチャンとの絡みのシーンが好き。少し前までは、カッコつけすぎていて鼻に付くところがないといえば嘘になるが、そのカッコよさに憧れも感じていた。しかし、今、思えば、主人公のジョーの生き方に完全に共感出来なくなっている。一見、ジョーは自分で道を切り開いている一匹狼のようにも見えるかもしれない(事実私もそう思っていた)しかし、現実は丹下段平などの人々の支えがなければ何も出来ない。それを知って知らずか、「真っ白な灰になるまで」戦いたいと我侭三昧。だが、その真っ白な灰になった後のジョー(カーロス状態のジョー)を面倒見るのは、丹下段平だったり、白木葉子だったりするんじゃないの?その姿を思えば、「浮気もすれば暴力も振るう。けど、ゴクたまに花とか買って優しくしてくれる夫が痴呆症になって…」「奥さん、大変だね…(みのもんた)」と「思いっきりテレビ」を思い出してしまうのだ!だから、もしも私が丹下段平だったら、間違いなく「ジョーーーーぉっ!」と叫びつつも、心では「(そのまま逝ってくれ~~っ)」と思うだろう。 7点(2004-02-16 10:21:23) |
16. フィールド・オブ・ドリームス
今から10年以上前、ハタチくらいにこれを観て、人に見られたくないほどに号泣した映画だった。だから今は怖くて見返せない。一昼夜くらい泣くか、猛烈に幻滅するかのどちらかだろうから。 7点(2004-01-21 15:48:19) |
17. ライトスタッフ
大空に夢と遊びをかける命知らずのパイロットから宇宙飛行士。初期の宇宙への競争が当事者は真剣でも非常に子供ぽく、コメディであった事をうまく表現している。イエーガーを美化しすぎと言えなくも無いが、初めて音速を突破し帰還した人間だからそれなりの敬意を示す必要はあったろう。(これを書いたあとに気がついたけど、本人がシェパード役で出てるやん!!そりゃ、美化しなきゃなんないよ!つうか、イェーガーさん、あんた何者?)減点となるのは、濃密過ぎる故の映画の長さ。宇宙とロケット大好きの私ですら、途中で一度観るのを止めた事がある。 [映画館(字幕)] 7点(2003-11-17 10:35:56) |
18. マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ
マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグという題名。この「ドッグ」はライカ犬?シッカン?それとも単なる比喩?主人公の少年は少年時代に必要な母親の愛という食料を多く持たずに打ち上げられたライカ犬であり、家族の事情で病院で処理されたシッカンなのだと言っているのか?しかし、最終的には少年は暖かい周りに囲まれて明るい未来が待っているわけだけど。と、頭痛くなるような事考えなくても、スウェーデンの子供たちや村人との古き善き時代を観るのは楽しいのが分かった。20歳のころ観たときには、何も感じなかった映画でしたが、時間を積み重ねることで、楽しさを見出す作品もあるのですね。 7点(2003-11-04 10:02:13) |
19. インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
このシリーズでは最初のレイダースが良すぎて、正直2作目がガッカリだった。それで3作目は観ないだろうと思っていた。しかし、コネリーが出ると言うことで観た。面白かった。 7点(2003-11-03 15:35:04) |
20. ベルリン・天使の詩
人には薦められないとは散々に既出だが、そうだよなーと思う。壁のある頃のベルリンの風景を見れるだけで私としては満足するわけで。壁がなくなった後、ポツダマープラッツ付近からジーゲスゾイルまで散歩していた時に感じたベルリンの色とこの映画の色は妙に一致する。考えれば私は「天使の目」でベルリンを見ていたというわけになるのかな?(笑)内容的には私も退屈しました。でも好きです。 7点(2003-10-10 10:29:27) |