181. ブリジット・ジョーンズの日記
私はメグ・ライアンのラブコメみたいな映画を期待していたのですが、つまらない理由がわかりました。アメリカとイギリスは笑いのセンスが全く違うんですね。これからは製作国を注意して選ぶことにします。 それにつけても本作は、ある特定の女性を視点にした映画でしかないと訴えたいです。理解できない女性だって多いと思います。ただ無視されてるだけのはなし。 製作年が2001年でしょ。それが昨今「アラウンド40」に変貌しているのですね。 そう考えると20年後に「60歳になったブリジットジョーンズの日記」が支持されるのは間違いないことでしょう。 [DVD(吹替)] 1点(2009-08-16 08:07:56) |
182. アズールとアスマール
《ネタバレ》 「夢中」という感想が一番ピッタリきます。どういった経緯、理由でそうなったのか?…そんなこと全く説明しません。話はトントン拍子で転がっていきます。 そう、これは映像と映像の間を自分の右脳で埋めていく映画なんです。 公式サイトではヨーロッパとイスラム、異文化の融合がテーマだと書かれていましたが、私はそうは思いません。 アズールは自分の国を捨てて異国へ旅立ち、両国の文化を知る乳母に助けられ、その国の妖精と結婚した。シンプルな話なんです。素晴らしいじゃないですか? 私はそう解釈します。 悪く言うと現実逃避。よく言うと……やはり現実逃避。スピリチュアルを強く感じるせいか、現実の生活に戻るのが嫌になります。 ツートンカラーの無機質な映像から不思議な温かみが感じられます。 ちっちゃなシャムスサバ姫がメチャクチャ可愛いです。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-08-16 02:19:21)(良:1票) |
183. あらしのよるに
《ネタバレ》 観賞前に、ここのレビューを見なかったことを後悔しています。 勝手な私の想像ですが、作者はある日「突然の大雨で雨宿りしたら、バッタリ会ったのが思いがけない人だったら……」とか閃いたと思うんです。さらに、それが狼と羊だったら…ねえ、監督、どう? このアイデア? それからは先の話は「ロミオとジュリエット」「ウエストサイドストーリー」と同じ構成です。 でも、狼と羊でしょ?……どうしても無理があります。 で、結局これ何が言いたいの?って感じの、感情移入できないアニメでした。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2009-08-12 04:08:00) |
184. ハッピーフライト(2008)
《ネタバレ》 例えて言うなら「ナースのお仕事」の笑いのセンスが半減して、かつ、同じようなエアホース映画に比べれば全くと言ってないいほど、スリルを感じさせない作品でした。 専門用語満載でリアリティは感じましたが、こんな出来栄えでは、脚本家も資料を集めたスタッフの苦労も水の泡ですね。 ドラマの中で、田辺誠一と綾瀬はるかの接点が全くありません。それに加えて数々のギャグは私には全く笑えませんでした。今時、かつらネタで笑う人なんているのでしょうか? 終始、鉄仮面を被ったような無表情の綾瀬はるかさん。こんなダイコン演技のタレントを起用する時代は、いつまで続くのでしょうか? 誤解しないで下さい。彼女が嫌いじゃないんです。私はダイコン役者が主役を演じるのが許せないないだけなんです。 テンポはいいです、ですが、ラストのエンディングロール、フランク・シナトラで誤魔化さないで下さい。天国(or地獄?)で彼が泣いています。 [DVD(邦画)] 3点(2009-08-02 04:12:37)(良:1票) |
185. レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで
《ネタバレ》 始めに言いますが、絶対に「タイタニック」を期待しないで下さい。 ジャケットに騙されないで下さい。 とはいえ、この二人はタイタニックの船上で大恋愛をして、実は二人とも助けられて生き残っていたんです。そして円満な家庭を築いたのです。その「成りの果て」がこれです。…なんて解釈はちょっと意地が悪いかな? 「他人の不幸は蜜の味」なんて言うじゃないですか? 特典のインタビュー映像では、「この二人は理想の生き方を追い求めるあまり大切な家庭までも壊してしまう悲劇」と答えていますが、私にはそう解釈できません。 エイプリルは始めから家庭なんかどうでもいいのです。女優になれなかった妥協なんです。「子供を仕方なく生んでしまった」というセリフは、どう考えても本音を口走ったとしか解釈できません。 「理想の生き方」…いえ、この夫婦は日常の不満な生活から生まれた「欲望」を満たしたかっただけだと思います。その「欲望」はお互い、やりたいことが違っていただけで、二人は始めから愛し合ってなんかいなかったんだと思います。 男尊女卑が当たり前の50年代。この時代に本作が上映されていたら、まず批判されるのは妻のエイプリルだと思います。 あの時代に生きていた人がリアルタイムでこんな作品を観たいなんて思いませんよ。 この作品は「カッコーの巣の上で」と同じカラーを持っていると思います。 彼女は今風なんです。21世紀の現代的な女性なんです。 それがこの映画の失敗なんです。 ところで、私はよく宗教講話を聞いたりするのですが、「欲は次から次へ湧き上がってくるからキリがないんです」と欲望や邪念を否定的に捉える話をよく聞きますが、欲望ってそんなに悪いものなのでしょうか? 登場人物は、主役二人を中心に、正気なのか異常なのか、さらに精神病院から退院してきた若者まで混じり合って、複雑な交錯が織りなされていきます。意外と精神病患者の青年がもっともらしいことを言ったりする皮肉も描かれています。 ラストのエイプリルの朝食は、女優志願だった彼女の人生最後の演技だと私的に解釈しています。 ようやく自分を理解してもらえたと思う、勘違い男のデカプリオ。やはり50年代は男尊女卑が当たり前の時代なんです。 ですが、作品自体は人間の煩悩を追及した素晴らしい出来栄えだと思います。 私には意外な収穫です。 [DVD(吹替)] 9点(2009-08-01 06:10:10) |
186. トゥモロー・ワールド
《ネタバレ》 レンタルショップで10枚くらい並んであって、一枚だけまだ残っていたという理由だけで観ることにした。 裏ジャケの「子供が生まれなくなって十数年後の世界」には興味が沸いたが、この世界感、イギリス政府とテロリストの紛争はお互いに何を訴えたいの?って感じで、イマイチ呑み込めなかったです。 あれだけ撃ちあっておいて、赤ん坊の鳴き声一つで敵味方共に静まり返るというのも、なんだか「お涙頂戴」的で私には受け付けませんでした。 SFやアクションに人間愛を織り込むのって本当に難しいと思う。いろいろな映画を例に挙げているレビューが多く掲載されてますが、私には「キャシャーン」や「リアル鬼ごっこ」に近い映画にしか思えませんでした。 テンポはいいのですが、正直つまんなかったです。 [DVD(吹替)] 4点(2009-07-26 21:36:06) |
187. ブレイブ ワン
《ネタバレ》 チャールズ・ブロンソンの「狼よさらば」のリメイク情報を何年か前に知ったのですが、本作の鑑賞後、確認してみたら、スタローン主演で作られるとのことです。皆さん、観たいと思いますか? 私はもう結構です。 とは言っても、この作品も「狼よ~」そのまんまです。地下鉄のシーンとかも、まんまだし。 未見の方は是非、本家ブロンソンを先にご覧になってください。 それにしても、犯人が指輪は彼女に渡して、犬の面倒もちゃんと見ていたのには笑えました。 R-15指定なのは何故って思ったのですが、まさか、最初のジョディと恋人のセックスシーン? それと、ジョディが、どういう経緯で、携帯で暴行シーンを見ることができたのか? もう一回観て確認する気力はないので、分かる人、教えてください。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-18 03:16:56) |
188. マンマ・ミーア!
《ネタバレ》 サントラを聴いた時は、凄くいいと思ったのに、映画だと凄く下手な歌に感じたのは何故なんでしょう? 一回目は吹き替えで鑑賞したのですが、歌も吹き替えの人たちが歌っているのかと思うくらい、違和感を感じなかったです。 ミュージカルって、ストーリーの辻褄にこだわらない方がいいと思います。 その点は考慮して素直に楽しめましたが、ラスト、おばちゃん三人のメドレー2曲は衣装も含めて、ちょっと寒かったです。思わず目をそむけてしまいました。 日本のおばちゃんたちに影響及ぼしかねないので、ほどほどにしてもらいたいです。 [DVD(吹替)] 6点(2009-07-09 02:04:15) |
189. 歩いても 歩いても
ディスクのタイトルの下に、原作、脚本、編集、監督という肩書で名前が出ていたので、よほどの自信作なんだろうなと思って鑑賞しました。 確かに面白い。女性監督には出来ない計算された伏線がいっぱい詰まっている。 最近の映画は、のんびりしたストーリーでも、2時間を平気で超すものが多くて嫌気が刺していたが、約110分、なんとか最後まで鑑賞出来た。 複線もしっかり、セリフもちゃんと含みを持たせて、なかなかとは思ったが……。 正直言わせてもらうと、山田太一、倉本総、向田邦子のドラマを見つくした私には「もう、こういう映画はいいかな……」という感想しか残らなかった。 ホームドラマを見たことがない人にとっては新鮮さを与えるかもしれないが、同じような映画は過去に山ほど作られていることを訴えたい気持ちになる。 [DVD(邦画)] 5点(2009-07-08 00:33:09)(良:2票) |
190. マレーナ
男と女の根っからの「本音」を描き切っています。主人公の少年を一番理解しているのは誰か、人物全てがユーモアたっぷりに描いていて、何度鑑賞しても飽きない映画です。 コメディではありませんが、全編、可笑しくてしょうがないです。 男性と女性の感想が全く違ってくる映画ではないでしょうか。 女性は、どれだけマレーナに…いや、それよりも、美しいマレーナに嫉妬する女性(おばちゃん)たちを自分に重ね合わせることはできるのでしょうか? 女性の方々に言いたい! マレーナに罵声を浴びせる女たちは、貴方たち、女性を映している鏡です。素直にそれを認めましょう。 この監督は鑑賞する側に皮肉な投げかけをしていますが、私は監督のそういう感性が大好きです。 しかし、こういったテーマは、日本では企画の段階で却下されるでしょう。 正直に生きる男性のみが賛同する映画だと思います。 因みに、ディレクターズ・エディションのDVDは、少年が想像するマレーナとのエロシーンが約10分追加されたものです。といっても私にはカットしなければいけないほどエッチなシーンとは思えませんでしたが……。 少年役の子はこの映画だけ出演して、また一般人(高校生)に戻ったということですが、一番綺麗だった頃のモニカ・ベルッチとあんなことができるなんて、全く「やりにげ」状態に思えてなりません。嗚呼、うらやましい……。 このバージョンには、吹き替えがないのが残念ですが、通常バージョンでもスケベさは充分伝わってくるのは監督の技量だと思います。 [DVD(吹替)] 10点(2009-07-07 23:59:29) |
191. 庭から昇ったロケット雲
《ネタバレ》 先日「世界最速のインディアン」を鑑賞して、とても満足しました。 本作も夢を追い続ける中年男性の半生が描かれているのですが、正直「ウ~ン…」と唸ってしまう満足度半分の感想です。 我が子に「夢を追い続ければ必ず叶えられる」それを教えたい情熱は分かるのですが、私的には、夢を追いかけるのは魅力的ですが、それを叶えるかどうかは、それぞれの人生に定められた素質、運命が掛かることなので、本当に宇宙へ行ってしまうのは、どうなのかなと考えてしまいました。 このお父さんは、自分の夢と子供の将来、どちらが大切なのか、私には理解できませんでした。 昨今、わが子に幼少のころから英才教育をさせているのが頻繁に目につきますが、成功しているのは、ほんのごくわずかなんだということを忘れてはいけません。 テレビというものは、成功した例しか報道してないことを念頭に置くべきです。 子供達も主人公のオヤジのためだけに生きているような設定なので、人間味が感じられません。友達とかはいるのでしょうか? 余計なことを考えてしまいます。 全体的に都合よく事が運び、都合よく都合が悪くなって、都合よく成功した。そんなストーリーでした。 「世界最速のインディアン」が私にとって満点の映画だっただけに、なぜこんなにも印象が違うのか…。 出来れば、両作品を観比べて皆様の感想を聞かせていただきたいです。 追記、「庭から昇ったロケット雲」は副題でしょ? 「アストロ~」では検索できませんでした。 [DVD(吹替)] 5点(2009-06-14 04:26:57) |
192. Ray/レイ
《ネタバレ》 オリバー・ストーンが作ったような映画でしたが、全然疲れませんでした。(苦笑) レイのファンで、本作に不満を持つ人はいないと思います。 大ファンの私には、レイ・チャールズを知らない人には、どう推薦していいのかわかりません。 いい音楽はいい音楽! 監督の音声解説で知りましたが、ジェイミー・フォックス自身で歌っているシーンもあるようです。それと、レイ本人からシナリオをわい曲するなと注意を受けたそうです。(それ以外、監督の音声解説はあまり聴く価値ありませんでした) テロップで年代が出てくるので、1964年で、もしかしてビートルズが登場するのかと思いましたが、レイには何も影響なかったようですね。 時代背景を金を掛けずに製作しているのはたいしたものです。 「金掛けてるんだぞ!」とCGばかり自慢する映画が大嫌いな私には、とても好感が持てました。 これ観終わった後、「ブルース・ブラザーズ」のあのシーンを観たくなりました。私と同じ気分になった人、きっとどこかにいると思うんですけど……。 レイ本人が完成したものを観ることが出来なかったのが、ちょっと悲しいです。 [DVD(吹替)] 8点(2009-06-14 04:07:51) |
193. クラッシュ(2004)
《ネタバレ》 完全群像劇。話題は終始人種差別。通行中の自動車の衝突も含めて、このタイトルにしたのは言うまでもありませんが、もう少しヒネリを加えたタイトルにすべきですね。 私はアメリカに行ったことはありませんが、本当にこんな世界があるのでしょうか? でも、登場人物全てにそれなりの理由があり、それが正論にも感じられるから不思議です。 ただ、全てが同じような内容で群像劇の割には、バラエティーがないというか、マット・ディロンが黒人女性を助けたところは涙してしまったけど、他は「お涙頂戴」的で感動まではしなかったです。 でも、テンポがいいのであっと言う間に観終えることができました。 前半は汚い言葉のオンパレードですが、それだけ後半を美しく描く作り方は上手いです。 マット・ディロンは久々のグッドジョブ! でもダイエットしなきゃダメだよ! 「アウトサイダー」しか知らない人には、そのうち誰なのかわからなくなるでしょう。 [DVD(吹替)] 7点(2009-06-14 03:41:36) |
194. 題名のない子守唄
同監督の「マレーナ」がよかったという理由だけで予備知識なしで鑑賞しました。 トップシーン、仮面を被った全裸女が三人並ぶという、異様な世界に驚きましたが、現在と過去(回想)が同時進行する展開。 散りばめられた伏線は一度鑑賞しただけで理解するのは難しいかと思います。 「マレーナ」もそうでしたが、本当は3,4時間くらいの長尺に編集したかったのではないでしょうか?話しが飛び過ぎています。 「マレーナ」や「アレックス」以上に男尊女卑を訴えられそうな、えげつないシーンがテンコ盛りですが、しっかりと母性愛のテーマが伝わってきます。 あまり話題にならなかったようですが、是非「完全版」の再発を希望します。 [DVD(吹替)] 7点(2009-06-14 03:26:27) |
195. 世界最速のインディアン
「フォレスト・ガンプ」「リトル・ミス・サンシャイン」「ロッキー」「バック・トゥ・ザ・ヒューチャー」それに「寅さん」を鑑賞したときの感覚を一度に味わえた気分です。 冒頭から笑いっぱなしでした。 主人公のおじいちゃんは旅先でいろいろなものを得ていますが、視点を変えると「赤毛のアン」のごとく、出会った人々を次々と幸せにしていってるようにも見えます。ちょっと下品なところもありますが、そこは、いかにも人間臭さが出ていていいところです。 以前、私の友人が90年代にバイクでアメリカ横断をした時、どこの州の人も皆親切でいい人だったと話してくれたのを思い出しました。 私は予備知識なしに鑑賞したのですが、予告編は失敗ですね。邦題も含めて、全くといっていいほど、この映画の魅力を引き出していません。 あんまり薦めすぎると「そこまでは面白くない」と言われそうですが、兎に角、娯楽作品を探している人には大推薦の映画です。 「生き方」も教えてくれます。 因みに、この映画、英語が理解できない人は吹き替えで観ることをお勧めします。 字幕では、全く笑えません。 [DVD(吹替)] 10点(2009-05-30 00:26:00) |
196. 至福のとき
《ネタバレ》 冒頭から、金も仕事もないのに結婚願望だけは強い中年オヤジを、どうしても理解できなかった。 主人公の少女は誰が見ても可愛いだけに、そこにワイセツな行為に及ぼうとする人間が全く現れないのも、違和感を感じさせる。 監督が、少女を下着姿で歩かせたのは、観客の反応を伺うために意図したことは絶対である。ホント、この監督はエロいと思う。 以前、日本でも新札紙幣が出回ったとき、盲人のマッサージ師が騙された事件があった。その女性は真っ白な紙きれを撫でながら「酷いことをする人がいるんですね…」と哀しげな表情で俯いていたが、私は、たとえ、この少女が紙キレであることを最初から知っていたとしても、それを善意と謳ってマッサージをさせている、この連中を許すことができない。 この少女が残した「至福のとき」という言葉は、彼女自身が過去の人生経験と比べた上で感じたのであって、私たち観客が、失業者達の善意(偽善行為)と繋げてしまうのは安直な考えだと断言したい。 少女と中年オヤジの、それぞれの不幸と感謝の気持ちが、お互い伝わらないというエンディングは、私個人の考え方にとてもマッチしていた。 少女と中年オヤジの関係がウソの会話のみで繋がっている…これだけが、この映画を評価する唯一の点である。 ホント、ここまで自然体でウソばかり並べる映画って、意外と少ないんだよなあ…… 悪いことばかり書いてしまったようだけど、テンポやユーモアも悪くないし、いろいろなことを考えさせてくれる映画ですよ。 [DVD(吹替)] 7点(2009-05-27 08:36:42)(良:1票) |
197. ヒストリー・オブ・バイオレンス
《ネタバレ》 「イースタン・プロミス」より楽しめました。っていうか、この監督の作品の鑑賞方法がわかったんです。 あんまり深く考えない方がいいんです。 劇中で描かれていない人間関係は、話しのテンポを落とさないために敢えて観客のイマジネーションに任せているんだと思います。 ラストの食卓シーンはもう少しわかりやすく描いてもらいたかったですが、90分程度でこれだけスッキリさせるんだから、イラついた時なんかには、もってこいの娯楽作品です。 でも、こういうの、日本がマネして作ったとしたら、私は絶対観ないと思う…… [DVD(吹替)] 8点(2009-05-04 01:22:07) |
198. ウォーリー
《ネタバレ》 「ディズニーは子供が観る映画」という私の偏見を覆してくれた作品です。心の洗濯をさせてもらいました。 お子様には、ウォーリーの孤独感に、トラウマ的な淋しさを感じるかもしれませんが、私的には、映画「2001年」のパロディや、初代から少しづつ太っていってる歴代の船長の写真など、シュールな笑いも散りばめてあって最後まで楽しめました。 冷酷に見えたイヴが次第に可愛い女の子に見えてくるのは本当に不思議! これって声優のせいかな? それと吹き替えに切り替えると、映画の中のタイトル、モニター、張り紙の文字まで日本語に変わるのもビックリしました。ディズニー映画っていつもこうなんですか? [DVD(吹替)] 8点(2009-05-03 02:12:04) |
199. グーグーだって猫である
《ネタバレ》 友人が勧めてくれたのがきっかけで鑑賞。DVDの宣伝で「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」が流れた時、初めて監督が誰なのか知りました。 私にとって「ジョゼ~」はなかなかだったのですが、本作は、そのスタイルは残っているものの、メリハリが全くなくなったように感じます。 原作未読なので、他のレビュアーが書かれているギャップというものはわかりませんが、キョンキョン、上野樹里、外人のエピソードが、最後まで上手く絡み合っていかなかったように思います。 こういう良くも悪くも「ど~でもいい話」って、評価を得る理由は、観る側の「その時の気分」が一番左右されるから難しいんですよね(笑) でも一つ一つのシーンは丁寧に作ってありますよ。アイサポーターで確認してみてください。 [DVD(邦画)] 6点(2009-05-03 01:46:21) |
200. ブラインドネス
《ネタバレ》 「全世界失明」という宣伝が監督のアイデアなのか知りませんが、人間の本質を描くのに、何故「失明」という課題を使ったのかイマイチ腑に落ちません。 設定は勿論、隔離された場所に持ち込まれた銃、盲人の悪者はどうやって敵と味方を判断しようというのか。部屋によって、善人と悪人が完全に分離されているなど、全て都合よく出来過ぎているんです。 食料の奪い合いも「女の体と引き換えに食料を貰い、互いの戦争を避ける」考え方をあっさり受け入れるなんて非現実的です。だって、少なくとも銃を持っている奴は盲人で、主人公は女性であれ、眼は見えているんですから何とかなるでしょうに。主人公が、映画のメッセージを伝えるために、ご都合よく動いているようにしか見えないんですよね。そこんとこは誰もがイラつくはず。仮に悪人のボスも目が見えていたら辻褄は合ったかもしれません。……よくわかりませんが。 でも、レイプしながら女性を殴り殺す男だけは現実的に見えました。沖縄や横須賀で日本人女性を笑いながらレイプする米軍兵士を思い出して下さい。私は日頃から、欧米人の二人に一人は、こういう奴だと思っています。 作り手は、人間の本性を「食」と「性」で描きたいのでしょうが、特に戦後の歴史を振り返ってみても、本作のような展開にはならないだろうと私は考えます。 実にリアリティのない人間ドラマです。かと言って「皆で力を合わせて頑張ろう!」みたいな話も私は大嫌いですが……。 その中で、老人と愛を誓い合った女性は、眼が見えるようになっても愛し合っていけるのか、皮肉を込めて「気になるところ」だと付け加えておきます。 主演のジュリアン・ムーアは肌が汚くても魅力的な女優です……けど「もうちょっと仕事選べよ!」って言ってやりたいです。 [DVD(吹替)] 4点(2009-05-02 04:41:33)(良:1票) |