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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1891
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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【製作年 : 2020年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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181.  トゥルーノース 《ネタバレ》 
実話を元に、今世紀初頭の北朝鮮で政治犯強制収容所に送られたとある少年の過酷な半生をフルCGで描いたアニメーション。監督が多くの脱北者から実際に聞いた話を元にしているため、非常に重く全編にわたって生々しいリアリティに溢れている。それまで普通に生活していた平凡な家族がある日突然、理由もわからぬまま捕らえられ極寒の地へと送られる。来る日も来る日も重労働を課せられ、配給される食料もごく僅か、しかも何か問題を起こせば過酷な拷問が待っている……。こんな酷いことが今もこの世界で続いていることに戦慄せざるをえません。それがピクサーのような明るいCGアニメで描かれているため、その重さが良い感じに中和され最後まで見やすくなっているのも新しい手法なのかもしれません。ただ、映画としての出来は正直「微妙」と言うのが僕の率直な感想。誤解を恐れずに言えば、そんな事実の重みに対してフィクションとしての物語が完全に負けてしまっている。お話がシンプルすぎるうえに演出もきわめてオーソドックスなため、物語としてはいまいち印象に残りにくいのだ。北朝鮮の強制収容所の実態を暴くのであればドキュメンタリーや再現VTRでいいわけだし、フィクションで勝負するならもっと見せ方を考えてほしかった。またCGアニメとして見ても、そのクオリティは恐ろしく低いと言わざるをえません。人物の顔などどれもモデリングで継ぎ接ぎしたのが丸わかりだし、その動きもカクカクしていてまるでCGが登場したころの初代プレステレベルでちょっとこれはきつい。今もなお苦しむ北朝鮮の人々の実態を世界に知らしめたいという、この監督の熱意には素直にエールを送りたいのですけどね。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-11-11 10:02:58)(良:1票)
182.  ファーザー 《ネタバレ》 
ここは、ロンドンのとある平凡なマンションの一室。取り立てて豪華なわけでもないが、それでも一家族が過ごすには充分な広さを備えている。そこで暮らすのは妻に先立たれた孤独な老人、アンソニー。まだまだ足腰は健在で、日々の家事は問題なくこなせると自負している。それにずっと昔に独立した娘アンも頻繁に訪ねてきてくれ身の回りの世話を焼いてくれる。寂しいながらも、現役の頃と変わらぬ生活を今も続けている。そんなアンソニーだったが、最近自分でも認知機能が急速に衰え始めていると自覚せざるをえなかった。日々の記憶が曖昧になり、自分でも何をしていたのか分からなくなることもしばしば。そんな折、頼りの娘アンが恋人とともにパリに移住すると言い出すのだった――。代わりにアンが雇ったという介護人がやって来るのだが、アンソニーは赤の他人が自分の家にいることがどうにも落ち着かない。しかも自分の大切な時計がいつの間にか無くなっている。きっとあいつが盗んだに違いない。そう決めつけたアンソニーは、口論の末にその介護人を追い出してしまうのだった。血相を変えてやって来るアン。だが、いつの間にか家にはアンと結婚して10年になるという見知らぬ男が現れる。しかもアンは、自分はパリに移住なんかしないと言い出すうえに、ここは自分たち夫婦の家だと主張するのだった…。現実と妄想がどんどんと曖昧になってゆく、そんなとある認知症の老人を幻想的に描いたヒューマン・ドラマ。主演を務めた名優アンソニー・ホプキンスはこの役で、アカデミー主演男優賞を史上最高齢となる83歳で受賞しております。観る前は何だか辛気臭そうな内容なのかなと思ったのですが、これがなかなか幻想の扱い方が非常に巧いシュルレアリスム劇の逸品に仕上がっておりました。娘婿と諍いをするディナーのシーンなど、気が付いたら冒頭へと戻っているところなどとても巧い。時間はずっと流れていたと思わせといて、最後の老人ホームへと収斂させてゆく展開も見事というほかない。過去と現在の境界が曖昧となり、娘をはじめ彼女の夫や介護人が全て誰が誰だが分からなくなる…。自分の認識がぼろぼろと崩れてゆく恐怖がひしひしと感じられ、もはやとても他人事とは思えません。認知症の人の頭の中ってきっとこうなんだろうなと思わせるだけの説得力が、ここにはある。A・ホプキンスの見事な熱演もそんな恐怖をますます増幅させ、より悲哀を深くさせますね。またこの監督の気品に満ちた映像センスも素晴らしく、過去と現代を繋ぐ見事な編集も相まって、とてもこれが映画デビュー作とは思えない気迫が感じられます。今回は認知症の老人というテーマでしたが、この監督の違う題材の作品も観てみたいと思わせるなかなかの良作でありました。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-11-11 01:33:49)
183.  私というパズル 《ネタバレ》 
赤ん坊を自宅出産した女性が、助産師のミスからか、産まれたばかりのその子供を死なせてしまい、以来激しい喪失感と罪悪感に苛まれる日々を淡々と見つめたヒューマン・ドラマ。見どころとなるのは、やはりなんといっても冒頭30分にも及ぶワンカットで撮られたリアルな出産シーンでしょう。不安や痛みがダイレクトに伝わってきて、まるで自分もその場で立ち会っているかのような緊張感が感じられました。このシーンは率直に見事というしかない。ただ、それ以降、映画はずっとこの子供を亡くした夫婦の苦悩の日々をひたすら淡々と描いてゆきます。アカデミー賞にノミネートされただけあって、主役を演じたヴァネッサ・カービーの熱演も真に迫っております。ただ、とにかく暗い!!正直自分はこういう後ろ向きな人々の激しい口論がひたすら続くような内容がかなり苦手です。いや、彼女たちの気持ちは分かるんですけどもう少し明るい内容というか、もっと希望を持てるような展開がないとちょっときついですね。もう気が滅入って仕方ありませんでした。病んだ妻に嫌気がさして浮気しちゃう夫も、余計なお世話を焼いてますます事態を拗らせちゃう身内も、誰も彼も全く好きになれませんし。きっと完成度は高いんでしょうけれど、自分はこういう内容は好きじゃないです。すんません。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-11-08 07:01:04)
184.  オキシジェン 《ネタバレ》 
人一人がなんとか横たわることが出来るような狭い密室である日、目覚めた一人の女。まるで棺桶のようなここには、高度な医療技術を備えた設備が整えられ、「ミロ」と名乗るAIが全てのシステムを管理していた。どうやら完全隔離された医療ポッドらしい。目覚めた女は断片的な記憶はあるものの、自分がなぜここに居るのか、なぜこのような事態に陥ってしまったのか、さらには自分の名前すら思い出せなくなっていた。「すぐにここから出して!」――。ミロにそう訴えるものの、ミロは「今はその時ではありません」と事務的に告げるだけで外部へのドアは固く閉ざされたまま。しかもポッド内の酸素残量はあと僅かしかなく、このままでは一時間もすれば窒息死すると冷徹に告げるのだった。あまりの事態に半狂乱になる女。酸素が底をつく前になんとか脱出しようと、微かな記憶だけを頼りに必死で解決法を探るのだったが……。手足を僅かばかり動かせるような狭い密室で目覚めた女の極限の恐怖を描いたサスペンス。一時期大量生産された、いわゆる密室系ソリッド・シチュエーション・スリラーの一種と言ってもいい本作、そんな期待せずに今回鑑賞してみました。だって『リミット』をはじめとするこのジャンルの映画にはさんざん苦い思いをさせられてきましたから。なのですが、僕のそんな先入観は良い意味で裏切られました。いや、なかなかの良作ですよ、これ。何が良いってまずはセンス溢れる美しい映像。ずっとこの医療ポッドの中だけで最後まで進むので物語としては単調になりがちなのだけど、青を基調としたスタイリッシュな映像がとにかくキレイでずっと見ていられます。時折挿入される回想シーンもノスタルジックで、現在の危機的状況との対比が巧く効いている。と、油断していたら、急に大量のネズミがポッド内に出現して、これがなかなか衝撃的でひえーっと思わず声に出しちゃいましたわ。この緩急のつけ方は見事というしかないですね。もう一つは、練られた脚本の力。主人公がポッド内の電話で警察と連絡を取るところから、「あー、これはきっと何処かのイカれた病院かサイコパスに地中に埋められたかだろうな」と思っていたら、途中でまさかの急展開!いや、そうくるかって感じです。そしてその真相はあまりに切ないもので、僕は思わず泣きそうになっちゃいましたわ。外の世界の映像があまりに美しく、より悲しみを倍増させます。自分だったらこんなの絶対耐えられないよ…。監督は『ピラニア3D』などのバカ映画を撮っていたかと思えば、急に『ルイの9番目の人生』というセンス溢れる良作を撮ったアレクサンドル・アジャ。この人のふり幅は相変わらず激しい。今回は良い方のアジャでした。最後の映像は個人的にはいらんかったと思うけど、低予算ながらなかなかの逸品でございました。
[インターネット(字幕)] 9点(2021-11-07 03:31:09)(良:1票)
185.  この茫漠たる荒野で 《ネタバレ》 
彼の名は、ジェファソン・キッド大尉。今は退役したものの南北戦争で戦ったかつての英雄だ。そんな彼の現在の職業は、〝ニュース屋〟。まだ通信技術も移動手段も限られていたこの時代に、普段新聞を読まない市井の人々のために全米各地を転々としながら日々の出来事や政治情勢を分かりやすく読み聞かせることを生業としている。今日もまた次の町へと向かうために荒野を旅していた彼は、途中10歳くらいの謎めいた少女と出会う。白人でありながら英語は話せず現地の民族服を着た彼女は、明らかにインディアンに連れ去られた子供だった。調べてみると、彼女の名はジョハンナ。6年前にインディアンによって家族を皆殺しにされて、そのまま部族の中で育てられたらしい。唯一の身寄りは、テキサス南部に暮らす叔父夫婦のみ。遠方へと出払ってしまった保安部隊の代わりに、地元当局から身内の元へと送り届けてほしいと頼まれた彼は、仕方なく彼女を連れて荒野へと旅立つのだった。だが、武器となるのは鳥撃ち用の貧弱な散弾銃だけ。そんな二人を当然、荒野の荒くれ者どもは見逃すわけもなく、執拗に付け狙い始める……。『キャプテン・フィリップス』のポール・グリーングラス監督と名優トム・ハンクスが再びタッグを組み、南北戦争後のアメリカを舞台に孤独な退役軍人と家族を皆殺しにされた少女との苦難の旅路を描いたロード・ムービー。主人公となるのが現役バリバリの英雄なんかじゃなく、今や老境へと差し掛かろうかという枯れたオヤジというのが本作のミソ。そんな圧倒的に弱い立場の二人の旅路は常にサスペンスフルで最後までハラハラドキドキの連続で目が離せません。特に中盤、少女を売春宿へと売り飛ばそうという無法者3人に荒野で追い詰められるシーンは、リアルで生々しくひりつくような緊張感に溢れた名シーンでした。それ以降も、豪族が支配する地方の村落でニュースの読み聞かせからのアジテーションで村民に暴動を起こさせて逃げようとするシーンは、名優トム・ハンクスの面目躍如といった素晴らしい熱演で見応え充分。そんな彼とタメをはる子役の女の子も、これが新人とは思えない堂々とした演技で全く負けておりません。最後のオチもベタながら、この茫漠とした世界の中で微かな希望を感じさせ、良い余韻を残してくれます。過酷な運命に見舞われた少女がこれから先、少しでも幸せになってほしいと祈らずにはいられないなかなかの逸品でありました。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-10-30 02:30:45)
186.  ケイト 《ネタバレ》 
大都会・東京の裏社会で暗躍する凄腕の殺し屋、カイト。引退を決意した彼女が最後に挑む任務をハードに描いたサスペンス・アクション。ハリウッド・スターのウディ・ハレルソンが出演し、日本からは海外でも活躍する浅野忠信や國村隼が出演しているということで今回鑑賞してみました。率直な感想を述べますと、まー、ダメな映画でしたね、これ。『96時間』風のシリアス路線でいきたいのか『ジョン・ウィック』風のコミカル路線でいきたいのか、最後まで軸がブレブレで何とも中途半端。「今時これはないだろ!!」っいうアメリカ人が思い描くトンデモ日本描写もまぁ狙ってやってるのは分かるんですけど、振り切れてないから全然笑えないし、マジで見る分には寒すぎる。冒頭のやくざに追われた主人公が公道から車を盗むシーンなんて、わざわざ一番ど派手なヤンキー車をチョイスするというバカっぷり。何度も繰り返されるブーンブーンレモンのくだりもしつこいうえに終始すべってましたし。クライマックスなんてグダグダでもう見れたもんじゃありません。完全なる実力派の無駄遣い映画でありました。トホホ。
[インターネット(字幕)] 3点(2021-10-29 07:23:01)
187.  THE GUILTY ギルティ(2021) 《ネタバレ》 
ここは、ロサンゼルス各地からかかってくる911コールを一手に引き受ける緊急通報センター。自らのデスクで今日も業務にいそしむ彼の名は、ジョー・ベイラーだ。数日前に発生した大規模な山火事により、その日はいつもよりも通報が多くもう目が回るような忙しさだった。ようやく勤務が終わるというその時間に彼はある一本の通報を受ける。「私の名は、エミリー。今、元夫の車に拉致され何処かへと向かっている。私、このままじゃ殺される、お願い、助けて」――。明らかに切迫した彼女の悲痛な声に、ジョーは運転しているであろう夫に悟られないよう慎重に言葉をかける。警察と連携を取り、すぐさま発信元である高速道路へとパトカーを向かわせるジョー。ここで彼の仕事は終わったはずだった。だが、自らも幼い娘を抱える彼は、携帯の登録情報から彼女の実家へと電話を掛けてみる。電話に出たのはエミリーの幼い子供だった。詳しく話を訊いてみても、血だらけのママが父親に連れ去られたと泣き叫ぶだけ。さらにはまだ赤ん坊の弟までナイフで刺されて血だらけになっているという。どう考えても異常な事態。居ても立ってもいられなくなった彼は、現場の警察とは別に独自の行動を取るのだが……。緊急通報センターという閉じられた空間を舞台に、主人公であるオペレーターとあとは電話の向こうにいる幾人かの人々とのやり取りのみで描くという挑戦的なスタイルでスマッシュヒットを飛ばしたデンマーク製サスペンスをリメイクしたという本作、監督は男臭いエンタメを得意とするアントワン・フークワでしかも人気実力ともに今一番脂ののっているベテラン俳優ジェイク・ギレンホールが主演を務めております。ちなみに僕はオリジナルの方は鑑賞済みで、そのワンシチュエーションな設定ながら練られた脚本の力で最後まで見せきったなかなかの佳品だったので、今回楽しみに鑑賞してみました。結論を言うと、ほぼオリジナルに忠実なリメイクでしたね、これ。状況設定もお話の展開も最後のあっと驚くどんでん返しも。なので新たな驚きはなかったのですが、やはり見どころは主役を務め、ほぼ最後まで独り芝居を披露したジェイク・ギレンホールの熱演でしょう。オリジナルで主役を演じた方も決して悪くはなかったのですが、ハリウッドの第一線で子役の頃から何十年もキャリアを積んできた実力派はやはり違いますねぇ。最後までぐいぐい惹き込ませる素晴らしい熱演でした。特に最後、自らの過ちに気づいた彼の真に迫った表情には圧倒されるものがあります。新たに追加された山火事設定がいまいち活かされていなかったのがちょっと気になったけど、なかなか見応えのあるサスペンス・ドラマの逸品でありました。お薦めです。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-10-22 21:13:35)
188.  ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ 《ネタバレ》 
離婚のショックから広場恐怖症を患い、以来狭い一軒家でずっと閉じこもって暮らす児童心理学者のアナ。愛する一人娘とも離れ離れとなってしまった彼女の唯一の心の慰め、それは向かいの家につい最近越してきた家族を夜な夜な覗き見ることだった。窓の隙間から双眼鏡を使い、そのラッセル家の赤裸々な日々をじっと見つめる歪な毎日。ラッセル家はそんなことなどつゆ知らず、彼女の元へと挨拶にやってくる。まるで初めて会ったかのように気さくに話し込むアナ。特に妻ジェーンとは夜中まで酒を酌み交わすほど意気投合するのだった。それでもアナは夜ごとカーテンの隙間から彼らの生活を覗き見ることを止められない。そんなある夜、アナは恐ろしい出来事を目撃してしまう――。なんとジェーンが夫との口論の末に刺し殺されてしまったのだ。動揺しながらも、すぐに警察へと通報するアナ。だが、ラッセル家を訪れた警察はそのような事実は確認できなかったと彼女に告げるのだった。さらには別の女性をジェーンだと言い張る夫も現れ、彼女の証言は誰にも信用されないまま警察は帰ってしまう。到底納得いかないアナは、部屋の中から独自に調査を開始する。ネットや電話を使い、夫の私生活を執拗に追ううちに彼こそが真犯人だという確信を深めてゆくアナ。ところが、彼女自身の心にも忘却の彼方へと押し込んでいた深い闇が潜んでいて……。引きこもりの孤独な中年女性がたまたま残虐な殺人事件を目撃したことによって、悪夢のような世界へと迷い込むサスペンス・スリラー。というなかなか古典的な設定の作品なのですが、何度もオスカーの栄誉に輝くジョー・ライト監督の作品ということで今回鑑賞。しかも同じくオスカー俳優のエイミー・アダムスとゲイリー・オールドマン、そしてジュリアン・ムーアが豪華共演というのですからこれは観ないわけにはいきますまい。この布陣からも分かる通り抜群の安定感で、最後までぐいぐい引き込ませる良質のエンタメ作品に仕上がっておりました。舞台はほとんどこの狭い家の中のみで登場人物も限られているのに手を変え品を変え、最後までこの緊張感を途切れさせずに見せきったのは素直に素晴らしい。ヒッチコック風の古典的なサスペンスでありながら、そこにSNSやGメールといった現代のアイテムをさりげなく盛り込む手腕もお見事。中盤に明かされる主人公の衝撃の過去もまぁベタではありますけども、エイミー・アダムスの真に迫った演技により惹き込ませます。肝心のことの真相が若干強引でしかも後味がいまいち良くないのが残念ではありましたけれど、僕は充分楽しめました。お薦めです。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-10-16 02:30:22)
189.  時の面影 《ネタバレ》 
第二次大戦前夜、イギリスの歴史を揺るがすような世紀の大発見をなしたとあるアマチュア考古学者と地主の未亡人との交流を実話を元に描いたヒューマン・ドラマ。ベテラン俳優レイフ・ファインズとキャリー・マリガンが豪華共演ということで今回鑑賞。丁寧な演出と確かな時代考証、そして全体に漂う気品に満ちた美しい雰囲気とで終始心地よく観ることが出来ました。主演俳優二人の抑制の効いた静かな熱演も素晴らしく、何より第二次大戦前夜のイギリスを覆っていたであろう不穏な空気を忠実に再現することに成功している。と、作品の世界観はなかなか素晴らしかったのですが、肝心のお話の方には僕はちょっと物足りないものを感じてしまいました。一言で表すなら、「ザ・事実の羅列」。色んなエピソードが並列的に描かれるのですが、軸となるお話が何とも弱い。学会から軽視され続けた異端学者の偉業達成、戦争によって夫を失った未亡人の苦悩、宇宙に憧れる少年の鬱屈した青春の日々、これらのいったいどれをメインに見ればいいのか最後まで分かりません。特に、リリー・ジェイムズ演じる助手研究員の不倫話は明らかに不要。彼女が出てきて二人の男とチュッチュチュッチュするたびに何だか白けた気分になっちゃいましたわ。いや、見たいのはそこじゃないですから。全体に漂うこのノスタルジックな雰囲気や、世紀の大発見の裏に隠された市井の人々の努力を現代に蘇らせたその着想などは大変良かっただけに、惜しい。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-10-12 00:30:14)
190.  アーミー・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
感染した人々が次々とゾンビになるという謎のウィルス蔓延により、完全に崩壊してしまった眠らない街、ラスベガス。華やかなショービジネスの世界も人々の欲望渦巻くカジノも男と女の駆け引きが繰り広げられる夜の街も全て、人間を喰らうゾンビたちによって阿鼻叫喚の地獄絵図と化すのだった。慌てふためいた政府はとにかく感染を食い止めるため、街全体を強固なバリケードで封鎖してしまう。何とか解決策を探る政府だったが、何一つ有効な方法を見出せぬまま、やがて苦渋の決断を下すのだった。それは、小型の核ミサイルで街そのものを吹き飛ばすこと――。刻一刻とその時が迫る中、かつてその街から逃げ出した元傭兵スコットの前に謎の男タナカが現れる。「カジノの地下にある巨大金庫に残された2億ドルを回収してくれないか」。そんな無謀ともいえる依頼を口にするタナカ。だが、今は疎遠になっている娘のためにスコットはその依頼を引き受けるのだった。命知らずの仲間たちを集め、着実に計画を練ってゆくスコット。タイムリミットは、核ミサイル投下までの32時間。意を決してバリケードの中へと乗り込んだスコットたちだったが、そこには彼らの予想を上回る敵が待ち構えていたのだった……。独自の映像センスで唯一無二の作品を撮り続けてきたザック・スナイダー監督の最新作は、そんな『ドーン・オブ・ザ・デッド』以来となる本格的なゾンビ・サバイバル・アクションでした。いやー、相変わらずこの人の映像への拘りは凄いですね~。ウィルス流出(原因はドライブ中にフェラーリしてたバカップル!笑)からゾンビ大量発生、そしてラスベガス崩壊への下りを冒頭10分でサクサク見せるシーンなんてセンス抜群でテンション上がりまくり!!とにかくこの映像とアクションを見せるために用意されたシンプルすぎる脚本も潔くて大変グッド。反発しあってた父子がひょんなことから一緒にゾンビ渦巻くラスベガスへと乗り込むことになるシーンなんて、あまりにもベタで思わず笑っちゃいましたわ。他のメンバーも男勝りの女傭兵から、チェーンソーを振り回す黒人マッチョ、金庫破りしか出来ない軟弱男、ヘリの操縦にしか興味がないイカれたパイロット、お調子者のユーチューバー、そして何処か信用しきれない依頼主からの同行者ともはやジャンプ並みの分かりやすさ。彼らがゾンビたちをバチクソに殺しまくるシーンはキレッキレでもうサイコーでした。対するゾンビの皆様も知能を持った王と女王にゾンビ化したホワイトタイガーと誰もがキャラ立ちしまくってます。考えてみれば、ゾンビに支配された街へと金を取り返しに行くというこの設定も結構新しいですね。まあストーリーに深みなんて全くありませんが、切れのいいアクションとど派手なバトルシーンを観ているだけで140分あっという間に過ぎ去ってましたわ。うん、やぱサイコーだぜ!ザック・スナイダー!!8点!!
[インターネット(字幕)] 8点(2021-10-11 06:00:20)
191.  ザ・ハント(2020) 《ネタバレ》 
ある日、目が覚めると何故か知らない森の中にいた12人の男女。口には猿ぐつわを嵌められ、身分を証明できるようなものは全て没収、携帯も何もない状態で放置された彼ら。戸惑いながらも開けた場所へとやって来た彼らに突然、今度は何の前触れもなく銃弾が浴びせかけられるのだった。さらにはいたるところに仕掛けられた罠、張り巡らされた有刺鉄線、どこまでも追いかけてくるドローンなどが彼らを追い詰める。無慈悲にも次々と命を落とす仲間たち。果たしてこれはなんなのか?彼らを〝ハント〟してくる奴らは何者なのか?そして、彼らと一緒に放置された服を着せられたブタには何の意味があるのか?ある日突然、不条理な事態に放り出された何の関係性もない12人の男女と彼らを執拗に付け狙うハンターとのバトルをノンストップで描いたバイオレンス・アクション。冒頭から容赦なく描き出される残虐描写の連続にまず戸惑わされました。当然のように飛び散る血液、吹き飛ぶ肉片、思わず目を背けたくなるような痛々しい暴力の嵐……。主人公だと思われた人物が次々と虫けらのように殺されてゆくのを見て、正直鑑賞を後悔したほどなんですけど、本当の主人公が登場したあたりからがぜん面白くなります。なるほど、これは全てこの主人公の反撃のカタルシスを見せるための前振りだったのですね。確かにこの反吐が出そうになるほど酷いハンターを次々と血祭りにあげてゆく主人公の登場にはだいぶスカッとさせられました。いやー、なかなか巧い脚本と演出だったんじゃないでしょうか。まぁストーリーなんてあってなきが如しなんですけど、全体的に新保守主義とリベラルの対立という現代アメリカの深刻な政治状況を揶揄する内容になってるのも面白い視点だと思います。最後の主人公とラスボスとの最終決戦なんて、そんな政治的な対立も結局は殴り合いで解決しちまえという如何にもアメリカンな感じもシニカルでナイス!!ラストの主人公の行動はさすがにやりすぎ感はありましたけど。監督は、結局エロとグロを描きたいだけなのにそこに妙に政治的主張をぶっこんでくる作風が僕にはどうにも印象の良くなかったクレイグ・ゾベル。でも、今回はその趣味の悪さがいい方向に向いたようです。うん、なかなか面白かった。まぁ次はまたどうなるか分かんないですけどね。
[DVD(字幕)] 7点(2021-10-02 03:00:53)
192.  レフト 恐怖物件 《ネタバレ》 
若手人気女優を妻にもち、可愛い盛りの一人娘にも恵まれた、裕福な資産家中年男性が、とある民泊に泊まったことによって不条理な世界へと迷い込む姿を描いたホラー。主演は、個性派俳優ケビン・ベーコンと人気女優アマンダ・セイフライト。まあやりたいことは分かるんですけど、演出の切れがいまいちだったかな。何とも間延びした展開の連続に終始睡魔が……。でも、後半からのまるでこの主人公の精神世界を表したかのような迷宮的映像はなかなかスタイリッシュでそこは見応えありました。ま、そんな感じです、はい。
[DVD(字幕)] 5点(2021-09-28 01:42:32)
193.  七つの大罪クラブ 生贄になった少女たち 《ネタバレ》 
スクールカーストの上位に位置する、いわゆるイケてる女子高生集団。彼女たち7人に、クラスメートたちは嫉妬と羨望を込めてこう呼び始めるのだった。「七つの大罪クラブ」――。暴食、傲慢、色欲、怠惰、強欲、嫉妬、憤怒。それぞれの個性を持った彼女たちは、常に様々なトラブルを巻き起こしていた。そんなある日、彼女たちの一人が行方不明となってしまう。いつも仲良しでずっと一緒にいるはずの彼女たちにいったい何があったのか。お互いに疑心悪鬼と不安が拡がる中、やがて第二の犠牲者が出てしまうのだった……。聖書に登場する原罪、いわゆる七つの大罪をモチーフにそれぞれに問題を抱えた7人の女子高生たちの犯した罪を描いた青春サスペンス。正直、さっぱり面白くなかったです、これ。とにかくストーリーの見せ方が恐ろしく稚拙。最後まで何が何だか全然分かんなかったんですけど!ヒット曲のPVみたいな映像が延々続くだけで、お話のほうは全く成立してないんじゃないでしょうか。そもそも七つの大罪を名付けられた女子高生という割には、誰も彼も皆おんなじでさっぱりキャラ立ちしてません。怠惰という割にはそんなナマケモノでもないし、傲慢という割にはそんなタカピーでもないし、色欲という割にはそんなビッチでもない。せめて暴食の子にはもっとぽっちゃりさんを使ってくださいよー。こんな分かりやすいキャラ設定を使っておきながら、ここまでキャラを立てられないって、え、この脚本書いた人ってアホなんじゃないですか。んで、最後までよー分からんままだらだらと終わっちゃいましたわ。映像と音楽にはほんのちょっぴりセンスを感じたので、+1点!
[DVD(字幕)] 3点(2021-09-10 01:31:46)
194.  ロックダウン(2021) 《ネタバレ》 
コロナ禍による都市封鎖――いわゆるロックダウン中のロンドンを舞台に、高級ダイヤを強奪しようと企む男女を終始軽快に描いたクライム・サスペンス。監督は、ハリウッドのエンタメ映画界を牽引するダグ・リーマン。主演には、人気女優アン・ハサウェイをはじめ、ベン・キングズレーやベン・スティラーといった新旧実力派俳優。新型コロナウィルス蔓延という未曽有の危機に直面し映画製作そのものがストップするなか、その危機を逆手にとって実際にロックダウン中のロンドンで撮影を決行したという本作、大変興味深く今回鑑賞してみました。なのですが、いや、これは正直アカンでしょ。倦怠期を迎えた同棲中のカップルがひたすら口喧嘩を繰り返し、そこにたまにズーム会議の映像が差し挟まれるだけというストーリーもへったくれもない展開が延々続き、もう退屈で退屈であくびが止まんなかったです。最後の方でダイヤ強奪ミッションがようやく開始されるわけですが、これもまたさっぱり面白くない。ロックダウン中の撮影ということでなかなか大変だったというのは分かるけど、さすがにこの出来なら中止した方が良かったんじゃないでしょうか。コロナ禍で撮影そのものが困難となり、ここ最近は公開される作品が明らかに減少している映画界。それでも頑張って良い映画を創ろうというスタッフたちの矜持には素直にエールを送りたいんですけどね。早くコロナが収まって、これまで通りお金と人材をアホほどかけて制作されたハリウッド超大作が普通に公開されることを願うばかりです。
[DVD(字幕)] 2点(2021-09-03 03:00:08)
195.  カポネ 《ネタバレ》 
暗黒街の顔役として史上最も恐れられたギャングスター、アル・カポネ。だが、その晩年は長かった刑務所生活と梅毒による記憶障害、そして肉体的な衰えとで非常に寂しいものだった。本作は、そんな彼の知られざる最晩年を描いたもの。かつて残虐非道なギャングたちのボスとして恐れらたもの、今や下の世話も自分でできずおしめが手放せなくなるほど衰えた彼を演じるのは、人気俳優トム・ハーディ。という訳で今回鑑賞してみたのですが、正直微妙な出来でしたね、これ。ストーリーなんてほとんどあってなきが如し、ただひたすらボケ老人の妄想に付き合わされただけの二時間弱でした。こういうのって普通、全盛期のかっこいい主人公の姿を回想シーンで描くなりすれば、より衰えた現在の悲哀が浮き彫りになるものだけど、予算の都合か本作はずっと落ちぶれてしまった主人公の今を描くのみ。それもことあるごとに漏らしちゃったり、妄想から暴言を吐きまくったりでまったくもって不愉快というしかありません。クライマックスで主人公がいきなりマシンガンをぶっ放すのもやはり妄想で、「結局だからなんやねん!」と思わず突っ込んじゃいましたわ。ありきたりの伝記映画にはしたくなかったのか知れませんが、どうにも退屈と言わざるを得ない内容でありました。悪夢のような妄想シーンに若干センスを感じたのと、トム・ハーディの熱演に+1点。
[DVD(字幕)] 5点(2021-08-16 23:38:05)
196.  ソニック・ザ・ムービー 《ネタバレ》 
超高速ハリネズミ、ソニックの大冒険をCG満載で描いたアクション・アドベンチャー。基になったゲームは全くやったことはないんですけど、ジム・キャリーが出ているということで今回鑑賞してみました。まあこんなもんじゃろという感じの内容でしたね、これ。可もなく不可もなくの安定の定番エンタメ。面白いっちゃ面白いけど、心に残るものはあんまないです。ただ、主人公のソニックが猛スピードで大都会を駆け巡るシーンは爽快感抜群で、それを観るだけでも充分楽しめます。ま、ストーリーに関してはこの際どうでもいいんじゃないでしょーか。
[DVD(字幕)] 6点(2021-08-03 00:00:21)
197.  野性の呼び声 《ネタバレ》 
ゴールドラッシュに沸く19世紀アメリカを舞台に、一人息子を亡くし失意の中に生きていた老人と悪徳業者にさらわれ流転の身となってなってしまった大型犬との友情を描いた冒険ドラマ。主演を務めるのは、大御所俳優ハリソン・フォード。まず特筆すべきなのは、やはり主役となる大型犬を最新のCG技術を駆使して生き生きと描いているところでしょう。鼻の濡れた感じだとか微妙に汚れた毛並みなどもはや本物としか思えません。犬が水から上がってきたときの全身の毛の濡れた質感なんてあまりにもリアル。そんな犬たちが雄大な大自然を背景に躍動的に駆けまわる姿は癒し効果抜群でした。ただ、それに対してお話の方は正直微妙。飼い犬としてのほほんと生きていた主人公バックが突然、弱肉強食の大自然の中に放り出され、様々な出会いと経験を経るうちに逞しく成長してゆくというが本作のおおまかなストーリー。率直に言ってこれがさっぱり面白くない。主人公のバックが大した苦労もないままに困難を易々と乗り越えてゆくものだから、最後まで説得力というものが皆無なのです。それに、郵便物を運ぶためにそり犬となって雪山を駆け抜ける前半部分と老人とともに金脈を求めて山の中へと分け入ってゆく後半部分が全く繋がっておらず、一編の物語としては散漫というしかありません。映像技術的は文句なしに素晴らしかっただけに、もっと脚本を練って欲しかったですね。
[DVD(字幕)] 5点(2021-06-26 02:19:33)
198.  MORTAL モータル 《ネタバレ》 
北欧神話に登場する雷神、トール。雷を自在に操り、人の身体に触れるだけでその者を焼き殺してしまうという、恐るべきその力を手に入れたある男の悲劇をダイナミックに描いたSFドラマ。監督は『ジェーン・ドゥの解剖』というフェティッシュ・ホラーの快作を撮った、ノルウェーの俊英アンドレ・ウーヴレダル。という訳で、かなり期待して今回鑑賞してみました。なのですが、残念ながらさっぱり面白くなかったです、これ。とにかくストーリー展開がまだるっこしい!!『ジェーン・ドゥの解剖』で魅せた、低予算密室ホラーでありながら手を変え品を変え、じっくりと最後まで見せきったその演出の冴えは何処へやら。髭もじゃの冴えないおじさんが追い詰められて人を殺し、そのせいで苦悩するという代り映えのしない映像が最後まで続いてもうほんと退屈!そんな主人公を何故か自分の身を顧みずに助けてくれる女性心理学者も、どうしてそこまでこの主人公を献身的にサポートするのかもよく分からない。恐らく恋に落ちたと言いたいんでしょうけど、出会ってまだ1日しか経ってないし、そこまで心変わりするエピソードも全くないのに、さすがにそれは説得力なさすぎです。挙句、何故か後半、そんな彼を熱狂的に支持する民衆が大勢駆けつけてくるというぶっ飛び展開。いつの間にそこまで話がおおきくなっとんねん。なんか全てにおいて演出の詰めが甘過ぎで、僕は最後までさっぱり楽しめませんでした。ウーヴレダル、ちょっとヒット作連発し過ぎて疲れてたのかな?でも、この人の才能は確かだと思うので次作に期待して待っております!!
[DVD(字幕)] 4点(2021-06-07 05:30:33)
199.  透明人間(2020) 《ネタバレ》 
透明人間があんなことやらこんなことをやっちゃって、えらいこっちゃになっちゃうお話。だと思って観始めたら、これがもう暗いうえに展開がまどろっこしくて僕はさっぱり楽しめませんでした。だいたい透明人間が本格的に暴れはじめるのが映画も一時間を過ぎたあたりからって遅すぎるっしょ!それに透明人間って設定も充分活かされていたかというと特にそんなこともなく、お約束のエロ要素もヒロインが知らん間に妊娠させられていたと後から知らされるだけって…。いや、そこをちゃんと見せてくださいよ(笑)。対するヒロインの方も、「あの人は透明人間の研究をしてたから、きっと透明になって襲ってくるはず」って初めから知ってんのかーい。絶対、「私の回りで最近何かおかしな出来事が多発してるけどもしかしてこれって……、あー、あんなところに透明な何かがーー!」と途中で気づいた方がよっぽどサスペンスフルで面白くなったと思うんですけど!!まあ透明人間になる方法はこれまでだいたい薬でしたけど、今回は全身にカメラを取り付けたボディスーツだというのは新しかったですかね。このスーツのフォルムがけっこうスタイリッシュでそこは良かったかな。なのに、こいつが活躍するのが映画の半分過ぎたぐらいからってやぱ勿体なさすぎですわ。というわけで自分が求めていたものとはだいぶ違った内容で、僕はさっぱり楽しめませんでした。
[DVD(字幕)] 4点(2021-06-04 23:47:25)
200.  魔女がいっぱい 《ネタバレ》 
魔女は本当に存在する!そう、いたるところに――。両親を事故で亡くし、以来お婆ちゃんの元へと引き取られた8歳の少年である〝僕〟。心に深い傷を負った僕は、ずっと心を閉ざし独りぼっちで生きていた。優しいお婆ちゃんのことは大好きだけど、でもやっぱり僕はお母さんが恋しい。そんなある日、僕は町で不思議な女の人を目撃する。そう、その人はなんと身体に蛇を纏わりつかせ、邪悪な目をしながら僕にお菓子をあげるって言ったんだ。怖くなった僕は、すぐさまお婆ちゃんにそのことを話した。するとお婆ちゃんは驚きの真実を教えてくれた。「そいつはきっと魔女だよ!魔女はね、子供が大嫌いでいつだって子供を醜い動物に変えてしまおうって考えてるんだよ」――。身の危険を感じた僕は、お婆ちゃんに言われるまま、アラバマの高級ホテルへとやってきたんだ。だけど、そこには恐ろしいことに魔女たちのボス、大魔女とその大勢の仲間たちが会議を開くためにやって来ていたんだ。魔女たちは世界中の子供をネズミに変えようとしている!そのことを知った僕はもちろんすぐさま魔女たちの計画を阻止するために動き出した。でも、瞬く間に返り討ちに遭った僕は、とある無力な動物へと変えられてしまう……。『チャーリーとチョコレート工場』で有名な児童文学作家ロアルド・ダールの原作を、最新のCG技術で映像化したエンタメ・ファンタジー。監督は、エンタメ映画界の巨匠、ロバート・ゼメキス。率直な感想を述べさせてもらうと、いやー、面白かったですね~、これ。チョコレート工場同様、ちょっぴり毒を含んだこの世界観は自分には完全にツボでした。純粋無垢な子供が見たらトラウマになるんじゃないかってくらい、魔女たちの造形がかなりグロテスクで気持ち悪いのが大変グッド。大魔女を演じたアン・ハサウェイなんて、その性格の悪さが滲み出ていて?なかなかの嵌まり役でした。ロアルド・ダール常連と言ってもいい食べるの大好きおデブボーイもナイスな仕事ぶり。ネズミに変えられた主人公たちも可愛かったですし、彼らと魔女たちの戦いはどれも撮り方が凝っていて胸がワクワクしちゃいましたわ。クライマックスの魔女たちがぽんぽんネズミに変わるシーンなんて最高でしたし。そして最後の意表を突く終わり方!まさかのそのままかーい(笑)。しかも余命3年って…。いかにもロアルド・ダールらしいその毒気のあるオチに僕のテンションは爆上がりでした。うん、なかなか面白かった!8点!
[DVD(字幕)] 8点(2021-05-14 04:01:02)(良:1票)
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