221. ビッグ・フィッシュ
有名な俳優が名を連ねているが、私にはユアン・マクレガーばかり目立つように感じた。久しぶりに見たアルバート・フィニーは変わりすぎ。凄くいいパパだけど、見た目はただのオッサン。フィニーだということは鑑賞後に気ついた。それでこそ名優ってことか…。 冒頭から「フォレスト・ガンプ」のようなノリで楽しかった。かなり笑えたし。 次第にパパのエピソードと現実が繋がっていくのだろうと思ったが、個人的には意外とアッサリ終わってしまい…でも、これでいいのかな。十分満足。 しかし、パパの話は面白いけど、さすがに何千回と聞かされたら嫌になるでしょうね(笑)。 [DVD(吹替)] 8点(2009-01-27 20:09:37) |
222. みなさん、さようなら(2003)
《ネタバレ》 冒頭で「我が娘に(捧げる)」みたいなテロップが入っていたが、それなら娘だけに鑑賞させればいいのにって思った。 登場人物は、末期癌で死を迎えようとする父と、それを見送る善良な知人たち。しかし、どうしてお父さんがここまで慕われているのか全く伝わってこない。人間ドラマがない。ただひたすら会話だけが続く。フェイドアウトの多用がストレスを感じた。 監督が癌なのかな…? 正直、よく賞なんか取れたなって疑問に思う。 観客を無視して作った独りよがりの映画としか言いようがない。 邦題のタイトルはおかしいと思う。物語はお父さんの死後の人物を描いて終わるのだから、タイトルは「おとうさん、さようなら」ではないだろうか? [DVD(吹替)] 2点(2009-01-27 08:28:51) |
223. ライフ・アクアティック
ホント、松尾スズキみたいな映画。監督が一人でヘラヘラ笑いながら作ったような感じ。3分の2が本題と関係ないセリフのやりとり。この監督の作品、もう絶対観ない。 [DVD(吹替)] 2点(2009-01-25 15:50:25) |
224. オアシス
ムン・ソリの演技ばかり注目されがちだが、ソル・ギョングもなかなかのもんだと思う。 他のレビューを読んでいると、彼が演じる青年が知的障害者だと気づかないでいる人も多いのではないかと思う。トップシーンを思い起こせば、青年の印象は、まるで亀田興毅が内藤大助に変貌するかのような、劇的な変化を遂げている。 映画は、健常者の毒を撒き散らして、愛の形を浮き彫りにして描いている。しかし、観終わって、もっと恐ろしいと感じたのは、その健常者たちを観て、自分と重ね合わせることができない人間が必ず存在していること。そういう人間が世の中の一番の毒なのではないかと考えたりもする。 健常者の私でも「愛」というものは簡単に表現できない。 もがき苦しむ二人にとても共感した。 韓国映画は当たりハズレある。特にハズレが多い。そして日本では、ある特定の人種のお陰で、ハズレばかりがヒットする。日本でも本作のような映画が製作されるようになれば少しはマシな国になるだろうにとため息が出てくる。 因みにDVDの特典映像にあるムン・ソリのインタビュー映像は必見である。彼女は私が初めて綺麗だと思った韓国人の女優だ。 私は観ていて「この話、最後どうなるんだろう…」と思わせる作品が好きだ。 限りなく10点に近い9点。 10点にしない理由は…ウ~ン、私にもわからない(笑) [DVD(字幕)] 9点(2009-01-22 03:13:04) |
225. テラビシアにかける橋
知り合いに勧められて、ジャケット見た時は「ゲッ!!!」って思い、顔が歪んでしまった。こういうファンタジー風の映画を紹介され、何度裏切られたことか…(泣)。 しかし…あらすじも確認せず蓋を開けてみたら、思わぬ掘り出し物で感激! この映画で「涙がこぼれた」なんて薄っぺらい言葉を簡単には使いたくない。 未見の方に警告したい。 予告、もしくは、あらすじは絶対に確認しない方がいい。 映画の宣伝マンは、この映画をどうやって売りこんでいけばいいか悩んだに違いない。予告編はあきらかに失敗である! 観終えた感想は賛否両論あるかと思う。 仮に、妖怪や魔法使いさえ出ていれば喜んでいた子供の頃のおバカだった私が、この映画を満足したかと考えれば正直疑問符を打ってしまう。 う~ん……「大人の入り口」という扉の前に立たされた少年のお話しと紹介してはどうだろうか? とりあえず、90分で終わる映画だし、観賞価値はある。絶対お勧め。 あらすじと全く関係ないが、お父さんが「Tー2」のサイボーグだったのは、後で知ってビックリ! [DVD(吹替)] 9点(2009-01-17 12:18:28) |
226. リアル鬼ごっこ(2008)
その昔、深夜のお笑い番組で、タレントの東野幸治さんが、全国から自分と同じフルネームの人間を集めて、「東野幸治は一人いればいい。お前らは全員いらへん!」と言って、無理矢理苗字を変えさせようとしていたのを覚えている。もう一つ思い出すのが、ドラえもんだったと思うが、地球から月に隠れている部分に、もう一つ同じ地球があって、同じ人間が生活しているという……。星新一さんの関係者からも盗作容疑で訴えられたらしいが、これだけ、どこからパクってきたか疑いが持たれる作品も珍しい。都合の悪いところは説明台詞で片付けてしまうのは、二流映画の証(あかし)だと思う。私は、たとえどこかで似たようなシチュエーションになったとしても「オリジナル」と呼べる映画が観たい。 [DVD(邦画)] 0点(2009-01-13 22:24:14)(笑:1票) |
227. 40歳の童貞男
《ネタバレ》 タイトルを見つけた時は凄くウケた。 しかし、いくつか爆笑するシーンはあったものの、やはり日本とアメリカの笑いのズレを感じる。 主人公は童貞だがキスや会話は普通にできてしまう。そこが日本の一般的な童貞と違うところで、いまひとつ感情移入できない。 「アメリカン・ヒーロー」のテーマソングなど、70年代のなつかしい曲がたくさん流れる。40歳以下の人は「アクエリアス」なんて知らないだろう……。 似たような作品で「ウーマン・イン・レッド」があるが、私はそちらをお勧めしたい。 この程度の話しで2時間超すのはダラダラして疲れる。 [DVD(吹替)] 5点(2009-01-08 23:02:37) |
228. やわらかい手
《ネタバレ》 予告を観てかなり期待したが、蓋を開けてみれば、それ以上に物語が全く広がらず、終始風俗の話しだけで終わってしまった。 登場人物は脚本通りに演じただけで人間臭さが全く感じられない。 全て段取り芝居なのだ。 映画の中でも言ってるように、この手の職業は歌舞伎町では普通に行われている。 孫の手術費用を稼ぐのに、手に職を持たないおばあちゃんが風俗という職業に躊躇うのは理解できるが、それで観客の同情を買おうとしている、そのやり口がどうも解せない。 風俗が世間的には後ろめたい仕事なのは事実。しかし、それをそのまんまにして終わらせているところが許せない気分で……。 せめてラストで「これからも頑張っちゃうからね~!」と明るく終わってくれていたら、私の評価も少しは変わっていたと思う。 [DVD(字幕)] 3点(2009-01-05 13:25:59) |
229. ベッカムに恋して
《ネタバレ》 ありきたりのストーリーだが、セリフのやり取りが逸品で飽きない。 この主人公の女の子、高校生の設定だが、実年齢は27歳なんですね。 日本で女子高生役を演じられる27歳の女優なんているかな? それにしてもこのサッカーチームの監督は女の体をベタベタ触って誤解されるようなことばかりして……先日、女子生徒にマッサージと称してわいせつ行為を繰り返していた大阪の中学教師と何ら変わらないような気もする。 [DVD(吹替)] 8点(2009-01-04 16:16:54) |
230. エディット・ピアフ~愛の讃歌~
《ネタバレ》 以前DVDで観た時はランダムに変わる時間経過に少し疲労を感じたが、テレビ放送されたものを改めて観ると何故かスンナリ入り込むことができた。長い映画だが、セリフも含めて全て覚えていた。 ボクサーのマルセル・セルダンの死を知らされて「愛の讃歌」が流れてくるシーンはちょっと残酷。何回観てもこのシーンだけは胸が痛くなる。ベタかもしれないけど「愛の讃歌」はエンディングで使って壮大な終わり方にしたほうがいいのではと思った。この終わり方はちょっと淋しい。でも上品で最高のセリフと演出、ピアフ本人も満足してくれるでしょう。 [地上波(吹替)] 8点(2009-01-04 16:05:17) |
231. 山のあなた 徳市の恋
いい脚本はいつの時代に作っても、いい作品が出来る! それが証明されたような作品。人物をただ描いているだけで、メッセージがしっかりと伝わってくる。私はそんな作品が好きだ。 しんみりと、ほのぼのした感じ……というよりは、コメディ的要素が強く感じられ、笑えるシーンが思った以上に沢山ある。 草薙剛さんはSMAPの中で一番演技力があり、魅力ある役者だと思う。 そして目立たないところでは脇役たちが、しっかりと華を添えている。 新人の女優、マイコさんはハーフとのことだが、女の冷たい面と優しい面がバランスよく表れていて、作品の雰囲気にすごく合っている。準主役(ヒロイン)なのに、上記の出演者の欄に名前がないのは何故? 因みに、この作品には、字幕スーパーに加えて、目が見えない人のための、音声ガイドのシステムがついている。 一回観て、面白くないと思った人は、音声ガイドを流しながら、もう一度鑑賞してみると、この映画のディテール(細部)がよく伝わってくると思う。 [DVD(邦画)] 7点(2008-12-26 01:50:04) |
232. 歓喜の歌
予告編を観て期待したんだけど……。 関東の古典落語を面白いと思えない人間は絶対無理だと思う。 登場人物が全員、終始説明台詞。素人レベルの脚本。製作の途中で誰か指摘してやれよ!って感じ。 役者は揃っているのに、これだけ笑えない映画も久しぶり。BGMもセンス悪いし。 この監督の作品、私には全く合わない。 お年寄りは面白いって言うかも。 [DVD(邦画)] 4点(2008-12-24 04:16:20) |
233. ゴーストシップ
映画が終わって、隣に座っていた友人に「ショボイ映画でしたね」と声をかけたら、「怖くてオシッコちびりそうだった」と顔面蒼白になっていました。その時の彼のリアクションが一番面白かったです。(笑) [映画館(字幕)] 5点(2008-12-13 03:49:34) |
234. スルース(2007)
観る前に<ネタバレ>を読むと面白さが半減するので要注意! 伏線と会話で引き込んでいくストーリーが好きなら、「時間を無駄にした」と後悔することはない。お勧め! [DVD(吹替)] 8点(2008-12-12 06:05:09) |
235. ミスト
《ネタバレ》 最近は、パニックなのかモンスターなのか、ジャケット見ただけじゃわからない作品がけっこう多い。 いかにもスティーブンキングらしいB級映画だった。 今まで似たような作品が幾つ作られたのだろう、もはやタイトルすら思い出せない。 スティーブンキングのパニックホラーの売りはキャラクターの並べ方だと思う。 今回は、家族愛を大切にするポスターのデザイナー、現実的な目でしか物事を判断できない弁護士、全ては神様の思し召しという宗教かぶれのおばちゃんを対立させていくのが狙いだろうが、なんだかベタベタでストレスを感じた。 主人公と弁護士のやりとりは、まるでドリフのコントのようだ。「隊長~、あそこ、あそこにお化けが~」「何言ってる。そんなのいるわけないだろう!」って……この手の映画っていつもこうだ。 そして、「コイツは絶対死ぬ!」と思わせるキャラクターは必ず死ぬ。(まあ、死んでくれないと、よけいイラつくけど……) こういうジャンルの映画って、閉鎖された場所で恐怖心を仰いだ後、主人公は必ずそこから脱出して展開を変えていくが、この映画、その後のオチはちょっとガッカリ……。 町自体は、これで平和になったってこと? あんなデカイ怪物、戦車数台で倒せるなら、もっと早く解決できただろうに。 主人公と敵が最後に対決しないのは、物語の作り方自体に問題があるのではないかと思う。そういった点が、キング作品が批判を浴びているところだと思う。 でも鑑賞して、アッという間に終わったような気がする。 面白かったって事かな? そう! いかにも肉食のアメリカ人らしい、他人をさしおいても自分だけは助かろうというする精神は痛いくらい伝わってきた。 これと似た作品で、ジョン・カーペンター監督の「フォッグ」がある。 [DVD(吹替)] 5点(2008-12-12 02:27:07) |
236. アフタースクール
まず予備知識なしで鑑賞することを勧める。コメディタッチのサスペンスで完全娯楽として観るべし。どんな一流のサスペンスにも欠点は存在する。作品のアラ探しをすることでしか満足できない人間にはお勧めできない。 監督は前作から何年もの歳月と苦労をかけて製作させたようだが、もし直接お会いすることができたら「あの映画(本作)、すごく面白かったですよ!」って声を掛けたい。 肩肘張らずに観ることができるが、台詞の一つ一つに深い意味があるので、二度鑑賞する時間を作っておいたほうがいいかも。 役者は最高の演技をしてくれているが、音声解説の大泉洋は少々うるさい。 [DVD(邦画)] 7点(2008-12-12 02:06:38) |
237. 相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン
《ネタバレ》 このサイトは比較的辛口で客観的なことから、登録前から参考にさせていただいていたが、本作については平均5~6点と、意外に高い評価(?)で驚きである。 以前から、ドラマ版のファンであるが、過去観てきたエピソードの中でも本作はワースト3に入る。 宣伝でアピールしていたマラソン大会、盛り上がっているのはスタートする時だけ。事件はおよそ開始90分で解決しているのに、それから30分近くもダラダラと会話劇が続く。 テレビドラマを知らない人のために、気を配った説明台詞が随所に散りばめてある。脚本家の腕は買うが、既にドラマを観ている者にとっては、やはり倦怠を感じさせずにいられない。 テレビに出てたというだけで握手を求めにいくような薄っぺらい人間たちがいる……そんなミーハーな連中が観客動員数に貢献しただけのはなしである。 「ヒット作」=「面白い作品」ではないことを、ここでハッキリと言っておきたい。 テレビドラマの方は面白い。 [DVD(邦画)] 3点(2008-12-10 07:03:32)(良:1票) |
238. ザ・マジックアワー
最近、「僕達と駐在さんの700日戦争」「アフタースクール」と、立て続けに鑑賞した映画が、どれも冷たい私の心をヒットさせていたが、三本目の本作は、まさに満塁ホームランだった。(三本目だと正確にはスリーランだけど……) 「有頂天ホテル」があまりパッとしなかっただけに、観る前は不安もあったが、本作については、劇場へ足を運ばなかったことを、今とても後悔している。 こういう作品って満員のお客さん達と一緒になって観ると満足度はさらに上がる。 三谷監督はビリーワイルダーを超えてしまったようだ…… 今は亡きワイルダー監督は生前、周防監督の「Syall We Dance」をとても満足されていたそうだが、この作品を観たとしても、きっと満点をくれると思う。 [DVD(邦画)] 9点(2008-12-10 06:02:28) |