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Cinecdockeさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 913
性別
自己紹介 ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。
「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。
映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。
目指せ1000本!

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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221.  秒速5センチメートル(2007) 《ネタバレ》 
映像の美しさは特筆ものであくまで"プロモーションビデオ"として見れば、山崎まさよしの楽曲で逃げてもだいたい許されるのではないだろうか。主人公の心情をひたすら詩のようなナレーションで被せ、中二病みたいな青春時代から一転、夢破れた現在を一層際立たせ、「振られました、悲しいです」と自己憐憫に耽っている男の自慰行為を見ているよう。初恋の相手の幻影を求めて彷徨う未練たらたらの男性と、過去は過去として別の男と結婚する女性が相容れない平行線上にいるように、セカイ系の生臭さと気持ち悪さが先行し、評価が分かれるのは納得。最初に見た新海誠であるからか映像と雰囲気には感嘆したので、"プロモーションビデオ"として見るなら8点。連作短編だからこそ成立する演出であって、これが長編だったらシャレになっていないだろう。
[DVD(字幕)] 8点(2016-10-17 22:08:54)
222.  アトランティスのこころ 《ネタバレ》 
『スタンド・バイ・ミー』と『グリーンマイル』が合わさったような小品。派手さはないが、少年の自立と成長を堅実に見せる。それでも両作の劣化セルフコピーに見えて印象が薄かったのも事実。主人公を導くアンソニー・ホプキンスは余裕のある演技。後に『スター・トレック』で飛躍する主役のアントン・イェルチンが事故死するとは誰が想像したことか。ラストの自転車のシーンがその後を暗示をするようで、複雑な気持ちになる。
[DVD(字幕)] 5点(2016-10-05 00:33:28)
223.  預言者 《ネタバレ》 
アラブ系の青年がギャングのボスとして頭角を現すさまを、預言者ムハンマド誕生になぞらえて描いた本作。カンヌが好む社会派要素はあれど、意外と見易い娯楽作品に仕上げている。自身のアイデンティティーに背いてコルシカ系マフィアに組み込まれざるを得ない主人公は、処世術を学び、情けない青年からしたたかな男になっていく。その主演の演技が見事。イスラムの礼拝、飛行機の搭乗シーンといった目の前の世界が広がっていく演出が印象に残る。ただ、結局は刑務所に入れられても更生せずに図太い犯罪者にランクアップするだけ。純フランス人が登場しないのも今のフランス社会そのものの歪みを映し出しているよう。己のアイデンティティーと居場所・・・そこに一つの答えもないから、グローバルなのに閉塞感のある矛盾が刑務所に集約されている。
[DVD(字幕)] 7点(2016-10-05 00:30:27)(良:1票)
224.  EUREKA ユリイカ 《ネタバレ》 
偶然とはいえ、製作年に発生した北九州のバスジャック事件を思い起こさせる。そして事件に心に傷を追い、殺人者と化した少年が実在の事件とオーバーラップした。モノクロフィルムをカラーで現像したセピア色の世界が、あやふやに彷徨う当事者の心象風景として映えてくる。同じく重い過去を持つ兄妹の従兄をバスから追い出す運転手の心境は常人には理解できない。どんな人間にも犯罪に手を染めるのには理由や背景がある、と言いたいのだろう。ともすれば、タイトル、映像、演出、全てにおいて娯楽とは対極の本作もまた、観客とは隔絶された世界に向かってしまうわけで。壁ノックが象徴するように、コミュニケーションの不通が本作のテーマだとしたら、寛容か拒絶の二極でしかない現代社会において、それ以外の道を探るこそが【ユリイカ】=【発見】そのものかもしれない。
[DVD(邦画)] 5点(2016-10-05 00:27:55)
225.  レクイエム・フォー・ドリーム 《ネタバレ》 
分割画面、コマ送り、ヒップホップ・モンタージュ、スローリーカム撮影といったMTV演出が新鮮さと軽快さを生み出すが、それが却って終盤に向かうほど薬に慣れていく感覚に似ていて戦慄した。甘美な快感がやがて地獄へ真っ逆さまになるドラッグと同じだ。心の弱さ・寂しさを埋めるために尊厳すら捨て去り、ドラッグに全てを捧げた四人は、手を染めなければ別の結末もあったかもしれない。特につまらない日常を送る未亡人のサラは自分自身には何もなく、テレビ番組に参加する夢を持つことで生きている実感を浴びたかったのだろう(ただし、イタズラ電話ならともかく、痩せようと本気で努力しようとしない)。息子ハリーがドラッグについて言い返せなかったのも、何もない自分から逃げた同じ中毒者としてブーメランを突き付けられたからだ。ドラッグだけでなく、熾烈な現実を紛らわすためにテレビ、オンラインゲーム、過食、爆買い・・・何が何でも身に縋る夢のコンテンツは身近に存在している。一部の成功者を除けば、その他大勢はどこにでも転がっているコンクリの欠片だ。そんなもの誰も見やしない。自覚しなければ身を滅ぼしてしまう。足元の幸せに気付かず、目先の夢に簡単に飛びついて砕け散った四人に春は訪れることはない。叶わない夢をいつまでも見続ける。
[DVD(字幕)] 8点(2016-09-06 19:42:58)
226.  時をかける少女(2006)
主題歌を聴いた瞬間、絶対見てみたいと思える透徹感がこの作品にあった。現代的なリアルと些細なファンタジーが違和感なく溶け込み、それに反してもう戻れないかけがえのない時間がこの世界観を際立たせていた。本当に求めていた映画に出会えたという喜びは数年に一度かもしれない。そして、それをリアルタイムで見れたこと自体、かけがえのない時間そのものだ。こんなに青い大空と雲を見たことがない。何故か涙が溢れた。
[映画館(邦画)] 10点(2016-08-29 20:07:55)(良:1票)
227.  レスラー 《ネタバレ》 
プロレスに限らず、どのフリーランスにも当て嵌まるため他人事ではない。肉体の衰え(作家業なら創造性)は誰にも訪れ、特に過去の栄光に縋り続け、プライドが高いのなら尚更。特に娘の約束を忘れて破ってしまう件は血まみれハードコアデスマッチよりも痛々しい。主人公に共感できない人がいるのも当然だろう。それでも仕事と私生活を両立できない不器用な彼に対してある種の羨望を持っているのは事実で、ドサ回りでも彼に声援を送るファンを裏切ることが出来なかった。そういう世界でしか生きられない男のスピーチが胸を打つ。理解者のストリッパーにも去られ、失うものもない彼が死を覚悟したラム・ジャムは、他方からすれば愚かな破滅だが、本人からすれば最期までやり切った生存証明とも言える。それは非現実な世界を生きているか否か、何かを持っているか否かの違いか。落ち目のミッキー・ロークのためにスタジオと闘い続け、プロレスから辛辣な人間ドラマへと昇華させたアロノフスキー監督の着眼点と手腕を称賛したい。
[映画館(字幕)] 9点(2016-08-29 19:14:03)
228.  プライドと偏見
原作未読。堅苦しい映画かな?と思っていたけど、美しい英国の田園風景に引き込まれた。18世紀当時の風俗を再現したセットや衣装はもちろん、綿密な長回しと意外と挑戦的なこともやってみせる。ストーリー自体はタイトルそのまんまで特に際立ったものはないけど、ユーモラスな台詞を効果的に用いて飽きさせないようにはしている。ただ、いろいろ詰め込み過ぎな感じが否めず、表層的な印象を受けた。大女優ジュディ・デンチを相手に、凛とした強さで互角に渡り合うキーラ・ナイトレイが良い。ダーシー役はちょっと微妙。
[DVD(字幕)] 6点(2016-08-20 19:32:22)
229.  鬼が来た! 《ネタバレ》 
これは反日映画ではない。誰の心にも棲んでいる"鬼"を描いた普遍的なテーマだろう。もし自分が旧日本軍の兵士だったら、軍艦マーチで否応無しに気分が高揚するし、上層部の同調圧力に耐え切れず、同じことを絶対にしている。現代に移し替えてもその本質はこの先も全然変わることがない。共存しようと尽力するが、どこか馴れ馴れしい中国の村人もそうだろう。チアン・ウェン監督は日中のメンタリズムを非常に理解している。どこかとぼけて牧歌的ながら狂気とユーモアが一体になったハイテンションな展開が戦慄のパートカラーまで続く。主人公マーは殺された同胞の復讐をしたのに、国民党主導の処刑を同じ中国人に喜ばれるなんて皮肉すぎる。ちょっと黒澤映画に似たような熱量と空気を思い出してしまったが、一番の"鬼"は一度スイッチが入ったら暴走する権力そのもの(=中国共産党)かもしれない。カンヌ初公開のみにしか見れなかった文化大革命のエピソードは今後世に出ることはあるだろうか?
[DVD(字幕)] 10点(2016-08-19 23:54:58)
230.  チーム★アメリカ ワールドポリス 《ネタバレ》 
ブラッカイマー製作のブロックバスター映画をそのままパロディにしたような、痛烈なアメリカ風刺がバシバシ飛び込んでくる。実在のスター俳優を人形に見立てた虐殺や露骨なセックスシーンの数々は絶対思いつかないし、よくここまで描けたと感心させられる。日本では大問題だ。ただ、笑えるかどうかは別物で自分は外しまくっていた。アメリカのブラックジョークが肌に合わなかったので厳しくさせて頂く。「パールハーバーは糞だ」は元ネタの曲をよく聴いていたらウケていたかもしれない。
[DVD(字幕)] 4点(2016-08-02 20:46:09)
231.  ジェヴォーダンの獣
フランス版『スリーピー・ホロウ』かな? フランスらしい映像美と舞台にそぐわぬワイヤーアクションが絡み合う。美術の重厚さと設定の荒唐無稽さがミスマッチを引き起こしてそれはそれで面白いところだけど、無駄に盛り過ぎて二時間強は長い。
[DVD(字幕)] 5点(2016-07-05 22:27:34)
232.  WASABI
フランス版予告編だと、異文化コメディとして宣伝されていて、広末の出番すらなかった。日本版予告編との強烈な落差がこの酷評なのだろう。『レオン』みたいなものを期待していたら、あまりの軽さと薄っぺらさにいろいろ文句も言いたくなるさ。もっとも、それを差し引いても軽い気持ちで見るにはこちらが置いていかれるばかりで、俳優・スタッフが楽しんでいるのだけは分かった映画。
[DVD(字幕)] 3点(2016-07-05 22:22:58)
233.  トレーニング デイ
盛り過ぎじゃないか?と思うくらいの12時間で、ああでもしないとやっていけないくらい壊れたアロンゾと、倫理観と自分の正義を貫くかで揺れるジェイクの駆け引きと変化が見どころ。ただ、演出とストーリーは普通で、デンゼルに主演男優賞というのは気の毒では? キャリアベストの演技が過去にもあったのに、こうも悪役だと白人会員の嫌みにしか聞こえない。
[DVD(字幕)] 6点(2016-07-05 22:19:56)
234.  誰も知らない(2004) 《ネタバレ》 
実在の事件の再現映画ではない。でなければ、携帯電話も最新型マーチ(当時)もワンピの食玩も画面に写さないだろう。現在でも都会のジャングルで"誰も知らない"無戸籍児が存在する、その生存証明を描いているに過ぎない。電気も水道も止まる、髪は伸び、服も汚れてみずぼらしくなる、末っ子の娘が死んでも彼らを捨てた母親が知ることもない。誰かに知られたら、児童保護施設関係者によって引き離される。それでも今日生きなければ明日がない。そんな心情を挿入歌が代弁していた。"宝石"という生存証明は誰によってもたらされるのか? 孤立死が当たり前になっていく現在、過去の無名の個人に関心を持たないように、無責任に叩くだけで何もしないように、誰も自分のことで手一杯でいつの世も無常だ。
[DVD(邦画)] 9点(2016-06-16 21:29:27)
235.  ブリッジ
アメリカの自殺事情には興味はあった。年間約3万人と日本と同規模だが、人口で見れば割合は少ない。自殺に良い印象のないキリスト教国という理由もあるが、遺族の吐露出来ない辛さはどこも同じ。インタビューがほとんどの単調な作りで眠くなる。そして焦点が定まってないのは、自殺というものが日本と比べてオープンではなくその覚悟に時間を要したのかも。どんな手を使っても救えない人がいて、かと言って直前に思い止まる人もいて、結局は当事者にしか分からない。自殺シーンがまるで劇映画のワンシーンみたいで実感が湧かなかった。水面というのもあるが、これが地面やコンクリートだったら、現実だと認識できるのか? 作り手はもちろん、興味本位で見る視聴者の倫理観も問われているような気がした。
[DVD(字幕)] 5点(2016-05-16 21:19:16)
236.  ダークナイト(2008) 《ネタバレ》 
ヒース・レジャーの歴史に残る怪演は彼の死というフィルターなしでは語れない。それだけ複雑な気持ちにさせられる。如何なる善人も悪に身を堕とすことを実証させようとするジョーカーは性悪説で厭世主義の権化だ。戦争や凶悪犯罪は一向になくならない、むしろ「人間とはそんなものだ」と彼のようになれたらどれだけ人生が楽か。しかし、如何に下らなくても勝負に負けても信念を貫くバッドマンの姿に今のアメリカと重なる。そう言い繕わなければ国家も尊厳も人生の意味がなくなり永続できなくなる。だからこそ理性で自制して、我々は不条理な社会と戦っている。屈服すればトゥーフェイスのようになってしまうだろう。とにかく期待値が高すぎた。緊張感のないかったるいアクションシーンに、リアリティを求めるほどリアルでなくなる矛盾。重厚なテーマも完全にヒース・レジャーがいたからこそ成り立つもので、全て彼に喰われてしまっているから、それを除くと秀作以上の点数は付けられない。エポックメイキング的な存在であることには否定しないが。
[映画館(字幕)] 7点(2016-05-16 20:47:37)
237.  インソムニア
雄大なアラスカの映像美は良いにしても、不眠症の恐ろしさや焦燥感が伝わってこないのは致命的。三人の演技派を揃えてもこれかって感じで、初メジャー作品のプレッシャーで自分の持ち味を活かせなかったのか。リアルタイムで少し失望したが、『ダークナイト』で持ち直すとは思わなかった。ジャンルは違えど、フィルムノワールとしての作家性と美学を崩していないことに今更気付いた。
[映画館(字幕)] 5点(2016-05-16 20:44:35)
238.  メメント 《ネタバレ》 
カラーのエピソードが逆の順番に描かれるのは分かるが、交互に差し込まれるモノクロのエピソードが順番に描かれているとは気付かなかった。そういう意味で記憶障害の追体験は出来たかと思う。あの編集がなければ平凡なノワール映画だろうが、アイディアの勝利。復讐を果たせてもすぐに忘れてしまうから、永遠に仇を追っていくかと思うと切ない。無間地獄だ。
[DVD(字幕)] 5点(2016-05-16 20:41:55)
239.  太陽(2005)
幻想的で寒々しい映像美が邦画にはない違和感を醸しており、昭和天皇の浮世離れっぷりを際立たせていた。しかし、デリケートな題材にずかずか踏み込んでいる割には、欧州の監督らしい、従来の昭和天皇像から抜け出せていなかったと思う。意図的に抒情性を排したせいもあるのか、単調で途中でウトウトしたのは言うまでもない。これでは"映画"ではなく、"演劇"である。自分には合わなかった。
[DVD(字幕)] 3点(2016-04-27 22:31:55)
240.  踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
地上波で全部見たことがあるのに全然記憶にない。皆さんのレビューでだいたい把握はしたが、唯一覚えているのは殺人現場の"洋梨"="用無し"というコントでもやらないような寒すぎる犯行声明くらい。前作でもそうだが、映画館でやるほどのスケールとクオリティか、これ? 今日のフジテレビの黄昏は、話題性だけで手を抜いてでも流行るだろうという観客に対する驕りによるもの。忘れてきたころに『帰ってきた~』を作るようなら救いようがない。後の劇場版2作はもう見る気すら起きん。
[地上波(邦画)] 1点(2016-04-15 22:00:57)
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