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六本木ソルジャーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 823
性別 男性

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241.  スクリーマーズ
観た瞬間、B級だなと思わせるもすぐにディック独自の世界に引き込まれる。 タイプⅡは誰かというストーリーで進むのかと思いきや、「生きて二人で地球に帰るんだ」みたいな「えっ、そんなストーリーだっけ?」と思うほど、ラストでは一気に恋愛色が強まるし、あのメチャクチャ感がたまらない。脱出用の宇宙船を見て、やっぱりまぎれもないB級作品だったと再認識させてくれるのもいいね。B級としてはかなりレベルの高いB級でしょう。 一応の疑問は、メガネ野郎も出血タイプのロボということでいいんだろうか、あと少年タイプを最初に撃ち殺したり、連合の基地を占拠していたロボを一緒に大虐殺するのは仲間割れしているんことになっちまうが。
8点(2004-03-16 19:57:44)
242.  クローン
手に汗にぎる逃走劇にプラスして「自分の正体は一体何者か?」ということを明らかにしていく基本的でシンプルなプロットは分かりやすく好感が持てる。 最初に捕まった時に「本当のターゲットはオマエだ!」と自らカウントダウンして脅すシーンから推測すると、適当についたウソが実は本当だったというオチだろうと思われる。 そうすると実はターゲットはあの追跡の責任者ということになるが、ターゲットが近くにいるのにラスト付近で妻も爆発しなければ、途中のポケットに潜ませる所でも本人が爆発しないという説明はどうするんだろうか。 あれほど性能の悪い爆弾じゃあ、近づくことすら困難な議長暗殺なんて夢のまた夢だろうね。
8点(2004-03-16 19:55:47)
243.  俺たちに明日はない 《ネタバレ》 
ボニーとクライドが撃たれる前に一瞬見つめあう、あの1秒にも満たないカットとあの表情が、この映画のすべてを物語っているようにも思えた。 この1秒にも満たない一瞬のシーンがあることによって、この映画に対する評価が個人的にずいぶん変わったと思う。 あの表情に二人の人生が凝縮されている気がした。 心身ともに休まることがない荒れた逃亡生活で、母親にも満足に会う事もできず、最愛の母親からも見放されてしまっている。 この世界に足を踏み入れなければ、退屈かもしれないが平凡でも幸せな一生を送れたかもしれない。 クライドが初めて殺人を犯したときに、今すぐ俺と別れろと言われたこともあり、なんどかクライドと離れる機会もあったかもしれない。 それでもこのような生き方を選んだことに対して、まったく後悔をしていない、むしろ、ボニーとクライドの二人はお互いに感謝の気持ちが溢れているよう表情に思えた。 あの一瞬のシーンによって、前のストーリーの全てが活きてくる。そんな素晴らしい演出は見事としかいいようがない。
[DVD(字幕)] 8点(2004-02-23 23:36:14)(良:3票)
244.  イージー・ライダー 《ネタバレ》 
映画創りとしては、技術面において甘い部分がある上に、ストーリーもかなりメチャクチャのようにも見える。しかし、言わんとしていることが熱意をもって伝わる、観た人に対して多くの影響を与えることができる「象徴的」な作品であることは間違いない。そういう意味において、高得点を与えたいと思わせる作品だ。 「自由」とは何か、アメリカは果たして本当に「自由」な国なのかという叫びと、人々の「自由」に対する羨望と嫉妬が痛々しいまでに伝わってくる。 ニコルソンが、マリファナ(本物らしい)をやりながら、宇宙人の話をしていたと思うが、まさにワイアットとビリーの二人は、周囲の人々からみれば宇宙人なんだろう。 誰しも、その概念を知っているものの、誰もその存在を認めようとしない。認めてしまえば、既存の体制や自らの価値観に混乱が生じ、パニックになってしまうから。この宇宙人についての会話が「自由」とリンクする。人々は自分が「自由である」と感じているから、本当に「自由」な人々をみると、自分が「自由」ではないことが分かってしまう。その恐怖に怯え、自分たちが「自由である」という価値観を正当化するために、その「自由」な存在を否定しようとするのではないか。 したがって、そんな理不尽な嫉妬のおかげで「自由」であるはずのワイアットとビリーも「自由」ではない。金はもっていても、モーテルに泊まることも、レストランで食事を取ることも、パレードに参加する自由もない。最後には、道路をバイクで走る自由さえも奪われてしまった。もはや、アメリカは偽りの「自由」を維持するあまり、本来の「自由」を殺してしまったのだろう。そして、金、しがらみ、常識、人間関係に束縛される現代の人々も、「偽りの自由」しか知らない。我々はもはや真の意味において、「自由」に生きることはできない。そういう意味に おいて、もはや本当の「自由」は死んだのではないか。 「自由」に対するこの映画での答えが、閉鎖的ながらもコミューンか、人里離れて家族でひっそりと暮らすことなのかもしれない。人里離れて暮らすことは大地に根を張った生き方である。コミューンは大地に根を張った生き方ではなく、砂地に種を蒔くようなものかもしれないが、その種はいつか育つかもしれないという期待を込めているのではないか。
[DVD(字幕)] 8点(2004-02-22 02:39:16)
245.  ディア・ハンター
何があっても自分を絶対に故郷に戻らせてほしいと頼むウォーケンのセリフとそれを実行したデニーロのオトコの友情が熱い。 田舎で仲間と馬鹿なことをやって過ごした延々と続く前半と戦争という狂気に巻き込まれる中盤、田舎の元の世界にはもう戻れなくなってしまい、馬鹿騒ぎも鹿狩りも出来なくなってしまった後半という創りは対比的でよりリアルで分かりやすい。 前半の普通の日常生活のくそ長さが計算でやっているのか偶然なのか分からないが、見終わった後に深く響く。 戦争というのがいかに人と人生に影響を与えて変えてしまうのか考えさせられる。 ロシアンルーレットを通して人間の命が賭け事として軽く扱われることによって、逆に命の重さを感じずにはいられない。
8点(2004-02-22 02:37:05)
246.  塔の上のラプンツェル 《ネタバレ》 
3D吹替え版を鑑賞。 ディズニーらしく夢のある作品に仕上がっており、大人でも子供でも誰でも楽しめることができるだろう。 アドベンチャー、ラブストーリー、親子愛などの要素を盛り込み、“自由”や“夢”や“成長”などのテーマを3Dを活かした圧倒的な美しさや迫力で描き込んである。 鑑賞する前には想像していなかったが、ミュージカル要素が多数含まれており、いい裏切りが嬉しいところ。 ミュージカルをアメリカ版でも聞いてみたいとも思ったが、逆に吹替え版だからこそ楽しく聞くこともできたとも思える。 歌のパートは別の人だったようだが、中川翔子が彼女のカラーを全く感じさせない、良い仕事をしたようだ。 目的もなく、ぼんやりとしていたユージンが最後に良い仕事をすることもいい裏切りとなっている。 “自由”を求めるラプンツェルの“夢”、“自由”を謳歌するラプンツェルの楽しそうな“姿”を見て、彼自身も変わっていったのだろう。 自分自身を犠牲にして、彼女自身の大切な宝ともいえる“呪縛”から開放させることには、男としての強い勇気を感じさせた。 仲間ではないはずの荒くれ者たちやライバルのマキシマスの手助けなどの、いい裏切りが嬉しい作品。 盗賊であれ、動物であれ、赤の他人であれ、どのような関係であっても仲間ハズレにせずに、手を取り合うようなシーンには心を打たれる。 ディズニーらしく大人でも子供でも楽しめる、甘いスイーツのような作品であり、自分には少々甘すぎたところもあったが、それが目的のような作品であり、もちろんその点が本作において問題になることはないだろう。 甘いケーキを食べに行って、甘すぎると非難するのはナンセンスと分かっている。
[映画館(吹替)] 7点(2011-05-03 12:53:28)(良:1票)
247.  SOMEWHERE 《ネタバレ》 
ソフィア・コッポラ監督はそれほど好きではないので、ベネチア映画祭で賛否両論の本作を気に入ることは難しいかと思っていたが、これはこれで意外とアリということが正直な感想だ。 ハリウッドスターの日常や、父と娘が過ごすたわいもない日常が綴られているにすぎないので、ストーリー映画のような面白みを得ることはなかなか難しい。 しかし、無味乾燥な日常の中にみえる“空虚さ”、平凡なやり取りの中で父と娘が心を通わせる“穏かさ”が本作には欠かせないので、このようなアプローチは悪くはない手法だ。 ハリウッドスターが過ごす物足りない日常の生活や、父と娘が過ごすたわいもない日常の生活を、ソフィア・コッポラが極めて繊細に描いているため、自分はそれほど飽きることはなかった。 このようなストーリーがほとんど存在しないような映画を、一定の水準に保つには、監督としての技量を問われるはずだ。 ハリウッドスターとして全てを手に入れて、パーティーやレセプションをこなし、多くの女性とともに過すジョニー・マルコと、一人の父親として娘とともに過すジョニー・マルコの対比がうまくできている。 ポールダンスを見て飽きて寝てしまう姿と、娘のアイススケートを見て惜しみのない拍手をおくる姿をみるとまるで別人のようだ。 オチの付け方が難しく、中途半端な終わり方になると予想していたが、前向きになれる意外と良いオチを付けてくれた。 暮らしていた高級ホテルをチェックアウトして、高級車を降りて、何もかも捨て去り、自分の足で歩く男にはかすかな笑みがこぼれており、空虚な生活を送り、何も手にしていない男が再生し、再スタートを切る姿は美しい。 娘との再会で幕を閉じるわけでもなく、具体的な事象を描くことなく、曖昧なイメージのままで仕上げており、本作にとっては最良の仕上げではないか。 このようなラストにすることにより、自分はハリウッドスターでもなければ、子どももいないが、マルコの姿と自分自身をやや重ね合わせることができたので共感しやすかった。
[映画館(字幕)] 7点(2011-05-03 12:39:53)
248.  イリュージョニスト(2010) 《ネタバレ》 
ジャック・タチ監督のことも、シルヴァン・ショメ監督のことも全く知らない。 知っていることは、アカデミー賞長編アニメでノミネートされたことだけだ。 何も知らずに鑑賞してみたが、ドハマりするようなテイストではないものの、昔ながらの素朴なテイストに癒された。 また、時代に取り残されているにも関わらず、愚直なほどの真っ直ぐな生き方は、観た者それぞれが自分自身の姿と重ねあわせることができるだろう。 商品宣伝と魔術を組み合わせた新しい時代へと移行することもできただろうが、彼はそれを放棄している。 一方で、ど田舎から付いてきた娘が都会風のレディーへと成長していく、時代に応じた生き方も描かれており、二人が面白い対比となっている。 時代に抗いながら生きる愚直さも、時代に応じて生きる成長力も、どちらも否定されていないような気がする。 これらが“人生”ということだろう。 どちらの道にも答えのない人生というものが投影されている。 苦労して着飾らせた挙句に若い男に走る姿に違和感を覚えるかもしれないが、二人は恋人というわけではないのだから、裏切られた感覚はないだろう。 むしろ娘のような存在として見守っており、狭い世界に閉じ込めるよりも、広い世界へと進んで欲しいと成長を促すような感覚があったような気がする。 野に放ったウサギについても同様の感覚があったのかもしれない。 「魔法使いは存在しない」というメモも印象的だ。 我々は魔法使いではないのだから、成功できなくてもいいのかもしれない、 我々は魔法使いではないのだから、何もできなくてもいいのかもしれない、 地べたを這いつくばって生きていてもいいのかもしれない。 我々は魔法使いではないのだから。
[映画館(字幕)] 7点(2011-04-23 11:39:42)(良:1票)
249.  攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society〈TVM〉 《ネタバレ》 
3D劇場版を鑑賞。 「攻殻機動隊」については熱狂的なファンというわけではない。 「GHOST IN THE SHELL」「イノセンス」を1度見て、深夜のアニメを数回見た程度であり、細かい設定などはよく分からない。 本作に関しては、熱狂的なファンではなくても付いていけないレベルではなく、それなりに楽しめたという印象。 何よりも、3D化によって、電脳的な世界を体験することができることが一番のセールスポイントだろう。 本シリーズのファンを重視したためか、少佐、バトー、トグサ、荒巻、イシカワ、サイトー、タチコマなど、それぞれのキャラクターにそれぞれきちんと光をあてられているため、逆にストーリーの核となる主人公が不在ともいえる状態にもなっている。 その辺りが気になるといえるかもしれないが、それぞれのキャラクター“らしさ”はきちんと発揮されているのは嬉しいところ。 また、事件の犯人や核心がストーリー上ボヤけざるを得ないので、事件を解決したり、犯人を追い詰めていくような感覚には欠けてしまうが、そのようなことがメインの作品ではないので、この点も気にする必要はないだろう。 組織から離れた少佐の亡霊のような存在が高い理想と高い知能ゆえに、法律や倫理を超えて暴走するということは面白い展開。 老人問題や児童虐待問題などの解決策としては傀儡廻が考えたシステムはベストといえる選択肢なのかもしれないが、簡単に切ることの出来ない家族の絆などは、少佐やバトー、傀儡廻には理解できない感情やネットの世界だけでは築けない世界があるということだろうか。 それらを象徴的に描くために、自己を犠牲して娘を守ろうとするトグサが印象的に仕上げている。 矛盾するようだが、そのような親心を利用しようとする傀儡廻やSOLID STATEには、そのような親心を理解しているということもいえるのか。 いずれにせよ、3Dアニメとしては十分楽しめるレベルに仕上がっている。 画面を楽しめるだけではなくて、複雑な社会問題や、組織と個人、理想と現実、政治と行政などがきちんと盛り込まれており、そのような観点からも楽しむことができるといえる。 これらに対する答えはさすがに本作では明らかにすることはできない。 行き詰まっているような絶望的ともいえる世の中かもしれないが、困難を克服してくれることを子ども達へ託す“希望”のようなメッセージもきちんと込められている。
[映画館(字幕)] 7点(2011-04-16 14:36:48)
250.  シリアスマン
面白いけれども、何が面白いのかよく分からない映画。 捉えどころが難しい映画であるが、不思議な魅力のある映画といえるかもしれない。 理不尽な出来事の全てがシリアスなものではあるが、癖のあるユニークなキャラクター、シニカルな内容のためかシリアスになれないようになっている。 映画自体は実は相当に深いのかもしれないが、「シリアスマン」はシリアスに見る映画ではないだろう。
[映画館(字幕)] 7点(2011-04-02 21:42:33)
251.  アレクサンドリア 《ネタバレ》 
“宗教”と“学問”という難しい題材を扱っている割には、古代のエジプトで活躍した一人の女学者の生涯を通して比較的分かりやすく感じ取りやすい作品に仕上がっている。 ただ、“宗教”と“学問”を中立的に描くわけではなくて、“宗教”には人を救う力、人を導く力があり、貧者にパンを与えるシーンを象徴的に用いて宗教の優れた面を描いている一方で、“宗教”を“争い”“対立”“偏見”の種のようにかなり否定的に捉えており、“学問”を非常に高貴なものと捉えすぎているような気がする。本作には、宗教にしがみつくことを否定するような啓蒙思想的な面がみられる。 もっとも歴史的に見ても、宗教が“争い”“対立”“偏見”の引き金になっていることは否定しようがなく、キリスト教徒とユダヤ教徒が争い合い、そして同じキリスト教徒同士も争い合う姿を見ると、宗教とは何かということを考えざるを得なくなる。宗教は人を幸せにするものであり、宗教自体を否定することは難しいが、なぜ信仰する神が違う者同士が共生することができないのかと思う。 宗教は、貧者を救うことは出来ても、愛する者や一人の女性すら救うことは出来ないということが、本作の伝えたい大いなる“矛盾”といえるだろうか。ただ、元奴隷のダオスは彼なりの方法において、あのような形となっても彼女の魂を救うことが出来たといえるのかもしれない。“愛”は“宗教”を超えるということか。 “宗教”を醜く描く一方で、“学問”を追究しようとするヒュパティアの姿勢がより美しく描かれている。醜い宗教間の争いとは離れた次元において、一人(仲間がいるが)宇宙の真理を探究しようとする姿には心が打たれる。地動説や、ケプラーの楕円軌道の法則を常識的に知る我々にとっては、ややもどかしいところがあるが、当時の学者や哲学者の苦心する姿をしのぶこともできる。宗教に固執する人間をアリのようなちっぽけな存在、宇宙の片隅の小さな小さな場所における醜い争いとして描き、宇宙からのシーンを多用することで、宇宙規模の大いなる真理や法則の大きさを対照的に象徴的に描き出している。 通常の歴史作品という見方もできる一方で、一人の女性が生きた証というヒューマンドラマや“宗教”と“学問”という現代の我々にも身近に感じることができるような深い作品にも仕上がっているといえるだろう。他の作品とは異なるようなアプローチは評価できるかもしれない。
[映画館(字幕)] 7点(2011-03-27 23:04:04)
252.  ウォール街 《ネタバレ》 
人間の野心、金の魔力・重力、師弟関係、親子の絆、恋愛関係、企業に対する愛着など、様々な要素が描かれている良作といえる。 労働者層と富裕層を分ける大きな壁、その壁を乗り越えるために、超えてはならない一線を超えて、戻ることができなくなった男たちの生き様が描かれている。 ゲッコーは、ブルースターの資産に目をつけていたが、バドを騙す気はそれほどなかったのではないかと思う。ゲッコー流の思考から考えると、再建させるよりも資産整理した方が、楽に金が儲かるというジャッジを下しただけのように思える。その思考にはもちろんバドの気持ちや組合や従業員のことなどは含まれてはいないことは確かだろう。 ゲッコーはブルースターを整理することで、自分はもちろんのこと、バドもバドの父親も多少儲けることができるから問題ないと踏んだのだと思うが、金では買えない長年積み重ねてきた時間が企業には蓄積している。金を儲けるという“欲”の対抗軸として、本作にはフォックス家の家族の絆や恋愛感情、企業に対する愛着や連帯感のようなものを盛り込んでいる。これらについては、ゲッコーが持ち合わせていない事柄であり、持ち合わせていないからこそ、彼が計算できなかった事柄だろう。 ゲッコーももちろん家族持ちだが、その気になれば母親をも売り飛ばすと罵られたように、金>家族という考えに間違いはなさそうだ。『友達が欲しかったら、犬を飼え』というゲッコーのセリフも良い。 ただ、ゲッコーも機械ではなく人間であるためか、感情があるようだ。野心のために限界を超えるバドにのめりこみ過ぎたような気がする。ゲッコーは自分に似ているところがあるバドに、自分を投影してしまったのだろう。問題は、彼はバドであり、ゲッコーではなかったということだろう。 バドとダリアンの二人の関係の危うさも面白いところだ。金と恋愛感情というものを天秤にかけた時、ストーン監督は単純に恋愛感情の方が勝るという描き方をせずに、貧乏時代には戻りたくないと破局させていることは面白い。愛があれば金がなくても大丈夫とキレイごとで片付けに、やっぱり金の魔力の大きさ、金の重力という重さが見え隠れしている。父親はその日に生きる金があればよいと言えるが、贅沢を知った女性にはそれは無理ということのようだ。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-02-28 00:11:40)(良:1票)
253.  ザ・タウン 《ネタバレ》 
緊張感に溢れ、重々しくかつ渋めの作風となっており、自分好みの作品に仕上がっている。監督としてのキャリアが浅いこともあるのか、あまり変なところに凝ることなく、オーソドックスで分かりやすい構成ともなっている(リアリティにはこだわっているようだが)。クライムサスペンス、アクション、ラブストーリー、ヒューマンドラマという要素をバランスよく、重厚かつリアルに描き込んでおり、エンターテイメント作品としても人間ドラマとしても、どちらの面からも楽しめられる。アフレックは役柄的にぼんやりしたところはあったが、ジェレミー・レナーが“街”とともに生きるという決意が表れたような演技をしている点も評価できるところ。 父親との関係、幼なじみとの関係、元恋人との関係、現在の恋人との関係、街を仕切るボスとの関係など、自分が住む“街”、自分と切り離すことができない“街”について、あまり多くを語らずに必要最小限に留めているところも好感がもてる。 獄中にいる父親に会って、母親の話をするだけでよい。 幼なじみとは罪を犯し、むかつく奴を殴り、昔話をするだけでよい。 元恋人とはヤッて、泣きつかれるだけでよい。 街に仕切るボスとは交渉して、逆に脅されるだけでよい。 それぞれを詳細には描き込んでいないが、しがらみに絡みつかれていることがよく分かるようになっている。 幹と枝の部分をしっかりと描き、葉っぱのような部分をカットしていることはなかなかの思い切りの良さを感じられる。 エピソードも効果的に使われている。 母親に関するエピソード、自分のために獄中に入ってくれた幼なじみのエピソードなど、実際に描くよりもエピソードとして挿入することの方が心に響き、大きな効果を生んでいるように感じられた。 スケートリンク、土いじり、恋人との会話などもさりげなく描き、それらを効果的に使っている。 ただ、ラストのヒゲ面は多少蛇足かもしれない。 彼が警察に捕まったのか、野垂れ死んだのか、幸せに暮らしているのか、罪を償っているのかといったことはそれぞれの観客の判断に任せてもよいのではないか。 あまり描かないことが効果的だったので、手紙のナレーションだけでもよかったかもしれない。
[映画館(字幕)] 7点(2011-02-08 23:32:17)(良:1票)
254.  RED/レッド(2010) 《ネタバレ》 
かなり面白く感じられた。アメコミ原作ということもあり、画面を使って上手く遊んでいる。コメディ的な要素をベースにして、シリアス的な要素も取り入れているので、他の監督作品とは違うような独特の“味”のある作品に仕上がった。 ただ、「フライトプラン」を撮っている様に、基本的にはマジメなタイプのようであり、完全に遊び切れていないイメージも受けるが、マジメに遊んでおり、これはこれでアリのような気もする。遊び一辺倒やシリアス一辺倒よりも、バランスはそれほど悪くはない。主要キャラクターが一人亡くなるだけではなくて、かなり追い込まれているにも関わらず、ギリギリしたような緊迫感には欠けているが、そこまで本格的に仕上げる必要もないだろう。ただ、テンポの悪さや冗長感もあるので高い評価はしにくいところもある。 ストーリーはどこかで見たような政府による陰謀的な展開ではあるが、一応はしっかりとしている。サプライズはなく、平凡な黒幕や落としどころといった難点もあるが、『この先どうなるのだろうか』と感じられることが重要だ。 それだけではなくて“恋愛”を中心に添えているので、他のアクション作品とは異なり、若干引き締まった。「ナイト&デイ」など、巻き込まれタイプのアクション作品は多いが、彼女の天然さや美人ともいえない容姿も本作にはプラスに働いた。 ブルース・ウィリスは相変わらずのブルース・ウィリスではあったが、クールな仕事人であり、無理をしてキャラクターを作る必要もない。彼の代わりに、ジョン・マルコヴィッチ、ヘレン・ミレン、ブライアン・コックスが良い演技をしており、非常に良い味を発揮してくれた。彼らの存在感も本作には大きなプラスをもたらしただろう。ジョン・マルコヴィッチはセリフを喋らない場面でも、きっちりと演技している。モーガン・フリーマンはスケジュールの都合だろうか、出番があまりなかったことは残念だったが、ブライアン・コックスの出番が想像外に大きかったのでカバーされている。ブルース・ウィリスとメアリー=ルイーズ・パーカーだけではなくて、ブライアン・コックスとヘレン・ミレンという熟年カップルを登場させており、歳を取っても活躍することはできる、恋愛することもできるというメッセージを送っているのだろうか。 遊びもかなりあるが、全体的に落ち着いた作品にも仕上がっており、大人向けに仕上げているのかもしれない。
[映画館(字幕)] 7点(2011-02-02 22:28:20)(良:1票)
255.  デュー・デート ~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~ 《ネタバレ》 
「ハングオーバー」が面白かったので、ある程度期待していたが、期待どおりの面白さだった。この監督とはやはり相性があいそうだ。誰にでもススメられる良質のコメディ作品だ。ただ、「ハングオーバー」の際も同様の現象が起きていたが、近くにいたアメリカ人は大爆笑しているにも関わらず、日本人は静かにしているところが多々見られた。恐らくセリフと字幕には多少のニュアンスの違いがあり、微妙な面白みを伝え切れていないところがあるようだ。 コメディ作品は非現実的な事象が巻き起こり、それが不自然に感じられることが多々ある。本作も同様に非現実的な事象が多く生じているにも関わらず、意外とナチュラルで無理がない仕上りとなっている。ロバート・ダウニーJr.の演技力の賜物かもしれないが、演出・演技にわざとらしさがなく、全体的に自然体のように感じられた。 また、テロリスト、児童虐待、イラクからの軍人の帰還、メキシコからの不法移民、ドラッグなど、かなり際どい題材を盛り込んでいるにも関わらず、これらに関しても嫌らしさを全く感じられない。アメリカ人にとってはどのように感じるかは分からないが、これらを上手く笑いに転じさせている。 トリップモノ、バディモノとしても悪くはない。イーサンはバカではあるが、バカ正直でもあり、裏がなく憎めないキャラクターになっている。父親を亡くして孤独になったイーサンは一人ぼっちになりたくなかっただけなのかもしれない。ピーターはただのつまらない大人ではあったが、イーサンとの出会いにより、徐々に変わっていっている。その象徴的なものは、グランドキャニオンへの立ち寄りだろう。あれほどキレやすかったのに、終盤は財布の件以外は比較的穏やかだ。 イーサンにとっては、ピーターは孤独を癒すかけがえのない相棒なのかもしれないが、ピーターにとってイーサンの存在とはどうなのだろうと考えてしまう。大嫌いでやっかいな相手から、どうしてかけがえのない相棒へと変わったのか。メキシコで拘留中に無謀な手段によって助けられたことが、ピーターにとってイーサンが相棒へと変わったポイントなのかと思われた。妻の出産に立ち会えないという“絶望”から彼を救ったことによって、イーサンに対する想いが大きく変わったのだろう。 これらのように、ただ単に笑えるだけではなくて、ちょっとだけ相棒のことを考えられる点も評価したいところだ。
[映画館(字幕)] 7点(2011-02-02 22:14:06)(良:1票)
256.  白いリボン 《ネタバレ》 
ミヒャエル・ハネケ作品は鑑賞した事があるが、自分には向かない監督だと思った。したがって、今までは避けていたが、カンヌのパルムドール受賞作ということもあり、再チャレンジしてみた。合わないところはあるが、確かにこれは凡人が作れるレベルの映画ではないと思う。モノクロ画面の構図など芸術的な作品でもあり、テーマも深遠だ。面白い作品ではないが、つまらなさは感じられない。意味が不明瞭な作品ではあるが、飽きさせることもない。 結末もオチも明らかにはしていないことも凡人とは異なるところだ。もちろん意図があって明らかにしていないのであり、もし明らかにしていれば、逆に失敗だったのではないか。明らかにしないことによって、観客に多くのことを考えさせることとなっている。そもそも犯人が誰かといったことなど、本作にはあまり意味はないことだろう。 個人的な解釈では、第一次世界大戦がキーワードなのかなという気がした。抑圧されていたセルビア人の一人がオーストリアの皇太子を暗殺したことによって、世界全体が狂った戦争へと驀進していく。そのような狂気の伝播、抑圧されたはけ口をあの村の出来事を通して描いたように個人的に感じられた。 ①村人の妻の転落死→キャベツ畑の荒らし→村での孤立→村人の主人が自殺する。 ②牧師が自分の娘が教室で騒いでいると決め付けて娘を叱り付ける→その報復として自分が飼っている鳥を殺される。 ③自分の子どもを疑う→抑制する→ジギや赤ん坊への暴力へと繋がる。 ④男爵が村民を押さえつける→村民が子どもを押さえつける→子どもがジギに報復する→男爵夫妻の関係が破たんする。 カーリへの暴力、夢の話、医師の家族の行方など、解釈が難しいものもあるが、医師の罵倒を聞く限りでは、だいたいの結末についての察しもつく。基本的には、ボタンの掛け違いのよる苛立ちが、次第に強大に膨れ上がり、悲劇的な末路へと導かれている。 過去のドイツの話ではあるが、現在にも通じるような負の連鎖が常人では描けない手法で描かれており、興味深いものに仕上がっている。 パルムドールに値するかどうかは専門家の判断に委ねるしかないが、受け手側の自分のレベルが低いためか、正直言って面白いと思えるほどのものではなかった。 鑑賞中は全体像が把握できなかったので、ひょっとすると再見すれば、評価はかなり高いものとなるかもしれないが、初見ではやや難しい。
[映画館(字幕)] 7点(2011-01-24 21:33:10)
257.  ソーシャル・ネットワーク 《ネタバレ》 
スピード感や疾走感があり、レベルは高い作品かもしれないが、賞レースの首位に立つような作品なのかという気もする。確かに面白い映画だとは思うが、感じ取りにくい作品でもある。心に訴えてくるものはあるが、心の中で整理しにくく、味わいにくいところもある映画だ。 本作の難しさは、多くのアメリカ人が知っている実在の人間であり、現役バリバリの人間を描いているという点だろう。悪人あるいは善人に偏って映画を構成することはしにくい。あくまでも事実をベースになるべく中立的な立場にたちながら、観た者に「ザッカーバーグとはどのような人間か」を考えてもらう“問題提起”をしている。成功者なのか、失敗者なのか、どちらでもないのか、観た者によって、ザッカーバーグの印象というものは180度異なるかもしれない。そのような視点からは優れた作品といえるだろう。 また、実在の人間を描きながら、人間の本質的な部分が描かれている点も優れた点といえる。ネットやビジネスや法律の世界を扱った映画ではあるが、それらよりも友情の崩壊などの“人間関係”を中心に描かれている。人間と人間を繋ぐシステムを構築したにも関わらず、親友を失い、仕事仲間を失い、恋人も失っている様が皮肉的・象徴的でもある。莫大の大金を得て、莫大の登録者数を得て、成功を収めていくにつれて、どことなくザッカーバーグの影が薄くなっている点が印象的でもある。 冒頭の会話からザッカーバーグの性格や思考パターンが読み取れるようになっていることも面白い作りとなっている。彼に欠落しているのは、他人の気持ちなどを考える“想い”ということではないか。誰かの気持ちを一切考えることなく、自分に付いて来れば、それでハッピーになれるという驕りがある。論理的・合理的に考えれば、それで良いのかもしれないが、人間関係というものはそれでは成り立たない。 しかしながら、ネットの世界に入り込み、他者と壁を作って、自分の世界に閉じ篭もるだけではなくて、弁護士の女性を食事に誘うような“複雑さ”をも兼ね備えている。他者との関わりを絶っているのではなくて、他者との関わりをもちたいという気持ちは彼には確かにあるのだろう。そうでなければ、フェイスブックという世界を構築したりはしないが、関わりを持ちたくても、それが上手く構築できないというのも人間社会の常でもある。ネットの世界と人間社会の世界とは違うのであるから。
[映画館(字幕)] 7点(2011-01-17 22:46:44)(良:1票)
258.  鬼畜 《ネタバレ》 
緒形拳と岩下志麻の熱演が、作品に深みと臨場感とリアルさを生んでいる。 もし下手な役者が演じたら、彼らに対して、これほどまで不快な気分を抱かないだろう。 観客の心に何とも言えない感情を与えているので、本作は評価されてもよい作品だ。 子どもの世話は一切行わないにも関わらず、身元を消すためにタグを切ることなどには熱心なお梅の姿はなかなかのものだ。 宗吉自身、幼少時代に虐げられていたので、そういう子どもの気持ちが分かるのではないだろうか。 それでもなおそういう行動に出なくてはいけないほど、追い詰められていたのは感情的に理解できるが、何か他に彼なりの途がなかったものかと思わざるを得ない。 生きていてホッとしたというようなセリフがあったと思うが、それだけが救いである。 子どもを持っている人、これから子どもを持つ人には特に見てもらいたい作品だ。 時代は全く違うが、描かれているテーマは普遍的なものである。 子どもは父親の苦労などを知っているのだろうか、父親を庇う姿は感動的でもある。 子どもは子どもながらに、色々と感じ取って考えているのかもしれない。
[DVD(邦画)] 7点(2010-12-28 23:31:02)(良:1票)
259.  マチェーテ 《ネタバレ》 
ロドリゲスやタランティーノの信者でもなく、正直言うと「グラインドハウス」にもそれほど乗り切れていなかったので、自分が観て楽しめるのか、そもそも自分に観る資格があるのかなど、鑑賞前には不安はあったが、そんな不安は杞憂だった。 冒頭、敵のアジトに突入する際に、隣にいた相棒が1秒程度で死んだシーンをみて、『あぁ、この映画俺の好みかも』と感じさせてくれた。アジトに突入して次々に敵の頭が吹っ飛ぶシーンをみて、『これは楽しめそうだな』とほぼ確信に変わった。さらに裸の女性で出てきたシーンをみて、『…』。 R18指定作品となっており、暴力的な映画とも思われるが、グロさもエロさもほどよい仕上りとなっており、嫌悪感なく楽しめる作品になっている。 多数の出演者も自分の役柄を理解して、ノリ良く演じている。中でも、デ・ニーロもノリ良く演じており、タクシーを強奪して乗り込んだときには何故か笑えてくる。ローハンも自己が置かれている立場を逆に利用して、あらゆる面でナチュラルな演技をみせており、出番は多くないものの我々を驚かせてくれる。 ラストの展開がかなりグダグダしている部分もみられるが、これもB級映画っぽいテイストを狙っているのだろうか。ロドリゲス監督がそこまで計算して製作しているとも思えないが、見ようによっては、このグダグダなラストは本作とマッチしているかもしれない。 また、スティーヴン・セガールがラストでは乗り切れていないと思ったが、彼の三文芝居も同様に本作には合っているのかもしれない。 好意的に解釈すると、素晴らしいクライマックスや、ラスボスとの壮絶なバトルや、感動的な盛り上がりを用意するような映画ではないということか。 そのような凝ったことをしなくても、次回の予告画面だけ見せてくれれば、それだけで盛り上がれる。 ストーリーに関しても、くだらない復讐劇が繰り広げられていると思いきや、アメリカでのヒスパニック系問題や、メキシコからの不法入国、麻薬問題など、リアルな問題を放り込んでおり、決してバカには出来ないストーリーに仕上がっている。 詳しくは分からないが、アメリカ国内を占めるヒスパニック系の割合は相当なものとなっており、彼らの影響力の高さは重要視されているところである。 グロさやバカっぽさ前面に出して押し切るのではなくて、それらを含んだバランス良い仕上りとなっていることは評価できる点だ。
[映画館(字幕)] 7点(2010-11-11 23:42:21)(良:3票)
260.  ナイト&デイ 《ネタバレ》 
鑑賞後は『楽しかったな』程度の感想しか抱かない深みのない作品ではあるが、本作のような何も考えずに気軽に見られるアクション作品もアリだと思う。 トム・クルーズのカッコ良さや、キャメロン・ディアスのキュートさが前面に押し出されており、それらを十分に堪能することができるという点は評価したいところ。 トム・クルーズ+キャメロン・ディアスという図式よりも、トム・クルーズ×キャメロン・ディアスという図式となっており、単純な足し算ではなくて、掛け合わさってお互いがお互いの魅力を引き上げている最高のコンビに仕上がっている。 このコンビならば、大して意味がなく全世界を駆け回っても、何でも許してしまえるほどだ。 また、「ミッション・インポッシブル」のような本格的なスパイアクションモノと、「オースティン・パワーズ」のようなスパイコメディモノの間を取ったようなバランス感覚も悪くはない。80年代の007シリーズを見ているような、いい意味でのユルさは逆に新鮮にも映る。 銃弾を浴びせられている最中にキスをするというようなあり得ない展開を、もっと要所要所に入れ込んでも良かったかもしれない。 ラストの展開もユニークであり、いい意味での裏切りを味わうことができる。 あの展開がなかったらもっと評価が下がったかもしれない。 全てが前フリのように使われており、『なかなかやるな』と後味の良い楽しい気持ちにさせてくれる。 傑作という評価はしにくいが、全体的にクールさやセンスの良さが目立つ作品に仕上がっている点も評価できる。 住む世界が違う二人ではあるが、相手に気付かれないように気遣うトム・クルーズのクールなカッコ良さ・スマートさと、キャメロン・ディアスのポジティブさが、二人を変えていったという面白さも本作にはある。 トム・クルーズとキャメロン・ディアスの絶妙なコンビに対して焦点を当てており、FBIのような組織やスペインの犯罪組織は基本的にはオマケという構造となっている。 二人の最高のコンビネーションを堪能できたので、その方針自体は間違っていないが、FBIのような組織やスペインの組織にも、きちんと焦点を当てていたら、もっとスリリングな作品に仕上がったかもしれない。 難しい判断ではあるが、完全に置き去りにはしなくてもよいのではないか。
[映画館(字幕)] 7点(2010-10-12 21:38:13)(良:2票)
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