241. 闇の子供たち
《ネタバレ》 目を背けたくなるような描写も多かったが、多分タイに限らず世界にある現実はもっとひどいのだと思う。そう思いつつ最後まで観た。そういう現実があり得るということを知っているかいないかで、今の日本でのほほんと暮らす人間が世界を見つめ直すきっかけになるのかも、という点でこの作品の存在意義はあると思う。が、あえてあのラストにする意味がよく分からない。さらに歌詞付きで主題歌を延々と流すなんて思いっきり興醒めな演出も?? [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-10-07 12:27:48) |
242. ダークナイト(2008)
《ネタバレ》 ジョーカーの存在感はさすが!でもアーロン・エッカート演じるハービーが最初から善人に見えず、ダークサイドに堕ちたヒーローというより化けの皮が顔半分はがれたように思えてなんだかな、という感じ。マギー・ギレンホールも何だかそこらのダイナーでウェイトレスでもしてるほうが似合いそうで、ヒーロー二人が命を賭けて取り合うほどの女に思えず、単なる好みの問題だろうが作品世界に入り込めない要素がやや多かった。個人的にはアルフレッドが一番キャラにぶれがなくて渋くて格好いい。彼がメインのスピンアウトが是非観たい。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-10-07 12:04:41) |
243. ホテル ビーナス
モノクロと抑えめのBGMで描かれる世界観は結構好き。全編韓国語、というのはそれなりに面白いけど、ああ、あの人もこの人も韓国語しゃべってる、という隠し芸披露的な面白さは別にいらなかったように思う。そもそも、韓国語ネイティブの人が聞いたら違和感あるのだろうし・・。(私は金城武が好きだが彼が役の上でしゃべる日本語はとてつもなく違和感がある。全員があんな調子の映画なんて観たくない)慎吾ちゃんは存在自体がこの作品からものすごく浮いてるので出さない方が良かった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-07 11:51:31) |
244. イージー・ライダー
監督や出演者と同世代の人間にとっては過大評価もやむなしのエポックメイキングな作品だったのかも知れないが、基本的にどこを切り取ってもどこから見始めても一緒だし、一番良いのは音楽であり、バイクを含めた景色であり、ということでハードロックカフェみたいな店で延々と流すのに最適な映画と思われる。真面目にアタマから気合い入れて見ると自分にはむしろ退屈だった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-10-07 11:40:03) |
245. パーフェクト・ストレンジャー(2007)
前評判やら宣伝文句やらの予備知識ゼロで観たが、別に仰天するほどの衝撃展開でもなかった。ハル・ベリーのプロモーション映画だと思えば上出来。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-10-06 21:19:52) |
246. Orz ボーイズ!
《ネタバレ》 日本にだって主人公の彼らと同じような境遇の見捨てられっ子はきっといるはずだが、同じアジアの国でも中途半端に豊かなこの国の場合、あの境遇であんなに無邪気に子どもの時間を過ごせるパワーのある子はまずいないような気がする。ビターエンドな割に妙に元気が出るのはその圧倒的な子供力を感じるからだろうか。ただ、残念ながらタイトルがあまりにひどくて作品全体の評価を下げているような気がする。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-10-06 21:03:00) |
247. ゆれる
《ネタバレ》 決してテンポ良く展開する話でもなく、むしろ序盤はじれったいほど展開が遅いうえ、全編を通し何とも言えない重い空気感が漂っている。なのに全然眠くならず最後まで一気に見た。いい人なんだろうけどどうしようもなく女の生理的不快感を煽る痛い男、を香川照之が演じているが上手すぎて本気でキモかった。肉親をキモいとかウザイとか思い出すと、その根拠を赤裸々に知りうる身内だからこそ、また切りたくても切れない血縁があるからこそ、どうしようもない嫌悪感を死ぬまでもてあますことになる。猛が証言台で兄を切り捨てたのは、今までそうやって鬱積してきた気持ちが爆発してしまったのではないだろうか。そして兄はいつかそんな日が来ることを予期していて、自分を馬鹿にしてきた弟をあえて暴走させて自己嫌悪に追い込んだのだろうか。いずれにせよ、そこにあるのは無邪気な兄弟愛なんかじゃなく、シビアな近親憎悪だ。幼い頃はあんなに純粋に心を許しあった仲だったのに、どうしてこうなってしまったのか。幼い弟に手をさしのべる兄、屈託無くその手を握り楽しそうに遊ぶ弟。無邪気に仲良く遊ぶ兄弟の映像に、ついもらい泣きしそうになった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-10-06 20:34:05) |
248. 宇宙戦争(2005)
《ネタバレ》 ダコタ・ファニングうるさすぎ。大気圏から出もしないのに宇宙戦争たあご大層な邦題だ。パニックによる人間同士の争いの恐ろしさを描くドラマとしては、同じくオチが悪評高い「ミスト」の方がよほど深みのあるストーリーだった。そもそもこの侵略者達は頭が良いのか馬鹿なのかよく分からん。得体の知れないものをやたらと口にしたらお腹壊すよってのは地球人のガキでも知ってるんだが。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-10-05 00:12:11) |
249. ワンダとダイヤと優しい奴ら
非常に好みの分かれるコメディ。イギリス映画は嫌いじゃないけど、このギャグのセンスはどうも自分には合わなかったらしく、見ていてかなり疲れた。動物虐待ではどうしても笑えない・・。録画はしたもののまだ見ていない「モンティ・パイソン」、どうしよう・・ [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-10-04 23:41:28) |
250. 恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ
《ネタバレ》 ダメ男には2種類あって、惚れちゃいけない系と絶対惚れようがない系に分かれると思うが、ジャックは典型的な前者。だけど、受けた傷が後に女の勲章になるような上玉と思えるエンディングが救い。とにかくピアノ演奏シーンがクールで、実際に弾いてたデイブ・グルージンも嬉しかったのでは。ちなみにジェフ・ブリッジスはビッグ・リボウスキでは後者タイプのダメ男を好演していて、見比べると楽しい。 それにしてもミシェル・ファイファー美しすぎ!しかも歌もうまくて最強。グルージン目当てでサントラを買うつもりだったが、歌も存分に楽しめるなんて嬉しすぎる。美人女優の最旬期が観られる映画としてリスト入り確実。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-09-18 09:28:26) |
251. ジョゼと虎と魚たち(2003)
《ネタバレ》 全然普通の恋愛じゃないけど、妙にリアリティが漂う話。恒夫が裸のジョゼを前に「やばい、なんか俺泣きそう」っていう気持ちも本物だと思うし、ジョゼを背負いながら「俺だっていずれは年とるんだからさ」と口走ってしまった後の二人の沈黙も、ラストの恒夫の号泣も痛いくらいリアル。何でもない質素な和食がおいしそうで、思わずご飯炊きたくなる。妻夫木はそのおいしさを見事に無言で表現していて、将来「くいしん坊!万才」のレポーターに推薦したい。池脇はつい男子が拾って宝物にしたくなっちゃうような(でもだんだん邪魔になっちゃうような)痛カワイイ「壊れもの」に成りきっていて、非常に魅力的だった。上野樹里は持ち味が出せない役どころで若干ミスキャスト感があったが、ジョゼとの対決シーンだけはさすがだった。みんなが関西弁しゃべってるけど、なんか東京の風景っぽいなーとずっと思ってエンドロールを確認したら、ロケは関東だったみたいで納得。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-09-17 12:03:35) |
252. ラヂオの時間
なんでこう三谷作品の登場人物って魅力のあるキャラがいないんだろう。いかにもその場に居そうなマーケティングの行き届いたキャラはたくさん出てくるけど、一人一人を見たときに、色んな意味で信用でき無さそうな人ばっかりで、単純に「この人好き!」と思える人物がいつもいない。事件が起こって、みんなで泣いて笑って大騒ぎして何とか帳尻を合わせました、ちゃんちゃん。というワンパターンな展開も見ていて疲れる。ファンの多い監督なのでいつかは自分が愛せる作品も見つかるだろうと思って機会があれば見ているが、評判の良い今作ですらこうだと、この先報われる日が来るのか不安になってきた。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2009-09-16 12:43:51) |
253. ローズ家の戦争
散々派手に煽っといて何そのヒネリのないオチ。喧嘩の仕方がやたら下品で大人げなくて、しかも全然笑えなくて最悪。 [CS・衛星(字幕)] 0点(2009-09-16 12:23:32) |
254. ホームレス中学生
あらま評価低いね。原作に関して何の予備知識もないまま見たが、主演が小池徹平だし小汚くなるわけないじゃん、ひょっとしてコメディ?なんて思いつつ見たので、リアリティ面の演出は最初から気にしていなかった。結果的に、最初コメディだと思っていたらだんだんシリアスな家族愛の話になってきて、話うますぎ!世間甘過ぎ!と思いつつ素直に感動してボロボロ泣いてしまった。ハナから実話だなんて思ってなかったから、逆にすんなり話に乗れたのだろう。恐らく、マスコミで騒がれていた内容を知ってから見たら私の感想も変わっていたはず。話題になればなるほど正当な評価から遠ざかる不幸な映画。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-09-16 12:05:14)(良:2票) |
255. 風が吹くとき
原作の持ち味を生かしつつ、美しく映画化されていた。核戦争の恐ろしさという意味では、絵本の方がよりシビアに表現されていたが、見えない死に神の恐ろしさを伝えるには十分な内容だと思う。はだしのゲンやらその他のグロ描写ありの原爆絵本等を幼少時に見てトラウマになった人(私もその一人だ)にとっては、ちょっと綺麗すぎないか?と思えるかもしれない。でも、より悲惨でリアルな被爆描写を知っているからこそ、一見穏やかに過ごしている老夫婦の無知さに背筋が寒くなる感覚がチリチリと骨身に伝わる気がする。世界の核保有国の全国民に見て欲しい映画。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-09-16 11:48:18) |
256. 靴をなくした天使
《ネタバレ》 全く期待せずに観たのに、いやー、面白かった。人間、イザと言うときは日頃の行いで判断されてしまうわけね。でも、真実を明かすことが最善とは限らないというひねりの効いた展開が面白かった。バーニーはかなり行動に矛盾があるキャラクターだけどやっぱり憎めなくて、それをダスティン・ホフマンが実に「らしく」演じてます。同じ父親役でも、一見模範的な改心を見せつつチラホラ偽善的なクレイマー・クレイマーのパパより、魔が差して人を救ってしまうこっちのダメ親父の方が私はだんぜん好き!!超ダメ親父でも、息子に対してだけは真のヒーローになれて良かったねぇとしみじみ思う。出来心の罪悪感に耐えられず自殺まで考えるやたら瞳の綺麗なホームレス、ってのをA.ガルシアが好演。おいしいよな~。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-08-12 01:25:41)(良:1票) |
257. スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師
《ネタバレ》 ここで終わりかよ!!ってな消化不良感が残りますが、まあ話はテンポ良く進むので退屈しない2時間でした。流血は派手ですが心理的にジワジワ来るような怖さは全くなし。むしろあまりにあっけらかんとコミカルに人が死んでいくので、バートン好きで無ければ眉をひそめるかも。その一方、こんな殺人鬼が主人公の映画でも出てくる不遇な子供達へのまなざしがひたすらあたたかいのもこの監督ならでは。ミュージカルとしてはちょっと中途半端だったけど、唯一風刺が効いていて面白かったのは、どんな奴がどんなパイになるか?を歌ったナンバー。このあたりからどんどん物語に引き込まれました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-08-05 16:14:47) |
258. レイジング・ケイン
《ネタバレ》 登場人物(多重人格の各キャラも含め)がいちいち不快。人間的魅力を感じる人が誰も出てこない。だいたい瀕死の患者の目の前でその夫にせまる身勝手な女医が子供を取り戻そうと奔走するのは説得力ゼロ。事件現場から平然と去る見るからに不審な人物をスルーする警官もボンクラ過ぎ。最後は予想通りのビックリを狙ったオチ。不愉快な映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-08-02 11:08:15) |
259. ダージリン急行
《ネタバレ》 三バカ兄弟ものと言えばサボテン・ブラザースを思い出すが、単なる類友3人組(?)のあっちとは違って肉親ならではの遠慮のなさが三者三様で可笑しい。インドに行けば人生リセットできると安直に考えるところからしてもうダメダメ感たっぷりなんだけど、なんだかんだ言って兄弟仲良しなのでギスギスしないでグダグダのままやりすごせてしまう。幼い頃の力関係のまま兄も弟も成長していないので、真剣にごっこ遊びをする幼児のように、何があってもとりあえず「心の旅」を全うしようとするのが馬鹿馬鹿しくも憎めない。なんか和みました。 唯一今後がちょっと心配なピーターの彼女だが、あんなバカはとっとと見限ってもらうもんもらって強く生きていって欲しい(笑) [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-31 11:56:49) |
260. スピード・レーサー
とにかく全編極彩色ベースなので見ていてかなり疲れる画像ではある。映画館で見たら確実に頭痛がするんじゃないかと思うが、自宅の42インチモニターで鑑賞していると、もっと大きい画面で見たいような気もしてきた。映像は派手だがストーリーは適当に追ってレースシーンだけを観ても楽しめるし、小ネタアクションも豊富にちりばめられ、さらにオトナシーンはなぜかきっちり配慮されている(笑)ので、超贅沢な子供向け映画として傑作かと。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2009-07-30 22:27:33) |