261. シン・シティ
《ネタバレ》 言われている程グロくなく、単に殺し合いだけを表現しているのでは無かったので、自分の中ではかなり良かった。タランティーノがかかわっている事も自分には拒否反応であったが、犯罪と言いながらもメインテーマは愛であり正義であると思った。それをコミックという仮想の中で描いていたものを、同じ仮想でも映画でどうやって表現するのかについては半アニメ・コミック感が成功している。しかし、なんと言っても閉塞感のある世界での男の心意気とでもいうのかそういう部分にグッとくるね。かなりオールドスタイルではあってもそこは人間が持つ一種の非現実と判っている娯楽なんじゃないだろうか。ブルースは元々こういうキャラが得意だから特にには無いがミッキー・ロークは単にメジャー映画に帰って来ただけでは無く、人間的にもいろんな事を経て変わったと思った。単に薄ぺらだった(猫パンチ)頃とは。そこが味になっているんだろうと思いました。点数は上位にはあげられないものの心に残る映画だった。 [DVD(字幕)] 7点(2006-10-02 01:32:59) |
262. レディ・イン・ザ・ウォーター
《ネタバレ》 シックスセンスともサインとも違うってコピーしてますがどう転んでもシャマランです!感想としては安易な展開のTVドラマを見ているよう。 かなり無理な展開をその進行のスピードでほっとかざるを得ない感じ。 主役の2人の演技は良かったと思う。他のキャラ設定も面白い。 でもね。うまく話をまとめれば良いってもんじゃあないと思った。これが最初からコメディーなら三谷幸喜っぽい感じになっていてそれならその無理さ加減も許せるんだけど、都合が良すぎるってのも醒めてしまう。 こうなると(謎でひっぱると)、この作品の持つ意味は?という部分に注目が行ってしまい、その説明抜きでは終われないじゃん。でも....。 せめて、その後どうなったのかは匂わせておいよ。そこが一番おいしいとこなんじゃないの? シャマランはその珍しさだけでこのまま脚本書いてくと大変危ういとこの作品を観て思いました。やっぱ映画に持つ意味をつけてかないと、ただ不思議な話に興味を引かせるだけの努力だけじゃ駄目でしょ。 全然駄目でもないけど良くも無いです。 [映画館(字幕)] 5点(2006-10-01 01:14:11) |
263. フォーガットン
《ネタバレ》 ここの批評を見ないで観たので、中盤まで結構楽しめました。 途中で雲が動いた段階であーこれはそういう方向性に見せかけて違うオチだなと思っていたらそのまんま急に終わってしまった感じです。これはかなり失速していると言わざるを得ませんね。 せっかく惹きつけられたものを実におしいと感じます。何故一番重要な疑惑を早々とヒントを出してまんま終わらせてしまったんですかね謎です。お金足りなかったんでしょうか?時間も短く感じます。 ストーリーを変えても良かったんじゃないでしょうか。このメンバーならもっと良いのができたんじゃ? [DVD(字幕)] 5点(2006-09-19 00:49:26) |
264. 狩人と犬、最後の旅
フランスでドキュメンタリー賞を受けたそうで、それが宣伝文句にもなっている。 フランスで絶賛の嵐とか。 そこが返ってこの作品の足かせというか違う期待感を持たせてしまっているのではと観た最初の感想です。まずドキュメンタリーとしている部分にちょっと違和感。再現ドキュメンタリーって言わないといけない気がする。ユナイテッド93のように。 湖の氷が割れた所に落ちるとか川を渡るときに危険な目にあった部分は、そのカメラの準備からしてそれをドキュメントと言うには...と思いました。 過酷な自然の中で撮っているので仕方ないですがね。大自然に生きる奔放なちょい悪おやじをカメラ回しましたって感じが一番この作品を表すのにいいかな。 大自然をバックにそういう人がこの世の中に生きているというのを素直に感じる。 それ以外に期待をしないことが正解と私は思います。 ロハス思考の方にはこのような生き方について触れるのは良いのでは。 [映画館(字幕)] 4点(2006-09-18 09:42:54) |
265. 0:34 レイジ 34 フン
《ネタバレ》 経験とどういう気持ちの過程を通るかで鑑賞後の感想が違うんじゃないですかね。 自分の場合は独映画に同じシチュエーションでだまされた事があるので、出だしであー又だまされたというところから始まってます。パッケージや邦題の付け方レンタル店での扱い等がなにもかも『あの』映画と同じだったんで途中で観るのやめようとしましたが、結論から言えば予測したより駄目ではなかったと思います。なので、ちょっと甘めの点になってます。 まず、0:34という邦題にだまされまくりですね。なので、あいつが画面に出るまでは、お化け屋敷的な超常現象的な怖さがなんとかもたせていました。意外と早くあいつが登場してからは、あっけに取られるほど恐怖感が抜けていってしまうのがこの映画のキツイとこですね。もうそこからは古典的ホラーの展開。でも、タイトルからしてあんまりグロいホラーを期待していない人には、怖すぎないホラーは逆に助かった感はあります。自分も超常現象やサイコ系だと思っていたので、変にホッとしました。 決しておもしろくは無いのですが、映画としてボロボロでも無いですし、ホラーに失敗している以外は結構ちゃんとしていたと思えました。 そこがあんまり自分が騙された怒りはあんましない理由ですかね。 原案は良かったと思います。あとはもっと怖がらすテクが必要ですね。 [DVD(字幕)] 5点(2006-09-18 01:38:06) |
266. イノセンス
《ネタバレ》 攻殻を観た時と同様、友人のついでで鑑賞しているので作品のディープな部分は全く知りませんが、攻殻と比べるとイノセンスは事件を通じて何を見るのかという点で自分には来るものが無かった。セルとCGの混じり具合もちょっと醒める。2作品を観て思ったのはやはりこれは草薙素子を崇拝する感があり、バトーではもたないんじゃ?それに、サイボーグがかわいそう、人形がかわいそうと言われても、そんな事ないよーもっとポジティブに考えようよってくらいに共感ができません。生きている実感。自分の存在感。自分が何者であるのか。というテーマについてはナイーブな世代でないと難しいのかも。(あー知らないうちに歳をとってしまった...。) [DVD(邦画)] 5点(2006-09-17 01:39:35) |
267. X-MEN:ファイナル ディシジョン
《ネタバレ》 ここまでの3作の中では一番それぞれのミュータントの特殊能力が描かれていて良かったと感じましたが一進一退というのが正直な所。ずっと言っているのがウルバリンとジーンのキャラが生きてないところ。ビーストだけはその原作が生かされていて今回良かったが、ウルバリンがどうにもワイルドハートじゃないし、ジーンはそのやさしさと最初の頃はかなり役立たずのようなおとなしさが過去作で上手く描かれていないので、フェニックスになってからのギャップがうまく生かせないんだと。あのジーンが?って感じに見えないのが残念。この話を今回だけで収めようとするのに無理があって、次々死んでいなくなって感情の持って行き方がその展開の速さに追いついてゆけないと思った。だけど、特殊能力や戦闘シーンは今までで一番良かったと思う。X-MENはいわばドラクエやFFのようにチームの中にいろんな能力者がいてそれが上手く組み合わされるとこに観ている者の1つの快感があるんだと思うので。 総合するともう一歩(おしい)という感じです。 あといかにもワイヤーでつってますって感じはどうにかならないですかね。ジーンの幼少時代の車浮かすシーンとか、ウルバリンが投げ飛ばしてもらっているシーンとか。そこが他と比較してチャチですね。あと、平日見たせいもありますがエンドロールでかなりの人が席を立ち、あのシーンを見逃している人は感想がちょい違ってくるかも知れませんね。あのシーンがなければあー終わっっちゃったという感じでしょうから。ちょっとマグニートがチェスで少し駒を揺らしていたあたりからなんか怪しいとは思ったのですが...。どういう事なのかは推測でしかないです。 [映画館(字幕)] 6点(2006-09-12 00:14:15) |
268. ゲーム(1997)
《ネタバレ》 スタイリッシュなクリスマスキャロル(スクルージ)という感じ。サスペンスで進みながら、主人公の性格の悪さを反省させようとするあたりがもろにそう。サスペンス部分はとても良いですがこれで改心させようとする弟の方が性格悪いと思うが....。作品自体は面白いと思います。マイケル・ダグラスはこういう自己中キャラははまり役ですね。ショーン・ペンはこういう脇役での上手さがあると思う。映画全体のイメージはフィンチャー色が出ていて実にスタイリッシュ。もう少し重厚感があっても良いかなとは思います。 [地上波(吹替)] 6点(2006-08-26 13:01:40) |
269. ハウルの動く城
《ネタバレ》 宮崎作品の中ではさらっと見れて良かったと思います。ベースの原作があるだけに宮崎自身の独特な世界観について行きにくい部分が適度に押さえられていてバランスが良かったと思います。しかし、抑えられた分だけ興味は沸かないものになったんじゃないかなと思います。”紅の”の加藤登紀子さんも”ハウル”の倍賞千恵子さんも有名すぎて声優としては固定イメージというハンデを観客が乗り越えにくいと私は思います。がんばっているのが想像されてしまってどうものめりこめない感があります。 [地上波(邦画)] 6点(2006-08-22 00:14:07) |
270. GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
《ネタバレ》 ネット中毒の友人がマトリックスがパクッた基の作品として観たいというのでみてみようということに。しかし自分は途中でこれは日本語字幕無いと言葉自体の理解のスピードがついてゆけないので字幕ありで再度先頭から見直しに...。友人はなんで理解できないんだとぶーぶー言ってましたが。マトリックスがらみではその設定はかなり似ていると思いました。違っているのはマトリックスが普遍的な心を表現するのに対して、攻殻の方は個人の心のように見えます。それゆえにマトリックスの方が宗教のように理解しやすいのかなと。攻殻の方が特殊で共感しにくいんだと私は思います。全体の世界観や退廃的な部分はそのシチュエーションにけっこう興味を刺激されるが、映画の主体がどこにあるのかという部分に、言うと怒られるかもしれませんが未完成な部分を感じてしまいます。表現しにくいですが思春期っぽいひねた退廃感というかナイーヴさがある。これも怒られそうな意見ですが、そこに浸りたい人の自虐的な世界に特殊性・閉塞感を感じます。それが悪いという事じゃなくてね。そこに自分の感情がフィットしないと難しい映画と思いました。 [DVD(字幕)] 6点(2006-08-21 12:36:56) |
271. ユナイテッド93
《ネタバレ》 史実に基づいている部分はあるにせよドキュメンタリーでは無い事を考えると何を訴えたいのかという点で物足りなさはどうしても感じます。しかし、逆に考えるとドキュメンタリーでは無いのにドキュメンタリー風な客観が新しく見え、観ている者それぞれに考えさせる密かな訴えとも取れます。前半はその運命を知っている自分は記憶が新しい分だけに乗客の悲しい結末が切ない気分でしたが、後半はこの悲劇が何故起こったのか?いったい誰が何が悪いのか?について考えさせられました。それこそがドキュメンタリー風映画の作成意図なのかもしれませんね。決して面白い作品ではありませんが、自分が思ってもいない所で別の考えの人がどう思っているのかという事がふと頭をよぎり、大変難しい事ではありますが自分以外の人の事を考えるという事の重要性を感じました。無論、暴力によって自分の意見主張をする事は大変愚かな行為であり、人が人を利用して自分の本意を遂げようとするのに気分が悪い思いです。 [映画館(字幕)] 7点(2006-08-20 01:00:45) |
272. フライトプラン
《ネタバレ》 幾度かの可能性についてゆらぎの部分は面白かったと思うが、観ていて不快ではあります。なのでこの評価です。一番最初に思ったのはこれをジョディー・フォスターが何故選んだのかという点。親子愛を描いているから?だとしても有り余るほど差別感が気分を悪いものにさせてしまう。心配からいろんな可能性を考えるとしても、9.11を無理に匂わせなくてもと思います。逆にアラブの人達に向けられている不当な差別を表現させたかったとしてもです。あまりに主人公とこのストーリーの身勝手な展開にこれを心から楽しめない。母親の主張があっていたとしてもそれで関係の無い人達を傷つけていいなんて論理は無いでしょう。 [DVD(字幕)] 5点(2006-08-15 23:53:12) |
273. ブラザーズ・グリム
《ネタバレ》 これは『テリー・ギリアムのグリム兄弟』ってタイトルにしないと、単にリアルグリム童話を期待する人が観に来てしまうんだと思います。うーん、それでも駄目か。グリムっていうのを付けないくらい変えないと駄目かもね。これはもう童話はどうでもいい話で、コンプレックスの弟と、情けない弟が大好きだけどそのせいで妹が死んだと思っている兄。兄弟を拷問にかけようとしていたが、権力者に使われるうちに真の自我に目覚めてゆく拷問人。これこそが彼のファンタジーじゃないのかな。童話はその設定にしか過ぎない気がする。太田光が言うようにこれは彼の夢の一部で、情けない弟が子供の頃に医者に診てもらう為に売ろうとしていた家畜と豆を交換してしまったエピソードはギリアムそのものを表しているような気がする。 [DVD(字幕)] 7点(2006-06-23 00:07:54) |
274. フェーム
《ネタバレ》 ドキュメンタリー風であり非現実感と微妙に交差してあっけなく終わる感じが独特であります。正直あんまり得意じゃないですね。エンゼル・ハートも合わなかったし、自分には。アイリーン・キャラのフェームという曲が好きで(ピンク・レディーのリメンバーが本当は好き)、その基の映画はどんなもんだろという事でDVDで鑑賞しましたが、歌自体は途中に1場面で使われるだけだったんですね。メインテーマとしてもっと始めと終わりには出で来るのかと期待してたんですが。ショウビズ界を夢見る若者達の夢と挫折というストーリーは最初よくあるパターンの期待感があったのですが、そういう成功例的な要素は無く、真夜中のカウボーイ的な暗さがあります。夢を追っているののだからもう少し切磋琢磨する部分があっても良いのでは?特にアイリーン・キャラの演じる役のエピソードは観ていて痛い。そんなドキュメンタリー感いらないと思った。 [DVD(字幕)] 5点(2006-06-15 00:48:00) |
275. ダ・ヴィンチ・コード
《ネタバレ》 マッケラン爺ちゃんとハンクスが居るので全然駄目にはならないという感じですが、期待は裏切られる分が不満として残るんだと思います。なんか何度も観ないと判らないとか、予備知識入れてかないとみたいな宣伝してますが、もう映画化が遅すぎて目新しく感じない。火曜サスペンスのりで無理やり殺人事件に仕立てている感あり!今にも撃たれそうな時に、背を向けて安心はしてられないでしょう。薬莢を車の扉の枠に挟むってくらいじゃあ安心してられないし、随分落ち着きすぎじゃーないでしょうかね。宗教にスキャンダルが無いなんて例は無いでしょう。それが必死に守って殺人事件になり得るならダ・ヴィンチのヒントが無くともその事を知っている人間が子孫をもっと早く抹殺してるのではないですかねー。そんな事よりも純粋にダ・ヴィンチの隠れた反骨精神の方に興味があります。 [映画館(字幕)] 5点(2006-06-01 00:55:22) |
276. Vフォー・ヴェンデッタ
《ネタバレ》 好きな部類ですねー。あんまり調べてかないで行った(映画館に)ので、CMなどの先入観を払拭するのが少し必要でした。これは、原作がコミックというのもありますが、全体にメッセージ性の強いもので、何度か触れられているシェイクスピアのように戯曲として捕らえているのが良いと思います。リアリティーよりもそのメッセージ性だと。刑事が思っていたように誰もがおかしいと心で思っている事を、心の鎖から開放するまではほんの少しのきっかけがあれば良くその象徴としてドミノのシーンは印象的だった。直接的に示唆しなくても、ここに描かれている事の多くは現実の事象を暗示しており、観た人それぞれが関連付けて思うのでしょう。まさにそこがその精神は受け継がれるのかも知れませんね。映画の展開も良くサクサク観れましたのでその点を含めてよかったです。社会風刺的な寓話として心に残る1作でした。 [映画館(字幕)] 8点(2006-05-06 01:54:02)(良:1票) |
277. ケープ・フィアー
デ・ニーロのあるあるパターンという感じがしますが、代わりにニック・ノルティーが粗暴イメージをがらりとかえてきたのが印象的。デ・ニーロの恐怖感を生み出す感じは彼ならそれくらいやるでしょうという感じで目新しく感じなかった。お腹いっぱいです。ジュリエット・ルイスははまっている。この3人のバランスは良いと思った。でもこの話は思っても見なかった逆恨みが怖いという事だけでそれ以上の感想は無いかな。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-05-05 10:20:17) |
278. 刑事ジョン・ブック/目撃者
《ネタバレ》 バランスよく面白いと思った。アーミッシュはこういう形でよくドラマに使われますよね。映画って言うよりドラマ色が強いかな。映画館に見に行くかって考えると行かないかなー。ハリソン・フォードで見れる感じです。 [地上波(吹替)] 7点(2006-05-05 00:18:42) |
279. 刑事コロンボ/忘れられたスター<TVM>
《ネタバレ》 コロンボのは大まかに覚えているのが多い中、これだけは大変印象的でした。 理由はラストの犯人を捕まえないのが非常に印象的。しかし、自分は他の作品で随分犯人に大して厳しく罪としての意識をさせるようにコロンボが言っているの見ているせいか、どうしてもこのラストに納得いかない感がありました。女優なら・認知症ならそれで犯人としてあげない?その矛盾も併せて印象的でした。 [地上波(吹替)] 7点(2006-05-04 23:41:25)(良:1票) |
280. パズラー<TVM>
《ネタバレ》 キューブ・IQに続いてだまされました。同じくコメント書こうと探しましたが無かったので今まで書きませんでしたが。これの近くにSAWとかマシニストとかless置くな~っ。TSUTAYAにも責任あり!でも、まだキューブキューブ・IQよりは一応サスペンスで2点です。火曜サスペンスとして見るならどうぞ。これを謎解きサイコホラーとして期待しては駄目です。 [DVD(字幕)] 2点(2006-05-04 21:59:22) |