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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2258
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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261.  となり町戦争 《ネタバレ》 
物語前半は、とことんギャグテイスト。爆笑タイプの笑いではなく、お役所仕事への皮肉たっぷりのシニカルな笑い。爆笑こそありませんが、思わずニヤリとしてしまいます。戦争が起きているとはとても思えない平和な日常が延々と続く。でも何か落ち着かない。心から笑えないのです。その予感めいた恐怖が、徐々に現実のものとなっていく。真綿で締め付けられるような緊迫感に、体が硬直します。ヤバイ。よく分からんけどマズイ気がする。戦争に加担している実感はなかったはずなのに、気づいたら戦争の真っ只中にいたことに驚愕します。それでも最後の最後まで、直接的な殺人シーンが描かれることはありませんでした。でもそれが逆に怖かった。とてもリアルに思えました。現在日本人の大多数が感じ取っている戦争の姿はまさしくコレだと思う。どんなに世界各地の悲惨な戦争の様子が報道されようとも、自分の命がセーフティーゾーンにある限り、所詮他人事でしかありません。もしかしたら戦争の当時国になっても、「どうせ戦うのは自衛隊でしょ」くらい呑気に構えていそうな危うさがある。主人公の姿は、典型的な日本人の姿に他ならないと思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2008-04-01 18:10:09)
262.  ブラック・スネーク・モーン 《ネタバレ》 
『完全なる飼育』のアメリカバージョンかと思いきや全然違いました。主人公が少女を監禁したのは、彼女のセックス依存症を克服させるため。さしずめ滞在型カウンセリングプログラムといったところでしょうか。とは言いつつ、若いおなごを鎖で縛り付けるのはやっぱり尋常じゃない。目的が善ならば、手段は問わないなんて理屈は通りません。このまま主人公が少女を監禁し続けたならば、多くの観客は眉を顰めたはずです。ですから早々に秘密がばれ、彼女自らが主人公を頼る展開にしたのは正解だったと思います。少女を戒めた鎖は、彼女の心の拠所として身の内に根付いた様子。荒療治にも意味はあったようです。病気克服の道程はまだまだ始まったばかりですが、立ち直るキッカケを少女とその夫は掴みました。ただ気になるのは、主人公の心の問題が解決していないこと。彼が少女を監禁したのは、100%善意から出た発想ではありません。彼もまた心に闇を抱えていた。彼は少女に別れた妻の姿を重ね合わせ、自分の理想とする女性像に“調教”しようとした。結果的にプラスに作用したからいいようなものの、一歩間違えば2人とも破滅する可能性がありました。この大問題をスルーしてハッピーエンドと言われてもしっくりしない。後妻が見つかったからOKという話ではありません。主人公の言い分を聞く限りでは、別れた妻に非があるように思えます。でもそれを鵜呑みにしていいのか。主人公の心の闇にも言及した上で、道標を示すようなエンディングだったら良かったと思いました。
[DVD(字幕)] 7点(2008-03-27 19:29:20)(良:1票)
263.  少林サッカー 《ネタバレ》 
ここまで徹底してバカをやられると清々しいです。ドリフ風ベタなコントの数々や、悪ノリギャグには結構笑いました。賞賛したい気持ちはあります。満点をつけておられるレビュワー様が多いのにも頷けます。ただ、手放しで受け入れられない気持ちもある。それは主役2人の恋物語について。ヒロインのニキビ顔は、一般的には美しいとは言い難いもの。でも主人公は彼女を美人だと言う。お世辞でも何でもなく、心からそう思っているのが分かります。さえない兄弟弟子達や、ボロボロのシューズからも“見た目は関係ない”というメッセージが受け取れます。でも、決勝戦に駆けつけたヒロインからは、キレイさっぱりニキビが消えている。これはどういうこと?画的にニキビ顔は辛かったのでしょうか。いずれにしろ、彼女からニキビを取るのは失礼だと思う。あのニキビも含めて彼女は彼女。主人公の言うとおり魅力的です。ここで彼女の容姿を気にするくらいなら、最初からニキビ顔の設定は必要なかったと思います。ボロボロシューズのヒーローに、ニキビ顔のヒロインで十分素敵。なんか理屈っぽくてすいません。
[DVD(字幕)] 7点(2008-03-21 18:40:14)(良:1票)
264.  青い春 《ネタバレ》 
“親友であるためには対等でなくてはならない”青木はそう思ったのでしょう。でも九條と自分では格が違いました。見ている世界が違うのです。それが悲しかったし、許せなかったのだと感じました。同じ世界を共有するために彼がしたこと。髪形も変えました。悪もやってみました。でも足掻けば足掻くほど、あいつとの違いに打ちのめされます。九條と肩を並べるための最後の、そして唯一の方法が、あの“結末”だったのだと思います。夜通し身動ぎもせずに考え抜いて決意したこと。九條より多く手を叩くことに意味はありません。九條と同じ境地「今ここで終わっていい」に辿り着かなければ意味がありません。青木は覚悟の自殺を遂げたのだと思います。絶対に彼は間違っています。親友の意味も履き違えています。でもそんな風に間違えてしまう青春も確かにあります。マメ山田先生は言いました。「花は咲くためにある」「枯れてもまた咲けばいい」でもそれは、根っこが生きていればこそ。根こそぎ摘んでしまった芽は、決して花をつける事はありません。青木の青春は無様で最低でした。ただし個人的には、汗と涙の爽やかな青春像より、こちらの方が百倍しっくりきます。
[DVD(邦画)] 7点(2008-03-07 18:51:31)(良:1票)
265.  チャーリーズ・エンジェル フルスロットル
エンジェルたちの破天荒なアクションに楽しいコスプレ、それに豊かな表情。全て前作よりもパワーアップしています。まさしくフルスロットル。お色気も大サービスで、大満足でした。潜入捜査中にお色直しがあったって、物理の法則を無視したって構わない。いやむしろそこを楽しむべきだと思う。おバカエンターテイメントはこうでなくてはいけません。見事に吹っ切れていました。大味な演出が幅を利かせている反面、シリーズファンへの心遣いが感じられるのが嬉しい。わずか一枚の写真でも、ビル・マーレーを登場させたことに拍手を送りたいです。シリーズの長所をちゃんと理解している良い続編だと思いました。
[DVD(字幕)] 7点(2008-02-29 19:21:17)
266.  パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 《ネタバレ》 
前作の設定やエピソードを十分に踏まえた良い続編だと思いました。犬、ラム酒、壊れたコンパス。刺身のツマ程度だったアイテムたちを上手く活用しています。『呪われた海賊たち』を鑑賞済みなら、思わずニヤリとしてしまう展開が満載。バカさ加減も加速していますし、アトラクション性が向上しているのも嬉しいところ。また圧巻なのが、伝説の巨大海獣クラーケン。触手で人間を巻き込み、船を破壊。その圧倒的なパワーに釘付けになりました。ただ、人を殺しすぎ。もう少し表現に配慮があってもいいかなと。タコ船長をはじめとする幽霊船の乗組員たちのルックスもちょっとグロい。もっとも、ファミリー向け娯楽作品からシリーズファン向けにターゲットを変えたために、このような作風になったのかもしれません。個人的には前作よりも楽しめました。
[DVD(字幕)] 7点(2008-02-28 19:19:28)
267.  チェンジング・レーン 《ネタバレ》 
些細なイザコザから2人の男の運命が狂っていく。その過程がとてもリアルで、恐ろしく思えました。アルコール中毒の黒人男性側に感情移入したら、もう胸が痛くて苦しくて。相手の弁護士に強い憤りを覚えました。ただ客観的にみれば、黒人男性にも相当非がある。感情のままに暴力を振るう場面が何度もありましたし、タイヤを外すのは完全にヤリ過ぎ。アルコール中毒云々よりも、堪え性の無い性格に難ありと言わざるを得ません。しかし希望はあります。あの状況でアルコールに口を付けなかった気概は買いたい。それに金に目が眩まなかったことも。根は善人。そして家族とやり直したい気持ちは本物だと思う。そしてもう一人の主人公。彼はやり手の弁護士です。仕事は出来るのでしょう。でもどこか抜けている。サミュエルを追い込む遣り方は下手糞だし、女房に不倫がバレていることに気付いていなかった。彼と街で再会した時、ウソでも土下座するくらいのしたたかさがあれば、問題は簡単に解決したはず。ベンは彼自身が考えている以上に、脆い人間だと思います。でも、だからこそ見込みがある。非情になれないのは、良心が死んでいない証拠。誰だって誘惑に負ける時はある。過ぎた時間は決して戻らない。でもこれからを変えるのに遅すぎることはない。アンラッキーをラッキーに変えるのは自分次第。多少甘くはありますが、いいお話だと思いました。
[DVD(字幕)] 7点(2008-02-25 19:28:26)
268.  しゃべれども しゃべれども 《ネタバレ》 
キャストが素晴らしい。伊東四郎に国分太一。本物の噺家のような見事な落語に聞き惚れました。役者も歌手も噺家と同じ芸事の道。落語家の雰囲気の纏いぶりがお見事でした。素人弟子トリオにも味がある。中でも香理奈。モデル出身と侮る無かれ。今後の活躍を大いに期待できる女優さんだと思いました。脚本も淀みない。劇的なエピソードこそ無いものの、ちゃんと各人の心に小波を立てています。テーマ「想いを伝えることの難しさと喜び」が感じ取れました。とても観易かった。取り立てて不満はありませんが、気になった点を一つ挙げます。一門独演会が大きな山場。ここで太一の成長ぶりを見せる必要があります。人に教えることは、自分を成長させることでもある。でも分かり難い。確かに熱演ではあるけれど、どこが以前と違うのか、どこが「太一ならではの火焔太鼓」なのか、素人目には判断がつきません。ポイントを絞った、メリハリのある表現をして欲しいと感じました。どうやら4人とも、自分の想いを伝える第1歩を踏み出すことが出来ました。でもまだまだ序の口。いや前座。これから精進して、それぞれの道で真打を目指します。今回の件で、一番大きなものを手に入れたのはやっぱり太一でしょうか。香理奈ゲットは妬けますな。
[DVD(邦画)] 7点(2008-02-24 19:12:15)
269.  それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ
アンパンマンのテーマ曲『アンパンマンマーチ』の歌詞ってなかなか凄い。とても幼児向けとは思えない味わいの深さです。本作はその歌詞を主題にしたお話。アンパンマンとドーリィの人生観を対比させながら観客へ問いかけます。“あなたは何をするために生まれてきたの?”アンパンマンは知っています。自分が生まれてきた訳を。自分の幸せが何なのかを。だから強い。だから負けない。アンパンマンの強さの秘密は、強いアンデンティティにあることが分かります。だからと言って、誰もがアンパンマンになれるわけではありません。普通の人はロールパンナのように迷えばいい。「分からないまま終わるのはイヤだ」そう思い続ければ、いつか答えは見つかるかもしれない。かく言う自分も未だに迷っていますけど(苦笑)。低年齢層をターゲットにした映画でありながら、大人も楽しめるという点では、劇場版『クレヨンしんちゃん』や『ドラえもん』に迫るものがある。大人と子供が一緒に楽しめる貴重な映画だと思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2008-02-18 19:15:57)(良:1票)
270.  TAXi3
『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』は、視聴者参加型クイズ番組の最高峰『アメリカ横断ウルトラクイズ』のパロディでした。とはいえ、模倣しているのはBGM程度。もはやクイズ番組ですらありあせん。ひたすらたけし軍団や若手芸人に無茶苦茶やるだけ。お下劣極まりない、程度の低い番組でした。本作も似ていると思う。『Taxi』シリーズのフォーマットだけは利用しつつ、やりたい放題のおばかギャグのてんこ盛りで勝負。ホント、くだらないです。脚本もグズグズ。雪山のエピソードなんか、車を雪山で走らせたいがため。意味なんかありません。でも笑わせてもらいました。満足度だけで言えば、前2作よりも上。お馴染みの濃いキャラたちと改造車のギミックがあればそれでいい(お笑いウルトラクイズなら、井出の裸と竜ちゃんの弱り顔)。能天気に笑えることは、それだけで幸せなこと。このシリーズ大好です!
[DVD(字幕)] 7点(2008-02-03 17:49:17)
271.  ルイスと未来泥棒 《ネタバレ》 
キャラクター造形はユニークですし、動きにはメリハリがあります。子供向けとは思えないシュールでハイブローなギャグもいい感じ。展開はテンポ良く、あっという間の1時間半でした。エンターテイメント性は抜群です。飽きさせないつくりは素晴らしいです。ただ、忙しない印象もあります。“飽きさせない”ではなく“飽きられることを怖れている”ようにも感じました。もう少し落ち着いてください。静があってこそ動が際立つと思います。もっとも、このスピード感が物語の粗を目立たなくしているのも事実です。タイムパラドックスの処理の仕方や問題解決法は、相当無理矢理でした。疑問を持つ暇を与えずに、ラストまで突っ走るシステム。これはコレで上手いやり方だと思います。メッセージは「前へ進み続けよう」。それはウォルト・ディズニーの言葉でもあります。主人公=ディズニーと見て取れます仕立て。成功者の言葉には説得力があります。でも同時に残酷な響きも含んでいると感じました。ルイスはルームメイトの人生を変えました。野球のエラーを帳消しにしました。結果彼は幸せな人生を歩めたようですし、万々歳です。でも最初の彼の人生はどうなるの?とも思います。人を恨んで堕落した人生。とても上等なものではありません。でもそれを否定したら、「前へ進み続けよう」というメッセージが意味を成さなくなるのでは?前へ進むのは、成功の前提ありきでは無いはずです。間違ったって、失敗したって、何度でもやり直して悔いの少ない人生を送ること。それが過去へ戻れない私たちが出来る最大限の、そして唯一の方法です。自分の人生に対する誠意です。「前へ進み続けよう」とは、そういうことではないかと。ダメダメな人生も否定して欲しくないと思いました。(余談)自身初の3D鑑賞。普段眼鏡を掛けている自分は、3D用メガネを渡されてハッとしました。ヤバイ、眼鏡の上にメガネは掛けられない!ところが全然OK。眼鏡ONメガネで全然イケました。眼鏡を常用している方も3Dを楽しめますのでご心配なく(笑)。
[映画館(吹替)] 7点(2008-01-15 18:41:37)(良:1票)
272.  バイバイ、ママ 《ネタバレ》 
わが子には苦労させたくない。誰からも虐められることなく、純粋な心で真っ直ぐ育って欲しい。母親は子を社会から隔離する道を選びます。何故なら、他人は息子を傷つける存在だから。息子を愛してやれるのは自分だけ。それが息子への愛だと信じています。でも勘違いだと思う。愛しているのは息子ではなく、彼女自身だったのではないか。母親は自分が傷つくことを恐れているだけだと感じました。それほどまでに、少女期に負った心の傷は重症だったのでしょう。傷を治療せずに大人になってしまったのが、悲劇の始まり。確かに人は人を傷つける。でも、かけがえの無い財産を与えてくれる存在でもある。きっと彼女も受け取ってきたと思う。(じゃなきゃ、大人になれない。)でも心の傷が忘れさせてしまったのでしょうか。忌み嫌ったであろう両親と同じ道を辿る母親。やるせない結末です。母親から教わった素敵なことは財産にして、息子には強く生きていって欲しいと願うばかりです。子供を強く育てたいなら、まず親が強くなること。子供の何倍も泣く覚悟がないと、親にはなれないのだと思いました。
[DVD(字幕)] 7点(2008-01-13 19:56:15)(良:1票)
273.  チャーリーズ・エンジェル(2000)
先に『デッドオアアライブ(DOA)』を鑑賞したのですが、印象としてはそんなに変わりません。こちらもおバカ丸出し。能天気。格闘アクションのレベルもそんなに上とは思いません。でもキャストは豪華。キュートさNO.1キャメロン・ディアスに、波乱万丈ドリュー・バリモア、あとルーシー・リュー。3人のバランスが素晴らしいです。キャスティングだけでかなり得をしている印象です。毒にも薬にもならない感じがむしろいいですね。奥行きを感じるカメラアングルが何気に良かったりもします。
[DVD(字幕)] 7点(2008-01-03 17:43:06)
274.  スパイダーマン(2002)
(本作と2を観た上での感想。3は未見です。)自分の世代で『スパイダーマン』といえば、TVの特撮ヒーローのひとつ。いわゆる戦隊モノと同類で、最後は巨大ロボに乗って悪と戦うという設定でした。スパイダーマンがアメコミで、日本の特撮とは全く別物だと知ったのは、大人になってからのこと。原作を読む機会にも恵まれず、漠然とした子供の頃のイメージを引きずったまま本作に臨みました。率直な感想は、「これぞアメコミヒーロー」。悩む主人公に大河ドラマ。アメリカンヒーローの18番フォーマットだと思いました。観客と等身大の主人公が、人並みに苦悩し恋をする。人生簡単には上手く行きません。それが共感を呼ぶのだと思いました。設定お披露目の要素の強い1作目。アクションは控えめですが、上々の滑り出しだと思いました。(余談)どうも皆様のレビューを拝見すると、MJについての見解を表明しなければいけないみたい(笑)。本当に申し訳ありません。悪い魔女に見えます。
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-30 21:39:03)(笑:2票)
275.  半落ち 《ネタバレ》 
嘱託殺人。その罪から逃れられないのは当然です。執行猶予がつかない判決が出たのも妥当だと思います。ただ、単なる人殺しでは片付けられないと思う。殺人が犯罪だからという理由では、真の意味では裁けない。「私を殺してって頼んだら、私を殺せる?」鶴田のこの言葉にハッとさせられました。もし自分が、寺尾の立場だったらどうかと考えます。多分殺さない。いや殺せないと思う。呵責の念に耐えられないから。結局自分がカワイイからです。愛が無くては、妻の願いを聞き入れる事は出来ない。ただ、もうひとつの側面も忘れてはいけません。妻の介護に疲れた。苦しむ妻を見るのが辛かった。そういう理由も少なからずあったでしょう。妻のために殺した。自分のために殺した。どちらも真実だと思う。精一杯寺尾に同情する一方、彼は間違っていたとも思います。個人が、家族が、社会が、求める幸せや正義は必ずしも一致しないのではないか。自分には何が正しいのか分かりません。だから単純に考えることにします。臓器移植で救われた青年が寺尾に叫んだ言葉「生きてください」。それが今の自分の“基準”です。誰でも必ず死にます。だからそれまで生きよう。生きる努力をしようと思います。心の琴線に触れるお話でした。ただ、このテーマを扱うには、けれんみが強すぎる。吉岡のキャラ付けはウソ臭いです。それに最後の守山直太朗の歌がいけない。良い歌ですが、初っ端から強い歌声が入るのは余韻を壊します。『たそがれ清兵衛』のエンディングに匹敵する選曲ミスだと思いました。未読ですが、原作はもっと素晴らしいであろうことは容易に想像がつきます。
[DVD(邦画)] 7点(2007-12-29 17:05:52)
276.  バトル・ロワイアル 特別編
「中学生同士が殺しあう」というセンセーショナルな設定ゆえ、良識ある大人から批判を浴びてしまうのも仕方が無い。自分も子供に積極的に見せたいとは思いませんし。ただ自分が観る分には全然OKでした。IFの世界だから。どんな無茶苦茶な設定だってあり得ます。それに本作は、殺し合いを是としていない。主人公たちは、ルールに盲目的に従うことを拒否しています。善悪の判断を他人に委ねていない。これって重要だと思う。ですから本作には肯定のスタンス。また原作ファンという立場で感想を述べます。バトルロイヤルの特徴は、ルールはオモシロイが実際にやるとツマラナイということ。これは本家プロレスのバトルロイヤルを観たことがある人ならよく知っている。戦いの焦点が定まらず散漫になりがち。しかも映画の場合、2時間程で40人近く殺さなくてはいけません。そもそも無理がある。その点を考慮すると、何人かの主要キャラを中心に上手くエピソードを重ねていると感じました。配役も概ね良好。映画オリジナルの教師キタノも、物語に一つの軸を提供しています。エピソードの扱い方や演出に不満が無い訳ではありませんが、よく纏めたなと。オリジナル公開版よりも本作のほうが、より強くそう思います。(感想はこちらに書いたので、オリジナルの書き込み消去。ちなみにオリジナルの点数は6点です。)
[DVD(邦画)] 7点(2007-12-19 18:33:53)
277.  バーティカル・リミット 《ネタバレ》 
雪山の描写は迫力があり、迫り来る危機を回避していく様はスリル満点。エンターテイメント性バツグン。ただ設定は無茶過ぎた。ニトロなんて、アクシデントを呼ぶためのアイテムでしかない。アホバカ映画の烙印を押されても仕方が無いと思います。ただ「命の重さ」については真剣に考えさせられました。本作で一貫しているのは、命の重さは平等ではないということ。そこが興味深かった。3人の遭難者のうち、助かったのはたった1人。その一人を助けるために、救助隊4人の命が失われている。どうしても計算が合いません。では最初から見殺しにすれば良かったのか?二次遭難を避けるのは鉄則。爺さんが言う「雪山で死にかけているのは、死んだのと同じ」は正論です。常職で考えれば、救助に行くべきではなかったと言えるでしょう。しかし兄にとっては違う。妹が助かる可能性が残されているなら、自分の命を賭ける価値があった。もちろん遭難者の方は何としても助かりたい。雪山を知り尽くしたリーダーでさえ、自分が犠牲になることを拒否しました。ただ生きたい。それだけです。本音だと思う。“自分の命≧家族の命>>>他人の命”という図式が見えます。それはもう嫌らしいくらいに露骨です。生き残った兄妹の能天気ぶり。誰が死のうと、自分と家族が助かればよし。2人にとってのみ、この救助活動は意味があったということです。正直、いい気はしません。でも人間ってそんなものかもしれない。それだけに爺さんの偉大さが際立つ。冷静な判断力で2人の命を救った。雪山を知り尽くした男の決断でした。極限状態でこそ人間の本当の価値が見える。爺さんは誰よりも上等だと思いました。自分はハッピーエンドが好み。でも無謀な救助が成功しても白けてしまう。雪山の恐ろしさを明確にするためにも、この結末でよかったと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-12 18:43:42)
278.  キャビン・フィーバー(2002) 《ネタバレ》 
奇天烈な展開は、「ナンセンス」の一言で片付けても問題無さそう。でも「意味がある」と考えたほうが面白い。以下自分なりの解釈です。本作を読み解くカギは、エンドロール後のワンカット。雑貨屋の爺さんが言う「やれやれ」という台詞。今回の騒ぎは初めてのことじゃない?そこへ考えが及ぶと、後は芋づる式に事件の真相へ辿り着けました。ズバリ“謎の伝染病の発端(オリジナル保菌者)は雑貨屋の少年”。これで不条理な展開全てが解決します。誰彼構わず噛み付く少年。なら、犬に噛み付いてもオカシクない。(現に雑貨屋の裏にいた犬の口元は赤かった。)父親は少年のことを「破傷風」と言っていましたが、それは違う。でも的外れでもない。破傷風はヒトにも動物にも感染します。謎の伝染病と類似している。最初に死んでいた犬は、少年から感染した。それが惨事の始まりです。しかも今回が初めてじゃない。雑貨屋に助けを求めにきた青年に対して父親が言っていた意味不明のもごもごした言葉も、かつてこの家族に同様の悲劇が起きたとすると頷ける。伝染病の疑いがあるのに、医師や警察がマスクひとつ付けていないのも、感染経路を熟知しているから。今回も町ぐるみで事件を隠蔽した。最も不可解な少年の行動も、「精神に異常をきたす」という特性がこの伝染病にあれば合点がいく。主人公が突如殺人鬼に変貌したこと、犬が好戦的な理由、主人公が病院で見た幻なども、全て説明出来ます。脚本はきちんと練られていると感じました。でも本作で大切なのはストーリーの解釈にあらず。キモはあくまで「パンケーキ」少年の拳法や仔鹿キック等のおバカ要素をどう受け取るか。このへんを楽しめると、結構イケるB級映画ではないかと。
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-10 18:33:04)
279.  ラットレース 《ネタバレ》 
“大金に目がくらんだ参加者たちの醜態を笑ってやれ”が、このレース主催目的。それにしては、レースのライブ中継が無いのは解せないところ。もっとも、それをやってしまうと悪趣味さばかりが際立ってしまう。単純に彼らの珍道中を笑うために、あえて省略したのかもしれません。でも、ちゃんとレースの本質を忘れないように、小ネタを仕込んでいるのは抜かりない。参加者に迫り来る各種アクシデント。単にしょうもないものから下ネタ、際どいネタまでバラエティに富んでいます。特定のキャラに偏ることなく満遍なく見せているという印象。注目はお馴染みのローワン・アトキンソン。序盤は全く活躍なしですが、後半怒涛の巻き返しを見せてくれます。危険な“臓器ネタ”も彼だからOKなのだと思う。ただし、全編を通じて笑えるかというと微妙。ナンセンス寄りの笑いなので、好みが別れるところかと。ただ、そんなことを吹き飛ばしてしまうくらいオチは秀逸でした。オーディエンスの海に漂うレース参加者たち。いくらノリとはいえ、大金を棒に振ることなんて普通の人には出来ない。この判断力の“無さ”が愛おしい。みんなアホ。でも彼らほど上等な人間はそうはいない。まさに「終わり良ければ全てよし」。最後はニコニコでした。
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-09 19:34:50)(良:1票)
280.  リーピング 《ネタバレ》 
“超常現象は存在する”という方向へ一直線に進んでしまうのが惜しい。科学的解釈とオカルト説の両天秤状態で引っ張る方が面白かったかも。いくら主人公が「私はオカルトを信じない」と言い張っても効果なし。“頭の硬い見解は覆される”のはお約束です。ただ、その頑なさは一途さでもある。意志の強さが彼女を魅力的なキャラにしているのも事実。致し方ないところか。“血に染まる川”に始まる厄災の数々。やはりTVスポットで再三目にした「イナゴ少女現る」の件が一番見応えがある。このシーンには圧倒されます。ただ「食われる」ではなく「窒息死」という感じなので、凄惨な印象はありません。やや物足りないです。クライマックスの畳み掛けやオチについては素直に納得しました。終わってみれば、オーソドックスなオカルトホラーという着地点。映像的にも満足しましたし観易かった。自分は結構好きです。
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-07 18:17:01)
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