261. 脱出(1972)
《ネタバレ》 川下りに挑戦した4人の男達を襲う危機を描いたサスペンス。 ジョン・ヴォイトが若く、バート・レイノルズが懐かしい。 男たちのセリフを聞いていると、あまり深い友人関係というわけでもなさそうだが、 そのあたりの設定が今ひとつ不明瞭なため、中々物語に入っていけない。 大の大人が無謀な冒険をする展開もちょっと無茶。 それ以上に、彼らを危機的状況に陥れるきっかけとなった"ある事件"が何ともショボい。 もっと他に適切な設定があったのでは? 一応サスペンスなので、登場キャラたちの心理描写も物語を構成するうえでの 重要ポイントになるはずなのだが、こちらもしっかり表現できているとは言えず、 見所は彼らが劇中で見せるギターとバンジョーのセッションだけ、という結果になってしまった。 [地上波(吹替)] 2点(2011-08-01 05:25:21) |
262. 新・高校生ブルース
女の子に興味津々の三人組の男子高校生の姿を描いたドラマ。 軽いタッチの展開で笑える部分もあるんだけど、ストーリー的な面白さはない。 テーマもわかるのだが、昔の青春物のドラマではお決まり事だしインパクトも薄かった。 関根恵子は、その三人組のリーダーのマドンナ役でやっぱりかわいい。 他の見所は、三人組の一人に水谷豊が出演していること。二人とも若いな。 [DVD(邦画)] 2点(2011-07-31 05:38:14) |
263. カッコーの巣の上で
舞台設定からして主人公の姿には感情移入がし易いし、 人間の尊厳を賭けた戦いということで、彼の行動にも共感を感じてしまう。 キャスティングも大きな見所の一つで、バイプレイヤーとして様々な作品で好演してきた 見知った俳優さん達がゾロゾロ。映画好きの人ならたまらん配役だと思う。 ラストはメッセージは伝わったものの、ちょっとわかりづらく、 個人的にはああいう見せ方はあまり好きではない。主人公のキャラ設定も含め、 肝心な所での説明不足の感はややあるが、いろいろと考えさせられる骨太の社会派ドラマではある。 [DVD(字幕)] 6点(2011-07-30 17:59:55) |
264. 男はつらいよ 寅次郎忘れな草
今回のマドンナは浅丘ルリ子。 シリーズも回を重ねていくと、やはりどうしてもダラダラ感が。 アイデアやエピソードをいろいろと考えるのは、大変なことだとは思うけど、 やっぱり寅さんの行動には無茶な部分が見え隠れ。 ラストのシメ方も強引というか、唐突すぎるという印象を受けてしまう。 それでも寅さんを見ていると笑えてくるんだから、彼のキャラを楽しむ映画なんでしょう。 ストーリーはあんまり関係ないですな。 [DVD(邦画)] 3点(2011-07-30 07:08:03) |
265. 遊び
増村保造監督、関根恵子主演の青春映画。 オーソドックスな展開ながらも、フラッシュバックで二人の状況設定を しっかり描写している点はまだ良かったんだが、 セリフを含めた恋愛シーンがさすがにこっ恥ずかしくて、 なんかものすごい酸っぱいレモンを丸かじりしたときのような気分で鑑賞していた。 ラストは、もうひと捻り欲しかったな。 関根恵子はこの作品でも、瑞々しいヌードを披露してくれているんだけど、 フーテン娘役で、松坂慶子がワンシーンだけの出演をしているらしい。全然わからなかった。 [DVD(邦画)] 2点(2011-07-30 04:22:16) |
266. 星の王子さま(1974)
小さな星から地球にやってきた王子様のお話。 ジャンルとしてはミュージカルに入るんだろうけど、基本的にはファンタジー・ストーリー映画。 子供の純粋な気持ちと想像力を、そのまま映像化したような内容で、 そこに地球人との友情を織り込んでおり、大人でも鑑賞に耐えうる作品に仕上がっていた。 地球人(大人)の視点でお話が進む構成が良かったんだと思う。 制作費が足りなかったのか、演出のほうはかなりヘボいけど、主役の男の子はかわいいかった。 久しぶりに愛くるしい子供を見たという感じ。やっぱり男性よりは女性ウケする作品だね。 [DVD(字幕)] 4点(2011-07-30 04:15:31) |
267. 小さな目撃者(1970)
内容はタイトルから想像できる通りの、オーソドックスなサスペンスもの。 子供が主人公ということもあって緊張感には欠けるし、演出も良くないけど、 シナリオに取り立てて大きな粗もない。どちらかと言えば、アイドル映画に近い作りで、 ハンサム少年、マークを見るための映画。確かにかわいい顔をしている。 [地上波(吹替)] 3点(2011-07-30 03:33:40) |
268. ミスター・グッドバーを探して
設定はいいと思うし、主演のダイアン・キートンは相変わらず知的かつ魅力的な女性で、 一見堅真面目そうな教師役はハマっているのだが、ストーリーのほうは頂けない。 ヒロインがなぜそのような行動を取るのか? 一応理由づけはいくつか用意されているが、 今ひとつ弱いというか、ピンとこないし、ラストシーンに至っては首を捻るばかり。 "どんな状況下でも自分を大切に"とでも伝えたかったのだろうか? それぐらいしか考えられないが、鑑賞後の後味が非常に悪く、 2時間半近くの長丁場作品としてはあまりにも物足りなかった。 [ビデオ(字幕)] 3点(2011-07-30 02:55:34) |
269. 戦争のはらわた
主役二人のキャラが中々描けていて、これでもかといった迫力ある戦闘シーンの連続が、 戦争の残酷さと虚しさ、そして醜さをより一層際立たせていた。邦題はまさに内容通り。 ストーリーは厚みがあるという印象は受けなかったが、かなり辛辣な展開を見せるので、 じっくり構えて鑑賞した方がいいかと。伍長役のジェームズ・コバーンは適役。 冒頭とラストの演出はインパクトがあった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2011-07-30 02:17:28) |
270. アニマル・ハウス
内容はドタバタハチャメチャを絵に書いたようなもの。 怪獣のようなベルーシの暴れっぷりはさすがにインパクトがあるものの、 大きなスクリーンで出演者達の度外れぶりを延々と見せられて困っちゃった覚えがある。 主演のジョン・ベルーシは海の向こうでは相当人気のある人だったらしく、 当時似たようなコメディー作品が増えたのは、彼の影響もあったのかもしれない。 まったく笑えないというわけではないし、時代の違いもあるのだろうが、 コメディー映画としての出来はいいとは思えない。 [映画館(字幕)] 2点(2011-07-29 17:06:50) |
271. トラ・トラ・トラ!
真珠湾攻撃のその時を、日本側とアメリカ側の視点から交互に描いた、 ドキュメントタッチの作品。 戦争映画でありながら、中盤までは両国の立場の心理的な描写を中心に描いているので、 緊張感はたっぷりだけど、あまり重苦しいという印象は受けない。 そのせいか、終盤の迫力ある戦闘シーンは際立った。 あくまで史実の再現ということで、ストーリー性はやや薄く、 登場人物が多い故に、役者の演技を存分に楽しむという要素はあまりなし。 もちろん見応えはあったけど、黒沢が日本側の監督を降板しなかったら、 どんな映画に仕上がっていたのか? そちらも観てみたかった。 [DVD(字幕)] 6点(2011-07-29 09:10:04) |
272. ウエストワールド
アイデアが抜群にイケてる近未来SF映画。 「ジュラシックパーク」と「ターミネーター」を合わせたような作品だけど、 もちろん本作のほうが製作年度は先。機械文明に対する警鐘を裏テーマにしており、 ロボット役のユル・ブリンナーはまさにハマり役。この人は元々無表情ぎみで、素で顔が恐い。 アイデアはA級、ストーリーも決して悪くはないが、演出のほうは今一つで、 全体的にはB級感たっぷりのテレビ映画のような雰囲気。でも面白い。 [地上波(吹替)] 5点(2011-07-28 04:13:08) |
273. 続・猿の惑星
前回の衝撃的なラストからの完全な続きもの。 懸命なシナリオ作りのあとが窺えるが、やっぱりキツかったのか、 後半からお話が突然突飛な方向へ向かい、何ともマンガ的でしまりがなくなった。 緊張感もすっかり消え失せ、粗雑な展開に収拾をつけようとしたのか、ラストも強引。 続編は面白くないというパターンに、物の見事にハマってしまった作品だった。 [地上波(吹替)] 3点(2011-07-27 18:58:48) |
274. ドランク・モンキー/酔拳
ブルース・リーが剛ならこちらは柔、180度真逆のアクションで、 それが酔えば酔うほど強くなるという、「酔拳」の設定にピタリとハマっていた。 昔のカンフー映画同様、低予算で作りはかなりチープなんだけど、特訓シーンを含めて、 ストーリーが面白い。主人公のキャラもとても人間臭くて、こちらもリーさんとは正反対。 ジャッキー・チェンの魅力に溢れた作品。 [地上波(吹替)] 6点(2011-07-27 10:19:09) |
275. ポセイドン・アドベンチャー(1972)
パニック映画の先駆け的な作品だが、シナリオの良く出来た重厚な人間ドラマでもある。 神父役のジーン・ハックマンのうざいぐらいの熱いセリフ、そしてラストシーンが、 この映画のテーマを如実に表している。刑事役の役者さんも、いい味を出していた。 転覆した船からの脱出というアイデアも秀逸だが、ストーリーの流れ、構成もいい。 豪華客船には多数の人間が乗っていたが、少人数の1グループのみに視点を合わせたことで、 話が散漫にならなかったことも、この作品の完成度を上げていたように思う。 最後までハラハラさせてくれた映画だった。 [DVD(字幕)] 10点(2011-07-27 05:13:49)(良:1票) |
276. ブルース・リー/死亡遊戯
ブルース・リー出演の最後の映画で、監督は「燃えよドラゴン」のロバート・クローズ。 リーさんが生前撮影したフィルムは格闘シーンのみ。時間にすると1時間半ほどらしい。 前半は代役やこれまでリーが出演した作品からのシーンを繋ぎ、 ラストに向けての懸命なストーリー作りが垣間みれる。 だが代役のシーンは顔をはっきり見せないように撮影されているため、雰囲気がもの凄く重い。 フラストレーション溜まりまくりでリーさん登場の場面では、心がすっと軽くなった。 三人の術者との格闘シーンはさすがに秀逸。リーさんの魅力を再認識させてくれるのだが、 そのシーンもわずか10分ちょっとで終了してしまう。 映画監督としてちゃんとした作品を作りたいという気持はわかるが、 彼の勇姿をもっと見たかったというファンとの間に、温度差があった感はどうしても否めない。 今ならCGを使って、もっとまともな作品が撮れただろうに、と思うと残念。 [映画館(字幕)] 4点(2011-07-27 04:23:02) |
277. シークレット
タイトル通りの映画で、夫、妻、娘と、それぞれの秘密の一日を追った内容。 「だから何? どうした?」と思わせるようなオチが笑える。 娘はまあ一番ありそうかなというエピソードだけど、奥さんの行動は????? 旦那さんの秘密の行動は、一番ガッカリ度が高かった。 ちょっとフランスの映画を意識したような、演出が面白い部分もあるのだが、 映像を含めて洗練されているといった雰囲気はほとんど見受けられない。 一番の見所は、70年代の人気女優ジャクリーン・ビセットのヌードかな。 懐かしいというか、時代を感じさせてくれるが、それぐらいしかない。 [DVD(字幕)] 2点(2011-07-27 02:46:25) |
278. モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル
イギリスのコメディー集団が送る完全おふざけ映画。 「アーサー王と円卓の騎士」をベースに、軽いオチなんかもあったりして、 ストーリー自体は悪くないと思うんだけど、不条理、シュール、ブラック系のギャグが、 基本的に自分には合わず・・・。シリーズもたくさん出ているし、 カルト的な人気があるということで、ハマる人にはハマるんだろうけど、 最後までどうしても笑えず、ホントにくだらねえなぁとしか思えなかった。 日本語吹き替え版で観たほうが、もう少し楽しめたのかもしれない。 [ビデオ(字幕)] 2点(2011-07-26 08:07:39) |
279. パニック・イン・スタジアム
タイトル通り、パニックを存分に見せてくれた作品だった。 正直映像や演出はあまり良くないし、地味めなストーリーではあるけれど、 落ち着いて鑑賞できるし、そこそこ楽しめるのではないかと思う。 主役のチャールトン・ヘストンは、相変わらずどっしりしてるなぁ。 [地上波(吹替)] 4点(2011-07-26 07:23:48) |
280. タワーリング・インフェルノ
20世紀フォックスとワーナーブラザーズの合作映画。 共同会見時、出演する二大スターの名が挙げられた瞬間、 記者席は「オーッ!」という歓声に包まれたとか。 とにかくスケールの大きな映画で、135階建てのタワーは今見るとチープな模型のようだが、 当時スクリーンで見た時は凄まじい迫力だった。 単なるパニック映画ではなく、人間の見栄と愚かさに対する警鐘をテーマにしているのもいい。 ポール・ニューマンは建築家としてストーリーの中心を担い、 マックィーンはカッコいい消防士の役でしっかりと見せ所を押さえている。 ビッグスター二人をうまく使い分けた演出は見事だったが、 そのため他の出演者たちのドラマ性が薄くなってしまった感は否めない。 フェイ・ダナウェイは、もう単なる刺身のツマ扱いだもんね。 それでもこの映画がドラマ性の高い作品であることに変わりはなく、 近年の映像中心ばかりの内容の薄っぺらな娯楽映画などは足元にも及ばない。 [映画館(字幕)] 9点(2011-07-26 06:25:33) |