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 > 鱗歌 さんの口コミ一覧。163ページ目
鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3957
性別 男性
年齢 53歳

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3241.  フラッシュダンス
タイヤキは尻尾までアンコがぎっしりつまっていると嬉しいもんである。これと同じでダンス映画も尻尾までダンスがつまっている方がよいのである。そういう意味ではなかなか良心的な構成のようにも思える、しかしこれは諸刃の剣でもある。本作はダンスを重視して他のすべてを徹底的に割愛した結果、薄皮が破けてアンコがはみ出すに至っている。ここまでくると食べるのにも一苦労。ってか、もはやこれはタイヤキではなくただのアンコの塊ではなかろうか。ジェニファー・ビールス演じるところの松本千秋(?)は人間的な深みに著しく欠け、どうにも感情移入できず、気分的に盛り上がりませんでした。一見ハッピーエンドだが、こんなに斑気では、この先も苦労するだろう。
4点(2004-04-24 23:55:25)(笑:1票)
3242.  八日目
観た時にはこれといって予備知識の無い状態だったのですが、途中に挟み込まれるファンタジックなシーンを観て、「あ、これはまさに『トト・ザ・ヒーロー』ではないか」と思い、観終わって調べたら案の定、同じ監督、これを機会にジャコ・ヴァン・ドルマルの名前を認識することとなりました。いや~同じ監督の作品だと気づくなんて、ボクの映画鑑賞力もたいしたもんだなあ(←オイオイそんなの気づいて当然やんけ!という気持ちもフツフツと沸き上がるのだがこの際強引におさえつける)、と人が思うとき、ついその映画を褒めたくなるものである! いや、ま、別にそんなつまらない理由で褒めるのではなく、本当に素敵な映画だと思っております。「異文化交流」のひとつの例として、ここではダウン症のひとと、いわゆる我々「普通」のひととの交流が取り上げられています。別にこの映画を観たからと言って、両者の間にある垣根が完全に取り払われちゃう!などと安易に考える事はできませんが、この映画は、その垣根の存在を我々に強烈に認識させます、そしてその垣根は、常に我々の側に存在しているのです。実際にダウン症のひとが出演してあの役を演じきり、あの笑顔を見せてくれてこそ、観るものにこれほどの強い印象を残すことが可能となったのでしょう。ところで性的な内容まで含まれる事に関しては賛否両論あるようですが、私も、これは映画のバランス上ちょっとやりすぎ(=この映画でそこまで盛り込むのは、欲張りすぎ)かな、と思いました。
8点(2004-04-24 23:11:20)
3243.  スピル/最終汚染
すでに原作を読んだ後で映画を見る場合、「ああ、そうそう!」と記憶がよみがえる場合もあれば、「何だか原作とイメージが違うなあ」と違和感を覚える場合もあります、が、ごく稀に、観ているうちに原作がドンドン頭から消えていってしまうケースがあります。つまり本作です。創元ノヴェルズから出てる原作本を読んだのは、確かにかなり前ではあるのですが、それでも映画を観る前にはそれなりに内容憶えていたハズ、なのに映画が終わった時にゃ、もう頭ン中真っ白。なんだこりゃ? ま、原作がメチャクチャおもろいかと言われれば、答えに窮するのですが、それでも、病原菌に感染した人の症状に関するエグイ描写、殺し屋の追跡など、それなりに読みごたえはあります。しかしこれらは、映画においては見事に削ぎ落とされてまーす。感染症状の描写に目を引くものはまったく無いし、災厄に巻き込まれたはずの主人公たちの姿も、どう見てもピクニックに来たカップル、実にノンビリしてます。何よりイタイのは、原作を盛り上げるのに重要な役を果たしていた殺し屋が、映画ではまるで活躍しない!クライマックスではせめて活躍するかと思いきや、銃撃戦の何とシケてることか。さてさて、私は原作と映画の違いに腹を立てている訳ではありません。いやむしろしんみりしてしまった面が。脚本は原作者レス・スタンディフォード自身のようですが、もし彼が自由に脚本化させてもらえたとしたら、自ら心血注いだ小説の魅力をこのようにすべて切り捨ててしまう訳がない。自分の小説の魅力は自分が一番よく知ってるハズ。とにかく製作費の予算枠内で、というプロデューサーの意向に沿って、泣く泣く書き上げられた脚本なのではないでしょうか。そう思って観れば何となく映画全体が原作者の涙で湿っているように見えてくるではないか・・・私もサラリーマン、お互いつらいよねえ(泣)。と一定の理解を示しつつコメントを終わろうと思ったが、最後に一言、映画のラストで唐突に社会派サスペンス風にしちゃったのはあまりに強引、失敗の上塗りではないかと思いマス。
3点(2004-04-24 22:13:56)
3244.  アトランティック・シティ
最初に提示される人間関係に、オヤ、と興味をそそられたのに、後半、話が伸びない気が。雰囲気は独特のものがありますね、陽光の下ではややそぐわないようなシーンを敢えて撮ってみたり。でもストーリーの牽引力が弱いもんで。うわーバート・ランカスター老けたなア、となどと思いながら観ていたら、もうちょっと感情移入できたのかもしれない。油断した!
5点(2004-04-24 02:10:24)
3245.  五福星
これは確かジャッキー主演などというあまり良心的でない宣伝をしていたため、真に受けて観に行ったジャッキー・ファンの友人がオカンムリだったのですが・・・それを気にしなければかなり面白い映画。ま、私は、クルマをたくさんぶっ壊す映画が良い映画だと思い込んでいたので、トテモ満足できました。いや、それを別にしてもなお、やっぱり面白いんですが・・・。
7点(2004-04-24 01:28:00)
3246.  大福星 《ネタバレ》 
日本が舞台ですね。西脇美智子を観るための映画ですね。やっぱ西脇美智子っていいナア。←いいのかよ、オイ! 少なくともアクションはさすがに迫力ある(ような気がする)けど、最期があっけないのが実に残念。サモハン!手抜きするな!『レイダース』じゃないんだから。アラレちゃん姿のジャッキーは、当時は当時でハズカシーものがあったが、今観るとまた別のハズカシーものがあるのかもしれない。
7点(2004-04-24 01:18:20)
3247.  トランザム7000VS激突パトカー軍団 《ネタバレ》 
保安官氏が結構笑わせてくれるし、相変わらずバート・レイノルズはこういう役にはまってます。でも相変わらずサリー・フィールドははじけてない(というか空回り)、という印象(あくまで個人的な見解ですが)。それはともかく、見どころはトランザム7000とパトカー軍団の激突(そのまんまやんけ)、しかし結局は、助っ人に現れたトレーラー軍団がめいめい勝手にパトカーをぶっ壊すだけの展開。演出もヘッタクレもない、映画史上もっとも投げやりなカーアクション、完全に収拾不可能で、ほとんど撮影を放棄してます。これはまさに必見と言えるでしょう。
6点(2004-04-24 00:59:55)
3248.  ピアノ・レッスン 《ネタバレ》 
映画始まって早々、映像のひとつひとつが、入念に作り上げられ、まるで絵画のよう。う~む、このペースでこんな凝った映像が脈絡なく続いていったら、さすがに疲れるだろうな~、と映画のバランスに対する不安がチラとよぎったのですが・・・そんな心配は無用でした。冒頭からのハイテンションな「映像美」に対して、映画の進行とともに、ストーリーも映像も過激なものへ展開、ガンガンにテンションを高めていく! 例によって間男されるサム・ニール、妻の浮気相手がレッドフォードならおそらく大目に見るのだろうが(←『モンタナ~』)、さすがにハーヴェイ・カイテルではとても看過できない。そうだ、怒って当然、たまには怒れよ!・・・いやイカン、それはやりすぎだっての。というわけでですね、意外にも意外と盛り上がる映画でした(笑)。さて、タイトルはThe Pianoなんですけども、その割に肝心のピアノの存在感がイマイチ(例えば『殺意の夏』での自動ピアノの方が余程印象的だった気が)、むしろきっぱり割り切ったような下世話な邦題が、何となく懐かしいほろ苦さのようなものも感じさせ、なかなかナイスであります(褒めてる訳でも貶してる訳でもなく、だた意味も無く感心しているのです)。存在感の薄いまま、ついにピアノは海に落とされ、ええい、腹イセにホリー・ハンターまで道連れだ!と思いきや、難なく逃げられ、ひとり海底に沈むピアノ哀れ。ドロドロ恋愛ものとは確かに一線を画す映画ではありますが、もしピアノが映画の強固な求心力たり得ていれば、一線どころか二線も三線も画していたのではないでしょうか。救いはナイマンの音楽、これは印象的、というよりは、自分で弾いてみたくなるんだな。ピアノの心得などまるっきり無い私ですら、何とか弾いてみようと無駄な努力したもんね(当然無理だった)。ナイマンの音楽はやっぱり一般映画よりはグリーナウェイ作品に向いてそうな気もしますが、本作の音楽を元にしたピアノ協奏曲なんか実は結構好きだったりします(ああ、何となく恥ずかしい)。いや~。それにしても覗かれやすい家であることよ。
7点(2004-04-24 00:30:45)(良:1票)
3249.  ファール・プレイ
先日のBS2での本作の放送、まさに感動の再会でありました・・・。幼少の頃、父親に連れられて観に行った映画の中には、題名を忘れてしまった、私にとっての幻の映画というのがあります。当時一緒に観た姉とも、折に触れ「昔こんな映画観に行ったな、もう一度観たいな」なんて話していた、それがまさに本作なのです。根拠も無くもしやコレかと録画したのだが、まずは冒頭の空撮でオヤ、と思う。決め手は映画館での「ちっぽけ男に気をつけろ」のセリフ。憶えている!ビンゴだ!その瞬間背筋がゾクゾクしましたね。さらには、子供の頃怖くて仕方なかった、図書館のシーン、そして白い男!ああこれだ!当時字幕が全部読めた筈は無いので、ストーリーの細部は理解できなかったと思いますが、大筋は掴めていたし、とにかく、一部のシーンはとにかく鮮明に憶えている「つもり」でした(無論、あるシーンは記憶が曖昧になってました。ラストは現代的なミュージカルの舞台かと思ってたのですが---実はあの、ギルバート&サリヴァン最強タッグのオペレッタ『ミカド』だったのですねヤムヤム)。 「ああ、どうしてこんなにハッキリ憶えているのだろう!」、いくつものシーンが、記憶にあったそのままだ。C・チェイスが捕らわれのB・デネヒーを救出するシーンにもドキリ。当時私の親父は、上映の途中から劇場に入る悪い癖があり、このシーンがまさに、私達が映画館に入った時に流れていたシーンだったのだ。このシーンも記憶そのままだ。そうそう、男女のキスシーンも本作で初めて目にしたんだったな(当時はチューはホッペにするもんだと思ってたので、キモチ悪いと思った)。当時宣伝ではコメディ映画っぽかったのに、怖いシーンの連続でビビりまくり、映画館からの帰り道、「大勢ヒトが死ぬ映画だったなあ、何人死んだっけ」などと親子で指折り数えたりして。というわけで実に約四半世紀ぶりに再会した映画、しかも幼少期以来だから、その体感時間たるやとてつもないものが。これまで映画観て来てよかったと思います。私にとって一つの区切りとなりました。しまった、私事ばかり書いちゃった。本作、おそらく誰もが楽しめる、出色のコメディ・サスペンスです。でも私が誉めるのは当然、こういった映画が私の価値観を培ってきたのだから。ところで「ちっぽけ男」や「白い男」ってのは、当時の字幕ではもっと差別的な表現でしたね。時代の流れを感じます。
9点(2004-04-18 13:16:14)
3250.  カサブランカ
カサブランカという、一種の異世界が舞台。フム、何となく、むしろSF映画に向いた設定かな、などとも思ってしまうんですけど、製作時においては現在進行形の設定だったわけで、現代の我々が観るのとは受け止め方にも違いがあるのでしょう。さて、あまり多くを語らぬボギー、セリフは断片的。「キミの瞳に乾杯」ってアンタ、またキザな。と思いつつ、ふと気づくと、私もイングリッド・バーグマンの瞳に視線が行ってしまっている。う~む、イカンイカン、もっと映画全体を観なければ、と思いつつも、また我に返るとやっぱり彼女のよく動く瞳を見つめている自分に気がつくのである。という訳で、私もまた、「キミの瞳に完敗」っちゅうことで(チェッ、ダジャレかよ)。でもね、やっぱり映画のラストにおいては、ボギーに惚れこんでしまうのでした。やっぱりシブイね。
9点(2004-04-18 02:15:06)(笑:2票)
3251.  間諜最後の日
そうなんです。「最期の日」ではなくて「最後の日」なんです。だもんで、実はのんびりムードが漂ってます。正直、結構どうでもいいお話かも知れません。後半やや意表をつく展開ですが、どうでしょう、うん、どうなんでしょうね。えへへ。やっぱりあんまり面白くないかも(笑)。前半の雪山、後半の列車など、さまざまな舞台を映画に織り込んで見せてくれるところが、まあ、面白みではあるのですが。
5点(2004-04-18 01:55:30)
3252.  クリフハンガー 《ネタバレ》 
これはねえ・・・面白いと思うよ(笑)。雪山の迫力とストーリーの面白さがよく噛みあった痛快作です。別にあんなに登場人物を片っ端から殺さないでもよかったんだけどね、そこまでしなくても十分面白いんだから。見どころはラスト、宙吊りのヘリの上での死闘をよく見てみよう。ジョン・リスゴーは最初メッポウ強いんだけど、スタローンに噛み付かれた途端、なぜか動きが止まってしまう(笑)。そして敢え無くやられてしまうんだな。スタローンは毒ヘビなのか? まあおそらく、単に編集後の事をあまり考えずに撮影しちゃったんだろう、とは思うのだが。
8点(2004-04-18 01:43:57)
3253.  ジャッジメント・デイ/合衆国が震撼した日 《ネタバレ》 
敵がネオ・ナチというのが新味と言えば新味。でもこの際どうでもよい。いきなりドンパチばっかり続く。背景に流れる音楽もまた、このテの映画にアリガチなB級煽り系音楽・・・と思いきや、これがよく聴くと、おやおや何だか勇ましくも物悲しいメロディ、何だかムード音楽風、いやむしろ演歌調とでも言いますか。さてさて、ドンパチが続く中にも、どうやら映画の主題は、2人の主人公、タネンとPJの友情にあるらしい、という事が何となくわかってくるのだが、残念ながら、2人のうちどっちがタネンでどっちがPJなのか私が認識する前に、早々に一方が死んじゃったよ。これじゃちっとも感動できん。でも、一応泣かせるシーンのつもりなんだろうナ~、という事はヒシヒシと伝わってくる。何しろ、背景の音楽はギター演奏へと変わり、ほとんど古賀メロディかと思わせる泣きのメロディ。さてさて、後半はタネンの活躍なんだけど・・・見どころはすぐにやってくる。まずはホッケー会場での死闘。タネンと敵との銃撃戦の中、何故か選手達はホッケーをやめない。さすがは氷上の格闘技と言われるだけの事はある競技だ。気合いが違う。しまいにゃ、タネンが落としたピストルをパックと間違えてプレーを続ける始末。さすがに不注意だと思うぞ(笑)。それはさておき、その後の展開、敵は核ミサイルのサイロを占拠してしまう。しかもミサイルを操作できる博士を拉致、仲間に引き入れる。まずは政府へ脅しをかけるため、ミサイル一発ぶっ放してやれ! しかしこのミサイル発射のシーンでは、ミサイルを吊るすヒモがあまりにも鮮明に!(見なかったことにしよう)。で、いよいよクライマックス、タネンは仲間と共に、占拠下のサイロへ潜入。敵の数がミョーに少ない気がするが、まあいいでしょう。一方タネン一行の中には、何故か、上述の拉致された博士の娘の姿も。いや彼女の存在はダテではなく、システムに侵入し、ミサイル発射を阻止するという任務があるのだ。かくして、敵の手先となってしまった博士と、それに立ち向かう娘との間で、システム上でミサイル制御の主導権を奪い合う戦いが! 親子でテレビのチャンネル争いをしているかのようで、なかなか微笑ましいぞ! という訳で、結局、敵の野望は無事阻止されるのでした。メデタシメデタシ。う~む。前半のPJの存在は、一体何だったんだ?後半はめっきり忘れられた存在になっちゃった気が。
4点(2004-04-18 00:56:30)
3254.  大殺陣 雄呂血
バンツマの『雄呂血』には到底及ばない。【鱗歌】さん 3点  などと書けば話は早いのだが、そうはいかない。そんな事を書くのは私の役目ではない。私には、こういうヤンチャな映画を持ち上げねばならぬ使命と宿命がある(のかな?)。バンツマ&二川文太郎監督の方の『雄呂血』は、サイレントならではのデフォルメされた描写によって、実に活き活きとした迫力ある世界が築き上げられた、エネルギッシュな作品となっている。さて一方、本作はトーキー、同じ事をやっても新味が無いどころか、リアリティを著しく欠く事になりかねない。そこでまあ、ナンボか抑え気味なのがやや物足りないかも知れないのだが、どうしてどうして、よく見れば、ショットなどに(それなりに)工夫が見られ、なかなかの演出の妙である(---そろそろ話半分に聞いてください)。ストーリーも、サービス過剰な程、無情極まる展開、トテモよく出来た話なので、嫌でものめり込まざるを得ない。雷蔵の精悍そうで実は不健康そうでもある表情が、この荒んだ雰囲気に実にマッチしているんだな。そう、この砂埃に満ちた、荒んだ宿命の世界。シェイクスピア作品の完成度をグッと落としたような雰囲気とでも言おうか(何のこっちゃ?)。そしてラスト! ウム、雷蔵は何人の敵と戦ったのだろう?百人は軽く超えていそうだ。千人はいたか?いや私の記憶では、1万人くらい敵がいたのではないだろうか(←それは多すぎ)。とにかく、約15分にわたる、息もつかせぬ、いや、息も絶え絶えの、凄まじいノン・ストップ・チャンバラが展開! ほとんどランボーですよこれは。バンツマ版に対抗するには、このくらいやらねば到底かなわない、という誤ったリスペクトの結果でありましょう。でもね、こういうヤンチャさのある映画って、やっぱり好きだナア。やっぱり映画はベストワンよりもオンリーワンであって欲しいと思う。ところでこの映画、時代劇なのに、言葉遣いがちょっと現代っぽいところがあるのが気になったんですがどうでしょう。この当時「道路工事」なんて言葉あったのかなあ。
9点(2004-04-17 00:40:37)(良:3票)
3255.  シュレック
こういう作品は賞味期限がありますね。だからさすがにそろそろレビューしとこうかと。やっぱりCGはスゴイですよ、充分見どころになってます(今の所、まだ)。でも内容的には、ディズニーに対抗しようというその一点のみのアイデアで、勢いで作っちゃったみたいなところがあって、どうも充分に練られた作品に思えない・・・単に「裏返し」にしただけでは「意表をつく」という所までは至らない訳で。だもんでラストも、別にビックリはしませんでした、「ああ、やっちゃったか」ってな感じ。
6点(2004-04-11 17:20:00)
3256.  千年の恋 ひかる源氏物語
松田聖子が歌いながら空飛ぶ映画だ、という噂は聞いていたのですが、いくら松田聖子でもそこまではしないだろうから、もしかして、まねだ聖子のスタンドインじゃないだろうか?と思ったのですが、よくわかりませんでした。ところで、この映画がヒットした理由、なんとなくわかりますね。有名女優がたくさん出てきて次々にラブシーンを演じ、それでいて相手役の「男優」も実は女性が演じているという、この安心感!!こうでなくては!! ってなところではないでしょうか。内容のブッ飛び具合も、かなりよく飛んでますし、機会があったらもう一回観てもいいなあ。
3点(2004-04-11 16:39:47)(笑:2票)
3257.  セイヴィア 《ネタバレ》 
深刻な内容なのに低予算ぶりが目につくのはイタイ。いや、別に金かけりゃいい、って訳じゃないけど、全編に漂う雰囲気は紛れも無くB級映画のそれ、演出に見るべき点がどうも乏しい・・・そのくせ描写は過激、こうなるとどうしても、過激な描写がウソくさく見えちゃうんだなあ。細かい話だが、冒頭で息子に掛けてもらった十字架のネックレスが、最初は服の上だったのに、後のシーンではいつのまにか服の下に。こんな大事な映画上の小道具、もう少し大事に扱ってくれなくては。まあそもそも、ストーリーのキッカケとなるべきショッキングな(ハズの)この冒頭シーン、映画全体に対してさほど意味を持ってるようには思われない。デニス・クエイドの狂気はすぐに映画から顔を消してしまう、いや、それどころか、映画全体がデニス・クエイドの一人相撲。他のキャラクターにはことごとく魂が感じられず、そのくせ一方ではデニス・クエイドの演じる主人公は、どこまでも「市民的」、アメリカ人を代表してくれる、実に安心感溢れるキャラクター。映画構成上のバランスと言やあそうかもしれんが、こんなフツーのオヤジに虐殺されて、その後何も語られないイスラム教徒の扱いって一体?逆にバランス悪いぜよ。エピソードが単発で、うまく積み重ねられていかない。だもんで、映画の登場人物と、映画を観る側との距離は、映画を通して近付きも遠ざかりもしません。この流れの弱さのため、最後に主人公が銃を海に捨てるシーンも、象徴的なシーンに成り切れないんだな(映画としちゃあ直接的過ぎる程のメッセージなのにね)。まるで銃が不要になったから捨てちゃった、てな感じ。と言う訳で不満は色々あるのですが・・・でもね、ところどころはイイんですよ。迷彩服姿でオシメ洗うシーン、オシメを銃にかけて乾かすシーン、主人公が「争い」から身を退いていく様子を象徴してます(こういう描写を上手く発展させられていたら!)。あと個人的には、ラストの港のシーンで、主人公のそばにあるベンチ、このシーン何だか好きなんだなあ(なんでだろうね?)。
6点(2004-04-11 15:16:11)
3258.  ウエスト・サイド物語(1961)
名作とか芸術作とか、そういう呼び方をするのは(個人的に)違和感がありまして。だってこれはバカ映画の範疇に入るでしょ?(ミュージカルは大抵バカ映画という話も?)。ただ~し。コレは、とにかく念の入ったバカ映画、見ごたえある、壮大なバカ映画です。いわば、登場人物がことごとく竹中直人・渡辺えり子ペア、とでも言いますかね、観ててとりあえずは唖然とします。さらに映画後半では「おいおい、歌ってる場合じゃないだろー」と言いたくなるシーン続出。一方乱闘シーンなんかは実に手際よくてホノボノとしています。でもいいんだナ。ちゃんと映画の世界に引き込んでくれますからね。バルコニーのシーン(に相当するシーン)なんかも、実に印象的に迫ってきます。音楽は、いいです。今更言う事もないか(笑)。別にわたしゃバーンスタインの指揮はそんなに好きじゃなくてCDも殆ど持ってない。まして純音楽作品の作曲家としては、本人は自作を生前よく演奏してたけど、どうだろう、果たして音楽史に残るかどうか? でも、本作の音楽は、ウマイ!こういうのは確かにウマイね。聴かせます。
8点(2004-04-11 02:34:33)(笑:1票)
3259.  シャレード(1963)
やっぱりヘンリー・マンシーニって人は凄いなあ。テーマ音楽が有名なので、その部分ばかりが注目されがちだけど、映画音楽全体をよく聴いてみよう。誰の耳に馴染み易いメロディのテーマ音楽をちゃんと提示した上で、要所要所では様々な技巧をこらした現代的な響きも聴かせてくれる。それでいて音楽の統一感も失っていない! 勿論この映画の魅力は音楽だけではありません。ヒトクセもフタクセもある登場人物たち。特にジョージ・ケネディ、彼は義手という設定だが、時々、手が長すぎるゾ!(←どうでもいいけど)。また脇役ですが、あのヒトのいい収集家も忘れられません。そして意外なストーリー展開。何の予備知識も無く観たお陰で、見事にしてやられました。撮影についても、暗闇の使い方が(ちょいとキメ過ぎのきらいもあるが)実に印象的で、サスペンスを盛り上げます。満足感あふれる一本です。
9点(2004-04-11 02:05:14)
3260.  赤い河 《ネタバレ》 
とにかく牛の大群。その暴走する様は圧巻。これぞまさしく「赤い河」だわい、などと言うと、まるで『黒い絨毯』と同じネーミングセンス(笑)。まあホントは映画の舞台がRed Riverなんですけども。それでもやっぱり牛の群れは濁流に見まがうほどの迫力。『キートンの西部成金』にも引けはとらない! この牛の大暴走、夜に砂糖をドロボーしようとした奴が食器をひっくり返して大きな音をたてちゃうのがきっかけだけど、この食器のひっくり返し方が実に大袈裟でドリフのコントみたい(笑)。←笑ってる場合ではないんだな、その後の展開が。やっぱりジョン・ウェインは翳のある役が似合う。とりつかれたような表情と、異常な目の輝き。強行軍の末、ついにクーデターが発生、トムとマシューの関係は修復不可能なものへと。ううむ、苦労を共にし、最終的な目的も同じハズなのに何故反目しあわねばならぬのか、と切ない気分に。で、なんとかならんものか、と思って観てると、本当に最後なんとかなっちゃった(!)。アレ、そんなんでいいの? いいんです、多分。映画冒頭のエピソードが後半のストーリー展開によく効いていて、「厚み」が出ているからこその説得力。牛のド迫力、ジョン・ウェインのド迫力、それらをコントロールするエピソード群、その辺りのバランスが本作の魅力ですかね。
9点(2004-04-11 01:40:33)(笑:1票) (良:1票)
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53699.33%
665116.45%
7125131.61%
890322.82%
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