321. シコふんじゃった。
偏見・差別と思いつつも,個人的に邦画に対してはついつい評価が厳しくなりがちだ。退屈な日常性を淡々と描いて心温まるとか,逆にアブノーマル極まりない素材に妙な文学性を持たせてみたり,どうせ洋画になんか逆立ちしてもかなうわけない,と常々思ってきた。しかし,少なくてもこれは別だ。別に目新しいモチーフでもないし,強烈なテーゼも特別感じられない。等身大の人間たちが,自分の為すべきことにひたむきに取り組んでいるだけである。その姿の一つ一つの何と微笑ましく,且つ魅力的なことか。所詮お気楽な娯楽作,と馬鹿にしてはならない。こうした絵を撮れる人間が存在する邦画こそ侮るなかれ,と自戒することになった。見事と言うより他はない。 9点(2002-01-05 23:23:14) |
322. ハムナプトラ/失われた砂漠の都
どんなもんか見ようと思いつつ2年,やっと見ました。意外(失礼!)にいけるじゃないですか。ブレイダン・フレイザーは美形じゃないけどタフそうでで格好いいし,2丁拳銃も決まっていた。あの変な虫等グロな場面は多々あったけど,見事すぎるCG処理に感服。ツボを心得た演出が,お約束と知りつつも妙に心地よかったり・・・。勿論第一次大戦後の同じエジプトが舞台と言うことで「レイダース」とかぶりはしたけど,あれから20年たったし,十分楽しめたからいいか,と思いました。ここ数年では最も楽しめる娯楽作としてお薦めです。曲はもはや大ヴェテランとも言うべきJ・ゴールドスミスだから,悪かろう筈がないのですが,娯楽作品だけに,結構肩の力が抜けた印象でした。(「エグゼクティブ・デシジョン」よりは,はるかに上等と思います。) 8点(2002-01-05 22:56:19) |
323. 耳をすませば(1995)
ジブリでは「海が聞こえる」とともに最も地味な作品と思います。淡々と日常が語られる感じで,無用に力むことなく,私は良かったと素直に思うことができました。宮崎監督には今後もこうした路線を是非・・・と思うのですが・・・ 8点(2002-01-02 21:50:14) |
324. ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY
私も息子と見ました。前半の遺跡倒壊の場面あたりは,緊迫感があって良かったのですが,息子が飽き始めると共に私も眠くなってしまいました。ティガの最終回はセブンを越えた,と友人が言っとりましたが,未だに数ある円谷特撮でセブンを越えるものが出てこないのが実態です。円谷フリークの方々には,ぜひリメイク版のセブンがお薦めです。 5点(2002-01-02 21:29:36) |
325. レイズ・ザ・タイタニック
封切り当時,すげー評判悪くて(東宝系だったが,同時上映が「がんばれタブチくんーああつっばり人生」だったことからも,扱いの低さが窺える。),私なぞ招待券を貰ったから見に行っただけだった。ところが,タイタニック号引き上げに関して,東西両陣営の微妙な利害関係が生じ,政治的な駆け引きやすったもんだがあり,結構見応えのある作品であったことが驚きだった。私も良識有るラストシーンに○です。 7点(2001-12-31 21:34:09) |
326. セーラー服と機関銃
私も,めだか組にか・い・か・ん~。確かに薬師丸が持って乱射したのは,M3カービン,つまりグリースガンでした。 5点(2001-12-31 21:17:33) |
327. ジュマンジ
見事なCG処理にびっくり。こんなに凄くて良いのかな,と見当違いなことを思ってしまった。ま,家族で楽しめたから,いっか。 6点(2001-12-31 21:06:17) |
328. 風の谷のナウシカ
84年作品というから「ラピュタ」の2年前,「カリオストロの城」の5年後。宮崎監督の長編劇場オリジナルとしては初めての作品では?導入の混沌とした描写がよくわからんぞ,と思っているうちにいつの間にか,作中に引っ張り込まれていた感じ。恐るべし宮崎マジック,と当時感じた。以降私にとってジブリの作品は,特別な存在となっていったのだが,残念なことに,近年は?という作品も多くなってきた。 8点(2001-12-31 20:45:42) |
329. O嬢の物語
なる程,↓お二人のご意見,大変説得力に満ちた内容で感心いたしました。異常性欲を純愛に昇華させることにそもそも無理があるので,私のように良からぬ興味本位で見た奴等は満足する訳がないのでしょう。 4点(2001-12-31 20:30:53) |
330. エマニエル パリの熱い夜
原題はDigital Paradiseだそうで・・・・・。日本語表記の名前がちょっと変わって・・・。でも,やってることがさっぱり変わらないんだよな・・・ 4点(2001-12-31 20:21:20) |
331. エーゲ海に捧ぐ
池田氏が亡くなってどれぐらいたったでしょう。今となっては,語られることもほとんど無くなった感じですが,彼にとって,そして邦画史にとってこの作品とは何だったのでしょう。私が本作を見たのは,もうずいぶん前になりますが,ついついそっちの描写にばかり目がいってしまったことが思い出されます。ま,それだけの作品,と片づけてしまったら身も蓋もないのでしょうが・・・。私にとってよくわからない作品,としか言いようがありません。 5点(2001-12-31 20:17:22) |
332. アメリカ物語
スピルバーグがディズニーの向こうを張ってアニメに挑んだ野心作か?と思ったが,製作・監督のドン・ブルースは,以前ディズニーのアシスタント・アニメーターを長くつとめた人だけに,近年のディズニーのアニメーション作品より余程リアルで色彩的にも落ち着いた印象を受ける。内容は,19世紀末にロシアからアメリカを目指したネズミの一家が嵐で親子離ればなれになり,流れ着いたアメリカでようやく・・・,という目新しいものではないが,「愛と勇気」という陳腐(失礼!子ども向きだから良いのですね)なモチーフを最大限に使って,とても上質なファンタジーに仕上げている。家族で楽しめることうけあいである。曲はジェームス・ホーナーだけに素晴らしく,ボーカルにジェームズ・イングラムとリンダ・ロンシュタットという大物を配しているあたり,気合いが感じられる。特にエンド・クレジットは素晴らしい。 9点(2001-12-31 19:56:33) |
333. 海がきこえる<TVM>
若者に人気の氷室冴子の原作。高知と東京と,何気ない日常の生活を割と淡々と綴っている。やっぱ美人は徳だ。などと思った以外,私には余り印象に残らない作品。この後の「耳をすませば」の方がどちらかというと好きだ。 6点(2001-12-31 19:34:53) |
334. 007は二度死ぬ
最近新聞で読んだのですが,今から30数年前,ハワイのホテルでシャワーを浴びようとしていた丹波哲郎は,ドアがノックされたので出てみると,何とショーン・コネリーが立っていたということです。鍵をとじこんだか何かで,自分の部屋に入れなくなったので最寄りの部屋のドアをノックしたということですが,これがきっかけでこの2人の共演が成立することになったそうです。姫路城をバックに丹波の率いるニンジャ軍団(?)が手裏剣を投げていたり,日本の漁夫に化けたつもりのボンドが全くそれらしくなかったり,と結構笑える部分があって,所詮英国人の見る日本のイメージなんて・・・と思ってしまいますが,当時の東京の雰囲気が妙に懐かしかったり,プラモデルでしか知らなかったトヨタ2000GTの実際走る姿が見られたり,浜美枝さんが美しかったり・・・と見どころもいろいろとあり,シリーズ中では私のお気に入りの作品です。 8点(2001-12-29 21:30:52)(良:1票) |
335. 哀愁
「風と共に去りぬ」とともに数少ないビビアン・リーの出演作ですね。60年前のロンドンのクラシックな雰囲気がたまりません。それにビビアンの美しさがぴったりとフィットしている感じで,わたしにとってはわりとお気に入りの作品です。↓【☆】さんのおっしゃるように,私も原題に忠実な訳が良かったと思います。蛇足ですが,Waterloo Bridge駅は,今もテームズ川の右岸にあります。偶然私が見たときは,周辺の雰囲気は勿論当時と様変わりをしていましたが,やはり独特の感慨がありました。 8点(2001-12-29 21:03:47) |
336. ビーン
ずらりと並んだビデオソフトの中から,私が選んだのがこの「劇場版ビーン」でした。そうか,皆さんおっしゃるようにテレビ版のしゃべらないビーンを見れば良かったのか。でも,そんなひどい映画でもなかったと思うけどな・・・。割と笑えたし・・・。今度テレビシリーズを見てみることにしましょう。 6点(2001-12-29 20:50:30) |
337. Shall we ダンス?(1995)
割とお気楽にさくさくストーリーが進んでいった感じ。ま,大上段に構えたりせず,割と日常的な雰囲気だったのがこの作品の良いところなのかも。それにしても,本職のダンサーを主役に据えるなら,いくらなんでももうちょっと演技のできる人間を,てなわけにはいかんかったのかいな・・・。 5点(2001-12-26 00:18:49) |
338. 007/消されたライセンス
皆さん賛否両論のようですが,私はやっぱりティモシー・ダルトンは駄目だなぁ。確かに,ロジャー・ムーアの後半の作品は,どれがどれか制作順も内容もごっちゃになった感じだけど,これと「リビング・ディライツ」はもう一回見ようとは思わない・・・・・。 5点(2001-12-26 00:04:31) |
339. 逃走迷路
お二人とも↓かなり手厳しいようですが,私は古き良き時代(と言っても大戦中だけど)のアメリカを感じながら,はらはらどきどきのヒチコックの世界を結構楽しみました。後年のヒチコックの「北北西に進路をとれ」のラシュモア山の場面は勿論,「007 美しき獲物たち」の金門橋のシーンなどは,本作の自由の女神の場面が影響しているのでは?思ってしまいました。 7点(2001-12-23 19:04:59) |
340. トーマス・クラウン・アフェアー
私も「華麗なる賭け」の方に軍配を上げます。ピアーズ・ブロズナンはスタイリッシュでかっこいいけど,ヒロインがあれじゃな・・・・・。今いち感情移入できなかったです。曲は,久々(「スパイ・ハード」か「がんばれルーキー」以来?)のビル・コンティだったけど・・・。む 5点(2001-12-23 18:56:52) |