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まいかさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 220
性別 女性
ホームページ http://plaza.rakuten.co.jp/maika888/
自己紹介 正直、生まれは平成じゃないです。かなり、昭和なムード。昔みた映画を思い出しながらレビューしますので、記憶がずいぶんあやふやかも。なにか変なところがあったら、http://plaza.rakuten.co.jp/maika888/のほうにツッコんでおいてください。

好きな女優
 「或る夜の殿様」の山田五十鈴、「近松物語」の香川京子
好きな男優
 「お茶漬けの味」の佐分利信
好きなキャラクター
 グレムリンちゃんとマシュマロマン

☆評価基準
10点:超絶。ほとんど奇跡。
9点:傑作。かつ大好きなんだもーんッ!
8点:傑作だし、好きデス。
7点:素晴らしいです。好みの映画です。
6点:まあ、悪くないと思います。
5点:なにか気になるものはあります(~~;

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21.  時をかける少女(1983) 《ネタバレ》 
なにげにちゃんと見たのは今回がはじめて。正直なところ、期待値は高くなかったのだけど、意外なくらいの名作っぷりにビックリ。よくもわるくも、大林宣彦の作風ってずっと変わらなかったのね(笑)。初期の作風が晩年まで維持されてたのだなァと思う。綺麗なリマスター映像のせいもあり、あまり古さを感じませんでした。断崖絶壁の海岸のイメージなども、晩年の作品まで維持されてますよね。 ノスタルジックな感傷趣味やロリコン趣味はやや気持ち悪いところもあるけど、知世の演技は懸念してたほど悪くなかったし、MV風のエンドクレジットも可愛かったです。尾道の町並みも美しいと思いました。 内容的にも、のちの角川版や細田版にくらべて物語の深みを感じる。とりわけ重要なのは、吾朗ちゃん(尾美としのり)の位置づけです。角川版の吾朗や細田版や津田功介にはほとんど存在意義がありません。しかし、大林版における吾朗の存在はきわめて重要だと思える。 主人公の芳山和子が深町くんに抱いた想いは、じつは吾朗ちゃんへの想いだったわけです。いわば、深町くんというのは「吾朗ちゃんの代理」だった。それはちょうど『さびしんぼう』において、尾美としのりが富田靖子に抱いた想いが、じつは母親(藤田弓子)への想いだった、という構造に似てる。さびしんぼう(富田靖子)は「母親の代理」だったのです。これらは、おそらく「もっとも大事な人がもっとも身近にいることに気づく」という愛の物語ですよね。 他方で、老夫婦(上原謙&入江たか子)にとっての深町くんは、幼くして亡くなった孫の代理でした。死者を代理することで、存在しえなかった人物が現出している。それは、たとえば広島や長崎の歴史において、存在しえなかった誰かを現出させるような不思議なパラレルワールドです。これは、たんなるタイムリープの物語ではなく、作り変えられた記憶を経験するマトリックス的な物語だといえる。 個人的には、ロリコンとノスタルジーの入り混じったセンチメンタリズムが苦手なのだけれど(それをいちばん感じるのは子供が指の傷を舐め合うところ)、この映画の場合、それがSF設定の肝になってるのは否めない。その意味で、これは「アイドル映画」というよりも、日本を代表する「SF映画」として評価すべき作品だと感じました。
[インターネット(邦画)] 8点(2024-02-26 06:45:37)
22.  ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 《ネタバレ》 
第1作よりは、だいぶ面白かった。ゴシックファンタジー的なテイストの映像も雰囲気があってよかったし、バックビークの動きのスペクタクルも見事でした。 とはいえ、さすがにシリウス&ルーピン&ペティグリュー&スネイプの4人の過去の関係については、映画を観ただけではよく理解できず、「なんか敵味方の入り混じる複雑そうな話だな」と思うばかりでした。そもそも学校側が誰の味方なのかも謎だった。ややこしい部分はあえて端折ってるのか、それとも表面だけをなぞる形にしてるんでしょうか? 水辺の対岸に現れたシシ神さまは、どう見ても「もののけ姫」でしたね。それから、空飛ぶホウキや、透明人間マントや、タイムワープ時計などの道具も、どんどん「ドラえもん」的になってる気がする。
[地上波(吹替)] 8点(2024-01-27 02:01:55)
23.  ハリー・ポッターと賢者の石 《ネタバレ》 
なにげにちゃんと観たのは今回が初めて。映像はそれなりに凝ってますが、話の展開が早すぎて雑な印象。ニコラス・フラメルの石の話が出てきたあとは、だいぶ話が繋がってくるけれど、前半部分はつながりのうすい散漫なエピソードの羅列で、原作を読んでない人間には何をやってるのかよく分からない。とくにハグリッドが迎えに来るまでの序盤は、最低でも30分ぐらいかけて丁寧に描いて欲しかった。 原作一巻分を1本の映画に詰め込む前提に無理があるのだろうから、もっとエピソードを絞って脚本化すべきと思うのだけれど、ダイジェスト的にでも全エピソードをつめこんで映像化するのが映画の役割だったのかしら?? イギリス人はこれで満足してるのかなあ。BBCあたりがテレビシリーズにしたら、もうちょっと丁寧で質の高い作品に出来そうな気がします。 ちなみにFilmarksは4/5点。映画comは3.7/5点。意外なことに、みんシネが5.5/10点でいちばん低い。実際、6点前後が平均点として妥当なところだと感じます。
[地上波(字幕)] 7点(2024-01-13 03:00:04)
24.  暗殺の森 《ネタバレ》 
町山智浩の解説付き上映で観てきました。 なぜイタリア人のベルトルッチが、フランスや中国やアフリカやインドを舞台にして映画を撮ったのか、以前から疑問に思っているのですが、この映画ではイタリアとフランスが対比されているので、この後にフランスで「ラスト・タンゴ・イン・パリ」が撮られた理由もそのことに関係するのかもしれません。また、町山智浩の解説によれば、この映画は「ラストエンペラー」の構造によく似ているとのこと。つまり、みずからをファシズムの檻の中に閉じ込めた男の物語なのですね。のみならず、同性愛や舞踏会のモチーフの使い方もよく似ているとのことです。 また、町山は「ベルトルッチが師匠ゴダールのような左翼になりきれなかった」との趣旨の話をしていました。たしかにベルトルッチは(思想的にはファシズムに否定的だったとしても)、なんだかんだでファシズムのグロテスクな美しさを浮かび上がらせている面があるし、複雑ながら結果的にファシズムと同性愛の親和性を認めてしまっているようにも見える。つまり、思想的にはファシズムを否定していながら、美学的には肯定しているように見えるし、政治的倒錯が性的倒錯に重なり合うファシズムの美学的誘惑から逃れていないように思えるのよね。逆にいうと、ゴダールは、その種の「美学」に懐疑的だったのでしょう。 これがベルトルッチの最大の魅力であると同時に危うさでもあり、そういうところは日本の鈴木清順にも近い気がします。ヴィットリオ・ストラーロの映像も、そういう側面から批評的に捉えねばならないのでしょうし、坂本龍一の音楽だって、やはりゴダールの批評よりはベルトルッチの美学に近いんじゃないかと思います。さらにいえば、これはベルトルッチのセクハラ問題とも無関係ではないかもしれない。 でも、作品の素晴らしさは傑出しているし、ジョルジュ・ドルリューの音楽もヤバかったし、やっぱり9点はつけたくなります。
[映画館(字幕)] 9点(2023-11-11 10:06:11)
25.  ゴジラ-1.0 《ネタバレ》 
この映画の怖さは、スペクタクルとしてのゴジラの怖さもさることながら、それにもまして戦争のさまざまな記憶を蘇らせるところにある。それはたとえば特攻の記憶であり、被爆の記憶であり、孤児や娼婦があふれかえる敗戦後の悲惨や混沌の記憶です。 庵野秀明の「シンゴジラ」は岡本喜八を模範にしたと言われるけど、おそらく今作が模範にしたのは関川秀雄&伊福部昭による「ひろしま」や「わだつみの声」、あるいは今村昌平の「黒い雨」や山崎自身の「永遠の0」、あるいは「火垂るの墓」や「この世界の片隅に」のような諸々の日本の戦争映画だったのではないかしら? ちなみに「わだつみ」とは一義的には海神のことですが、それは同時に戦没学生の比喩でもあります。 これほど陰鬱な作品とは予想していなかったので、よくもわるくも驚きました。浜辺美波がこれほど荒んだ女性の役で登場するとも思わなかった。おそらく今作は、ゴジラを題材にした戦争映画の極北でしょう。つまり《初代ゴジラの精神に戻る》というのは、たんに「人間の味方」から「人間の敵」に戻るという生易しい話ではなく、「怪獣エンタメ」から「社会派作品」に戻ることを意味するわけですね。そのことを思い知らされた。 もし米国で怪獣を題材にした戦争映画を作れば、痛快な勝者の物語になるでしょうが、日本でそれと同じことをすれば、おのずと敗戦の陰惨なトラウマを呼び起こすことになる。今作のように《初代ゴジラの精神》にとことん振り切ってしまうと、おそらく一定の割合の観客は、その戦争の記憶の陰鬱さや心理的負担に耐えきれず、結局は「いつもの怪獣エンタメに戻してほしい」「痛快な怪獣バトルが観れればそれでいい」と言い出すはずです。したがって、日本のゴジラは、たえず「怪獣エンタメ」と「社会派作品」の間を往ったり来たりするしかないでしょう。 なお、浜辺美波がゴジラよりも不死身だったり、クレーンが折れても船が転覆しなかったりするのは、ツッコミどころではありますが、ごく常套的な観客サービスであって、とくに作品の欠点とは感じませんでしたし、神木隆之介をはじめとする演者の芝居も上出来で、演出上の欠点もとくに感じませんでした。  追記:ゴジラとワダツミについての細かい話は自分のブログにでも書きます。 音楽もかなり怖かったです。伊福部の「ダダダン、ダダダン」を裏返したような音型のミニマル。佐藤直紀は何か賞を獲るかもしれませんね。  追々記:金曜ロードショーで再鑑賞。字幕のおかげで聞き取りにくい台詞も把握できました。あらためて見たら、クレーンだけが折れたことには違和感なかったけど、むしろゴジラを引き上げるときに、援護艦隊と短時間でワイヤーを結んだことのほうが違和感あったかな。それから(これは演出の問題でもありますが)前半の神木くんの演技はちょっとヘタだね(笑)。でも、後半は素晴らしかった。あと、ゴジラの動きも(海外版ほどではないものの)ちょっと速すぎるところが気になる。象やキリンもそうですが、やはり大きな生き物は動きが遅いほうがリアルだよね。浜辺美波の首筋の痣は、初見のときは気づかなかったけど、あらためて見ても、言われなきゃ気づかないほどの目立たないものなんですね。…それにしても、東宝のプロモーションはお見事です(笑)。2本目のプロジェクトはどの程度進んでるのかしら?1本目を超えられたら大したものだけど、さてどうでしょうね。
[映画館(邦画)] 9点(2023-11-10 13:42:24)(良:3票)
26.  風の谷のナウシカ 《ネタバレ》 
実質的なジブリ第1作(正確にはジブリ設立前)…という意味で記念碑的な作品ではあるけれど、やはりこれを映画化するのはちょっと無理があったのかなあ、という気がします。神話的な魅力はありますが、世界観があまりにも壮大すぎて、これを見ただけでは物語の構造が理解できないし、唐突なハッピーエンドにも置いてけぼりを喰らいます。腐海の下に清浄な世界が存在することの意味も分からないし、出てきたとたんに溶け落ちてしまう巨神兵が何だったのかも分からないし、瘴気に汚染された森と谷がどうなったのかも分からないし、戦争が終結したのかどうかも分からない。 数十年ぶりに観ましたが「よく分からない」という印象は同じです。今回はテレビの字幕付きで見たけれど、初見のときは音声だけだったので、なおさら理解するのが困難だったと思う。 やはり、これは原作への入り口なのでしょう。この映画だけで満足できてしまう人は、映画どまりでもいいのだろうけれど、映画に納得しきれない人は、原作を読んで、さらに深く苦悩させられるわけですね(笑)。 ちなみに、あらためて観てみると、作風がかなり「コナン」っぽいなと思いました。終末的な世界観も、風景や町並みも、メカニックも、人物造形も、ヒロインを含めて女性のバストが大きいところなども「コナン」っぽいし、久石譲なのに電子音楽が入ってくるところも「コナン」っぽいです。 それにしても、のちのエヴァvs使徒の物語を考えると、ここで庵野秀明が巨神兵を描いたのは運命的だったのですね。ナウシカの物語とエヴァの物語は隣り合っているように思えてきます。エヴァってのは、ある意味「ナウシカ外伝」もしくは「シン・ナウシカ」なのでしょうね…。
[地上波(邦画)] 8点(2023-07-08 18:52:51)
27.  タイタニック(1997) 《ネタバレ》 
予算的にも技術的にも、よくこれだけの映画が撮れたなあと感心します。脚本も緻密に練られていますが、そのうえで演出や特撮などを完全に制御できなければ、これだけの作品を実現できませんよね。 商業的にみると、レオナルド・ディカプリオのスター性や、セリーヌ・ディオンの歌の素晴らしさや、ラブストーリーの魅力だけでなく、歴史的な悲劇への関心もあるし、巨大なスペクタクルへの興味もあるし、ヒットの条件がいろいろ揃ったオールマイティな作品。さらに実際の映画を見てみると、メカニカルな部分の面白さがあったり、歴史科学ドキュメントとしての面白さがあったり、当時の欧米社会の内実を垣間見せる側面もあったりします。 タイタニック号は上流階級の人々を乗せた豪華客船というイメージがありますが、じつは三等旅客や船内の肉体労働者は貧困層だったわけで、上部と下部に分かれた船の構造がそのまま欧米の社会階層を象徴しており、そこからロミジュリ的な身分違いの恋が生まれ(デッキに立つヒロインを見上げるディカプリオは、バルコニーに立つジュリエットを見上げるディカプリオに同じ)、最後にはあらゆる階層の人々がもろともに沈んでいく物語的ダイナミズムが構成されています。 ヒロインが船首に立ってバックハグされるシーンが有名ですが、じつは物語的にいうと船首よりも船尾のほうが重要で、ヒロインは最初に自殺を試みたときにも最後に船が沈むときにも、同じ場所で貧しい絵描きの男に助けられます。船体が縦になった後、いったん真っ二つに折れて、ふたたび縦に沈んで船尾が没するまでの実際の経緯を、天地がひっくり返るようなスペクタクルや人々が海に落下していく恐怖だけでなく、主人公の男女が生き抜くドラマティックな物語にもうまく活かしている。 前半では、貧しい絵描きの青年が偶然にも船に乗り込んで上流階級の人々に交わっていく恋と冒険とが描かれますが、後半には、斧で手錠を断ち切るホラー展開とか、浸水する船内でのパニック展開とか、縦になった船から人々が転落していく恐怖とか、明るい星空のなかを沈んでいく船体のスペクタクル的な美しさとか、長時間の映画にもかかわらず最後まで見どころが多い。細かい点でいうと、汚い唾を飛ばしたり、コートを盗んだり、ポケットに宝石を入れたり、企業利益を重視する社長が船長に会話したりするシーンまでが、すべて後半への伏線として繋がっていく脚本も上手いです。 主演の男女以外にもたくさんの登場人物がいて(実在の人物がかなり含まれるらしいのですが)、それぞれに最後の選択が違っており、そこからキャラクターの背景も浮かびあがるのですね。とくにヒロインの婚約者の男と従者は、ピストルを振り回したり、幼い子供を利用したりして、それまでにも横暴な方法で成り上がった米国の一族であることが想像されます。
[地上波(字幕)] 10点(2023-07-02 01:04:24)(良:3票)
28.  コーダ あいのうた 《ネタバレ》 
「エール」のほうを先に観ました。基本的なストーリーは同じですが、細かい部分でアレンジが加えてあります。「エール」はよく言えばリアルなのですが、そのぶん下世話すぎて醜悪なところもあるし、登場人物にもスッキリと共感しにくいところがあります。「コーダ」のほうは、下世話な要素が抑えられていますし、人物造形もよりシンプルになっており、両親にも共感しやすいし、兄貴や彼氏や女友達の位置づけも明確になっていて、全体として納得感を得やすい形に整えられている。 それにしても、目のつけどころさえよければ、リメイクでもオスカーが取れてしまうということですよね。 余計なお世話かもしれませんが、「コーダ」を先に見てしまった人は「エール」を見ないほうがいいかもしれません(笑)。
[地上波(字幕)] 8点(2023-06-17 14:01:47)
29.  ガメラ2 レギオン襲来 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。 平成ガメラ3部作をすべて配信していましたが、第1作は集中力がもたずに途中で放棄。戦術シミュレーションのドキュメントみたいな作風が『シンゴジラ』の原型になったそうですが、肝心の樋口真嗣の特撮は期待ほどではありませんでした。遠景のスペクタクルは美しかったものの、近景の映像は魅力に乏しく、『シンゴジラ』で蒲田くんをクローズアップにした映像のインパクトには程遠かった。 こちらの第2作は、SF大賞を獲っただけあって脚本の内容が興味深く、「地球外から生命の種子がもたらされる」という水野美紀の話などは、先日の「小惑星でアミノ酸が見つかった」というニュースを予言したかのようでした。東日本震災の15年前の作品ですが、「半径6キロに避難命令、半径8キロに避難勧告」などと言いつつ仙台の壊滅を描いたのも予言めいている。NTTの職員がインターネットやコンピュータを駆使してますが、これも当時としては最先端だったと思う。 ただし、映画としての出来は平凡です。 宇宙生物の実態が明らかになって、ススキノに巨大植物が現れる序盤は興味深く、スペクタクルとしての魅力もあったし、終盤で怪獣どうしが戦う夜のシーンの特撮映像もよく出来ていたけれど、いかんせん中盤部分が退屈でした。つまり、怪獣の生態を解明して撃退方法を検討していく部分ですね。これは日本の怪獣映画の宿命かもしれないけど、この部分がどうしてもつまらない。ミステリー小説でいえばトリックの解明と犯人捜しにあたる部分なので、面白くすることも不可能ではないと思うけど、たいていの怪獣映画はこの部分で失敗しているのだと思う。撃退のロジックがややこしいからなのか、最後に怪獣が死んだ理由もよく分からず、なんか呆気なく終わってしまった感じです。 怪獣の撃退方法にかんしては、どれだけ緻密なロジックを作っても、しょせんは荒唐無稽なファンタジーなのだから、そんなものをゴチャゴチャやられても仕方ないのよね。むしろ時代劇の「大魔神」みたいに、この要素を取っ払ったほうが怪物映画としては面白い。伊藤和典の脚本は詳細に作られてるんだろうけど、映画のほうはそれを具現化するのに精一杯で、およそ物語としてのエモーションに乏しい。吹越満の役どころは、たぶんオタクっぽいインテリという設定なのだろうけど、やや軽薄なキャラが緊張感を削いでいる。少女とガメラが交信する神話的要素も、なんだか取ってつけたような感じで人間ドラマとして機能していない。 また、宇宙生物は意志をもたない植物のほうが不気味だったから、意志をもつ動物になった途端に怖さが半減してしまったのは、かえってマイナスポイントかもしれません。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-03-26 00:56:10)
30.  日本橋(1956) 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。 青や紫を多用した画面は泉鏡花の薄気味悪い世界観をよく醸し出しています。これはきっと撮影所の技術の賜物だろうし、もともとの戯曲の舞台美術にも多くを負っているのかもしれません。その映像の美しさだけをいえば、のちの鈴木清順の大正3部作にも比肩しうるものだと感じます。 しかし、戯曲をそのまま敷衍したような散漫でメリハリのない脚本はまったく要領を得ず、無駄なシークエンスが多いわりに物語の肝がさっぱり見えてこない。のっぺりした脚本が鏡花らしいと言えばそうも言えるかもしれませんが、もうすこしポイントを絞った明瞭で簡潔な脚本に出来るだろうと思わずにはいられない。 冒頭のシーンは幕が上がって路地が出現するところから始まりますが、そこが演劇的空間であることを示唆するよりも、なにより「路地」や「橋」の意味づけを明確にすべきです。登場人物の関係性や心の確執についても、たんに戯曲のセリフで説明するのでなく、もっと映画的な手法に置き代えて表現すべきだろうと思う。蛆虫が湧くという赤熊の毛皮も、舞台演劇ならばともかく映画の服装としては漫画じみた感がありました。 画面の美しさには9点以上つけたかったところですが、市川夫妻の脚本と演出には才気も創意も感じられず、7点以上はつけられません。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-03-19 22:34:54)
31.  浮草 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。昔いちど観たはずだけど、まったく中身を忘れていました。 カラー時代の小津のエロコメディの文体で撮られていることに加え、家族ではなく旅芸人を題材にしたリメイク作品であること、関東ではなく関西(小津の故郷の三重県)を舞台にしていること、松竹ではなく大映で作られたこと…など、いくつかの点で特異性があります。キスシーンが多いのも意外だし、杉村春子と京マチ子の対決ってのも、いま考えるとスゴいことだなあと思う。 リメイクしただけのことはあって、お話はとてもドラマティックで面白い。映画人だって旅役者と同様のヤクザ稼業には違いないから、この物語は小津にとって(舞台を故郷に設定したことも含めて)他人事じゃなかったのかもしれません。その哀しい生きざまを、松竹ではなく大映の役者に演じさせたのですね。 端的にいえば「パワハラ親父の毒親物語」なので(当時の観客は旅役者の境遇に同情したかもしれませんが)、現在の観客なら、こんな両親を許せないだろうし、むしろ「息子たちは物分かりがよすぎる」とさえ感じるかもしれません。 しかも、村の女たちと旅役者たちとの行きずりの恋は世代を超えて性懲りもなく反復されており、いわば構造的な悲劇であることが暗示されています。たとえば床屋の娘は、父親ではなく母親に守られていますが、村の男たちも客商売なので、ふしだらな旅役者といえど無下にはできない弱い立場にあって、一様に無口で影が薄いのですね。したがって、村の女たちは(ある意味では自由とも言えるけれど)自分で自分を守るしかありません。 隠し子を生んだ主人公の男女は、浮き草のような自分たちの生き方に後ろめたさを感じ、郵便局勤めのお堅い息子に希望を託していたものの、結局は世代を超えて同じ過ちが反復され、その身勝手な希望もあえなく砕かれます。「蛙の子は蛙」という哀れなセリフには思わず笑ってしまいました。これはほとんど希望の見出せない物語。旅役者の男女が再起できるとも思えないし、残された母子が女優あがりの若い娘と上手くやっていける保証もない。むしろ息子の進学や出世の可能性はかなり狭まったと言ってよい。小津と野田はあからさまな悲劇にはしたくなかったでしょうが、あたかも希望があるかのように終わらせるのは無理がありました。実際は、かなり悲劇的なエンディングだと思います。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-03-16 06:52:04)
32.  妖怪百物語 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。どう見ても親子連れをターゲットに作られていて子供騙しの感が強いけれど、大映時代劇としての技術的な様式性はしっかり維持されている。特撮も子供向けにゆるキャラ総出演って感じだけど、一本足のから傘お化けなどは、近年の山崎貴あたりのCGに比べても遜色ないと思わせるほどよく出来ており、逆に日本の特撮がこの時代のレベルからさほど進歩してないんじゃないかと思わせます。妖怪たちが治安を守っているという勧善懲悪的な図式は、翌年の「東海道お化け道中」と同じですが、脚本にまったく深みがないし、やはりコミカルパートも滑ってます。これは7点どまりですね。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-03-15 03:13:25)
33.  やくざ坊主 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。これまでに観た安田作品はひとつのハズレもなく、すべてに8点以上をつけてきたのですが…、残念ながらこれはハズレ。すべてにおいて精彩を欠いており、「ほんとに同じ監督の作品?」とクレジットに疑念を抱くほど見劣りがしました。画面の構図にも色彩にも高度な様式美は感じられないし、ブツ切りのシークエンスも繋ぎかたが不可解。勝新の殺陣にも創意や切れがない。そもそも題材自体があまりにインモラルで、大映時代劇の渋味のある作風には合ってない気がするのですが、脚本の軸もなんだかハッキリしません。駄作。オリジナルのせいかリマスターのせいかは分かりませんが、画面も全体的に暗かった。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-03-14 02:52:24)
34.  エル・シド 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。 勧善懲悪的な図式ではなく敵味方が入り組んだ関係で、しかも敵対関係が和解に転じたりもするのだけど、映画はあくまで叙事的な描写にとどまっているため、人物(とくに妻シメンや恋敵ロドリゴや王アルフォンソ)の心境の変化などが分かりにくく、主人公の「正義」の所在がどこにあるか把握しにくいのも難点。さらに妻のシメンは、主人公を愛したり憎んだり和解したり出家したり投獄されたり出獄したりするのですが、その変遷も唐突で分かりにくい。もっとテーマを絞ってコンパクトな物語にまとめれば分かりやすくなるのだとは思う。 …とはいえ、あえて明快な物語やテーマに収斂させないところに、かえって叙事詩的な崇高さがある気もするし、実際、すべてのカットの絵画的な美しさに酔ったり、ミクロス・ローザの音楽に胸を踊らせたりしてるうちに、長尺の上映時間が思いのほかどんどん過ぎていって、それを堪能するのに3時間が長すぎるとは感じませんでした。イタリア映画の魅力とハリウッド映画の大作主義が幸福な形で結合しており、格調の高いスペクタクルはほんとうに中世の一大歴史絵巻を見ているみたい。どうやったらこんなものが作れるのかと驚嘆してしまいます。これを見てしまったら、その後の「スターウォーズ」なんかが安っぽい二番煎じにさえ思えてくる。前半の頑なな表情のソフィア・ローレンも、まるで神秘的な中世宗教画のように見えました。 あらためて主人公の正義について考えてみると、あれは単純な「忠義」ともいえないし「愛国」ともいえないし「信仰」ともいえない。異教徒を救う一方で恋人の父を殺したりもするし、祖国に身を捧げながら王の悪行を弾劾したりもする。それでいて、憎しみを乗り越えるべく和解にはつねに開かれている。これは「善政主義」ともいえるし、寛容な「国際主義」「平和共存主義」ともいえます。その点が現代的なテーマにも触れていると感じました。いつの時代にも肉親こそが憎み合うのだし、平和主義者こそが国内では売国奴と呼ばれてしまったりする。愛国右翼や宗教右翼を倒して左翼どうしが手を結ばなければ国際和平は実現しないのかもしれません(ちなみに、この映画でキリスト教とイスラム教の共存しうる世界を描いているアンソニー・マンはユダヤ人です)。 それにしても、これはGYAOに限った話かもしれませんが、音楽の音量に対してセリフの音量が極端に小さかったのは、リマスターの技術的なミスでしょうか?
[インターネット(字幕)] 9点(2023-02-24 15:25:31)
35.  復讐の用心棒 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。 無慈悲な感じの冒頭シーンはカッコよかったし、パゾリーニの助監督だけあって絵的にはよく撮れていたけれど、ラストがしょぼくて残念。女以外の登場人物がことごとく死んでしまう内容なので、最後はサム・ペキンパーみたいな破滅的結末になるかと思いきや、やや盛り上がりに欠ける肩透かしな終わり方でした。ダイナマイトの爆発は爆竹に毛が生えたようなもので、なぜか敵だけが都合よく吹き飛んで女は助かるという不可解な形での決着。そんなことならダイナマイトを使うまでもなく、普通の撃ち合いで済んだのでは?…という気がしないでもありません。ラストにもうすこし手応えがあれば8点あげてもよかったのだけど。 主題歌はチャーリーコーセーの1stルパンみたいでした。やはり山下毅雄はマカロニウエスタンを模範にしたんだろうと思う。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-02-14 14:46:29)
36.  テルマエ・ロマエ 《ネタバレ》 
初めての鑑賞です。面白かった。ものすごくくだらない内容なのに、それなりの教養にもなるところがスゴイ(笑)。たんに「顔が濃い」という理由だけで集められた俳優たちも笑えますが、これが驚くほど古代ローマの風景に溶け込んでおり、これならイタリア人でも違和感なく観れるんじゃないかと思いました。まあ、いくらファンタジーとはいえ「日本人が古代ローマ文明を発明した」という歴史修正主義はイタリア人から見れば噴飯ものでしょうが、さすがに日本人とは言わないまでも「属州の異民族文明を吸収することで古代ローマ文明が発展した」という面は実際にありそうな気がします。古代ローマ人にお姫様抱っこされるのがヤマザキマリの願望だったのかしら?続編も楽しみです。
[地上波(邦画)] 8点(2023-02-12 22:33:01)
37.  東海道お化け道中 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。 聖域を荒らした悪人たちが、宿場の妖怪や死んだおっ母さんの霊力によって退治されるという教訓的な内容。眠狂四郎シリーズなどの虚無的な恐ろしさとは違って、妖怪たちが宿場の治安を守ってくれる内容なので、安心感こそあれ、恐怖はほとんどありません。年にいちど鬼塚に集まるのは妖怪ではなく、むしろ各地の神々と言ったほうがいい。 本郷功次郎のキャラは岡っ引きみたいな風情で、さほどの貫禄もなく殺陣も軽めで立ち回りのシーンは呆気ない。弟分の悪しき正体に気づけないなど洞察力も乏しい。敵をやっつけるのはあくまで妖怪の霊力ですから、本郷功次郎の役回りは脇役にすぎないのでしょうね。 いちばん卑怯な裏切り者のチンピラがお父っつぁんだったという展開はちょっと驚きましたが、そこが唯一のフックになって物語に複雑な深みと味わいを与えています。サイコロと書き付けの伏線も最後にきちんと回収されます。欲をいえば、死体が沈められた冒頭のため池のシーンが美しかったので、もういちど最後にそれを見せてほしかった気はする。 中盤のギャグパートは完全に滑っており、この監督の演出が軽みに欠けていてコメディに不向きなことが分かります。それでも、あらゆるカットの美しさが眼福なので7点以下をつける気はしません。渡辺宙明のマカロニウエスタン風の音楽は、良くも悪くもキャッチーで分かりやすいですね。なお、妖怪譚では「百太郎」という名前が定番のようだけど、その由来をネットで調べてみても分かりませんでした。 GyaOのおかげで安田公義の映画を立て続けに見ることができ、わたしとしては日本でもっとも好きな監督を発見できた気分ですが、この監督の一般的な評価が不十分なことに不満も覚えるようになりました。それについては自分のブログにでも書きます。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-02-11 08:22:38)
38.  大怪獣ガメラ 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で倍速機能を使いながら視聴。 大映作品とは思えないほど稚拙な出来。海外のB級SFみたいなチープな風合いになったり、日活や新東宝の現代劇のような風合いになったり、映画の文体がちぐはぐして統一性がない。カット割りを見ても、俳優の演技を見ても、基本的な演出力の欠如が見て取れます。船越英二のセリフが意味もなく途切れたり、唐突にナレーションで説明が入ったりするのも謎。四苦八苦しながら辛うじて継ぎはぎだらけの映画にまとめた感じです。中盤の特撮は結構よく出来てるけど、そもそもカットの繋ぎ方がデタラメだったりして映画の文体をなしていない。 脚本も、科学者と自衛隊の現場指揮官が核使用の判断をしたりするのは御愛嬌としても、全体として何を表現したいのか見えてこない。ガメラを火星に飛ばすことが「生かすこと」なのか「殺すこと」なのかも分からなかった。ただ、亀の怪獣だけあって、浦島太郎っぽい訓話にする意図があったようには感じました。 永田雅一の予想どおり商業的には成功したらしいので、怪獣映画ってのは特撮のスペクタクルさえ成功していれば、文体が破綻してても関係ないのでしょうね(笑)。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-01-26 19:51:07)
39.  大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。これは傑作。ツッコミどころ満載の萌え萌え爆笑活劇! 湯浅憲明による第1作は映画の体をなしていませんでしたが、今回はベテラン監督に代わったおかげで技術的な基礎も安定し、カラー映像の色彩も美しい。木下忠治の音楽も面白かった。オープニングクレジットの背景画像は円谷プロの「ウルトラQ」ぽい感じですね。 特撮部分は湯浅憲明の功績でしょうが、怪獣がかなり可愛いです!両手をあげて火を吹くガメラも可愛いし、ニューギニアの怪獣バルゴンはもっと可愛い!蒲田くんのような顔つきにヨチヨチ歩き。カメレオンみたいにニューッと伸びる舌。背中から放たれるカラフルな虹。ガメラの顔を尻尾でビンタ…などの萌えポイントが盛りだくさん。沈没船から這い上がってきたのに水が苦手だとか、太陽光にも含まれる遠赤外線だけで奇形化するとか、致命的なほど弱いのも胸キュン。大阪城前広場での"ゆるキャラ対決"はスペクタクルとしても上等でワクワクしましたが、ガメラに殴られて紫色の血を流したときは胸が痛みました。 そもそも火星へ飛ばしたはずのガメラが、奇跡的な確率で隕石に衝突してあっさり地球にとんぼ返りする物語の発端が笑えますが、南洋ニューギニアのお約束のエスニックダンスも笑えますし、意味のわからなすぎる理論を連発する科学者もツッコミどころが満載。肝心なときに赤外線ランプが故障したり、ピストル男に簡単にダイヤを奪われたりする自衛隊のマヌケっぷりも凄い。最後はガメラのおかげでバルゴンが退治されますが、そもそも水力発電を破壊したうえにダムも決壊させたガメラを放置したままで大丈夫なの?(笑) あらためて火星へ飛ばすべきでしょ。 さて、怪獣がとても愛くるしいのに対して、人間のバイオレンスは相当にえげつないです。他人の奥さんを蹴り飛ばしたうえに殴り殺したり、日活アクションばりの乱闘のすえに柱へ縄で縛りつけるなど、かなりひどい。 本郷功次郎は正義の味方みたいに振舞ってますが、こいつも遺骨収集と偽ってニューギニアの宝物を無断で持ち出そうとした悪人に変わりはなく、しかも「ニューギニアくんだり」だの「土人の部落」だのと差別発言を繰り返す反コンプライアンス的な人物。戦没者にも現地人にも何ら敬意をもっていません。こいつもピストル男と一緒にバルゴンに食われればよかったのに。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-01-26 18:57:23)(良:1票)
40.  悪名(1961) 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。とても面白かった。9点! 序盤はケンカばかりで、ただのむさい男たちのチンピラ映画かと思いましたが、女が登場するたびに画面が華やいで色香を増していき、終わってみれば意外なほどモダンな映画だったという印象です。 最初に出てきた中田康子はムンムンと下卑た色気がありすぎでしたが、次に出てきた水谷良重は、不美人ながらも物腰に"しな"があって、とても絵になっていた。とくに二階から屋根づたいに逃げるシーンはスペクタクルとして秀でていました。監督の田中徳三は「手錠無用」でも勝新をピンクのベッドに寝かせていましたが、水谷良重との寝起きのシーンでもピンク色を巧みに使って、勝新を可愛らしく見せていました。中村玉緒も美人じゃないけど可愛かったです。映画のなかでも実生活さながらに婚約してたのね(笑)。 工場の煙突が見える広い空き地の決闘シーンもカッコよかったし、自動車の撮り方なども粋でおシャレだったし、京都嵐山で女二人と別れるシーンも美しかった。 勝新は、同時期の「座頭市」では五十歳前後の貫禄ある中年男を演じてるのに、「悪名」では二十歳そこそこの小柄なあんちゃんを演じてる。まったく別の人間に見えるのがすごいです。角刈りでヒョロっとした田宮二郎はエンピツみたいでした。 シルクハットも含めてヤクザの親分たちはみんな弱っちく、ラストも大乱闘になるかと思いきや、女親分とサシで決着をつけて終幕。それがまた粋な終わり方で洒落ています。なお、地中海を舞台にしたイタリアのマフィア映画みたいに船で島を往来するわけですが、なぜ舞台を因島にしたのか調べてみたら、あの女親分が実在の人物だったのですね。
[インターネット(邦画)] 9点(2023-01-23 22:18:45)
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