21. ノーカントリー
《ネタバレ》 期待していたより良くなかったです。正直、え?これがアカデミー?と目を疑いました。確かに途中まではハラハラドキドキ感がありましたが、突っ込みどころは満載ですし、巧妙な仕掛けや心理戦も無くて単にエアガンで撃ちまくるだけ。犯人が言っている事も単なる戯れ事で、考えさせられるようなことも無かったです。もちろん、そういうニュータイプの、理解し難い「得体の知れない若者世代の犯人にお手上げの老人」という表現だったのは分かります。でも、やっぱり殺人鬼のキャラ設定に魅力が無さすぎます。アメリカの抱える問題や世代間の隔たりを表現するにしては、老人側の描写も乏しすぎました。最後の夢で済ますあたりもどうかな…と。作者は色々伝えようとし過ぎたのかもしれませんね。ただ、テキサスやメキシコを旅行した時に感じた、あの独特な荒野の気分だけは少し味わえたのと、演出の工夫は随所に見て取れたので5点献上です。 [映画館(字幕)] 5点(2008-05-31 17:03:37) |
22. 現金に体を張れ
《ネタバレ》 スリリングな展開で、一時も目を離せませんでした。わりと基本に忠実な感じに作られた映画なので、キューブリック監督作品ということを意識せずに観た方がいいですね。素直に面白いです。ただ、時間軸の使い方やラストシーンの現金が舞うところは、やっぱりキューブリック色が出ている感じがしました。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-15 05:07:57) |
23. フルメタル・ジャケット
《ネタバレ》 バカらしすぎる!下品すぎる!でも癖になる(笑)。感動もしない、笑えもしない、怒りもしない。でもなぜか失笑が癖になるから不思議。B級映画っぽい良さも有りながらしっかり見応えがあるのも不思議ですね。 [DVD(字幕)] 8点(2008-05-15 05:01:18) |
24. ロリータ(1962)
《ネタバレ》 男って本当に幾つになってもバカだよなー(愛を込めた意味でw)とか、何歳でも女は女なんだなーとか、思わず男性目線でみてしまう作品です。キューブリックに「なんつー映画撮っちゃったのさ!」と突っ込みたくなる感じですが、好きですね。 [DVD(字幕)] 8点(2008-05-15 04:57:12) |
25. 2001年宇宙の旅
《ネタバレ》 何かの映像を見ただけで、こんなにも心が揺さぶられるものなの!?というぐらい衝撃を受けました。ましてや1968年の作品とは、また二度驚きです。時計仕掛けのオレンジも、ストレンジラブもそうですが、実はキューブリックは未来から来たんじゃないかと思ってしまうほど時代を超えたセンスで表現されています。この映画をリアルタイムで映画館で観れた人達が羨ましいです。 [DVD(字幕)] 10点(2008-05-15 04:51:39)(良:1票) |
26. バリー・リンドン
《ネタバレ》 バリー・リンドンの人生をリアルに追っかけちゃいました!という設定で、普通なら全く面白くも無く、この長い映像に退屈することでしょう。でも、これは違います。これだけの長さですが無駄が無く、削る部分なんて一つも無い気がしました。いつものキューブリック風味とは少し違いますが、全部鑑賞し終わると「なるほど」ですね。 [DVD(字幕)] 8点(2008-05-15 04:42:27) |
27. 時計じかけのオレンジ
《ネタバレ》 独特の雰囲気に引き込まれました。まるで一枚の抽象画を観ているような気分にさせられる作品です。ポップな色彩にダークで猟奇的なシーンが溶け合って、なぜか笑いが起きるという不思議な世界観がたまりません。まさに「時計仕掛けのオレンジ」という題名にも頷けますね。テーマ自体は物凄く真面目なものなのに、キューブリックが撮るとこうも奇想天外かつ妙に現実的で、もしかしたら明日は自分がこの世界に?いや、もう居るんじゃない?という気にさせられてしまう映画に仕上がるのですね。文句なしです。 [DVD(字幕)] 10点(2008-05-15 04:36:17) |
28. ローマの休日
全てが神がかっているように感じる作品です。俳優陣は言うまでも無く、あの白黒映像やローマの街並み、ベスパ、カメラのフラッシュに至るまで全てが上手く融合して一つの奇跡が起こったような…そんな素晴らしい映画だと思います。何度観ても同じように感動できる名作。ただ、吹き替え版はオードリーの声がおばさんっぽくて、わざとらしい感じがして好きじゃ有りません(笑)。 [DVD(字幕)] 10点(2008-05-15 04:23:10)(良:1票) |
29. アバウト・シュミット
《ネタバレ》 ラストシーンの、ジャックの顔がアップになるところで号泣してしまいました。数秒間ずっとジャックの顔だけなのに、思わず涙が込み上げてしまったような演技には心打たれました。あの絵一枚で、今までの長い人生が報われたような、あるいは許されたような…そんな思いで男泣きをする表情。あのシャイニングのジャックと同一人物とは思えないほど見事に役になりきっていました。ストーリーは次の展開が想像のつくノーマルなものでしたが、作品としての完成度は高いと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2008-05-15 03:50:06)(良:2票) |
30. 最高の人生の見つけ方(2007)
《ネタバレ》 二人とも大好きな俳優で、とてもいいテーマなのですが見応えがいまひとつ、という感じがしました。もう少し演出や脚本の面で厚みがあると良かったなと思います。しかしながら、流石はジャック&モーガン。ついつい感情移入してしまい何度も涙しました。また、ラストシーンも素敵で感動させられました。ナッツの缶が使い古されているものだったのも良かったです。リタイア後の方や、リタイア後の親を持つ世代は特に見て欲しい作品です。これが気に入った方には、黒澤監督の「生きる」や、スピルバーグの「晩秋」もお薦めしたいです。 [試写会(字幕)] 8点(2008-05-15 03:36:33) |
31. アイズ ワイド シャット
キューブリックが最後に残してくれたのは、やっぱり「冷たく熱い視線」でした。それが今作には特に象徴的に表れていました。彼の作品にはいつもカメラのレンズを通じて彼の視線が在った様な気がします。冷静と情熱の絶妙なバランスを保った視線で被写体を見つめ続けて、時には笑い飛ばしたり、時には謎を残して見せたり。見えないはずのその視線を、観客はいつも感じながら、そして時には彼の視線と重なりながら映画の世界にのめり込むことができます。私はこれが彼の最後の作品として相応しいものだと確信しています。思ったより平均点が低くて驚きましたが文句なしの10点です。 [DVD(字幕)] 10点(2008-04-12 16:19:33) |
32. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 これはもうシュールやら不気味やらで、とにかく背筋が寒すぎますね。閉塞感と1秒ずつ追い詰められる感じが…本当に奇妙な世界。もちろんカメラワークや色彩技巧も秀逸で、さすがキューブリック!の一言です。でもオチは途中で読めてしまった点が少しだけ残念でした。もちろん今となっては、この主役はジャックニコルソン以外居ないと思うのですが、彼のキャラから想像すると、いかにも発狂しそうな雰囲気ですよね(笑)。もっと普通そうな俳優さんのほうが作品の狙い的には有っているのかもしれません。でも、やっぱニコルソンじゃなきゃ!(←ジレンマ) [DVD(字幕)] 9点(2008-04-12 16:09:24) |
33. 大日本人
正直言って無駄にお金を掛けた感が否めません。これを映画と呼べるのかも微妙。かと言って映画の概念を覆すような作品ではないので、B級ビデオシネマという形で撮るべきだったかな?そのほうが逆に正当に評価されたのではないかと思います。映画的には0点(最低というより無評価に近い意味で)ですが、監督自身が以前に映画批評をしておりプレッシャーが大きい中でのチャレンジに対し1点献上です。なにせまだ一作目ですし今後に注目したいです。回を追うごとに付けたい点がどんどん上がっていくことを期待しています。 [映画館(字幕なし「原語」)] 1点(2008-04-12 15:57:54) |
34. インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
俳優陣が豪華ですね!ショーンコネリーに、リバーフェニックス…本当にカッコイイ!でも他の二作に比べると内容はやや劣ります。でも、テレビで放送するとつい観てしまう作品でもあります。 [映画館(字幕)] 7点(2008-03-19 21:34:18) |
35. インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
シリーズ最高作だと思います。お茶の間で冒険気分が味わえちゃう、スリル満点のエンターテイメントです。 [ビデオ(吹替)] 8点(2008-03-19 21:30:55) |
36. ゴースト/ニューヨークの幻
突っ込みどころを挙げたらきりが無いかもしれませんが、理屈抜きで良い映画です。何より俳優陣が最高に輝いてますよね!鑑賞後の余韻もいいです。未見の人はぜひ観てください。観て損は無いと思います。 [地上波(字幕)] 8点(2008-03-19 21:29:01) |
37. 天国と地獄
《ネタバレ》 前半は設定の面白さから「これからどうなって行くんだろう!?」というスリルが有りましたが、後半がやや失速気味な気がします。犯人もすぐ目星が付いて、予定通りの罠にハマり、狙い通りの死刑確定…と、残念ながら特に見所がありませんでした。もう少し警察と犯人の攻防戦を描いても良かったのでは?残念ながら現代にも通じる名作とは言えませんでした。当時は秀作だったのかもしれませんね…。 [DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2008-03-19 21:19:02)(良:2票) |
38. 生きる
《ネタバレ》 つい先日、食わず嫌いだった「七人の侍」に感動して以来、黒澤作品に興味を持ちました。日本にはこんなに素晴らしい映画が有ったのですね…最近の映画には少し食傷気味だったので逆に新鮮な気持ちです。そして、こんなに泣いたのはは久しぶりです。もちろん単なるお涙頂戴ではなく、胸にずしりと重いものを感じる作品でした。生きるって何?死ぬって何?本当に考えさせられました。そして役所を辞めた女性の「何かつくってみたら」の言葉に対し、突拍子も無い夢を追うのではなくて、いつも勤めていた役所で出来ることを見出したところが素晴らしいと感じました。日常にも見方を変えれば必ず自分の力を発揮できることがあるんだと。そんな渡辺さんの勇姿を観たのに、きっと私もあの役所の人達と変わらない明日…日常の過ごし方をすると思います。でもこの先勇気が必要になった時や岐路に立たされた時には必ず渡辺さんを思い出し、自分を奮い立たせようと思います。渡辺さん、ありがとう! [DVD(邦画)] 10点(2008-03-12 19:34:19)(良:1票) |
39. 七人の侍
《ネタバレ》 とても有名な作品なのでいつか観たいと思っていました。でも、イメージ的には単なるチャンバラ映画で、日本好きな外国人や一部の時代劇ファンが喜ぶような内容なんだろうなぁと思っていたので(根拠の無い偏見ですが)、ガッカリするのが嫌で食わず嫌いになっていたのも事実です。そこで、最初の10分は我慢して観ようと覚悟して借りたのですが、我慢どころか10分経過した事も忘れて引き込まれてしまいました(笑)。侍達のカッコ良さ然り、物語のテンポ然り、夢中で見入ってしまいました。菊千代の死では思いがけず号泣してしまいました;まさかここで10点付ける事になるとは…逆に裏切られました。侍達だけではなくお百姓さんたちの強さ、また内情も垣間見え、奥行きのある描写で見応えがありました。男性や一部のファンだけではなく性別や年齢問わず楽しめる映画だと思います。食わず嫌いは損をしますね(;^_^A [ビデオ(邦画)] 10点(2008-03-10 09:30:24)(良:1票) |
40. コンスタンティン
《ネタバレ》 これ凄く好きです!きっと好き嫌いが分かれる映画だと思いますが。まあいろいろと矛盾もありますがそれも含めてキリスト教の価値観や世界観が垣間見れる作品かなと思います。主人公のキャラもアメコミっぽいような哀愁×愛嬌有って好きです。 [DVD(字幕)] 8点(2008-01-31 11:05:24) |