21. パーフェクト ストーム
《ネタバレ》 あの環境で、あの状況で 人を助けるために自ら海に身を投じることができるか 自分に問いかけても、無理だという答えしか出ない でも、それを実際に行い、命を失った人さえもいる なんてすごいんだろう、と思う アンドレアゲイル船内の物語は 生存者がいないから全て創作なのだろうが 事実に焦点を当てるなら事実を重く 創作に物語も求めるなら創作を重く どっちかに決め打ちで作品にして欲しかったなぁ 個人的には事実のパートは10点です [映画館(字幕)] 7点(2016-05-29 23:30:49) |
22. スピード・レーサー
《ネタバレ》 コミックの世界観やキャラクターを実写化した映画は多くあるけど これはTVアニメ自体を実写化したような感覚です 動きのある演出や、過剰なまでの色彩 これを映像化できるのは、さすがワシャウスキー兄弟 映像はもちろんのこと ストーリーも素晴らしい 演技陣も最高で 映画って素晴らしい!って言える作品です だけど、興業としては上手くいかなかったんですよね シリアスなレース映画を期待してた人が多かったのか 監督の感覚が先進的過ぎて、時代がついてこれなかったのか にしても、お兄ちゃんが優しすぎて切なすぎてカッコいいっす [映画館(字幕)] 9点(2016-05-29 10:52:41) |
23. 宮廷画家ゴヤは見た
《ネタバレ》 ゴヤの絵には、どこか冷ややかなものや 嘲笑の気配を感じます 自らの欲望や恐怖や暴力を覆い隠そうと 権威や宗教や群衆、正義という醜悪な欺瞞を掲げる人々を 淡々と冷静に見ているような 欺瞞にまみれた本人だけでなく その欺瞞に気づかずに それが正しいことで 時には美しいものだとまで捉えてしまう民衆の弱さも 静かに見つめている 人はどうしようもなく醜く愚かで この世は虚構に満ち溢れている それでもゴヤの視線は常に冷静です 聴力を失うことで より研ぎ澄まされたゴヤの感性が捉えた人間の姿が 晩年の住居とした家に描いた12枚の絵だったのかもしれません 意味を理解するわけでもなく盲信する民衆 正義の名のもとに首を落とす女 甘言に集う人々 神でさえ、己の保身のために自分の子を食らう 描かれた人々は、愚かで浅ましくて醜い これらの人々に囲まれた空間が ゴヤが見続けてきた世界だったのでしょうか 本作の、フォアマン監督は、両親をナチスドイツによって殺され 自らは母国であるチェコは改革運動による共産党政治の弾圧を逃れ、アメリカへと亡命しました ゴヤが見てきた時代と、今、何か変わったのでしょうか? [映画館(字幕)] 10点(2016-05-21 11:01:23) |
24. シービスケット
《ネタバレ》 映画としては冗長に過ぎる演出もあるとは思いますが それを補って余りあるシーンがいっぱいでした 誰にも期待されていないダメジョッキーとダメ馬の二人が 「お前は何ちゅー馬やー!」(字幕とは違いますw)って 嬉しそうに楽しそうに紅葉の下を駆け抜ける お互いを分かり合う瞬間を こんなに綺麗に描いた映画は少ないでしょう レッドとビスケットだけじゃなく、それを取り巻く人々 お互いを認めて、分かり合える存在がどんなに素敵な存在かということを ゆっくりしっとり教えてくれる物語でした [映画館(字幕)] 10点(2016-05-06 12:20:57) |
25. アレックス
前衛的な映像に衝撃的な内容 と、聞いていましたが さほど衝撃的には感じない時間軸逆回転という演出に 表現過剰で不快なカメラワーク どうやら自分には合わなかったようです とはいえ 演出と映像が非常に苦痛だっただけで ストーリーは十分に作品として見れました 奇をてらった演出じゃなければ それなりに面白かったのかもしれません モニカベルッチとヴァンサンカッセルご夫妻(当時)の熱演に それぞれ1点ずつ [DVD(字幕)] 2点(2016-04-07 18:06:04) |
26. モンスターズ・インク
《ネタバレ》 とーっても優しくて温かい映画です サリーとブーももちろんですが マイクとサリーの関係も 映画には描かれてないけど マイクがバラバラになった扉を サリーとブーのために 少しずつ修復していったんだなぁ、って それでも ごめん、時間がかかって って言えるマイクの心がじんわりと響いてきます あと 吹き替え、最高のキャスティングですねw [映画館(字幕)] 10点(2016-03-11 22:52:35) |
27. ゴシップ・カフェ
《ネタバレ》 ぐっちゃぐちゃの人間模様 いろんなものが、こじらせ放題 時折はいる妄想映像が面白い 大好きなのは 女性弁護士さんの男前の3つの約束 そしてトムの落ちww あ、そゆことねwww 実に実に 軽妙な映画でございました [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-02-16 22:25:48) |
28. ヘアスプレー(2007)
《ネタバレ》 ミュージカルが好きな人限定の映画ではありますが 人種やルックスへの偏見など深い部分を描いてるけど まぁ底抜けに明るくて前向きでw 音楽もR&Bやらモータウンやらゴスペルやらで 無意識に身体が動いちゃうはリズム取っちゃうわww いちおー悪役なんだろうけどM.ファイファーだって 自分の人生に対して悪びれてないのもカッコいいね にしても R&Bやらゴスペルやらは黒人さんには勝てません これも一種の人種偏見なのかもしれませんが どんなに頑張っても勝てません パワーと迫力、声の伸び どんなに頑張っても勝てまへーん [映画館(字幕)] 9点(2016-02-09 21:06:45) |
29. ブローン・アパート
《ネタバレ》 んーっと 名前からして監督は女性なんでしょうね とーっても女性らしい視点の映画でした 女としての性と母としての性 二律背反する主人公の女性の行動は、まぁ、理解できなくはないです 旦那が命をかけて働いてるときに、なんか満たされない思いから他の男とSEXして 旦那と子を失った喪失感の中に安らぎを他の男に求めて でも我が子を愛してやまない母 そしてどのような背景があるにせよ我が身に宿した命を愛する 男に何かを求めて身体を重ね 我が子だけでなく、悲しみを背負うであろう子供にまで母性を捧げる めちゃくちゃ女を見せつけられました もぅ、女はお腹いっぱいだよ げふぅ あれ?テロからみの映画でしたっけ?いっぱい人が死んだはず? ビン・ラディンに手紙とか書いてたっけ?おや?w それにしても甘ったるいナンパをさせたら ユアン・マクレガーに優る俳優さんはいないですねぇ ビミョーななまり英語が、なんともはやwww [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-02-07 19:46:45) |
30. グラディエーター
《ネタバレ》 誰からも信頼され愛されるマクシマスに自分の力が決して及ばないことを自覚するが故に どんな汚い手を使おうとも負けまいとあがくコモドゥスの苦悩が ただ否定できるものでもない気もします 英雄マクシマスの物語で、コモドゥスは悪役ですが 個人的にはコモドゥスへの情を禁じえません それにしても リドリースコット監督の画は、どのカットをみても美しいなぁ 追記 久々に見ての追記 やっぱり、どのシーンを切っても美しい。 そしてカリスマって何だろう。 生まれついてのものなのか、後からついてくるものなのか。 コモドゥスが嫉妬してやまなかったのがマキシマスのカリスマならば、 それがコモドゥスに与えられなかったのは何故なんだろう。 欲しくて仕方ないものが満たされない絶望が悲しいと思いました。 [ブルーレイ(字幕)] 10点(2015-12-14 09:30:42) |
31. コリン LOVE OF THE DEAD
《ネタバレ》 ゾンビよりも 人間のほうが怖いよー みたいな意図なのかな~ ゾンビで一儲けして 女にもてようとする輩とか ゾンビを虐待して飼ってるおっさんとか 組織的にゾンビを襲撃して(意図はわからんがw) 怪我した人間を処理と称して 殺戮を支持するとか なるほど人間のやりそうなことだ でも90分は無理があったかなー [DVD(字幕)] 3点(2015-11-20 23:45:12) |
32. アンチクライスト
開始早々の感想。。。 ぎゃー フォントリアー作品じゃねーかー!! 自分で借りといて 気付いてませんでした(汗 もう 覚悟して見るしかありません あいも変わらずの トリアーワールド 嫌いじゃないよ 嫌いじゃないけど 疲れるんだよ。。。 どっと疲れるんだよ。。。 [DVD(字幕)] 7点(2015-11-06 19:50:50) |
33. サマーウォーズ
《ネタバレ》 小さい頃、夕食の後、家族で花札をしたり 麻雀をしたり、トランプをしたり、 それが当たり前の時間でした。 そこには言葉があって、表情があって 時には喧嘩になったりもしたけど。 母は亡くなり、父とは疎遠で 兄とは遠く離れて暮らしている今を思いました。 あんなに遊んでいた花札なのに 今はルールを思い出すことさえ難しい。 気付かないうちに、いろいろ失ったんですね。 映画の話に戻りますが、 アバターがいちいち可愛いwww 画面のすみっこにいるアバターまで、実に個性的で、 アバターを見るためだけに繰り返し再生しちゃいます。 無機質なネット社会と 古風な家族社会。 その対比で家族社会、人の思いや温かさが物語の核なのでしょうが、 だからこそ、今が無機質なネット社会だということを実感してしまいます。 花札か。 懐かしいな。 [インターネット(字幕)] 8点(2015-07-24 12:50:55) |
34. ヒストリー・オブ・バイオレンス
《ネタバレ》 D.クローネンバーグは「孤独」を描く作品が多い。 それも本人の意志を裏切る「孤独」を。 監督の映画のほとんどが、 避けようのない絶望で終わる作品の多い中で、 本作は「孤独」に差し伸べられる優しい手を エンディングでさりげなく、描いてくれています。 幼い娘さんは迷いなく、 奥さんは、不安に怯えながら それでも手を差し伸べます。 作品には描かれていませんが、 息子もいつかは、きっと。 [DVD(字幕)] 9点(2015-06-26 17:10:42) |
35. ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
《ネタバレ》 これはあくまでも娯楽映画。 死刑制度は、こんな単純なことではありません。 どんでん返し映画としては秀作ですが 死刑制度を娯楽に使う作風は好きになれません。 [DVD(字幕)] 3点(2015-06-26 04:29:19)(良:1票) |
36. THE 有頂天ホテル
《ネタバレ》 このテンポで見せてくれる日本映画は なかなかないですね。 それにしてもヨーコが可愛い。 初めて篠原涼子の 色気と可愛さに気付かされた映画でもあります。 [DVD(邦画)] 7点(2015-06-09 21:34:57) |
37. ロード・オブ・ザ・リング - スペシャル・エクステンデッド・エディション -
《ネタバレ》 本作の原作、トールキンの指輪物語。 今、存在するすべてのファンタジーの原点。 魔法、種族、文化、自然、そして食べ物に至るまで この作品の影響を無視できないでしょう。 そして、物語の世界を映す大自然。 トールキンの世界を目で見れることの素晴らしさ。 物語は1作目。 ボロミアの物語かも。 メリーとピピン。 ホビットと一緒に旅をしてることを誰よりも楽しんでいたのはボロミアだったのかも。 ほろっと見せる優しさは、 常に自分を律するアラゴルンの優しさとは違い、 純粋すぎる優しさ。 その純粋な心が指輪がつけこむ隙になり、 でも、その優しさが最後の理性を守ったのですね。 [映画館(字幕)] 9点(2015-06-07 00:41:32) |
38. アフターライフ
《ネタバレ》 結局のところ、スーパーセンスなのか、サイコパスなのか ようわからん落とし方が消化不良。 個人的にはスーパーセンスなんだろうなとは思うけど じゃったら、普通にそういう演出のほうが納得がいくような。 さぁ、どっちでしょー みたいなエンディングで、 それまでの全てを台無しにしてしまった気がします。 どんでん返し風味で面白くしようとして、 大失敗した映画ですな~。 それだけどんでん返しって、難しい演出なのですね。 [DVD(字幕)] 3点(2015-05-26 02:54:39) |
39. アパルーサの決闘
《ネタバレ》 V.モーテンセン&E.ハリスの西部劇。 この硬派あふれる二人組の西部劇。 そして敵はJ.アイアンズ。 どうしても骨太の西部劇を期待してしまう。 で、で、でも、ズコーーーーーーー 時折はすごいカッコいい西部劇。 でも強いけど、色ボケでなまくらになったとしか思えないコール。 どうしようもなく男好きが止まらないヒロイン。 ただ、一人 エヴェレットだけがひたすらに骨太の西部の男。 その骨太っぷりは、とっても西部の男らしいだけに、 なんか滑稽にも感じてしまって 哀れにも思えてしまいました。 まぁ、権勢や名誉に身体を使ってすりよる女がいるのも事実だし 女の存在で、自分を見失う男がいるのも事実だし そういう人を描いた映画なのかな、とも。 エヴェレットの誇りある西部の男っぷりは10点です。 でも色ぼけ男と、色情狂女は終始、苦笑いです。 ダメ男女と、誇りある男。 どっちに焦点を当てているのかがわからん映画なので まぁ、どっちつかずの5点でお願いしますw [インターネット(字幕)] 5点(2015-05-13 03:36:36)(笑:1票) |
40. 9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~
《ネタバレ》 理屈も理由もいらない純粋なファンタジー作品でした。 自らの傲慢により人間不在になった世界で、人間たちのように個性いっぱいに動く、ちょっとレトロな人形たち。 決してバラバラにならないよう、9人揃えて一緒に並べてあげたいっす(T^T) [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-01-23 16:08:21) |