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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2597
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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381.  シークレット ウインドウ 《ネタバレ》 
物語の“タネ”とすれば、確かによくあるものかもしれないし、こういうジャンルの映画を見慣れている人であれば、割と容易に予測がつくストーリーかもしれない。 でも、この映画は、同じような“タネ”を持った数多の作品と違う味わいを持っていると思う。そう、それはやはり、“ジョニー・デップの堪能”だ。もう分かりきったことであるが、彼の役者としての表現力の凄まじさには、ほんとに感服する。“真相”に支配された彼の表情の豹変ぶりに、リアルに背筋が凍りそうだった。 映画として全体的に丹念に作られているし、もし主演がジョニー・デップでなくても、ある程度は見れる映画に仕上がっているとは思う。しかし、この映画の主演がジョニー・デップであったことを、ラッキーに思う。 コーンにかぶりつく口元が、脳裏に焼き付く。
[DVD(字幕)] 7点(2005-09-18 03:10:17)
382.  姑獲鳥の夏
怪談にしても、妖怪話にしても、文化としての日本の“恐怖”には夏がよく似合う。 日差しと空気はじっとりと暑く、だからこそ、異形の恐怖の冷ややかさが、背筋を凍らせるのだ。 眩く照りつける夏の太陽。ふいに浮かび上がる不自然な陰影。そういうものを映画世界に普遍的に描きつけることができている段階で、この映画は成功していると思う。 “不思議なものなど何もない”という主人公・京極堂の台詞。“妖怪変化”を題材としながら、何とも妙な台詞であるが、ストーリーが進むにつれそれは見事に消化される。 そう、妖怪とは、異形のものとは、あくまでも日本の日常の中に息づくものなのである。 それは、長きに渡って語り継がれてきた、確固たるこの国の文化なのだ。 そして、最初から最後まで薄っすらとモヤがかったようなこの映画は、そういうこの国の文化を表現している。
[映画館(字幕)] 7点(2005-07-30 00:20:41)
383.  交渉人 真下正義 《ネタバレ》 
テレビシリーズから通しての「踊る~」ファンであっても、やはりあの“真下”単独主演映画というのにはいささかの懸念があった。まあそれでも、劇場に足を運ばせるのだから、この製作サイドは相変わらず(良い意味で)金儲けがうまいなあ~と思った。  で、本編についてであるが、率直に言って純粋に満足できる内容であろう。 脚本的には随所にご都合主義的なところが気になったり、時間の経過とともに寒々しさが際立つギャグシーンも鼻につくところだが、これまでのシリーズの雰囲気はある程度残しつつも、ストーリーの展開的には“決別”し、一つの独立したパニックアクションに仕上げたと思う。  同シリーズではこれまでも過去の名作映画のオマージュ的な要素が楽しみの一つであったが、今作はまさに現代版「新幹線大爆破」であった。交渉人真下を軸に据えながら、列車の衝突を回避すべく活躍する鉄道マン、地上での捜査班&狙撃班らの“協力”は娯楽性に溢れていたと思う。 主人公の真下正義よりも、捜査班の寺島進、狙撃班の高杉亘、爆破処理班の松重豊らそれぞれの現場リーダーが存在感たっぷりに描かれていたことが成功の要因だろう。  そして「新幹線大爆破」の主犯が高倉健という存在感溢れるものだったのに対し、今作の犯人は結局最後の最後まで姿を現さないという“ゴースト性”も実に現代的であり、アレはアレでありだと思った。  わりと何回でも楽しく観られる映画である。
[映画館(字幕)] 7点(2005-05-25 19:34:08)
384.  理由(2004)
物語の問題の起点となる殺人事件とそれが起こった仮想家族についての多様な“証言”を集めていくことで、社会全体の本質的な歪みを描いていく核心的な巧みさに驚く。端を発するのは、ひとつの偽りの家族であるが、その家族の存在でさえ大きな社会の問題の一片に過ぎないという深みに引きずり込まれた。 原作は読んでいないが、演出、編集に見える特異な映画構成は、出来る限り原作に忠実に展開させようとした大林監督の狙いだったのだろう。それが原作に対して是か非かは判断しかねるが、多くの登場人物がそれぞれ重要でありながら、特定の“主役”は存在しないこの映画をまとめ上げる大林監督の技巧は流石だ。 そして、人間関係の軽薄さにより社会に蔓延する“殺伐さ”を問い詰める物語の中において、それでも一筋の“あたたかさ”を差し込んだのは、一重に大林監督の人間に対する、映画に対する愛情だと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2005-05-01 03:36:19)
385.  恋は五・七・五!
いくらこの手の“異種スポ根系青春コメディ”が流行ってるからって“俳句甲子園”は無いでしょう~というのが当初の印象だった。舞台となる愛媛県松山市で育ち俳句甲子園のことをある程度認識している者がそうなのだから、その存在自体知らない人たちにとっては殊更であると思う。しかーし、実はこの映画、なかなかイケる。そう、劇中で宣言されるように、俳句は爺婆の戯れではない。俳句は“ポップ”なのだ。今や世の中は、右を向いても左を向いても“省略化”の時代である。名作文学の粗筋をまとめた本が売れ、何を伝えるにもメールで済ましてしまう時代である。そんな中において、たった17文字で表現される俳句は、とても現代的感覚に富んだ文化なのだと思う。 とは言っても競われるのは、言葉と言葉の掛け合い。そこにシンクロやジャズ、ロボコンなどのような映画的盛り上がりがあるかというと、正直弱さは目立つ。でもだからこそ感受性豊かに伝わる高校生たちの“一夏の想い”。それこそ今作の魅力であろう。「俳句なんて…」と思っている人こそ、面白味が深まる作品かもしれない。
[映画館(字幕)] 7点(2005-04-02 10:09:57)(良:2票)
386.  MASK DE 41 マスク・ド・フォーワン
日本映画きっての“脇役”田口トモロヲが主演のこの映画は、「流石」というべき役者たちの絶妙な演技を楽しめる作品だったと思う。まずやはり、田口トモロヲの驚異的な肉体改造(DVDの特典を見ると更に驚き)と、それに相反して共存するいつもの彼らしい“くたびれ感”が素晴らしい。だいたい「リストラされ人生のどん底からプロレスラーになって這い上がる」なんて役柄は彼しかできない。そして、今作を単なるスポ根にとどめなかったのは、多感な異母姉妹を演じた伊藤歩と蒼井優の存在であろう。彼女たちの混乱と純真の中での掛け合いが、この映画を高めている。まあ何にしても、プロレスに面白味を感じない僕をここまで熱中させたこの映画の熱量はスゴイ。
7点(2005-01-27 04:13:17)
387.  オーシャンズ12
泥棒映画をつくる上で最も大切なのは“お洒落さ”だと思う。その部分で今作におけるソダーバーグの演出と編集は優れていると思う。予想よりもずっと面白いというのが、正直なところで、前作のコメントでも書いたが、何と言ってもこのキャストを揃えるだけでも物凄いことだ(更にゼタ・ジョーンズとカッセルを加えて!)。強引とも言えるストーリー展開を支えたのは、やはりこの豪華キャストとそれを操るソダーバーグのウィットに富んだ演出力だろう。実際(コピー通り)騙されてしまった部分もあるので、大筋のストーリーにも満足はできた。ただ、やっぱり残念なのは、チームの一人一人の個性が発揮されずに終わってしまうことだろう。結局核となるカラクリ自体は主要キャラが繰り広げたに過ぎず、ほとんど何もしていないキャラがいるのは消化不良な部分だ。まあこれで、「11」で盗んだ金を「12」で返済したにすぎない状況なので、更に続編を作ることは必至。この不良感の解消は次作に期待します。
7点(2005-01-23 02:29:40)(良:2票)
388.  カンフーハッスル
“カンフーは香港映画のモノだ!”という強烈な意志に打ちのめされる(中国映画ですが敢えて“香港”と言わせてもらいます)。  ワイヤーアクション、CGの蔓延によりカンフーアクションはハリウッドをはじめ世界中の映画の中で見られるようになった。 キアヌ・リーブスのソレも、ユマ・サーマンのソレも確かに格好は良い。 でも改めて香港人によるカンフー映画を観た時、「ああ、やはり香港のカンフーは面白い」と安堵を伴った高揚感を覚えた(よれよれのおっさんがアクションをして画になる国が他にあるだろうか!)。  そう重要なのは、ビジュアル的な完成度や格好良さではなく、リアリティを超越したエンターテイメント性だ。  圧倒されるほどに娯楽的なキャラクター、遠慮を知らないCGとワイヤーアクション。 香港の伝統的な娯楽性を何の抵抗も無く増大させて魅せた、チャウ・シンチーの勇気に敬意を表する。  巷では、“ドラゴンボールのパクり”などという言葉を聞くが、それは正しくない。 なぜなら、ドラゴンボール自体が“カンフー映画”をモチーフに作られているのだから。  他国の様々な媒体と最新技術を経て、ついにカンフー映画は故郷に帰ってきたのだ。
[映画館(字幕)] 7点(2005-01-18 00:39:59)(良:2票)
389.  エイリアンVS. プレデター
“エイリアンVSプレデター”全世界のファン待望のこの企画は、そのインパクト以上に映画としての構築が難しかっただろうと思う。 なぜなら、「最悪VS最悪」と言っても、両者を地球で戦わせるという時点で、本能的“生物”であるエイリアンを勝たせるわけにはいかないからだ。それでは映画としての終わりが単なる“混乱”になってしまう。  「どちらが勝っても人類に未来はない」と嘯いても、どちらかと言えば、知的“宇宙人”であるプレデターが勝つほうが良いに決まっている。 もちろん、この映画のストーリー構成もその部分を念頭においた展開になってはいるが、前半の逃げ場のない緊迫感に対して、後半はやはり強引な“B級ノリ”に埋め尽くされていることは否めない。  ただし、改めて観返してみると、そういう“B級ノリ”こそがこの映画の醍醐味だとも思える。 後半早々に唯一の生き残りとなってしまったヒロインは、“生き残る”ために「戦士」となる。 “敵の敵は味方”と、プレデターとタッグを組む様は、もはや滑稽さすら禁じ得ないが、その滑稽さを一旦受け入れさえすれば、きっちりと娯楽として楽しめる。  監督は、ポール・W・S・アンダーソン。“ダメな方のポール・アンダーソン”と、ポール・トーマス・アンダーソン監督と比較されて、揶揄の対象になりがちな監督ではあるが、「イベント・ホライゾン」「バイオハザード」で見せてきたこの監督の、ヴィジュアルセンスと娯楽センスはやはり本物。強引な展開も、洗練された映像世界に広がる娯楽性へと昇華できていると言って間違いではない。  それぞれの作品へのオマージュやお約束のオチもしっかりと反映できており、広く楽しめる映画としてまとめ上げたというのが、正しい意見だと思う。  ともあれ、怪物同士の壮絶すぎる戦いを見ていると、最初の「プレデター」で“勝利”したシュワちゃんは、やっぱ凄えなあと思う。
[映画館(字幕)] 7点(2004-12-23 23:19:41)(良:1票)
390.  ラブドガン
久しぶりに永瀬正敏の映画を観たが、相変わらず彼は映画がよく似合う。それほどに演技が巧いとは思わないけど、いかにも映画っぽい格好良い台詞をさらりとそして意味深長に発することができるのは、彼ならではの映画俳優としての才能だと思う。その格好良さに宮崎あおいが加わりビジュアルのクオリティは殊更に高まっている。しかし、それだけではよくある“なんだかカッコイイ映画”で終わってしまうところだ。そこで、小奇麗な雰囲気を絶妙な具合に破綻させる岸部一徳の存在が光っている。 ところどころで奇妙な映像センスを見せる映画世界に、驚きと共になんだか見覚えを感じたが、なるほど、監督は鈴木清順と師弟関係だそうで、妙に納得。今後の作品にも期待したい。
[映画館(邦画)] 7点(2004-11-15 23:10:33)
391.  2046
目の前に広がる靄をひたすら掴んでいくような映画だった。散文的で分かりにくいと言えば確かにそうだろうし、誰もが納得のいく映画では決してないだろう。私自身、附に落ちない点は大いにある。しかし、脚本を持たない監督が描き出す映画世界が、真っ当な筋道を立てて展開されるわけは毛頭なく、それが劇中小説、前作からの続編的要素、SF的な世界観をもって成立させようとするのだから、そこに混沌が生じるのは至極当然のことだ。そして、その作品自体の混沌が、トニー・レオン演じる作家の記憶の渦へと巧い具合にリンクしているとも言える。中途半端に描かれる小説内の未来世界など、明らかに“完成”しているとは言い難い映画であるが、その“未完成さ”がウォン・カーウァイ独自の予定調和を完全に逸脱した映画づくりによる妙なのだろう。
7点(2004-11-07 05:20:29)
392.  地球で最後のふたり
正直、“足りないもの”は非常に多い映画だ。そのことがストーリーを展開していく上で、分かりにくさにつながる部分は確かにあり、曖昧な空気感が退屈に感じることも無いとは言えない。でも同時にその物足りなさが、なんだか心地よかったりする。日本人の男とタイ人の女の“片言の対話”が不思議だけれど、とても純粋な人と人との交わりに見えてくる。この監督の前作「シックスティナイン」の印象が強いので、日本ヤクザの登場による抑揚の強い展開を期待したところはあるが、期待を裏切り、美しい映像によってあくまで淡々と終始する映画世界は、洗練された世界の果てを想像させる。
7点(2004-11-06 18:22:23)
393.  バイオハザードII アポカリプス
ミラ・ジョヴォヴィッチはついにイクところまでイッてしまっている。彼女の大ファンのぼくにとって、もちろんこれは最大級の褒め言葉である。パート1に引き続く今作でのジョヴォヴィッチの演技、というよりもその存在は、ハリウッドにおいて彼女以外にありえない。類まれなる(身体も含めた)美貌を備えた孤高のヒロインはついにある種のトップへと登りつめたと思う。  前作「バイオハザード」に対し今作は、前作の監督ポール・W・S・アンダーソンが製作・脚本のみにとどまったことにより、映像世界に若干の完成度の低さが伺える。そこはまさに文字通り“モンスター級”の活躍を見せたジョヴォヴィッチの働きにより、期待通りのインパクトは備えられた。しかし、今シリーズのアリスを「エイリアン」シリーズのリプリーにまで映画的な価値を高めたいなら次作では、確固たる実力を持った監督が不可欠であろう。
[映画館(字幕)] 7点(2004-09-13 18:11:24)
394.  ドラゴンヘッド
「完成度」は低いのかもしれない。しかし重要なのは、何を持って「完成している」と言うかではないか。役者の演技やリアリティのない映像に低評価の要因が集中しているようだが、果たしてそうか?アイドル俳優達の誇張された演技は確かに不自然かもしれない。しかし、映画の持つ空気感として、あれほどまで崩壊し混沌とした世界の中に存在する人間の「自然さ」をぼくたちは本当に理解できるのか。そう言ってしまうとほとんど屁理屈だろうが、そういう観点、そして原作「ドラゴンヘッド」の雰囲気からしても彼らの演技がそれほどまでに不自然だとは思わなかった。加えてそれは映像についても言える。極限まで崩壊し続ける世界を、非現実的に美しく描き出したビジュアルには決して違和感は無い。映画における「完成」とは、あくまでもその映画世界の統一性にあると思う。その点でこの映画は優れていたし、もしこれに原作に忠実な「真意」が描かれていたとしたら、物凄い傑作になっていたと思う。
7点(2004-08-26 01:44:51)
395.  サンダーバード(2004)
面白かったと思う。オリジナルを見たことはないので、それに対する今作の出来栄えをどうこう言うことはできないけど、細かいことは差し引いたとして、その娯楽精神自体は守られたのではないかと思う。まあ言葉であれこれと言うわけではなく、ぼくは根本的にこういう映画は好きだ。活躍→ピンチ→活躍、このありふれた構図に見事に実写化されたサンダーバードが空を駆ける。これが爽快でなくて何なのだ。
[映画館(字幕)] 7点(2004-08-09 23:54:46)
396.  ファム・ファタール(2002) 《ネタバレ》 
昔、某テレビ系列で「if~」というドラマがあった。岩井俊二の「打ち上げ花火~」がこのドラマから誕生したのは有名な話だが、今作はまさにその超スペシャル海外版と言えるような映画だった。同監督作品「スネーク・アイズ」の時のような訳の分からない難易さに悩まされるのは嫌だったので、相当力を入れて観た分、ストーリーにそれほどの難しさを感じることはなく意外にスッキリと観終わることができたことは、むしろ満足感につながったと思う。今作の場合、ストーリーというよりもその映像世界にある意味惑わされることは必至だ。格調高く洗練された映像美もさることながら、何といっても主演女優レベッカ・ローミン・ステイモスの魅惑。その存在そのものが劇中夢である。
[DVD(字幕)] 7点(2004-08-09 13:28:10)
397.  パンチドランク・ラブ
なんて奇妙なラブストーリーなんだろうと思う。純粋とは程遠いこの愛の物語に、いかにもラブストーリーらしい愛らしさを感じるのは、徹底的に不器用で暴力的な主人公の愛らしさ故であろう。ニュアンスは大いに違うだろうが、愛とは我を押し通すことだということを感じずにはいられない。もちろん主人公の性格から行動まですべてが褒められるものではないし、誰も真似できないことだけれど、それによって愛する二人が幸せなら何も言うことはないのではないか。何というか、そういう奇妙な説得力にぐいぐいと引き込まれる。
7点(2004-08-04 13:10:14)
398.  CUTIE HONEY キューティーハニー
映画製作において「完璧」という言葉はよく念頭におかれがちなことであるが、実際、映画においてその言葉がそれほど不可欠かというと、そうでもない。ある種の映画にとってはまったく意味を持たない言葉だと思う。そして、この映画はまさにそんな言葉など微塵も意識していない。日本娯楽界きってのスーパーヒロインを描いた今作にとって、何よりも大切なのは作品全体の完成度などではなく、主人公の魅力とそのテンションである。あくまで褒め言葉としてのチープさ満載の佐藤江梨子の演技とその見事なビジュアル(身体)は、まさに原作者永井豪の描き出した漫画世界のキャラクターであった。映画全編に渡って醸し出される突き詰められたチープさに対して、我慢できない人もいるだろうが、それを否定することは、原作を否定することであろう。良いも悪いも原作の世界観を表現して見せたこの映画世界は、充分な評価に値する。
[映画館(邦画)] 7点(2004-06-14 17:08:11)(笑:1票) (良:3票)
399.  デイ・アフター・トゥモロー
さすがはハリウッドきっての直球王ローランド・エメリッヒである。小細工なしのど真ん中ストレートを投げさせたら、今の大作娯楽映画界に彼の右に出るものはいないだろう。もちろん、直球しか投げられないと言ってしまえばそれまでだが、娯楽映画に必要なのはまさにその豪快さである。CGによる映像技術が進歩したといっても、これほどまで地球が滅亡していく様をまざまざと見せつけたものはなかった。その映像世界に対する絶大な圧倒感だけで、この映画は存在する。まさに豪快。まさに娯楽。ただ残念なのは、人間描写にエメリッヒ監督ならではのカッコよさがなかったこと。デニス・クエイドが主役という時点でキャスティングの弱さは致し方ないが、「ID4」「ゴジラ」にあったような脇のキャラクターの小気味よさをもう少し見せてほしかったと思う。妙に男前な大統領や犬連れの浮浪者にその期待をしたのだが、不完全燃焼に終わってしまった。まあ、自然の驚異、地球環境の悲鳴に対する人間の無力さというものを考えれば、人間の動きが弱いのも納得できなくはないが。ラストの宇宙飛行士の言葉にあるように、地球には、人間には、「浄化」が必要なのかもしれない。
7点(2004-06-07 11:39:54)
400.  トレマーズ4 《ネタバレ》 
もはやカルト的な人気を誇るトレマーズシリーズ第4弾。パート3の時点で進化しきってしまった感があるクラボイスだったが、設定を西部時代にすることで、まったく未知な生物として再登場させるあたり、くだらないけどなんだか楽しい。シリーズのレギュラーキャラクターとして登場するマイケル・グロス演じるガンマニアの男が、今作では銃を全く扱えない彼の先祖として主役をはる。これまでの彼のキャラとは一転するので最初は違和感があるが、クライマックスにかけて銃に魅せられていく様がこれまた嬉しい。映画の世界観のすべてがチープでありきたりとも言えるが、それでも観客を楽しませてくれるのが、B級映画シリーズの頂点として君臨する今作の不思議な魅力であろう。第一作「トレマーズ」につながる小ネタ的な伏線もファンには嬉しい。
7点(2004-06-02 14:23:19)
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