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枕流さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 496
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 皆様のレビュー、いつも参考にさせていただいております。私のレビューも参考になれば幸いです。

2012年以降忙しくなったので、レビューを一言にしています(上半期分は6月末にまとめて投稿)。参考にしにくいかもしれませんが、あしからずご了承ください。採点基準は以前と同様です。

私の連絡先はこちら⇒えむいーあーる75jp[あっとまーく]yahoo.co.jp

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381.  この自由な世界で 《ネタバレ》 
ケン・ローチ監督の作品はかなりリベラルよりの視点のものが多く、あまり肌に合わないなと感じることが多いのだが、この映画については、割と偏った感じがしなくて観やすかった。ただ環境と時代に流されていく女主人公の強さや弱さはリアリティがあったし、子供や親との関わり方もよく世相を反映していると感じた。ちょっと甘いラストには不満も残るが、観てよかったと思える作品だった。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-23 19:11:43)
382.  フローレス 《ネタバレ》 
デ・ニーロにシーモア・ホフマンと役者をそろえ、演技面ではすごく面白かったのだが、何かが足りない映画。漠然と何が足りないのかなと考えながら観ていたが、自分の中では分かり合いのドラマとしての盛り上がりに欠けるのではないかという結論に達した。 厳しく言えば、結局ウォルトが同性愛に理解を示すのは、自分が脳梗塞をわずらったからだし、異質なもの同士の理解に過ぎないのではないかと感じた。そこには最初からドロップアウト組同士の連帯感が存在しているわけで。こういう環境の力に頼らずに、理解しあわなかった二人がお互いを尊重していくような映画の方がもっと感動したかもしれない。 ただし、愛情とカネという描きにくいテーマにも踏み込んでいるのは好い。社会的な弱者ほど、愛を求めていてそれを得られないのは必然とはいえ、何とも悲しい話である。エンディングの二人のやり取りも面白い。アドリブの可能性もあり、この二人の卓越した演技力を象徴するカットだ。
[DVD(字幕)] 7点(2009-09-27 18:41:50)
383.  タクシードライバー(1976) 《ネタバレ》 
十年前よりもトラヴィスが身近に感じられた。純粋で繊細で自意識過剰。しかも突然キレる。僕が一番苦手なタイプだ。彼の近くにいたとしたら、僕は真っ先に殺されそうだ。
[DVD(字幕)] 8点(2009-09-05 23:50:08)
384.  ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン!
映画でこんなに笑ったのは久しぶりというくらい笑わせてもらった。きびきびとした展開で、張った伏線はきちんと回収していくスマートな映画でありながら、無駄な下ネタやグロシーンもてんこ盛りなのだ。「デスペラード」級に過剰な終盤のアクションもツボだったし、かなり度を越えてブラックなストーリーも心地よい。 演技に関しても主役二人はほぼ完璧だったと思う。凸凹コンビに友情が芽生える設定はアクション映画ではよくある筋立てだが、コメディ映画であるこの映画が僕が観た中で一番しっくりきていたような気がする。ある意味で90年代ハリウッドアクションの総決算みたいな映画だ。作ったのはイギリスなのに。いや、あるいはイギリスだからこそ撮れたのかもしれない。
[DVD(字幕)] 9点(2009-08-09 23:43:24)
385.  クライマーズ・ハイ(2008) 《ネタバレ》 
原田節が炸裂する熱い新聞社モノ。御巣鷹山の日航機墜落事故を背景に北関東新聞社(群馬地元紙)内の組織と人間模様を描く。 相変わらずの説明不足ぶりで、新聞社の社内事情に疎い僕には何が何のことやらさっぱりな箇所もあったが、「あさま山荘」や「金融腐蝕列島」の時と同様、疾走感、熱血ぶりに引きずられ、何はともあれ最後までたどり着いた。でも、「オオクボレンセキに執着してる」とか普通に登場人物に言われても、観客のほとんどは絶対分かんないと思う。ちなみにDVDを止めてWEBで調べたところ、オオクボとは1971年に群馬で起きた連続殺人事件のことで、レンセキとは連合赤軍あさま山荘事件のことらしい。後者は何となく推測できたが、前者は、当時生きていた人か殺人マニアでないとまず分からないだろう。 あと、良くないのは無駄にドラマを現在と絡めようとするところ。こうでもしないと原作に対して申し訳が立たなかったんだろうが、原田監督得意のライブ感が哀れにもぶつ切りにされてしまっている。これは惜しい。主人公である悠木の息子との確執の原因も、最後まで僕にはよく分からなかった。 伊東販売部長が編集局に怒鳴り込んでくるシーンや競輪の話で追村次長をデスクに釘付けにするシーンなど面白いシーンもあったし、キャストは皆良い演技をしていた(特に堺雅人はすごくかっこええ)し、観るべき所が多い映画だっただけに全体の構成が残念だ。今のところ、ベストは「金融腐蝕列島」かな。次の原田監督の作品を楽しみにしたい。
[DVD(邦画)] 6点(2009-08-02 14:44:43)
386.  エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか? 《ネタバレ》 
こういうドキュメンタリー映画にありがちな一面的な描写が鼻を衝く部分もあるが、印象的なキーワードを配して、全体としてはうまくまとまっている。エンロンという化け物企業が誕生して没落するまでが実に面白くて観ていて飽きない。怪物的な創業者であるケン・レイや異様なまでに精力的なCEOジェフ・スキリングなど役者が揃っている。実際、下手な役者を観ているより面白い。  だが、この映画から学べたことはあまり多くなかったような気がする。つまり「身の丈に合わないことはやらない」とか「法律を守ろう」とかその程度で、「んなこと言われなくても分かってるよ!」と言いたくなる。興味深いのは、なぜ才能と知力に溢れた大企業のお偉いさんたちがこんなことをやってしまったのか?ということなのだ。その原因について、この映画が出している答えは彼らの「強欲さ」(greediness)だが、本当にそれだけなのだろうか?僅か十数年でエンロンを巨大企業に成長させた男たちがそれだけで動いていたとは考えにくい。確かに最後に自社株を売り抜けたのはかっこ悪いが、彼らには彼らなりのビジョンがあったのだろうし、そこを批判的にだけ見るのではなく、もっと分かり易く丁寧に映してほしかった。意外と勉強になるかもしれないし。  翻って、一般的な日本の企業に足りないのは、この攻撃性ではないかと思う。日本の企業風土として仕方が無いのかもしれないが、石橋を叩いて叩いて叩き壊すような動きの鈍い企業と比べれば、このエンロンの身軽さは羨ましい。凄まじいまでに実力主義でトップダウンのこの会社はさながら翼の生えた獅子だ。ちょっと道を誤ると奈落の底だが、なかなかスリリング。こんな会社に入っても面白いかも。映画の意図とは裏腹にそんなことを感じた。
[DVD(字幕)] 7点(2009-07-29 23:51:05)
387.  アフター・ウェディング 《ネタバレ》 
スザンネ・ビア監督らしい「喪失」がテーマの作品だが、これは彼女の他の作品と少し毛色が違い、「喪失の過程」を描いた映画だ。ヤコブに感情移入するかヨルゲンに感情移入するか、人によって観方は様々だと思うが、どの観方をしても興味深い内容であることは確かだ。家族モノを撮らせたら、今、私の最も好きな監督だ。
[DVD(字幕)] 7点(2009-07-29 22:51:29)
388.  それでも恋するバルセロナ
大好きなウディ・アレンの作品でありながら、女性層を狙ったやけに大々的なプロモーション活動に一抹の不安を感じていたが、杞憂に終わった。やっぱり、ウディ・アレンの映画は最高だ。ラブストーリーを作らせたら、当代随一だ。   バルセロナにひと夏の休暇に訪れたヴィッキーとクリスティーナが、女っ蕩しの芸術家と出会って一騒動巻き起こるという話なのだが、キャラ設定が絶妙。恋愛にカタい女とユルい女、それぞれの持つ魅力や危うさには納得しっぱなしだった。話に無理が無い。   ここのところアレンのお気に入りであるスカーレット・ヨハンソンはクリスティーナという適役を得て、まさに「水を得た魚」状態だった。自分がしゃべってるときもうまいし、周りがしゃべってるときの表情もうまい。今一番好きな女優だ。この作品でアカデミー賞助演女優賞を取ったペネロペ・クルスもいいし、ヴィッキー役のレベッカ・ホールもいいけど、一番輝いていたのは彼女だったと思う。
[映画館(字幕)] 8点(2009-07-21 23:55:43)(良:1票)
389.  イースタン・プロミス
「ヒストリー・オブ・バイオレンス」に続く、クローネンバーグ監督とヴィゴ・モーテンセンのコンビによる佳作。 イメージカラーを選ぶとすれば深紅。陰翳の濃い構図と重厚な雰囲気の中、ロシア・マフィアの物語がねっとりと語られる。アカデミー賞にノミネートされたヴィゴ・モーテンセンの演技はいつまでも観ていたいほど素晴らしく、スローテンポな進行や独特の「間」も苦にならなかった。マフィア映画には適度なエロティシズムがないと面白くないのだが、同性愛の微妙な香りをうまく活用した本作はそのポイントも外していない。 現代版「ゴッドファーザー」というと褒めすぎだが、100分の作品とは思えない深い味わいが印象的だった。映画館で観るべきだった。
[DVD(字幕)] 8点(2009-07-12 21:49:40)
390.  ゴーン・ベイビー・ゴーン
ネタバレしないためには多くを語ることはできないのですが、扱っている問題が非常に微妙であり、賛否両論あるという意味ではとても面白い映画でした。テーマは全く異なりますが、考えさせられる映画という意味で、ちょっと「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」を思い出しました。あれほど強烈ではないのが、僕としては逆に良かったです。 子供にとっての「幸せ」とは?最後のパトリックの選択はとても興味深く、権利を尊重するという意味でアメリカ的だと感じました。「敢えてそこを映すか?」とも言いたくなる甘さの無いラストシーンも良い。エイミー・ライアンはうまいですね。 それにしても日本未公開(!)のこの映画に出会えたのもこのサイトとレビュワーの方のおかげ。本当に感謝しています。
[DVD(字幕)] 8点(2009-07-05 18:21:07)(良:1票)
391.  悲しみが乾くまで
この作品でビア監督の映画を観るのは3作目になるが、どんどん次の作品が観たくなる監督だ。アップやブレを多用した独特の撮影方法が、登場人物の心の揺れを遺憾なく表現しているし、脚本に無駄が無く、どの作品も2時間程度にうまく纏めているのが良い。 この映画もベニチオ・デル・トロとハル・ベリーという2人のオスカー俳優の演技力を活用し、地味ではあるが、心を打つ作品に仕上がっている。洗面所やリビングでの家族間のプライベートな会話の使い方がうまいのは女性ならではだと思うが、男性の心の動きにも不自然さが無いのは優れた監督である証拠だと思う。ビア監督の映画はどれも大切な人を失った喪失感とその癒しの過程がテーマになっているが、「癒し」ばかりに焦点を当てた甘い作り方にならないところも、私が共感できるポイントだ。「癒し」と「甘え」の間のギリギリの狭間を衝く手腕はたいしたものだ。 この視点を大切にしながら、次はサスペンスやスリラーにも挑戦してくれないだろうか。素晴らしい映画ができそうな気がする。
[DVD(字幕)] 8点(2009-07-05 15:17:29)
392.  麦の穂をゆらす風 《ネタバレ》 
ケン・ローチ作品は、一方的なリベラル視点の映画だろうということで、面白くなさそうで敬遠していたのだが、食わず嫌いも良くないだろうと思って鑑賞してみた。結論からすると、なかなか興味深い歴史モノだったが、鑑賞前の予想と大差は無かった。 1920年代のイギリスによるアイルランド支配が続いていた時代の話だが、当然ながら、視点は徹底的にアイルランド側だ。鬼のようなイギリス兵が傍若無人にアイルランド人を弾圧している。中国映画に出てくる日本軍兵士を想像してもらえば分かりやすいだろう。そんな中、主人公のデミアンは、医者としての将来を嘱望されながらも、兄のテディと共に独立運動に身を投じてイギリス軍を狙ったテロ活動を行う。彼らの活動は一定の成果を上げ、イギリスはアイルランドを自治領とすることを決め、兵士たちを引き揚げた。 しかし、ここからが難しい。デミアンたち主戦派は、あくまでも完全な独立をもぎ取るために活動を継続しようとする。しかし、兄のテディは自治領として成立したアイルランド自由国軍に入り、ここでかつての同士だった兄弟は袂を分かつことになってしまった。兄弟が急進主義者と漸進主義者として対立することになり、ここから物語は俄然面白くなるものと期待させられた。が、ここでも製作者側がデミアンに肩入れしてしまっているため、物語に厚みが出ない。もちろん、テディが悪人として描かれることは無いし、両派が議論する場面もあるのだが、基本的に「大義はデミアン側にあり!」という姿勢で描くから、どうも気持ちが盛り上がらないまま終わってしまった。 カメラワークやアイルランドの美しい風景はとても印象的だったので6点をつける。
[DVD(字幕)] 6点(2009-06-28 17:55:39)
393.  ある愛の風景
「しあわせな孤独」に引き続き、こちらを鑑賞。家族の葛藤を丁寧に切り取る作風は変わらないが、「事件」が多すぎて、「結果」の描写が若干不十分だと感じた。過不足の無いストーリーテリングやテーマは好みなので、他の作品も観ていきたい。
[DVD(字幕)] 7点(2009-06-28 17:00:10)(良:1票)
394.  ダーウィン・アワード
ありえないほどおバカな死に方をした人に与えられる賞、「ダーウィン・アワード」。なぜ「ダーウィン」かというと、死に方からして明らかに人間の「進化」に反するような人間なのだから、遺伝子を残さないでくれてありがとう!という趣旨らしい。当然架空の賞なのだが、窓ガラスの強度を誇示しようとしてビルから転落死したりとか、車にジェットエンジンを搭載して激突死したりとかスポーツ紙の社会面の片隅に載るような本当にくだらない死に方ばっかりで笑える。 しかし、この映画はそのバカさ加減を肯定的に捉えていて、上から目線で笑うなんてことはやってないのが良いところだ。いわゆる破天荒な次男坊の魅力をどこまでも温かい目で見守っているので、観ているこっちとしては彼らのひたむきな思いをだんだん応援したくなってくる。ちょっと規範を逸脱しちゃったり、常識の枠をはみ出しちゃったりする人達は、ストレスフルな世界で生きる僕たち一般人を時に笑わせてくれたり、時にブレイクスルーのヒントをくれたりするとても大切な存在なのではないか。 人が死んだり、怪我をしたりすることがテーマなので。、ブラックコメディに分類されるのかもしれないが、人が溝にはまったり、無様に転んだりするのを見て、心配する前に思わず「ぷっ」と吹き出してしまった経験がある方ならご理解いただけるはず!久々に観たウィノナ・ライダーは相変わらず綺麗。大好きな女優の一人だ。
[DVD(字幕)] 7点(2009-06-13 16:10:23)
395.  しあわせな孤独
つかみどころのない「愛」という感情について考えさせられた。永遠の愛はもちろん美しいが、この映画に出てくる登場人物それぞれの移ろいやすい愛の形もいとおしく感じられた。愛ゆえに人間はエゴをさらけ出し、醜態をさらす。だが、それを許すのもやはり愛なのだ。やさしく包み込むのではなく、やさしく放り出すような態度で愛にまつわる事象を観客に提示するこの映画の作風はなかなか独特で面白い。 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」で有名なラース・フォン・トリアーらによって生み出されたいわゆるドグマ映画と呼ばれるジャンル(本作は完全に「純潔」なドグマ映画ではないが)に含まれるので、ちょっと苦手なイメージもあったのだが、このようなテーマを描くのならば、うってつけの撮影方法だろう。効果音や派手な照明に頼らず、外面的な描写のみで登場人物の内面を描くのは、キャストによほどの表現力が求められようが、この映画のキャストは皆見事にその要求に応えている。むしろ、表現上の制約を逆手に取っているとも言えるかもしれない。特にマッツ・ミケルセン(「007 カジノ・ロワイヤル」の悪役ル・シッフル!)とソニア・リクターの演技力には驚いた。 ラストをハッピーエンドと解釈するかどうかは人によって印象が違うかもしれないが、僕はハッピーだし正しい終わり方だと感じた。愛はその姿が消えたと思っても、手を変え品を変え、いつまでも人間にまとわり付いていくものなのだから。
[DVD(字幕)] 9点(2009-06-08 23:25:37)
396.  ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版
色々な「愛」が詰まった作品。男女の愛、親子の愛、友達の愛、そして映画への愛。 多すぎる愛に食傷気味になるが、映画好きにとっては堪えられない魅力を持った映画だと思う。
[DVD(字幕)] 8点(2009-05-31 22:50:55)
397.  グロリア(1980) 《ネタバレ》 
80年代の映画ってよく分からない。名作の呼び声高いこの作品もよく分からんかった。 筋としては、かつてギャングのオンナだったグロリアというおばさんが、ギャングによって家族を皆殺しにされた少年を救い、逃避行を続けるうちに母性愛に目覚めていくというもの。ちぐはぐな二人組という意味では「レオン」にも似ている。 そもそもギャング組織が間抜けすぎで、しかも弱すぎる。おばさん一人に何やってんだか。子役はあんまりうまくないし、音楽は過剰だし、期待して観たのに残念だ。 シャロン・ストーンのリメイク版はもっとひどいんだろうか。
[DVD(字幕)] 4点(2009-05-17 23:12:25)
398.  私の中のもうひとりの私
マリオンの気持ちの変化が丁寧に描かれているのは興味深く、自分の人との接し方を考えさせられた。コミュニケーションを通じて知らないうちに他者を傷つけたり、無意識のうちに心の壁を作って他者に疎外感を抱かせたりしてしまうというのは、まさにそのとおりなのだが、そこの程度が難しい。好きでもない他者と関わるのは面倒だが、避けるのは相手を傷つけることになるし、近づいて相手を批判するのも申し訳ない。そこのバランスが大切なのだとわかってはいても、なかなかうまく行かないのは自分の対人スキル不足のせいなのだろう。
[DVD(字幕)] 6点(2009-04-30 09:50:24)
399.  フィクサー(2007) 《ネタバレ》 
冒頭のモノローグから一気に引き込まれた。トム・ウィルキンソンではなく、ティルダ・スウィントンの方がアカデミー賞を受賞したようだが、個人的には前者の演技力に魅せられた。しゃべり方や顔の作り方で、精神の不安定な動きをとてもうまく表現している。さすが名脇役だ。 話の筋は、それほど強烈なものではないが、それぞれに弱さを抱えた登場人物たちの思いがよく伝わってきた。これは、キャストの演技力に負うところが大きい。話の伏線として、ファンタジー小説の筋について、マイケルの息子とアーサーが電話で会話するところは、脚本が上手だなと感じた。「皆が同じ夢を見ているのに、それを口に出せない」という部分は、組織の弱さをうまく衝いた言葉で、アーサーが感銘を受けるのもうなずける。 ラストは凡庸でちょっと詰めが甘すぎる気がしたが、ここでのスウィントンの演技は素晴らしく、脇役対決を制したことにあまり違和感は無くなった。お手本のような社会派作品と言うと褒めすぎだが、きちんとツボを押さえた作品に仕上がっている。
[DVD(字幕)] 8点(2009-04-29 23:26:02)(良:1票)
400.  ギター弾きの恋 《ネタバレ》 
アレンの音楽愛と人間愛がひしひしと伝わってくる映画。感情表現が苦手なエメットとハッティのやり取りは子供同士の初恋のようでほほえましかった。目と表情だけで見事な演技を見せたサマンサ・モートンは素晴らしかったし、不器用でだらしのないエメットをコミカルに演じたショーン・ペンも良かった。ユマ・サーマンもはまり役だ。 少しコンパクトにまとまりすぎていて、アレンお得意の無駄話がなくなっているのが難点といえば難点。おとぎ話のような映画だ。
[DVD(字幕)] 7点(2009-04-21 21:45:33)(良:1票)
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