541. 探偵はBARにいる
《ネタバレ》 私は単純なので、最初の乱闘シーンでちょっとこの映画に期待しちゃいました。 ただの情けない主人公かと思いきや意外に強い。そして松田龍平はもっと強い。そう、主人公が腕力でもいい、知力でもいい、とにかく強いと私は映画を楽しめてしまうのです。 でもねぇ。やっぱ探偵なわけですから、腕力は副産物、大事なところは頭脳で勝負してほしいものです。 ・・・・あんまり頭脳戦でしびれるシーンやストーリー展開は、・・・ないかなぁ。 表向きはお調子者でひょうきん。でも実は冷静で頭が切れる。そんな探偵だったらよかったのに。 感情的だし。すぐ罠にはまるし。頭脳プレーで相手の鼻を明かすようなシーンもない。 夫婦が殺された現場に駆け付けたとき、感情のままに暴れるシーンは正直ひきます。 まあその一方で、アクションについては過激なシーンも多く見ている分には飽きないタイプの映画。 そして思い切り好みの問題ですが、大泉洋も松田龍平も小雪も好きな役者さんなので、3人が出ているだけで満足っちゃあ満足。 小雪演じる沙織の壮絶な最期も見ごたえがありますねぇ。 全編通してややコメディ調なテイストが感じられたので、このバッドエンドは意外ではあります。 エンターテイメント作品としては及第点ではないでしょうか。 [DVD(邦画)] 7点(2023-02-22 04:16:39)(良:1票) |
542. エンド・オブ・ウォッチ
《ネタバレ》 警察24時のアメリカ版みたいな感じ。 こちらはフィクションだし、衝撃度は大きい。 ただ、何か大きな組織に立ち向かうとか、主軸となるストーリーがあるわけではない。 日々のエピソードの羅列。 印象的だったエピソード。 『今日はゆるそうな通報を処理しよう』複数入っている通報の中から選んだのが、『離れて暮らす母親の安否確認』 まあ、一番楽そうなのを選んだんでしょうね… 気軽な気持ちで行ったら、何やら様子がおかしい。ドアをけ破ると死体の匂いが充満している。そしてこのエピソードのせいで、二人はついに麻薬組織のトップから目をつけられてしまうわけです。 それぞれのエピソードが独立しているように見えて、実は裏で結構つながっていたりする・・・映画の構成が巧みで面白いです。 POV方式なので致し方ないのかもしれませんが、シーンによっては本当に手ブレがひどすぎます。 手ブレ自体は結構平気な私ですら、思わず眉をひそめてしまうほどの手ブレ。 そういった意味では見る人を選ぶ映画かもしれないですね。 [DVD(字幕)] 7点(2023-01-28 03:33:39) |
543. V/H/S シンドローム
《ネタバレ》 オムニバス形式のホラーは嫌いではないです。 1話1話のテンポが速いのが良い。すぐ何か起こるし。いろんなストーリーを見られるお得感もある。 ですがここでの評価が低かったので、期待はしていなかったのもまた事実。 結果、はっきり言ってそんなに悪くなかったです。 特に1話目、4話目、5話目がお気に入り。 2話目は…ちょっとだるい。まさか婚約者が・・・っていうオチは良かったのですが、そのオチのためだけに少々ひっぱりすぎ。 わずか25分くらいなのに、ずいぶんと長く感じたものです。 3話目は、相手が何者かわからん。主人公らしき女の子が何をしたかったのかがわからん。 友人たちをまきこんで、結局自分もやられちゃって。いったいどーいう結果が彼女にとって正解だったのか。 5話目はハロウィンパーティーに行ったら本物のお化け屋敷だったっていう話。 プロセスは良いんですが、オチは気に入らないかな。 たとえおばけとはいえ、自分を助けてくれた相手に対してあの仕打ちはないんじゃない?人の善意をふみにじるかのようなオチはたとえホラーでも好きじゃないっす。 さて、POV好きな私。手ブレ全然OK。 そんな私が辟易するほどひどい手ブレがいたるところに。苦手な人にはおススメしないです。 [DVD(字幕)] 7点(2023-01-16 06:21:22) |
544. 悪の教典
《ネタバレ》 こーゆーサイコパス的な映画は結構好き。 特に前半から中盤にかけての不穏な空気がたまらんです。 何かが起こりそうな予感。あるいはもう起こってるんじゃね?っていう雰囲気。そのただならぬ雰囲気がクセになります。 カンニング。不良。万引き。セクハラ。モンスターペアレンツ。 問題ばかりの学校で、唯一まともな教師はすみ。 ところがこいつが一番とんでもないサイコパスだった。 ほとんど予備知識なしで見たから面白かったです。 毒を以って毒を制するような展開になりそうだったところも好き。 ただそこは期待していたほどには盛り上がらなかったです。 映画の尺の関係上仕方が無いことなのかもしれませんが、3人とも一方的にやられちゃうのがもったいなかったかな。 いや、それはそれで『はすみ』の圧倒的な恐ろしさを際立たせるのには一役買っているわけですが。 子悪党が雁首並べたところで、本物の悪には傷一つつけられない、っていうことですかね。 この映画のピークは『けいすけ』が拷問されるところまでかなぁ…。 ラストの大量殺戮は何の芸もなくて面白味に欠けます。ただのスプラッタ映画に成り下がってしまいました。 アーチェリーの少年。ゲイの少年。東大を目指しているヤなやつ。印象的な生徒がたくさん出たのに、ただ銃で撃ってまわるだけ。 AEDの伏線があったんだから、それで局部を感電死させるぐらいのゴア描写があっても良かったんじゃなかろうか。終盤のたたみかけはもう一工夫欲しかったところです。 『モンスターペアレンツ』『たで』『つりい』『けいすけ』までは8点から9点くらいつけちゃおうと思っていたのですが、最後の大暴れで減点です。 正直最後はバトルロワイアルと何が違うのかと思ったり、思わなかったり… [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-12-26 04:51:53) |
545. シェイプ・オブ・ウォーター
《ネタバレ》 いつの時代のどの国のお話なんだろー? って感じではじまるおとぎ話。 おとぎ話というにはちょっと生々しくて、ちょっとグロくて、ちょっとサスペンス。 この妙な緊張感はなんなんでしょ。 なぜか捕獲された半魚人。 なぜかその半魚人を痛めつける人。いったいなんの目的があって痛めつけるのかは不明。詳しい説明はほとんどなく、一方的に映像という情報を与え、『そーゆー状況』というのをただただ受け入れないといけません。 でも面白い。なんか面白い。 なんでこの人がヒロイン?っていういまさんな人が主演なんだけど面白い。 言っちゃあなんだけど、不美人。カラダはキレイ。でも不美人。 この人のヌードやラブシーンがわんさか出てくる。 個人的にはそんなシーンよりも、卵や手話を使った心の交流みたいなものをもっと描いてほしかった気がします。 登場人物個性強し。『この人だれ?』みたいなことはまずないです。 そして誰が欠けてもこの物語は成立しない。みんな良いキャラしています。 まあちょっと博士の最期だけ悲惨すぎて、そこだけどーにかならなかったものかとは思ってしまいます。 隣人も、片思いの相手に冷たくされ仕事がうまくいかないから主人公のお手伝いをしただけ。なんか、そこは最初からヒロインのために動いてほしかった次第です。 純粋なラブストーリーとは言い難いけれど、妙な魅力のある作品。 それにしても指は痛そうだったなぁ…。 [DVD(字幕)] 7点(2022-12-26 03:32:50) |
546. マッキー
《ネタバレ》 これはかなり面白かったんですが、コメディと割り切れないほどにストーリーがちょっと辛い。 やっと恋が実った瞬間に殺されちゃうなんて。みんなもらっているものを自分だけ渡されなくても、空メールがきても、すべて前向きにとらえるジャニが結構好きなキャラクターだっただけに、こんな運命は酷です。 最後、ハエから人間に転生してくれて彼女とハッピーエンドむかえられたら9点くらいあげても良かったけど。 それに好きな人に殺人を手伝わせるなんてどうなん?とも思った。 物語の8割はハエと社長との闘いで、これが終始面白かった。 ハエに転生したところでハエにできることなんてたかが知れてる‥‥いやいや、思っていた以上にできることがたくさん。しかもどれもシンプルで良い。寝られなくするなんて地味に嫌。 この作品の良いところは、ハエに知能以外の特殊能力を与えなかったこと。ハエのポテンシャルをフル動員して社長を破滅させていくのが痛快。『やりすぎ』という意見もありますが、人殺しですから。自分の欲望のままに罪のない人間殺してますから。だから社長が救いようのないクソ外道なのが良かったわけです。 ビンドゥが魅力的なヒロインなのも良い。 願わくば、人間のジャニとビンドゥのハッピーエンドが見たかったものです。 好みの問題で7点にとどめちゃいましたが、映画の完成度は高い。 ハエ目線のビジュアル、アニメーションも見ごたえ抜群。 ブラックユーモアよりのコメディ映画としては最高峰の作品。 [DVD(字幕)] 7点(2022-11-29 18:41:48) |
547. フライトナイト/恐怖の夜
《ネタバレ》 オリジナルを見たのが随分まえなので、細部は覚えていないのですが、こっちのほうが面白い。 まず映像技術の進歩によって、オリジナルよりエキサイティングなホラーアクションとなっています。 もっとおふざけでユルい感じのイメージだったのですが、意外と真面目な作りこみが私好み。 隣人の怪しい奴が、まんまヴァンパイアっていうのは今どきめずらしい。これがリメイクものの良さですね。古き良きものを最新技術で仕上げてくれる。嬉しいじゃないですか。まあ、もう少しだけ『人間?ヴァンパイア?どっち?』っていう疑心暗鬼な楽しみがあっても良かった気はしますけど。 そしてヒロインがかわいい。これはポイントが高い。しかもいい娘。この娘と主人公の青春ものとしても面白い。 早いタイミングでヴァンパイアの正体を明かし、映画の大半をヴァンパイアとの攻防に費やす。この潔さが好き。 ものすごくシンプルで驚くほどヒネリのないストーリー。 十字架も聖水も杭も太陽の光も全部効く。だから戦える。 ヴァンパイアの家から脱出するときのシーンはすごくハラハラできて、ホラー映画としてもちゃんと楽しめます。 気になったのは、主人公がエドの話を信じるきっかけになった動画。ヴァンパイアの姿が映っていないのに、車が停まってドアが開く動画。これを他の人に見せればすぐに信じてもらえるのにそーしない。 で、写真、ムービーには姿が映らないのに、防犯カメラにはしっかり映るヴァンパイア。 まあ、そんな細かいところはどーでもいいか。 それにしても親友二人は復活せず。かわいそうに… [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-11-23 02:46:17) |
548. 遊星からの物体X ファーストコンタクト
《ネタバレ》 初代を見たのは遠い昔のことなのでほとんど記憶になく、新しい気持ちで鑑賞。ビジュアルだけで相当楽しめます。イー感じで気持ち悪かったです。エイリアンものとして、モンスターパニックとして、見たいものを見せてもらえた感じです。 ただあまりにもエイリアンが万能すぎるかなと… わりとみんな団体行動をとっていたはずなのに、いつの間にかエイリアンに入れ替わっている。ちょっとエイリアン側が何でもアリというか都合が良すぎる気がしないでもない… 外見だけでなく、知能や記憶までもコピーできるていうのもね… 疑心暗鬼の犯人捜しは、それはそれで面白い。ですがあんまり人間と同じ知能や価値観もたせちゃうとそれだけで恐怖が半減しちゃう。 無機物が取り込めないから、銀歯やピアスがヒントになるっていうのは面白かったですね。 難点なのは、男が多いうえにむさ苦しく似たよーなキャラばっかりなので、いまいち誰が誰だか見わけがつかないこと。 あとこーゆー映画にありがちな、急に『わーっ』って驚かすお化け屋敷的手法は好きじゃない。驚かすのではなく怖がらせてほしいものです。映像技術は進歩しても、こーゆーところって全然進歩しない。 ちょっと文句がでちゃいましたが、エイリアンものとして及第点。 個人的には人におススメできるレベルの佳作かと。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-11-20 23:47:40)(良:2票) |
549. ザ・レイド
《ネタバレ》 見応えある格闘ムービー。こんなに見ごたえあるのはひさしぶり。 ただインドネシアの俳優さんたちになじみがないので、一部を除いて見わけがつかないのが難点。 銃→刃物→素手と、ファイトのスタイルがシフトしていく。緊張感があったのは銃、次いで刃物。まさに死と隣り合わせ。建物内だけでなく、外からも狙撃される恐怖。実際銃と刃物でほとんどのSWAT隊員が命を落とす。 数が減ってきてからは素手のバトルに。これには正直違和感はあります。だって最後まで銃と刃物と人海戦術で攻め立てれば簡単にSWATを制圧できただろうに・・・。まあそれでは映画が終わってしまうわけですが・・・。 カンフーバトルにシフトしてからも、それはそれで息をつかせぬアクションの連続。これはこれで面白い。主人公や幹部クラスだけでなく、モブのなかにも強キャラがさりげなくまじっているのが何気に良い。 SWATのほうも、隊長がリタイアしてから明らかに戦力ダウンかと思いきや、モブキャラと思われた隊長の部下が何気に強かったりするのが良い。 一番面白かったのは敵の幹部。 圧倒的に有利な状況にも関わらず、銃を置き、弟が兄の拘束を解くのを待ってあげて、二人同時に相手してあげる。とゆーか、相手幹部の善意につけこみ、どさくさに紛れてふたりがかりで襲い掛かる主人公兄弟。更にはずっとフェアな戦いをしている敵幹部に対し、背後から凶器で襲うという卑怯極まりない主人公兄弟。まったくどっちが主役なんだか……… [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-11-18 02:57:48) |
550. シャーク・ナイト
《ネタバレ》 あれ~?思ったより平均点が低い・・・。そんなに悪くないですけどねー。 はしゃぐ若者たちがサメの餌食に。ありきたりのプロットだからこそ好き。サメの造形だって頑張っています。メ〇シャークみたいな訳のわからんシリーズよりかは100倍よくできています。 若者たちが個性的なのも良い。ただあんまり嫌なやつがいなくて、基本みんな良い人なので、若干胸糞悪くなります。 定番のサメが襲ってくるシーンの緊張感もなかなか。主人公が捕まっているシーンで、床を開けるとイタチザメが泳いでいるシーンが何気に怖いです。 ちょっとしたサプライズもあるため、ストーリーだって悪くない。保安官は味方だと思っていましたからびっくりです。 こーゆー映画にしては、若者たちがバカな行動をしているようには見えず、最善を尽くしている感じがするので見ごたえがあります。 残念ながらその多くは犠牲になっちゃいましたが、主人公とヒロインは助かってよかったです。 保安官とデニスに、クズに相応しい最期を用意してくれたのも良かった。 もう一人いたゲス野郎がデニスのナイフであっさり退場しちゃったのがなんか不満。生きたままダルマザメに喰わせてほしかった… [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-11-05 04:14:15)(良:1票) |
551. アジャストメント
《ネタバレ》 サスペンスやSFだと思っていたのですが、ほぼラブストーリーでした。 私たちの運命はあらかじめ決まっているようです。 でも運命から外れた先もやはり運命なんじゃなーい? さて、アジャストメント達はどうやら天使みたいな存在らしいです。でもその恰好はスーツと帽子。しかもその姿は人の目に普通に見える。そのセンス、設定、嫌いじゃないです。 ジャンル『サスペンス』となってはいますが、そんなにサスペンスしていません。秘密をばらしたら廃人にされちゃうくらいかな💛 アジャストメント達は『今まで人類を導いてきた』『ルネサンスも産業革命も私たちが調整した結果だ』と豪語。 ですが劇中でのこの人たちの活動は、一組の男女をとにかく出会わせない、ただそれだけ。 将来偉大な大統領になるデヴィッド。その原動力は心の空白。エリースと結ばれちゃったら心の空白が埋まっちゃって、大統領になれないんだって。 で、極端な干渉はできないみたいです。修正不能の波紋が広がっちゃうとかで…。なのでやることは小市民なものばかり。 ダンスのお稽古の場所を変えたり。タクシーを停車させなかったり。なんともせこい天使たち…あんなに大きなことを言っていたのに… このギャップがなんだかたまらなくおかしくて、私にとってはこの映画はコメディでした。 でも途中でまたサスペンス色がちょっと出てきます。 デヴィッドが運命の人のダンスを見ちゃったせいで、運命が修正不能になっちゃったんだって… 遂に伝説のアノ人、そう、通称『ハンマー』の異名をもつトンプソンが出てくることに! ハンマー…怖ぇ…いったいどんな冷酷無比で不条理な破壊を二人にもたらすのか… 『彼女はダンサーとして脚光を浴びた後、世界的な振付師として成功する…でも君と結ばれれば、幼稚園のダンスの先生で終わる。』 ・・・・え? 『さすがトンプソンだ。もう事態を収拾させたよ。』 ・・・・え? 『トンプソンが言ったことは、嘘なんだぜ。』 ・・・・え? ・・・とりあえず、幼稚園の先生に謝ろうか・・・ [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-10-17 06:36:12) |
552. ドリームハウス
《ネタバレ》 だいぶ早い段階で、 『これはあれかな~……よくある主人公の妄想パターンかな……』 と勘づいてしまう。 ウィルと他の人たちは交流があるけれど、ウィルの家族とはだれも触れ合うシーンが出てこない。2階にいる奥さんに挨拶に来るようウィルが呼びかけても、奥さんはなぜか降りてこない…。1つ1つがあまりに不自然。 まあそれもそのはずで、そのミステリーは中盤くらいでさっさとネタバレされてしまいます。 できれば、その中盤で一回上手に驚かしてほしかったところです。 メインのストーリーはそこから先。ズバリ、真犯人は誰なのか…! これ最後のほうでウィルの妄想でしたーっていうオチだったらウィルが犯人で、それこそ救いようのないお話だったと思います。 家族がもういないという悲しい事実は覆せませんが、ウィルが犯人ではないという一応の救いが用意されていて良かったです。 ちなみに真犯人が誰なのか?これは前半に比べるとなんともパンチの弱いストーリー展開です。 それにどー頑張っても家族は戻ってこないことがわかっているので、これはなかなか見るのが辛かったですね… そしてここで他の方のレビューを見るまで、恥ずかしい話真犯人の動機が実はよくわかっていませんでした。 ってゆーか人違い殺人なら動機なんてねーじゃねーかよ!そこ一番大事なとこなのに~ そんでなんか2人組で、一人はお隣さんの感じの悪い旦那ですが、もう一人は・・・・誰?こんなやついたっけ?で、勝手に仲間割れしているし・・・ 見ているときは、この二人の動機と関係性がよくわからないままグダグダに映画が終わっちゃった印象です。 ・・・私の理解力が低いのか・・・?いや、そんなはずは・・・(;・∀・) [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-09-26 05:39:13)(良:1票) |
553. スプリット
《ネタバレ》 シリーズもの2作目ということで鑑賞。 1作目とはうってかわってホラー色の強い内容。めちゃめちゃ怖いわけではありませんが、途切れない緊張感で最後までハラハラさせてくれます。 終盤で女の子たちが必死で逃げようとするシーン。あと少しで扉の鍵が開く…!そこまで見せたら次はビーストとの攻防…!と思いきや、次のシーンではすでにビーストに捕食されちゃっている女の子たち。この辺はシャマラン監督独特のセンスを感じます。 本来であれば一番観客をひきつけるビーストとの攻防シーンをあえて省くなんて、よほど腕に自信がなければできないと思うんですよね~。 主演のジェームズ・マカヴォイもすごい。 仕草だけでなく、雰囲気や声色まで変えて複数の人格を演じ切ります。 ヘドウィグのときは子供にしか見えないし、パトリシア?のときには女性に見えます。 この人の演技力があって、初めて成立する映画ですね。 ヒロインはやられちゃうのかと思ったら、生き延びましたね‥‥。次作でも出てくるのでしょうか。 それにしてもビースト以上にケダモノの叔父。この人に何の罰も与えられないまま物語が終わっちゃうのが消化不良。こいつにこそえぐい罰を与えてほしかったものです。 次作ではいよいよダンと相まみえるのか…今から楽しみだ… [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-09-05 03:33:10) |
554. アンブレイカブル
《ネタバレ》 『握手をするときがきたようだ。』が、まさかの真相につながっていくとは…!このオチのためだけにあるような映画です。ミスター・ガラス。まさかのサイコ・パス! デヴィッド・ダンは不死身。デヴィッド・ダンは力持ち。デヴィッド・ダンはエスパー。 これだけの力を持ちながら、なかなか行動に移そうとしない姿にはもやもや。 イライジャとの出会いにより、遂に自ら殺人鬼と対峙する。 まあ、見所がこことオチしかない割には、結構飽きずに見られた気がします。 ベンチ・プレスのあたりがやや冗長かもしれないですねー。最初は落とすんじゃないかと思って独特の緊張感だったのに、あまりにひっぱるもんだから途中で飽きちゃった・・・・。もう少し短い尺でスパッと驚かせてくれたらいいのになー。 ああ、もう一つ見所がありました。息子が銃をつきつけるシーン。そして息子にそっと新聞を差し出し、『シー』っとジェスチャーで伝えるシーン。息子との交流全部まとめて、名シーンと言えるでしょう。 ただ、『なぜ息子は父親に無敵のヒーロー像を求めるのか』という動機付けは弱かったように思います。 夫婦仲が次第に修復していくケースというのも、ある意味珍しいかもしれません。 割と緊迫感のあるサスペンス調の映画。箸休め的な夫婦イベントや家族イベント。それが適度な匙加減。メリハリが利いてて良かったです。 つっこみどころは多いかな。 病気になったことがないのは自分が一番よくわかっているだろーに、奥さんや職場の人に尋ねるのはわざとらしすぎ。 それに病気になったことがないのに、なぜその症状を知っているのか。 うん、もう少しヒーローとして覚醒してからの活躍を見てみたかった気持ちは否めないです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-08-16 01:43:19) |
555. アンノウン(2011)
《ネタバレ》 つかみが100点。オープニングからぐいぐい惹きこまれます。 最初はよくあるなりすまし系のサスペンスなのかと思っていたのですが、リズ(妻)と自分でない男のツーショット写真が出てきたあたりで、実はすべてリーアム・ニーソンの妄想なのかと思ってみたり。『これはちょっと先が読めないぜ…!』と映画にのめり込んじゃいます。 マーティン・ハリスが頼みの綱にしていたロドニー・コールもなんやら危ないやつだし。そのロドニー・コールにもう一人の現地の協力者ユルゲンが殺されてしまうし・・・。この辺までは8点~9点くらいの、もうかなりよくできたサスペンスです。 ただ、正直申し上げて、真相がわかり始めてからオチに至るまでの盛りあがりが弱い。これぞ典型的な尻すぼみ映画。 そんななか終盤のお気に入りシーンは、プラスチック爆弾の解除が間に合わずにリズが爆死してしまうシーン。ここで間に合わせないのはちょっと好きな演出です。珍しいパターンだし、ちょっと笑っちゃいました。 殺し屋グループのみなさまも、個性があって良い味出していました。 ただそれぞれの最期はあっけない。ロドニー・コールの最期なんて、本当にあれで良いのだろうか。素人のジーナに瞬く間に二人もやられているんですけど・・・。 それにしても『リーアム・ニーソンが普通のおっちゃんやってる!なんか新鮮!』って思っていましたが、その正体はやはり凄腕の暗殺者。ですよねー!でも一流の殺し屋が空港に忘れ物してんぢゃねーよ。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-07-24 21:17:15) |
556. トランス・ワールド
《ネタバレ》 最初はホラーかと思ったのですが、すぐに違うと気づきます。 ああ、きっと『世にも奇妙な物語』系のサスペンスなんだろーなと。この人たちはきっと死んでいるんだろーなって。 で、その予想は当たっていたわけですが、まさかの血縁関係、これは予測できず。 非業の死を遂げた一族が、時代を超えて一堂に会するというのはなかなか面白い設定です。そしてその事実をすぐには明かさない。伏線をはり、違和感を演出し、驚きとともに真相に近づいていくストーリー展開が興味をそそられます。 そしてその目的が『未来改変』っていうのも私が好きなジャンルです。 ただどうしても未来改変ものとなると、『バタフライ・エフェクト』を考えてしまいますので、戦死するはずの祖父を助けてしまったら、ここにいる人たちはサマンサ以外消えてしまうのでは、・・・、と、どーしてもそこが気になりますね。 まあ、そーゆー細かいことに目をつむれば、非常によくできたサスペンス。 『クラシックな車でかっこいいね。』『そのダサいジャケットを貸せ。』『これ最新モデルなんだけど』などなど、小さい伏線に後から気付くわけです。これもう一回見直して伏線チェックしてみると面白いかもしれない。新しい発見がありそう。 ガソリンスタンドのおっちゃんは神様か何かなんでしょうかね? やたら強盗二人の女の人生修正しようとしますが、男のほうをなんとかしたほうが良いんじゃないだろうか?もしかしてここは笑いどころなのか?? [DVD(字幕)] 7点(2022-07-20 07:47:47)(良:1票) |
557. 祈りの幕が下りる時
《ネタバレ》 東野圭吾の小説も、加賀恭一郎シリーズも結構読んでいるのですが、この作品は未読。 どうしても見る前に期待値が上がってしまっていたので、映画そのものはその期待値を超えるものではありませんでした。 ただ期待値を超えてきたのは浅居父娘のパート。ここから全く別の雰囲気に。 小日向演じる浅居父が崖の上で何やら決意する。『ごちそうを食べに行こう』といって蕎麦屋に行く。この辺りからもう辛くて見ていられませんでした。 14歳の浅居博美がワゴンに連れ込まれてからしばらく無音でワゴンだけを映すシーン。このシーンが最高に怖い。そこからのトンネル。皆さんが口をそろえて絶賛されているように、今作の名シーンだと思います。ワゴンからトンネルでの父娘の別れまでが強烈すぎて、他のシーンが霞んでしまったようにさえ思えます。 ミステリーとしてはちょっと不満が残ります。 苗村先生と容疑者が全くの別人だったっていうところはわくわくしたのですが。 結局苗村はただの目撃者。押谷もただの目撃者。生きているはずのない浅居博美の父を目撃したから殺されただけ。 そうなってくると、浅居忠雄にも同情しづらくなります。 もちろん毒妻のせいで生き地獄を味わわされたことは同情に値するでしょう。 ですが『自分の存在を見られた』なんて理由で罪のない人を2人も殺していいはずがありません。娘のためにというならば、苗村先生に見つかった時点であきらめるべきでした。親が殺人犯として捕まるのは最悪。ましてや親が自分のために死ぬのはもっと最悪。でも更に最悪なのは、子供の手で自分を殺させてしまうこと。その時点で死ぬのもあきらめてほしかったです。 いや、そもそも論になりますが、なぜあんな女と結婚したのか。 あんな女を妻に選ぶなんて見る目が無さすぎでしょう。 真相が明らかになるまでは抜群の安定感で楽しめるのですが、真相がわかって腑に落ちないのは東野圭吾作品ではよくあります。 やはりこの人の作品はプロセスを楽しむものなんでしょう。 オチに期待してはいけませんね。 ちなみに加賀恭一郎シリーズは個人的に『卒業』が一番面白いと思っています。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-06-28 16:07:22) |
558. モンスター・ホテル2
《ネタバレ》 1作目より好き。 『バンパイアでも人間でもどちらでも良いよ』と言いながら、やはりバンパイアになってほしいじじバンパイア。 子供を人間として育てたい母バンパイア。 どっちでもいいけど、自分はモンスターホテルで働きたい父バンパイア。 これ面白いのが人間の父バンパイアはモンスターホテルに残りたくて、母バンパイアは人間の世界への憧れもあって子供を人間社会で育てたい。普通逆を望みそうなもんですけど、平和でなによりです。 で、それをひっかきまわすのがじじバンパイア。 ここも前作とは人物相関図に変化がありまして、前作でさんざん人間のジョナサンを嫌っていた父バンパイアがジョナサンを頼っているのがなんとも微笑ましい。そして溺愛していたはずの娘の母バンパイア(メイヴィス)とはやや敵対気味。こーゆー変化が楽しいですね。 そしてメイヴィスとジョナサンの子供がなんとも愛らしい。これはキャラクター勝ちですね。 前作のメインキャラクターたちが引き続き登場してくれるのも嬉しい。 モンスターたちの世界に現代文明が入り込み始めているのも最高。スマホやフェイスブックを扱うゾンビ。 バンパイアの特訓場は、バンパイアのキャンプ場に。保険会社との契約の関係で安全第一の経営。 現代の子供たちをとりまく過保護すぎる社会をちょっと揶揄っちゃうような描写には、メッセージ性も感じられます。 フランケンは人間の人気者になっちゃってるし、狼男とマミーはすっかり隠居気味で『やれって言われてもずっとやってないからな~』ってとにかくゆるい。 最後は子供が覚醒してちょっとヒーローもののような盛りあがりさえ見せます。 まあ若干つめこみすぎてしまった感はありますが、サービス精神てんこもりの見せ場の多さで飽きの来ないエンターテイメントに仕上がっていると思われます。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2022-06-28 03:46:32) |
559. マネーモンスター
《ネタバレ》 マネーモンスター。誰かを象徴している言葉かと思いきや、まさかの番組名。苦手な投資系社会派サスペンスかと思ったら全然違いました。いや、そうなんですけど、違いました。 要は上場企業アイビスの社長が会社の8億ドルを横領。アフリカの鉱山ストで暴落した鉱山株をその8億ドルで購入。鉱山ストのリーダー『マンバ』を買収。元の値まで鉱山株が戻ったら購入した株を売却。ところがマンバが買収に応じなかったためさあ大変。8億ドルは為替取引のコンピューターのバグにより生じた会社の損失ということにしてしまおう。というお話。 でも真相がわかるのは最後のほう。真相がわかるまでは、全財産をアイビスに投資した結果破産した若者が、アイビス株を推していた投資番組『マネーモンスター』とアイビスを逆恨みしてテレビ局を乗っ取るという、逆恨みドラマにしか見えません。しだいに司会者のリーが犯人に同情的になっていくのもストックホルム症候群みたいなもんだろうと。 それはそれで面白いんですが、『いや、何やら裏がありそうだ』と物語が真相を追い始めてから更に面白い。真相が明らかになるにつれ、まじで若者悪くないじゃん、ってのがわかってくるわけです。自動株取引かなんかのためのアルゴリズムを作ったエンジニアが、『このプログラミングでは8億ドルの損失が出るまで取引をすることは絶対にない』って電話で言うシーンがゾクゾクします。純粋にこの企業の株が下がったのであれば自己責任。ですが今回は明らかに人為的で社長の私欲による損失。つまり、番組の予想もそれに乗っかった若者も正しかった。実際は被ることのなかった損失を被ったわけです。 まあ映画はわかりやすいのですが、何やら専門的な単語の数々で若干煙に巻くような感じがしないでもない。しかも断片的な情報ばかりで、多少のわかりづらさがやはりマイナス。 でも全部理解できていなくても、なんとなくで楽しめちゃうストーリー展開とわかりやすすぎるキャラ造形は良し。 後味は良くはないですね。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-06-24 04:00:04) |
560. ヒドゥン・フェイス
《ネタバレ》 殺された女性の霊か?それとも天才指揮者のサイコパススリラーか? いやいや。うっかりさんのインキー事件簿でした。 アドリアンはベロニカと浮気をしています。ですがそれがいつからなのか、どの程度のものなのかは写真くらいでしか判断できません。もしかするとベレンがいなくなる前は、電話やメールのやりとりだけだったかもしれません。で、ベレンには正直に浮気を認めます。終盤ではベロニカに自分から関係の解消を告げます。浮気をしたことはダメですけど、そこまで不誠実な人間には見えません。 何が言いたいかといいますと、ベレンの計画ってちょっと度を越している気がします。ベレンが陥った状況というのはとても利己的な行動の末なので、同情も感情移入もしづらいです。 ファビアナはファビアナでベレンを見殺しにしようとします。でもアドリアンの浮気写真を見せられたら、じゃあベレンを助けてあげようかなって、こいつもこいつでなかなかです。もしかしてさっと身を引いたベロニカが一番いい女なんじゃ・・? 映画自体はとってもわかりやすくて好きなジャンル。 前半、浴槽でファビアナが慌てだした理由が実はよくわかっていなかったのですが、そーゆーことだったんだぁーって、すっきりします。前半のささやかな怪奇現象のネタばらしが面白い。ファビアナとベレンのイエス、ノークイズはもはやコメディ。 だから悪くはないんですが、ラブロマンスとスリラーが半々になっちゃって、どっちも印象が薄くなっちゃったのがもったいない。スリラーならスリラー、脱出劇なら脱出劇に的を絞ったほうが良かったんじゃないでしょうか。 [DVD(字幕)] 7点(2022-06-21 14:37:37) |