581. マスク・オブ・ゾロ
ゾロを新旧二代にしたのが新味。 キャサリン・ゼタ=ジョーンズはラテン美女に見えるネ。 これも悪くないですが、やっぱりZORROはドロンでしょう! [映画館(字幕)] 7点(2009-07-16 01:20:35) |
582. モリー先生との火曜日<TVM>
ミッチ・アルボムの原作を1時間半のTV作品にコンパクトにまとめている。もちろん本のとおりというわけにはいかないが、エッセンスは伝えられていると思う。モリーの教え子ミッチのスポーツ・ジャーナリストとしての慌しい生活、引退後病に倒れた元教師が残された日々をおくる穏やかな日々、そして彼の過酷だった少年時代が交錯する。ジャック・レモンとしても、彼のキャリアの最後を飾る作品がたとえ大きなスクリーンにかかるものではなくても、このような佳品であったことは喜ばしいことである。ダンスホールで楽しげにステップを踏むモリー先生の姿が目に焼き付く。 [DVD(字幕)] 8点(2009-07-15 00:00:17) |
583. チップス先生さようなら(1969)
《ネタバレ》 ジェームズ・ヒルトンの短編の2度目の映画化。過ぎ去りし時代の英国パブリック・スクールに長年務めあげた教師チッピングの戦争時を含んだけっして平坦なばかりではない半生が綴られ、ピーター・オトゥールの味わいのある演技がミスター・チップスを生きた存在にしている。元が短いので削られてはいないがラストは変えられた。この方がチップス先生がお元気でいてくれている感じがしてよいのではないだろうか。教職を退いた彼が佇む校庭に今日も鐘が鳴り響く。 [映画館(字幕)] 8点(2009-07-14 00:09:08) |
584. マイ・レフトフット
ダニエル・デイ・ルイスは容姿端麗な男優だが、ここでは演技だけで勝負している。自分の知る限りで最も真に迫った心に訴えかける身障者演技は彼のものである。内容もシビアでお涙頂戴ではないし、ブレンダ・フリッカーの母親もすばらしい。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-13 00:03:22) |
585. I am Sam アイ・アム・サム
《ネタバレ》 「愛こそすべて♪」な映画は苦手だし、ビートルズをダシにしているのも感心しない。一番印象に残るのは、可愛いがゆえにルーシーをサムに返しにきたランディ(ローラ・ダーン)の泣き笑いの顔。ペンもダコタもファイファーもブッとぶ。悪い映画ではないけれど、女性監督らしいおセンチでプリミティブな作品であることも否定できない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-07-12 02:33:44) |
586. 遠い空の向こうに
いわずとしれた米国版「リトルダンサー」。ダンス少年よりも科学少年(この点が男性レビュワーが圧倒的に多いこのサイトでの平均点が「リトル」を上回っている理由だと思います)の方が親しみを感じますが、映像・音楽といった感覚的な魅力と邦題(原題もですがこの内容には文学的すぎ。本と同じ「ロケットボーイズ」だったらもっと人気があったでしょう)ではあちらかな。お父さんは甲乙つけがたいですけど。ロケット発射実験現場での定点観測的描写はユニーク。彼らを見守る女性教師ローラ・ダーンも素敵です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-11 01:24:31) |
587. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 初見の印象がよくなかったのは、ファンタジー的な作りのわりにアンディ(トム・ロビンス)が汚れて出て行ったように感じたので。 「刑務所に入る前は真人間だったのに、刑務所の中で悪党になった」のは事実で、長期間の理不尽な拘束を強いられたアンディには、それくらいの「自由」は容赦されるという考えはちょっと微妙ですけど、罪を犯していなかったアンディの心は灰色に染まり、逆に遠い昔に罪を犯したレッド(モーガン・フリーマン)の心は澄んでいて、彼らが再び一緒になることで均衡のとれた存在となるのだと思います。 金髪のヘイウッド(ウィリアム・サドラー)が一人いることで明るい雰囲気があり、ビールのシーンは彼中心の画作り。 同じ脱獄ものである「モンテ・クリスト伯」の作者デュマ(DUMAS)をダマスと読む彼は「ダイ・ハード2」の悪役ですが、アンディを執拗に追い回すボグスが「エイリアン2」のドレイクだったのは、ちょっとツラかったです。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-07-10 00:00:13) |
588. モンスターズ・インク
「シュレック」よりこちらを先に見たのでまだいいが、もし逆だったらかなりキツかったはずだ。(ターゲットは違ってもキャラクター構成は似かよっており、こちらも十分凝っているので比較対象にはなると思う)アカデミー賞初の長編アニメ部門でこれとシュレックとジミー・ニュートロンの3組がCGで出席していたのは壮観な眺めであったが、結果に異存はない。 [映画館(字幕)] 6点(2009-07-09 01:31:55) |
589. バグズ・ライフ
ピクサーの「トイ・ストーリー」の次にくる作品がいつもあまりよくないのは何故だろう。これでは「みなしごハッチ」にもおよばないと思う。 [映画館(字幕)] 5点(2009-07-08 00:28:18) |
590. 太陽がいっぱい
アラン・ドロンの美貌がこの人物に覆いを掛けているのを見ていていい気持ちはしない。こうした作品には心酔できないのでよく出来た犯罪物という以上の感想は持っていないし、自分の好きなドロンの映画はこれではない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-07-07 01:11:23) |
591. リプリー
「太陽がいっぱい」の虚飾を剥ぎ取ったのは潔いことだが、同時に何の魅力もない作品になってしまっている。原作そのものが好きではないのだろう。卑小な人間の内面を掘り下げてもあまり意味のないことのように思える。 [映画館(字幕)] 3点(2009-07-06 00:00:05) |
592. ディープ・インパクト(1998)
この作品の知名度が「アルマゲドン」よりも低いのは惜しまれる。同じ題材を扱っていても内容はこちらの方がはるかに上だし品がいい。俳優も錚々たるところを揃えているし、VFXもこれ見よがしでないのがよい。(古参ILMが分家デジタル・ドメインとの格の違いを見せる)監督がミミ・レダーなので「ER」の役者も顔を出している。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-05 01:28:21)(良:1票) |
593. アルマゲドン(1998)
これもかなりオメデタイ部類の映画だけど、恥ずかしげもなくその姿勢を貫いているのは殊勝といえるかも。リブ・タイラーは母親べべ・ブエルより父親スティーブン似。エアロスミス(貴重なブリティッシュ系アメリカン・バンド)の最大のヒット曲が他人(ヒットメーカーのダイアン・ウォーレン)が書いた曲なのは残念だし、この歌も例によってベタベタなのであまり好きじゃない。 [地上波(吹替)] 5点(2009-07-04 00:00:28) |
594. 鳥(1963)
《ネタバレ》 この経験はこの映画でしかできませんね。もし明確な理由が提示されていたら、この作品の神秘性は失われていたでしょう。 [地上波(吹替)] 7点(2009-07-03 04:07:00) |
595. ツイスター
気象や天文に関わるお仕事にはロマンを感じます。これも価値のある作品だと思いますし、キャスリーン・ケネディやデニス・ミューレンが携わっているのも嬉しいことです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-02 02:01:45) |
596. シベールの日曜日
この作品にもし弱点というものがあるとしたら、焦点が置かれているシベールよりもピエールの庇護者兼恋人のマドレーヌの方に思い入れしがちな自分のような観客も少なからず存在しうることだろう。だからといって作品の評価が下がることには繋がらないが。ベトナム戦争があった時代の3人の人間の物語なのだから。 [映画館(字幕)] 8点(2009-06-30 01:43:57) |
597. ジョニーは戦場へ行った
ジョニーと看護師さんのあの場面は……愛情と同情からのことでしょうけれど、何とも言えない気持ちになります。「エレファント・マン」で有名なJ・メリックのように、体のある部分だけは損傷を免れているというのがかえって残酷な気がします。クリスマスを恋人と過ごすために立ち去ろうとする彼女が、ジョニーを振り返って見る眼差しが忘れられません。 [映画館(字幕)] 8点(2009-06-29 01:08:38)(良:1票) |
598. A.I.
《ネタバレ》 最終的にデヴィッドが手にしたものがあれだったというのは無念というしかない。あの母親の実体は彼のこれほどの愛情に全く値しないからだ。幻想にすがりついたまま息絶えたロボット少年が哀れでならない。ここまで引っ張ったのであれば、彼をもっと高いところに引き上げるべきだったと思う。飾り立てていても中身が濃いとはとても言えないし、ハーレー・ジョエル・オスメントのような知的な俳優にこんな低次元の役は似合わない。 [映画館(字幕)] 5点(2009-06-28 01:38:55) |
599. E.T.
見せ場であるはずの自転車が舞い上がる場面のオプチカル合成があまりうまくいっていないのは残念ですが、「ハウリング」のディー・ウォーレスが髪を切ってこざっぱりとしたお母さん役だったのはよかったです。E.T.の面妖なルックスは、小さい子からかわいくないものへの偏見を取り除くには有用なんじゃないでしょうか?アンブリンのバナーでもありますね。あとウィリアムズの音楽の力が全体の50%くらいを占めてると思います。よくも悪くも女性脚本家らしい作品。 [映画館(字幕)] 6点(2009-06-27 00:59:44) |
600. バッドランズ(1973)
ひたすら会う人間すべてを撃ち殺し逃亡し続ける2人の男女には動物的本能しか感じることはできず、時折差し込まれる風景とシシー・スペイセクの儚げなたたずまいがワイエスの絵のような虚無感を漂わせるほかは見るべきところはあまりない。テレンス・マリックが真の詩情を獲得するには「天国の日々」まで待たねばならない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-06-26 00:33:57)(良:1票) |