641. インナースペース
この時代の映画って、そうなるよねって思う通りに実際展開していくんだけど、それが案外心地いい。 予想外の展開も悪くないけど、既定路線を行くのもいいもんだなと改めて実感。 そして音楽がちょうどいいロック。ロッド・スチュワートが最高にマッチしてて、体を揺らしながらエンドロールが観られる。 映像技術は正直古臭いけど、映画として楽しい。 何年かぶりかで観たけど、いい時間を過ごせた。 最高にキュートなメグ・ライアンにも加点。 [DVD(字幕)] 8点(2018-12-20 22:56:15) |
642. ディープ・インパクト(1998)
《ネタバレ》 もしも明日人類が滅亡するなら、最後の瞬間に一緒にいたいのは誰か。 そういうことを考えさせられる映画。 宇宙飛行士たちの行動にも胸を打たれる。 「一緒に飛べて幸せでした」が、この映画で一番しびれたセリフ。 ロバート・デュバルが演じると、それだけで映画の品格が上がる気がするから不思議。 [DVD(字幕)] 8点(2018-12-18 22:47:47) |
643. アバウト・レイ 16歳の決断
《ネタバレ》 男性として生きようとする娘と、その母と祖母との物語。 レズビアンの祖母が性転換に懐疑的なのは、ありのままに生きるために性を転換することが不自然だという感覚なのだろうか。その辺は理解ができていないが、もがき苦しむ我が子に寄り添う母と、温かくも厳しく見守る祖母のバランスがよく取れていたと思う。 ただ、夫の弟と浮気したというエピソードが必要だったのかどうかは少し疑問。 カメラワークが独特で、階段を上から俯瞰するシーンや、同意書が後部座席で左右に転がるシーンは暗示的で、映画の展開に一役買っていたと思う。 エル・ファニングの演技も素晴らしかったが、スーザン・サランドンの力の抜けた演技もやはり素晴らしかった。この人が出ると、映画が締まる気がするから不思議。名優なんだろうな。 [DVD(字幕)] 7点(2018-12-16 23:11:07) |
644. ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ
《ネタバレ》 クメイルの出番中にISISに帰れと言った若造に啖呵を切ったホリーハンターは、カッコよくて母親としてハマり役。父親のテリーもいい人だった。クメイルの両親も魅力的な人物で、この映画、やな感じの人が誰もいない。 あなたが勘当されることに耐えられないと、やり直すことを拒んだエミリーに、何で家族を捨てても君と一緒に居たいと言わないんだって思ったけど、クメイルは家族を捨てたいと思ってるわけじゃなくて、エミリーと一緒に居たいのはもちろんだけど、家族のことも大事に思ってるから言えなかったのかなと思い直した。クメイルは優しい。 それにしても、エミリーがキュートで参った。見たことない女優さんだけど、ミラ・ソルヴィーノとナオミ・ワッツを足した感じ。 そこも加点。 [DVD(字幕)] 8点(2018-12-16 02:10:08)(良:1票) |
645. 人生、ブラボー!
なんて映画だ! 発想とキャラクター作りが素晴らしい。 こんな映画には滅多にお目にかかれないと思う。 まさに人生、ブラボー!な映画。 文句なし10点。何度でも観たい、いい映画。 [DVD(字幕)] 10点(2018-11-25 16:30:13) |
646. 砂と霧の家
《ネタバレ》 以前から観よう観ようと思ってやっと鑑賞したのだが、何の予備知識もないまま観たので、意外な展開。 ジェニファーの表情は本当に美しく繊細で儚く、観るものを圧倒する強さもある。 大佐もジェニファーも副保安官も、それぞれ選択を誤っているように見えるけど、人生のどこかで間違いを起こすことはある。 それが三人同時にやってくると、あんな悲劇になるのかもしれない。 大佐の意図を理解して、静かに最後のお茶を飲む奥さんの演技は素晴らしかった。 人が人生において犯す過ちを、観るものに思い起こさせる映画だと思う。 きちんと生きている人には呆れ果てる登場人物だろうけど、私には胸に突き刺さる映画だった。 佳作。 [DVD(字幕)] 9点(2018-11-25 03:01:48) |
647. キッズ・オールライト
《ネタバレ》 精子提供をした男に向けられるセリフが辛辣。 家族が欲しかったら、自分で作ることね。 大学へ進学する娘と高校生の息子。 そこまで育てるのは並大抵のことじゃない。 その過程を一緒に苦労しないで、50になる前に自分の人生をきちんと考えたいって、家族が欲しいって、そんな都合のいい話はない。 ジュリアンの選択は、やはり正しいのだと思う。 いろんな山や谷を乗り越えた先に家族はあるんだろう。 この映画は、レズビアンの夫婦だからこそ成り立つストーリーだと思った。 愛を越えた人間同士の繋がりが根底にあるように思う。 いい映画だった。 [DVD(字幕)] 8点(2018-11-23 23:10:31) |
648. エリザベスタウン
《ネタバレ》 好きな映画。 帰郷したミッチの息子に、あっちだと教える街の人たちや、先導する自転車の少年。 人生の善し悪しは、仕事の成功に左右されない。 愛する人を失っても、また立ち上がれる。 人生の岐路に立った時、街の人たちや、クレアのような存在がそばにいてくれたら、ありがたいなあ。 車での一人旅。 クレアの書いてくれた地図と音楽と。 クライマックスに向かって車を走らせるドリューと、赤い帽子の女の子。 映画なんだから、これでいいのだ。 何度でも観たい、愛おしい映画。 [DVD(字幕)] 10点(2018-11-18 16:36:04) |
649. ルイの9番目の人生
《ネタバレ》 映画の冒頭、「ルイの9番目の人生」ではなく、「ルイの9番目の命」の方がタイトルとして正確なのでは?と思ったが、そうではなかった。 ただ可哀想なだけの映画ではなく、ピーターやルイの選択に基づいた結果だということがわかって、やるせない気持ちが救われた。 しかし、「ヒルズ・ハブ・アイズ」や、「ハイテンション」と同じ監督って。 彼らの頭の中には、いくつもの世界があるんだろうなあと凡人の感慨。 [DVD(字幕)] 7点(2018-11-17 23:09:44) |
650. シンクロナイズドモンスター
《ネタバレ》 アン・ハサウェイこんな映画出てたんだってだけで借りてみたものの。 やはり脳の中は、ちゃんとどのジャンルの映画なのか、カテゴライズの準備をして鑑賞するようになっているらしく。 SFに行ったりラブコメに行ったり、サスペンスに行ったりヒューマンに行ったり。 なんだかソワソワしたまま、結末がどこに落ち着くのか、結局引き込まれてしまったようなわけで。 でも、こっちにいてソウルに出現できるなら、ソウルに行けばこっちに出現できるかも?と考えてしかも実行する主人公の発想には脱帽するしかなく。 深く考えずに、そこらへんを楽しむべき映画かなと。 怪獣とロボットの立ち位置がパシフィック・リムとは逆になってるのは、なんだか意味深のような。 [DVD(字幕)] 7点(2018-11-14 00:48:37) |
651. 最高の人生
《ネタバレ》 終身刑がふさわしいと願ったマニュアルが釈放されたのは、誰かを救え、という神の教えなのだとしたら、自分が殺した男の甥の命を救い、道を踏み外したソフィアを救ったことで、彼の贖罪は果たされたことになるのだろうか。 一線を越える前に身分を明かし、その上で撃たれていたら、アデルの思いは違っただろうか。 マニュアルは、思慮深そうで、実はあまりにも軽率な気がする。 でも、人間なんて土台そんなもんで、聖人君子なんていない。マイルズも結局逃亡犯だったわけで。 人生を淡々と受け入れるには、静かないい映画だと思った。 ただ、キルスティン・ダンストは好きだけど、やさぐれ具合が足りなくて、この街には不釣り合い過ぎたかも。 キャストが豪華だっただけに残念。 [DVD(字幕)] 7点(2018-11-11 16:35:57) |
652. わすれた恋のはじめかた
《ネタバレ》 出会いは最悪だったのに、エロイースがなぜバークを好きになったのか?ってところがやはり気になったけど、 まあ誰かを好きになるのに、最初はたいした理由なんてそもそもないのかもしれない。 ジェニファー・アニストンの抑えた演技が心地よくて、落ち着いて観ることができた。 この映画の彼女の服はどれも魅力的で、そこも加点。 [DVD(字幕)] 7点(2018-11-10 23:01:51) |
653. gifted/ギフテッド
《ネタバレ》 フランクは数学者かと思って見てたけど、哲学者だった。 そこが数学者の姉とは違って、何をすべきか冷静に判断できたということなのかな。 ロバータもボニーも温かくて、フランクはいい奴で、フレッドはのんきで、そしてメアリーは最高にキュート。 里親のところで二人が抱き締め合うシーンにグッときたけど、一番は、夕陽をバックに、メアリーがフランクによじ登るシーン。 二人の絆がよくわかる、本当に美しいシーンだった。 佳作。 [DVD(字幕)] 8点(2018-11-04 00:42:27)(良:1票) |
654. 女神の見えざる手
《ネタバレ》 鉄の女として描かれるロビイストは、ファッションも身のこなしも最高にカッコいい。 女としての幸せを完全に割り切ってるところも潔い。 でも、一度だけ自信をなくすオフィスでのシーン。 それまでの冷静さと緻密さを失わせかねない弱さを見せて、ラストであの切り札。 映画として最高に面白かった。 ジェシカ・チャスティンは、ちょっと苦手なタイプだったけど、この映画は完璧はまり役。 エスコートサービスの男性とのロマンスも見てみたかったかも。 口を割らなかったアイツも最高にカッコいい。 [DVD(字幕)] 9点(2018-11-03 22:16:44) |
655. トゥームレイダー ファースト・ミッション
《ネタバレ》 アンジーのララの印象が相当なものなのに、どうなんのって感じで鑑賞開始。 でも、これが良かった。 ララが無敵じゃない。 ストーリー展開には多少申したいこともあるものの、等身大の女性としてララを描くことには成功していると思う。 そしてラストシーンの二丁拳銃。最高にカッコよく決まったね。 続編にも期待。 [DVD(字幕)] 8点(2018-10-22 12:06:21) |
656. グランド・ブダペスト・ホテル
《ネタバレ》 ロビーボーイのゼロと支配人グスタヴの友情が美しい作品。 名優たちが随所に登場して、観ていてニヤッとしてしまう。 きっとみんな、楽しんで撮影したんじゃないかな。 アガサのためのホテル、と言いつつ、肝心のアガサの印象がちょっと弱くて、そこが私にはもったいなく感じられた。 シアーシャはそこにいるだけで充分存在感を感じる女優さんだけど、もう少し切なく観終わりたかったかな。 自分の感性では、評価をどうしたらいいか迷う映画。 [DVD(字幕)] 7点(2018-10-14 17:32:39) |
657. スノー・エンジェル
《ネタバレ》 破滅していく二人と、これから始まる二人。 少年は、アニーと両親を見て、きっとうまくやっていく術を学んでいくんじゃないかな。 やりようによっては、やり直しはできる。 観たことを後悔しそうだったけど、若い二人に救われた。 作り笑いでない少年の笑顔に、期待したい。 [DVD(字幕)] 6点(2018-10-11 22:38:50) |
658. カプリコン・1
《ネタバレ》 高校生の頃に見て以来、数十年ぶりかの鑑賞。 いや、今見ても充分面白い。 火星から電波が届くのに20分かかるはずでは?的な適当さ加減を差し引いても、サスペンスとしてきっちり楽しめた。 こんな映画今作ろうと思ったら、作り込まないといけないから逆に無理なんじゃないかという気がする。 いや、傑作。 [DVD(字幕)] 8点(2018-10-08 01:34:54) |
659. カサブランカ
リックの店に現れたイルザのなんと美しいことか。 今更ながら、イングリッド・バーグマンの美しさに改めて感動。 そしてハンフリー・ボガートのダンディズムにしびれた。 純粋でナイーブだからこそのダンディズム。 問答無用でしびれるぜ、ボギー。 [DVD(字幕)] 9点(2018-10-01 23:49:56) |
660. クワイエット・プレイス
《ネタバレ》 音に反応するモンスターということで、映画観てる最中も動くことがはばかられる感じの緊張感。 テンポも良く、次から次にピンチがやってくる。 モンスターの正体もはっきり見せてくれるので消化不良もなし。 ただ、想像していたのは「スターシップトルーパーズ」のバグ的な奴だったので、人間よりの異星人?でちょっと意外。 予告編ではホラー的な扱いになってたけど、実際はその範疇に入りきらない、ヒューマンな映画だった。 父親が子どもたちのために命を捨てる場面は、手話だからこそ伝わるものがあったと思う。音を立ててはいけないという設定が生きた本当にいいシーンだった。 そして、「ワンダーストラック」の女の子、「ワンダー 君は太陽」の友人役の男の子が共演してるのに途中で気づいて、まさにワンダーな縁だなあと思いつつ鑑賞。 最後のレッツロール!的なエミリー・ブラントもかっこよくて、大満足の一本。 [映画館(字幕)] 8点(2018-10-01 02:16:11) |