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さわきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 447
性別
年齢 39歳
自己紹介 10点映画に出会うのを楽しみにして今日も映画を見る。

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61.  バルタザールどこへ行く
おそらくキリスト教に通じていないと十分に理解できないであろう作品である。 バルタザールを愛しく思うほどに、バルタザール目線で感情を考えてしまう。感情を露わさないロバ故に面白味がある。 しかし、作品全体で考えると面白くない。ただただ空しさが残るだけ。加えて、幼少期に持っていたロバの大きいぬいぐるみを捨てたことを後悔した。もっと早く見ていればあのロバの運命も変わっていたかもと思うと、さらに空しくなった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2018-01-23 15:01:28)
62.  草原の輝き(1961) 《ネタバレ》 
昔の学生だった頃を思い出してしまう。親の期待と自分への抑制や葛藤。何が正しいのか考えるが、未だ若く経験も度胸も何も備わっていないのでどうすればいいのか判らない。そんな時期には、一つの出来事が自分を強く揺さぶってくる。映画ではディーンは強いダメージを受けてしまう。このあたりの情緒不安定なディーンを見て以降、私は大変ストーリーに引き込まれてしまった。 そうした後、バッドの父親・ディーンの母親が子へ自らの育て方の不十分で無かったかという後悔に近い気持ちを吐露するシーン。親も子も時代も場所も関係なく、事がうまくいっていないとき、いかなかったときは皆不安なのだ。その時のディーンの母親への対応は、彼女の心の成長を感じさせる。 最後のバッドとの再会。時間の移りゆく様を感じる。そして何とも言えないこの前向きな切なさに詩が照らし合わさって、この作品と映画というものの価値を感じる。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-01-13 19:43:36)(良:1票)
63.  太秦ライムライト 《ネタバレ》 
キャストや題材等、素材は非常に良いもので期待できるものが揃っているだけに、仕上がりは残念に感じた。 若いチャラチャラした監督や俳優は映画の中で浮きすぎている。確かに異物であることは際立っていたが、あれだけ露骨に変化を表現してしまうと冷めてしまう。主人公が寡黙な人だけに暗に意味する演出が相応しかったように思う。 さらに最後の若いプロデューサーが主人公の側に味方するように全部撮影しようとリードするところ。彼の心境の変化が全く理解できない。なんでやねんと思っている間に終わってしまった。 とにかくもったいない作品と感じました。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2018-01-11 20:00:55)
64.  シカゴ(2002)
皮肉が利いていて面白く、リズムが良いのでサクサク見ることが出来る。ミュージカルでストーリーやら心情を表現する演出も見やすかった一因だと思う。 内容は残るものがありません。なので後半は飽きてしまった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2018-01-11 17:08:54)
65.  普通の人々 《ネタバレ》 
先ず静かな映画と感じて、それ故に人々の感情の機微を感じることが出来る。 三人で囲んだテーブルを見て、何となく普通の人々で構成される家庭ではないと感じる。それがセラピーや家族の会話を中心に少しずつ明らかになっていく。謎解きのようでとても興味を惹かれます。 序盤は親子の溝があるのかと感じていたが、徐々に父親と母親の子に対する差が理解できてくる。そして母親に腹立たしさを覚えて、さらには怖さをも感じて大方の原因を悟ることが出来る。庭で横になっていた子のコンラッドを見て母親が庭に出てくるところを見るに、きっと母親も子と仲良くしたかったのだろう。でもやっぱり母子の会話は噛み合わない。写真撮影で子が声を荒らげて、普通を演じていたメッキが剥がれる。このシーンのインパクトの大きさは作品の静かさ故だろう。二人の関係はますます悪くなっていき誰も止められなくなる。  母親とセラピーの先生のコンラッドへの対応は正反対だと見えました。一方は感情を隠し本音を言わず父親のフィルターを通す。もう一方は気持ちと感情を露わにし思っていることを言葉でぶつける。母親のように気持ちを表せない人を、私自身も身近な人に感じることがあります。確かに母親は体裁とか過剰に気にする人として象徴的に描かれていますが、多くの人はそういうものが全くないわけではないでしょう。家族が特殊な状況にあってということを考えると母子両方の苦悩が理解でき切ない気持ちになりました。  カレンの両親の電話対応やセラピーへの母親の反応が印象的でした。精神疾患やセラピーをネガティブに捉えるのは良くないことということを改めて感じ、真っ直ぐ問題と向き合うことが大事であると感じます。今の時代にも通ずることで社会的にも意義がありますし、映画としても興味深く見ることが出来る素晴らしい作品でした。コンラッドが自らの力で歩み寄ろうとする姿は感動的です。 皆表面的に普通に見えても、背景を知ると普通って何だろうと考えずにはいられません。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-12-31 15:08:36)
66.  グーニーズ
童心的楽しさに溢れている作品ですが、おっさんが見ても面白くは無いものだということでしょうか。 この作品をインスパイアしていたんだと気が付く漫画やアニメがいくつか想起されて、その点では見た意義があったなと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-12-23 09:21:06)
67.  秋刀魚の味(1962) 《ネタバレ》 
久しぶりの小津映画でしたが、やっぱり好きだ。派手さは無いが、じんわり感動がやって来ます。そして特徴的な劇中の話し手の短いワンカットの連続。テンポが出て良いのか、どんどん話に引き寄せられてしまいます。 今作は結婚だとか戦後の様子がテーマで、笠さんを見ていたら気楽に見えてしまうところもありますが、小津監督らしい寂寥感や孤独感はやはりあって、岩下志麻さんがそれをとても良く演じています。父親が好きだし心配もあるのでしょうが、父親の幸せを考えると自分はお嫁に行くことが良いと考えたのでしょう。そんな状況での互いに見せはしない感情を見ると、色々な思いを浮かべてしまいます。  しかし昔の男性は飲まないといられないという戦後の演出もあるのか、よくお酒を飲みますね。そんな楽しそうな中にあって寂しさが際立つのかなとも思いました。 小津監督最後の監督作品は変わらない良いものでした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-12-23 09:12:00)
68.  ゲームの規則
意外な結末のようで意外でないような気もする。ショックや悲しさもいくらか含んでいるが、概して冷静で傍観的に見ていました。 とても不思議な味わいで、今まででこんな余韻は初めてかもしれない。また機会があれば見直してみたい作品。  現代との違いは沢山感じましたが、今でも世間体はあるし階級みたいなものも感じないでもない。でもそういうものって詰まらないものだなと傍観していて改めて感じました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-12-18 15:14:05)
69.  ル・アーヴルの靴みがき
街の皆さんがとても好きです。あの距離の近さや言葉の少なさに信頼を感じますし、黒人の少年への対応に心の豊かさが溢れている。 これが実世界では理想になってしまっているのが悲しくもありますが、しかしあの古めかしいザラザラした画質などそんな現実を踏まえた上での作品なのかなあと、色々と考えさせられました。 残念な点としては、ストーリーに突飛なところが多く、私には受け入れることが出来ませんでした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-11-09 20:50:39)
70.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 
万人ウケするのも分かる。いろんな楽しみ方が出来るし、良く作り込まれている印象を受けました。 ラストシーンの青色が素晴らしい。二人の再会を清々しく際立たせていた気持ちの良い終わり方でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-08 21:27:58)(良:1票)
71.  プレイス・イン・ザ・ハート 《ネタバレ》 
ありきたりな物語でまずまずだなあと思っていたら、最後の教会のシーンは意外でした。そこに作者の思いがあるということは分かるのですが、アメリカ人ではない生まれも育ちも日本の私には十分に伝わらなかったと思う。でも、そういった違いを感じることの面白さもあると思いました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-10-12 17:39:54)
72.  羅生門(1950) 《ネタバレ》 
ずいぶん昔の白黒映画ですが、当時としては大変前衛的で斬新な演出方法や作品展開だっただろうなと想像させられました。 多襄丸が木陰で寝ていて枝葉の影が揺らめくシーンはちょっとしたことですが黒澤監督の作品を作り込む情熱が見えます。京マチ子演じる妻が所持していた短刀の顛末もとても面白く、重要な伏線になっているにもかかわらず、短刀の存在を思い出せる程度の演出に留めていることが凄い。あと森雅之の冷めた目の演技もインパクトが凄い。  またストーリーについて。人間は嘘をつく。海外でも評価されているのを見るに、これは国や人種を超えて普遍的なことでしょう。そういったテーマで言及しているのも面白い。人間が自己の都合の良いように話をするのは、現代でもしばしば見られることで、時代を超えても楽しめる作品なのは間違いない! ただ、これだけ嘘をつく人間を見たら、坊主を演じる千秋実の言う通り人を信じられなくなる。私などは未だに志村喬が無事に赤ん坊を育てていることに疑問を持ってしまっている。恥ずかしいことだとは分かっているのだが…。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2017-09-24 06:54:45)
73.  ニッポン無責任野郎
前回より歌が少なく、全体的に同じような話なのにボリュームダウンしてる感じがしました。 歌があるとアホらしさが正当化されるというかコメディー感が際立って色々許せてしまうところがあるので、短い映画だし、もう少し無駄があっても良かったと思いました。 最後のオチは意外ですが、落ちてないようないい加減な印象を受けたのも残念でした。 しかし、植木等の無責任男の演じっぷりは最高でした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2017-09-11 20:06:41)
74.  L.A.コンフィデンシャル
映像演出、俳優のパーソナリティ、ストーリーの難解さと面白さ。どれをとっても高いレベルで、アメリカ映画らしい面白さがたくさん詰まっている作品だと思います。 しかし人物把握に難しい部分があるので、最初から集中してみる必要があると思います(改めて見てみたら、人物紹介するための演出があって、とても丁寧に作った力作だと感じます)。 夢中で見られて、あっという間に終わる映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-08-02 12:55:27)
75.  ランブルフィッシュ
特徴的なカメラ演出と独特のテンポや雰囲気もあって面白そうな始まりだったけれども、全体としてはつまらなかったなという印象でした。 おそらくどの登場人物にも感情移入出来なかったからだと思うので、若いころに見たら印象が変わっただろうという作品でしょう。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2017-06-10 16:26:49)
76.  鳥(1963)
ただただ不気味で怖い映画だった。 もちろんヒッチコック作品なので、それを期待している部分はあったのだけれども、終わったらそれを通り越して気持ち悪くなってしまった。 鳥が苦手な人は見てはいけません。普通な人もトラウマになるかもしれないので注意です。私は苦手な方でしたが、これから数日は外出時は神経過敏になりそうで不安です…。ある意味凄い映画ですね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-05-10 23:54:27)
77.  赤ひげ 《ネタバレ》 
日本人が共感できそうな心情の機微を丁寧に表現した作品で、黒澤映画の中でもかなり好きな作品。 前半はオムニバス的に個々の患者の背景を通じて保本の気持ちの移り変わりが表現されていて、彼が入所当初の自分を悔いるシーンなどはホロリとさせられ、後半はおとよを中心に彼女の回復と周囲との交流があり、ユーモアもあって心温まる思いになりました。 好きな場面として、患者で山崎努演じる皆から好かれている佐八の過去の回想シーンで、周りの患者のように私も泣いてしまいました。特に再会後に階段で別れるシーンは印象的で、お互いに背を向けた後に両者が幾度か振り向くも顔を見合わせることが出来なかった。思いは十分にもかかわらず、上手く表現できないですれ違ってしまった不器用な二人を象徴しているようで、何とも言えない切なさが胸に刺さりました。  全体としては後半が柔らかさもあって気に入っていますが、それも前半の息苦しさみたいなものがある故と思うので、3時間と長いですが、刀を使ってのチャンバラは無くとも黒澤明の神髄を見られる作品だと思います。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2017-04-26 17:27:29)
78.  天国と地獄 《ネタバレ》 
面白い映画を作りたければ前半部分を色濃くしたのかもしれない。しかし黒澤監督はそうはせず、当時の社会についてのメッセージ性のある監督の主張を織り交ぜた作品に仕上げた。 ラストは印象的だった。再起していく明日を見ている印象の権藤に対して、取り返しのつかないことをして死刑になるだろう犯人の対照性。そして印象的だったのは、権藤は犯人にまるで興味が無い様子のカット。これは権藤が工場作業員からのたたき上げで多くの経験を重ねてきた人間の深みを感じさせる。反対に平静を装いながら最後には大声で喚いてしまう犯人には、若さから来る浅はかさを感じてしまった。 黒澤監督のこういった犯罪に対しての見識が垣間見えた気がする。  ともかく、面白みは半減したので、前半の屋敷内でのやり取りをメインとした作品も見たかった気はしました。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-04-17 23:54:40)
79.  椿三十郎(1962)
見事な脚本に印象的な脇役、そしてところどころのコメディタッチ。これら全てが三十郎のキャラクターと噛み合って、緊張と緩和が心地よい。 特に三十郎と睦田夫人のやり取りが面白くて、彼の性格やらの内面がよく分かるようで親しみがわきました。 あと庭の引き水に流れてくる椿の花の絵は傑作でしょう。とても印象的でした。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2017-04-15 23:07:58)
80.  用心棒
太鼓で音頭をとる音楽に三船敏郎の後姿が思い浮かぶ。黒澤映画と言えば三船敏郎がやはり印象的だけれども、この作品は東野英次郎の役回りに目を引かれた。 序盤の長々と状況説明してくれながら、文句を言いつつ飯を食わせるクセのあるオヤジの感じ。そしてそれからの終盤の活躍。 ああ良いオヤジだなあ!そして最終的にはオヤジのこれからを心配してしまう。これからも店はやっていけるのかなあ…
[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-04-13 00:08:28)
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